JP2003231418A - 車両の上部車体構造 - Google Patents
車両の上部車体構造Info
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Abstract
車体剛性の向上とルーフ部開放時の開放感を両立するこ
とを目的とする。 【解決手段】ルーフ部5は、車両前後方向に分割される
複数のハードルーフパネル6、7と、各ハードルーフパ
ネル6、7の各々に配設される閉断面形状を有する複数
のルーフレインフォースメント13、14を具備すると
共に、各ルーフレインフォースメント13、14は、ル
ーフ部5の閉鎖状態において、ルーフ部5の車両前方に
隣接するフロントヘッダー4と、車両後方に隣接するリ
ヤベルトライン部9との間に橋架されるべく略車両前後
方向に連続して配置され、かつルーフ部5の閉鎖状態に
おいて、車両前方に位置するルーフレインフォースメン
ト13がその前端部を上記フロントヘッダー4に固定さ
れ、車両後方に位置するルーフレインフォースメント1
4がその後側部をリヤベルトライン部9に固定されるこ
とが可能に構成される。
Description
開閉可能に構成するオープンカーに関し、特に、ルーフ
部が車両前後方向に分割された、鋼鈑やプラスチック等
の剛性部材から成るハードルーフパネルによって構成さ
れる車両に関するものである。
したオープンカーにおいて、ルーフ部を車両前後方向に
分割されたハードルーフパネルによって構成した車両が
知られている。(例えば、特開平8−85344号公報
参照)この先行技術は、ルーフ部の車両前後方向におけ
る前部(以下、前後方向に関する記述は、特に説明が無
い場合車両前後方向を示すものとする)を構成するフロ
ントハードルーフパネルと、ルーフ部の後部を構成する
リヤハードルーフパネルとを具備しており、これら両ル
ーフパネルは、その継ぎ目を境に折り畳み可能にリンク
結合されている。そして、ルーフ部の閉鎖状態において
は、フロントハードルーフパネルの前端部がフロントウ
インドウガラスの枠体にロック可能に構成され、リヤハ
ードルーフパネルが車体に遥動可能に支持される。ま
た、この先行技術は、ルーフ部の閉鎖状態からリヤハー
ドルーフパネルを後方へ遥動して後部座席の空間に没入
させ、フロントハードルーフパネルを結合部分から前方
へ折り畳むことで、ルーフ部を後部座席の空間に収納可
能に構成されている。
て、そのルーフ部は、ルーフ部閉鎖状態での走行時にル
ーフ部が風圧等でがたつかない程度の強度しか考慮され
ておらず、車体の剛性の点から見ると充分とは言えなか
った。つまり、ルーフ部が他の車体構造と一体化された
一般的なモノコック車両に比して、車体の剛性や横転時
の乗員の安全の面で不利であった。また車体がねじれや
すい構造である為、走行時における剛性感も良くなかっ
た。
ることによって車両が必要な剛性を確保したり、フロン
トピラーとリヤベルトライン部との間に前後方向に橋架
されたロールオーバーバーを別途設けて車体の剛性を高
めると共に横転時の乗員の安全を確保していた。従っ
て、先行技術は一般のモノコック車両に比して車体重量
が増加し、走行性能が悪化する問題があった。また、図
12に示すように独立したロールオーバーバーを車体に
具備させた場合は、車体剛性は向上するが、ルーフ部開
放状態における開放感が減少していた。
走行やハード走行時における車体剛性や横転時の安全性
を向上する為にルーフ部を利用し、車両の重量増加を抑
えながら、車体剛性の向上とルーフ部開放時の開放感を
両立することを目的とする。
の第1の構成による車両の上部車体構造は、車両の上部
に位置するルーフ部が開閉可能に構成された車両の上部
車体構造であって、該ルーフ部は、車両前後方向に分割
される複数のハードルーフパネルと、該各ハードルーフ
パネルの各々に配設される閉断面形状を有する複数のル
ーフレインフォースメントを具備すると共に、該複数の
ルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状
態において、上記ルーフ部の車両前方に隣接するフロン
トヘッダーと上記ルーフ部の車両後方に隣接するリヤベ
ルトライン部との間に橋架されるべく略車両前後方向に
連続して配置され、かつ、上記複数のルーフレインフォ
ースメントは、上記ルーフ部閉鎖状態において、車両前
方に位置するルーフレインフォースメントがその前端部
を上記フロントヘッダーに固定され、車両後方に位置す
るルーフレインフォースメントがその後側部をリヤベル
トライン部に固定されることが可能に構成される。
ースメントがフロントヘッダーとリヤベルトライン部と
の間に橋架されると共に、これらに固定されることか
ら、フロントヘッダーとリヤベルトライン部とが連続し
た閉断面によって連結される為、これらが近付く方向へ
の応力が車体に発生してもこれに抗するので、車体剛性
をより向上することができ、さらにルーフレインフォー
スメントがロールオーバーバーとして機能することから
横転時の安全性が向上する。
構造は、上記第1の構成において、上記複数のルーフレ
インフォースメントの間には、上記ルーフ部の閉鎖状態
において、各ルーフレインフォースメントの互いに当接
される端部を剛体結合可能な、ロック機構が具備されて
構成される。
て、複数のルーフレインフォースメントが、1本のルー
フレインフォースメントに近い剛性になることから、車
体の剛性をより向上することができる。
構造では、上記第1又は第2の構成において、上記複数の
ルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部の閉鎖状
態において、該ルーフ部両側に車両前後方向へ延設され
るルーフレール部に配されて構成される。
てルーフレール部の剛性が向上すると共にルーフレイン
フォースメントが確保できる安全空間を一般的なモノコ
ックボディの車両に近付けることができる為、より車体
剛性を向上させると共に、横転時の安全性を向上する。
構造では、上記第3の構成において、上記ルーフ部は、
上記両側ルーフレールの間に車幅方向に橋架され、上記
ハードルーフパネルとの間に閉断面を形成するルーフク
ロスメンバーを具備して構成される。
る車両の車幅方向の剛性が向上し、その方向へルーフ部
がねじれ難くなることからより剛性が増す。
構造は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車両の
前方に位置するルーフレインフォースメントの前端部
を、上記フロントヘッダーに剛体結合可能なロック機構
を具備して構成される。
レインフォースメントが前部車体構造と剛体結合される
為、車体剛性をより向上することができる。
構造は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車両の
後方に位置するルーフレインフォースメントの後端部
を、上記リヤベルトライン部に剛体結合可能なロック機
構を具備して構成される。
レインフォースメントが後部車体構造と剛体結合される
為、車体剛性をより向上することができる。
構造では、上記分割された複数のハードルーフパネル
は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ハードルーフ
パネルの継ぎ目を液密に密閉するシール部を具備してい
ると共に、上記ルーフレインフォースメントは、上記シ
ール部よりも車室内側に配設されて構成される。
いてルーフレインフォースメントが風雨に曝されること
がない為、ルーフレインフォースメントの耐久性を向上
できる。
構造では、上記ロック機構は、ロック状態とアンロック
状態との切り換えを、車室内から操作可能なロック操作
部を具備して構成される。
ントのロック状態とアンロック状態とを車室内から操作
できるので、降車することなく必要に応じてロック操作
部を操作して車体剛性を向上できる。
構造においては、オープンカーの高速走行やハード走行
時における車体剛性や横転時の安全性を向上する為にル
ーフ部を利用し、車両の重量増加を抑えながら、車体剛
性の向上とルーフ部開放時の開放感を両立することがで
きる。
態を説明する。本実施形態における車両1の外観の側面
図である図1に示すように、車両1には、車室2の前方
に位置するフロントウインドウガラス3を支持したフロ
ントヘッダー4に連結する開閉可能なルーフ部5が設け
られている。このルーフ部5は、鋼板製のフロントハー
ドルーフパネル6と、リヤハードルーフパネル7とから
成り、リヤハードルーフパネル7の後方にリヤウインド
ウガラス8が設けられている。また、このリヤハードル
ーフパネル7の車幅方向両側の後部は下方へ向かって延
びており、車室2後部の車幅方向両側に位置するリヤベ
ルトライン部9の車室内側部分に、その車幅方向外側が
接する位置まで延設されている。
る。なお、ルーフ部5の右側部分と左側部分は対象な構
造である為、左側部分と右側部分の符号は同じ符号を用
いる。本実施形態のルーフ部5の内部構造を説明する為
の概略図である図2に示すように、上記ルーフ部5の閉
鎖状態において、フロントハードルーフパネル6は、そ
の車幅方向両側部に、該フロントハードルーフパネル6
との間に前後方向全域に渡って延びる閉断面から形成さ
れたフロントルーフレール10を有している。
の車幅方向両側部に、該リヤハードルーフパネルの7と
の間に前後方向全域に渡って延びる閉断面から形成され
たリヤルーフレール11を有している。さらにリヤハー
ドルーフパネル7には、その下部のリヤベルトライン部
9と接する部位に、前後方向に延びる閉断面からなり、
リヤハードルーフパネル7を車体に取り付ける為のルー
フ軸受け部12が設けられている。
部には、その前後端の間に渡って鋼管製のフロントルー
フレインフォースメント13が延設され、その前端部が
フロントヘッダー4のコーナー部に当接して、後述する
ように剛体結合されるようになっている。また、リヤル
ーフレール11の閉断面内部には、その前後端の間に渡
って鋼管製のリヤルーフレインフォースメント14が前
後方向に延設されており、その前端部がフロントルーフ
レインフォースメント13の後端部と対面して当接する
と共に、その後部はリヤルーフレール11の閉断面内部
から飛び出して下方へ延び、その先端部がルーフ軸受け
部12付近に配されている。
ロントルーフレール10の車幅方向の間に渡って、その
前端部にフロントハードルーフパネル6との間に閉断面
を形成する第1ルーフクロスメンバー15aが、その後
端部に第2ルーフクロスメンバー15bがそれぞれ橋架
されている。また、リヤハードルーフパネル7にも同様
に、両リヤルーフレール11の車幅方向の間に渡って、
その前端部に第3ルーフクロスメンバー15cが、その
後端部に第4ルーフクロスメンバー15dがそれぞれ橋
架されている。
ーフ部5は、フロントヘッダー4からリヤベルトライン
部9の間に複数のレインフォースメント10、11が前
後方向に連続して橋架されると共に、左右両側のフロン
トルーフレール10及びリヤルーフレール11の間に各
クロスメンバー15a、15b、15c、15dが橋架
されて構成されている。
ドルーフパネル6のフロントルーフレール10付近の構
造を説明する為の図1に記載の線A−A矢視断面図であ
る図3に示すように、フロントハードルーフパネル6の
車幅方向端部の下面には、前後方向に延びるフロントル
ーフレール10が溶接して接合されている。フロントル
ーフレール10は、下方向に開口を有する断面ハット状
のアウターパネル16と、該アウターパネルより車室内
側に位置し、上方向に開口を有する断面ハット状のイン
ナーパネル17とが、その縁部分を互いに溶接して接合
されることで、前後方向に延びる閉断面を形成して構成
されている。
ロントルーフレインフォースメント13が、インナーパ
ネル17に向けて開口した断面略ハット状の取り付けパ
ネル18の溝に嵌め込まれた状態で挿通され、共にイン
ナーパネル17に溶接して接合されている。
ドルーフパネル6とリヤハードルーフパネル7との境目
部分を示す図1に記載の線B−B矢視断面図である図4
に示すように、フロントハードルーフパネル6の後端
部、及びリヤハードルーフパネル7の前端部の下面に
は、車幅方向に延び、上方に開口を有する略ハット状の
第2ルーフクロスメンバー15bと第3ルーフクロスメ
ンバー15cとがそれぞれ設けられており、各々その縁
部分を各ルーフパネル6、7と溶接して接合されて閉断
面を形成している。
スメンバー15bの車幅方向両端部はフロントルーフレ
ール10の車室内側面に溶接されており、図示しないが
第3クロスメンバー15cも同様に、その車幅方向両端
部がリヤルーフレール11の車室内側面に溶接されてい
る。なお、図示しない第1、第4クロスメンバーも同様
の構成となっている。
閉鎖状態における連結機構を説明する為の透視図である
図5に示すように、リヤハードルーフパネル7は、ルー
フ軸受け部12の前端部が車体のリヤベルトライン部9
にルーフ支持軸19を介して軸止されており、またフロ
ントルーフレインフォースメント13とリヤルーフレイ
ンフォースメント14が、リンク機構20によって折り
畳み可能に連結されている。
0の拡大図である図6に示すように、該リンク機構20
は、フロントルーフレインフォースメント13の後端部
にその前端が枢着されたフロントリンク21と、リヤル
ーフレインフォースメント14の前端部にその後端が枢
着されたリヤリンク22とが、その互いの自由端を軸着
して連結されていると共に、フロントリンク21の中間
部には、コントロールリンク23が軸着されている。
ロッド23aと、第1ロッド23aより短い第2ロッド
23bとが遥動可能に軸着され、かつ第1ロッドの自由
端がフロントリンク21に枢着されると共に、第2ロッ
ド23bの自由端がルーフ軸受け部12に枢着されるこ
とで、リンク機構20の動きに連動して回転半径を変化
可能に構成されており、ルーフ部5の開閉時に、フロン
トリンク21が車室内に倒れこまないよう、その遥動を
コントロールする働きをするものである。
フ部5の開放状態における連結機構を示す透視図である
図7に示すように、リヤハードルーフパネル7及び図示
しないリヤウインドウガラス8をルーフ支持軸19を軸
として後方に傾倒して車室2の後部に埋没させると共
に、リンク機構20を介してフロントハードルーフパネ
ル6を前方に折り畳むことでルーフ部5を車体1に格納
するようになっている。
ック機構について説明する。図5示すように、ルーフ部
5閉鎖時において、フロントハードルーフパネル6の車
幅方向外側に配されたフロントルーフレインフォースメ
ント13の前端と、これに対面するフロントヘッダー4
との当接部分には、これらを互いに剛体結合可能で、か
つフロントヘッダー4とフロントハードルーフパネル6
とのラッチ手段を兼ねるフロントロック部30が設けら
れている。また、フロントルーフレインフォースメント
13の後端と、リヤルーフレインフォースメント14の
前端との当接部分には、これらを剛体結合可能なセンタ
ーロック部40が設けられている。また、リヤルーフレ
インフォースメント14の後端と、これに車幅方向にお
いて対面する車体のリヤベルトライン部9との係合部に
は、これらを剛体結合可能なリヤロック部50が設けら
れている。
ック部30のロック操作レバー35、センターロック部
40のロック操作レバー44、リヤロック部50のロッ
ク操作レバー56が、各々が設けられた場所の車室内側
に面する部分に配設され、車室内側からルーフ部5のロ
ック、アンロック状態を操作できるようになっている。
する。本実施形態における車両1のルーフ部5の閉鎖状
態におけるフロントロック部30の構造を示す図5に記
載の線C−C矢視断面図である図8に示すように、フロ
ントルーフレインフォースメント13の前端部には、該
フロントルーフレインフォースメント13とフロントヘ
ッダー4とを連結する為のロックピン31が、フロント
ルーフレインフォースメント13の前端部に嵌着された
ロックピン支持部32によって、前後方向へ摺動可能に
支持されており、このロックピン支持部32は、前後に
延びる貫通孔を有し、この貫通孔にロックピン31を前
後方向に摺動可能に支持するようになっている。
はロックピン31を受け止める開口を有するロックピン
嵌合部33が配設されている。また、フロントルーフレ
インフォースメント13のロックピン31より後方に
は、車室内に連通する開口34が設けられ、その開口3
4部分にロックピン31を前後方向に摺動させる為のロ
ック操作レバー35が前後方向に遥動可能に枢着されて
いる。該ロック操作レバー35は、その一端を操作部と
して車室内に突出し、他端を作用部としてフロントルー
フレインフォースメント13の内部に挿入している。そ
して、ロックピン31の後端部と、ロック操作レバー3
5の作用部とが、リンクロッド36によってクランク結
合されている。
て、ロック操作レバー35の操作部を後方へ傾倒させる
ことで、ロックピン31が前方に摺動してロックピン嵌
合部33に嵌合され、フロントヘッダー4とフロントル
ーフレインフォースメント13が連結される。
ック操作レバー35の操作部に、その一端を係止され、
ルーフ部5の閉鎖時に、フロントヘッダー4に取り付け
られたフック38に、他端を係止可能に設けられている
と共に、フロントルーフレール10の開口34より後方
の下面には、ロック操作レバー35を係止可能なストッ
パー39が遥動可能に設けられている。
ネ37をフック38に係止させると共に、ロック操作レ
バー35の操作部を操作して後方へ傾倒させた後、ロッ
ク操作レバー35の操作部をストッパー39を係止する
ことによって、バネ37の付勢力に抗して傾倒した状態
で保持することができる。
ーフレインフォースメント13は、ロックピン31によ
り上下左右方向の動きが規制されると共に、バネ37に
よって互いが押し付けられることから、常に互いの剛性
部が当接した状態で前後方向への動きが規制される為、
これらの間の応力伝達がボルトや溶接によって一体的に
結合した状態に近い剛体結合された状態になる。
った場合に、フロントヘッダー4とフロントルーフレイ
ンフォースメント13との間に隙間や弾性変形しやすい
ゴム等のクッション材がないことから、フロントハード
ルーフパネル6は、フロントヘッダー4に加わる応力に
直ぐに抗することができ、車体剛性と走行時の剛性感を
増すことができる。
フレインフォースメント13との間に、互いの擦れによ
る損傷や鳴りの発生を防ぐ為に、応力を良好に伝達でき
るプラスチック等のスペーサーを取り付けてもよい。
る。ルーフ部5の閉鎖状態ににおけるセンターロック部
40の構造を示す、図5に記載の線D−D矢視断面図で
ある図9に示すように、センターロック部40は、上記
フロントロック部30とほぼ同様の構成で、それぞれの
部品の配置が前後方向逆になっており、フロントロック
部30との相違点は、ロックピン嵌合部41がリヤルー
フレインフォースメント14の前端部に嵌着され、バネ
42を係止するフック43がリヤルーフレール11の下
部に固定されていることだけである為、詳細な説明は省
略する。
場合は、ルーフ部5閉鎖時において、センターロック部
40のロック操作レバー44を車室内から操作して操作
部を前方へ傾斜させた後、ロックピン45が後方に摺動
してロックピン嵌合部41に嵌合され、フロントルーフ
レインフォースメント13とリヤルーフレインフォース
メント14とを連結する。そして、ロック操作レバー4
4の操作部を、フロントルーフレール10のインナーパ
ネル17の開口46より前方の下面に設けられたストッ
パー47に係止することで、バネ48の付勢力に抗して
前方に傾斜した状態で保持する。
スメント13とリヤルーフレインフォースメント14と
は互いにその当接部を押し付けられ、フロントロック部
30同様剛体結合する。
実施形態における車両1のリヤロック部50の構造を示
す、図5に記載の線E−E矢視断面図である図10に示
すように、リヤルーフレインフォースメント14の略後
端部と、その車幅方向外側に接するリヤハードルーフパ
ネル7下部に溶接して一体化されたルーフ軸受け部12
とは、車室内側から車外に向けて同方向に移動可能に貫
通させた2本のロックボルト51を介して連結されてい
る。
ルト51と対面するリヤベルトライン部9は、車体の外
側に面するリヤフェンダーパネル52と、車室側に面す
るインサイドパネル53とが、その内部に前後方向に空
間を形成するよう、その縁部分を互いに溶接により接合
された構成となっている。
サイドパネル53との間には、インサイドパネル53に
向かって開口部を有する断面略ハット状のベルトライン
レインフォースメント54が、その縁部分をインサイド
パネル53に溶接により接合され閉断面を形成して設け
られていると共に、ベルトラインレインフォースメント
54の閉断面内部には、ロックボルト51とねじ結合す
るねじ穴を有するロックナット部55が取り付けられて
いる。また、ロックボルト51の車室内側端部には、こ
れを回転操作するロック操作レバー56が取り付けられ
ている。
合は、この2本のロック操作レバー56を回転させるこ
とで、各ロックボルト51をリヤベルトライン部9に締
めつける。これにより、リヤルーフレインフォースメン
ト14の後端とリヤベルトライン部9とは、ルーフ軸受
け部12を挟んで2本のロックボルト51で固定される
ことから、相対的に移動することも回動することも規制
された剛体結合となる。
フ部5は、その閉鎖状態において、この両ルーフレイン
フォースメント13、14が前部車体構造の一部である
フロントヘッダー4とリヤベルトライン部9との間に橋
架されるよう前後方向に連続して延びると共に、車幅方
向両ルーフレインフォースメント14が車幅方向に延び
る各ルーフクロスメンバー15a、15b、15c、1
5dで連結されていることから、車体にフロントヘッダ
ー4とリヤベルトライン部9とが近付く方向へ応力が発
生した場合には両ルーフレインフォースメント13、1
4が、つっかえとなり応力に抗することができる。
イン部9とが互いにねじれる応力が発生した場合には、
フロントハードルーフパネル6、及びリヤハードルーフ
パネル7に車幅方向に橋架された各ルーフクロスメンバ
ー15a、15b、15c、15dにて応力に抗するこ
とができる。
フレインフォースメントとはフロントロック部30によ
ってロックされる為、本実施形態の車両は、ルーフ部5
閉鎖時にその剛性が向上し、走行時における剛性感や、
転倒時の安全性を向上することができる。
ク部50をロックすることで、フロントヘッダー4と各
ルーフレインフォースメント13、14、及びリヤベル
トライン部9とが剛体結合されることから、車体にかか
る応力が、ルーフ部5に良好に伝達され、これにルーフ
部5が抗することができる為、ロールオーバーバーを取
りつけた場合に近い車体剛性や、走行時の剛性感を得る
ことができる。
以外の他のロック部40、50は、特に車両の剛性を高
めなければならない場合以外はアンロック状態とするこ
とで、ルーフ部5を開閉する際に、これらのロック部の
ない折り畳みルーフを開閉する場合と同様の使い勝手を
得ることができる。
図8に示すように、各ルーフレインフォースメント1
3、14はフロントヘッダー4とフロントハードルーフ
パネル6との間、及びフロントハードルーフパネル6と
リヤハードルーフパネル7との継ぎ目に設けられたシー
ル部60の車室内側に配されていることから、各ルーフ
レインフォースメント13、14に防水処理を講じなく
とも、これらの錆びの発生等の劣化を抑えることができ
る。
ーフレインフォースメント13がフロントヘッダー4の
コーナーと当接しているが、本発明は、フロントルーフ
レインフォースメント13がフロントウィンドウの枠体
上方に当接していれば本発明の効果を得られることは言
うまでもなく、乗員の乗降の妨げにならない程度であれ
ば、フロントヘッダー4のコーナーより多少下方に当接
部をずらしてもよい。
なお、本発明の第2実施形態におけるルーフ部70は、
ロック部の構造を除き第1実施形態と略同一の構成をし
ている為、上記第1実施形態と共通する部分には同じ符
号を用い、ロック部以外の説明は省略する。
フレインフォースメント71とリヤルーフレインフォー
スメント72との当接部に設けられたセンターロック部
73の構成を示す模式図である図11に示すように、本
実施形態におけるセンターロック部73は、フロントル
ーフレインフォースメント71閉断面内部の後端部に、
ロックボルト74が前後方向へ摺動可能に支持されてい
る。
72閉断面内部の前端部には、ロックボルト74に螺着
可能なロックナット部75が嵌着されている。またロッ
クボルト74は、その前方に位置するモーター76に、
減速器77を介して軸78と同期して回転すると共に軸
78の方向に移動可能に軸結合されている。
態とする場合は、モーター76をロックボルト74が締
まる方向である右回りに回転することで、ロックボルト
74をロックナット部75に螺着させ、フロントルーフ
レインフォースメント71とリヤルーフレインフォース
メント72とを剛体結合する。モーターの制御は、ルー
フ部のロック状態とアンロック状態を制御するスイッチ
をコンソールパネル等車室内に設け、そのスイッチを操
作することで行う。
ック部やリヤロック部も、上記センターロック部71と
同様に、一方の部材に設けられたロックボルトがモータ
ーによって回転されることで、もう一方の部材に設けら
れたロックナット部に螺着され、各々が剛体結合するも
のであり、詳細な説明は省略する。
面図である。
の閉鎖状態における内部構造の概略図である。
の線A−A矢視断面図である。
す線B−B矢視断面図である。
の閉鎖状態における連結機構を説明する為の透視図であ
る。
構の拡大図である。
の開放状態における連結機構を示す透視図である。
ロック部を示す図5に記載の線C−C矢視断面図であ
る。
ロック部を示す図5に記載の線D−D矢視断面図であ
る。
ック部を示す図5に記載の線E−E矢視断面図である。
ーロック部の模式図である。
外観の側面図である。
部) 60・・・シール部
Claims (8)
- 【請求項1】車両の上部に位置するルーフ部が開閉可能
に構成された車両の上部車体構造であって、該ルーフ部
は、車両前後方向に分割される複数のハードルーフパネ
ルと、該各ハードルーフパネルの各々に配設される閉断
面形状を有する複数のルーフレインフォースメントを具
備すると共に、該複数のルーフレインフォースメント
は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記ルーフ部の
車両前方に隣接するフロントヘッダーと上記ルーフ部の
車両後方に隣接するリヤベルトライン部との間に橋架さ
れるべく略車両前後方向に連続して配置され、かつ、上
記複数のルーフレインフォースメントは、上記ルーフ部
閉鎖状態において、車両前方に位置するルーフレインフ
ォースメントがその前端部を上記フロントヘッダーに固
定され、車両後方に位置するルーフレインフォースメン
トがその後側部をリヤベルトライン部に固定されること
が可能に構成されている車両の上部車体構造。 - 【請求項2】上記複数のルーフレインフォースメントの
間には、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ルーフレ
インフォースメントの互いに当接される端部を剛体結合
可能な、ロック機構が具備されていることを特徴とする
請求項1記載の車両の上部車体構造。 - 【請求項3】上記複数のルーフレインフォースメント
は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、該ルーフ部両側
に車両前後方向へ延設されるルーフレール部に配されて
いることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両
の上部車体構造。 - 【請求項4】上記ルーフ部は、上記両側ルーフレールの
間に車幅方向に橋架され、上記ハードルーフパネルとの
間に閉断面を形成するルーフクロスメンバーを具備して
いることを特徴とする請求項3に記載の車両の上部車体
構造。 - 【請求項5】上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車
両の前方に位置するルーフレインフォースメントの前端
部を、上記フロントヘッダーに剛体結合可能なロック機
構を具備していることを特徴とする請求項1乃至請求項
4の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。 - 【請求項6】上記ルーフ部の閉鎖状態において、上記車
両の後方に位置するルーフレインフォースメントの後端
部を、上記リヤベルトライン部に剛体結合可能なロック
機構を具備していることを特徴とする請求項1乃至請求
項5の何れか1つに記載の車両の上部車体構造。 - 【請求項7】上記分割された複数のハードルーフパネル
は、上記ルーフ部の閉鎖状態において、各ハードルーフ
パネルの継ぎ目を液密に密閉するシール部を具備してい
ると共に、上記ルーフレインフォースメントは、上記シ
ール部よりも車室内側に配設されていることを特徴とす
る請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の車両の上
部車体構造。 - 【請求項8】上記ロック機構は、ロック状態とアンロッ
ク状態との切り換えを、車室内から操作可能なロック操
作部を具備していることを特徴とする請求項2、又は請
求項5乃至は請求項6の何れか1つに記載の車両の上部
車体構造。
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