JP4752368B2 - 積層コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Description

本発明は、積層コモンモードチョークコイルに関し、特に、セラミックス積層体内に形成されたコイルによりノイズを除去する積層コモンモードチョークコイルに関する。
一般に、コモンモードチョークコイルは、図15に示すような回路構成を有している。即ち、入力端子1aと出力端子2aとの間に第1コイルLaが接続され、いま一つの入力端子1bと出力端子2bとの間に第2コイルLbが接続されている。第1コイルLaと第2コイルLbは、入力側(もしくは出力側)から見て同じ巻回方向を有しており、入力端子1a,1bにそれぞれ同相(コモンモード)で入力するノイズは、第1コイルLaと第2コイルLbの電磁的な作用により減衰される。また、第1コイルLaと第2コイルLbとの結合係数が適切な値を有しているときは、異なる位相(ノーマルモード)で入力するノイズも減衰される。
従来、前述のような回路構成を有する積層コモンモードチョークコイルとしては、例えば、特許文献1,2に開示されたものが周知である。これら特許文献1,2に開示されたものはいずれも、第1コイルLa及び第2コイルLbが同じコイル軸を有している。
即ち、特許文献1に記載の積層型コモンモードチョークコイル50(図16〜図18参照)は、絶縁性シート51a,…,51a及び絶縁性シート51b,…,51bを積層するとともに上下にそれぞれカバーシート52,52を一体的に積層して焼成してなる積層体50a内に、積層方向に合致する同一のコイル軸Axを有する第1コイルLa及び第2コイルLbを形成してなるものである。
第1コイルLaは、絶縁性シート51a,…,51aに形成されたコイル導体53a,…,53aを、ビアホール導体54a,…,54aにより直列に接続することにより構成されている。第2コイルLbも、絶縁性シート51b,…,51bに形成されたコイル導体53b,…,53bを、ビアホール導体54b,…,54bにより直列に接続することにより構成されている。第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの一端側に位置するコイル導体53a,53bは、積層体50aに形成された入力側外部電極1a,1bにそれぞれ引き出されて電気的に接続されている。第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの他端側に位置するコイル導体53a,53bは、積層体50aに形成された出力側外部電極2a,2bにそれぞれ引き出されて電気的に接続されている。
また、特許文献2に開示された積層チップコモンモードチョークコイル60(図19参照)は、前記積層型コモンモードチョークコイル50において、コイル導体53aを形成した絶縁性シート51aとコイル導体53bを形成した絶縁性シート51bとを交互に積層した構成を有している。
即ち、第1コイルLaのコイル導体53a,…,53aは、互いに隣り合うコイル導体53a,53aがその間に位置する絶縁性シート51bに形成されたビアホール導体54aにより直列に接続されている。また、第2コイルLbのコイル導体53b,…,53bは、互いに隣り合うコイル導体53b,53bがその間に位置する絶縁性シート51aに形成されたビアホール導体54bにより直列に接続されている。これら第1コイルLa及び第2コイルLbは、積層方向に合致する同一のコイル軸Axを有している。
ところで、特許文献1に記載の積層型コモンモードチョークコイル50は、図17に示すように、同一のコイル軸Axを有する第1コイルLaと第2コイルLbとが積層体50a内にて間隔Dを有して形成された構成を有しているので、この間隔Dにより第1コイルLaと第2コイルLbの結合係数を適切な値とすることができ、コモンモードインピーダンスばかりでなくノーマルモードインピーダンスも高いものを得ることができる。このため、積層型コモンモードチョークコイル50はコモンモードノイズ及びノーマルモードノイズの除去効果も有しており、比較的伝送信号速度の遅い音声信号ラインなどに用いられている。
しかしながら、前記積層型コモンモードチョークコイル50にあっては、高周波特性を向上させるためには、第1コイルLa及び第2コイルLbのコイル長を長くしたり、第1コイルLaと第2コイルLbとの間隔Dを大きくしたり、該間隔D部分の材料を他の部分の材料とは異なるセラミックス材料を使用し、両者の間に発生する浮遊容量を小さくする必要がある。このように、高周波特性の向上のため、第1コイルLa及び第2コイルLbのコイル長を長くしたり、間隔Dを大きくすると、積層型コモンモードチョークコイル50のサイズが大型化するという問題点があった。また、間隔D部分の材料として、他の部分とは異なるセラミックス材料を使用すると、積層体50の焼成時にクラック等が発生するという問題点があった。
他方、前記積層チップコモンモードチョークコイル60では、コイル導体53aを形成した絶縁性シート51aとコイル導体53bを形成した絶縁性シート51bとを交互に積層した構成を有し、第1コイルLaと第2コイルLbは積層方向に関してほぼ同じ位置(高さ位置)に配置されるので形状は小型化される。しかしながら、第1コイルLaのコイル導体53a,…,53aと第2コイルLbのコイル導体53b,…,53bとが互いに近接して配置されるので、第1コイルLaと第2コイルLbとの間に発生する浮遊容量が大きくなり、高周波特性が悪化するという問題点があった。
特許2958523号公報 特許2817453号公報
そこで、本発明の目的は、良好な高周波特性を有するとともにコモンモードノイズ及びノーマルモードノイズの双方を除去することができる小型の積層コモンモードチョークコイルを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る積層コモンモードチョークコイルは、
複数のセラミックス層からなる積層体内に、複数のコイル導体とこれらコイル導体を接続するビアホール導体により同一の方向を有するとともに互いに異なるコイル軸をそれぞれ有する螺旋状の第1コイル及び第2コイルが形成され、これら第1コイル及び第2コイルの両端部が前記積層体に形成された入力側外部電極のそれぞれと出力側外部電極のそれぞれに接続されてなる積層コモンモードチョークコイルであって、
前記入力側外部電極は前記積層体の第1の側面に形成され、前記出力側外部電極は前記積層体の第1の側面とは対向する第2の側面に形成されており、
前記第1コイルのコイル軸と第2コイルのコイル軸とは前記積層体の積層方向に対して垂直な方向に相互に変位しており、
前記第1コイル及び第2コイルはそのコイル軸の方向から見て相互に重なる重なり部分を有し、
前記第1コイル及び第2コイルは互いに対応するコイル導体が該コイル導体の長手方向に重ならないように前記積層体の積層方向に対して垂直な方向であって前記入力側外部電極及び前記出力側外部電極が形成されていない前記積層体の側面に向かって相互に変位して形成されていること、
を特徴とする。
本発明に係る積層コモンモードチョークコイルにおいて、第1コイル及び第2コイルのそれぞれの対応するコイル導体が、該コイル導体の長手方向に重ならないように積層体の積層方向に対して垂直な方向に相互に変位しているので、セラミックス層を間にして第1コイル及び第2コイルのそれぞれの対応するコイル導体が対向することがなく、第1コイルと第2コイルとの間に発生する浮遊容量が小さくなる。これにより、高周波領域におけるコモンモード及びノーマルモードのノイズ除去特性が大幅に改善される。
本発明に係る積層コモンモードチョークコイルは、第1コイルを構成するコイル導体と第2コイルを構成するコイル導体とは同じセラミックス層に配置されていてもよい。これにて、積層体のサイズが小さくなり、小型の積層コモンモードチョークコイルを得ることができる。
また、前記第1コイルのコイル導体が配置されたセラミックス層と該コイル導体に対応する第2コイルのコイル導体が配置されたセラミックス層とが交互に積層されていてもよい。これにて、第1コイルのコイル導体と第2コイルのコイル導体との距離が大きくなり、その間の浮遊容量がさらに小さくなる。その結果、高周波領域における積層コモンモードチョークコイルのコモンモード及びノーマルモードのノイズ除去特性が大幅に改善される。
さらに、第1コイルと第2コイルとは、磁気結合係数が0.2〜0.6で磁気結合していることが好ましい。第1コイルと第2コイルが最適な磁気結合係数を有することにより、コモンモードノイズ及びノーマルモードノイズの両方を有効に除去することができる。
さらに、積層体の積層方向に関して第1コイルの巻回方向と第2コイルの巻回方向とが互いに逆方向であることが好ましい。これにて、第1コイルのコイル導体と第2コイルの対応するコイル導体の間の距離が大幅に大きくなる。そして、第1コイルのコイル導体と第2コイルのコイル導体との距離が大きくなり、その間の浮遊容量がさらに小さくなり、高周波領域における積層コモンモードチョークコイルのコモンモード及びノーマルモードのノイズ除去特性がさらに改善される。
本発明によれば、第1コイルのコイル導体と第2コイルのコイル導体の間の浮遊容量が小さくなり、高周波領域におけるコモンモード並びにノーマルモードのノイズ除去特性が大幅に改善される。これにより、小型で、優れたノイズ除去特性を有する積層コモンモードチョークコイルを得ることができる。
以下、本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの実施例を添付図面を参照して説明する。
(第1実施例、図1〜図6参照)
本発明の第1実施例である積層コモンモードチョークコイルの構成を図1に、また、その全体の外観を図2に示す。この積層コモンモードチョークコイル10は、後述する磁性体材料を含むセラミックスシート(グリーンシート)を積層し焼結してなる磁性体セラミックス層11,…,11及びその上下にそれぞれ積層されるカバー用の磁性体セラミックス層12,…,12からなるセラミックス積層体10a内に、図15を用いて説明した一般的なコモンモードチョークコイルの回路構成における第1コイルLa及び第2コイルLbを、次のような位置関係を有するように形成してなるものである。
即ち、第1コイルLa及び第2コイルLbは、図3に示すように、積層体10aの積層方向に対して垂直な方向に互いに距離d離れたコイル軸Axa及びAxbをそれぞれ有するように形成されている。そして、第1コイルのコイル軸Axaと第2コイルのコイル軸Axbは積層方向に対して垂直な方向に相互に距離dだけ変位していることにより、第1コイルLa及び第2コイルLbはセラミックス層11,…,11の積層方向から見て部分的に相互に重なる重なり部分Sp(図4参照)を有している。
第1コイルLaは、セラミックス層11,…,11に形成されたコイル導体13a,…,13aを、セラミックス層11,…,11に形成されたビアホール導体14a,…,14aにより直列に接続することにより螺旋状に形成されている。第2コイルLbも、セラミックス層11,…,11に形成されたコイル導体13b,…,13bを、セラミックス層11,…,11に形成されたビアホール導体14b,…,14bにより直列に接続することにより螺旋状に形成されている。
そして、本実施例にあっては、図1に示すように、第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの対応するコイル導体13a,13bは同じパターン形状及び寸法を有しており、かつ、一方が他方に対してセラミックス層11の長手方向に沿って互いに平行移動した状態で同一のセラミックス層11の一つの主面上に重ならないように形成されている。これにより、第1コイルLaと第2コイルLbは、前述したように、コイル軸Axaとコイル軸Axbとがセラミックス層11,…,11の積層方向に対して垂直な方向に相互に距離dだけ変位して形成される。第1コイルLaと第2コイルLbは、同じコイル長及びコイル径を有するとともに、セラミックス層11,…,11の積層方向に関して同じ巻回方向を有している。
第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの一端側に位置するコイル導体13a,13bは、カバー用のセラミックス層12に形成された引出用導体15a,15bを通して、積層体10aに形成された入力側外部電極1a,1bにそれぞれ電気的に接続されている。また、第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの他端側に位置するコイル導体13a,13bは、カバー用のセラミックス層12に形成された引出用導体16a,16bを通して、積層体10aに形成された出力側外部電極2a,2bにそれぞれ引き出されて電気的に接続されている。
なお、図1に示すセラミックス層11,…,11及びその上側及び下側にそれぞれ積層されたカバー用のセラミックス層12,…,12は、いずれも、磁性体セラミックス材料をドクターブレード法や引き上げ法などの手法で成形した図示しないセラミックスシート(グリーンシート)を積層及び圧着し焼成して積層体10aを形成する際に、セラミックスシートが焼結されて形成されるものである。
本実施例では、既に述べたように、第1コイルLaのコイル軸Axaと第2コイルLbのコイル軸Axbは、積層方向に対して垂直な方向に相互に距離dだけ変位しており、第1コイルLa及び第2コイルLbは積層方向から見て部分的に相互に重なる重なり部分Spを有しているが、第1コイルLaと第2コイルLbとの結合係数は、図4及び図5にそれぞれ示す第1コイルLaと第2コイルLbとの重なり面積Spと(第1コイルLaもしくは)第2コイルLbの面積Stとの比Sp/Stにより、次の表1で示すように変化した。
Figure 0004752368
ところで、一般に、コモンモードチョークコイルに対して、コモンモードとノーマルモードの両ノイズの除去効果を有するようにするためには、コモンモードチョークコイルを構成する二つのコイルの結合係数は0.2〜0.6程度の値を有することが必要である。これは、結合係数が0.2よりも小さくなるとコモンモードノイズの除去特性が悪くなり、結合係数が0.6よりも大きくなるとノーマルモードノイズの除去特性が悪くなるからである。このため、本実施例では、前記表1の結果から、第1コイルLaと第2コイルLbとの重なり面積Spと(第1コイルLaもしくは)第2コイルLbの面積Stとの比Sp/Stを、0.35〜0.6となるようにしている。
本実施例にあっては、第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの対応するコイル導体13a,13bが同一のセラミックス層11の主面上に、一方が他方に対してセラミックス層11の長手方向に沿って互いに平行移動した状態で重ならないように形成されているので、セラミックス層11を間にして第1コイルLa及び第2コイルLbのそれぞれの対応するコイル導体13a,13bが対向することがない。これにより、第1コイルLaと第2コイルLbとの間に発生する浮遊容量が大幅に減少し、高周波領域における積層コモンモードチョークコイル10のコモンモード及びノーマルモードのノイズ除去特性が大幅に改善される。
また、第1コイルLaのコイル軸Axaと第2コイルLbのコイル軸Axbは、セラミックス層11,…,11の積層方向に対して垂直な方向に相互に距離dだけ変位し、第1コイルLaと第2コイルLbとの重なり面積Spと(第1コイルLaもしくは)第2コイルLbの面積Stとの比Sp/Stが0.35〜0.6で、第1コイルLa及び第2コイルLbの結合係数が0.2〜0.6程度の値となるようにしているので、コモンモードとノーマルモードの両ノイズに対して高い除去効果を有している。
次に、本実施例と比較例について説明する。Ni−Cu−Znフェライト粉末(μ=100)、分散剤、バインダ及び溶剤を混練してなるスラリを、ドクターブレード法を用いて、厚みが30μmの長尺のセラミックスグリーンシートに成形した。得られた長尺のセラミックスグリーンシートに、炭酸ガスレーザを用いてビアホール導体14a,14bの形成用の孔を所定の位置に形成した。その後、Agペーストを用いて、第1コイルLa及び第2コイルLbのコイル導体13a,13bのパターンを印刷した。
このようにしてビアホール導体14a,14bの形成用の孔、コイル導体13a,13bのパターンを形成した長尺のセラミックスグリーンシートを、第1コイルLa及び第2コイルLbをそれぞれ構成するコイル導体13a,13bに対応して製作し、これらセラミックスグリーンシートを積層するとともに、その上側及び下側に、引出用導体15a,15b,16a,16bをそれぞれ印刷したものを含むセラミックスグリーンシートを積層して全体を圧着した。
このようにして得られた長尺のセラミックスグリーンシートの圧着体を、第1コイルLa及び第2コイルLbを含むユニットに切断した。次いで、得られたユニットを脱バインダした後、870〜900℃で焼成し、セラミックス積層体10aを製造した。このようにして製造したセラミックス積層体10aには、Agペーストの焼付け、その上にNi/Snメッキを施すことにより入力側外部電極1a,1b及び出力側外部電極2a,2bを形成し、第1コイルLa及び第2コイルLbの結合係数が0.4で、寸法が1.2mm×1.0mm×0.5mmの積層コモンモードチョークコイル10を製作した。
一方、比較例1として特許文献1に記載の積層型コモンモードチョークコイル50を製作した。また、比較例2として特許文献2に記載の積層チップコモンモードチョークコイル60を製作した。なお、比較例2では、図6に示すように、第1コイルLaと第2コイルLbとが長手方向において積層方向に部分的に重なるように導体パターン53a,53bを形成した。
本実施例と比較例1のコモンモード及びノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性を図7に示す。この図7において、曲線hcは本実施例のコモンモードにおけるインピーダンス−周波数特性を、曲線hnは本実施例のノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性をそれぞれ示しており、曲線pcは比較例1のコモンモードにおけるインピーダンス−周波数特性を、曲線pnは比較例1のノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性をそれぞれ示している。また、本実施例と比較例2のコモンモード及びノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性を図8に示す。この図8において、曲線pcは比較例2のコモンモードにおけるインピーダンス−周波数特性を、曲線pnは比較例2のノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性をそれぞれ示している。
図7及び図8から明らかなように、本実施例では、比較例1及び比較例2に比較して、コモンモード及びノーマルモードにおいて、高い周波数域におけるインピーダンス−周波数特性が大幅に改善されていることが分かる。
(第2実施例、図9〜図11参照)
本発明の第2実施例である積層コモンモードチョークコイル20の分解斜視図を図9に、また、その外観の斜視図を図10に示す。この積層コモンモードチョークコイル20は、図1〜図3を参照して説明した第1実施例である積層コモンモードチョークコイル10において、セラミックス積層体10aのセラミックス層11,…,11の積層方向に関して、第1コイルLaの巻回方向と第2コイルLbの巻回方向とが互いに逆となるように、コイル導体13a,13bをビアホール導体14a,14bで電気的に接続するようにしたものである。それ以外の構成は第1実施例の積層コモンモードチョークコイル10と同じである。よって、図9及び図10において、図1及び図2に対応する部分には同じ符号を付して示し、重複した説明は省略する。
第2実施例である積層コモンモードチョークコイル20及び第1実施例である積層コモンモードチョークコイル10の、コモンモード及びノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性を図11に示す。この図11において、曲線tc及びtnは本実施例の、コモンモード及びノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性をそれぞれ示している。また、曲線hc及びhnは第1実施例の、コモンモード及びノーマルモードにおけるインピーダンス−周波数特性を示している。
図11から明らかなように、第2実施例である積層コモンモードチョークコイル20では、第1実施例である積層コモンモードチョークコイル10に比較して、ノーマルモードにおいて、より高い周波数域におけるインピーダンス−周波数特性が改善されていることが分かる。
(その他の実施例)
本発明に係る積層コモンモードチョークコイルは前記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の構成とすることができる。
例えば、第1実施例の積層コモンモードチョークコイル10において、第1コイルLaのコイル導体13aと第2コイルLbのコイル導体13bは、図12に示すように、別個のセラミックス層11a,11bに形成するようにしてもよい。
また、第1コイルLaのコイル導体13aと第2コイルLbのコイル導体13bのパターン形状は、図13に示すような円弧状を有していてもよい。また、図14に示すような楕円を構成する弧の形状を有していてもよい。さらに、セラミックス層11の材料としては、既に述べたような磁性体材料のほか、非磁性体材料を使用することもできる。
本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの第1実施例を示す分解斜視図である。 図1の積層コモンモードチョークコイルの全体の外観を示す示す斜視図である。 図1の積層コモンモードチョークコイルの第1コイルと第2コイルの位置関係を示す説明図である。 図5とともに図1の積層コモンモードチョークコイルの第1コイルと第2コイルの重なりの割合を示す説明図である。 図4とともに図1の積層コモンモードチョークコイルの第1コイルと第2コイルの重なりの割合を示す説明図である。 比較例2の第1コイルと第2コイルの配置関係を示す説明図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの第1実施例及び特許文献1に記載のコモンモードチョークコイル(比較例1)の電気特性図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの第1実施例及び特許文献2に記載のコモンモードチョークコイル(比較例2)の電気特性図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの第2実施例を示す分解斜視図である。 図9の積層コモンモードチョークコイルの外観を示す斜視図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの第1実施例及び第2実施例の電気特性図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの他の実施例を示す分解斜視図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルの他の実施例において採用することができる第1コイル及び第2コイルのコイル導体のパターンの説明図である。 本発明に係る積層コモンモードチョークコイルのさらに他の実施例において採用することができる第1コイル及び第2コイルのコイル導体のパターンの説明図である。 コモンモードチョークコイルの一般的な回路構成を示す回路図である。 従来の積層型コモンモードチョークコイルの外観を示す斜視図である。 図16の積層型コモンモードチョークコイルの構造を示す縦断面図である。 図16の積層型コモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 従来のいま一つの積層チップコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。
符号の説明
1a,1b…入力側外部電極
2a,2b…出力側外部電極
10…積層コモンモードチョークコイル
10a…セラミックス積層体
11,12…磁性体セラミックス層
13a,13b…コイル導体
14a,14b…ビアホール導体
20…積層コモンモードチョークコイル
La…第1コイル
Lb…第2コイル

Claims (5)

  1. 複数のセラミックス層からなる積層体内に、複数のコイル導体とこれらコイル導体を接続するビアホール導体により同一の方向を有するとともに互いに異なるコイル軸をそれぞれ有する螺旋状の第1コイル及び第2コイルが形成され、これら第1コイル及び第2コイルの両端部が前記積層体に形成された入力側外部電極のそれぞれと出力側外部電極のそれぞれに接続されてなる積層コモンモードチョークコイルであって、
    前記入力側外部電極は前記積層体の第1の側面に形成され、前記出力側外部電極は前記積層体の第1の側面とは対向する第2の側面に形成されており、
    前記第1コイルのコイル軸と第2コイルのコイル軸とは前記積層体の積層方向に対して垂直な方向に相互に変位しており、
    前記第1コイル及び第2コイルはそのコイル軸の方向から見て相互に重なる重なり部分を有し、
    前記第1コイル及び第2コイルは互いに対応するコイル導体が該コイル導体の長手方向に重ならないように前記積層体の積層方向に対して垂直な方向であって前記入力側外部電極及び前記出力側外部電極が形成されていない前記積層体の側面に向かって相互に変位して形成されていること、
    を特徴とする積層コモンモードチョークコイル。
  2. 前記第1コイルを構成するコイル導体と第2コイルを構成するコイル導体とは同じセラミックス層に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の積層コモンモードチョークコイル。
  3. 前記第1コイルのコイル導体が配置されたセラミックス層と該コイル導体に対応する第2コイルのコイル導体が配置されたセラミックス層とが交互に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の積層コモンモードチョークコイル。
  4. 前記第1コイルと第2コイルとは、磁気結合係数が0.2〜0.6で磁気結合していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層コモンモードチョークコイル。
  5. 前記積層体の積層方向に関して前記第1コイルの巻回方向と第2コイルの巻回方向とが互いに逆方向であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層コモンモードチョークコイル。
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