JP5051422B2 - タイヤ空気圧監視システム - Google Patents
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前記タイヤ側送受信装置の夫々は、装置内部に電力を供給する電源と、前記タイヤ内空間の空気圧を測定するタイヤ側測定手段と、前記タイヤ側測定手段による測定結果情報を前記タイヤ内空間の外部に無線送信するタイヤ側送信手段と、前記車体側送受信装置からの制御情報を受信するタイヤ側受信手段と、前記タイヤ側送信手段に前記測定結果情報を外部に送信させる測定結果情報の送信処理を行わせるタイヤ側制御手段と、を有し、
前記車体側送受信装置は、前記タイヤ側送受信装置から送信される前記測定結果情報を受信する車体側受信手段と、前記タイヤ側送受信装置に対して前記制御情報を送信する車体側送信手段と、前記車体側受信手段に前記測定結果情報の受信処理を行わせるとともに、前記車体側送信手段に前記制御情報の送信処理を行わせる車体側制御手段と、を有するタイヤ空気圧監視システムであって、
前記タイヤ側送受信装置は、前記タイヤ内空間の空気圧又はその相当量の正常範囲及び当該正常範囲を超える警戒範囲に関する情報を記憶する記憶手段を有し、
前記タイヤ側制御手段は、
前記タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が前記正常範囲を超える警戒範囲に入ると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を高くさせ、その後、前記タイヤ側受信手段が、前記車体側送受信装置側で前記空気圧又はその相当量が当該警戒範囲に入った状況を確認したことを表す確認情報を含む前記制御情報を前記車体側送信手段から受信すると、当該確認情報の取得の記憶に基づいて前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせるように構成され、
前記タイヤ側制御手段は、前記空気圧又はその相当量が前記正常範囲に入ると、前記確認情報の取得の記憶をリセットするように構成され、
前記タイヤ側制御手段は、リセットされていない前記確認情報を含む前記制御情報を受信したことに応じて前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせた状態で、前記空気圧又はその相当量が前記警戒範囲よりも前記正常範囲から離れる別の警戒範囲に入ると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を高くさせ、その後、前記タイヤ側受信手段が、前記車体側送受信装置側で前記空気圧又はその相当量が当該別の警戒範囲に入った状況を確認したことを表す確認情報を含む前記制御情報を前記車体側送信手段から受信すると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせるように構成されている点にある。
ここで、タイヤ内空間の空気圧の相当量とは、例えば、空気圧対温度比(P/T)などのことである。この空気圧対温度比はタイヤ内空間の空気量に変化が無い限りは一定であるので、この値を参照すれば、タイヤ内空間の温度の変化に拘わらず空気圧の変化(即ち、タイヤ内空間の空気量の変化)を捉えることができる。
従って、電力消費量を抑制しながら、タイヤ内空間の空気圧が異常である旨の情報を迅速に伝達可能なタイヤ空気圧監視システムを提供できる。
前記タイヤ側送信手段は、前記測定結果情報の送信処理において、前記測定結果情報に前記識別情報を付与して送信するように構成されている点にある。
図1は、タイヤ空気圧監視システムの機能ブロック図である。タイヤ空気圧監視システムは、車両1に設けられた複数のタイヤ2(2a〜2d)及び複数のホイール3(3a〜3d)によって形成される複数のタイヤ内空間4(4a〜4d)に各別に設置される複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)と、車両1の車体5側に設置される車体側送受信装置20とを備える。図2は、タイヤ側送受信装置10の機能ブロック図である。但し、複数のタイヤ内空間4(4a〜4d)に設置される各タイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の構成は同様であるため、一つのタイヤ側送受信装置10の機能ブロック図のみの説明を行う。
以上のように、センサ部17は本発明のタイヤ側測定手段に相当し、送信回路部13及び送信アンテナ14は本発明のタイヤ側送信手段に相当し、受信回路部15及び受信アンテナ16は本発明のタイヤ側受信手段に相当し、制御回路部12は本発明のタイヤ側制御手段に相当し、記憶部11は本発明の記憶手段に相当する。
(23a〜23d)が受信アンテナ21(21a〜21d)の夫々に接続された状態で設けられているので、各受信回路部23(23a〜23d)に接続されたECU25は、受け取った測定結果情報が、どの受信アンテナ21及び受信回路部23の組によって受信されたものであるのかを判別できる。ここで、何れか1個の送信アンテナから情報を送信したとき、対応する1個の受信アンテナでその情報が受信されるだけではなく、他の受信アンテナでも情報が受信されることもある。しかし、電波は距離に応じて減衰するため、対応する受信アンテナで受信した情報の信号強度は大きいが、対応しない受信アンテナで受信した情報の信号強度は小さくなる。よって、受信した情報の信号強度を解析すれば、対応する送信アンテナから送信された情報であるのか否かを判別できる。
以上のように、受信アンテナ21及び受信回路部23は本発明の車体側受信手段に相当し、送信アンテナ22、送信回路部24及びアンテナセレクタ部27は本発明の車体側送信手段に相当し、ECU25は本発明の車体側制御手段に相当する。
車体側送受信装置20は、各タイヤ側送受信装置10(10a〜10d)からセンサ部17による測定結果情報(本実施形態では空気圧値)を受信することで、車両1のタイヤ空気圧に関する情報を取得する。そして、車体側送受信装置20が取得した測定結果情報は、車両1の乗員が認識可能であるように、車両1に設けられた表示装置6において表示される。このとき、測定結果情報が、車両1のどの位置に設けられたタイヤ側送受信装置10から送信されたものであるのかを識別可能に表示してもよい。
また、タイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の記憶部11へは、既に正常範囲及び警戒範囲を記憶した車体側送受信装置20から送信される制御情報に従って、正常範囲及び警戒範囲を記憶させることができる。或いは、上述したセットアップ装置とタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)とを夫々無線接続して、記憶部11に、該当するタイヤ側送受信装置10における新たな正常範囲及び警戒範囲を記憶させることもできる。
各タイヤ側送受信装置10では、センサ部17を用いてタイヤ内空間4の空気圧の測定が行われ、制御回路部12はその測定結果を記憶部11に記録している。そして、制御回路部12は、送信アンテナ14及び送信回路部13にその測定結果の送信処理を設定頻度で行わせる。制御回路部12は、この設定頻度を必要に応じて変更する送信頻度設定処理制御を行っており、図3は、その送信頻度設定処理制御のフローチャートである。
工程#10において制御回路部12は、空気圧又はその相当量が警戒範囲に入っているか否かを判定し、警戒範囲に入っている場合(即ち、異常である場合)には工程#18に移行し、警戒範囲に入っていない場合(即ち、正常である場合)には工程#12に移行する。次に、工程#18において制御回路部12は、記憶部11に確認情報の記憶がセットされているか否かを判定する。制御回路部12は、確認情報の記憶がリセットされ、記憶部11に記憶されていない場合、工程#24に移行して、送信頻度を通常頻度よりも高い警戒頻度に設定する。つまり、制御回路部12は、タイヤ内空間4の空気圧又はその相当量が警戒範囲に入っている場合、車体側送受信装置20から確認情報を受信するまでは、通常頻度よりも高い警戒頻度で測定結果情報を送信する。その結果、タイヤ内空間4の空気圧又はその相当量が異常であることが車体側送受信装置20に迅速に伝達され、表示装置6を用いて車両1の乗員に伝達される。
他方で、タイヤ側送受信装置10が、車体側送受信装置20から確認情報を受信することで、既に確認情報の記憶を記憶部11にセットしていた場合、工程#32に移行して送信頻度を通常頻度に設定する。
他方で、制御回路部12は、工程#20において空気圧又はその相当量が正常範囲から離れる別の警戒範囲に入っていないと判定すると、この送信頻度設定制御処理の始めにリターンする。
<1>
上記実施形態において、車両1に設置された複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の夫々に、固有の識別情報を割り当ててもよい。この場合、タイヤ側送受信装置10(10a〜10d)が備える記憶部11には、夫々に割り当てられた識別情報が記憶される。また、車体側送受信装置20が備える記憶部26には、車両1に設置された複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の識別情報が、タイヤ側送受信装置10
(10a〜10d)の設置位置(例えば、車両1の「右前」位置など)と関連付けて全て記憶されている。そして、タイヤ側送受信装置10から車体側送受信装置20に対して、測定結果情報に識別情報を付与して送信してもよい。その場合、車体側送受信装置20は、受信アンテナ21で受信した測定結果情報に付与された識別情報を、記憶部26に記憶しているタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の識別情報とその設置位置との関係情報と照らし合わせることで、受信した測定結果情報がどの設置位置のタイヤ側送受信装置10から送信されたものであるのかを容易に識別できる。そして、車体側送受信装置20が取得した測定結果情報を車両1の乗員が認識可能であるように表示装置6において表示するとき、識別情報を参照すれば、車両1のどの位置に設けられたタイヤ側送受信装置10から送信されたものであるのかを識別可能に表示できる。
上記実施形態では、複数の受信回路部23(23a〜23d)が受信アンテナ21(21a〜21d)の夫々に接続された状態で設けられていることで、各受信回路部23(23a〜23d)に接続されたECU25は、受け取った測定結果情報が、どの受信アンテナ21及び受信回路部23の組によって受信されたものであるのかを判別していた。しかし、測定結果情報に識別情報が付与されているのであれば、受信アンテナ21(21a〜21d)の夫々に受信回路部23を設けなくてもよい。
また、複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)から送信される測定結果情報及び識別情報は、車体側送受信装置40が備える1個の受信アンテナ21及び受信回路部23で受信される。ここで、複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)からの無線送信に用いられる電波は到達距離の長いUHF(例えば、315MHz)である。
このとき、1個の送信アンテナ22から複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)の全てへ、同時に同じ制御情報が送信される。ここで、送信アンテナ21から複数のタイヤ側送受信装置10(10a〜10d)への無線送信に用いられる電波は到達距離の長いUHF(例えば、315MHz)である。
上記実施形態では、車体側送受信装置が、タイヤ側送受信装置から受信した空気圧又はその相当量の数値に基づいて、それが正常範囲に入っているのか又は警戒範囲に入っているのかを判別する例について説明したが、他の手法でそれが正常範囲に入っているのか又は警戒範囲に入っているのかを判別することもできる。
例えば、タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が警戒範囲に入ると、タイヤ側送受信装置は送信頻度を警戒頻度に高くする制御を自発的に行っている。よって、車体側送受信装置は、タイヤ側送受信装置からの測定結果情報の送信頻度を解析することで、タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が正常範囲にあるのか又は警戒範囲にあるのかを判別できる。よって、車体側送受信装置のECUは、タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が警戒範囲にあると判別したときに、空気圧又はその相当量が警戒範囲に入った状況を確認したことを表す確認情報を含む制御情報を送信させればよい。
タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が正常範囲と警戒範囲との間を行き来したときのハンチングを防止するために、正常範囲と警戒範囲との間に不感帯を設けてもよい。よって、正常範囲に入っているとの判定と警戒範囲に入っているとの判定とを行うとき、空気圧又はその相当量が不感帯に入っている間は、判定の切り換えは行われなくなる。
上記実施形態では、本発明のタイヤ側測定手段を実現するセンサ部17が、空気圧センサ及び温度センサのうちの少なくとも空気圧センサである場合について説明したが、タイヤ側測定手段として他のセンサを採用することもできる。例えば、センサ部17が、空気圧センサ等に加えて、タイヤに加わる遠心力又は振動を測定する加速度センサを備えていてもよい。この場合、タイヤ側送受信装置10の制御回路部12が、車両が走行中であるか又は停止中であるかを加速度センサの測定結果に基づいて判定し、走行中である場合には上記送信頻度を高くし、停止中である場合には上記送信頻度を低くするような制御も可能である。
或いは、センサ部17が電源18の電圧値を測定する電圧センサを備えていてもよい。そして、タイヤ側送受信装置10の制御回路部12が、電源18の電圧値が設定値以下になると上記送信頻度を高めるとともに電圧値が異常である旨の情報を車体側送受信装置20に送信できる。その結果、表示装置6には、タイヤ側送受信装置10の電源18が消耗している旨の情報を表示して、車両1の乗員に認識させることができる。
2 タイヤ
3 ホイール
4 タイヤ内空間
5 車体
10 タイヤ側送受信装置
11 記憶部(記憶手段)
12 制御回路部(タイヤ側制御手段)
13 送信回路部(タイヤ側送信手段)
14 送信アンテナ(タイヤ側送信手段)
15 受信回路部(タイヤ側受信手段)
16 受信アンテナ(タイヤ側受信手段)
17 センサ部(タイヤ側測定手段)
20 車体側送受信装置
21 受信アンテナ(車体側受信手段)
22 送信アンテナ(車体側送信手段)
23 受信回路部(車体側受信手段)
24 送信回路部(車体側送信手段)
25 ECU(電子制御ユニット、車体側制御手段)
27 アンテナセレクタ部(車体側送信手段)
Claims (4)
- 車両に設けられた複数のタイヤ及び複数のホイールによって形成される複数のタイヤ内空間に各別に設置される複数のタイヤ側送受信装置と、前記車両の車体側に設置される車体側送受信装置とを備え、
前記タイヤ側送受信装置の夫々は、装置内部に電力を供給する電源と、前記タイヤ内空間の空気圧を測定するタイヤ側測定手段と、前記タイヤ側測定手段による測定結果情報を前記タイヤ内空間の外部に無線送信するタイヤ側送信手段と、前記車体側送受信装置からの制御情報を受信するタイヤ側受信手段と、前記タイヤ側送信手段に前記測定結果情報を外部に送信させる測定結果情報の送信処理を行わせるタイヤ側制御手段と、を有し、
前記車体側送受信装置は、前記タイヤ側送受信装置から送信される前記測定結果情報を受信する車体側受信手段と、前記タイヤ側送受信装置に対して前記制御情報を送信する車体側送信手段と、前記車体側受信手段に前記測定結果情報の受信処理を行わせるとともに、前記車体側送信手段に前記制御情報の送信処理を行わせる車体側制御手段と、を有するタイヤ空気圧監視システムであって、
前記タイヤ側送受信装置は、前記タイヤ内空間の空気圧又はその相当量の正常範囲及び当該正常範囲を超える警戒範囲に関する情報を記憶する記憶手段を有し、
前記タイヤ側制御手段は、
前記タイヤ内空間の空気圧又はその相当量が前記正常範囲を超える警戒範囲に入ると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を高くさせ、その後、前記タイヤ側受信手段が、前記車体側送受信装置側で前記空気圧又はその相当量が当該警戒範囲に入った状況を確認したことを表す確認情報を含む前記制御情報を前記車体側送信手段から受信すると、当該確認情報の取得の記憶に基づいて前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせるように構成され、
前記タイヤ側制御手段は、前記空気圧又はその相当量が前記正常範囲に入ると、前記確認情報の取得の記憶をリセットするように構成され、
前記タイヤ側制御手段は、リセットされていない前記確認情報を含む前記制御情報を受信したことに応じて前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせた状態で、前記空気圧又はその相当量が前記警戒範囲よりも前記正常範囲から離れる別の警戒範囲に入ると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を高くさせ、その後、前記タイヤ側受信手段が、前記車体側送受信装置側で前記空気圧又はその相当量が当該別の警戒範囲に入った状況を確認したことを表す確認情報を含む前記制御情報を前記車体側送信手段から受信すると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせるように構成されているタイヤ空気圧監視システム。 - 前記タイヤ側制御手段は、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を高くさせた後、前記確認情報を含む前記制御情報を受信しないまま設定時間が経過すると、前記タイヤ側送信手段に対して前記測定結果情報の送信処理の頻度を低くさせるように構成されている請求項1に記載のタイヤ空気圧監視システム。
- 前記記憶手段は、前記タイヤ側送受信装置毎に付与された固有の識別情報を記憶し、
前記タイヤ側送信手段は、前記測定結果情報の送信処理において、前記測定結果情報に前記識別情報を付与して送信するように構成されている請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システム。 - 前記記憶手段に記憶されている前記正常範囲及び前記警戒範囲は書換可能に構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システム。
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