JP4045810B2 - 車両の上部車体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体のルーフ部を開閉可能に構成するオープンカーに関し、特に、ルーフ部が車両前後方向に分割された、鋼鈑やプラスチック等の剛性部材から成るハードルーフパネルによって構成される車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車体のルーフ部を開閉可能に構成したオープンカーにおいて、ルーフ部を車両前後方向に分割されたハードルーフパネルによって構成した車両が知られている。(例えば、特開平8−85344号公報参照)この先行技術は、ルーフ部の車両前後方向における前部(以下、前後方向に関する記述は、特に説明が無い場合車両前後方向を示すものとする)を構成するフロントハードルーフパネルと、ルーフ部の後部を構成するリヤハードルーフパネルとを具備しており、これら両ルーフパネルは、その継ぎ目を境に折り畳み可能にリンク結合されている。そして、ルーフ部の閉鎖状態においては、フロントハードルーフパネルの前端部がフロントウインドウガラスの枠体にロック可能に構成され、リヤハードルーフパネルが車体に遥動可能に支持される。また、この先行技術は、ルーフ部の閉鎖状態からリヤハードルーフパネルを後方へ遥動して後部座席の空間に没入させ、フロントハードルーフパネルを結合部分から前方へ折り畳むことで、ルーフ部を後部座席の空間に収納可能に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行技術において、そのルーフ部は、ルーフ部閉鎖状態での走行時にルーフ部が風圧等でがたつかない程度の強度しか考慮されておらず、車体の剛性の点から見ると充分とは言えなかった。つまり、ルーフ部が他の車体構造と一体化された一般的なモノコック車両に比して、車体の剛性や横転時の乗員の安全の面で不利であった。また車体がねじれやすい構造である為、走行時における剛性感も良くなかった。
【0004】
そこで、ルーフ部以外の車体構造を強化することによって車両が必要な剛性を確保したり、フロントピラーとリヤベルトライン部との間に前後方向に橋架されたロールオーバーバーを別途設けて車体の剛性を高めると共に横転時の乗員の安全を確保していた。従って、先行技術は一般のモノコック車両に比して車体重量が増加し、走行性能が悪化する問題があった。また、図12に示すように独立したロールオーバーバーを車体に具備させた場合は、車体剛性は向上するが、ルーフ部開放状態における開放感が減少していた。
【0005】
そこで、本発明では、オープンカーの高速走行やハード走行時における車体剛性や横転時の安全性を向上する為にルーフ部を利用し、車両の重量増加を抑えながら、車体剛性の向上とルーフ部開放時の開放感を両立することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題に鑑み、本発明の第の構成による車両の上部車体構造は、車両の上部に位置するルーフ部が開閉可能に構成された車両の上部車体構造であって、該ルーフ部は、車両前後方向に分割される複数のハードルーフパネルと、該各ハードルーフパネルの各々に配設される閉断面形状を有する複数のルーフレインフォースメントを具備すると共に、該複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、車両前後方向の一端面同士を対面させて該各端面の全面同士を当接させた状態で、上記ルーフ部の車両前方に隣接するフロントヘッダーと上記ルーフ部の車両後方に隣接するリヤベルトライン部との間に橋架されるべく略車両前後方向に連続して配置され、かつ、上記複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部閉鎖状態において、車両前方に位置するルーフレインフォースメントがその前端部を上記フロントヘッダーに固定され、車両後方に位置するルーフレインフォースメントがその後側部をリヤベルトライン部に固定されることが可能に構成され、上記複数のルーフレインフォースメントの間には、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ルーフレインフォースメントの互いに当接される端部を剛体結合可能な、ロック機構が具備され、該ロック機構は、該各ルーフレインフォースメントの該端部における閉断面の内部に設けられて構成される。
【0007】
本構成によれば、複数のルーフレインフォースメントがフロントヘッダーとリヤベルトライン部との間に橋架されると共に、これらに固定されることから、フロントヘッダーとリヤベルトライン部とが連続した閉断面によって連結される為、これらが近付く方向への応力が車体に発生してもこれに抗するので、車体剛性をより向上することができ、さらにルーフレインフォースメントがロールオーバーバーとして機能することから横転時の安全性が向上する。
【0008】
また、ルーフ部閉鎖状態において、複数のルーフレインフォースメントが、1本のルーフレインフォースメントに近い剛性になることから、車体の剛性をより向上することができる。
【0009】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造では、上記第の構成において、上記複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、該ルーフ部両側に車両前後方向へ延設されるルーフレール部に配されて構成される。
【0010】
本構成によれば、ルーフ部閉鎖状態においてルーフレール部の剛性が向上すると共にルーフレインフォースメントが確保できる安全空間を一般的なモノコックボディの車両に近付けることができる為、より車体剛性を向上させると共に、横転時の安全性を向上する。
【0011】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造では、上記第の構成において、上記ルーフ部は、上記両側ルーフレールの間に車幅方向に橋架され、上記ハードルーフパネルとの間に閉断面を形成するルーフクロスメンバーを具備して構成される。
【0012】
本構成によれば、ルーフ部閉鎖状態における車両の車幅方向の剛性が向上し、その方向へルーフ部がねじれ難くなることからより剛性が増す。
【0013】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造は、第1乃至第3の何れか1つの構成おいて、上記車両の前方に位置するルーフレインフォースメントの前端部を、上記フロントヘッダーに剛体結合可能なロック機構を具備して構成される。
【0014】
本構成によれば、ルーフ部閉鎖時にルーフレインフォースメントが前部車体構造と剛体結合される為、車体剛性をより向上することができる。
【0015】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造は、第1乃至第4の何れか1つの構成おいて、上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車両の後方に位置するルーフレインフォースメントの後端部を、上記リヤベルトライン部に剛体結合可能なロック機構を具備して構成される。
【0016】
本構成によれば、ルーフ部閉鎖時にルーフレインフォースメントが後部車体構造と剛体結合される為、車体剛性をより向上することができる。
【0017】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造では、第1乃至第5の何れか1つの構成おいて、上記分割された複数のハードルーフパネルは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ハードルーフパネルの継ぎ目を液密に密閉するシール部を具備していると共に、上記ルーフレインフォースメントは、上記シール部よりも車室内側に配設されて構成される。
【0018】
本構成によれば、ルーフ部の閉鎖状態においてルーフレインフォースメントが風雨に曝されることがない為、ルーフレインフォースメントの耐久性を向上できる。
【0019】
本発明の第の構成による車両の上部車体構造では、第1、又は第4乃至第5の何れか1つの構成において、上記ロック機構は、ロック状態とアンロック状態との切り換えを、車室内から操作可能なロック操作部を具備して構成される。
【0020】
本構成によれば、ルーフレインフォースメントのロック状態とアンロック状態とを車室内から操作できるので、降車することなく必要に応じてロック操作部を操作して車体剛性を向上できる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両の上部車体構造においては、オープンカーの高速走行やハード走行時における車体剛性や横転時の安全性を向上する為にルーフ部を利用し、車両の重量増加を抑えながら、車体剛性の向上とルーフ部開放時の開放感を両立することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明における第1実施形態を説明する。本実施形態における車両1の外観の側面図である図1に示すように、車両1には、車室2の前方に位置するフロントウインドウガラス3を支持したフロントヘッダー4に連結する開閉可能なルーフ部5が設けられている。このルーフ部5は、鋼板製のフロントハードルーフパネル6と、リヤハードルーフパネル7とから成り、リヤハードルーフパネル7の後方にリヤウインドウガラス8が設けられている。また、このリヤハードルーフパネル7の車幅方向両側の後部は下方へ向かって延びており、車室2後部の車幅方向両側に位置するリヤベルトライン部9の車室内側部分に、その車幅方向外側が接する位置まで延設されている。
【0023】
ここで、ルーフ部5の内部構造を説明する。なお、ルーフ部5の右側部分と左側部分は対象な構造である為、左側部分と右側部分の符号は同じ符号を用いる。本実施形態のルーフ部5の内部構造を説明する為の概略図である図2に示すように、上記ルーフ部5の閉鎖状態において、フロントハードルーフパネル6は、その車幅方向両側部に、該フロントハードルーフパネル6との間に前後方向全域に渡って延びる閉断面から形成されたフロントルーフレール10を有している。
【0024】
またリヤハードルーフパネル7は、そのその車幅方向両側部に、該リヤハードルーフパネルの7との間に前後方向全域に渡って延びる閉断面から形成されたリヤルーフレール11を有している。さらにリヤハードルーフパネル7には、その下部のリヤベルトライン部9と接する部位に、前後方向に延びる閉断面からなり、リヤハードルーフパネル7を車体に取り付ける為のルーフ軸受け部12が設けられている。
【0025】
上記フロントルーフレール10の閉断面内部には、その前後端の間に渡って鋼管製のフロントルーフレインフォースメント13が延設され、その前端部がフロントヘッダー4のコーナー部に当接して、後述するように剛体結合されるようになっている。また、リヤルーフレール11の閉断面内部には、その前後端の間に渡って鋼管製のリヤルーフレインフォースメント14が前後方向に延設されており、その前端部がフロントルーフレインフォースメント13の後端部と対面して当接すると共に、その後部はリヤルーフレール11の閉断面内部から飛び出して下方へ延び、その先端部がルーフ軸受け部12付近に配されている。
【0026】
フロントハードルーフパネル6には、両フロントルーフレール10の車幅方向の間に渡って、その前端部にフロントハードルーフパネル6との間に閉断面を形成する第1ルーフクロスメンバー15aが、その後端部に第2ルーフクロスメンバー15bがそれぞれ橋架されている。また、リヤハードルーフパネル7にも同様に、両リヤルーフレール11の車幅方向の間に渡って、その前端部に第3ルーフクロスメンバー15cが、その後端部に第4ルーフクロスメンバー15dがそれぞれ橋架されている。
【0027】
このように、本実施形態における車両のルーフ部5は、フロントヘッダー4からリヤベルトライン部9の間に複数のレインフォースメント10、11が前後方向に連続して橋架されると共に、左右両側のフロントルーフレール10及びリヤルーフレール11の間に各クロスメンバー15a、15b、15c、15dが橋架されて構成されている。
【0028】
本実施形態における車両1のフロントハードルーフパネル6のフロントルーフレール10付近の構造を説明する為の図1に記載の線A−A矢視断面図である図3に示すように、フロントハードルーフパネル6の車幅方向端部の下面には、前後方向に延びるフロントルーフレール10が溶接して接合されている。フロントルーフレール10は、下方向に開口を有する断面ハット状のアウターパネル16と、該アウターパネルより車室内側に位置し、上方向に開口を有する断面ハット状のインナーパネル17とが、その縁部分を互いに溶接して接合されることで、前後方向に延びる閉断面を形成して構成されている。
【0029】
フロントルーフレール10の内部には、フロントルーフレインフォースメント13が、インナーパネル17に向けて開口した断面略ハット状の取り付けパネル18の溝に嵌め込まれた状態で挿通され、共にインナーパネル17に溶接して接合されている。
【0030】
本実施形態における車両1のフロントハードルーフパネル6とリヤハードルーフパネル7との境目部分を示す図1に記載の線B−B矢視断面図である図4に示すように、フロントハードルーフパネル6の後端部、及びリヤハードルーフパネル7の前端部の下面には、車幅方向に延び、上方に開口を有する略ハット状の第2ルーフクロスメンバー15bと第3ルーフクロスメンバー15cとがそれぞれ設けられており、各々その縁部分を各ルーフパネル6、7と溶接して接合されて閉断面を形成している。
【0031】
そして図3に示すように、第2ルーフクロスメンバー15bの車幅方向両端部はフロントルーフレール10の車室内側面に溶接されており、図示しないが第3クロスメンバー15cも同様に、その車幅方向両端部がリヤルーフレール11の車室内側面に溶接されている。なお、図示しない第1、第4クロスメンバーも同様の構成となっている。
【0032】
本実施形態における車両1のルーフ部5の閉鎖状態における連結機構を説明する為の透視図である図5に示すように、リヤハードルーフパネル7は、ルーフ軸受け部12の前端部が車体のリヤベルトライン部9にルーフ支持軸19を介して軸止されており、またフロントルーフレインフォースメント13とリヤルーフレインフォースメント14が、リンク機構20によって折り畳み可能に連結されている。
【0033】
本実施形態における車両1のリンク機構20の拡大図である図6に示すように、該リンク機構20は、フロントルーフレインフォースメント13の後端部にその前端が枢着されたフロントリンク21と、リヤルーフレインフォースメント14の前端部にその後端が枢着されたリヤリンク22とが、その互いの自由端を軸着して連結されていると共に、フロントリンク21の中間部には、コントロールリンク23が軸着されている。
【0034】
該コントロールリンク23は、鉤型の第1ロッド23aと、第1ロッド23aより短い第2ロッド23bとが遥動可能に軸着され、かつ第1ロッドの自由端がフロントリンク21に枢着されると共に、第2ロッド23bの自由端がルーフ軸受け部12に枢着されることで、リンク機構20の動きに連動して回転半径を変化可能に構成されており、ルーフ部5の開閉時に、フロントリンク21が車室内に倒れこまないよう、その遥動をコントロールする働きをするものである。
【0035】
そして、本実施形態における車両1のルーフ部5の開放状態における連結機構を示す透視図である図7に示すように、リヤハードルーフパネル7及び図示しないリヤウインドウガラス8をルーフ支持軸19を軸として後方に傾倒して車室2の後部に埋没させると共に、リンク機構20を介してフロントハードルーフパネル6を前方に折り畳むことでルーフ部5を車体1に格納するようになっている。
【0036】
次に、本実施形態におけるルーフ部5のロック機構について説明する。図5示すように、ルーフ部5閉鎖時において、フロントハードルーフパネル6の車幅方向外側に配されたフロントルーフレインフォースメント13の前端と、これに対面するフロントヘッダー4との当接部分には、これらを互いに剛体結合可能で、かつフロントヘッダー4とフロントハードルーフパネル6とのラッチ手段を兼ねるフロントロック部30が設けられている。また、フロントルーフレインフォースメント13の後端と、リヤルーフレインフォースメント14の前端との当接部分には、これらを剛体結合可能なセンターロック部40が設けられている。また、リヤルーフレインフォースメント14の後端と、これに車幅方向において対面する車体のリヤベルトライン部9との係合部には、これらを剛体結合可能なリヤロック部50が設けられている。
【0037】
図5、及び図6に示すように、フロントロック部30のロック操作レバー35、センターロック部40のロック操作レバー44、リヤロック部50のロック操作レバー56が、各々が設けられた場所の車室内側に面する部分に配設され、車室内側からルーフ部5のロック、アンロック状態を操作できるようになっている。
【0038】
次に、フロントロック部30の構造を説明する。本実施形態における車両1のルーフ部5の閉鎖状態におけるフロントロック部30の構造を示す図5に記載の線C−C矢視断面図である図8に示すように、フロントルーフレインフォースメント13の前端部には、該フロントルーフレインフォースメント13とフロントヘッダー4とを連結する為のロックピン31が、フロントルーフレインフォースメント13の前端部に嵌着されたロックピン支持部32によって、前後方向へ摺動可能に支持されており、このロックピン支持部32は、前後に延びる貫通孔を有し、この貫通孔にロックピン31を前後方向に摺動可能に支持するようになっている。
【0039】
また、フロントヘッダー4側の当接部分にはロックピン31を受け止める開口を有するロックピン嵌合部33が配設されている。また、フロントルーフレインフォースメント13のロックピン31より後方には、車室内に連通する開口34が設けられ、その開口34部分にロックピン31を前後方向に摺動させる為のロック操作レバー35が前後方向に遥動可能に枢着されている。該ロック操作レバー35は、その一端を操作部として車室内に突出し、他端を作用部としてフロントルーフレインフォースメント13の内部に挿入している。そして、ロックピン31の後端部と、ロック操作レバー35の作用部とが、リンクロッド36によってクランク結合されている。
【0040】
これにより、ルーフ部5の閉鎖状態において、ロック操作レバー35の操作部を後方へ傾倒させることで、ロックピン31が前方に摺動してロックピン嵌合部33に嵌合され、フロントヘッダー4とフロントルーフレインフォースメント13が連結される。
【0041】
フロントロック部30には、バネ37がロック操作レバー35の操作部に、その一端を係止され、ルーフ部5の閉鎖時に、フロントヘッダー4に取り付けられたフック38に、他端を係止可能に設けられていると共に、フロントルーフレール10の開口34より後方の下面には、ロック操作レバー35を係止可能なストッパー39が遥動可能に設けられている。
【0042】
そしてルーフ部5の閉鎖状態において、バネ37をフック38に係止させると共に、ロック操作レバー35の操作部を操作して後方へ傾倒させた後、ロック操作レバー35の操作部をストッパー39を係止することによって、バネ37の付勢力に抗して傾倒した状態で保持することができる。
【0043】
この際、フロントヘッダー4とフロントルーフレインフォースメント13は、ロックピン31により上下左右方向の動きが規制されると共に、バネ37によって互いが押し付けられることから、常に互いの剛性部が当接した状態で前後方向への動きが規制される為、これらの間の応力伝達がボルトや溶接によって一体的に結合した状態に近い剛体結合された状態になる。
【0044】
よって、フロントヘッダー4に応力が加わった場合に、フロントヘッダー4とフロントルーフレインフォースメント13との間に隙間や弾性変形しやすいゴム等のクッション材がないことから、フロントハードルーフパネル6は、フロントヘッダー4に加わる応力に直ぐに抗することができ、車体剛性と走行時の剛性感を増すことができる。
【0045】
なお、フロントヘッダー4とフロントルーフレインフォースメント13との間に、互いの擦れによる損傷や鳴りの発生を防ぐ為に、応力を良好に伝達できるプラスチック等のスペーサーを取り付けてもよい。
【0046】
次に、センターロック部40の説明をする。ルーフ部5の閉鎖状態ににおけるセンターロック部40の構造を示す、図5に記載の線D−D矢視断面図である図9に示すように、センターロック部40は、上記フロントロック部30とほぼ同様の構成で、それぞれの部品の配置が前後方向逆になっており、フロントロック部30との相違点は、ロックピン嵌合部41がリヤルーフレインフォースメント14の前端部に嵌着され、バネ42を係止するフック43がリヤルーフレール11の下部に固定されていることだけである為、詳細な説明は省略する。
【0047】
センターロック部40をロック状態にする場合は、ルーフ部5閉鎖時において、センターロック部40のロック操作レバー44を車室内から操作して操作部を前方へ傾斜させた後、ロックピン45が後方に摺動してロックピン嵌合部41に嵌合され、フロントルーフレインフォースメント13とリヤルーフレインフォースメント14とを連結する。そして、ロック操作レバー44の操作部を、フロントルーフレール10のインナーパネル17の開口46より前方の下面に設けられたストッパー47に係止することで、バネ48の付勢力に抗して前方に傾斜した状態で保持する。
【0048】
これにより、フロントルーフレインフォースメント13とリヤルーフレインフォースメント14とは互いにその当接部を押し付けられ、フロントロック部30同様剛体結合する。
【0049】
次に、リヤロック部50の説明をする。本実施形態における車両1のリヤロック部50の構造を示す、図5に記載の線E−E矢視断面図である図10に示すように、リヤルーフレインフォースメント14の略後端部と、その車幅方向外側に接するリヤハードルーフパネル7下部に溶接して一体化されたルーフ軸受け部12とは、車室内側から車外に向けて同方向に移動可能に貫通させた2本のロックボルト51を介して連結されている。
【0050】
ルーフ部5の閉鎖状態において、ロックボルト51と対面するリヤベルトライン部9は、車体の外側に面するリヤフェンダーパネル52と、車室側に面するインサイドパネル53とが、その内部に前後方向に空間を形成するよう、その縁部分を互いに溶接により接合された構成となっている。
【0051】
そして、リヤフェンダーパネル52とインサイドパネル53との間には、インサイドパネル53に向かって開口部を有する断面略ハット状のベルトラインレインフォースメント54が、その縁部分をインサイドパネル53に溶接により接合され閉断面を形成して設けられていると共に、ベルトラインレインフォースメント54の閉断面内部には、ロックボルト51とねじ結合するねじ穴を有するロックナット部55が取り付けられている。また、ロックボルト51の車室内側端部には、これを回転操作するロック操作レバー56が取り付けられている。
【0052】
リヤロック部50をロック状態にしたい場合は、この2本のロック操作レバー56を回転させることで、各ロックボルト51をリヤベルトライン部9に締めつける。これにより、リヤルーフレインフォースメント14の後端とリヤベルトライン部9とは、ルーフ軸受け部12を挟んで2本のロックボルト51で固定されることから、相対的に移動することも回動することも規制された剛体結合となる。
【0053】
以上に説明したように、本実施形態のルーフ部5は、その閉鎖状態において、この両ルーフレインフォースメント13、14が前部車体構造の一部であるフロントヘッダー4とリヤベルトライン部9との間に橋架されるよう前後方向に連続して延びると共に、車幅方向両ルーフレインフォースメント14が車幅方向に延びる各ルーフクロスメンバー15a、15b、15c、15dで連結されていることから、車体にフロントヘッダー4とリヤベルトライン部9とが近付く方向へ応力が発生した場合には両ルーフレインフォースメント13、14が、つっかえとなり応力に抗することができる。
【0054】
また、フロントヘッダー4とリヤベルトライン部9とが互いにねじれる応力が発生した場合には、フロントハードルーフパネル6、及びリヤハードルーフパネル7に車幅方向に橋架された各ルーフクロスメンバー15a、15b、15c、15dにて応力に抗することができる。
【0055】
また、フロントヘッダー4とフロントルーフレインフォースメントとはフロントロック部30によってロックされる為、本実施形態の車両は、ルーフ部5閉鎖時にその剛性が向上し、走行時における剛性感や、転倒時の安全性を向上することができる。
【0056】
さらに、センターロック部40とリヤロック部50をロックすることで、フロントヘッダー4と各ルーフレインフォースメント13、14、及びリヤベルトライン部9とが剛体結合されることから、車体にかかる応力が、ルーフ部5に良好に伝達され、これにルーフ部5が抗することができる為、ロールオーバーバーを取りつけた場合に近い車体剛性や、走行時の剛性感を得ることができる。
【0057】
なお、ルーフ部5のフロントロック部30以外の他のロック部40、50は、特に車両の剛性を高めなければならない場合以外はアンロック状態とすることで、ルーフ部5を開閉する際に、これらのロック部のない折り畳みルーフを開閉する場合と同様の使い勝手を得ることができる。
【0058】
本実施形態においては、図4、及び図7、図8に示すように、各ルーフレインフォースメント13、14はフロントヘッダー4とフロントハードルーフパネル6との間、及びフロントハードルーフパネル6とリヤハードルーフパネル7との継ぎ目に設けられたシール部60の車室内側に配されていることから、各ルーフレインフォースメント13、14に防水処理を講じなくとも、これらの錆びの発生等の劣化を抑えることができる。
【0059】
また、本実施形態においては、フロントルーフレインフォースメント13がフロントヘッダー4のコーナーと当接しているが、本発明は、フロントルーフレインフォースメント13がフロントウィンドウの枠体上方に当接していれば本発明の効果を得られることは言うまでもなく、乗員の乗降の妨げにならない程度であれば、フロントヘッダー4のコーナーより多少下方に当接部をずらしてもよい。
【0060】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、本発明の第2実施形態におけるルーフ部70は、ロック部の構造を除き第1実施形態と略同一の構成をしている為、上記第1実施形態と共通する部分には同じ符号を用い、ロック部以外の説明は省略する。
【0061】
本実施形態における車両1のフロントルーフレインフォースメント71とリヤルーフレインフォースメント72との当接部に設けられたセンターロック部73の構成を示す模式図である図11に示すように、本実施形態におけるセンターロック部73は、フロントルーフレインフォースメント71閉断面内部の後端部に、ロックボルト74が前後方向へ摺動可能に支持されている。
【0062】
そして、リヤルーフレインフォースメント72閉断面内部の前端部には、ロックボルト74に螺着可能なロックナット部75が嵌着されている。またロックボルト74は、その前方に位置するモーター76に、減速器77を介して軸78と同期して回転すると共に軸78の方向に移動可能に軸結合されている。
【0063】
そして、センターロック部73をロック状態とする場合は、モーター76をロックボルト74が締まる方向である右回りに回転することで、ロックボルト74をロックナット部75に螺着させ、フロントルーフレインフォースメント71とリヤルーフレインフォースメント72とを剛体結合する。モーターの制御は、ルーフ部のロック状態とアンロック状態を制御するスイッチをコンソールパネル等車室内に設け、そのスイッチを操作することで行う。
【0064】
なお、本実施形態においては、フロントロック部やリヤロック部も、上記センターロック部71と同様に、一方の部材に設けられたロックボルトがモーターによって回転されることで、もう一方の部材に設けられたロックナット部に螺着され、各々が剛体結合するものであり、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車両の外観の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態における車両のルーフ部の閉鎖状態における内部構造の概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態における車両の図1記載の線A−A矢視断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態における車両の図1に示す線B−B矢視断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態における車両のルーフ部の閉鎖状態における連結機構を説明する為の透視図である。
【図6】本発明の第1実施形態における車両のリンク機構の拡大図である。
【図7】本発明の第1実施形態における車両のルーフ部の開放状態における連結機構を示す透視図である。
【図8】本発明の第1実施形態における車両のフロントロック部を示す図5に記載の線C−C矢視断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態における車両のセンターロック部を示す図5に記載の線D−D矢視断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態における車両のリヤロック部を示す図5に記載の線E−E矢視断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態における車両のセンターロック部の模式図である。
【図12】従来のロールオーバーバーを具備する車両の外観の側面図である。
【符号の説明】
1・・・車両
4・・・フロントヘッダー
5、70・・・ルーフ部
6・・・フロントハードルーフパネル
7・・・リヤハードルーフパネル
9・・・リヤベルトライン部
10・・・フロントルーフレール
11・・・リヤルーフレール
13・・・フロントルーフレインフォースメント
14・・・リヤルーフレインフォースメント
15a・・・第1ルーフクロスメンバー
15b・・・第2ルーフクロスメンバー
15c・・・第3ルーフクロスメンバー
15d・・・第4ルーフクロスメンバー
30・・・フロントロック部(ロック機構)
40・・・センターロック部(ロック機構)
50・・・リヤロック部(ロック機構)
35、44、56・・・ロック操作レバー(ロック操作部)
60・・・シール部

Claims (7)

  1. 車両の上部に位置するルーフ部が開閉可能に構成された車両の上部車体構造であって、該ルーフ部は、車両前後方向に分割される複数のハードルーフパネルと、該各ハードルーフパネルの各々に配設される閉断面形状を有する複数のルーフレインフォースメントを具備すると共に、該複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、車両前後方向の一端面同士を対面させて該各端面の全面同士を当接させた状態で、上記ルーフ部の車両前方に隣接するフロントヘッダーと上記ルーフ部の車両後方に隣接するリヤベルトライン部との間に橋架されるべく略車両前後方向に連続して配置され、かつ、上記複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部閉鎖状態において、車両前方に位置するルーフレインフォースメントがその前端部を上記フロントヘッダーに固定され、車両後方に位置するルーフレインフォースメントがその後側部をリヤベルトライン部に固定されることが可能に構成され、上記複数のルーフレインフォースメントの間には、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ルーフレインフォースメントの互いに当接される端部を剛体結合可能な、ロック機構が具備され、該ロック機構は、該各ルーフレインフォースメントの該端部における閉断面の内部に設けられていることを特徴とする車両の上部車体構造。
  2. 上記複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、該ルーフ部両側に車両前後方向へ延設されるルーフレール部に配されていることを特徴とする請求項記載の車両の上部車体構造。
  3. 上記ルーフ部は、上記両側ルーフレールの間に車幅方向に橋架され、上記ハードルーフパネルとの間に閉断面を形成するルーフクロスメンバーを具備していることを特徴とする請求項に記載の車両の上部車体構造。
  4. 上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車両の前方に位置するルーフレインフォースメントの前端部を、上記フロントヘッダーに剛体結合可能なロック機構を具備していることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。
  5. 上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車両の後方に位置するルーフレインフォースメントの後端部を、上記リヤベルトライン部に剛体結合可能なロック機構を具備していることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。
  6. 上記分割された複数のハードルーフパネルは、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ハードルーフパネルの継ぎ目を液密に密閉するシール部を具備していると共に、上記ルーフレインフォースメントは、上記シール部よりも車室内側に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。
  7. 上記ロック機構は、ロック状態とアンロック状態との切り換えを、車室内から操作可能なロック操作部を具備していることを特徴とする請求項、又は請求項乃至は請求項の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。
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