JP2018016185A - タイヤ空気圧モニタリングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】荷物の積載、非積載を検出し、その積載状態と対応する推奨タイヤ空気圧を設定することができるTPMSを提供する。【解決手段】車高センサによる車高測定値に基づいて荷物の積載、非積載を検出し、これに基づいて推奨タイヤ空気圧を設定する。さらに、車高の変化だけでなく、タイヤ空気圧の変化も確認することで、車高の変化が荷物の積載によるものかタイヤ空気圧の変化によるものかを判別する。これにより、荷物の積載、非積載に応じて的確に推奨タイヤ空気圧を設定できる。また、そのように設定された推奨タイヤ空気圧に基づいて、的確にタイヤ空気圧の低下の検出に用いる下限閾値や適正圧の範囲を設定することもできる。【選択図】図4
Description
本発明は、荷物の積載状態と非積載状態とで推奨タイヤ空気圧を変更するタイヤ空気圧モニタリングシステム(以下、TPMSという)に関するものである。
TPMSは、車両の走行安全性の面で重要なシステムであり、北米や欧州などでは法規により全車両への装着が義務付けられ、車両の標準システムの1つとして搭載されている。このようなTPMSとして、いわゆるダイレクト式のものがある。ダイレクト式のTPMSは、車輪側にセンサ送信機が取り付けられ、センサ送信機でタイヤ空気圧を直接検出したのち、センサ送信機から車体側の受信機に向けてタイヤ空気圧の検出結果を送信することで、受信機側にタイヤ空気圧を伝える。そして、検出結果より、タイヤ空気圧の低下が検出されると、ディスプレイなどを通じてドライバに対してタイヤ空気圧の低下が警告される。
このようなTPMSにおいて、特許文献1に、乗員検出を行うようにしたものが提案されている。このTPMSでは、乗員が乗降車する際に急激にタイヤ空気圧が変化することから、タイヤ空気圧が急激に変化したときに、乗員が乗降車したと判定している。また、このTPMSでは、タイヤ空気圧の変化に基づいて荷物の重量を検出し、積載重量を超えると警告を行うようにしている。
しかしながら、車両への荷物の積載は急激に行われるのではなく、少しずつ小分けにして時間を掛けて行われることから、乗員が乗降車する際のように急激なタイヤ空気圧の変化は期待できない。また、荷物の積載状態に応じてタイヤ空気圧が変化するものの、大きな変化ではないため、実際にはタイヤ空気圧のみに基づいて荷物の積載、非積載を判定することは難しく、それに対応する推奨タイヤ空気圧を設定することは困難である。
本発明は上記点に鑑みて、荷物の積載、非積載を検出し、その積載状態と対応する推奨タイヤ空気圧を設定することができるTPMSを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のTPMSは、車体(5)に対してタイヤを備えた複数の車輪(4a〜4d)が取り付けられた車両(1)に適用され、複数の車輪それぞれに設けられ、該複数の車輪それぞれのタイヤ空気圧を検出すると共に、該タイヤ空気圧に関するデータを格納したフレームを作成して送信する第1制御部(23)を有するセンサ送信機(2)と、車体側に設けられ、受信アンテナ(31)を介して送信機から送信されたフレームを受信する受信部(31ba)と、受信したフレームに基づいて複数の車輪それぞれのタイヤ空気圧を検出するとともに、推奨タイヤ空気圧に基づいて、検出されたタイヤ空気圧が低下していること、もしくは適正圧の範囲から外れていることを判定する第2制御部(31bb)と、車体の高さとなる車高を検出する車高検出部(32)と、を有するタイヤ側システム(3)と、を備えている。このような構成において、第2制御部は、車高検出部で検出された車高が低下したときに、タイヤ空気圧の変化が所定範囲内に収まっていれば、推奨タイヤ空気圧として、荷物の積載時における値を設定する。
このように、車高検出部によって検出される車高に基づいて荷物の積載、非積載を検出し、これに基づいて推奨タイヤ空気圧を設定している。さらに、車高の変化だけでなく、タイヤ空気圧の変化も確認することで、車高の変化が荷物の積載によるものかタイヤ空気圧の変化によるものかを判別している。これにより、荷物の積載、非積載に応じて的確に推奨タイヤ空気圧を設定でき、的確にタイヤ空気圧の低下の検出や適正圧の範囲から外れていることを判定することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態にかかるTPMSの全体構成を示すブロック図であるが、図1の紙面上方向が車両1の前方、紙面下方向が車両1の後方に一致する。
第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態にかかるTPMSの全体構成を示すブロック図であるが、図1の紙面上方向が車両1の前方、紙面下方向が車両1の後方に一致する。
図1に示されるように、TPMSは、車両1に取り付けられるもので、センサ送信機2や車体側システム3を備えて構成されている。
図1に示されるように、センサ送信機2は、車両1における各車輪4a〜4dに1つずつ取り付けられる。具体的には、センサ送信機2は、車輪4a〜4dに取り付けられたタイヤの空気圧やタイヤ内の温度を検出すると共に、その検出結果を示す検出信号のデータをフレーム内に格納して送信する。また、車体側システム3は、車両1における車体5側に備えられ、センサ送信機2から送信されるフレームを受信すると共に、その中に格納されたデータに基づいて各種処理や演算等を行うことでタイヤ空気圧を求めている。そして、車体側システム3では、タイヤ空気圧が推奨タイヤ空気圧に基づいて決まる適正圧の範囲から外れていたり、推奨タイヤ空気圧に基づいて決まる下限閾値から低下していると、ドライバに対して報知することで、注意を促す。さらに、車体側システム3では、車高に基づいて荷物の積載状態を検出しており、積載状態に応じて推奨タイヤ空気圧を設定する。
なお、適正圧の範囲とは、タイヤ空気圧が適正であると言える範囲であり、例えば推奨タイヤ空気圧を含めて所定値低い下限値から所定値高い上限値までの範囲とされる。下限閾値とは、ドライバイに対してタイヤ空気圧の低下を報知する警報閾値に相当し、適正圧の下限値以下の値に設定される。
図2および図3を参照して、これらセンサ送信機2および車体側システム3の詳細構成について説明する。
図2に示されるように、センサ送信機2は、センシング部21、マイクロコンピュータ22、電池23および送信アンテナ24を備えた構成とされている。
センシング部21は、例えばダイアフラム式の圧力センサや温度センサを備えた構成とされ、タイヤ空気圧やタイヤ内の温度を示す検出信号(以下、タイヤ空気圧に関する検出信号という)を出力する。センシング部21は、マイクロコンピュータ22からの指令に基づいて所定の検出周期毎にタイヤ空気圧やタイヤ内の温度を検出している。
マイクロコンピュータ22は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のもので、ROMなどに記憶されたプログラムにしたがって、所定の処理を実行する。具体的には、マイクロコンピュータ22は、制御部22aや送信部22bなどを備えており、制御部22aの内蔵メモリに記憶されたプログラムに従って、タイヤ空気圧検出に関わる各種処理を行っている。
制御部22aは、所定の検出周期毎にセンシング部21からのタイヤ空気圧に関する検出信号を受け取り、それを信号処理すると共に必要に応じて加工する。そして、制御部22aは、その検出結果を示すデータ(以下、タイヤ空気圧に関するデータという)として各センサ送信機2のID情報と共にフレーム内に格納し、その後、フレームを送信部22bに送る。この送信部22bへ信号を送る処理は、上記プログラムに従って所定の周期毎に実行されるようになっている。
送信部22bは、送信アンテナ24を通じて、制御部22aから送られてきたフレームを受信機31に向けて送信する出力部としての機能を果たす。
電池23は、制御部22aなどに対して電力供給を行うものであり、この電池23からの電力供給を受けて、センシング部21でのタイヤ空気圧に関するデータの収集や制御部22aでの各種演算などが実行される。
このように構成されるセンサ送信機2は、例えば、各車輪4a〜4dのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられ、センシング部21がタイヤの内側に露出するように配置される。これにより、該当車輪のタイヤ空気圧を検出し、各センサ送信機2に備えられた送信アンテナ24を通じて、所定の送信周期毎、例えば1分毎にフレームを送信する。
また、図3に示されるように、車体側システム3は、受信機31、車高センサ32、車速センサ33および報知装置34を有した構成とされている。車体側システム3を構成する各部は、例えばCAN(Controller Area Networkの略)通信などによる車内LAN(Local Area Networkの略)を通じて接続されている。このため、車内LANを通じて各部が互いに情報伝達できるようになっている。
受信機31は、アンテナ31aとマイクロコンピュータ31bを備えた構成とされている。
アンテナ31aは、各センサ送信機2から送信されたフレームを総括的に受け取る1本もしくは複数本のアンテナとなっており、車体5に固定されている。
マイクロコンピュータ31bは、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のもので、ROMなどに記憶されたプログラムにしたがって、所定の処理を実行する。具体的には、マイクロコンピュータ31bは、受信部31baと制御部31bbを有し、制御部31bbの内蔵メモリに記憶されたプログラムに従ってタイヤ空気圧検出に関わる各種処理を行っており、荷物の積載、非積載を検出し、それに基づいて推奨タイヤ空気圧の変更なども行っている。
受信部31baは、アンテナ31aによって受信された各センサ送信機2からのフレームを入力し、そのフレームを制御部31bbに送る入力部としての機能を果たす。
制御部31bbは、受信したフレームに格納されたタイヤ空気圧に関するデータに基づいて各種信号処理および演算等を行うことによりタイヤ空気圧を求め、このタイヤ空気圧に基づいてタイヤ空気圧の低下を判定する。具体的には、制御部31bbは、タイヤ空気圧が推奨タイヤ空気圧に基づいて決まる適正圧の範囲から外れていること、もしくは、推奨タイヤ空気圧に基づいて決まる下限閾値より低下していることを検出する。そして、制御部31bbは、タイヤ空気圧が適正圧の範囲から外れていること、もしくはタイヤ空気圧が下限閾値より低下していることが検知されると、その旨の信号を報知装置34に出力する。これにより、車輪4a〜4dのいずれかのタイヤ空気圧が低下したことが報知装置34に伝えられる。
このとき用いている適正圧の範囲や下限閾値は、荷物の積載、非積載に応じた推奨タイヤ空気圧に基づいて設定してある。推奨タイヤ空気圧は、後述する手法によって設定され、荷物の積載時には、非積載時よりも推奨タイヤ空気圧が高い値に設定される。そして、推奨タイヤ空気圧に基づいて適正圧の範囲が設定され、適正圧の下限値、もしくは下限値よりも低い値を下限閾値として設定している。
なお、適正圧の範囲には上限値もあるため、制御部31bbにて、適正圧の上限値、もしくは上限値よりも高い値を上限閾値として設定することもできる。すなわち、制御部31bbにてタイヤ空気圧が上限閾値よりも高い値になっているか否かを判定し、タイヤ空気圧が上限閾値を超えていれば、その旨の信号を報知装置34に出力することもできる。これにより、車輪4a〜4dのいずれかのタイヤ空気圧が高くなっていることを報知装置34に伝えることもできる。
車高センサ32は、車体5の高さに応じた検出信号を出力するもので、車高を検出する車高検出部に相当するものである。本実施形態では、車高センサ32の検出信号が受信機31の制御部31bbに入力されるようになっている。ここでは車高センサ32の検出信号が制御部31bbに直接入力される形態としているが、他のECUから車高に関するデータが制御部31bbに伝わるようにしても良い。例えば、アクティブサスペンションやヘッドライトの光軸調整などに車高センサが適用されている。このため、車内LAN等を通じて制御部31bbにサスペンション制御用のECUや光軸調整用のECUから車高に関するデータが入力されるようにしても良い。なお、このように車高センサ32や車高に関するデータを取り扱っているECUのように、車高を取得する部分が車高取得部に相当する。
車速センサ33は、車速に応じた検出信号を出力するものであり、ここでは車両1の停止検出部に相当する。この車速センサ33の検出信号が制御部31bbに入力されており、制御部31bbにおいて、車両1が停止中であるか走行中であるが判定できるようにしている。なお、ここでは車速センサ33によって車速を検出しているが、車輪速度センサの検出信号に基づいて車速を演算することもできる。
報知装置34は、例えばメータ表示器などで構成され、ドライバに対してタイヤ空気圧の低下、もしくはタイヤ空気圧が適正圧の範囲から外れていることの報知に用いられる。報知装置34をメータ表示器で構成する場合、ドライバが車両の運転中に視認可能な場所に配置され、例えば車両1におけるインストルメントパネル内に設置される。メータ表示器は、受信機31からタイヤ空気圧の低下、もしくはタイヤ空気圧が適正圧の範囲から外れていることが伝えられると、それが把握できる態様で表示を行うことで、視覚的にドライバに対して報知することができる。
なお、報知装置34をブザーや音声案内装置などで構成することもできる。その場合、報知装置34は、ブザー音や音声案内によって、聴覚的にドライバに対してタイヤ空気圧の低下、もしくはタイヤ空気圧が適正圧の範囲から外れていることを報知することができる。また、視覚的な報知を行う報知装置34としてメータ表示器を例に挙げたが、ヘッドアップディスプレイなどの情報表示を行う表示器や警告ランプによって報知装置34を構成しても良い。
以上のようにして、本実施形態におけるTPMSが構成されている。続いて、上記のように構成されるTPMSの作動例について説明する。ただし、TPMSの作動のうち、タイヤ空気圧の検出や、タイヤ空気圧の低下もしくはタイヤ空気圧が適正圧の範囲から外れていることの検出については従来と同様であるため、ここでは推奨タイヤ空気圧の設定方法について、主に説明する。
まず、センサ送信機2の制御部22aは、所定の制御周期毎にタイヤ空気圧検出処理を行っており、所定の定期送信タイミングの際にタイヤ空気圧に関するデータを格納したフレームを送信している。車体側システム3は、図示しないイグニッションスイッチがオンされているときに、センサ送信機2が送信したフレームを受信する。これにより、受信機31の制御部31bbにおいて各車輪4a〜4dのタイヤ空気圧が検出される。そして、制御部31bbにおいて、下限閾値との比較もしくは適正圧の範囲との比較が行われることで、タイヤ空気圧の低下もしくは適正圧の範囲から外れていることの検出が行われる。
また、車体側システム3は、受信機31の制御部31bbにおいて、図4に示す推奨タイヤ空気圧の設定処理を所定の制御周期毎に実行する。この処理により、荷物の積載、非積載に応じた推奨タイヤ空気圧が設定される。
具体的には、ステップS100において、車高初期値の読出しを行う。ここでいう車高初期値とは、荷物の積載が行われる前の状態での車高のことを意味している。例えば、車両の納車前にデフォルト値として車両初期値を制御部31bbの内蔵メモリに記憶している。または、図示しない初期化スイッチなどを備えておき、ドライバが非積載時に初期化スイッチが押下されると、車高センサ32の検出信号に基づいて検出される車高を車高初期値として設定するという形態とすることもできる。その場合には、イグニッションスイッチがオンされてから、車速が0で車両1が動いていないときに車高を取得して、車高初期値を更新すると好ましい。
次に、ステップS110では、車速が0であるか否かを判定する。この判定については、車速センサ33の検出信号に基づいて行っている。ここで車速が0であることを判定しているのは、車両1が動いていないことを判定するためである。荷物の積み込みは車両1が停止しているときに行われる。このため、本ステップで、車両1が動いておらず、荷物の積み込みが行われた可能性があることを判定している。ここで肯定判定されるとステップS120に進む。
続くステップS120では、今回の制御周期の際に取得した車高測定値、つまり車高センサ32の検出信号に基づいて測定した車高が、ステップS100で読み出した車高初期値より小さくなっているか否かを判定する。荷物の積載が行われた場合には、車高測定値が車高初期値よりも小さくなると考えられる。このため、車高測定値と車高初期値とを大小比較することで、荷物の積載が行われているか否かを判定している。ここで肯定判定されればステップS130に進む。
なお、ここでは車高測定値を車高初期値と比較しているが、推奨タイヤ空気圧を変更するべきなのは、ある程度の積載量があったときである。このため、車高初期値を基準として車高初期値よりも低い車高閾値を設定し、車高測定値が車高閾値よりも低くなったときに、車高測定値が車高初期値よりも低くなったと判定するようにしても良い。また、車高測定値については、車両1が動いていないときに取得することが好ましく、さらに定期的に複数回取得することが良い。車両1の走行中には、路面の凹凸や振動などの影響を受け、車高センサ32による車高測定値が正確な値にならず、荷物の積載に基づく車高変化を精密に計測することができない。このため、車両1の停止中に車高測定値を測定することが望ましく、複数回取得するようにすれば、さらに正確な車高測定値を測定することができる。その場合、複数回取得した車高測定値の平均値などを車高初期値との比較に用いたりすればよい。
さらに、ステップS130では、タイヤ空気圧の変化が無い状態であるか否かを判定する。具体的には、タイヤ空気圧の変化量が所定範囲内に収まっているか否かを判定している。
荷物の積載を行った場合、タイヤ空気圧は変化するものの、その変化は小さい。このため、ステップS120で車高測定値が車高初期値よりも小さいと判定され、車高が低くなっていることが確認された場合に、タイヤ空気圧の変化が無ければ、車高が低くなった理由が荷物の積載であると言える。逆に、車高が低くなったときに、タイヤ空気圧が低下しているような場合には、車高が低くなった理由がタイヤ空気圧の低下によってタイヤが凹んだからと言える。
したがって、ステップS120で肯定判定された場合でもステップS130の判定を行うことによって、車高が低下した理由が荷物の積載であるか否かを判定している。
そして、ステップS130でも肯定判定された場合には、ステップS140に進み、推奨タイヤ空気圧の変更処理を行う。これにより、推奨タイヤ空気圧として荷物の積載時の値が設定されると共に、荷物の積載時の推奨タイヤ空気圧に応じた適正圧の範囲や下限閾値が設定される。
例えば、車高測定値に基づいて荷物の積載量が推定できるため、その積載量に応じた推奨タイヤ空気圧に設定することができる。すなわち、荷物の積載量が多いほど推奨タイヤ空気圧が大きくなるように、推奨タイヤ空気圧を可変設定することができる。また、一般的に、車両1の最大積載量が決まっているため、積載時には最大積載量のときの推奨タイヤ空気圧に設定するようにしても良い。
このようにして、荷物の積載、非積載に応じた推奨タイヤ空気圧の設定処理が行われる。そして、このように推奨タイヤ空気圧が設定されると共に、適正圧の範囲や下限閾値が設定されると、これらがタイヤ空気圧の低下もしくは適正圧の範囲から外れていることの検出のために用いられる。
図5は、このような推奨タイヤ空気圧の設定処理を実行する場合のタイムチャートである。また、図6は、推奨タイヤ空気圧の設定処理によって推奨タイヤ空気圧を変更したときの様子を示した図である。
図5に示すように、車速が0になったときに荷物の詰め込みが行われると、荷物の積載量の増加に伴って徐々に車高が低くなっていく。そして、車高測定値が車高初期値よりも小さくなると、積載状態が非積載から積載に切り替わると共に、推奨タイヤ空気圧が積載時の値とされる。このとき、タイヤ空気圧も徐々に増加していくが、大きな変化ではないため、タイヤ空気圧の変化のみによって荷物の積載、非積載を検出することは難しい。しかしながら、車高の変化によって荷物の積載を検出しつつ、タイヤ空気圧の変化も調べることで、車高の変化がタイヤ空気圧の変化に基づくものではないことも確認でき、より的確に荷物の積載を検出することが可能となる。
そして、推奨タイヤ空気圧が設定されると、図6に示すように、検出されたタイヤ空気圧が非積載時に設定されていた適正圧の範囲よりも高い値になっていたとしても、積載時に設定された適正圧の範囲に含まれるようになる。したがって、的確な推奨タイヤ空気圧を設定できると共に、的確な推奨タイヤ空気圧に基づいて設定される下限閾値や適正圧の範囲に基づいて、タイヤ空気圧が低下しているか適正圧の範囲から外れているかの判定などを行うことが可能となる。
以上説明したように、車高センサ32による車高測定値に基づいて荷物の積載、非積載を検出し、これに基づいて推奨タイヤ空気圧を設定している。さらに、車高の変化だけでなく、タイヤ空気圧の変化も確認することで、車高の変化が荷物の積載によるものかタイヤ空気圧の変化によるものかを判別している。これにより、荷物の積載、非積載に応じて的確に推奨タイヤ空気圧を設定できる。また、そのように設定された推奨タイヤ空気圧に基づいて、的確にタイヤ空気圧の低下の検出に用いる下限閾値や適正圧の範囲を設定することもできる。
さらに、車高の変化やタイヤ空気圧の変化を車速が0のとき、つまり車両1が停止しているときに検出することで、路面の凹凸や振動などの影響を防ぐことができると共に、荷物の積み込みの可能性がないときに誤って推奨タイヤ空気圧を変更してしまうことを防止できる。
なお、図4に示したフローチャートでは、車両1が停止しているときに車高が低くなると積載時の推奨タイヤ空気圧を設定する場合について説明したが、逆に、車両1が停止しているときに車高が高くなれば非積載時の推奨タイヤ空気圧に戻す。これにより、荷物の積載、非積載に応じて、推奨タイヤ空気圧を適宜変更することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、荷物の積載は車両1の後方側において行われるため、車両1の後輪側において車高が低くなった場合に、荷物の積み込みがあったと判定して、推奨タイヤ空気圧を積載時用に変更するようにしても良い。このようにすれば、乗員の乗車と荷物の詰め込みを的確に区別して推奨タイヤ空気圧を設定することが可能となる。
また、制御部31bbにおいて、車速センサ33の検出信号に基づいて車速が0であるか否かを判定することで、車両1が停止していることを検出した。これについては、車両1が停止中であるか走行中であるかを判定できれば良いため、車速センサ33に代えて、ギアポジションセンサにおいてパーキングポジションが検出されたことなどを車両1の停止の条件としても良い。
さらに、上記実施形態では、受信機31に制御部31bbを備えてタイヤ空気圧が適正圧の範囲に含まれるか否かの判定を行ったが、受信機31とは別に制御部31bbを備える構成としても良い。
2 センサ送信機
3 車体側システム
4a〜4d 車輪
21 センシング部
22 マイクロコンピュータ
31 受信機
31b マイクロコンピュータ
32 車高センサ
33 車速センサ
34 報知装置
3 車体側システム
4a〜4d 車輪
21 センシング部
22 マイクロコンピュータ
31 受信機
31b マイクロコンピュータ
32 車高センサ
33 車速センサ
34 報知装置
Claims (5)
- 車体(5)に対してタイヤを備えた複数の車輪(4a〜4d)が取り付けられた車両(1)に適用され、
前記複数の車輪それぞれに設けられ、該複数の車輪それぞれのタイヤ空気圧を検出すると共に、該タイヤ空気圧に関するデータを格納したフレームを作成して送信する第1制御部(23)を有するセンサ送信機(2)と、
前記車体側に設けられ、受信アンテナ(31)を介して前記送信機から送信されたフレームを受信する受信部(31ba)と、受信した前記フレームに基づいて前記複数の車輪それぞれのタイヤ空気圧を検出するとともに、推奨タイヤ空気圧に基づいて、検出された前記タイヤ空気圧が低下していること、もしくは適正圧の範囲から外れていることを判定する第2制御部(31bb)と、前記車体の高さとなる車高を検出する車高検出部(32)と、を有するタイヤ側システム(3)と、を備え、
前記第2制御部は、前記車高検出部で検出された車高が低下したときに、前記タイヤ空気圧の変化が所定範囲内に収まっていれば、前記推奨タイヤ空気圧として、荷物の積載時における値を設定するタイヤ空気圧検出システム。 - 前記車両が停止していることを検出する停止検出部(33)を有し、
前記第2制御部は、前記停止検出部にて前記車両が停止していることが検出されたときに、前記車高検出部にて検出された車高が低下したことの検出や前記タイヤ空気圧の変化の検出を行う請求項1に記載のタイヤ空気圧検出システム。 - 前記停止検出部は、車速に応じた検出信号を出力する車速センサ(33)であり、該車速センサの検出信号に基づいて検出される前記車速が0のときに前記車両が停止していることを検出する請求項2に記載のタイヤ空気圧検出システム。
- 前記第2制御部は、車高初期値を記憶しており、前記車高検出部で検出された車高測定値が前記車高初期値よりも低くなったときに、前記車高が低下したと判定する請求項1ないし3のいずれか1つに記載のタイヤ空気圧検出システム。
- 前記第2制御部は、前記車高検出部で検出された車高が上昇したときに、前記タイヤ空気圧の変化が所定範囲内に収まっていれば、前記推奨タイヤ空気圧として、荷物の非積載時における値を設定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載のタイヤ空気圧検出システム。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022181269A1 (ja) | 2021-02-25 | 2022-09-01 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
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2016
- 2016-07-27 JP JP2016147547A patent/JP2018016185A/ja active Pending
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