JP4747956B2 - 車輪状態監視装置 - Google Patents

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本発明は車輪状態監視装置に関し、特に各車輪に設けられた車輪側装置から送信された車輪情報を車体側装置で受け取って各車輪の状態を監視する車輪状態監視装置に関する。
従来より、各車輪のタイヤ内の空気圧(以下「タイヤ圧」ともいう)を検出する車輪側装置と、各車輪側装置から送信されたタイヤ圧情報を取得して各車輪のタイヤ圧を統合的に監視する車体側装置とを備えた車輪状態監視装置が知られている。車輪側装置は、タイヤ圧を検出するタイヤ圧センサと、そのタイヤ圧情報を車体側装置へ無線で送信する送信機とを備える。一方、車体側装置は、送信されたタイヤ圧情報を受信する受信部と、そのタイヤ圧が予め設定された基準圧力よりも低い場合に、運転者に対して所定の警告情報を表示させる制御部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このような車輪状態監視装置においては、送信機等への電源供給用に車輪側装置内に設置された電池の寿命を確保する必要があるため、必要以上に送信機等を駆動しないのが好ましい。一方、タイヤ圧の異常が特に車両の走行中に問題となるため、車両の走行中にはこまめにタイヤ圧の状態を把握するのが望ましい。このような理由から、車輪側装置からのタイヤ圧情報は、車両が走行しているときに比較的短い周期で送信される。
具体的には、車輪側装置には、車輪の回転速度が所定値を超えるとオンになる遠心力スイッチが設けられている。車輪側装置は、この遠心力スイッチがオフになる低車速のときには比較的長い周期でタイヤ圧情報を送信して電池の消耗を抑制し、遠心力スイッチがオンになる高車速のときには比較的短い周期でタイヤ圧情報を送信するようにしている。
特開2002−248913号公報
しかしながら、このような車輪状態監視装置において仮に車輪側装置の送信機が故障すると、車体側装置がタイヤ圧情報を受信することができない。このため、そのタイヤ圧情報の未受信の原因が車両の停止等によるものなのか、あるいは送信機の故障によるものなのかの判別が困難となる。
そこで一般には、車両に設置された車速センサからの車速情報を利用して車両の走行または停止の判断を行うことにより、送信機の故障の有無が判定される。すなわち、車体側装置は、車速センサから出力された車速信号を取得し、車両が走行中であると判断されるにもかかわらず、所定時間が経過してもタイヤ圧情報を受信できない場合に、車輪側装置の送信機が故障していると判定することができる。
しかし、このような車輪状態監視装置では、例えば車体側装置と車速センサとを接続する信号線の断線等により車速情報が途絶えてしまうと、車輪側装置の送信機の故障を正確に検知できない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、信号線の断線等により車速情報が得られない場合でも、車輪側装置の送信機の故障の有無を正確に判別することができる車輪状態監視装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車輪状態監視装置は、各車輪にそれぞれ設けられて加速度情報を含む車輪情報を車体側へ送信する車輪側装置と、車体側に設けられて各車輪側装置から受信した車輪情報に基づいて各車輪の状態を監視する車体側装置と、車体側に設けられて車両の速度を検出する車速センサを備える。車体側装置は、車速センサを介して得られた車速が車両が走行状態であることを判別するために予め設定された基準値以上である場合には、いずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定し、車速センサを介して車速が得られないか又は車速センサを介して得られた車速が基準値未満である場合には、少なくとも1つの車輪側装置から走行状態を示す加速度情報が受信されている状態であり、且ついずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定する。
ここでいう「加速度情報」は、車輪が回転したときに生じるその車輪の加速度を示す情報であり、例えば車輪に生じた遠心力による半径方向の加速度であってもよいし、車輪の回転方向の加速度であってもよい。前者の場合には、車輪の回転によって発生する所定の大きさの遠心力を基準にオンまたはオフになるスイッチのオン・オフ情報であってもよい。これらの加速度は、各車輪に設けられた所定の加速度検出部により検出される。
このように、「車輪情報」にはその加速度情報が含まれるが、例えば各車輪のタイヤ圧情報、タイヤ内の温度情報、送信機等に電源を供給するバッテリ電圧等、その他の情報を含めるようにしてもよい。
この態様によれば、車速センサを介して車速が得られないか又は車速センサを介して得られた車速が基準値未満である場合、車体側装置が少なくとも1つの車輪側装置から加速度情報を受信することにより、車両が所定の走行状態にあることが判別される。そこで、車両がその走行状態にあれば、全ての車輪側装置から車輪情報を得るはずであることを前提に、車体側装置が車輪情報を受信できない車輪側装置がある場合に、その車輪側装置の送信機の故障が判定される。その結果、仮に信号線の断線等により車体側装置が車速情報を取得できない場合でも、その加速度情報に基づいて車両が走行状態にあることを検出でき、車輪側装置の送信機の故障の有無を判別することができる。ただし、一般に加速度情報は速度情報よりも検出精度が粗いと考えられるため、車体側に設けられた車速センサから車速が正常に得られる場合には、その車速情報を優先して車両の走行状態を判別するのが好ましい。一方、車速センサは、一般に極低速になると測定精度が低下する。また、車両によっては、信号線の断線等の異常時に車速センサによる車速をゼロとして出力する仕様もある。そこで、車体側装置は、車速センサを介して得られた車速が車両が走行状態であることを判別するために予め設定された基準値以上である場合には、いずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定し、車速センサを介して車速が得られないか又は車速センサを介して得られた車速が基準値未満である場合には、少なくとも1つの車輪側装置から走行状態を示す加速度情報が受信されている状態であり、且ついずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定する。このように、車速センサから車速が正常に取得される場合には、加速度情報よりも精度の高い車速情報が優先的に用られることで、送信機のより正確な故障判定が行われる。
上記車体側装置は、例えばその車輪情報を受信できない状態が車輪側装置からの車輪情報の送信周期に基づいてその車輪情報を確実に受信できるとして予め定められた期間継続したときに、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定してもよい。この「予め定められた期間」は、車輪情報を受信できない時間を対象とした所定時間であってもよいし、所定の判定処理において車輪情報を受信できないと判定された回数を対象とした所定回数の処理の期間であってもよい。これらの期間は、車両の走行時において車輪側装置から車輪情報が送信されるべき周期に基づいて設定することができる。
本発明の車輪状態監視装置によれば、信号線の断線等により車速情報が得られない場合でも、車輪側装置の送信機の故障の有無を正確に判別することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る車輪状態監視装置を備えた車両を示す概略構成図である。図2は、図1の車両に備えられた車輪の部分断面図である。
図1に示すように、車両10の車体12には、右前輪14a,左前輪14b,右後輪14cおよび左後輪14dの4つの車輪(これらを総称して「車輪14」という)が回転可能に支持されている。車体12には、図示しないが、駆動輪の駆動源となるエンジン,駆動力を所定の変速比で伝達するトランスミッション,各車輪を操舵するステアリング装置,各車輪に制動力を付与するブレーキ装置,およびこれらを制御する電子制御装置(以下「ECU」と表記する)などが搭載されている。
各車輪14は、タイヤとホイールを含み、そのタイヤの空気圧調整用のバルブとして機能するTPMSバルブ16を内蔵している。なお、本実施の形態において、このTPMSバルブ16が車輪側装置に該当する。
一方、車体12には、各車輪14のTPMSバルブ16から送信された車輪情報を受信する後述する通信機72と、受信された車輪情報に基づいて各車輪14の状態を統合的に監視するECU20が設けられている。
図2に示すように、各車輪14に含まれるタイヤ30は、いわゆるランフラットタイヤであり、空気圧の低下時にランフラット走行を可能とするものである。タイヤ30は、ビードコア32が埋設された一対のビード部34と、ビード部34からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部36と、両サイドウォール部36間に延在するトレッド部38とを含む。一対のビード部34、一対のサイドウォール部36およびトレッド部38には、例えば1枚の繊維材からなるカーカス40が埋設されており、トレッド部38には、カーカス40の外側に位置するようにベルト層42が埋設されている。そして、各サイドウォール部36には、インナーライナ44の内側に位置するように補強ゴム46が埋設されている。この補強ゴム46は、高い剛性を有し、ホイール50とタイヤ30とにより画成されるタイヤ30内の空気圧がパンク等により低下した際に、タイヤ30の全体をホイール50に対して支持し、それによってランフラット走行を可能とする。
各車輪14には、タイヤ30の空気圧調整用バルブとして機能するTPMSバルブ16が装着されている。各TPMSバルブ16は、ホイール50のホイールリム52に設けられた取付孔54に弾性ゴムからなるグロメット56、ワッシャおよびボルトを介して取り付けられる。グロメット56は、所定の剛性を有しており、タイヤ30内を気密保持する。また、TPMSバルブ16のバルブキャップ58は、ホイールリム52の外側に突出しており、このバルブキャップ58を取り外して、図示されない弁口に空気供給装置のホースを接続すれば、タイヤ30内に空気を供給可能となる。
そして、TPMSバルブ16は、タイヤ30内に突出するハウジング60を有しており、ハウジング60の内部には、車輪情報としてタイヤ30内の空気圧を検知する空気圧センサ62と、車輪14に生じる遠心力の大きさによって車両の走行状態を検出する加速度センサ64が配置されている。この加速度センサ64は、いわゆる遠心力スイッチとして構成され、車輪14が回転して所定値以上の遠心力が負荷されたときにオンになり、遠心力が所定値未満になるとオフになる。なお、本実施の形態では、空気圧センサ62および加速度センサ64がTPMSバルブ16内に設けられた例を示しているが、車輪状態を検出する他のセンサがさらに設けられていてもよい。例えば、タイヤ30内の空気の温度を検出する温度センサや、タイヤ30内に設けられたバッテリの電源電圧を検出するセンサなどの各種センサがTPMSバルブ16内に設けられていてもよい。
図3は、車輪状態監視装置の制御ブロック図である。
上述したTPMSバルブ16のハウジング60内には、空気圧センサ62および加速度センサ64に加え、TPMS送信機66、制御回路68およびバッテリ70が収容されている。これにより、各TPMSバルブ16は、各センサにより検出されたタイヤ空気圧や車輪加速度等の車輪情報を取得するとともに、取得した車輪情報を定期的に車体12側に送信可能な車輪側装置として機能する。
すなわち、TPMS送信機66は、空気圧センサ62の検出値や加速度センサ64の検出値を示す信号を含む車輪情報を車体12側に無線送信可能なものである。制御回路68は、ICチップ等に実装されており、TPMS送信機66による車輪情報の送信タイミングを制御したりする。バッテリ70は、空気圧センサ62、加速度センサ64、TPMS送信機66および制御回路68等に電源電圧を供給する。このバッテリ70の消耗および劣化を抑制するために、制御回路68は、車両の走行状態により車輪情報の送信タイミングを切り替える。すなわち、加速度センサ64がオンになり車両が少なくとも走行していると判断される場合には、比較的短い周期(例えば1分程度)で車輪情報が送信され、加速度センサ64がオフであり、車両が停止または極低速で走行している場合には、比較的長い周期(例えば1時間程度)で車輪情報が送信される。
一方、車体12には、図1にも示されるように、右前輪14aに対応した通信機72a,左前輪14bに対応した通信機72b,右後輪14cに対応した通信機72c,および左後輪14dに対応した通信機72dの4つの通信機(これらを総称して「通信機72」という)が配設されている。各通信機72は、対応する車輪14に設けられているTPMS送信機66から送信された車輪情報等を示す信号を受信する受信部として機能する。各通信機72は、対応する車輪14のTPMS送信機66から送信された信号を受信し、受け取った情報をECU20に向けて出力する。
ECU20は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、所定のデータの記憶を保持しておくための不揮発性のバックアップRAM、入出力インターフェース等を備える。そして、ECU20には、図1にも示されるように、警報装置74や車速センサ76を含むセンサ群78が所定の信号線を介して接続されている。
ECU20は、各通信機72と各車輪14の位置とを対応づけて記憶しているため、各通信機72から入力された車輪情報がどの車輪14からのものであるかを識別することができる。なお、このように車体12に各車輪14ごとの複数の通信機72を設けるのではなく、各TPMS送信機66からの信号を受信可能な1つの通信機を設けるようにしてもよい。その場合には、各TPMS送信機66が送信する信号に、いずれの車輪14であるかを特定するための識別情報を含めるようにすればよい。TPMS送信機66からの車輪情報は、ECU20のバックアップRAM等の所定の記憶領域(バッファ)に所定量ずつ格納保持される。ECU20は、各通信機72から受け取った情報を用いて各車輪14の状態を監視する。
警報装置74は、ECU20の制御のもと、所定条件下で運転者に警報を発するものであり、例えば車両10のインストルメントパネルに設けられている表示装置等に車両の異常情報を表示したり、音声により報知したりする。
車速センサ76は、車速を検出可能なセンサであればよく、各車輪14ごとに設けられて対応する車輪の回転数を検出する車輪速センサであってもよいし、車輪14につながる車軸の回転数を検出する回転センサであってもよい。前者の場合には、検出された複数の車輪速の平均値を用いるなどして車速を算出することができる。
次に、本実施の形態の車輪状態監方法について説明する。
ECU20は、各車輪14のTPMS送信機66から送信された車輪情報に基づいて、各車輪14に異常があるか否かを監視する。例えば、いずれかのTPMS送信機66から送信された空気圧情報から得られたタイヤ30内の空気圧の大きさ、その空気圧の時間変化量、あるいはその空気圧の挙動等が所定の異常範囲にある場合には、対応する車輪14の空気圧に異常が生じていると判定される。この異常範囲については、実験や解析等を通じて予め設定される。
また、各車輪14に温度センサが設けられており、いずれかのTPMS送信機66から送信された温度情報から得られたタイヤ30内の温度の高さ、その時間変化量等が予め設定した異常範囲にある場合には、対応する車輪14のタイヤに異常が生じていると判定される。この異常範囲についても、実験や解析等を通じて予め設定される。
さらに、各車輪14にバッテリ電圧を検出するセンサが設けられており、いずれかのTPMS送信機66から送信された電源電圧情報から得られたバッテリ電圧が予め設定した基準値以下である場合には、対応する車輪14のバッテリが劣化していると判定される。
ECU20は、また、TPMS送信機66の異常をも判定する。すなわち、いずれかの車輪14のTPMS送信機66が故障した場合、その車輪14の車輪情報が送信されなくなるため、車輪に異常が生じていたとしてもそれを運転者に報知することができない。したがって、そのような場合には、TPMS送信機66の故障の可能性をいち早く運転者に報知することが、安全上からも好ましい。そこで、ECU20は、車両が設定車速以上で走行しており、車輪情報が送信されてくるはずであるのにこれを受信できない場合、その車輪情報を受信できない車輪14のTPMS送信機66が故障していると判定する。
ただし、車速センサ76からの信号を得るための信号線が断線していたりすると、車速情報が得られない。その場合、車両が停止等しているために車速情報の送信周期が長くて未だ車速情報が得られないのか、信号線の断線等のために車速情報がそもそも得られないのかの判別が困難になる。その結果、TPMS送信機66が故障していても、その検出が困難になる。
そこで、本実施の形態では、車速センサ76から車速情報が得られない場合には、各TPMS送信機66から送信される加速度情報に基づいて車両の走行状態を判断できるようにしている。すなわち、車両が走行していれば車輪14に負荷される遠心力によって加速度センサ64がオンになるので、その加速度センサ64の出力信号により車両の走行状態を判断するのである。ただし、一般に加速度情報は速度情報よりも検出精度が粗いと考えられるため、車体側に設けられた車速センサ76から車速が正常に得られる場合には、その車速情報により車両の走行状態を判別するようにする。
ECU20は、車速センサ76から車速情報が得られない場合には、TPMS送信機66から送信される加速度情報に基づいて車両の走行状態を判断する。このとき、その加速度情報により車両が走行中であると判断されると、ECU20は、車輪情報を受信できない車輪14があるか否かを判定する。車輪情報を受信できない車輪14がある場合には、ECU20は、その車輪情報を受信できない車輪14のTPMS送信機66が故障していると判定する。
以上のようにして、いずれかの車輪14について空気圧の異常、タイヤの異常、バッテリ電圧の異常、およびTPMS送信機66の異常の少なくともいずれかが判定された場合には、ECU20は、その旨を警報装置74に出力する。警報装置74は、その異常情報を表示するなどして運転者に報知する。
次に、上述したTPMS送信機66の故障を判定するための具体的処理の流れについて説明する。図4は、本実施の形態の送信機故障判定処理の流れを表すフローチャートである。この送信機故障判定処理は、車両のイグニッションスイッチがオンにされるごとに実行される。以下、この処理をステップ番号「S」を用いて説明する。
イグニッションスイッチがオンにされると、ECU20は、まずRAM上の所定の領域に設定されたタイマカウンタをクリアし(S10)、全ての車輪14のTPMS送信機66から車輪情報を含む電波が受信できているか否かを判断する(S12)。このとき、全ての車輪14からその電波が受信されていれば(S12のYES)、いずれのTPMS送信機66も故障していないと判断される。ただし、その後にTPMS送信機66が故障する場合も想定されるため、ECU20は、S10に戻ってタイマカウンタをクリアし、処理を継続する。
一方、少なくともいずれかの車輪14のTPMS送信機66からその電波が受信できていないと判断されると(S12のNO)、ECU20は、車速情報が得られたか否かを判断する(S14)。ここでは、信号線の断線等によって車速センサ76からの車速信号が得られない場合に、その断線等による異常を示す信号がECU20に入力される。ECU20は、この異常を示す信号を受信等すると、車速情報が得られなかったと判断する。
このとき、車速情報が得られた場合には(S14のYES)、ECU20は、上記タイマカウンタをアップカウントする(S16)。続いて、ECU20は、タイマカウンタのカウント値tが所定値y以上であるか否かを判断する(S18)。なお、本実施の形態では、この所定値yを、車両の走行中においていずれのTPMS送信機66も故障していなければ、全てのTPMS送信機66から確実に車両情報を受信できていると考えられる時間(例えば、余裕時間を考慮して20分程度)に相当する値に設定している。このカウント値tが所定値y以上でないと判断されると(S18のNO)、S12に戻る。
一方、S18において、カウント値tが所定値y以上である判断されると(S18のYES)、ECU20は、車輪情報が受信できていない車輪14のTPMS送信機66が故障していると判定し(S20)、警報装置74にその故障情報を表示させて運転者に報知する(S22)。このとき、ECU20は、そのダイアグノーシス情報をバックアップRAM等の所定の領域に記憶しておく(S24)。
一方、S14において、車速情報が得られなかったと判断されると(S14のNO)、ECU20は、いずれかのTPMS送信機66から車輪情報を受信済みか否かを判断する(S26)。このとき、いずれのTPMS送信機66からも車輪情報を受信できていない場合には(S26のNO)、一連の処理を終了する。これは、車輪情報を受信できていないことから、その原因として、全てのTPMS送信機66の故障、全ての通信機72の故障、その他の通信系統の異常など種々考えられるため、一旦本処理を抜けるものである。この場合、例えばその故障の原因を特定するために別途用意した他の処理に移行することなどが考えられる。
また、S26において、いずれかのTPMS送信機66から車輪情報を受信済みであると判断されると(S26のYES)、ECU20は、続いて、その車輪情報に含まれる加速度情報から車両が所定の走行状態にあるか否かを判断する(S28)。このとき、車両がその走行状態にない、つまり実質的に停止していると判断されると(S28のNO)、S12に戻って車両が走行するのを待つ。
一方、車両が走行中であると判断されると(S28のYES)、ECU20は、処理をS16に移行してタイマカウンタをアップカウントする。つまり、この場合には本来全てのTPMS送信機66から車輪情報を取得できるはずであるため、車輪情報が得られないTPMS送信機66が存在する異常状態の期間を把握するのである。
そして、S18において、カウント値tが所定値y以上である判断されると(S18のYES)、ECU20は、車輪情報が受信できていない車輪14のTPMS送信機66が故障していると判定する(S20)。そして、ECU20は、警報装置74にその旨を表示させて運転者に報知し(S22)、そのダイアグ情報をバックアップRAM等の所定の領域に記憶する(S24)。
以上に説明したように、本実施の形態においては、ECU20が少なくとも1つの車輪14のTPMS送信機66から加速度情報を受信することにより、車両が走行状態であることが判別される。また、車両が走行状態にあれば、ECU20は、全てのTPMS送信機66から車輪情報を得られるはずであることから、車輪情報を受信できないTPMS送信機66がある場合には、そのTPMS送信機66の故障と判定することができる。
その結果、仮に信号線の断線等により車速センサ76から車速情報を取得できない場合でも、TPMS送信機66の故障の有無を判別することができる。
一方、車速センサ76から車速が正常に得られる場合には、その車速センサ76の車速情報に基づいて車両の走行状態が判別されるため、TPMS送信機66のより正確な故障判定が行われる。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
上記実施の形態では、加速度センサ64を、車輪14に負荷される所定の遠心力を基準にオンまたはオフになる遠心力スイッチとして構成した例を示したが、その車輪14の半径方向の加速度をリニアに検出するセンサであってもよい。また、加速度センサ64を、車輪14の回転方向の加速度を検出するセンサとして構成してもよい。
また、上記実施の形態では、加速度センサ64をTPMS送信機66内に設けた例を示したが、車輪14内であれば種々の配置位置および配置態様をとることができる。
また、上記実施の形態では、基本的に車速センサ76からの車速信号を用いることを前提としてTPMS送信機66の故障判定を行う例を示したが、車速センサの有無にかかわらず加速度センサ64のみにより車両の走行状態を判定してTPMS送信機66の故障判定を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では特に述べなかったが、TPMS送信機66と車体12側の通信機72との通信は、TPMS送信機66から通信機72への一方向の通信であってもよいし、TPMS送信機66が送受信機として機能した双方向の通信であってもよい。
さらに、上記実施の形態では、車輪14を構成するタイヤとしてランフラットタイヤが採用された例を示したが、一般的な中空タイヤが採用されてもよい。
また、上記実施の形態では、図4のS14において、車速情報が得られたか否かを判断し、得られなかった場合に加速度情報によるTPMS送信機66の故障判定に移行する例を示した。しかし、車両の仕様によっては、信号線の断線等の異常時に車速センサ76からの車速信号として0km/hを出力するものもある。
そこで、変形例においては、S14において、ECU20は、車速センサ76から取得した車速情報に基づいて車速が所定値以下(例えば8km/h以下)であるか否かを判断し、その所定値以下である場合に、加速度情報によるTPMS送信機66の故障判定に移行するようにしてもよい。つまり、車速が所定値以下である場合には、車輪側装置に含まれる加速度情報のほうを信頼して判定するようにしてもよい。なお、この場合も、車速情報に基づく車速が所定値を超える場合には、車速情報によるTPMS送信機66の故障判定を行うようにする。
さらに、上記実施の形態では、図4のS12にて示したように、全車輪の車輪側装置について共通の判定期間を設定し、その判定期間内に車輪情報が得られないときに、その車輪情報が得られないTPMS送信機66が故障であると判定した。
変形例においては、各車輪の車輪側装置ごとに個別の判定期間を設定し、車輪情報の未受信期間がその判定期間を超える場合に、そのTPMS送信機66が故障であると判定するようにしてもよい。なお、判定期間は、上記実施の形態のようにイグニッションスイッチがオンにされてからの時間で設定してもよいし、車両情報の前回受信時からの時間で設定してもよい。
本発明の実施の形態に係る車輪状態監視装置を備えた車両を示す概略構成図である。 図1の車両に備えられた車輪の部分断面図である。 車輪状態監視装置の制御ブロック図である。 本実施の形態の送信機故障判定処理の流れを表すフローチャートである。
符号の説明
10 車両、 12 車体、 14 車輪、 16 TPMSバルブ、 20 ECU、 30 タイヤ、 50 ホイール、 62 空気圧センサ、 64 加速度センサ、 66 TPMS送信機、 72 通信機、 74 警報装置、 76 車速センサ

Claims (2)

  1. 各車輪にそれぞれ設けられて加速度情報を含む車輪情報を車体側へ送信する車輪側装置と、車体側に設けられて各車輪側装置から受信した車輪情報に基づいて各車輪の状態を監視する車体側装置とを備えた車輪状態監視装置において、
    前記車体側に設けられて車両の速度を検出する車速センサを備え、
    前記車体側装置は、前記車速センサを介して得られた車速が車両が走行状態であることを判別するために予め設定された基準値以上である場合には、いずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定し、前記車速センサを介して車速が得られないか又は前記車速センサを介して得られた車速が前記基準値未満である場合には、少なくとも1つの車輪側装置から走行状態を示す前記加速度情報が受信されている状態であり、且ついずれかの車輪側装置からの車輪情報を受信できない場合に、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定することを特徴とする車輪状態監視装置。
  2. 前記車体側装置は、前記車輪情報を受信できない状態が、前記車輪側装置からの車輪情報の送信周期に基づいてその車輪情報を確実に受信できるとして予め定められた期間継続したときに、その車輪情報が受信されない車輪側装置の送信機が故障していると判定することを特徴とする請求項1に記載の車輪状態監視装置。
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