JP3952868B2 - 自動車の空気圧警報装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車輪の空気圧が異常となった場合に運転者に警報する空気圧警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の車輪の空気圧警報装置として、例えば、特許第3061047号公報に開示されるように、タイヤの空気圧を検出して車体側のコントローラへ送信する送信機を車輪のホイルに配設し、空気圧が適正範囲外にあれば空気圧警報を行って運転者に認知させるようにしたものが知られている。
【0003】
前記空気圧警報装置の送信機は、内蔵バッテリにより作動するようになっており、このバッテリの交換期間をできるだけ長くするために、停車時のように空気圧の警報が不要な場合には送信処理を行わないようにしたいという要求がある。これに対し、前記送信機に車輪へ作用する加速度を検出するセンサを設け、このセンサにより停車を検出して送信頻度を大幅に下げることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車の車輪のホイルバランスが崩れると走行中、車輪に対して径方向に加速度が作用して車輪が振動し、車速が特定の領域になるとステアリング系や車体がその車輪の振動と共振してしまい、乗員に不快感を与える原因となる。また、一般に、走行中、車体は様々な原因により振動することがあるので、乗員が不快な振動を感じていてもそれがホイールバランスの崩れによる振動であるか否かを特定するのは非常に困難である。
【0005】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、自動車の車輪の空気圧警報装置において、車輪にセンサにより測定した加速度を送信する送信機を設けて、停車時に信号の送信頻度を下げることにより当該送信機のバッテリの交換期間を長くするようにする場合に、その加速度信号の処理手順に工夫を凝らし、コストの増加を招くことなく不快な振動の原因となるホイルバランスの崩れを正確に検出して運転者に警報を行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明では、センサにより測定した車輪の加速度に対応する信号と、車速検出手段により検出した車速とに基づいてホイルバランスを判定するようにした。
【0007】
具体的には、請求項1の発明では、自動車の各車輪毎に設けられ、センサにより測定した車輪の空気圧及び加速度に対応する信号をそれぞれ送信する送信機と、車体側に設けられ、前記送信機からの信号を受信する受信機とを備え、該受信機から出力される信号を受けて車輪の空気圧が予め設定した適正範囲にあるか否か判定し、空気圧が適正範囲外にある場合に空気圧警報を行って運転者に認知させるようにした自動車の空気圧警報装置を前提とする。そして、車速を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段により検出された車速と前記送信機から送信された加速度信号とに基づいてホイルバランスが予め設定した許容範囲にあるか否か判定するバランス判定手段と、前記バランス判定手段によりホイルバランスが許容範囲外にあると判定された場合にホイルバランス警報を行う警報手段とを備え 前記バランス判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速が、車輪の回転に伴う遠心力の不釣り合いによる径方向の振動とステアリング系又は車体が共振する速度域にあるときにのみ、ホイルバランスの判定を行うように構成されているものとする。
【0008】
この構成によれば、バランス判定手段により、ホイルバランスの崩れによって車体に不快な振動が発生するような車速にあり、かつ送信機から送信された車輪の加速度が予め設定した許容範囲外にあると判定されると、警報手段により運転者にホイルバランスが崩れている旨の警報が行われる。すなわち、センサにより車輪の加速度を測定して停車時に信号の送信頻度を下げることにより送信機のバッテリの交換期間をできるだけ長くするものにおいて、車速及び送信機のセンサにより直接測定した車輪の加速度に基づいてホイルバランスの崩れを判定するので、コストの増加を招くことなく走行中の不快な振動の原因となるホイールバランスの崩れを正確に検出して運転者に警報を行うことができる。
【0009】
また、バランス判定手段は、ホイルバランスの崩れによるシミーやシェイクが発生する所定車速以上の所定範囲内でのみホイルバランスの判定を行うので、効果的にバランス判定を行うことができる
【0010】
請求項2の発明では、バランス判定手段は、送信機から送信された加速度信号から得られた加速度の変動が所定時間内で所定回数発生するとホイルバランスが許容範囲外にあると判定するように構成されているものとする。
【0011】
請求項の発明では、請求項1の発明において、車輪の加速度を検出するセンサを、当該車輪に対し互いに異なる方向に作用する複数の加速度をそれぞれ検出するように構成するものとする。
【0012】
このことで、バランス判定手段は、車輪に作用する複数の方向の加速度に基づいてホイルバランスの判定を行うので、例えば一方向の加速度が許容範囲内であって、他方向の加速度が許容範囲外にあるような場合にも、ホイルバランスの崩れを的確に検出できる。
【0013】
請求項の発明では、請求項1の発明において、送信機を、車輪の加速度の変化に対してリニアに変化する信号を送信するように構成するものとする。
【0014】
このことで、バランス判定手段は、リニアに変化する加速度信号によりホイルバランスの判定を行うので、加速度の大きさに基づいた正確な判定を行うことができる
【0015】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれか1つの発明において、自動車が略直進状態であることを検出する直進状態検出手段を設け、バランス判定手段を、前記直進状態検出手段により自動車が略直進状態にあることが検出されたときにのみ、ホイルバランスの判定を行うように構成するものとする。
【0016】
すなわち、走行中、車輪に横力が作用するとホイルバランスが崩れていても車輪の振動が抑え込まれるので、自動車が略直進状態にあるときにのみホイルバランスの判定を行うことで車両の走行状態による誤判定を未然に防止できる。
【0017】
請求項6の発明では、請求項4の発明において、送信を、バランス判定手段がホイルバランスの判定を行うときは、その判定を行わないときよりも加速度信号の送信頻度を上げるように構成するものとする。
【0018】
このことで、ホイルバランスの判定を行うときにのみ加速度信号を連続的に送信させることができるので、加速度の変動状況を効果的に得て正確なバランス判定を行うことができる。
【0019】
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれか1つの発明において、走行路面が所定の不整状態であるか否かを推定する路面状態推定手段を設け、バランス判定手段を、前記路面状態推定手段により走行路面が所定の不整状態であることが推定されると、ホイルバランスの判定を行わないように構成するものとする。
【0020】
すなわち、不整路面を走行すると車輪に作用する加速度が比較的大きく変動してそのことによりホイルバランスの誤判定を招く虞れがあるが、バランス判定手段は、路面状態推定手段により走行路面が所定の不整状態であることが推定されるとホイルバランスの判定を行わないので、走行路面の状態による誤判定を未然に防止できる。
【0021】
請求項8の発明では、請求項1〜7のいずれか1つの発明において、バランス判定手段を、ホイルバランスが許容範囲にあると判定したとき、その後所定期間はホイルバランスの判定を行わないように構成するものとする。
【0022】
すなわち、ホイルバランスは例えばエンジン始動から停止までの間に一度判定すれば、その間に崩れる可能性は殆どなく、その判定後に、次のホイルバランスの判定を行わないようにすることで送信機による加速度信号の送信処理を停止させることができ、このことで、送信機のバッテリの交換期間を一層、長くできる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る空気圧警報装置1が搭載された自動車の概略的な構成を示すブロック図である。空気圧警報装置1は、自動車の4つの車輪2にそれぞれ取り付けられた検出装置3,3,…と、車体側に配設された処理装置4とを備えている。
【0025】
前記各検出装置3は、車輪2のホイルのエアバルブ付近に取り付けられ、タイヤの空気の圧力及び温度と、各車輪に作用する加速度とを測定し、その検出結果を加速度信号として、車体側の処理装置4に送信するように構成されている。図2に示すように、検出装置3は、タイヤの空気圧を測定する圧力センサ6と、タイヤ内の空気の温度を測定する温度センサ7と、車輪に作用する加速度を測定する加速度センサ8と、タイヤ識別IDを記憶しているメモリ9とを備えている。加速度センサ8は、車輪2の回転方向の加速度、遠心力方向(径方向)の加速度及び回転軸方向(車輪2の横方向)の加速度をそれぞれ測定し、該加速度センサ8からの出力信号はそれぞれの加速度の変化に対してリニアに変化するようになっている。さらに、この検出装置3は、各センサ6,7,8の信号及びタイヤ識別IDを含む加速度信号を生成して車体側の処理装置4に送信させるCPU10と、前記加速度信号の送信を行うとともに処理装置4からの信号を受信可能に構成された送受信機11とを備えており、この送受信機11から送信される車輪2の加速度に関する信号は前記の如く加速度の変化に対してリニアに変化する信号となる。また、この検出装置3は、図示しない内蔵バッテリにより作動するように構成されている。
【0026】
また、この実施形態では、図3に示すように前記加速度信号は、タイヤ識別ID、タイヤ内空気圧信号、タイヤ内空気温度信号、加速度信号、空気圧異常低下コード、バッテリ電圧信号及び故障コードが順に並べられたデータフォーマットで、前記検出装置3により所定の時間間隔で処理装置4に送信されるようになっている。
【0027】
前記加速度信号に含まれているタイヤ識別IDは、加速度信号が自車両に取り付けられている車輪2からの信号であることを識別するために用いられる符号であり、空気圧警報装置1毎に異なる。このタイヤ識別IDは検出装置3からの送信後、処理装置4側で登録されているタイヤ識別IDと照合される。また、加速度信号は、車輪2の回転方向の加速度、遠心力方向の加速度及び横方向の加速度を含むものである。空気圧異常低下コードとは、タイヤ内の空気圧が急速に低下したことを報知するための信号である。さらに、バッテリ電圧信号及び故障コードは、それぞれ、検出装置3の内蔵バッテリの電圧及び検出装置3の作動状態を処理装置4に報知するための信号である。
【0028】
前記検出装置3による加速度信号の送信間隔は停車中と走行中とで互いに異なっており、例えば、停車中は車輪2の空気圧が変化する可能性が少ないので、送信間隔は極めて長く設定される。尚、検出装置3において自動車が停車しているか否かの判断は、加速度センサ8の出力により車輪2に作用する加速度が零であるか否かで行う。また、走行中は空気圧が適正範囲であれば停車時の間隔よりは短いが比較的長い第1の間隔で送信され、空気圧が適正範囲から外れているときには、第1の間隔よりも短い第2の間隔で送信される。さらに、空気圧が急変しているときは、第2の間隔よりも短い第3の間隔で送信される。また、検出装置3は、処理装置4から加速度信号の送信要求がなされた場合にも送信するように構成されている。
【0029】
車体の各車輪2近傍には、図1に示すように、前記検出装置3から送信された加速度信号を受信する専用アンテナ12がそれぞれ配設され、該アンテナ12は処理装置4に接続されている。また、この車両には車速を検出する車速センサ(車速検出手段)13が設けられており同様に処理装置4に接続されている。
【0030】
前記処理装置4は、空気圧警報CPU15及びホイルバランス警報CPU16からなる制御手段17と、記憶手段18とを備えている。さらに、前記アンテナ12,12,…からの信号を制御手段17に伝えるとともに、この制御手段17から検出装置3へ信号の送信が可能に構成された送受信機19を備えている。
【0031】
前記空気圧警報CPU15は、検出装置3から送信されてきた加速度信号のうちの空気圧に関する信号に基づいて算出されたタイヤの空気圧が適正範囲から外れたときに、インストルメントパネルの空気圧警告灯20を点灯させるように構成されている。尚、空気圧はタイヤ内の空気温度と関連するので適正範囲であるか否かの判定には加速度信号に含まれるタイヤ内空気温度が勘案される。
【0032】
前記ホイルバランス警報CPU16は、検出装置3から送信されてきた加速度信号及び前記車速センサ13からの信号に基づいてホイルバランスが予め設定した許容範囲にあるか否かを判定するように構成されており、本発明のバランス判定手段に対応している。また、このホイルバランス警報CPU16は、ホイルバランスが許容範囲外にあると判定した場合にはインストルメントパネルのホイルバランス警告灯21を点灯させるように構成されている。さらに、このホイルバランス警報CPU16は、検出装置3に対して加速度信号を所定時間連続的に送信するように要求する送信要求信号を生成して前記送受信機19により送信させるように構成されている。
【0033】
前記記憶手段18は、自車両に装着されているタイヤのタイヤ識別ID、そのタイヤの適正空気圧範囲等の空気圧警報を行うときに必要となるデータや、ホイルバランスのずれの許容範囲等のホイルバランス警報を行うときに必要となるデータが記憶されている。
【0034】
次に、この実施形態の自動車の空気圧警報装置1の動作を説明する。自動車の完成時、ホイル交換時等には、各検出装置3からの加速度信号を車輪2毎の専用アンテナ12に受信させることによりタイヤ識別IDを処理装置4の記憶手段18に記憶させ、これによりタイヤ識別IDを登録できる。その後、前記した時間間隔で検出装置3から処理装置4に加速度信号が送られる。この信号に基づいて、空気圧警報CPU15は各車輪2の空気圧が記憶手段18に記憶されている適正範囲内にあるか否かを判定し、適正範囲から外れているときには、空気圧警告灯20を点灯させて、運転者にどの車輪2の空気圧が異常であるかを報知する。この際、図示しないが、例えばナビゲーションシステムを搭載している車両では、その画面上にどの車輪2の空気圧がいくら不足(または過剰)であるか表示するようにしてもよい。
【0035】
前記ホイルバランス警報CPU16によるホイルバランスの判定の処理手順は大略、図4のフローチャート図に示すようになる。この制御はイグニッションスイッチがONにされると開始する。同図においてスタート後のステップS1では、フラグFが1か否かを判定する。このフラグFについては後述するが、イグニッションスイッチがONにされて最初の判定では0とされているため、このステップS1ではNOと判定されてステップS2に進み、車速センサ13により検出された車速が所定範囲(略90km\h〜略130km/h)にあるか否かを判定し、NOと判定されるとリターンする一方、YESと判定されると次のステップS3に進む。すなわち、ホイルバランスが崩れていると回転に伴う遠心力の不釣り合いが起こり車輪2が径方向に振動するのであるが、この車輪2の振動がステアリング系と共振するシミーや車体と共振するシェークは前記した所定車速以上の所定範囲内で起こるので、車速がその範囲にある場合にのみ以下のステップに進んでホイルバランスの判定を行うようにすることでバランスの崩れを的確に判定できる。
【0036】
前記ステップS2でYESと判定されて進んだステップS3では自車両が略直進状態であるか否かを判定し、NOの旋回状態であると判定されるとリターンする一方、YESの略直進状態であると判定されると次のステップS4に進む。すなわち、自動車が旋回状態であるとホイルバランスが崩れていても車輪2に作用する横力により車輪2の振動が抑え込まれるため、自動車が略直進状態にある場合にのみ以下のステップに進んでホイルバランスの判定を行うようにすることで、自動車の走行状態による誤判定を未然に防止できる。尚、自動車の直進状態の判定は、図示しないが、例えば左右両輪の回転速度をそれぞれ検出してその回転速度が略同じである場合に略直進状態であると判定すればよく、また、車体に舵角センサを配設してそれにより判定するようにしてもよい。
【0037】
前記ステップS3で自車両が略直進状態であるYESと判定されて進んだステップS4では、走行中の路面が所定の不整状態であるか否かを推定する。このステップS4でYESと判定されて路面が所定の不整状態であると推定されるとリターンする一方、NOと判定されて比較的良好な路面を走行中であると推定されると次のステップS5に進む。すなわち、不整路面を走行していると、それにより車輪2に作用する加速度が大きく変動しているためホイルバランスの崩れを誤判定する虞れがあるが、この実施形態では、走行路面がそのような不整状態であると推定されると、以下のステップに進まないので、走行路面の状態による誤判定を未然に防止できる。尚、走行路面の状態の推定は、図示しないが、例えば車体に加速度センサを配設し、その出力信号が不規則に大きく変動する場合に路面が不整状態であると推定すればよい。
【0038】
前記ステップS4で走行中の路面が不整状態でないNOと判定されて進んだステップS5では、加速度信号の送信頻度を上げる処理を行う。前記送受信部19により前記送信要求信号を送信させて検出装置3により加速度信号を所定時間(2〜3秒間)連続的に送信させる。続くステップS6において前記ステップS5で送信された加速度信号より車輪2の径方向の加速度を読み込んでそれを処理して波形にする。その後、ステップS7において加速度の変動量がホイルバランスの許容範囲から求めた変動量の許容範囲外であるか否かを判定し、NOの範囲外であると判定されると後述のステップS10に進む。この際、加速度信号は加速度の変化に対してリニアに変化するので、加速度の変動量を正確に検出することができる。
【0039】
つまり、この実施形態では、自動車がシミーないしシェイクの発生する速度で、略直進状態かつ比較的平坦な路面を走行しているとき、即ちホイールバランスの判定を効果的にかつ正確に行える走行状況にあるときにのみ加速度信号の送信頻度を上げるようにしているので、ホイールバランスの判定のための検出装置3のバッテリの消耗を最小限にすることができる。
【0040】
前記ステップS7で加速度の変動量が許容範囲外であるYESと判定されると、次のステップS8に進んでその加速度の変動が所定時間内で所定回数発生するか否かを判定し、YESの所定回数発生していると判定されると、ステップS9に進んでホイルバランスが崩れている旨の警報を行う。前記ステップS8でNOと判定されるとステップS10に進み、フラグFを1とする処理を行う。
【0041】
すなわち、前記ステップS7において加速度の変動量が許容範囲外であると判定されても、それは例えば路面の凹凸により一時的に生じた虞れがあるので、その後のステップS8によりその変動が周期的に繰り返されるものであるか否かを判定することで、ホイルバランスの判定を正確に行うことができる。
【0042】
つまり、比較的平坦な路面を走行中に、各車輪2に作用する径方向の加速度が許容範囲を超えて周期的に変動するとホイルバランスが崩れていると判定して、インストルメントパネルのホイルバランス警告灯16を点灯させて運転者に警報を行う。
【0043】
前記ステップS9でホイルバランスの警報を行った後には、ステップS10に進んでフラグFを1としてリターンする。その後のステップS1ではフラグFが1であるのでYESと判定されてステップS11に進み、イグニッションスイッチがOFFとされたか否かを判定し、YESのイグニッションスイッチがOFFとされたと判定されると、次のステップS12に進んで、フラグFを0としてこのフローを終了する。前記ステップS11でNOのイグニッションスイッチがONのままであると判定されると、ステップS13に進んで前記ホイルバランスの判定(ステップS7及びS8の判定)を行ってから経過した時間がT1を超えたか否かを判定する。このステップ13においてT1を経過していないNOと判定されると、リターンして前記ステップS1からステップS11を経てステップS13に戻る一方、T1を超えたと判定されると、ステップS14に進んでフラグFを0としてリターンする。
【0044】
すなわち、この実施形態では、エンジンを始動してホイルバランスの判定を1回行うとエンジンが停止するまで、またはホイルバランスの判定を行ってから時間T1を超えるまで次のホイルバランス判定を行わないようにしている。これは、ホイルバランスは通常、短い時間で崩れる可能性は殆どないので、エンジンを始動してから停止するまでの間に1回、または数時間に1回行えばよいからであり、こうすることで、バランス判定のために加速度信号を送信させる頻度を下げることができ、検出装置3のバッテリの消耗を抑制できる。
【0045】
前記フローのステップS3は自動車が略直進状態であることを検出する直進状態検出手段を構成しており、ステップS4は走行路面が所定の不整状態であるか否かを推定する路面状態推定手段を構成している。また、ステップS9とホイルバランス警告灯21とが、ホイルバランスが許容範囲外にあると判定された場合にホイルバランス警報を行う警報手段を構成している。
【0046】
したがって、この実施形態に係る自動車の空気圧警報装置1によると、検出装置3の加速度センサ8により自動車が停車しているときにのみ加速度信号の送信頻度を走行中よりも下げることができ、これにより、検出装置3のバッテリの消耗を抑制できる。そして、そのものにおいて車速及び前記加速度センサ8により直接検出した車輪2の加速度に基づいてホイルバランスの判定を行うようにしているので、コストの増加を招くことなく、不快な振動の原因となるホイルバランスの崩れを小さい段階にあるときから正確に検出して運転者に警報を行うことができる。つまり、従来の空気圧警報装置にコストの増加を招くことなくホイルバランスの判定機能を付加することができる。
【0047】
また、検出装置3の加速度センサ8を、車輪2に作用する径方向の加速度のうち、複数の方向の加速度をそれぞれ検出するように構成してもよく、こうすることで例えば一方向の加速度の変動量が許容範囲内であって、他方向の加速度の変動量が許容範囲外にあるような場合にもホイルバランスの崩れを的確に判定できる。
【0048】
(他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、ステップS2においてシミー及びシェイクの両方が発生する比較的広い速度域を設定しているが、これに限らず、シミーが発生する速度域(略90km/h〜略110km/h)とシェイクが発生する速度域(略120km/h〜略130km/h)とのいずれか一方を設定するようにしてもよく、また、その速度域においてより狭い速度域としてもよい
【0049】
また、前記実施形態では、ステップS7及びS8により加速度の変動量が許容範囲を超え、かつそれが周期的に繰り返されるとホイルバランスが崩れていると判定するようにしているが、これに限らず、ステップS8を省略して加速度の変動量が許容範囲を超えるとホイルバランス警報を行うようにしてもよい。
【0050】
さらに、前記実施形態では、検出装置3が空気圧に関する信号と加速度に関する信号とを同時に送信するようにしているが、これに限らず、例えば加速度に関する信号のみを送信するように構成してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る自動車の空気圧警報装置によると、自動車の各車輪毎に設けられ、センサにより測定した車輪の空気圧及び加速度に対応する信号をそれぞれ送信する送信機と、車体側に設けられ、前記送信機からの信号を受信する受信機と、該受信機から出力される信号を受けて車輪の空気圧が予め設定した適正範囲にあるか否か判定し、空気圧が適正範囲外にある場合に空気圧警報を行って運転者に認知させるようにしたものにおいて、車速検出手段により検出された車速と前記送信機からの加速度信号とに基づいてホイルバランスが予め設定した許容範囲にあるか否か判定するバランス判定手段と、該バランス判定手段によりホイルバランスが許容範囲外にあると判定された場合にホイルバランス警報を行う警報手段とを備えているので、車輪の加速度を測定して停車時に信号の送信頻度を下げることにより送信機のバッテリの交換期間をできるだけ長くする場合に、コストの増加を招くことなく走行中の不快な振動の原因となるホイールバランスの崩れを正確に検出して運転者に警報を行うことができる。
【0052】
また、ホイルバランスの崩れによるシミーやシェイクが発生する車速域でのみホイルバランスの判定を行うことができるので、効果的にバランス判定を行うことができる。
【0053】
請求項記載の発明によると、車輪に作用する複数の方向の加速度に基づいてホイルバランスの判定を行うことで、ホイルバランスの崩れを的確に検出できる。
【0054】
請求項記載の発明によると、加速度の変化に対してリニアに変化する信号によりホイルバランスの判定を行うので、加速度の大きさに基づいた正確な判定を行うことができる
【0055】
請求項5記載の発明によると、自動車が略直進状態にあるときにのみホイルバランスの判定を行うことで、車両の走行状態によるホイルバランスの誤判定を未然に防止できる。
【0056】
請求項6記載の発明によると、ホイルバランスの判定を行うときにのみ加速度信号を連続的に送信させることが可能となるので、加速度の変動状況を効果的に得て正確なバランス判定を行うことができる。
【0057】
請求項7記載の発明によると、走行路面が所定の不整状態であることが推定されるとホイルバランスの判定を行わないので、走行路面の状態によるホイルバランスの誤判定を未然に防止できる。
【0058】
請求項8記載の発明によると、ホイルバランスが許容範囲にあると判定したとき、その判定後に、次のホイルバランスの判定を行わないようにすることで送信機による加速度信号の送信処理を停止させることができ、このことで、送信機のバッテリの交換期間を一層、長くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る自動車の空気圧警報装置が搭載された自動車の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】 検出装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 加速度信号のデータフォーマットを示す図面である。
【図4】 ホイルバランスの判定の処理手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 空気圧警報装置
2 車輪
3 検出装置
11 送受信機
13 車速センサ(車速検出手段)
19 送受信機

Claims (8)

  1. 自動車の各車輪毎に設けられ、センサにより測定した車輪の空気圧及び加速度に対応する信号をそれぞれ送信する送信機と、車体側に設けられ、前記送信機からの信号を受信する受信機とを備え、該受信機から出力される信号を受けて車輪の空気圧が予め設定した適正範囲にあるか否か判定し、空気圧が適正範囲外にある場合に空気圧警報を行って運転者に認知させるようにした自動車の空気圧警報装置において、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記車速検出手段により検出された車速と前記送信機から送信された加速度信号とに基づいてホイルバランスが予め設定した許容範囲にあるか否か判定するバランス判定手段と、
    前記バランス判定手段によりホイルバランスが許容範囲外にあると判定された場合にホイルバランス警報を行う警報手段とを備え
    前記バランス判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速が、車輪の回転に伴う遠心力の不釣り合いによる径方向の振動とステアリング系又は車体が共振する速度域にあるときにのみ、ホイルバランスの判定を行うように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  2. 請求項1において、
    バランス判定手段は、送信機から送信された加速度信号によって得られた加速度の変動が所定時間内で所定回数発生するとホイルバランスが許容範囲外にあると判定するように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  3. 請求項1において、
    車輪の加速度を検出するセンサは、当該車輪に対し互いに異なる方向に作用する複数の加速度をそれぞれ検出するように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  4. 請求項1において、
    送信機は、車輪の加速度の変化に対してリニアに変化する信号を送信するように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    自動車が略直進状態であることを検出する直進状態検出手段を設け、
    バランス判定手段は、前記直進状態検出手段により自動車が略直進状態にあることが検出されたときにのみ、ホイルバランスの判定を行うように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  6. 請求項4において、
    送信は、バランス判定手段がホイルバランスの判定を行うときは、その判定を行わないときよりも加速度信号の送信頻度を上げるように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つにおいて、
    走行路面が所定の不整状態であるか否かを推定する路面状態推定手段を設け、
    バランス判定手段は、前記路面状態推定手段により走行路面が所定の不整状態であることが推定されると、ホイルバランスの判定を行わないように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つにおいて、
    バランス判定手段は、ホイルバランスが許容範囲にあると判定したとき、その後所定期間はホイルバランスの判定を行わないように構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
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