JP4924628B2 - 車両のサイドドア構造 - Google Patents

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この発明は、センタピラーレスのドア開口を、前部が車体にヒンジを介して開閉可能に枢着されたフロントドアと、該フロントドアの後方に設けられたリヤドアとによって開閉可能に覆った所謂フリースタイル構造(観音開き構造)の車両のサイドドア構造に関する。
従来、上述例の車両のサイドドア構造としては次のような構造がある。すなわち、車体側部に仕切りのない連続したドア開口を設け、このドア開口を、フロントドアとリヤドアとで開閉可能に覆うが、フロントドアはその前部をフロントドアヒンジを介して車体に枢着し、リヤドアはその後部をリヤドアヒンジを介して車体に枢着し、これらフロントドアとリヤドアとからなるサイドドアを所謂観音開き構造に構成すると共に、フロントドアの後端部をリヤドアの前端部外側に重合させ、かつリヤドアの前端部内部には上下方向に延びる補強部材を設けたものである(例えば、特許文献1参照)。
上述のセンタピラーレスの観音開きドアにおいて、リヤドアの前部に補強部材を設け、かつリヤドアの前端部外側にフロントドアの後端部を重合させる程度の構造では、側突に対する剛性が不充分で、車両の側突時においてサイドドアの車室内への侵入量を充分に軽減することが困難な問題点があった。
特開2001−138864号公報。
そこで、この発明は、フロントドアの後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材が設けられ、リヤドアの前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメントが設けられ、上記フロントドアとリヤドアの閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記フロントドアには、車両の前後方向に延びるロント側長尺部材が、その後端部が上記フロントドアの剛性部材と重合するように設けられていることにより、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる車両のサイドドア構造の提供を目的とする。
この発明による車両のサイドドア構造は、車両側部の仕切りのない連続した開口を、前部が車体にヒンジを介して開閉可能に枢着されたフロントドアと、該フロントドアの後方に設けられたリヤドアとにより開閉可能に覆った車両のサイドドア構造であって、上記フロントドアの後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材が設けられ、上記リヤドアの前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメントが設けられ、上記フロントドアとリヤドアの閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記フロントドアには、車両の前後方向に延びるフロント側長尺部材が、その後端部が上記フロントドアの剛性部材と重合するように設けられ
さらに、上記フロントドア内部に設けられた上記フロント側長尺部材と、上記リヤドアの前部縦辺部に設けられた上記バーチカルレインフォースメントとが側面視でオーバラップして配設されたものである。
上記構成の剛性部材は、スチール製の厚板部材で構成してもよい。
上記構成によれば、フロントドアの後部縦辺部に上述の剛性部材をその上下方向に沿って設けたので、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、車両の側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる。
また、フロント側長尺部材それ自体を剛性の高い部位で支持しつつ、上述の剛性部材とフロント側長尺部材との両者で互に補強し合って、より一層強固な構造を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、リヤドア内には、上下方向にその前部縦辺部に沿って延びる縦インパクトバーが設けられ、上記バーチカルレインフォースメントは、側面視において該縦インパクトバーとオーバーラップするよう配設されたものである。
上記構成によれば、縦インパクトバーとバーチカルレインフォースメントとが側面視においてオーバラップするので、このオーバラップ構造によりリヤドア剛性が向上し、側突時のドアの車室内への侵入量をさらに軽減することができる。
この発明の一実施態様においては、リヤドア内には、車両前後方向に延びるリヤ側長尺状部材が設けられ、上記リヤ側長尺状部材の前端部は、上記バーチカルレインフォースメントと重合しているものである。
上記構成によれば、リヤ側長尺状部材とバーチカルレインフォースメントとの重合構造により、リヤドアの剛性が向上するので、側突時のドアの車室内への侵入量をさらに低減することができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロントドア内部に設けられた上記フロント側長尺部材は上下方向に離間して複数本配設されたものである。
上記構成によれば、複数のフロント側長尺部材により、より一層剛性の向上を図ることができると共に、側突時の荷重入力に対して上下方向で広範囲において対応できるので、乗員の安全性がさらに向上する。
この発明の一実施態様においては、上記剛性部材の下端部および上記バーチカルレインフォースメントの下端部は、車体側のサイドシルアウタの一部と重複する位置まで下方に延設されているものである。
上記構成によれば、フロントドアの後部縦辺部に上述の剛性部材をその上下方向に沿って設けたので、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、車両の側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる。
また、バーチカルレインフォースメントの下端部が、サイドシルアウタの一部と重複するので、側部衝突時の衝撃を車体の下部でも受けることができ、ドアが車室内側に侵入する侵入量を少なくすることができる。
この発明の一実施態様においては、上記剛性部材の下端部はフロントドアの前後辺に沿って延びる延長部を備えたものである。
上記構成によれば、上述の延長部を有するので上記剛性部材それ自体の剛性と、フロントドア下部の剛性とをさらに向上させることができる。
この発明によれば、フロントドアの後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材が設けられ、リヤドアの前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメントが設けられ、上記フロントドアとリヤドアの閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記フロントドアには、車両の前後方向に延びるフロント側長尺部材が、その後端部が上記フロントドアの剛性部材と重合するように設けられているので、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる効果がある。
本発明の車両のサイドドア構造を示す側面図。 サイドドアを車室内側から見た状態で示す側面図。 図2のA−A線矢視断面図。 フロントドアの側面図。 図4のB−B線矢視断面図。 フロントドアリヤレインフォースメントの斜視図。 図6のD−D線矢視断面図。 図4のC−C線矢視断面図。 図4のE−E線に沿う要部拡大断面図。 リヤドアの側面図。 図10のG−G線矢視断面図。 縦インパクトバーおよびその取付けブラケットの分解斜視図。 車両のサイドドア構造の他の実施例を示す側面図。
センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図るという目的を、車両側部の仕切りのない連続した開口を、前部が車体にヒンジを介して開閉可能に枢着されたフロントドアと、該フロントドアの後方に設けられたリヤドアとにより開閉可能に覆った車両のサイドドア構造において、上記フロントドアの後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材が設けられ、上記リヤドアの前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメントが設けられ、上記フロントドアとリヤドアの閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記フロントドアには、車両の前後方向に延びるフロント側長尺部材が、その後端部が上記フロントドアの剛性部材と重合するように設けられ、さらに、上記フロントドア内部に設けられた上記長尺部材と、上記リヤドアの前部縦辺部に設けられた上記バーチカルレインフォースメントとが側面視でオーバラップして配設されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のサイドドア構造を示し、図1において、車両1の車体側面には、フロントドア2とリヤドア3とで構成されるサイドドアが設けられ、フロントドア2の前端部とリヤドア3の後端部とに、それぞれヒンジ部としてのフロントドアヒンジ4とリヤドアヒンジ5が設けられてフリースタイル構造(観音開き構造)のサイドドアが構成されている。
上述のフロントドア2はフロントドアヒンジ4,4を介して車体剛性部材としてのヒンジピラーに開閉可能に枢着され、上述のリヤドア3はリヤドアヒンジ5,5を介してリヤボディに開閉可能に枢着され、これらの両ドア2,3により車両側部の仕切りのない連続したドア開口部15(図11参照)を開閉可能に覆っている。
これらサイドドアを構成するフロントドア2とリヤドア3とは、それぞれ、ドアパネル6,7とドアサッシュ部8,9とウインドガラス10,フリップウインド11とで構成され、このうちドアパネル6,7の内部には車両の前後方向に延びるインパクトバー12,13,14が設けられる。
この実施例の観音開き構造のドアはフロントドア2が優先して開放され、リヤドア3はフロントドア2の開放後において、その開成が許容されるように構成している。
上述の各ドア2,3はドア開口部15(図11参照)を開閉するもので、図1に示すようにフロントドア2の後端部にはリヤドア3に対して係脱可能なドアラッチ16を設け、このドアラッチ16がリヤドア3の前端部に設けられたストライカでロックされ、リヤドア3の前端部上下には車体に対して係脱可能なドアラッチ17,18を設け、これらドアラッチ17,18はドア開口部15(図11参照)の上辺部および下辺部に設けた後述するボディ側のストライカ19,20(図11参照)でそれぞれロックされるように構成している。
図2は右側のサイドドアを車室内側から見た状態で示す側面図、図3は図2のA−A線に沿う部分断面図であって、フロントドア2とリヤドア3との閉鎖時には図3に示すようにリヤドア3の前部外側に対してフロントドア2の後部が所定量重なり合うようなオーバラップ構造となる。
上述のフロントドア2はドアアウタパネル21とドアインナパネル22とを備え、ドアインナパネル22には図2に示すように2つの開口部23,24と、これら開口部23,24間に位置して斜め方向つまり前高後低状に傾斜して上下方向に延びる仕切り部25とが形成されている。
上述のリヤドア3は2部材に分割形成されたドアアウタパネル26,28と、ドアインナパネル27とを備え、これらの各パネル26,27,28はアルミニウムまたはアルミ合金などの軽金属や軽合金にて形成されると共に、リヤドア3の前端部を構成するドアアウタパネル28の所定部には、フロントドア2のドアラッチ16に対応してストライカ29が取付けられている。
図4は右側のフロントドア2を車室内側から見た状態で示す側面図、図5は図4のB−B線矢視断面図であって、ドアアウタパネル21とドアインナパネル22とを接合して構成されるフロントドア2の前部縦辺部には該前部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材としてのヒンジレインフォースメント30が設けられており、このヒンジレインフォースメント30によりドア剛性の向上を図っている。
このヒンジレインフォースメント30は車外側において車両の前後方向に延びる前部片30aと、車内側において車両の前後方向に延びる後部片30bと、これら両片30a,30bを接続して車幅方向に延びる接続片30cとを有するように厚板部材にて断面略Z字状に形成されている。
またフロントドア2の後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材としてのフロントドアリヤレインフォースメント31が設けられており、このフロントドアリヤレインフォースメント31によりドア剛性の向上を図っている。
このフロントドアリヤレインフォースメント31は図3、図5、図6、図7に示すように、車外側において車両の前後方向に延びる後部片31aと、車内側において車両の前後方向に延びる前部片31bと、これら両片31a,31bを接続して車幅方向に延びる接続片31cとを有するように厚板部材にて断面略Z字状に形成されている。
さらに図4に示すように上述のフロントドアリヤレインフォースメント31の上端部はドアサッシュ部8の後部縦辺部8a内に連続して延びる延出部32を備えた、サッシュ剛性の向上を図り、高速走行時の負圧により、シール部材が車外側へ吸い出されるのを防止すべく構成している。
しか、図4に示すように上述のフロントドアリヤレインフォースメント31の下端部はフロントドア2の下部の前後辺に沿って前方に延びる延長部33を備えて、フロントドアリヤレインフォースメント31それ自体の剛性向上を図っている。
また上下両端に延出部32および延長部33を備えたフロントドアリヤレインフォースメント31の全体には図6に示すように複数の凹凸部を形成して、該レインフォースメント31の強度向上を図っている。
図4、図5、図8に示すように前述のインパクトバー12はヒンジレインフォースメント30の前部片30aと、フロントドアリヤレインフォースメント31の後部片31aとの間、すなわち剛性部材相互間に車両の前後方向に延びるように接合固定されている。換言すれば、インパクトバー12の前端部および後端部はヒンジレインフォースメント30、フロントドアリヤレインフォースメント31と重合するように設けられる。
上述のインパクトバー12に対して上下方向に離間する下側のインパクトバー13も図4に示すように、ヒンジレインフォースメント30の前部片30aと、フロントドアリヤレインフォースメント31の後部片31aとの間、すなわち剛性部材相互間に車両の前後方向に延びるように接合固定されている。換言すれば、インパクトバー13の前端部および後端部はヒンジレインフォースメント30、フロントドアリヤレインフォースメント31と重合するように設けられている。
また図8に示すように上下方向に離間する複数のインパクトバー12,13は車外側に突出するような横向き凸状の断面形状を有し、この断面構造により、インパクトバー12,13それ自体の剛性向上を図っている。
図9は図4のE−E線に沿う要部拡大断面図であって、フロントドア2の後部側の下端部には該フロントドア2から車体側のサイドシル34のサイドシルアウタ35に向けて凸状に突出したキャッチャーピン36を設けている。
すなわち、上述のフロントドアリヤレインフォースメント31における下端部の延長部33にナット37を予め溶接固定し、このナット37と対向する延長部33およびドアインナパネル22にはキャッチャーピン36のネジ部を挿通する孔部を形成して、上述のキャッチャーピン36をドアインナパネル22の車室内側から上記ナット37に締付け固定したものである。
また上述のキャッチャーピン36と対応する位置においてサイドシルアウタ35には合成樹脂製で、かつ凹状のキャッチャーピン受け部38を設け、フロントドア2の閉時に上述のキャッチャーピン36がキャッチャーピン受け部38に挿入されるように構成している。
図9はフロントドア2の全閉時の断面図であって、キャッチャーピン36の外径に対して、キャッチャーピン受け部38の内径は比較的大きく設定されている。また上述のキャッチャーピン36は車両の側突時においてフロントドア2の侵入を規制するためのドア侵入規制部材である。
キャッチャーピンはフロントドア2のみならず図1、図2に示すようにリヤドア3の下部にも設けられており、各キャッチャーピン36,39,40が略等間隔で前後方向に並ぶように構成されている。
一方、図9においてサイドシルアウタ35の上端部外面には、車体とフロントドア2との間をシールするシール部材41を設け、またフロントドア2のドアインナパネル22の下部には、該フロントドア2と車体としてのサイドシル34との間をシールするシール部材42を設けている。
図10は右側のリヤドア3を車室内側から見た状態で示す側面図、図11は図10のG−G線矢視断面図であって、図10、図11に示すようにリヤドア3下部におけるインナパネル27の所定部にはシートベルトリトラクタ43のブラケット44を取付けるための開口部45が形成されている。
また図3、図10、図11に示すようにリヤドア3の前部縦辺部には該リヤドア3のドアサッシュ部9を含む略全高にわたって上下方向に沿って延びるバーチカルレインフォースメント46が配設されている。
このバーチカルレインフォースメント46はアルミニウムまたはアルミ合金などの軽金属や軽合金の厚板部材にて形成されると共に、図3に示すように車内側前部において車両の前後方向に延びる前部片46aと、この前部片46aの後端から車幅方向に延びる前面片46bと、この前面46bの外端から車両前後方向後方に延びる側面片46cと、この側面片46cの後端から車両の前後方向後方で、かつ車幅方向内方に延びる後面片46dと、この後面片46dの内端から車両の前後方向後方に延びる後部片46eとを有するように断面略ハット状に形成されている。
そして、上述の前部片46aはドアインナパネル27,28間にサンドイッチ状に挟持固定され、前面片46bとドアインナパネル28とが重合する部分には前述のストライカ29が取付けられ、後部片46eはドアインナパネル27の前後方向中間部内面に接合されている。
さらに図3に示すように、リヤドア3の後部縦辺部には該リヤドア3の上下方向に沿って延びる剛性部材としてのヒンジレインフォースメント47が配設されている。
このヒンジレインフォースメント47は車内側において車両の前後方向に延びる前部片47aと、車外側において車両の前後方向に延びる後部片47bと、これら両片47a,47bを接続して車幅方向に延びる接続片47cとを有するように、アルミニウムまたはアルミ合金などの軽金属や軽合金の厚板部材にて、断面略Z字状に形成されている。
図3、図10、図11に示すように前述の横インパクトバー14はバーチカルレインフォースメント46の側面片46cと、ヒンジレインフォースメント47の後部片47bとの間、すなわち剛性部材相互間に車両の前後方向に延びるように接合固定されている。換言すれば、この横インパクトバー14はその前後両端部がバーチカルレインフォースメント46、ヒンジレインフォースメント47と重合するように設けられており、この重合構造により、リヤドア3の側突剛性の向上を図るように構成している。
また上述の横インパクトバー14は図11に断面形状にて示すように凹凸状に形成されていて、この凹凸構造により横インパクトバー14それ自体の剛性向上を図るように構成している。
図10に示すように上述のリヤドア3はその前部縦辺部が後傾するように形成されており、この前部縦辺部の前上角部3U(前側上部コーナ部)と前下角部3D(前側下部コーナ部)より離間した部位の間を上下方向に略垂直に延びる縦インパクトバー48を設けている。
この縦インパクトバー48は高張力鋼のパイプ部材にて形成されている。
また図10に示すように上述のバーチカルレインフォースメント46は側面視において縦インパクトバー48と車両の前後方向にオーバラップするように配設されている。さらに詳しくは、図3に示すように上述のバーチカルレインフォースメント46とドアインナパネル27との間には閉断面49が形成され、縦インパクトバー48はこの閉断面49内に配設されたものである。
さらに上述の横インパクトバー14は図3、図10に示すように、その前部が縦インパクトバー48と車両の前後方向にてオーバラップすべく配設されている。
しかも、図3にフロントドア2およびリヤドア3をそれぞれ閉鎖状態で示すように、両ドア2,3の閉鎖時にはフロントドアリヤレインフォースメント31がリヤドア3の前部縦辺部に設けられたバーチカルレインフォースメント46と重なり合うように配設されている。
ところで、図11に示すように、リヤドア3内の下部には断面凹状のドアラッチレインフォースメント50を設けている。
このドアラッチレインフォースメント50の車外側立上り片はリベット51を用いてバーチカルレインフォースメント46の下部に固定する一方、車内側立上り片はボルト、ナットおよびリベット等の取付け部材52を用いて、ブラケット44および後述する縦インパクトバー48の下端ブラケット55と共にドアインナパネル27に共締め固定している。
上述の縦インパクトバー48は図11、図12に示すように上端ブラケット53、中間ブラケット54、下端ブラケット55を用いて、バーチカルレインフォースメント46およびドアインナパネル27に固定されている。
ここで、上端ブラケット53は断面略半円形状の保持部56を有する外部ブラケット57と、断面略半円形状の保持部58を有する内部ブラケット59との2部材から成り、これら両ブラケット57,59を接合して、縦インパクトバー48の上端部を保持すると共に、外部ブラケット57はリベット60を用いてバーチカルレインフォースメント46の上部に固定し、内部ブラケット59はボルト、ナット等の取付け部材61…を用いて、ドアラッチ17およびショルダベルトアンカ用のアンカブラケット62と共にドアインナパネル27に共締め固定している。
また中間ブラケット54は断面略半円形状の保持部63と、上部取付け片64と、下部取付け片65とを備え、図3にも示すように、保持部63で縦インパクトバー48の中間部を保持すると共に、上部取付け片64はボルト、ナット等の取付け部材66を用いて、ブラケット44と共にドアインナパネル27に共締め固定し、下部取付け片65はリベット67を用いて横インパクトバー14と共にバーチカルレインフォースメント46に共締め固定している。
さらに下端ブラケット55は断面略半円形状の保持部68と前後の取付け片69,70とを備え、保持部68で縦インパクトバー48の下端部を保持すると共に、前後の取付け片69,70はボルト、ナットおよびリベット等の取付け部材52を用いて、ドアラッチレインフォースメント50およびブラケット44と共にドアインナパネル27に共締め固定している。
なお、上述の上端ブラケット53、中間ブラケット54、下端ブラケット55の所定部は縦インパクトバー48の外周部に溶接固定されている。
図11において車体側上部のルーフパネル71の側部にはルーフレールアウタ72とルーフレールインナ73とを接合すると共に、このルーフレールインナ73には前述のストライカ19を取付けている。
また車体側下部のフロアパネル74の側部には、サイドシルインナ75とサイドシルアウタ35とから成るサイドシル34を接合すると共に、上述のサイドシルアウタ35の所定部には前述のストライカ20を取付けている。
なお、以上の説明においては主として右側のフロントドア2およびリヤドア3の構造について述べたが、左側のフロントドア2およびリヤドア3は右側のそれと対称に構成されている。また図中、Fは車両前方を示し、Rは車両後方を示し、INは車両内方を示し、OUTは車両外方を示すものである。
このように図1〜図12で示した実施例の、車両のサイドドア構造は、車両側部の仕切りのない連続した開口(ドア開口部15参照)を、前部が車体にヒンジ4を介して開閉可能に枢着されたフロントドア2と、該フロントドア2の後方に設けられたリヤドア3とにより開閉可能に覆った車両のサイドドア構造であって、上記フロントドア2の後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材(フロントドアリヤレインフォースメント31参照)が設けられ、上記リヤドア3の前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメント46が設けられ、上記フロントドア2とリヤドア3の閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント46前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記フロントドア2には、車両の前後方向に延びるフロント側長尺状部材(インパクトバー12,13参照)が、その後端部が上記フロントドア2の剛性部材と重合するように設けられているものである。
上記構成の剛性部材は、スチール製の厚板部材で構成してもよい。
この構成によれば、フロントドアの後部縦辺部に上述の剛性部材をその上下方向に沿って設けたので、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、車両の側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる。
また、フロント側の長尺部材(インパクトバー12,13参照)それ自体を剛性の高い部位で支持しつつ、上述の剛性部材と長尺部材との両者で互に補強し合って、より一層強固な構造を確保することができる。
また、リヤドア3内には、上下方向にその前部縦辺部に沿って延びる縦インパクトバー48が設けられ、上記バーチカルレインフォースメント46は、側面視において該縦インパクトバー48とオーバーラップするよう配設されたものである。
この構成によれば、縦インパクトバーとバーチカルレインフォースメントとが側面視においてオーバラップするので、このオーバラップ構造によりリヤドア剛性が向上し、側突時のドアの車室内への侵入量をさらに軽減することができる。
また、リヤドア3内には、車両前後方向に延びるリヤ長尺状部材(インパクトバー14参照)が設けられ、上記リヤ側長尺状部材の前端部は、上記バーチカルレインフォースメント46と重合しているものである。
この構成によれば、リヤ側長尺状部材とバーチカルレインフォースメントとの重合構造により、リヤドアの剛性が向上するので、側突時のドアの車室内への侵入量をさらに低減することができる。
加えて、上記フロント側長尺状部材(インパクトバー12,13参照)は上下方向に離間して複数本配設されたものである。
この構成によれば、複数の長尺部材により、より一層剛性の向上を図ることができると共に、側突時の荷重入力に対して上下方向で広範囲において対応できるので、乗員の安全性がさらに向上する。
上記実施例の車両のサイドドア構造は、また、車両側部の仕切りのない連続した開口15を、前部が車体にヒンジ4を介して開閉可能に枢着されたフロントドア3と、該フロントドア2の後方に設けられたリヤドア3とにより開閉可能に覆った車両のサイドドア構造であって、上記フロントドア2の後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材(フロントドアリヤレインフォースメント31参照)が設けられ、上記リヤドア3の前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメント46が設けられ、上記フロントドア2とリヤドア3の閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント46前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、上記剛性部材の下端部および上記バーチカルレインフォースメント46の下端部は、車体側のサイドシルアウタ35の一部と重複する位置まで下方に延設されているものである。
この構成によれば、フロントドアの後部縦辺部に上述の剛性部材をその上下方向に沿って設けたので、センターピラーレスのサイドドアにおいて、側突に対する剛性が向上し、車両の側突時のドアの車室内への侵入量を軽減することができて、乗員の安全性向上を図ることができる。
また、バーチカルレインフォースメントの下端部が、サイドシルアウタの一部と重複するので、側部衝突時の衝撃を車体の下部でも受けることができ、ドアが車室内側に侵入する侵入量を少なくすることができる。
さらに、上記剛性部材(フロントドアリヤレインフォースメント31参照)の下端部はフロントドア2の前後辺に沿って延びる延長部33を備えたものである。
この構成によれば、上述の延長部を有するので上記剛性部材それ自体の剛性と、フロントドア下部の剛性とをさらに向上させることができる。
図13は車両のサイドドア構造の他の実施例を示し、図4の実施例においては、フロントドアリヤレインフォースメント31の上端部をドアサッシュ部8の後部縦辺部8aにおける上下方向の略中間部位まで延出させて延出部32を形成したが、図13に示すこの実施例においては、フロントドアリヤレインフォースメント31の上端部をドアサッシュ部8の後部縦辺部8aにおける上端近傍まで延出させて延出部32を形成して、サッシュ剛性のさらなる向上を図ったものである。
図13に示すこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図13において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の長尺状部材は、実施例のインパクトバー12,13,14に対応し、
以下同様に、
剛性部材は、フロントドアリヤレインフォースメントに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
2…フロントドア
3…リヤドア
4…ヒンジ
12,13…フロント側インパクトバー(長尺状部材)
14…リヤ側インパクトバー(長尺状部材)
15…ドア開口部(開口)
31…フロントドアリヤレインフォースメント(剛性部材)
33…延長部
35…サイドシルアウタ
46…バーチカルレインフォースメント
48…縦インパクトバー

Claims (6)

  1. 車両側部の仕切りのない連続した開口を、前部が車体にヒンジを介して開閉可能に枢着されたフロントドアと、該フロントドアの後方に設けられたリヤドアとにより開閉可能に覆った車両のサイドドア構造であって、
    上記フロントドアの後部縦辺部には該後部縦辺部に沿って上下方向に延びる剛性部材が設けられ、
    上記リヤドアの前部縦辺部には、該前部縦辺部に沿って上下方向に延びるバーチカルレインフォースメントが設けられ、
    上記フロントドアとリヤドアの閉鎖時に、上記剛性部材の後端部が上記バーチカルレインフォースメント前端部よりも車幅方向外側に位置して車幅方向に重なり合うように配設され、
    上記フロントドアには、車両の前後方向に延びるフロント側長尺部材が、その後端部が上記フロントドアの剛性部材と重合するように設けられ
    さらに、上記フロントドア内部に設けられた上記長尺部材と、上記リヤドアの前部縦辺部に設けられた上記バーチカルレインフォースメントとが側面視でオーバラップして配設された
    車両のサイドドア構造。
  2. リヤドア内には、上下方向にその前部縦辺部に沿って延びる縦インパクトバーが設けられ、上記バーチカルレインフォースメントは、側面視において該縦インパクトバーとオーバーラップするよう配設されている
    請求項1記載の車両のサイドドア構造。
  3. リヤドア内には、車両前後方向に延びるリヤ側長尺状部材が設けられ、
    上記リヤ側長尺状部材の前端部は、上記バーチカルレインフォースメントと重合している
    請求項1または2記載の車両のサイドドア構造。
  4. 上記フロントドア内部に設けられた上記長尺部材は上下方向に離間して複数本配設された
    請求項1または2に記載の車両のサイドドア構造。
  5. 上記剛性部材の下端部および上記バーチカルレインフォースメントの下端部は、車体側のサイドシルアウタの一部と重複する位置まで下方に延設されていることを特徴とする
    請求項1記載の車両のサイドドア構造。
  6. 上記剛性部材の下端部はフロントドアの前後辺に沿って延びる延長部を備えた
    請求項5記載の車両のサイドドア構造。
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