JP4756237B2 - 容器口から分離可能なキャップ - Google Patents
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Description
また、このキャップには、容器内の内容物が全て使用された後、容器と分別して回収するために、容器の口部から容易に分離できる構造、例えば、容器の口部に嵌合されているキャップ本体の胴部等に破断し易い部分を形成しておき、分別回収時にはこの部分を切り裂くことにより、キャップ本体を容器の口部から分離させる構造が採用されている。
さらに、上述した構造の場合には、キャップ本体の胴部等に設けた破断し易い部分を切り裂くために、使用者が把持して操作するための分別回収用把持部を設ける必要があった。
従って、請求項1の発明では、蓋体をヒンジと共に外方に引っ張りながら押し下げた後周方向に引っ張れば、各弱化線(及び一方の深い底部)が切断されて、底部ブロックが内方向周壁部から離脱され、胴部の一部が開口した状態となり、さらに、蓋体をヒンジと共に上方に引っ張れば、キャップ本体の胴部の内径が拡径されて、容器口から容易に離脱される。
従って、請求項2の発明では、浅い底部と内方向周壁部との境目に応力が集中して、該境目に設けた弱化線が容易に切断される。
本発明の実施の形態に係るキャップ1は、図1及び図9に示すように、容器5の口部5aに嵌合され、内側円筒6を内側に有する略円筒形状のキャップ本体2と、キャップ本体2の胴部7にヒンジ3を介して連結される有底円筒状の蓋体4とから構成されている。
容器5の口部5aは、図9に示すように、大径部8と、この大径部8の下方に位置する小径部9とを有する。大径部8の上部には、その外径が先細りとなるテーパ部8aが形成されている。また、小径部9の下方には、その外周面から略水平方向に、略円形状で所定の厚みを有する板状突設部10が突設されている。
また、蓋体4の胴部16の周端部で、ヒンジ3側とは反対側の一部位には、使用者が指を掛ける指掛け部20が略水平方向に突設されている。さらに、胴部16の端部の内周面には、係合突条21が一条形成されている。
そして、図9に示すように、容器5の口部5aを、キャップ本体4の環状空間27に嵌合すれば、キャップ本体2のシール壁部29が、口部5aの大径部8に設けたテーパ部8aに密着されると共に、胴部7の内周面に設けた係合突条28が、口部5aの小径部9の外周面を押圧して係合される状態となる。
さらに、この注出筒部17の下端には、該注出筒部17の下端開口を塞ぐ閉鎖板32が張設されており、この閉鎖板32に環状に延びる弱化線33が設けられている。この閉鎖板32は、その上面の外周縁の一部に板状体34が立設されており、この板状体34の上端にリング状の開栓用把持部35が接続されている。
そして、最初に開栓する際には、開栓用把持部35を上方に引っ張り、弱化線33を切り裂き、閉鎖板32を開口して、内容物を使用することになる。
また、溝部38を構成し、外方に面する外方向周壁部39の内壁面でその周方向両端には、各V字状溝部40、40が溝部38の縦全長に亘って形成されている。この部位が薄壁となり、外方向周壁部39を縦方向に容易に切断可能な第1縦方向弱化線となる。
そして、図1及び図4に示すように、この外方向周壁部39の各V字状溝部40、40間の上部に、ヒンジ3を構成する主板部22及び弾性膜部23、23の一端が接続されており、各弾性膜部23、23が接続される外方向周壁部39の上部は、各弾性膜部23、23の各傾斜に沿って傾斜している。
一対の深い底部37、37’は、図1に示すように、浅い底部36の両側に配されており、浅い底部36の周範囲に対して略2倍程度の周範囲でそれぞれ形成されている。また、図5及び図6に示すように、各深い底部37、37’の内一方の深い底部37は、他方の深い底部37’よりもその深さが深く、切断可能な程度に薄く形成されている。
また、この内方向周壁部42の外壁面には、図8に示すように、各V字状溝部46、46が、浅い底部36を構成する略矩形板状の底部ブロック45の両側面に沿って縦方向に内方向周壁部42の上端から下端に亘ってそれぞれ形成されている。そして、各V字状溝部46、46と凹溝43との間が縦方向に線状の薄壁となり、この部位が、周方向弱化線44の両端に接続した縦方向にそれぞれ延びる第2縦方向弱化線47、47となる。
なお、これらの貫通孔52、52は、キャップ本体2の胴部7が分割されやすいように、各深い底部37、37’の上述した位置に配置されているが、これら貫通孔52、52の主目的は、溝部38内に洗浄水等が入った場合の水抜き孔であり、上述した配置に限定されることなく、各深い底部37、37’のいずれの場所に配置してもよい。
まず、蓋体4を摘み、ヒンジ3と共に外方に引っ張りながら押し下げると、胴部7の外方向周壁部39は、各第1縦方向弱化線40、40の箇所に沿って、キャップ本体2の胴部7の上下方向略中間まで切断されると共に、周方向弱化線44が切断される。
連続して、更に蓋体4をヒンジ3と共にさらに押し下げると、未切断状態であった胴部の下部の各第1縦方向弱化線40、40が各深い底部37、37’まで切断されると共に、周方向弱化線44の両端から連続する各第2縦方向弱化線47、47が胴部7の下端まで切断される。この状態では、まだ、外方向周壁部39の下端部は各深い底部37、37’とが接続された状態にある。しかしながら、この状態において、底部ブロック45は、その両側に位置する第2縦方向弱化線47、47が切断されていることから、内方向周壁部42から完全に離脱された状態にある。
続いて、蓋体4をヒンジ3と共に上方に引っ張れば、キャップ本体2の胴部7の内径が拡径されるために、キャップ本体2の胴部7の内周面に設けた係合突条28が容器5の口部5aの大径部8を乗り越えて、キャップ本体2が容器5の口部5aから離脱される。
このように、キャップ本体2を容器5の口部5aから分離させるための分別回収用把持部を特に設けなくても、蓋体4を操作することにより、キャップ1の分離作業が可能となる。しかも、キャップ本体2の胴部7を切り裂く範囲を最小限としたので、キャップ1の分離作業が簡単となる。
キャップ1の他の実施形態は、キャップ本体2に設けた一方の深い底部37が開口された形態である。
この形態の場合、キャップ本体2を容器5の口部5aから離脱させる際には、蓋体4を摘み、ヒンジ3と共に外方に引っ張りながら押し下げるだけで、各第1縦方向弱化線40、40、周方向弱化線44及び各第2縦方向弱化線47、47がそれぞれ切断される。その結果、一方の深い底部37側の外方向周壁部39、及び底部ブロック45が、キャップ本体2の胴部7から完全に離脱された状態となる。
そして、この状態から、蓋体4をヒンジ3と共に上方に引っ張れば、キャップ本体2の胴部7の内径が拡径されるために、胴部7の係合突条28が容器5の口部5aの大径部8を乗り越えて、キャップ本体2が容器5の口部5aから離脱される。
Claims (3)
- 容器口に嵌合される筒状のキャップ本体と、該キャップ本体の胴部にヒンジを介して連結される蓋体とからなるキャップであって、
前記ヒンジが取り付けられた前記胴部には、前記ヒンジが取り付けられた範囲に亘って、上方に開口した弧状の溝部が形成され、該溝部は、その中央に底部ブロックにより形成された浅い底部と、該浅い底部の両側に設けた深い底部とを備え、前記一対の深い底部のうちいずれか一方は切断可能に、または一対の深い底部のうちいずれか一方は全範囲で開口されるように形成され、前記溝部の周方向の両端部には該溝部を構成する外方向周壁部を切断するための弱化線を設け、前記溝部を構成する内方向壁部と、前記浅い底部ならびに前記底部ブロックの両側部との境目に弱化線を設けたことを特徴とする容器口から分離可能なキャップ。 - 前記浅い底部を形成する底部ブロックの上面は、前記内方向周壁部に向って下方に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の容器口から分離可能なキャップ。
- 前記溝部を構成する内方向壁部と、前記浅い底部ならびに前記底部ブロックの両側部との境目に設けた前記弱化線は、前記内方向壁部の内壁面に凹溝を設けることで、該凹溝と、前記浅い底部ならびに前記底部ブロックの両側部との間に形成された薄壁で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の容器口から分離可能なキャップ。
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