JP4753039B2 - 車両のスライドドア構造 - Google Patents
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当該特許文献1に記載された技術では、スライドドアの内面のインナパネルに第1の開口部を形成し、この第1の開口部に予めドアロック装置、リモコン受信部、ウインドウレギュレータなどを取り付けてモジュール化したモジュールパネルを装着する一方、インナパネルに第2の開口部を形成してモータブラケットを装着し、このモータブラケットにドア内に向けて陥没する凹陥部を形成し、凹陥部内にスライド用モータを取り付けてモータの防水を図っている。
そこで、モジュールパネルとモータブラケットとを一体化することにより、組付作業の簡略化及び開口面積の拡大を図る対策も考えられる。しかしながら、例えばモジュールパネルをモータブラケット側に延設してスライド用モータを取り付けた場合には、モジュールパネルの面積が大幅に拡大して車幅方向に撓み易くなる。モジュールパネルはスライドドアの機能部品、例えばスライド用モータなどの重量物を固定支持するために高い剛性が要求されるが、上記面積拡大に伴って剛性低下を生じることから、車両走行時やドア開閉時のモジュールパネルのブレに起因して異音が発生したり、或いはモジュールパネル上のドアロック装置の位置変位によりドアラッチとの連携が不確実になったりするなどの別の問題が発生してしまう。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、スライドドアの機能部品を単一のモジュールパネルに取り付けることで、組付作業の簡略化及びインナパネルの開口面積の拡大を達成できると共に、重量増加などを生じることなくモジュールパネルの面積拡大に起因する剛性低下を確実に防止することができる車両のスライドドア構造を提供することにある。
そして、モジュールパネルにはレール部材が配設されているため、レール部材自体がリンフォースとして機能し、モジュールパネルの面積拡大に伴う剛性低下が抑制される。従って、モジュールパネル上でスライドドアの機能部品が確実に固定支持され、車両走行時やドア開閉時のモジュールパネルのブレに起因する異音の発生が防止されると共に、モジュールパネル上の機能部品の位置変位による不具合、例えばドアロック装置の位置変位によりドアラッチとの連携が不確実になるなどの不具合が未然に防止される。
一方、車体側のドア開口部とスライドドアとの間にウェザーストリップを配置するために、インナパネルのウェザーストリップ箇所はある程度車室内側に位置させる必要があり、それに伴ってモジュールパネルを車室内側に位置させることが制限されるが、モジュールパネルの前部または後部(後方にスライド開放されるスライドドアでは前部、前方にスライド開放されるスライドドアでは後部)が、変位部によりウェザーストリップ箇所近傍の取付箇所からガイドレール取付面にかけて車室外側に変位しているため、結果としてガイドレール取付面が車室外側に位置してレール部材の車室内側への張り出しが防止されると共に、レール部材が前方または後方に延設されてスライドドアのスライド量が拡大される。
請求項3の発明の車両のスライドドア構造によれば、請求項1または2に加えて、レールリンフォースにより前部及び後部のドアリンフォースを連結することでサイドインパクトバーの機能を得ることができる。
図1は本実施形態のスライドドア構造が適用された車両の左側面を示す正面図である。車両のフロントドア1は所謂スイングドアとして構成されて前席乗降口2に相当する位置に配設され、前側に装着された図示しない一対のヒンジを中心として開閉される。リアドア3は所謂スライドドアとして構成されて後席乗降口4(ドア開口部)に相当する位置に配設され、車室外側に引出されて前後方向にスライドして開閉される。リアドア3はスライドガイド機構5〜7に案内されながらパワースライド機構8の駆動によりスライドすると共に、乗員による手動操作でもスライド可能となっている。
特に図2に示すように、上記スライドガイド機構5〜7はリアドア3の上段、中段、下段に設けられ、それぞれ前後方向に延びるレールと当該レール上を案内されるアームとから構成されている。上段及び下段のスライドガイド機構5,7は、車体側の後席乗降口4に設けたアッパレール5a及びロアレール7aによりドア3側のアッパアーム5bやロアアーム7bが案内されるように構成され、中段のスライドガイド機構6は、ドア3側に設けたセンタレール6a(レール部材)により車体側のセンタアーム6bが案内されるように構成され、これによりリアドア3が前後方向にスライドして後席乗降口4を開閉する。
図3,4に示すように、リアドア3は全体として車室外側のアウタパネル11及び車室内側のインナパネル12をモナカ状に接合して構成され、リアドア3の上部半分にはサイドウインドウ13が設けられ、リアドア3の下部半分は上記レールリンフォース10などを収容すべく空洞になっている。アウタパネル11にはリアドア3を開閉操作するためのアウタハンドル3aが設けられ、一方、インナパネル12には開口部12aが形成され、この開口部12aを介してリアドア3内の後部側を除く大半の箇所が車室内側に向けて開放されている。
図3,4に示すように、インナパネル12にはリアドア3の周囲に沿ってウェザーストリップ24が装着され(図3では一部のみ示す)、ウェザーストリップ24はリアドア3の全閉時に車体側の後席乗降口4の周囲に当接する。モジュールパネル16の前部はインナパネル12のウェザーストリップ装着箇所の直後に取り付けられ、このインナパネル12への取付箇所16aより若干離間した後方位置に上記センタレール6aの取付面16bが位置している。モジュールパネル16の前部には、インナパネル12への取付箇所16aからセンタレール6aの取付面16bにかけて変位部16cが折曲形成されており、この変位部16cはインナパネル12への取付箇所16aから車室外側且つ斜め後方に向けて延設されてセンタレール6aの取付面16bに連続している。
ここで、センタレール6aの車室内側への張り出しを防止するにはセンタレール6aを車室外側に配置することが望ましく、リアドア3のスライド量を拡大するにはセンタレール6aを前方に延設することが望ましく、そのためにはモジュールパネル16のセンタレール取付面16bを車室外側に位置させると共に前方に延設する必要がある。一方、上記ウェザーストリップ24の配置のために、インナパネル12のウェザーストリップ装着箇所はある程度車室内側に位置させる必要があり、それに伴ってモジュールパネル16の前部を車室内側に位置させることが制限される。
1)元々モジュールパネル16は、モジュールパネル16単体でスライド用モータ27などの機能部品を組み付け、その後にリアドア3に対してモジュールパネル16を装着することで組立作業の簡略化を図ったものであるが、本実施形態では単一のモジュールパネル16とすることにより、例えば複数のモジュールパネルを有する特許文献1の技術と比較して、モジュールパネル16に対する機能部品の組付作業及びモジュールパネル16のリアドア3に対する組付作業を簡略化できる。
3)モジュールパネル16の面積拡大は剛性低下の要因となるが、モジュールパネル16をセンタレール6a及びレールリンフォース10と共締めして、両部材6a,10により強固に挟持しているため、十分なモジュールパネル16の剛性を確保できる。従って、モジュールパネル16上でリアドア3の機能部品が確実に固定支持され、車両走行時やドア開閉時のモジュールパネル16のブレに起因する異音の発生が防止されると共に、モジュールパネル16上の機能部品の位置変位による不具合、例えばロック用のリンク機構31の位置変位によりドアラッチ34との連携が不確実になるなどの不具合を未然に防止できる。
5)モジュールパネル16の剛性向上に貢献するセンタレール6aは既存の部材であり、レールリンフォース10も本来はセンタレール6aを裏面側から補強する既存の部材である。よって、新たな部品の追加による重量増加などの不具合を未然に防止した上で、上記剛性向上の効果を得ることができる。
7)モジュールパネル16の前部に変位部16cを形成することにより、センタレール6の取付面16bを車室外側に位置させた上で前方に延設したため、センタレール6aの車室内側への張り出しを防止して車室の居住性を向上できると共に、リアドア3のスライド量を拡大して乗降性を向上できる。
8)前後のドアリンフォース14,15をレールリンフォース10により連結することで、センタレール6aがサイドインパクトバーの役割を果たして車両側突時の衝撃を効果的に吸収できる。
また、上記実施形態では、後方にスライドして開放されるリアドア3に本発明を適用したが、対象となるドアの種別やドアのスライド方向はこれに限ることはなく、例えばフロントドア1に適用し、このフロントドア1を前方にスライドして開放されるように構成してもよい。無論、このようにドアスライド方向を逆転させた場合には、センタレール6aの形状や変位部16cの位置も前後方向で反転することになり、図4において、センタレール6aの円弧状の湾曲部分は左方(車両前方)に位置し、モジュールパネル16のインナパネル12への取付箇所16a、センタレール6aの取付面16b、変位部16cは右方(車両後方)に位置することになる。
4 後席乗降口(ドア開口部)
6a センタレール(レール部材)
6b センタアーム
10 レールリンフォース
12 インナパネル
12a 開口部
14 前部ドアリンフォース
15 後部ドアリンフォース
16 モジュールパネル
16a インナパネルへの取付箇所
16b センタレールの取付面
16c 変位部
Claims (3)
- 車体側面のドア開口部にスライドドアを配設し、該スライドドアのパネルに設けたレール部材に対して車体側に設けたアームを前後方向に案内可能に係合させ、該スライドドアをスライドさせて上記ドア開口部を開閉する車両のスライドドア構造において、
上記スライドドアのインナパネルに形成された開口部を閉鎖するように取り付けられて、上記スライドドアの機能部品が固定支持されると共に、車室内側の面に上記レール部材が配設された単一のモジュールパネルを備え、
上記レール部材の後部または前部は、上記モジュールパネルの周縁を越えて上記インナパネル側に延設され、該延設部分がインナパネルに対して直接的に結合されていることを特徴とする車両のスライドドア構造。 - 上記モジュールパネルの前部または後部は、上記車体側に対する上記インナパネルのウェザーストリップ箇所近傍に取り付けられると共に、該インナパネルへの取付箇所から上記レール部材の取付面にかけて車室外側に変位する変位部を形成して、該レール部材の取付面を上記インナパネルへの取付箇所に対して車室外側に位置させ、且つ前方または後方に延設していることを特徴とする請求項1記載の車両のスライドドア構造。
- 上記レール部材と対応するように上記スライドドア内に配設され、上記モジュールパネルを挟んで上記レール部材に対して結合されるレールリンフォースを備え、
上記レールリンフォースは、上記スライドドアの前部ドアリンフォース及び後部ドアリンフォースを相互に連結していることを特徴とする請求項1または2記載の車両のスライドドア構造。
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