JP2013186038A - 赤外線検出装置 - Google Patents

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Yoichi Nishijima
洋一 西嶋
Hiroshi Yamanaka
山中  浩
Takeshi Nakamura
雄志 中村
Yoshiharu Sanagawa
佳治 佐名川
Masao Kirihara
昌男 桐原
Takanori Akeda
孝典 明田
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Abstract

【課題】より低背化が可能な赤外線検出装置を提供する。
【解決手段】赤外線を検知する赤外線センサ1と、赤外線センサ1からの出力信号を信号処理する半導体素子6とを有する赤外線検出装置10である。赤外線センサ1は、開口部1fが一表面1aa側に設けられるベース基板1bと、ベース基板1bにおける他表面1ab側でベース基板1bに支持される薄膜部1aと、薄膜部1aに設けられた赤外線検知部1hとを備えている。赤外線センサ1は、接合材7により、ベース基板1bにおける他表面1ab側が半導体素子6に実装されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線センサを備えた赤外線検出装置に関する。
従来から、各種の電子機器に内蔵される人感センサなどとして、赤外線検出装置が利用されている。この種の赤外線検出装置として、図9(a),(b)に示すように、赤外線センサチップ100と、赤外線センサチップ100の出力信号を信号処理するICチップ102とをパッケージ103内に備えたものが知られている(たとえば、特許文献1)。
パッケージ103は、赤外線センサチップ100およびICチップ102が横並びで実装されたパッケージ本体104を有している。また、パッケージ103は、開口窓152aを閉塞するレンズ153が設けられたパッケージ蓋105を有している。パッケージ103は、金属パターン147を介して、パッケージ蓋105とパッケージ本体104とを気密的に接合されている。
図9に示す赤外線検出装置では、ICチップ102の発熱に応じた赤外線センサチップ100における温度変化量を均一化するカバー部材106がパッケージ103内に設けられている。なお、カバー部材106には、赤外線センサチップ100への赤外線を通す窓孔108が設けられている。
これにより、特許文献1の赤外線検出装置は、ICチップ102の発熱に起因した赤外線センサチップ100の面内でのS/N比のばらつきを抑制することが可能となる、としている。
ところで、赤外線検出装置は、赤外線センサチップ100とICチップ102とを横並びさせ、赤外線センサチップ100とICチップ102との間にカバー部材106を設ける場合、平面視において、赤外線検出装置を小型化することが難しくなる場合がある。
また、別の赤外線検出装置である赤外線検出器200として、図10に示すように、接着剤210にて、赤外線センサ素子201が処理回路400上に固定されたものも知られている(たとえば、特許文献2)。
特許文献2の赤外線検出器200は、台座310とキャップ320からなるケース300内に赤外線センサ素子201を配置している。赤外線センサ素子201は、図11(a),(b)に示すように、基板210と、検出部220と、赤外線吸収膜230とを備えている。基板210には、基板210の下面側に空洞部211が形成されている。赤外線センサ素子201は、空洞部211上を含む基板210の上面に絶縁膜212が形成されている。赤外線センサ素子201は、空洞部211上に位置する絶縁膜212の部分が、基板210における薄肉部であるメンブレン213を構成している。赤外線センサ素子201の検出部220は、熱電対であり、メンブレン213からメンブレン213外の基板210の厚肉部位に渡って形成されている。熱電対は、基板210の上の異種材料220a,220bが交互に複数組直列に接続されてサーモパイルを構成し、一つおきの接合部が温接点220cと冷接点220dとをなしている。
なお、赤外線検出器200は、接着剤410により、処理回路400を台座310に固定している。また、赤外線検出器200は、キャップ320の内側表面に赤外線に対する反射率が高い反射膜330を備えている。
特開2012−8003号公報 特開2006−208177号公報
ところで、赤外線検出装置は、赤外線センサチップ100や赤外線センサ素子201などの赤外線センサを、ICチップ102や処理回路400などを構成する半導体素子上に配置させる場合、平面視において、赤外線検出装置を小型化することが可能となる。また、赤外線検出装置は、赤外線センサを半導体素子上に配置させる場合、半導体素子の発熱に起因した赤外線センサの面内でのS/N比のばらつきなどセンサ特性の劣化を抑制することが可能となる可能性がある。
しかしながら、赤外線検出装置は、赤外線センサを半導体素子上に配置させる場合、赤外線検出装置の厚みを薄くする低背化が難しい傾向にある。特に、赤外線検出装置は、赤外線検出装置が内蔵される電子機器の小型化などに伴い、より低背化したものが求められており、上述の赤外線検出装置の構造だけでは十分ではなく、更なる改良が求められている。
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、より低背化が可能な赤外線検出装置を提供する。
本発明の赤外線検出装置は、赤外線を検知する赤外線センサと、該赤外線センサからの出力信号を信号処理する半導体素子とを有する赤外線検出装置であって、上記赤外線センサは、開口部が一表面側に設けられるベース基板と、該ベース基板における他表面側で上記ベース基板に支持される薄膜部と、該薄膜部に設けられる赤外線検知部とを備え、接合材により、上記ベース基板における上記他表面側が上記半導体素子に実装されていることを特徴とする。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサと該赤外線センサが実装される上記半導体素子とは、複数個の上記赤外線センサが形成された赤外線センサウエハと上記赤外線センサの各々に対応する複数個の上記半導体素子が形成された半導体ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されてなることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサは、複数個の上記赤外線検知部を備えていることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサに赤外線を集光させるレンズ部を備え上記赤外線センサを覆う覆部が設けられていることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサと上記覆部との間には、スペーサが介在していることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記接合材は、上記赤外線センサの上記赤外線検知部を除く部位に配されており、上記赤外線センサと上記半導体素子とを電気的に接続させる第1接合材と、上記赤外線センサと上記半導体素子との間を気密封止する第2接合材とを備えていることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記レンズ部を除いて、少なくとも上記赤外線センサと該赤外線センサが実装された上記半導体素子との側周部を被覆する樹脂部を有することが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサと該赤外線センサが実装された上記半導体素子との周囲に電磁ノイズを抑制する電磁シールドを有することが好ましい。
本発明の赤外線検出装置は、より低背化が可能になるという効果がある。
実施形態1の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態1の赤外線検出装置に用いられる赤外線センサの略平面図である。 実施形態2の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態2の別の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態3の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態3の別の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態4の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態4の別の赤外線検出装置を示す略断面図である。 従来の赤外線検出装置に関し、(a)は一部破断した概略斜視図、(b)は概略断面図である。 従来の赤外線検出器の概略構成を示す図である。 従来の赤外線検出器に用いられる赤外線センサ素子の概略構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
(実施形態1)
以下、本実施形態の赤外線検出装置10を図1に基づいて説明し、赤外線検出装置10に用いられる赤外線センサ1について、図2を用いて説明する。なお、図中において同じ部材に対しては、同じ番号を付している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図1に示すように、赤外線(図1の破線の矢印を参照)を検知する赤外線センサ1と、赤外線センサ1からの出力信号を信号処理する半導体素子6とを有している。赤外線センサ1は、開口部1fが一表面1aa側に設けられるベース基板1bと、ベース基板1bにおける他表面1ab側でベース基板1bに支持される薄膜部1aと、薄膜部1aに設けられる赤外線検知部1hとを備えている。赤外線センサ1は、接合材7により、ベース基板1bにおける他表面1ab側が半導体素子6に実装されている。
なお、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1が実装された半導体素子6を配置するパッケージ基体2を有している。半導体素子6は、たとえば、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの接着剤14を用いて、パッケージ基体2に接着している。半導体素子6には、赤外線センサ1を透過した赤外線を反射させる赤外線反射膜5を半導体素子6の一表面1aa側に設けている。また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1に赤外線を集光させるレンズ部3を備え赤外線センサ1を覆う覆部4が設けられている。
本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とをパッケージ基体2上に並置するものと比較して、半導体素子6の発熱に起因する熱により、上記並置した方向における赤外線センサ1の温度むらを抑制することができる。すなわち、赤外線センサ1と半導体素子6とをパッケージ基体2上に並置する赤外線検出装置では、半導体素子6と隣接する赤外線センサ1の側面側が半導体素子6の発熱に起因する熱により加熱される。特に、赤外線検知装置は、半導体素子6の駆動による時間の経過に伴って発熱量が大きくなればなるほど、赤外線センサ1の面内での温度むらが生じ易い傾向にある。これに対し、本実施形態の赤外線検出装置10は、半導体素子6の発熱に起因する熱を赤外線センサ1の他表面1ab側で受けて均一化させることが可能となり、赤外線センサ1のセンサ特性を安定化させることが可能となる。
また、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1のセンサ特性への影響を抑制しつつ、ベース基板1bの厚みを薄く形成することもできる。赤外線センサ1は、ベース基板1bにおける一表面1aa側を研磨などすることにより、より低背化に寄与させることができる。本実施形態の赤外線検出装置10は、研磨したベース基板1b側を半導体素子6に実装させるものと比較して、研磨などによるベース基板1bの厚みばらつきに起因するセンサ特性のばらつきを抑制することも可能となる。
すなわち、本実施形態の赤外線検出装置10は、半導体素子6上に赤外線センサ1のベース基板1b側を実装したものと比較して、より低背化することが可能となる。
以下、本実施形態の赤外線検出装置10の各構成について、より具体的に詳述する。
赤外線センサ1は、たとえば、薄膜部1aがシリコン基板を用いたベース基板1bに薄膜部1a自体で支持されるダイアフラム構造としている。赤外線センサ1は、シリコン基板を用いたベース基板1bの他表面1ab側に形成されたシリコン酸化膜1a1を備えている。赤外線センサ1は、シリコン酸化膜1a1のベース基板1bと反対側にシリコン窒化膜1a2を備えている。赤外線センサ1は、シリコン酸化膜1a1とシリコン窒化膜1a2とで薄膜部1aを構成している。赤外線センサ1は、薄膜部1aのシリコン窒化膜1a2に熱電対9が形成されている。
赤外線センサ1は、平面視において、ベース基板1b側の薄膜部1aと、開口部1f側の薄膜部1aとに亘って設けられ赤外線の吸収による温度変化を検知する熱電対9を有している(図2を参照)。本実施形態の赤外線検出装置10は、複数個の熱電対9を電気的に直列に接続して、サーモパイルを構成している。本実施形態の赤外線検出装置10は、サーモパイルと、サーモパイルを覆う赤外線吸収部1kとで赤外線検知部1hを構成している(図1および図2を参照)。なお、図1における赤外線センサ1の断面は、図2のXX断面を図示したものである。
赤外線センサ1は、ダイアフラム構造だけに限られるものではない。赤外線センサ1は、図示していないがベース基板1b側と熱断熱する支持部により、薄膜台座部を支持する断熱ブリッジ構造としてもよい。この場合、赤外線センサ1は、支持部を介して、ベース基板1b側から薄膜台座部にかけて熱電対9を設けてもよい。また、赤外線センサ1は、図示していないが、薄膜部1aに1個の赤外線検知部1hを備えた構成だけでなく、複数個の赤外線検知部1hを備えた構成としてもよい。赤外線センサ1は、平面視において、複数個の赤外線検知部1hをマトリックス状に配置することで赤外線画像センサとして機能させることが可能となる。本実施形態の赤外線検出装置10は、複数個の赤外線検知部1hを備える場合、半導体素子6の発熱に起因する複数個の赤外線検知部1hのセンサ特性のばらつきを、より少なくすることができる。
赤外線センサ1は、熱電対9として、異なる材料からなる一対の熱電対素線9a,9bを備えている。赤外線センサ1は、一対の熱電対素線9a,9bを、薄膜部1aにおける他表面1ab側に並んで配置させてもよいし、薄膜部1aの厚み方向において絶縁膜(図示していない)を介して配置させてもよい。また、赤外線センサ1は、薄膜部1aにおける他表面1ab側に赤外線吸収部1kを備える構成だけでなく、赤外線センサ1の開口部1f内で薄膜部1aにおける一表面1aa側に赤外線吸収部(図示していない)を設けてもよい。これにより、赤外線検出装置10は、レンズ部3で集光され開口部1f内へ照射された赤外線を薄膜部1aにおける一表面1aa側の赤外線吸収部などで効率よく吸収させることも可能となる。
赤外線センサ1は、薄膜部1aにおいて熱電対素線9aと熱電対素線9bとが並んで配置されたものを、絶縁材料からなる赤外線吸収部1kにより被覆して構成している。赤外線センサ1は、たとえば、シリコン酸化膜1a1とシリコン窒化膜1a2との積層膜からなる薄膜部1aにおける他表面1ab側に熱電対9を形成させている。赤外線センサ1は、赤外線吸収部1kとして、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜やシリコン酸窒化膜などの絶縁材料の膜を適宜に用いることができる。
また、赤外線センサ1は、図示していないが、赤外線吸収部1kを構成するシリコン酸化膜、シリコン窒化膜やシリコン酸窒化膜などの絶縁膜上に、TiやTiNなどの金属膜を形成させてもよい。赤外線検出装置10は、たとえば、上記金属膜と、半導体素子6に設けた赤外線反射膜5との間隔を、赤外線センサ1で検出する赤外線の波長の1/4に設定することができる。赤外線検出装置10は、上記金属膜を、たとえば、シート抵抗が377Ω/□のTiN膜を用いることができる。赤外線検出装置10は、たとえば、赤外線反射膜5として、シート抵抗Rrが10Ω/□よりも小さい金属(たとえば、金やアルミニウムなど)の膜を用いる。これにより、赤外線検出装置10は、上記金属膜と、赤外線反射膜5との光学的な共振構造とし、より高感度化を図ることも可能となる。
赤外線センサ1は、平面視において、熱電対9の一対の熱電対素線9a,9b同士がコンタクトホール1a3を介して薄膜部1aの中央部で、金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる接続部12により電気的に接続されている。赤外線センサ1は、一対の熱電対素線9a,9b同士が電気的に接続される接続部12側を温接点T1としている。また、赤外線センサ1は、平面視において、熱電対9が薄膜部1aのベース基板1b側で金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる接続部13により電気的に接続されている。赤外線センサ1は、熱電対9が接続される接続部13側を冷接点T2としている。赤外線センサ1は、厚み方向において、接続部12側や接続部13側と熱電対9側とが層間絶縁膜により絶縁分離されている。赤外線センサ1は、10個の熱電対9を直列に電気的に接続させて構成している。
また、赤外線センサ1は、外部への出力端子となる第1端子部8acを備えている。赤外線センサ1は、第1端子部8acを複数個の熱電対素線9aの一つと電気的に接続させている。同様に、赤外線センサ1は、外部への出力端子となる第2端子部8bcを備えている。赤外線センサ1は、第2端子部8bcを複数個の熱電対素線9bの一つと電気的に接続させている。熱電対9は、一方がp形多結晶シリコンにより形成させた第1の熱電対素線9aであり、他方がn形多結晶シリコンにより形成させた第2の熱電対素線9bとしている。なお、熱電対9は、第1の熱電対素線9aの材料をn形多結晶シリコンとし、第2の熱電対素線9bの材料をp形多結晶シリコンとしてもよい。また、第1および第2の熱電対素線9a,9bの材料は、多結晶シリコンだけに限られるものではなく、多結晶シリコンゲルマニウム、ビスマステルライド(BiTe)、アンチモンテルライド(SbTe)などでもよい。第1および第2の熱電対素線9a,9bの材料は、一方を半導体材料とし、他方を金属材料であるAlまたはAuとしてもよい。
赤外線センサ1は、薄膜部1aにおける他表面1ab側のシリコン窒化膜1a2に設けられた熱電対9を覆うように絶縁膜を形成している。赤外線センサ1は、熱電対9を覆う絶縁材料としてBPSG(Boron Phosphor Silicate Glass)を用いている。薄膜部1aは、熱電対9を覆うBPSG膜で上述の層間絶縁膜を構成している。薄膜部1aは、層間絶縁膜上にパッシベーション膜を形成している。パッシベーション膜は、PSG(Phosphor Silicate Glass)膜とPSG膜上に形成されたNSG(Nondoped Silicate Glass)膜との積層膜により構成してあるが、これに限らず、たとえば、シリコン窒化膜により構成してもよい。赤外線センサ1は、熱電対9を覆う層間絶縁膜とパッシベーション膜とで赤外線吸収部1kを構成している。赤外線センサ1は、赤外線吸収部1kを構成する層間絶縁膜およびパッシベーション膜の屈折率および膜厚を調整することにより、赤外線検知部1hに赤外線を効率よく吸収させることができる。
赤外線センサ1は、ウエハレベルで各構成の形成を行ってから、個々の赤外線センサ1に分割するダイシンクを行うことで、複数個の赤外線センサ1を量産性よく形成することができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを、ウエハレベルパッケージ技術で形成させることもできる。
赤外線検出装置10は、図示していないが、たとえば、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと、赤外線センサ1の各々に対応する複数個の半導体素子6が形成された半導体ウエハとを接合する。赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと半導体素子6が形成された半導体ウエハとが接合されたものを分割するダイシンクを行うことで、複数個の赤外線検出装置10を量産性よく形成することができる。言い換えれば、赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装される半導体素子6とは、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと赤外線センサ1の各々に対応する複数個の半導体素子6が形成された半導体ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されている。
本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1として、温度変化によって電荷を生じる焦電効果を利用した焦電型の赤外線センサを用いるものでもよい。なお、赤外線センサ1は、焦電効果特性を示す材料として、複合金属塩を用いることができる。複合金属塩は、たとえば、PTO(PbTiO)、PbNbO、PLZT((Pb、La)(Zr、Tr)O))やPZT(Pb(Zr,Ti)O)などが挙げられる。また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1として、赤外線による熱起電力を利用した赤外線センサ1を例示したが、この他、ボロメータ型赤外線センサなどを用いてもよい。
パッケージ基体2は、種々の材料から形成することができ金属材料でもよいし、半導体材料で構成してもよい。パッケージ基体2は、種々の形状のものを用いることができ、板状であっても有底筒状であってもよい。パッケージ基体2は、たとえば、パッケージ基体2の表面2aa側に赤外線センサ1と電気的に接続させる回路パターンを備えたセラミック基板を用いることができる。
レンズ部3は、赤外線検出装置10の外部からの赤外線を赤外線センサ1に集光可能なものである。レンズ部3は、赤外線センサ1の大きさ、位置など応じて種々の形状とすることができる。レンズ部3は、たとえば、両凸レンズの形状でもよいし、平凸状のレンズ形状でもよい。また、レンズ部3は、フレネルレンズ形状などとすることもできる。レンズ部3の材料は、赤外線を透過可能なものとして、たとえば、ポリエチレン樹脂材料で形成させてもよいし、シリコン、ゲルマニウムや硫化亜鉛などの半導体材料を用いて形成させてもよい。また、レンズ部3は、レンズ部3での赤外線の反射を抑制させるため、反射防止処理を施してもよい。レンズ部3は、レンズ部3での赤外線の反射を抑制させる反射防止膜として、たとえば、DLC(Diamond-like carbon)膜などを用いることができる。
覆部4は、赤外線センサ1を覆い赤外線センサ1に赤外線を集光させるレンズ部3を備えたものである。覆部4は、たとえば、レンズ部3を保持する貫設孔が設けられた金属パッケージにより形成することができる。覆部4は、金属パッケージに限られるものではなく、セラミック材料、半導体材料や樹脂材料などで形成することができる。また、赤外線検出装置10は、必ずしも覆部4とレンズ部3とを別体に形成させる必要もなく、覆部4とレンズ部3とが一体に形成されているものでもよい。
また、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線吸収部1kで吸収されず赤外線吸収部1kを透過するレンズ部3側からの赤外線を赤外線吸収部1k側に反射する赤外線反射膜5をパッケージ基体2側に備えている。赤外線検出装置10は、図1に示すように、赤外線センサ1の薄膜部1aにおける他表面1abに配された赤外線吸収部1kがレンズ部3側からの赤外線を吸収する。本実施形態の赤外線検出装置10では、赤外線反射膜5がパッケージ基体2側に備えられていることにより、赤外線吸収部1kを透過した赤外線を赤外線吸収部1k側に反射させることができる。赤外線検出装置10は、赤外線反射膜5により反射させた赤外線を赤外線吸収部1kに吸収させることで、より高感度化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1がベース基板1bの他表面1ab側をパッケージ基体2側として配置していることにより、赤外線吸収部1kと赤外線反射膜5との間を狭間隙にすることができる。赤外線検出装置10は、赤外線吸収部1kと赤外線反射膜5との距離を、検出する赤外線の波長の1/4とする光学的な共振構造とすることで、更なる高感度化を図ることが可能となる。
半導体素子6は、赤外線センサ1と協働して赤外線センサ1からの出力信号を増幅処理など行う。半導体素子6には、赤外線センサ1からの出力信号を増幅などする信号処理用の回路を内部に形成している。半導体素子6は、たとえば、信号処理用ICチップにより構成することができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を半導体素子6の増幅回路(AMP)にて増幅して外部に出力することができる。赤外線検出装置10は、半導体素子6をパッケージ基体2上に接着剤14により接着することができる。赤外線検出装置10は、たとえば、Auバンプなどの接合材7を用いて、赤外線センサ1を半導体素子6上に実装している。赤外線検出装置10は、半導体素子6の接続端子部6a,6b上に予め形成させたAuバンプの接合材7と、赤外線センサ1とを接合させる。
赤外線検出装置10は、赤外線センサ1の第1端子部8acおよび第2端子部8bcを半導体素子6の接続端子部6a,6b上に形成された接合材7,7と接合させることにより電気的に接続している。なお、赤外線検出装置10は、パッケージ基体2の外側に外部接続端子2a,2bを備えている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1が検出した出力信号を半導体素子6で増幅して出力できるように、パッケージ基体2に貫設された貫通配線(図示していない)を通して、半導体素子6と、外部接続端子2a,2bとを電気的に接続させている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を、外部接続端子2a,2bから外部に出力することができる。
言い換えれば、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを別体に形成させ、接合材7を介して、赤外線センサ1と協働する信号処理用の半導体素子6上に赤外線センサ1を直接的に実装したスタック構造としている。赤外線検出装置10は、Auバンプの接合材7を用いて、赤外線センサ1を半導体素子6上に実装している。赤外線センサ1は、複数個の接合材7により、赤外線センサ1の第1端子部8acや第2端子部8bcを、半導体素子6の接続端子部6a,6bと電気的に接続させている。
赤外線検出装置10は、接着剤14を用いて、半導体素子6をパッケージ基体2に接着している。赤外線検出装置10は、接着剤14として導電性ペーストを用いる場合、パッケージ基体2に予め形成させた配線パターン(図示していない)と半導体素子6とを接着剤14により電気的に接続させることもできる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1が実装された半導体素子6と、パッケージ基体2の配線パターンとをワイヤ15によりワイヤボンディングしている。赤外線検出装置10は、ワイヤ15などを介して、赤外線検出装置10の外部と赤外線センサ1とを電気的に接続させることができる。赤外線検出装置10は、ワイヤ15として、たとえば、金線やアルミニウム線を用いることができる。赤外線検出装置10は、パッケージ基体2に貫設された貫通配線(図示していない)を介して配線パターンと、外部接続端子2a,2bとを電気的に接続させている。
なお、赤外線検出装置10は、半導体素子6の発熱で生ずる熱に起因して、赤外線センサ1に面内での温度むらが生ずることをできるだけ抑制することが好ましい。そのため、赤外線検出装置10は、図示していないが、平面視において、赤外線センサ1の第1端子部8acや第2端子部8bcを、半導体素子6側の温度の高い部位を中心に対称に配置させて面内での温度むらを抑制することもできる。また、赤外線検出装置10は、平面視において、赤外線センサ1の第1端子部8acや第2端子部8bcに加えて、半導体素子6の発熱で生ずる熱に起因して、赤外線センサ1に面内での温度むらが生ずることを抑制するダミー配線パターンを設けてもよい(図示していない)。
本実施形態の赤外線検出装置10は、パッケージ基体2を覆部4で封止している。赤外線検出装置10は、パッケージ基体2の淵に、低融点ガラスからなる封止接着層(図示していない)を用いて覆部4を接着することができる。赤外線検出装置10は、封止に用いられる封止接着層の材料として、低融点ガラスの代わりに、AuSi、半田などの無機材料を用いてもよいし、エポキシ樹脂などの有機材料を用いてもよい。
赤外線検出装置10は、レンズ部3を備えた覆部4とパッケージ基体2とを用いて、赤外線検出装置10の内部を減圧状態で気密封止することができる。赤外線検出装置10は、レンズ部3を備えた覆部4とパッケージ基体2とを用いて、赤外線センサ1などに曝しても実質的に影響のないガス等を加圧状態で気密封止してもよい。赤外線検出装置10は、赤外線検出装置10の内部を減圧状態や加圧状態で気密封止することで、赤外線検出装置10の内部が汚染されることを抑制することができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1などに実質的に影響のないガスとして、たとえば、Arガスなどの不活性ガスや窒素ガス(N)などが好適に挙げられる。赤外線検出装置10は、パッケージ基体2と覆部4とを加圧状態で気密封止することにより、赤外線検出装置10の内部を揚圧(大気圧より高く)させてもよい。赤外線検出装置10は、赤外線検出装置10の内部を揚圧することにより、気密封止された赤外線検出装置10の内部に、大気からガスが流入することを抑制することができる。これにより、赤外線検出装置10は、より信頼性の高いものとすることができる。
赤外線検出装置10は、赤外線センサ1に赤外線を集光させるレンズ部3を備えることにより、高感度化が可能となる。また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1がベース基板1bにおける他表面1ab側をパッケージ基体2側とすることで、赤外線センサ1の厚み方向において、開口部1fをレンズ部3の焦点距離の確保に利用することも可能となる。言い換えれば、赤外線検出装置10は、ベース基板1bにおける一表面1aa側をパッケージ基体2側にした赤外線検出装置と比較して、レンズ部3と赤外線センサ1との距離をより近づけて配置できる。
本実施形態の赤外線検出装置10では、レンズ部3と赤外線センサ1との距離をより近づけて、赤外線検出装置10全体を低背化も可能となる。すなわち、本実施形態の赤外線検出装置10は、より低背化が可能となる。
なお、赤外線センサ1は、ベース基板1bにおける一表面1aa側を研磨などすることにより、より低背化させることに寄与することも可能となる。本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1のベース基板1bにおける他表面1ab側が半導体素子6に実装されている。赤外線検出装置10では、赤外線センサ1のベース基板1bにおける一表面1aa側が半導体素子6に実装されているものと比較して、研磨によるベース基板1bの厚みばらつきに起因するセンサ特性のばらつきを抑制することも可能となる。
(実施形態2)
図3に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、図1に示す赤外線検出装置10のごとく、覆部4で赤外線センサ1と半導体素子6とを囲む代わりに、樹脂部17で赤外線センサ1と半導体素子6との側周部17aを囲む点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図3に示すように、赤外線センサ1のベース基板1bにおける一表面1aa側と、レンズ部3を一体に形成した覆部4側とを気密封止している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1のベース基板1bにおける他表面1ab側を半導体素子6に実装させている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とが電気的に接続されるとともに赤外線センサ1と半導体素子6との間を気密封止している。
赤外線検出装置10は、赤外線センサ1において、ベース基板1bの一表面1aa側に金属パターン層1gを形成させている。金属パターン層1gは、一表面1aa側が開口部1fにより矩形枠状となるベース基板1bに沿って枠状に形成している。赤外線検出装置10は、覆部4の他表面1ab側における金属パターン層1gと対応する部位に枠状の金属パターン層4aを形成させている。赤外線検出装置10は、たとえば、ベース基板1bの金属パターン層1gと、覆部4の金属パターン層4aとをAu−Auの常温接合により接合させている。
赤外線検出装置10は、たとえば、赤外線センサ1における薄膜部1a側と半導体素子6とを低融点ガラスからなる接合材7により接合することができる。赤外線センサ1と半導体素子6とは、接合材7として導電性を備えた低融点ガラスからなる第1接合材7aを用いることにより、赤外線センサ1と半導体素子6とを電気的に接続することができる。第1接合材7aは、導電性を備えた低融点ガラスだけに限られず半田バンプやAuバンプなどを用いることもできる。
また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1において、ベース基板1bの他表面1ab側の外周部に沿って枠状の金属パターン部8ccを形成させている。赤外線検出装置10は、半導体素子6において、赤外線センサ1の金属パターン部8ccに対応する部位に、枠状の金属パターン部6dを形成させている。赤外線検出装置10は、ベース基板1bの他表面1ab側に形成された金属パターン部8bcと、半導体素子6の対応する部位に形成された金属パターン部6dとを低融点ガラスからなる接合材7により接合させて気密封止している。枠状に形成される接合材7は、赤外線センサ1と半導体素子6との間を気密封止する第2接合材7bとして機能させることができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と、半導体素子6とを低融点ガラスで接合させるだけでなく、第1接合材7aおよび第2接合材7bにAuを用いて、Au−Auの常温接合などにより接合することもできる。
言い換えれば、本実施形態の赤外線検出装置10は、接合材7は、赤外線センサ1の赤外線検知部1hを除く部位に配されており、赤外線センサ1と半導体素子6とを電気的に接続させる第1接合材7aと、赤外線センサ1と半導体素子6との間を気密封止する第2接合材7bとを備えている。
また、本実施形態の赤外線検出装置10は、レンズ部3を除いて、少なくとも赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6との側周部17aを被覆する樹脂部17を有している。赤外線検出装置10は、樹脂材料(たとえば、エポキシ樹脂)のモールド成形などにより樹脂部17を形成することができる。赤外線検出装置10は、半導体素子6に実装させた赤外線センサ1と、レンズ部3を備えた覆部4との側周部17aを樹脂部17で被覆することで、赤外線検出装置10の機械的強度を高めることが可能となる。
なお、本実施形態の赤外線検出装置10では、シリコン材料により覆部4を形成させている。赤外線検出装置10は、シリコン基板の陽極酸化技術を利用して、赤外線検出装置10の外部に突出するように、覆部4にレンズ部3を構成する凸部3aを形成している。より具体的には、陽極酸化技術を応用してレンズ部3となる半導体レンズを形成するために、所望のレンズ形状に応じてパターン設計した陽極を半導体基板(たとえば、シリコン基板)の一表面側に半導体基板とオーミック接触をなすように形成する。たとえば、レンズ部3の凸部3aを形成するために、半導体基板は、半導体基板の一表面上に陽極の基礎となる導電性層を形成した後、導電性層に円形状に開口した部位を設け半導体基板の一表面の一部が円形状に露出するようにパターニングを行う。次に、半導体基板の構成元素の酸化物をエッチング除去可能な電解液中に、半導体基板の他表面における多孔質部の形成予定領域全域を浸す。その後、半導体基板の他表面側に対向配置される陰極と陽極との間に通電させ、半導体基板の他表面側に所望形状の多孔質部を酸化により形成する。続いて、半導体基板に形成された多孔質部をエッチングなどにより除去することで、レンズ部3の凸部3aを形成することができる。同様に、赤外線検出装置10は、シリコン基板の陽極酸化技術を利用して、赤外線検出装置10の内部に突出するように、覆部4にレンズ部3を構成する凸部3bを形成している。
赤外線検出装置10は、半導体素子6と、赤外線センサ1と、覆部4とを用いて、赤外線検出装置10の内部を減圧状態で気密封止することができる。赤外線検出装置10は、半導体素子6と、赤外線センサ1と、覆部4とを用いて、赤外線センサ1などに曝しても実質的に影響のないガス等を加圧状態で気密封止してもよい。赤外線検出装置10は、赤外線検出装置10の内部を減圧状態や加圧状態で気密封止することで、赤外線検出装置10の内部が汚染されることを抑制することができる。
また、本実施形態の別の赤外線検出装置10としては、赤外線検出装置10のパッケージ基体2と別体の半導体素子6上に赤外線センサ1を配置させる代わりに、半導体素子6自体を赤外線センサ1の配置に利用するものでもよい。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図4に示すように、赤外線センサ1と別途に形成された赤外線センサ1と協働する信号処理用の半導体素子6を備えている。
赤外線検出装置10は、接合材7が赤外線センサ1の赤外線検知部1hを除く部位に配されている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを電気的に接続させる導電性の低融点ガラスからなる第1接合材7aを備えている。また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6との間を気密封止する低融点ガラスからなる第2接合材7bを備えている。
赤外線検出装置10は、赤外線を赤外線センサ1の赤外線吸収部1h側に反射させる赤外線反射膜5を半導体素子6に設けている。また、赤外線検出装置10は、半導体素子6の金属パターン部6dと電気的に接続させた貫通孔配線6caを介して、赤外線センサ1や半導体素子6と、赤外線センサ1や半導体素子6を電気的に接地させる半田ボールからなる接地端子2cとを電気的に接続させている。赤外線検出装置10は、図示していない貫通配線を介して、赤外線センサ1からの出力信号を増幅して外部に出力できるように半田ボールからなる外部接続端子2a,2bと電気的に接続させた構成としてもよい。
赤外線検出装置10は、半導体素子6自体をパッケージ基体2として、半導体素子6と赤外線センサ1とを気密封止している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と、レンズ部3を一体に形成した覆部4とを気密封止している。赤外線検出装置10は、レンズ部3を除いて、少なくとも赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6との側周部17aを被覆する樹脂部17を有している。
なお、図4に示す赤外線検出装置10の製造方法は、図示していないが、たとえば、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと、赤外線センサ1の各々に対応する複数個の半導体素子6が形成された半導体ウエハとを接合する。次に、赤外線検出装置10は、赤外線センサウエハの各赤外線センサ1に対応する部位だけをダイシングした後、ダイシング溝に樹脂材料を埋め込み、硬化させる。続いて、各赤外線センサ1が樹脂部17の基礎となる樹脂で囲まれた赤外線センサウエハと半導体素子6が形成された半導体ウエハとが接合されたものを分割するダイシンクを行う。これにより、赤外線検出装置10では、図4に示す複数個の赤外線検出装置10を量産性よく形成することができる。言い換えれば、赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装される半導体素子6とは、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと赤外線センサ1の各々に対応する複数個の半導体素子6が形成された半導体ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されている。
本実施形態の赤外線検出装置10では、半導体素子6自体をパッケージ基体2として赤外線センサ1の配置に利用している。本実施形態の赤外線検出装置10は、チップサイズパッケージの構造としている。これにより、赤外線検出装置10は、主として、レンズ部3を備えた覆部4と、赤外線センサ1と、赤外線センサ1を実装するパッケージ基体2とを合わせた厚み程度にまで、赤外線検出装置10全体の厚みを薄くさせることが可能なる。すなわち、本実施形態の赤外線検出装置10は、より低背化することが可能となる。
(実施形態3)
図5,6に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、実施形態2の赤外線検出装置10が赤外線サンサ1と覆部4とを接合させるものであるのに対し、赤外線センサ1と覆部4との間にスペーサ11が介在させた点が主として相違する。なお、本実施形態の図5に示す赤外線検出装置10は、図3に示す実施形態2の赤外線検出装置10に対応して構成している。また、本実施形態の図6に示す赤外線検出装置10は、図4に示す実施形態2の赤外線検出装置10に対応して構成している。実施形態2と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図5や図6に示すように、赤外線センサ1と覆部4との間に、スペーサ11が介在している。赤外線検出装置10は、スペーサ11において金属パターン層1gと対応する部位に、枠状の金属パターン膜11aを形成させている。なお、スペーサ1には、レンズ4からの赤外線を赤外線センサ1の赤外線検知部1h側に照射できるように、貫通孔11fが貫設されている。また、本実施形態の赤外線検出装置10では、覆部4におけるレンズ部3の形状を平凸形状としている。
赤外線検出装置10は、たとえば、ベース基板1bの一表面1aa側に形成されたAuからなる金属パターン層1gと、スペーサ11のAuからなる金属パターン膜11aとをAu−Auの常温接合により接合させている。また、赤外線検出装置10は、スペーサ11における一表面1aa側(レンズ3側)において、貫通孔11fを囲むように枠状の金属パターン膜11bを形成させている。赤外線検出装置10は、覆部4において金属パターン膜11bと対応する部位に、枠状の金属パターン層4aを形成させている。赤外線検出装置10は、たとえば、スペーサ11bの一表面1aa側に形成された金属パターン膜11bと、覆部4の金属パターン層4aとをAu−Auの常温接合により接合させている。これにより、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを気密封止している。赤外線検出装置10において、スペーサ11における枠状の金属パターン膜11a,11bは、蒸着法、めっき法など適宜の方法を利用して形成すればよい。赤外線検出装置10では、Siウェハやガラスウェハを用いてスペーサ11を形成することができる。本実施形態の赤外線検出装置10は、スペーサ11が赤外線センサ1と覆部4との厚み方向の位置精度を向上させることが可能となる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1を低背化させた場合でも、赤外線センサ1の赤外線検知部1h側とレンズ部3との厚み方向の位置を、より正確に合わせることができることでセンサ特性のばらつきを抑制することが可能となる。
(実施形態4)
図7,8に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、実施形態4の赤外線検出装置10に電磁シールド18を設けた点が相違する。なお、本実施形態の図7に示す赤外線検出装置10は、図3に示す実施形態2の赤外線検出装置10に対応して構成している。また、本実施形態の図8に示す赤外線検出装置10は、図4に示す実施形態2の赤外線検出装置10に対応して構成している。なお、実施形態2と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6との周囲に、電磁ノイズを抑制する電磁シールド18を有している。電磁シールド18は、たとえば、金属薄膜や金属カバーを利用して形成することができる。本実施形態の赤外線検出装置10では、たとえば、実施形態4の赤外線検出装置10の赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6との周囲に電磁シールド18の基礎となる金属薄膜を蒸着法、めっき法など適宜の方法を利用して形成すればよい。赤外線検出装置10は、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して金属薄膜(たとえば、アルミニウム薄膜)を所定の形状にパターニングすることで、レンズ部3および半導体素子6の他表面1ab側を除いて電磁シールド18を形成することができる。
また、赤外線検出装置10は、有底筒形状の金属カバーからなる電磁シールド18により、赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6とを覆うものでもよい。金属カバーからなる電磁シールド18は、図示していないが、金属(たとえば、コバール)の板材を押し圧加工や打ち抜き加工などすることにより、レンズ部3を露出可能な貫設孔を底部に備えた有底筒形状に形成させたものでよい。
さらに、赤外線検出装置10は、樹脂部17の基礎となる樹脂材料に金属フィラなどを混入させることで、樹脂部17に電磁シールド18の機能をもたせることもできる。なお、赤外線検出装置10は、電磁シールド18と、赤外線センサ1や半導体素子6との間に、電気的な絶縁性を確保する絶縁材(図示していない)を適宜に設けてもよい。
これにより、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1に入射する電磁ノイズを電磁シールド18で遮断することができ、センサ特性をより安定化することが可能となる。また、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と赤外線センサ1が実装された半導体素子6とを電磁シールド18で覆うことにより、赤外線検出装置10の機械的強度を高めることも可能となる。
1 赤外線センサ
1a 薄膜部
1aa 一表面
1ab 他表面
1b ベース基板
1e,1h 赤外線検知部
1f 開口部
3 レンズ部
4 覆部
6 半導体素子
7 接合材
7a 第1接合材
7b 第2接合材
10 赤外線検出装置
11 スペーサ
17 樹脂部
17a 側周部
18 電磁シールド

Claims (8)

  1. 赤外線を検知する赤外線センサと、該赤外線センサからの出力信号を信号処理する半導体素子とを有する赤外線検出装置であって、
    前記赤外線センサは、開口部が一表面側に設けられるベース基板と、該ベース基板における他表面側で前記ベース基板に支持される薄膜部と、該薄膜部に設けられる赤外線検知部とを備え、接合材により、前記ベース基板における前記他表面側が前記半導体素子に実装されていることを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 前記赤外線センサと該赤外線センサが実装される前記半導体素子とは、複数個の前記赤外線センサが形成された赤外線センサウエハと前記赤外線センサの各々に対応する複数個の前記半導体素子が形成された半導体ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されてなることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 前記赤外線センサは、複数個の前記赤外線検知部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の赤外線検出装置。
  4. 前記赤外線センサに赤外線を集光させるレンズ部を備え前記赤外線センサを覆う覆部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
  5. 前記赤外線センサと前記覆部との間には、スペーサが介在していることを特徴とする請求項4に記載の赤外線検出装置。
  6. 前記接合材は、前記赤外線センサの前記赤外線検知部を除く部位に配されており、前記赤外線センサと前記半導体素子とを電気的に接続させる第1接合材と、前記赤外線センサと前記半導体素子との間を気密封止する第2接合材とを備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
  7. 前記レンズ部を除いて、少なくとも前記赤外線センサと該赤外線センサが実装された前記半導体素子との側周部を被覆する樹脂部を有することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
  8. 前記赤外線センサと該赤外線センサが実装された前記半導体素子との周囲に電磁ノイズを抑制する電磁シールドを有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
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