JP5933473B2 - タイヤ摩耗検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤのトレッド部の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置に関する。
従来より、タイヤ(詳しくはトレッド部)の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置として各種の装置が提案されている。例えば、特許文献1に開示のタイヤ摩耗検出装置は、図6に示すように、タイヤ80のトレッド部81に埋設される摩耗検出器82と、ホイール83に設けられるセンサユニット84と、車体に設置される受信機ユニット(図示せず)とを備える。摩耗検出器82は、圧電素子と、同圧電素子で発生した電圧信号から電波信号を生成する共振回路とを有する。摩耗検出器82では、トレッド部81の摩耗が進行するに従い、圧電素子が路面から受ける衝撃が大きくなり、圧電素子が発生する電圧信号のレベルも大きくなる。そのため、共振回路で生成される電波信号のレベル(強度)も大きくなる。
センサユニット84は、タイヤ80の内部空気圧を示す圧力データ信号を無線送信するとともに、摩耗検出器82が生成した電波信号を受信し、受信した電波信号に基づきタイヤ80の摩耗状態を示す信号を生成して同摩耗状態を示す信号を無線送信する。そして、受信機ユニットは、センサユニット84から摩耗状態を示す信号を受信し、受信した信号に基づいてトレッド部81の摩耗状態を判定する。
特開2011−189795号公報
ところで、トレッド部の摩耗検出においては、タイヤ内の温度や、タイヤの種類によって摩耗検出器の検出する値がばらついてしまい、摩耗状態の検出を的確に行えない虞があるという問題がある。
本発明の目的は、トレッド部の摩耗検出を的確に行うことができるタイヤ摩耗検出装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載のタイヤ摩耗検出装置は、車両のタイヤ内側に装着され、前記タイヤのトレッド部の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置であって、電源と、互いに離間し、かつ絶縁された状態で前記タイヤの内周面に接合された一対の電極と、前記電源から前記一対の電極に電圧を印加したときの前記電極の静電容量を計測する計測回路と、前記トレッド部の摩耗を検出可能な摩耗検出部と、を備え、前記摩耗検出部は、前記計測回路によって前記静電容量を複数回計測させ、計測された複数の静電容量の値のうちの2つの値の差を用いて前記トレッド部の摩耗検出を行うこと、前記摩耗検出部は、前記一対の電極が前記タイヤを介して接地したときに計測された静電容量と、接地していないときに計測された静電容量との差を算出し、算出された値が予め設定された閾値を超えると前記トレッド部の摩耗を検出することを要旨とする。
これによれば、一対の電極に電圧を印加すると、一対の電極の間に電気力線が生じる。一対の電極の面積及び距離は一定であることから、トレッド部の摩耗が進行していない程、電極間に介在する誘電体としてのタイヤから漏れる電気力線の数は少なく、また、タイヤの比誘電率が大きくなるため、一対の電極間の静電容量は大きくなる。一方、タイヤの摩耗が進行する程、タイヤから漏れる電気力線の量は多くなり、タイヤの比誘電率が小さくなるため、一対の電極間の静電容量は小さくなる。
一対の電極間の静電容量は、タイヤの内部状態やタイヤの種類の影響を受けて変動する。このため、トレッド部の摩耗が進行していなくても、タイヤの内部状態等の影響を受けて計測された静電容量が、本来計測されるべき値に対し大きく変動してしまい、摩耗状態を的確に検出できなくなる虞がある。
そこで、摩耗検出部は、計測回路で計測した1つの静電容量の値(絶対値)を用いて摩耗検出を行うのではなく、計測された2つの静電容量の差を用いて摩耗検出を行う。この摩耗検出に用いる2つの静電容量の差は、相対的な値であり、タイヤの内部状態や、タイヤの種類によって生じる静電容量のばらつきを無くした値であるため、摩耗検出を的確に行うことができる。
加えて、一対の電極がタイヤを挟んで接地した位置は、タイヤ及び道路が誘電体となり、タイヤだけを誘電体とした場合と比べると誘電体の比誘電率が大きくなり、静電容量が最も大きくなる。よって、接地したときの静電容量と、接地していないときの静電容量とで、差が最大になり、静電容量の差を確実に取得でき、トレッド部の摩耗検出を的確に判断することができる。
また、タイヤ摩耗検出装置において、前記摩耗検出部は、前記車両の走行中に前記計測回路に前記静電容量を計測させるのが好ましい。
これによれば、一対の電極がタイヤを介して接地しているか否かによって一対の電極間の静電容量は異なる。よって、車両の走行中は、静電容量の値もほぼ一定の値が計測され続けるのではなく、変動した値となる。このため、静電容量の差を確実に取得することができ、的確に摩耗を検出することができる。
また、タイヤ摩耗検出装置において、前記タイヤと共に回転する加速度センサを備え、前記加速度センサによって検出された加速度に基づき前記摩耗検出部は走行中か否かの判定を行うのが好ましい。
これによれば、簡単な構成で走行か否かの検出を行うことができる。
また、タイヤ摩耗検出装置において、前記タイヤ内側に設置され、前記タイヤの状態を検出する状態検出器及び該状態検出器で検出されたタイヤ情報を送信する送信部を有するタイヤセンサユニットと、前記車両の車体に設置され、前記タイヤセンサユニットの送信したタイヤ情報を受信する受信部を備える受信機ユニットとを備えるタイヤ状態監視装置を前記車両は有し、前記タイヤ摩耗検出装置のうち前記電源、前記計測回路、及び前記摩耗検出部は、前記タイヤセンサユニットが備えている。
これによれば、一対の電極をタイヤの内周面に接合し、タイヤセンサユニットをタイヤ内に設置するだけで、タイヤ摩耗検出装置をタイヤ内側に装着することができる。
本発明によれば、トレッド部の摩耗検出を的確に行うことができる。
実施形態のタイヤ状態監視装置が搭載された車両を示す概略構成図。 タイヤ内の電極及びタイヤセンサユニットを示す部分破断斜視図。 タイヤセンサユニット及びタイヤ摩耗検出装置の回路構成を示す図。 静電容量の最大値と最小値の差を示すグラフ。 トレッド部の摩耗を検出するタイヤ摩耗検出装置を示す図。 背景技術を示す図。
以下、タイヤ摩耗検出装置を具体化した一実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
図1に示すように、タイヤ状態監視装置は、車両1の4つの車輪2にそれぞれ取り付けられる4つのタイヤセンサユニット3と、車両1の車体に設置される受信機ユニット4とを備えている。各車輪2は、ホイール部5と、このホイール部5に装着されるタイヤ6とを含む。そして、タイヤ6の内側には、タイヤ摩耗検出装置が装着されている。なお、タイヤ6の中心軸の延びる方向をタイヤ6の軸方向とし、車輪2の回転方向をタイヤ6の周方向とする。
図2及び図3に示すように、タイヤ6は、周方向に延びるトレッド溝8を軸方向に複数備えるとともに、軸方向に隣り合うトレッド溝8の間に路面に接するトレッド部7を備える。各タイヤセンサユニット3は、タイヤ6の内部空間に配置されるように、そのタイヤ6の内周面に設置されている。各タイヤセンサユニット3は、対応するタイヤ6の状態(タイヤ内圧力)、及びトレッド部7の摩耗を検出して、検出されたタイヤ状態及び摩耗状態を示すデータを含む信号を無線送信する。
各タイヤセンサユニット3は、圧力センサ11、加速度センサ12、センサユニットコントローラ14、送信回路16、計測回路17、及び電源18をケース3a内に備えるとともに、一対の電極19をケース3a外に備える。一対の電極19は、同じ大きさの矩形板状であり、タイヤ6の軸方向に沿って間隔を空けて互いに絶縁された状態でタイヤ6の内周面に接合されている。また、ケース3aは、一対の電極19に跨る状態でタイヤ6の内周面に接合されている。
タイヤセンサユニット3は、電源18からの電力供給によって動作する。状態検出器としての圧力センサ11は、対応するタイヤ6内の圧力(タイヤ内圧力)を検出して、その検出によって得られたタイヤ内圧力データをセンサユニットコントローラ14に出力する。
加速度センサ12は、車輪2の回転と共に回転し、例えば、ピエゾ抵抗型や静電容量型の加速度センサとして周知のものであり、加速度に応じたデータ信号を発生して出力する。車両1の走行時、加速度センサ12が車輪2の最下位置に移動すると、加速度センサ12は、検出軸が鉛直方向に延びる状態に取り付けられている場合は、+1Gの加速度を検出する。一方、加速度センサ12が車輪2の最上位置に移動すると、加速度センサ12は−1Gの加速度を検出する。したがって、加速度センサ12によって検出される加速度は、走行中は理論上+1G〜−1Gの間で変位する。一方、車両1の停止中は、加速度センサ12は、理論上は、タイヤ6の周方向での一定位置で、一定の加速度を検出し続ける。よって、加速度センサ12で検出された値に基づき、車両1が走行中か否かを判定できる。加速度センサ12は検出によって得られた加速度データをセンサユニットコントローラ14に出力する。
図3に示すように、センサユニットコントローラ14は、CPU及び記憶部(RAMやROM等)を含むマイクロコンピュータ等よりなり、記憶部には各タイヤセンサユニット3に固有の識別情報としてのIDコードが登録されている。このIDコードは、各タイヤセンサユニット3を受信機ユニット4において識別するために使用される情報である。センサユニットコントローラ14は、タイヤ内圧力データを、送信回路16に出力する。送信部としての送信回路16は、データを変調してRF信号を生成し、このRF信号を送信アンテナ21から無線送信する。
一対の電極19は、計測回路17を介して電源18と電気的に接続され、一対の電極19には電源18によって電圧が印加される。一対の電極19に電圧が印加されると、一対の電極19の間には電気力線Fが生じ、一対の電極19の間を電子が移動する。そして、一対の電極19の間には、誘電体であるタイヤ6が介在しているため、一対の電極19の間に静電容量を持たせることができる。この静電容量は、タイヤ6を通過する電気力線Fの量に依存し、トレッド部7の摩耗が進行していない程タイヤ6から漏れる電気力線Fの量が少なく、タイヤ6の比誘電率が大きくなるため、一対の電極19間の静電容量は大きくなる。一方、トレッド部7の摩耗が進行する程タイヤ6から漏れる電気力線Fの量は多くなり、タイヤ6の比誘電率が小さくなるため、一対の電極19間の静電容量は小さくなる。
計測回路17は、一対の電極19に電気的に接続され、計測回路17は、一対の電極19間の持つ静電容量を電圧として検出するようになっている。計測回路17は、センサユニットコントローラ14に信号接続され、計測回路17の計測した静電容量に関する信号はセンサユニットコントローラ14に出力されるようになっている。
センサユニットコントローラ14の記憶部には、タイヤセンサユニット3の動作を統括的に制御する統括プログラムが記憶されている。センサユニットコントローラ14は、車輪2(タイヤ6)が一回転する間(一定期間の間)に、複数回に亘って一対の電極19に電圧を印加させ、印加の度に、一対の電極19間の持つ静電容量を計測回路17に計測させる。よって、センサユニットコントローラ14には、一定期間の間に複数の静電容量が入力され、それら複数の静電容量は記憶部に記憶される。
センサユニットコントローラ14は、複数の静電容量の中から、最大値と最小値を取得する。なお、静電容量の最大値は、タイヤ6を挟んで一対の電極19が路面Rに接地したときである。これは、タイヤ6及び道路が誘電体となり、誘電体の比誘電率が大きくなることから、静電容量も大きくなるためである。一方、タイヤ6を挟んで一対の電極19が路面Rに接地していないときは、静電容量は、接地時よりも小さくなる。したがって、静電容量の最小値は、複数の静電容量のうち、最大値以外の静電容量のうち、最も値の小さいものが選択される。
図4に示すように、静電容量の値は、タイヤ6が新品のときと、使用済みのときとで値が異なる。タイヤ6を挟んで一対の電極19が路面Rに接地したとき、及び接地していないときのいずれにおいても、静電容量は、タイヤ6が新品のときの方が、使用済みのとき(摩耗したとき)よりも大きくなる。これは、新品のタイヤ6の方が、タイヤ6の厚みが厚い分、比誘電率が大きくなるためである。また、静電容量の最小値は、タイヤ6が使用済みのときの方が、タイヤ6が新品のときよりも小さくなる。これは、使用済みのタイヤ6の方が、タイヤ6の厚みが薄い分、比誘電率が小さくなるためである。
センサユニットコントローラ14は、静電容量の最大値から最小値を減算し、その差である減算値を算出する。センサユニットコントローラ14の記憶部には、減算値と比較するための閾値が予め記憶されている。閾値は、トレッド部7の摩耗が過度に進行したときに検出される減算値よりも余裕を持って設定されている。また、閾値は、実験等により得られたデータに基づいて予め設定される。センサユニットコントローラ14は、算出された減算値が閾値を超えて大きくなった場合には、警報信号を生成し、送信回路16から送信させる。一方、センサユニットコントローラ14は、減算値が閾値を超えていない場合には、警報信号を生成しない。
よって、本実施形態では、センサユニットコントローラ14が、トレッド部7の摩耗を検出する摩耗検出部を構成する。また、本実施形態では、タイヤ摩耗検出装置は、タイヤセンサユニット3のケース3a内に設けられた電源18と、加速度センサ12と、計測回路17と、センサユニットコントローラ14(摩耗検出部)と、ケース3a外の一対の電極とを備えている。そして、タイヤセンサユニット3が一対の電極19を跨ぐ状態でタイヤ6の内周面に接合されており、加速度センサ12と一対の電極19は、タイヤ6の周方向において同じ位置に設けられている。
図1に示すように、受信機ユニット4は、受信機ユニットコントローラ33を備えるとともに、受信部としてのRF受信回路35を備えている。受信機ユニットコントローラ33には、表示器38が接続されている。受信機ユニットコントローラ33はCPU及び記憶部(ROMやRAM等)を含むマイクロコンピュータ等よりなり、記憶部には受信機ユニット4の動作を統括的に制御するプログラムが記憶されている。RF受信回路35は、各タイヤセンサユニット3からRF受信アンテナ32を通じて受信されたRF信号を復調して、受信機ユニットコントローラ33に送る。
受信機ユニットコントローラ33は、RF受信回路35からのRF信号及びIDコードに基づき、送信元のタイヤセンサユニット3に対応するタイヤ6のタイヤ内圧力を把握する。受信機ユニットコントローラ33は、タイヤ内圧力に関する情報等を表示器38に表示させる。表示器38は、車室内等、車両1の搭乗者の視認範囲に配置され、受信機ユニットコントローラ33により表示器38にはタイヤ内圧力の異常が表示(報知)される。また、受信機ユニットコントローラ33は、タイヤセンサユニット3からの警報信号を受信した場合には、タイヤ6の摩耗に関する警報を表示器38に表示させる。
次に、タイヤ摩耗検出装置の作用を記載する。
さて、加速度センサ12は、加速度を検出し、検出した加速度データをセンサユニットコントローラ14に出力している。センサユニットコントローラ14は、加速度の値が、ほとんどばらつかず、ほぼ一定の間を検出している間は、車両1が停止状態にあると判定し、トレッド部7の摩耗検出は行わない。
一方、センサユニットコントローラ14は、加速度の値が、+1G〜−1Gの間で変動している場合は、車両1が走行状態にあると判定し、トレッド部7の摩耗検出を行う。センサユニットコントローラ14は、車輪2が一回転する間、すなわち、加速度が+1G〜−1Gを検出している間に、一対の電極19に複数回に亘って電圧を印加し、計測回路17に静電容量を計測させる。
電源18から一対の電極19に電圧が印加されると、一対の電極19の間に電気力線Fが生じるとともに、一対の電極19の間に静電容量を持たせることができる。そして、計測回路17は静電容量を電圧として計測し、計測した静電容量を示す信号をセンサユニットコントローラ14に出力する。センサユニットコントローラ14では、入力した静電容量の中から最大値(接地時に計測された静電容量)と、最小値とを取得するとともに、最大値から最小値を減算して減算値を算出する。そして、センサユニットコントローラ14は、減算値を閾値と比較し、閾値を超えていない場合は、上述の警報信号を生成せず、送信回路16による送信動作も行わない。
一方、図5に示すように、トレッド部7の摩耗が進行してくると、タイヤ6から漏れる電気力線Fの量が多くなり、一対の電極19間の静電容量が小さくなるとともに、計測回路17で計測される電圧も低下する。このときも、センサユニットコントローラ14は、減算値を算出するとともに、減算値と閾値を比較する。
そして、図4のグラフに示すように、使用済みのタイヤにおいて、減算値が閾値を超えて大きくなった場合は、センサユニットコントローラ14は警報信号を生成し、警報信号を送信回路16から送信させる。受信機ユニット4では、警報信号がRF受信アンテナ32を通じてRF受信回路35で受信される。RF受信回路35で受信した警報信号は、受信機ユニットコントローラ33に出力され、受信機ユニットコントローラ33は、表示器38にタイヤ摩耗に関する警報を表示させる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)タイヤ摩耗検出装置は、静電容量を複数回計測し、得られた静電容量の中から最大値と最小値を取得するとともに、両者の減算値を算出し、その減算値を閾値と比較して摩耗検出を行うようにした。静電容量における最大値と最小値の差は、相対的な値であり、タイヤ6の内部状態や、タイヤの種類によって生じる静電容量のばらつきを無くした直接的な値である。このため、1つの静電容量を用いて摩耗検出を行う場合と比べると、摩耗検出を的確に行うことができる。
(2)タイヤ摩耗検出装置は、一対の電極19をタイヤ6の内周面に接合し、その一対の電極19に電圧を印加したときの静電容量の変化に基づいてトレッド部7の摩耗を検出することができる。したがって、タイヤ6内に摩耗検出用の装置を埋設することなく、トレッド部7の摩耗を検出することができる。
(3)一対の電極19がタイヤ6を介して路面Rに接地したときの静電容量(最大値)と、接地していないときの静電容量(最小値)とを用いて摩耗検出を行うようにした。接地時は、タイヤ6及び道路が誘電体となり、タイヤ6だけを誘電体とした場合と比べると誘電体の比誘電率が大きくなり、静電容量も大きくなる。よって、接地時と非接地時とで静電容量の差を確実に出すことができ、トレッド部7の摩耗検出を的確に判断することができる。
(4)車両1の走行時に、摩耗検出を行うようにした。車両1走行時は、タイヤ6の接地時と非接地時とで静電容量が異なり、また、非接地時でも、タイヤ6の周方向で静電容量が異なる。よって、車両1の走行中に複数回計測される静電容量は変動した値となる。このため、静電容量の最大値と最小値の差を確実に取得することができ、的確に摩耗を検出することができる。
(5)車両1の走行検出手段として加速度センサ12を用いたため、車両1の走行検出を簡単な構成で検出することができる。
(6)タイヤ摩耗検出装置のうち、加速度センサ12、計測回路17、電源18、及びセンサユニットコントローラ14はタイヤセンサユニット3のケース3a内に設けられ、電極19のみがケース3a外に設けられている。そして、一対の電極19をタイヤ6の内周面に接合し、タイヤセンサユニット3をタイヤ6内に設置するだけで、タイヤ摩耗検出装置をタイヤ6内側に簡単に装着することができる。また、タイヤ摩耗検出装置と、タイヤセンサユニット3とを別々にタイヤ6内に設ける場合と異なり、タイヤ6内の部品点数が増加し、タイヤ6が増量することを回避することができる。
(7)タイヤセンサユニット3のセンサユニットコントローラ14は、静電容量から減算値を算出し、その減算値と閾値を比較してトレッド部7の摩耗検出を行う。そして、減算値が閾値を超えている場合は、センサユニットコントローラ14は警報信号を生成し、警報信号を送信回路16から送信させる。したがって、トレッド部7の摩耗検出はタイヤセンサユニット3で完結することができ、受信機ユニット4での制御負荷を減らすことができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 一対の電極19は、同じ大きさ、同じ形状でなくてもよい。
○ 実施形態では、一対の電極19とタイヤセンサユニット3(加速度センサ12)を一体化し、加速度センサ12の位置と電極19の位置を一致させたが、一対の電極19とタイヤセンサユニット3(加速度センサ12)の位置を別々としてもよい。
○ 実施形態では、タイヤセンサユニット3のケース3a内にタイヤ摩耗検出装置の一部を設け、一対の電極19とタイヤセンサユニット3を一体化して、タイヤ摩耗検出装置とタイヤセンサユニット3を一体化したが、これに限らない。タイヤセンサユニット3とタイヤ摩耗検出装置を別々にタイヤ6内側に装着してもよい。
○ 車両1の走行検出は、加速度センサ12を用いたが、加速度センサ12を用いた方法以外の方法で、車両1の走行検出を行ってもよい。例えば、一対の電極19間の静電容量を計測回路17で一定期間の間に複数回計測し、得られた静電容量が一定の範囲外でばらつく場合に、センサユニットコントローラ14は車両1が走行していると判定してもよい。
又は、車両1に搭載されたABSを用い、受信機ユニット4の受信機ユニットコントローラ33で車輪2の回転角度を取得し、その回転角度の変化に基づいて受信機ユニットコントローラ33は、車両1が走行していると判定してもよい。
○ 複数回計測された静電容量のうち、最大値と最小値を取得して、両者の減算値を算出するようにしたが、静電容量のうち、減算に用いられる静電容量の値は最大値と最小値でなくてもよい。
○ タイヤ摩耗検出装置は、4輪の車両1におけるタイヤ6への適用に限定されるものではなく、2輪の車両におけるタイヤに適用してもよい。
○ タイヤセンサユニット3の送信部は、RF信号を生成する送信回路16ではなく、LF信号を生成する送信回路であってもよい。
○ 受信機ユニット4の受信部は、RF受信回路35ではなく低周波の受信回路であってもよい。
○ 状態検出器は、圧力センサ11の他に温度センサや湿度センサであってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記状態検出器は圧力センサであるタイヤ摩耗検出装置。
(ロ)車両のタイヤ内側に装着され、前記タイヤのトレッド部の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置による摩耗検出方法であって、前記タイヤ摩耗検出装置は、電源と、互いに離間し、かつ絶縁された状態で前記タイヤの内周面に接合された一対の電極と、前記電源から前記一対の電極に電圧を印加したときの前記電極の静電容量を計測する計測回路と、前記トレッド部の摩耗を検出可能な摩耗検出部と、を備え、前記摩耗検出部は、前記計測回路によって前記静電容量を複数回計測させ、計測された複数の静電容量の値のうちの2つの値の差を用いて摩耗検出を行うタイヤ摩耗検出装置による摩耗検出方法。
1…車両、3…タイヤセンサユニット、4…受信機ユニット、6…タイヤ、7…トレッド部、11…状態検出器としての圧力センサ、12…加速度センサ、14…摩耗検出部としてのセンサユニットコントローラ、16…送信部としての送信回路、17…計測回路、18…電源、19…電極、35…受信部としてのRF受信回路。

Claims (4)

  1. 車両のタイヤ内側に装着され、前記タイヤのトレッド部の摩耗を検出するためのタイヤ摩耗検出装置であって、
    電源と、
    互いに離間し、かつ絶縁された状態で前記タイヤの内周面に接合された一対の電極と、
    前記電源から前記一対の電極に電圧を印加したときの前記電極の静電容量を計測する計測回路と、
    前記トレッド部の摩耗を検出可能な摩耗検出部と、を備え、
    前記摩耗検出部は、前記計測回路によって前記静電容量を複数回計測させ、計測された複数の静電容量の値のうちの2つの値の差を用いて前記トレッド部の摩耗検出を行うこと
    前記摩耗検出部は、前記一対の電極が前記タイヤを介して接地したときに計測された静電容量と、接地していないときに計測された静電容量との差を算出し、算出された値が予め設定された閾値を超えると前記トレッド部の摩耗を検出することを特徴とするタイヤ摩耗検出装置。
  2. 前記摩耗検出部は、前記車両の走行中に前記計測回路に前記静電容量を計測させる請求項1に記載のタイヤ摩耗検出装置。
  3. 前記タイヤと共に回転する加速度センサを備え、前記加速度センサによって検出された加速度に基づき前記摩耗検出部は走行中か否かの判定を行う請求項に記載のタイヤ摩耗検出装置。
  4. 前記タイヤ内側に設置され、前記タイヤの状態を検出する状態検出器及び該状態検出器で検出されたタイヤ情報を送信する送信部を有するタイヤセンサユニットと、前記車両の車体に設置され、前記タイヤセンサユニットの送信したタイヤ情報を受信する受信部を備える受信機ユニットとを備えるタイヤ状態監視装置を前記車両は有し、前記タイヤ摩耗検出装置のうち前記電源、前記計測回路、及び前記摩耗検出部は、前記タイヤセンサユニットが備える請求項1〜請求項のうちいずれか一項に記載のタイヤ摩耗検出装置。
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