JP6601787B2 - 分別廃棄性が向上したヒンジキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、容器口部に嵌合して固定されるキャップ本体と、該キャップ本体に開閉自在に設けられた上蓋とからなるキャップに関するものであり、より詳細には、使用後にキャップ本体を容器口部から容易に取り外して廃棄することが可能な分別廃棄性に優れたヒンジキャップに関する。
容器口部に嵌合されるキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジを介して開閉自在に設けられた上蓋とからなるヒンジキャップは、例えば各種飲料或いは調味料などの内容物が充填された容器のキャップとして、種々の用途に使用されている。
近年では、地球環境保護の高まりを受けて、資源の再利用などの観点から、このようなヒンジキャップについて分別廃棄性が要求されている。
このため容器から内容物を取り出した後の使用済みヒンジキャップについて、取り外しのための工具を用いることなく、キャップ本体を容器口部から取り外すことができるように、種々の構造を有するキャップが提案されている。
例えば、特許文献1には、容器口部に嵌合されるキャップ本体を構成する筒状側壁のうち引き裂き領域と固定領域の境界部に、上端から下端まで延びる軸方向弱化線が形成された構造のキャップが提案されている。これによりキャップ本体の容器口部からの取り外しを容易に行うことが可能とされている。
特許第4786236号
上述したヒンジキャップにおいては、使用時に意図せず弱化線が破断してしまわないように、ある程度の強度をもって弱化線が形成されている。従って、容器の使用を終えた際に弱化線を破断して分別廃棄する際にはそれなりの力を要する。
これに対して例えば特許文献1で提案されているキャップのごとき構造では、上蓋をキャップ本体に対して180度以上の角度で開いてから弱化線の切り裂きが開始されることになる。
このため、キャップ本体に形成された弱化線の破断に必要な力がうまく伝達されず、容器からの取り外しに時間がかかってしまう場合があった。一方で破断に必要な力以上の大きな力をもって強引に弱化線を破断しようとすれば、上蓋がちぎれてしまい分別廃棄性が損なわれてしまう事態も生じることになる。
従って、本発明の目的の1つは、容器使用後の分別廃棄において、過度な力を要することなく容易に弱化線を破断することが可能な分別廃棄性に優れたヒンジキャップを提供することにある。
本実施形態のヒンジキャップによれば、容器の口部にキャップ本体が嵌合されるとともに、ヒンジ連結部を介して前記本体と接続された上蓋が開閉可能なヒンジキャップであって、前記本体の外周面の上端における前記ヒンジ連結部の近傍には、前記容器に対する取り外しに用いられて軸方向に関して前記本体の前記上端から下端に延びる少なくとも一つの弱化線が設けられており、前記弱化線の引き裂きの為に前記上蓋を開ける際に前記上蓋の外周面と前記本体の外周面のうちの一方に接触する突起部が、分別廃棄時には前記弱化線の破断開始時における弱化線上端よりも前記軸方向に関して下方であって且つ前記上蓋と前記本体とが接触するよりも早く前記突起部が前記上蓋の外周面と前記本体の外周面のうちの一方と接触可能な距離だけ前記ヒンジ連結部に対して前記軸方向の下方に離間して配置されるように、前記上蓋と前記本体のうちの他方に設けられ、前記上蓋の外周面と前記本体の外周面とが接触する前に前記上蓋が前記突起部と接触することでこの接触点が支点となって前記上蓋が旋回を続け、前記旋回する上蓋が180度を超えずに前記弱化線の引き裂きが開始されることを特徴とする。
なお、上記ヒンジキャップにおいて、前記突起部は、前記ヒンジ連結部の近傍に配置されていることが好ましい。
また、上記で記載したいずれかのヒンジキャップにおいて、前記嵌合を解除する際に引き裂かれる弱化線が、前記本体の前記外周面における前記ヒンジ連結部の周方向両端部のうち何れか一方側に設けられ、前記突起部は、平面視した場合に前記弱化線に対して前記ヒンジ連結部と同じ側に配置されていることが好ましい。
また、上記で記載したいずれかのヒンジキャップにおいて、前記嵌合を解除する際に引き裂かれる弱化線が、前記本体の前記外周面における前記ヒンジ連結部の両端部の両側に設けられ、前記突起部は、平面視した場合に前記弱化線の間に配置されていることが好ましい。
本発明のヒンジキャップによれば、容器使用後の分別廃棄において、突起部を介してテコの原理を利用して弱化線を破断できるため、過度な力を要することなく容易に弱化線を破断することが可能となる。このため、分別廃棄性に優れたヒンジキャップを提供することができる。
図1(a)は第1実施形態のヒンジキャップの側面断面図である。 図1(b)は上蓋を開栓した状態での上面図である。 図2は、第1実施形態のヒンジキャップにおける背面図である。 図3は、第1実施形態のヒンジキャップにおける上蓋を開栓した際の側面図である。 図4(a)は従来構造のヒンジキャップの上蓋を旋回させて弱化線を破断する際のヒンジキャップ側面図である。 図4(b)は第1実施形態のヒンジキャップにおいて弱化線27を破断しているときのヒンジキャップ側面図である。 図5は、2つ以上の突起部T1がキャップ本体1の外周面に形成された背面図である。 図6は、2つの弱化線27がそれぞれ斜めにキャップ本体1の外周面に形成された背面図である。 図7は、本発明の第2実施形態にかかるヒンジキャップの背面図である。 図8は、ヒンジキャップに設けられる弱化線27の変形例を示す背面図である。 図9(a)はヒンジキャップの第1変形例を示す背面図である。 図9(b)は第1変形例のヒンジキャップにおける上蓋を開栓した際の側面図である。 図10(a)はヒンジキャップの第2変形例を示す背面図である。 図10(b)はヒンジキャップの第2変形例を示す側面図である。 図11は、本発明が適用されたヒンジキャップHCの弱化線27の引き裂き力試験を実施する側面図である。 図12は、引き裂き力試験の結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための実施形態を例示する。なお、説明の便宜上、以下の説明中において適宜X方向、Y方向、およびZ方向をそれぞれ規定したが、本発明の権利範囲を減縮するものでないことは言うまでもない。
≪第1実施形態≫
図1および図2に示すとおり、第1実施形態に係るヒンジキャップHCは、容器Yの口部にキャップ本体が嵌合されるとともに、ヒンジ連結部を介してこの本体と接続された上蓋が開閉可能なヒンジキャップであって、この本体の外周面におけるヒンジ連結部の近傍には、軸方向に伸びる2つの弱化線27が設けられており、この上蓋を開ける際に上蓋の外周面に接触する突起部が、この本体に設けられていることを特徴としている。
なお、以下で詳述する本発明の特徴事項以外の事項は、例えば特許第4786236号などの公知のヒンジキャップの製造方法や構造・機能が適宜参照される。
容器Yは、例えば飲食物や薬品などの内容物を収容する容器であり、ガラスや金属あるいはPETなどの樹脂で形成されている。そして容器Yは、後述するヒンジキャップHCの本体としてのキャップ本体1が嵌合固定される口部Oを有しており、当該口部Oを介して内容物が口外に取り出される。
ヒンジキャップHCは、キャップ本体1と、上蓋2と、このキャップ本体1と上蓋2とを接続するヒンジ連結部25を含んで構成されている。このヒンジキャップHCは、例えばプラスチックなどの樹脂を射出成形することで所望の形状に成形される。
このうちキャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から下方(−Z方向)に向けて垂下している筒状側壁6と、筒状側壁6の外周面に設けられた突起部T1(後に詳述する)を含んで構成されている。
頂板部5の内面には、筒状側壁6とは間隔を置いて下方(−Z方向)に延びているインナーリング9が形成されている。即ち、このインナーリング9と筒状側壁6との間の空間に容器Yの口部Oが嵌め込まれることにより、キャップ本体1は、容器Yの口部Oに嵌合固定される。
また、頂板部5には、注出用開口を形成するためのスコア10が形成されており、頂板部5の上面側には、スコア破断用のプルリング11が支柱13を介して設けられている。即ち、このプルリング11を引っ張ることにより、スコア10が破断し、内容物を注ぎ出すための開口が頂板部5に形成されるように構成されている。
さらに、頂板部5の上面側には、スコア10を取り囲むようにして、注出液案内用の筒状突起15が形成されており、注出用開口を介して注ぎ出された内容物は、この筒状突起15によって案内される。
この筒状突起15の上端は、ラッパ状に広がって液の排出をスムーズに行い得るようになっており、また、図1に示されているように、後述するヒンジ連結部25側において、筒状突起15の背が低く形成され、上蓋2を閉じるときに上蓋2の旋回を妨害しないように構成されている。また、筒状突起15の外側には、上蓋2を保持するための周状突起17が形成されている。
キャップ本体1の筒状側壁6は、内側壁部6aと、内側壁部6aよりも長い外側壁部6bとから形成されており(図1参照)、この例においては、筒状側壁6の厚み部分について、その全周にわたって上端から下方に延びているスリット20により、内側壁部6aと外側壁部6bとは明確に区画されている。
このうち筒状側壁6の内側壁部6aの内面には、図1に示す係合突起23が、その下端の内面全周に渡って所定の間隔で複数形成されている。これら複数の係合突起23の各々が容器Yの口部Oの外面と係合することによって、キャップ本体1は口部Oに対して固定される。
図1に示されるとおり、上蓋2は、天板部31と、天板部31の周縁から延びているスカート部33とから形成されるとともに、キャップ本体1の筒状側壁6の外側壁部6bの上端部分においてヒンジ連結部25を介して接続されている。このヒンジ連結部25は、図2から明らかなとおり、中央の幅広のバンド部25aと、その両側の小幅のバンド部25b、25cから形成されている。
天板部31の内面には、シール用の周状突起35が形成されている。即ち、上蓋2を旋回して閉じたとき、シール用の周状突起35が注出液案内用の筒状突起15の内面に密着し、この密着により、スコア10を破断しての注出用開口形成後のシール性が確保される。
上蓋2のスカート部33の内面下方部分には、凹部37が形成されており、前述したキャップ本体1の周状突起17の上端部が、この凹部37と係合することにより、閉じられた上蓋2が安定に保持されるようになっている。
また、上蓋2のスカート部33の外面には、ヒンジ連結部25とは反対側部分に、開封用鍔40が設けられている。この開封用鍔40の下面には、滑り止め用の偏平状突部41が形成されている。この開封用鍔41を指で引っ掛けて上蓋2を上方に持ち上げることにより上蓋2の開封を容易に行うことができる。
さらにキャップ本体1の筒状側壁6(外側壁部6b)の外面には、上蓋2を閉じたときに開封用鍔40が位置する箇所に、滑らかな凹面43が形成されており、開封用鍔40に指を引っ掛けて開封作業を容易に行うことができるようになっている。
図3に示されるとおり、キャップ本体1の外側壁部6bには、ヒンジ連結部25の端部(バンド部25bおよび25c)の近傍において、その上端から下端付近まで延びている第1の軸方向弱化線27が形成されている。
そして容器Y内に収容された内容物の取り出しが完了した後などは、この第1の軸方向弱化線27の引き裂きからキャップ本体1の容器Yに対する取り外し(換言すればヒンジキャップの容器Yに対する嵌合を解除する)作業が行われる。
ここで、本発明の特徴である突起部T1についてさらに詳述する。
図2に示すとおり、本実施形態の突起部T1は、ヒンジ連結部25の近傍に配置されている。例えば本実施形態では、上述した2つの弱化線27に挟まれるように、かつ、ヒンジ連結部25の下方に設けられている。換言すれば、本実施形態の突起部T1は、図2に図示されるように、平面視した場合に弱化線27の間に配置されているとも言える。また、突起部T1は、同じく平面視した場合に弱化線27に対してヒンジ連結部25と同じ側に配置されているとも言える。
ここで、ヒンジ連結部25の「近傍」とは、上蓋とキャップ本体の外周面同士が接触するよりも早く突起部が外周面と接触可能な距離だけヒンジ連結部に対して突起部が離間していることを指し、例えばキャップ本体または上蓋の外周面においてヒンジ連結部の真上又は真下に突起部が設けられている状態などを含む概念である。
この突起部T1のY方向(周方向)の長さSに制限はないが、例えばバンド部25aと同程度の長さとすることが好ましいが、バンド部25b、25cまで延びるように形成してもよい。また、突起部T1のZ方向(周方向と直交する方向)における長さHにも特に制限はないが、キャップ本体1の下端部からバンド部25bあるいはバンド部25cに至る範囲に収まる長さであることが好ましい。さらに突起部T1のZ方向における位置は、ヒンジ連結部25の近傍であることが好ましく、例えばバンド部25bあるいはバンド部25cの下端付近に設けられるとよい。
また、図3に示すとおり、突起部T1の厚みTHは、厚みが大きければ大きいほどよいが、ヒンジ連結部25の厚みTHhと同程度の厚みが現実的な厚みであると考えられる。
なお、図2においては、突起部T1の周方向の長さSは、Z方向における長さHよりも大きい(S>H)形状を有しているが、周方向の長さSがZ方向における長さHよりも小さい(S<H)形状を有していてもよい。あるいは、突起部T1の周方向の長さSとZ方向における長さHとが等しい(S=H)形状を有していてもよい。
次に、上記した突起部T1がキャップ本体1の外周(本実施形態では外側壁部6b)に設けられている利点について図4を用いて説明する。
飲料を飲み干したなどして容器Yに収容された内容物の取り出しが完了した後は、容器Yは廃棄回収される。その際、容器Yの口部Oに嵌合固定されたヒンジキャップHCを容器Yと分離して回収する。
図4(a)に示すとおり、従来構造の分別機能付ヒンジキャップではキャップ本体1に本発明の突起部T1が設けられていないため、上蓋2を180度以上開栓した後にキャップ本体1の側面に設けられた弱化線27の破断が開始されることになる。ここで、特に弱化線27がZ方向に長くキャップ本体1に設けられている場合には、180度を大きく超えて上蓋2を旋回させなければ、弱化線の破断が開始しないため、容器からの取り外しまでに時間がかかってしまうことになる。また、弱化線27がまさに破断している箇所である破断点に対して支点Pの距離が離れているため、弱化線27を破断するために必要な力は相対的に大きくなってしまう。
これに対して図4(b)に示すとおり、本実施形態のヒンジキャップHCは、キャップ本体1の外周面であってヒンジ連結部25の下方に突起部T1を備えているため、上蓋2の外周面がキャップ本体1の外周面に接する前に突起部T1と接触する。そしてこの接触点が支点P´となって上蓋2が旋回を続けることになる。
よって、図4(a)に示すごとき従来の構成に比して破断点から支点までの距離を短くすることができ、いわゆるテコの原理により小さな力で弱化線27を破断することができる。
さらに旋回する上蓋2が180度を超えずに弱化線27の破断が開始されるので、効率的に弱化線27を破断することができる。
なお、本実施形態では突起部T1は1つのみキャップ本体1の外周面に設けられていたが、例えば図5に示すとおり2つ以上の突起部T1がキャップ本体1の外周面に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、弱化線27はZ方向に向かってキャップ本体1の上端から下端付近まで垂下するように形成されているが、例えば図6に示すとおりZ方向に交差するように斜めに形成されていてもよい。この図6においては、キャップ本体1の上端部付近における弱化線同士を結ぶ距離L1よりも、キャップ本体1の下端部付近における弱化線同士を結ぶ距離L2のほうが短くなるように、2つの弱化線27、27がそれぞれ斜めにキャップ本体1の外周面に形成されていてもよい。
あるいは、キャップ本体1の下端部付近における弱化線同士を結ぶ距離L2よりも、キャップ本体1の上端部付近における弱化線同士を結ぶ距離L1のほうが短くなるように、2つの弱化線27、27がそれぞれ斜めにキャップ本体1の外周面に形成されていてもよい。
≪第2実施形態≫
次に図7を用いて本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態が上述した第1実施形態と異なる点は、主として、弱化線27が1つ形成されていることと、突起部T2がヒンジ連結部25の中心に対して偏心した位置に配置される点である。したがって、第1実施形態と機能・作用が共通する構成は、同じ参照番号を付してその説明を省略する。
図7に示すとおり、本実施形態のヒンジキャップHC2は、キャップ本体1の外周面に1つの弱化線27を備え、ヒンジ連結部25における周方向の中心線Cとこの弱化線27との間に突起部T2が設けられている。また、この第2実施形態の突起部T2は、図7に図示されるように、平面視した場合に弱化線27に対してヒンジ連結部25と同じ側に配置されていると言える。
このように本発明は、弱化線27が2つのヒンジキャップに適用可能であることに留まらず、弱化線27が1つのヒンジキャップに対しても適用が可能である。なお、弱化線27はキャップ本体1に3つ以上形成されていてもよい。また、本実施形態の弱化線27はZ方向に向かって上端から下端付近まで垂下するように形成されているが、例えば図8に示すように、キャップ本体1の上端から下端へ向かう途中で水平方向(周方向)に折り返されていてもよい。
本第2実施形態の突起部T2は、図7の正面方向から見た場合に台形状の外形を有している。また、突起部T2の上辺L1が下辺L2よりも長くなるように、ヒンジ連結部25における周方向の中心線Cとこの弱化線27との間に突起部T2が設けられている。
このように本発明が適用可能な突起部は、第1実施形態のごとき長方形状の外形に限られず、台形状や三角形状などの多角形状の外形や半円状、楕円状の円形状の外形を有していてもよい。また、突起部T2は、ヒンジ連結部25の下方に位置していれば、ヒンジ連結部25の中心線Cに対して偏った位置にあってもよい。
上記した各実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、各実施形態に適宜適用が可能な変形例について説明する。なお、以下の各変形例において上記した第1、第2実施形態と機能・作用が共通する構成は、同じ参照番号を付して適宜その説明を省略する。
≪第1変形例≫
図9に、本発明の第1変形例を示す。
本第1変形例が上述した第1実施形態および第2実施形態と異なる点は、主として突起部T3がキャップ本体1ではなく上蓋2に設けられている点である。
すなわち図9(a)に示されるように、本第1変形例の突起部T3は、上蓋2の外周面であってヒンジ連結部25の上方に位置付けられるように、上蓋2に設けられている。
なお、例えば弱化線27を破断する際には、図9(b)に示されるように、突起部T3は上蓋2とともに旋回可能となっており、上蓋2が旋回することで突起部T3がキャップ本体1の外周面に接触して上記破断が開始される。
このように、本発明の突起部は、キャップ本体1ではなく上蓋2に形成されていてもよいし、さらにはキャップ本体1と上蓋2の双方に形成されていてもよい。すなわち、換言すれば突起部はキャップ本体1と上蓋2の少なくとも一方に設けられていればよい。
≪第2変形例≫
図10(a)、(b)に、本発明の第2変形例を示す。
本第2変形例が上述した各実施形態および第1変形例と異なる点は、主として突起部T4がキャップ本体1の下端から上方へ折り返してキャップ本体1の外周面に設置されるように構成されている点である。
すなわち図10(b)に示されるように、本変形例2の突起部T4は、キャップ本体1の下端から突出するようにまず形成され、ヒンジキャップとして完成品になる際に突起部T4が上方へ折り返されてキャップ本体1の外周面に固着される。
なお、キャップ本体1への上記固着は接着剤を用いてもよいし、熱溶着によるものでもよいし、キャップ本体1と突起部T4とにそれぞれ凹凸を設けて嵌合固定してもよい。
上記した各実施形態、および各変形例において突起部はキャップ本体1あるいは上蓋2と一体で形成されていた。しかしながらキャップ本体1または上蓋2と一体で突起部が形成される形態に限られず、キャップ本体1や上蓋2が形成された後に別途キャップ本体1または上蓋2に取り付けられてもよい。
次に、本発明が適用されたヒンジキャップHCの弱化線27を引き裂くための引き裂き力を測定する測定方法について説明する。
図11に示すとおり、引き裂き力の測定に当たっては、弱化線27を引き裂くのに専用の治具を用いて必要な力を測定する。
まずプッシュプルゲージ(PUSH-PULL GAUGE)を使用して、サンプルとしてランダムに抽出したヒンジキャップHCを自動測定器に固定する。
続いて上述した専用ジグGで上蓋2を挟み、矢印で示す45°下方向へ上蓋2を引っ張り、開封時におけるプッシュプルゲージのピーク値を記録する。
次に、この測定方法に基づいて測定した引き裂き力の結果を図12に示す。
本測定においては、ヒンジキャップHCとして32mm径のヒンジキャップを用いるとともに、容器Yとしては耐熱PETボトルを用いた。
また、突起部としては図2に示される突起部T1を突起部の一例として用い、この突起部T1を有するヒンジキャップHCを図12の表中では「突起部有り」として記載した。
また、図12中の「ヒンジからの距離」とは、例えば突起部T1と、バンド部25aとの距離を示している(図2中の「D」参照)。なお、上記の定義は一例であり、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で「ヒンジからの距離」は適宜設定してもよい。
「突起部有り」の場合においては、ヒンジから突起部T1までの距離を異ならせた2つの配置例について、それぞれ引き裂き力の測定を行った。
より具体的には、ヒンジ(バンド部25a)から突起部T1までの距離が約6mmである場合を「配置例1(下部)」とし、ヒンジ(バンド部25a)から突起部T1までの距離が約2mmである場合を「配置例2(上部)」とした。なお、上述した約6mmと約2mmは一例であって、この値に限定されるものでないことは言うまでもない。
また、図12に示すとおり、「突起部無し」、「配置例1(下部)」および「配置例2(上部)」のそれぞれで引き裂き測定を計5回ずつに行い、開封時におけるプッシュプルゲージのピーク値(単位:N)を記録した。
同図から明らかなとおり、「突起部無し」における上記ピーク値の平均は「35.42」であり、最大値と最小値はそれぞれ「36.8」と「34.5」であった。
一方で、「突起部有り」のうち「配置例1(下部)」における上記ピーク値の平均は「28.20」であり、最大値と最小値はそれぞれ「29.2」と「26.8」であった。 また、「突起部有り」のうち「配置例2(上部)」における上記ピーク値の平均は「26.68」であり、最大値と最小値はそれぞれ「27.6」と「25.7」であった。
以上から明らかなとおり、本発明による突起部を有するヒンジキャップHCは、突起部が無いヒンジキャップと比べて約20%以上もの引き裂き力の低減効果を有していることが確認された。
また、「配置例1(下部)」と「配置例2(上部)」の測定結果から、突起部はヒンジに出来るだけ近づけて配置することが好ましいと推定される。この原因としては、ヒンジから突起部までの距離が近いほど、いわゆる梃子の原理により弱化線27に加わる力が大きくなるためと考えられる。
以上説明したように、本発明のヒンジキャップは、小さい力で効率的に弱化線を破断することができるので優れた分別廃棄性を有するヒンジキャップの製造に適している。
1 キャップ本体
2 上蓋
5 頂板部
6 筒状側壁
6a 内側壁部
6b 外側壁部
9 インナーリング
10 スコア
11 プルリング
13 支柱
15 筒状突起
23 係合突起
25 ヒンジ連結部
25a〜25c バンド部
27 弱化線
31 天板部
33 スカート部
35 周状突起
37 凹部
40 開封用鍔
41 偏平状突起部
43 凹面
T1〜T4 突起部
O 口部
Y 容器

Claims (3)

  1. 容器の口部にキャップ本体が嵌合されるとともに、ヒンジ連結部を介して前記本体と接続された上蓋が開閉可能なヒンジキャップであって、
    前記本体の外周面の上端における前記ヒンジ連結部の近傍には、前記容器に対する取り外しに用いられて軸方向に関して前記本体の前記上端から下端に延びる少なくとも一つの弱化線が設けられており、
    前記弱化線の引き裂きの為に前記上蓋を開ける際に前記上蓋の外周面と前記本体の外周面のうちの一方に接触する突起部が、分別廃棄時には前記弱化線の破断開始時における弱化線上端よりも前記軸方向に関して下方であって且つ前記上蓋と前記本体とが接触するよりも早く前記突起部が前記上蓋の外周面と前記本体の外周面のうちの一方と接触可能な距離だけ前記ヒンジ連結部に対して前記軸方向の下方に離間して配置されるように、前記上蓋と前記本体のうちの他方に設けられ、
    前記上蓋の外周面と前記本体の外周面とが接触する前に前記上蓋が前記突起部と接触することでこの接触点が支点となって前記上蓋が旋回を続け、前記旋回する上蓋が180度を超えずに前記弱化線の引き裂きが開始されることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 前記嵌合を解除する際に引き裂かれる弱化線が、前記本体の前記外周面における前記ヒンジ連結部の周方向両端部のうち何れか一方側に設けられ、
    前記突起部は、平面視した場合に前記弱化線に対して前記ヒンジ連結部と同じ側に配置されている請求項に記載のヒンジキャップ。
  3. 前記嵌合を解除する際に引き裂かれる弱化線が、前記本体の前記外周面における前記ヒンジ連結部の両端部の両側に設けられ、
    前記突起部は、平面視した場合に前記弱化線の間に配置されている請求項1又は2に記載のヒンジキャップ。
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