JP2010241222A - タイヤ空気圧監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】イニシエータを有しないTPMSにおいて、高速走行環境下でのタイヤ空気圧情報を速やかに報知することができるタイヤ空気圧監視システムを提供する。
【解決手段】マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、加速度センサ36が検出した遠心力が300km/h以上に相当するか否かを判定して、車速が300km/h以上でなければ、通常の頻度で通常の情報数(例えば、1分ごとに5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータをタイヤ空気圧監視ユニット(図示せず)へ送信するように指令する。一方、加速度センサ36が検出した遠心力に相当する車速が300km/h以上であれば、演算処理部311は、高頻度で高情報数(例えば、15秒ごとに5フレーム)のタイヤ空気圧のデータをタイヤ空気圧監視ユニットへ送信するように指令する。
【選択図】図2
【解決手段】マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、加速度センサ36が検出した遠心力が300km/h以上に相当するか否かを判定して、車速が300km/h以上でなければ、通常の頻度で通常の情報数(例えば、1分ごとに5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータをタイヤ空気圧監視ユニット(図示せず)へ送信するように指令する。一方、加速度センサ36が検出した遠心力に相当する車速が300km/h以上であれば、演算処理部311は、高頻度で高情報数(例えば、15秒ごとに5フレーム)のタイヤ空気圧のデータをタイヤ空気圧監視ユニットへ送信するように指令する。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両におけるタイヤ空気圧の監視に供されるタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)に関する。
TPMSを備えた車両(以下、単に車両という)において、高速走行時におけるタイヤ空気圧の低下情報を速やかに報知するために、高速走行時において空気圧センサから送信されるタイヤ空気圧情報の送信頻度を高める技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、車体側に設置されたタイヤ空気圧監視ユニットの送信アンテナから空気圧センサへ、指令信号を発することができるイニシエータを有するTPMSにおいて可能となるものである。そして、このようなTPMSは、イニシエータを要する分、コストが高くなるため、装備対象車両は、いわゆる高級車が中心となる。
そこで、いわゆる普及型の車両では、車体側のタイヤ空気圧監視ユニットから空気圧センサへの指令信号送信の機能を持たない、つまりイニシエータを有しないTPMSが広く採用されている。このようなイニシエータを有しないTPMSとしては、例えば、特許文献2が知られる。
しかしながら、現在広く採用されているイニシエータを有しないTPMSにおいては、空気圧センサから送信されるタイヤ空気圧情報の送信頻度は一定であって、高速時において空気圧センサからのタイヤ空気圧情報の送信頻度を高めることができない。すなわち、イニシエータを有しない一般のTPMSにおいては、空気圧センサからタイヤ空気圧監視ユニットのTPMS受信機へのタイヤ空気圧情報の送信頻度は、1分間に1回程度で一定である。ところが、このような送信頻度であると、アウトバーンを想定した高速走行環境下(例えば、300km/h)でタイヤ空気圧に低下が発生した場合は、1分間に5kmもタイヤ空気圧が低下した状態で走行することとなるので、次回のタイヤ空気圧情報を送信までの間に、あまりにも長い距離を走りすぎる。そこで、高速走行時に対応するために定常的にタイヤ空気圧情報の送信頻度を上げると、空気圧センサを含む空気圧センサユニットの電池寿命が短くなってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、イニシエータを有しないTPMSにおいて、特に、高速走行環境下でのタイヤ空気圧情報を速やかに報知することができるタイヤ空気圧監視システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るタイヤ空気圧監視システムは、車両のタイヤ又はホイールに装着されて、そのタイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧センサユニットと、車両に搭載されて、タイヤ空気圧センサユニットから送信されたタイヤ空気圧のデータを監視することにより、そのタイヤ空気圧の低下状態を検出するタイヤ空気圧監視ユニットとを備えたタイヤ空気圧監視システムにおいて、タイヤ空気圧センサユニットは加速度センサをさらに備え、その加速度センサで検出された加速度の増加にともなって、タイヤ空気圧のデータの単位時間当りの送信頻度を増加させるように構成されている。
好ましくは、タイヤ空気圧センサユニットは、加速度センサで検出された加速度が所定値以上のとき、タイヤ空気圧のデータの単位時間当りの送信頻度を増加させるように構成されている。
また、好ましくは、加速度センサは、低速領域の加速度を検出する第1の加速度センサと、高速領域の加速度を検出する第2の加速度センサとによって構成される。
請求項1に記載の本発明のタイヤ空気圧監視システムによれば、各車輪に取り付けられたタイヤ空気圧センサユニットの内部に設けられた加速度センサ(遠心力センサ)から、車両の走行速度に応じて出力される加速度信号によって、タイヤ空気圧センサユニット自身が、車両の速度を検出している。これによって、イニシエータを有しないTPMSでも、高速走行時においては、タイヤの加速度の増加に従って、すなわち、車両の速度の増加に従って、タイヤ空気圧情報の送信頻度を高くすることができる。したがって、運転者は、車速が高速であるほど、早期にタイヤ空気圧の低下情報を知ることができる。
また、請求項2に記載の本発明のタイヤ空気圧監視システムによれば、各車輪に取り付けられたタイヤ空気圧センサユニットの内部に設けられた加速度センサ(遠心力センサ)から、車両の走行速度に応じて出力される加速度信号に対して、高速走行状態にあることを判定する加速度閾値を設定している。これによって、イニシエータを有しないTPMSでも、高速走行時においてはタイヤ空気圧情報の送信頻度を高くすることができる。したがって、運転者は、高速走行環境下において早期にタイヤ空気圧の低下情報を知ることができる。
本発明のタイヤ空気圧監視システム(TPMS)は、イニシエータを有しないTPMSであって、タイヤ空気圧センサユニットに加速度センサ(遠心力センサ)を備え、その加速度センサが検出した加速度が所定値以上になると、タイヤ空気圧センサユニットからのタイヤ空気圧情報(タイヤ空気圧のデータ)の単位時間当りの送信頻度を増加させる。これによって、高速走行環境下においてはタイヤ空気圧が低下したことを速やかに運転者に知らせることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るタイヤ空気圧監視システムの実施形態について詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
《第1実施形態》
〔TPMSの全体構成〕
まず、本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧監視システム(TPMS)を搭載した車両のシステム構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るTPMSを搭載した車両のシステム構成を示す図である。
〔TPMSの全体構成〕
まず、本発明の第1実施形態に係るタイヤ空気圧監視システム(TPMS)を搭載した車両のシステム構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るTPMSを搭載した車両のシステム構成を示す図である。
図1において、車両1は、フロント部が図面上部に記載されており、右前輪2FR、左前輪2FL、右後輪2RR及び左後輪2RLの4つの車輪2を装備した四輪車両である。また、各車輪2(2FR、2FL、2RR、2RL)のタイヤそれぞれには、タイヤ空気圧センサユニット3(3FR、3FL、3RR、3RL)が装着されている。
図1の右上に、タイヤ空気圧センサユニット3の大略の形状を示す。タイヤ空気圧センサユニット3は、車輪のリム面に取り付けられるため、その下面(図1を基準とした下面)は、リム面に密着するように湾曲している。また、その上面(図1を基準とした上面)は、タイヤバルブ37に直結する空気穴38と、センサ設置スペースに連通したセンサ穴39が設けられている。そして、タイヤ空気圧センサユニット3は、そのセンサ設置スペースに、図示しないタイヤ空気圧センサ及び加速度センサ(遠心力センサ)等を備え、タイヤ内の空気圧及び加速度を検出して、その検出したデータを、図示しない無線信号送信装置及びアンテナを介して外部へ送信する。
また、車両1は、タイヤ空気圧監視ユニット5を搭載し、このタイヤ空気圧監視ユニット5は、アンテナ7を介して、各車輪2に装着されているタイヤ空気圧センサユニット3が送信する無線信号を受信し、そのタイヤ空気圧のデータ及び加速度のデータを取得する。そして、タイヤ空気圧のデータを所定の値と比較することによって、タイヤ空気圧の低下を検出する。ここで、タイヤ空気圧の低下を検出した場合には、タイヤ空気圧の低下を検出した旨の表示を、運転席前面の表示ユニットのインジケータ4に行う。
図1の右方に示すように、インジケータ表示例40では、いずれかのタイヤ2でタイヤ空気圧の低下が検出された場合には、タイヤ断面に「!」マークを組み合わせたテルテール43が黄色で点灯する。また、タイヤ空気圧監視システムにおいて、何らかのシステム異常が検出された場合には、「TPMS」のテルテール44が黄色で点灯する。
タイヤ空気圧センサユニット3の内部に備えられた加速度センサ36(図2参照)は、詳細は後記するが、走行中の遠心力に起因する加速度を検出して、その加速度のデータをタイヤ空気圧センサユニット3の内部に備えられたマイクロプロセッサ31(図2参照)へ送信し、マイクロプロセッサ31がタイヤ空気圧監視ユニット5へ送信する無線信号(タイヤ空気圧のデータ)の送信頻度を制御する。つまり、タイヤ空気圧センサユニット3は、加速度に応じた(車両1の速度に応じた)送信頻度でタイヤ空気圧のデータをタイヤ空気圧監視ユニット5へ送信する。または、タイヤ空気圧センサユニット3は、加速度が所定の値以上になったとき(車両1の速度が所定の車速になったとき)、タイヤ空気圧監視ユニット5へ送信するタイヤ空気圧のデータの送信タイミングを速める。例えば、高速時においては、タイヤ空気圧センサユニット3から送信されるタイヤ空気圧のデータの送信頻度を高める。
〔空気圧センサユニット〕
図2は、図1に示すタイヤ空気圧センサユニット3の内部構成を示すブロック図である。タイヤ空気圧センサユニット3は、タイヤ空気圧センサ34、温度センサ35、加速度センサ36、及びIC30aなどが、カスタムチップのASIC(Application Specific Integrated Circuit)30として組み込まれている。また、タイヤ空気圧センサユニット3の電源となる電池31aと、タイヤ空気圧センサ34の信号を外部のタイヤ空気圧監視ユニット5へ送信するための無線信号送信装置32及びアンテナ33も搭載されている。
図2は、図1に示すタイヤ空気圧センサユニット3の内部構成を示すブロック図である。タイヤ空気圧センサユニット3は、タイヤ空気圧センサ34、温度センサ35、加速度センサ36、及びIC30aなどが、カスタムチップのASIC(Application Specific Integrated Circuit)30として組み込まれている。また、タイヤ空気圧センサユニット3の電源となる電池31aと、タイヤ空気圧センサ34の信号を外部のタイヤ空気圧監視ユニット5へ送信するための無線信号送信装置32及びアンテナ33も搭載されている。
また、タイヤ空気圧センサユニット3は、演算処理部311とメモリ部312を有するマイクロプロセッサ31を備え、このマイクロプロセッサ31には、タイヤ空気圧センサ34、温度センサ35、及び加速度センサ36などのセンサ類が接続され、さらに、無線信号送信装置32及びアンテナ33が接続されている。また、マイクロプロセッサ31のメモリ部312は、通常、RAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)(フラッシュメモリ等のEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)を含む。)によって構成されるが、そのROMの一部にセンサID記憶部3120が設けられ、四輪の各タイヤ空気圧センサユニット3FR、3FL、3RR、3RLを個々に識別するためのセンサIDが記憶される。
また、マイクロプロセッサ31は、図示しないタイマを内蔵しており、例えば、10秒おきに作動して、タイヤ空気圧センサ34、温度センサ35、加速度センサ36等のセンサ類によって検出されたタイヤ空気圧、温度、加速度等のデータを取得する。そして、マイクロプロセッサ31は、これらの取得したタイヤ空気圧、温度、加速度等のデータにセンサID記憶部3120から読み出したセンサIDを付して、タイヤ空気圧センサユニット3のデータを生成し、無線信号送信装置32及びアンテナ33を介して、そのタイヤ空気圧センサユニット3のデータをタイヤ空気圧監視ユニット5のアンテナ7へ送信する。
さらに、マイクロプロセッサ31は、加速度センサ36からの加速度のデータが所定の値以上のときは(つまり、車速が所定の速度以上(例えば、300km/h以上)のときは)、タイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータの送信頻度を高める。
また、マイクロプロセッサ31は、加速度センサ36からの加速度の大きさに比例して(つまり、車速に比例して)タイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータの送信頻度を高めるようにもできる。
図3は、本発明の実施形態に係るタイヤ空気圧センサユニット3が車速に応じた頻度でタイヤ空気圧のデータを送信する処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すような処理を実行するプログラムは、図2に示すタイヤ空気圧センサユニット3におけるマイクロプロセッサ31のメモリ部312のROMからRAMへロードされ、演算処理部311によって実行される。
図3において、マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、加速度センサ36が検出した遠心力Gが300km/h(所定値)以上に相当する値か否かを判断する(ステップS1)。つまり、車速が300km/h以上であるか否かを判定する。
ここで、車速が300km/h以上でないと判定された場合(つまり、車速が300km/h未満であると判定された場合)(ステップS1でNo)、マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、通常の頻度で通常の情報数(例えば、1分ごとに、5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータを送信するように指令する(ステップS2)。
一方、車速が300km/h以上であると判定された場合(ステップS1でYes)、マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、高頻度で高情報数(例えば、15秒ごとに、5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータを送信するように指令する(ステップS3)。
ここで、車速が300km/h以上でないと判定された場合(つまり、車速が300km/h未満であると判定された場合)(ステップS1でNo)、マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、通常の頻度で通常の情報数(例えば、1分ごとに、5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータを送信するように指令する(ステップS2)。
一方、車速が300km/h以上であると判定された場合(ステップS1でYes)、マイクロプロセッサ31の演算処理部311は、高頻度で高情報数(例えば、15秒ごとに、5フレームからなる送信1回)のタイヤ空気圧のデータを含む前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータを送信するように指令する(ステップS3)。
なお、ステップS3において、車速が300km/h以上であると判定された場合、15秒ごとに、1回の送信で、(5フレームの2倍の)10フレームで前記したタイヤ空気圧センサユニット3のデータを送信してもよい。これによって、単位時間当り(例えば、1分間当り)の送信情報数を20フレームから40フレームに増加させることができるので、タイヤ空気圧情報(タイヤ空気圧のデータ)のタイヤ空気圧監視ユニット5側での受信率をさらに向上させることができる。また、前記特許文献1に開示されたイニシエータ機能を有するTPMSのように、車速の増加と共にタイヤ空気圧のデータの送信頻度を段階的に増加させてもよいし、これに加えて、車速の増加とともに送信1回当たりの送信情報数(つまり、フレーム数)も段階的に増加させてもよい。
図4は、車速とTPMS受信率との関係を示す特性図であり、横軸に車速(km/h)、縦軸にTPMS受信率(%)を示している。すなわち、この図は、各車輪2(2FR、2FL、2RR、2RL)が1分間に5情報(5フレーム)のタイヤ空気圧のデータを含むデータを送信したとき、タイヤ空気圧監視ユニット5が受信するTPMS受信率を示している。図4から分かるように、いずれの回転車輪2も車速が高速になるに従ってTPMS受信率は低下している。
したがって、高速走行環境下において、タイヤ空気圧センサユニット3から送信されるタイヤ空気圧のデータを含むデータの送信情報数(つまり、フレーム数)を増加させることにより、高速走行環境下で低下する傾向にあるTPMS受信率を改善することができ、より正確・確実に運転者にタイヤ空気圧情報を伝達することが可能となる。すなわち、タイヤ空気圧のデータを含むデータのフレーム数を増やして行けば、タイヤ空気圧センサユニット3からタイヤ空気圧監視ユニット5への情報伝達率を100%に近づけることができる。また、高速走行領域においては、単位時間に送信されるタイヤ空気圧のデータの情報総数(フレーム総数)を増やすことにより、タイヤ空気圧監視ユニット5の受信落とし率(受信エラー率)を軽減させて、より正確・確実にタイヤ情報を伝達できる。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムについて説明する。このタイヤ空気圧監視システムは、後記するように加速度センサ36の構成が異なるほかは、第1実施形態のタイヤ空気圧監視システムと同様の構成である。
次に、本発明の第2実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムについて説明する。このタイヤ空気圧監視システムは、後記するように加速度センサ36の構成が異なるほかは、第1実施形態のタイヤ空気圧監視システムと同様の構成である。
図5は、図2に示す加速度センサ36による低速から高速までの車速と遠心力の関係を示す特性図であり、横軸に車速(km/h)、縦軸に遠心力(G)を表わしている。また、図6は、図2に示す加速度センサ36による低速時の車速と遠心力の関係を示す特性図であり、横軸に車速(km/h)、縦軸に遠心力(G)を表わしている。さらに、図7は、図2に示す加速度センサ36による高速時の車速と遠心力の関係を示す特性図であり、横軸に車速(km/h)、縦軸に遠心力(G)を表わしている。
図5の特性図に示すような加速度センサは全速度領域に対応した加速度センサである。すなわち、低速(例えば、60km/h)から高速(300km/h)まで、ほぼ車速の二乗に比例して(つまり、遠心力の大きさに比例して)出力値が増加するような特性の加速度センサである。したがって、1個の加速度センサ(遠心力センサ)で低速から高速までに対応して、車速(または車速の二乗)にほぼ比例した頻度でタイヤ空気圧のデータを送信することもできるし、車速が所定の速度以上である間、タイヤ空気圧のデータの送信頻度を高めておくことができる。
また、図6の特性図に示すような加速度センサは低速専用の加速度センサであり、低速(例えば、5km/h)から中低速(30km/h)まで、ほぼ車速の二乗に比例して(つまり、遠心力の大きさに比例して)出力値が増加するような特性の加速度センサである。
図7の特性図に示すような加速度センサは高速専用の加速度センサであり、高速(例えば、260km/h)から超高速(例えば、320km/h)まで、ほぼ車速に比例して(つまり、遠心力の大きさの二乗に比例して)出力値が増加するような特性の加速度センサである。
図7の特性図に示すような加速度センサは高速専用の加速度センサであり、高速(例えば、260km/h)から超高速(例えば、320km/h)まで、ほぼ車速に比例して(つまり、遠心力の大きさの二乗に比例して)出力値が増加するような特性の加速度センサである。
したがって、これらの低速専用の加速度センサと高速専用の加速度センサの2個を用いて、低速時と高速時とで個別に対応してもよい。すなわち、低速時においては低速専用の加速度センサを用いて、例えば、走行を開始して10km/h以上の速度になったら1分ごとの(通常の)時間間隔でタイヤ空気圧のデータを送信し、高速時においては高速専用の加速度センサを用いて、例えば、300km/h以上の速度になったら15秒ごとの(短い)時間間隔でタイヤ空気圧のデータを送信するようにしてもよい。このようにして、高速専用の加速度センサを設ければ、遠心力の閾値(所定値)を超えたか否かを高精度に判定することができるので、タイヤ空気圧のデータの送信頻度を高めるための車速を高い精度で決定することが可能となる。
《比較例》
図8は、比較例のタイヤ空気圧監視装置において、タイヤ空気圧が低下したときにタイヤ空気圧の送信情報数を増加させる場合のタイムチャートであり、横軸に時間の流れを示している。なお、図8の上段(a)のパルス列は計測タイミングを示し、下段(b)のパルス列は送信タイミングを示している。すなわち、この図は、タイヤ空気圧が20kPa/15秒以上の割合で減少してタイヤがパンク状態に近いときに、タイヤ空気圧の送信情報数を増加させる場合の例を示している。
図8は、比較例のタイヤ空気圧監視装置において、タイヤ空気圧が低下したときにタイヤ空気圧の送信情報数を増加させる場合のタイムチャートであり、横軸に時間の流れを示している。なお、図8の上段(a)のパルス列は計測タイミングを示し、下段(b)のパルス列は送信タイミングを示している。すなわち、この図は、タイヤ空気圧が20kPa/15秒以上の割合で減少してタイヤがパンク状態に近いときに、タイヤ空気圧の送信情報数を増加させる場合の例を示している。
図8に示すように、タイヤ空気圧が正常状態にあるときは一定の期間ごとに5フレームのタイヤ気圧のデータを送信している。ここで、タイヤ空気圧が正常状態にあるときの計測時の圧力から、時刻t1において、タイヤ空気圧が20kPa/15秒以上の割合で減少してタイヤがパンク状態であることを検出したときを起点として、1回あたりに送信される情報数を通常送信時の送信情報数(5フレーム)より多くして、5フレームずつ8回の送信情報数(40フレーム)を送信している。これによって、運転者はタイヤの空気圧低下を詳細に知ることができる。
このタイヤ空気圧検知装置は、タイヤ空気圧の急変状態を詳細に報知することはできるが、タイヤ空気圧が低下し始めたときは、高速時であっても低速時であっても同じ送信情報数(送信頻度)である。したがって、車速が非常に高速である場合は、運転者にタイヤの空気圧の低下が報知されたときには、タイヤ空気圧が低下している状態で、かなりの距離を走行してしまっている可能性があり、タイヤの故障につながるおそれがある。
《まとめ》
以上述べたように、本発明の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムによれば、各車輪2に取り付けられたタイヤ空気圧センサユニット3の内部に設けられた加速度センサ(遠心力センサ)36が、車両1の走行速度に応じた大きさの加速度信号(遠心力信号)を出力する。したがって、加速度センサ36から出力された加速度信号を用いて、車両1が高速走行状態にあることを判定する閾値(つまり、加速度閾値)を設定することにより、イニシエータを有しないTPMSであっても、高速走行時においてはタイヤ空気圧情報(タイヤ空気圧のデータ)を高頻度に伝達することができる。このとき、高速専用の加速度センサ36を設ければ加速度閾値を超えたか否かを高精度に判定することができるので、タイヤ空気圧のデータの送信頻度を上げるための車速のレベルをきめ細かく設定することができる。
以上述べたように、本発明の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムによれば、各車輪2に取り付けられたタイヤ空気圧センサユニット3の内部に設けられた加速度センサ(遠心力センサ)36が、車両1の走行速度に応じた大きさの加速度信号(遠心力信号)を出力する。したがって、加速度センサ36から出力された加速度信号を用いて、車両1が高速走行状態にあることを判定する閾値(つまり、加速度閾値)を設定することにより、イニシエータを有しないTPMSであっても、高速走行時においてはタイヤ空気圧情報(タイヤ空気圧のデータ)を高頻度に伝達することができる。このとき、高速専用の加速度センサ36を設ければ加速度閾値を超えたか否かを高精度に判定することができるので、タイヤ空気圧のデータの送信頻度を上げるための車速のレベルをきめ細かく設定することができる。
また、本発明の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムによれば、高速走行環境下において、タイヤ空気圧センサユニット3からTPMS受信器であるタイヤ空気圧監視ユニット5へ単位時間(例えば、1分間)当りに送信される情報数(フレーム数)を増加でき、これによって、タイヤ空気圧監視ユニット5は、高速走行時におけるタイヤ空気圧のデータの受信率低下を改善することができるので、より確実に運転者にタイヤ空気圧情報を伝達することが可能となる。つまり、送信する情報数を増やして行けば、タイヤ空気圧センサユニット3からTPMS受信機(タイヤ空気圧監視ユニット5)への情報伝達率を100%に近づけることができる。
また、本発明の実施形態に係るタイヤ空気圧監視システムによれば、タイヤ空気圧センサユニット3からタイヤ空気圧監視ユニット5へ単位時間(例えば、1分間)当りに送信される総情報数(総フレーム数)を増加させるのは、高速走行環境下においてであり、これより低い速度域では、通常の送信頻度で情報の送信を行う。車両1がその生涯において、非常に高速(例えば、300km/h以上)で走行する総時間数は、一般に非常に限られたものであるから、電池31aの寿命が実用上、短縮されない利点がある。
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明のタイヤ空気圧監視システムは、既存の車両に容易に適用し、イニシエータを有しないTPMSであっても高速時にはタイヤ空気圧情報の送信頻度を高めることができる。
1 車両
2 車輪
3 タイヤ空気圧センサユニット
5 タイヤ空気圧監視ユニット
34 タイヤ空気圧センサ
36 加速度センサ
2 車輪
3 タイヤ空気圧センサユニット
5 タイヤ空気圧監視ユニット
34 タイヤ空気圧センサ
36 加速度センサ
Claims (3)
- 車両のタイヤ又はホイールに装着されて、そのタイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧センサユニットと、前記車両に搭載されて、前記タイヤ空気圧センサユニットから送信されたタイヤ空気圧のデータを監視することにより、そのタイヤ空気圧の低下状態を検出するタイヤ空気圧監視ユニットと、を備えたタイヤ空気圧監視システムにおいて、
前記タイヤ空気圧センサユニットは、加速度センサをさらに備え、当該加速度センサで検出された加速度の増加に従って、前記タイヤ空気圧のデータの単位時間当りの送信頻度を増加させることを特徴とするタイヤ空気圧監視システム。 - 前記タイヤ空気圧センサユニットは、前記加速度センサで検出された加速度が所定値以上のとき、前記タイヤ空気圧のデータの単位時間当りの送信頻度を増加させることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ空気圧監視システム。
- 前記加速度センサは、低速領域の加速度を検出する第1の加速度センサと、高速領域の加速度を検出する第2の加速度センサとによって構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ空気圧監視システム。
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