JP2008120275A - 車輪状態監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪に関連する車輪状態を適切な頻度で監視する。
【解決手段】車輪状態監視システムは、TPMSバルブ20と、車輪情報処理装置とが情報の通信を行うことにより車輪の状態を監視し、車輪状態を変化させる車輪状態変化手段を更に備える。TPMSバルブ20は、車輪状態を検出する空気圧センサ21と、車輪状態を車輪情報として送信する車輪側通信機22と、車輪状態の検出から車輪情報の送信までに実行される各動作の頻度を変更する制御回路23とを有する。車輪情報処理装置は、TPMSバルブ20から送信された車輪情報を受信する車体側通信機25と、車輪情報に基づいてTPMSバルブ20が設けられている車輪の状態を推定するECU30とを備える。ECU30は、車輪状態の所定の変化が検出された場合、該所定の変化の終了後の前記各動作の少なくともいずれかの頻度をそれまでの頻度から変更する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輪に関連する車輪状態を監視する車輪状態監視システムに関し、例えばタイヤの内部空気圧を監視する技術に関する。
タイヤの内部空気圧等の車輪状態を監視することは、適切な状態の車輪によって快適な車両走行を実現する上で好ましい。そのため、タイヤ内の圧力変化などの車輪状態を監視する様々な手法が従来から提案されてきている。
最近では、タイヤ空気圧モニタリングシステム(以下、「TPMS」と表記する)に代表されるように、タイヤの内部空気圧などの車輪状態を、各車輪に設けられたセンサ類により検出して、車体に設けられた電子制御装置(以下、「ECU」と表記する)などに送信するシステムが普及してきている。各車輪に設けられたセンサ類は、車輪状態に応じて作動モードを切り換えるものが多い。例えば、通常時には低頻度で車輪状態を検出するが、異常が生じているおそれがあると判断される時には高頻度で車輪状態を検出するセンサ類がTPMSなどのシステムに採用され、安全性の向上が図られている。
また、車輪に設けられるセンサ類は、車体側に設けられたバッテリではなく、車輪側に設けられた電池をエネルギー源としていることが多い。そのため、電池により長期間にわたってセンサ類を作動させるためには、センサ類を無駄なく作動させてエネルギー消費量を節約することが大切である。
特許文献1には、タイヤの空気圧を検出しその検出結果を外部に送信する空気圧センサの検出・送信間隔を、車輪速情報を受信した車体側の空気圧検出装置からの電波送信により変更することで、空気圧センサの内蔵電池の消耗を抑制するタイヤ空気圧監視装置が開示されている。
また、タイヤの内部空気圧が走行路に応じた適圧に積極的に調整されるような車両では、そのようなタイヤの内部空気圧の積極的な調整のために、車輪に異常が生じているおそれがない場合であっても、センサ類が誤作動してしまい車輪状態の検出動作や当該検出結果の送信動作を高頻度で行ってしまうことがある。センサ類を誤作動させて車輪状態の検出を必要以上に行うことは、エネルギー消費量を節約するという観点からは必ずしも好ましいとはいえない。
特許文献2には、タイヤの内部空気圧を走行環境に合わせて積極的に調整している間は、車輪の異常条件の判断条件となる閾値として通常時に用いる閾値より大きなものを用いることで誤作動を低減し、結果的に車輪側通信装置による圧力検出センサの検出結果等の送信頻度を通常時よりも抑制することができる車輪状態調整システムが開示されている。
特開2005−112017号公報 特開2005−297851号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、車体側からタイヤ内の空気圧センサへ車輪速情報に応じた信号を電波により送信しているため、自己の車両に近接する他の車両の空気圧センサがその信号を受信した場合、他の車両の空気圧センサが検出・送信間隔を誤って変更してしまうおそれがある。また、特許文献2に記載のシステムは、タイヤの内部空気圧を調整している間だけしか、車輪側通信装置による圧力検出センサの検出結果等の送信頻度を抑制することはできず、加えて、閾値をかえるものであるため、直接的に送信間隔自体を変更することもできない。
本発明は上述の事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車輪に関連する車輪状態を適切な頻度で監視することができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車輪状態監視システムは、車輪に関連する車輪状態を車輪情報として送信可能な車輪情報送信装置と、前記車輪情報を受信し処理する車輪情報処理装置とが情報の通信を行うことにより車輪の状態を監視する車輪状態監視システムであって、前記車輪状態を変化させる車輪状態変化手段を更に備える。前記車輪情報送信装置は、前記車輪状態を検出する検出部と、前記車輪状態を車輪情報として送信する車輪側送信部と、前記車輪状態の検出から前記車輪情報の送信までに実行される各動作の頻度を変更する車輪側制御部とを有する。前記車輪情報処理装置は、前記車輪情報送信装置から送信された前記車輪情報を受信する車体側受信部と、前記車輪情報に基づいて前記車輪情報送信装置が設けられている車輪の状態を推定する車体側制御部とを備える。前記車輪側制御部は、前記車輪状態変化手段による前記車輪状態の所定の変化が検出された場合、該所定の変化の終了後の前記各動作の少なくともいずれかの頻度をそれまでの頻度から変更する。
ここで、車輪に関連する車輪状態とは、例えば、タイヤの空気圧や温度等、車両の走行や車輪の耐久性に影響を与えるような状態が含まれる。また、車輪情報送信装置は、検出した車輪状態を車輪情報として定期的にあるいは所定のタイミングで送信可能であるとよい。また、車輪状態監視システムは、車輪情報送信装置から車輪情報処理装置へ情報が一方向に送信されるように構成される場合も含まれる。つまり、車輪状態監視システムは、車輪側送信部から一方的に情報を送信し、その情報を車体側受信部で受信する構成としてもよい。
この態様によると、車輪状態変化手段により車輪状態を変化させると、車輪情報送信装置は、その車輪状態の変化を検出部で検出することができる。そして、車輪側制御部は、検出部で車輪状態の所定の変化が検出された場合、車輪状態の所定の変化の終了後の検出部における検出や車輪側送信部における送信等の各動作の少なくともいずれかの頻度をそれまでの頻度から変更することができる。例えば、車両の走行環境や走行状態に応じて車輪情報送信装置における各動作の頻度を変更しようとする場合、車輪情報送信装置やその他の装置から電波を介してその指示を伝達せずにすむ。そのため、他の車両の車輪情報送信装置からの指示を誤検出する可能性が低減され、車輪に関連する車輪状態を適切な頻度で監視することができる。
前記車輪状態変化手段は、車輪状態としてタイヤの空気圧を調整し、前記検出部は、車輪状態としてタイヤの空気圧を検出するとよい。例えば、タイヤの内部空気圧を走行条件に応じた適圧に積極的に調整するタイヤ空気圧調整装置を備えた車両では、このような装置を用いることで車輪状態の一つであるタイヤの空気圧を精度良く変化させることができる。また、車輪情報送信装置は、タイヤの空気圧を検出する検出部を有することで、タイヤ空気圧調整装置により変化させられたタイヤの空気圧を精度良く検出することができる。これにより、車輪情報送信装置における各動作の頻度の変更を精度良く行うことができる。
前記車輪状態変化手段による前記車輪状態の所定の変化が、車輪状態を変化させた後に変化前の車輪状態に向かう変化であるとよい。車輪状態を変化させることで車輪情報送信装置における各動作の頻度の変更を行うと、場合によっては、車両の挙動に変化をもたらす可能性もある。そこで、車輪状態変化手段は、車輪状態を変化させた後に変化前の車輪状態に向かうように変化させることで、車両の挙動の変化を抑制することができる。例えば、前記車輪状態の所定の変化は、タイヤの空気圧が所定量増圧した後に減圧する変化またはタイヤの空気圧が所定量減圧した後に増圧する変化であるとよい。これにより、走行時の車両の挙動に大きな影響を与えるタイヤの空気圧が長時間所望の値からずれることが防止され、車両の挙動の変化を抑制することができる。
前記車体側制御部は、各車輪の車輪状態の所定の変化を示す車輪情報を受信したタイミングパターンと記憶されているタイミングパターンとを比較し、各車輪の車輪状態の所定の変化が前記車輪状態変化手段により生じたか否かを判定してもよい。
路面からの入力によっても車輪状態が変化することがあるため、車輪状態変化手段による車輪状態の変化を行っていないにもかかわらず、車輪情報送信装置における各動作の頻度の変更が生じてしまう可能性がある。そこで、車体側制御部は、各車輪の車輪状態の所定の変化を示す車輪情報を受信したタイミングパターンと記憶されているタイミングパターンとを比較することで、各車輪の車輪状態の所定の変化が車輪状態変化手段により生じたか否かを判定することができる。ここで、記憶されているタイミングパターンとしては、各車輪の車輪状態が路面からの入力によってそれぞれ変化するタイミングとしては可能性の低いタイミングパターン、具体的には、例えば、各車輪の車輪状態の所定の変化を示す車輪情報を実質的に同時に受信した場合に合致するタイミングパターンとして定義することができる。これにより、各車輪の車輪状態の所定の変化が車輪状態変化手段により生じたか否かを精度良く判定することができる。
前記車輪状態変化手段は、対となる右側および左側の車輪の車輪状態を実質的に同じタイミングで変化させてもよい。これにより、車輪状態変化手段による車輪状態の変化があっても、車両が左右に旋回する、いわゆるヨーモーメントの発生を抑制することができる。
本発明によれば、車輪に関連する車輪状態を適切な頻度で監視することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る車輪情報送信装置および車輪情報処理装置を備えた車両を示す概略構成図である。同図に示される車両10は、タイヤの内部空気圧を監視する機構およびタイヤの内部空気圧を調整する機構を具備する。また、車両10は、車体12と、車体12に設けられた4体の車輪14FR,14FL,14RR,14RL(なお、以下では適宜、車輪14FR〜14RLを総称して「車輪14」という。)と、操舵輪である車輪14FR,14FLを操舵する図示されない操舵装置と、これら車輪14のうち駆動輪を駆動する図示されない走行駆動源等を備える。そして、車輪14のそれぞれは、内部に空気を封入したタイヤと、タイヤを支持するホイールとを含んで構成されている。
車体12には、車体側通信機25と、警報装置27と、エアータンク38と、エアータンク38に接続されたエアーポンプ46と、センサ群26と、エアー管44を介してエアーポンプ46に連結された四つのエアー調整電磁弁48と、車体側通信機25、センサ群26、警報装置27、エアーポンプ46、およびエアー調整電磁弁48に接続されたECU(電子制御装置)30と、が搭載されている。
上述の各車輪14には、タイヤの空気圧調整用バルブとして機能するとともにタイヤの空気圧の監視を行うタイヤ空気圧監視システム(Tire Pressure Monitoring System)としてTPMSバルブ20FR,20FL,20RR,20RL(なお、以下では適宜、TPMSバルブ20FR〜20RLを総称して「TPMSバルブ20」という。)が装着されている。
図2は、図1の車両に含まれるTPMSバルブを説明するためのブロック図である。各TPMSバルブ20には、対応するエアー調整電磁弁48にエアー管44を介して連結されるタイヤ圧調整部28と、空気圧センサ21と、空気圧センサ21に接続された制御回路23と、制御回路23に接続された車輪側通信機22と、バッテリ24が搭載されている。これにより、TPMSバルブ20は、車輪に関連する車輪情報としてのタイヤ空気圧を取得するとともに取得した車輪情報を定期的に送信可能な車輪情報送信装置として機能する。以下の説明では、各機能を一体的にモジュール化したTPMSバルブ20を例に説明するが、各機能をそれぞれ別体として構成し、各車輪に設けてもよい。
タイヤ圧調整部28は、タイヤの内部とエアー管44とを連結するバルブの役割を果たし、エアー調整電磁弁48から送られてくる空気を対応するタイヤの内部に封入し、また、対応するタイヤの内部の空気をエアー調整電磁弁48に送る。タイヤ圧調整部28は、連結されているエアー管44の内部の空気圧とタイヤの内部空気圧とが略等しくなるように調整する。
空気圧センサ21は、例えば半導体センサであり、車輪状態の一つであるタイヤ内部空間内の空気圧を検出し、空気圧に応じた空気圧検出信号を車輪情報として出力する。車輪側通信機22は、空気圧センサ21の検出値を示す信号を所定周期(例えば1分間隔)で定期的に無線送信可能である。制御回路23は、ICチップ等に実装されており、空気圧センサ21や車輪側通信機22を制御する。バッテリ24は、空気圧センサ21、車輪側通信機22および制御回路23に電力を供給する。なお、TPMSバルブ20は、車輪状態の一つであるタイヤの内部空間の空気温度を検出する温度センサや、加速度センサ、横Gセンサ、接地圧センサ等を更に備えるものであってもよい。
また、空気圧センサ21は、対応するタイヤの内部空気圧を定期的に検出して、検出結果を制御回路23に送る。本実施の形態に係る空気圧センサ21は、10秒に1回の割合でタイヤの内部空気圧を検出して制御回路23に送る。
制御回路23は、空気圧センサ21から送られてくる検出結果に基づいて、車輪側通信機22における送信モードを決定する。本実施の形態に係る制御回路23は、空気圧センサ21の検出結果から求められるタイヤの内部空気圧の変化量と予め定められている送信モード判定用閾値とを比較して、車輪側通信機22における送信モードを決定する。本実施の形態では、1分に1回の割合という低頻度で空気圧センサ21の検出結果を送信する低頻度送信モードと、10秒に1回の割合という高頻度で空気圧センサ21の検出結果を送信する高頻度送信モードとによって、車輪側通信機22における送信モードが構成されている。
制御回路23は、決定した送信モードを、空気圧センサ21の検出結果等の情報とともに車輪側通信機22に送る。
車輪側通信機22は、制御回路23において判定された送信モードに基づいて、空気圧センサ21の検出結果を車体側通信機25に無線により送信する。この時、車輪側通信機22は、空気圧センサ21の検出結果だけでなく、送信モードに関する事項等も、ビットのかたちで表された情報として送信電波に含ませることが可能である。
本実施の形態に係る車両10は、各車輪14のTPMSバルブ20に含まれる車輪側通信機22の記憶部に対して、自己の車輪を他の車輪と識別するための識別情報としてそれぞれ固有のIDコードが付与されている。本実施の形態では、例えば、右前方の車輪14FRに装着されるTPMSバルブ20FRの車輪側通信機22にIDコード=1が付与され、左前方の車輪14FLに装着されるTPMSバルブ20FLの車輪側通信機22にIDコード=2が付与され、右後方の車輪14RRに装着されるTPMSバルブ20RRの車輪側通信機22にIDコード=3が付与され、左後方の車輪14RLに装着されるTPMSバルブ20RLの車輪側通信機22にIDコード=4が付与されている。
そして、各車輪側通信機22から定期送信される信号には、空気圧センサ21による検出値とともに、送信元の車輪側通信機22を示すIDコードが含まれる。すなわち、各車輪側通信機22は、空気圧センサ21による検出値と自己のIDコードとを情報として含む信号を所定周期で定期的に送信する。
一方、車両10の車体12には、図1および図2に示されるように、TPMSバルブ20の車輪側通信機22から送信される情報を用いて各種制御を実行する処理手段としての電子制御ユニット(以下「ECU」という)30が搭載されている。ECU30は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、記憶装置等を備えるものである。そして、ECU30は、図1に示されるように、車体側通信機25、センサ群26および警報装置27が接続されている。
車体側通信機25は、各車輪14のTPMSバルブ20に含まれる車輪側通信機22との間で信号の通信を行うものであり、車輪側通信機22から無線送信されてくる電波の信号を受信して、電波に含まれている情報をECU30に与える。センサ群26には、例えば、車輪14ごとに設けられて対応する車輪14の速度を検出する図示されない車輪速センサ等が含まれる。警報装置27は、ECU30の制御のもと、各車輪14の空気圧センサ21、制御回路23、および車輪側通信機22から伝えられる車輪14の異常発生の通知に基づき所定条件下で運転者に警報を発するものであり、例えば、車両10のインストルメンツパネルに設けられている警告表示装置等が含まれる。
エアータンク38は、所定の圧力に圧縮された空気を貯留する。エアーポンプ46は、エアータンク38に貯留されている空気を、エアー管44を介して各エアー調整電磁弁48に向かって送る。
エアー調整電磁弁48は、各車輪14に対応するようにして設けられ、対応する車輪14のタイヤの内部空気圧を調整する電磁弁である。具体的には、エアー調整電磁弁48は、エアーポンプ46から送られてくる空気を、対応する車輪14のタイヤ圧調整部28を介してタイヤの内部に送ることによって、タイヤの内部空気圧を加圧する。また、エアー調整電磁弁48は、タイヤ圧調整部28を介してタイヤの内部から空気を吸引して外部に放出することによって、タイヤの内部空気圧を減圧する。
エアーポンプ46およびエアー調整電磁弁48は、ECU30によって制御されており、空気圧センサ21によるタイヤの内部空気圧の監視結果が参照されて、タイヤの内部空気圧の調整を実施する。なお、エアーポンプ46およびエアー調整電磁弁48によるタイヤの内部空気圧の加圧あるいは減圧に関する情報は、ECU30に記憶されるようになっている。
ECU30は、車体側通信機25、センサ群26、あるいは図示しない電子機器類等から送られてくる情報に基づいて、エアーポンプ46、エアー調整電磁弁48、警報装置27等の各種機器類を制御し、車両10の様々な状態をコントロールする。なお、本実施の形態に係る車輪情報処理装置は、主として、車体側通信機25やECU30等により構成され、TPMSバルブ20から送信された車輪に関連する車輪情報を処理する。車両10の走行中等には、各TPMSバルブ20の空気圧センサ21により車輪14の空気圧が検出され、各車輪側通信機22から、空気圧センサ21の検出値と自己のIDコードとを示す信号が車体側通信機25に定期的に無線送信される。そして、車体側通信機25により車輪側通信機22からの信号が受信されると、ECU30は、車体側通信機25により受信された信号に含まれるIDがその記憶装置に記憶(登録)されているIDのうちの1つと一致したときに、受信された信号を用いた所定の処理を実行する。本実施の形態に係るECU30は、図に示すような各種機能を有している。
図3は、ECU30が有する各種機能のうちタイヤの内部空気圧の監視や調整に関する機能を示す機能ブロック図である。ECU30は、記憶部102、タイヤ空気圧判断部103、調整空気量算出部104、送信モード判定部106、ポンプ/バルブ制御量算出部108、および警報判定部110を有している。
記憶部102は、車輪側通信機22および車体側通信機25を介して送られてくる空気圧センサ21の検出結果を、検出時刻あるいは通信時刻とともに記憶する。また記憶部102は、車輪側通信機22および車体側通信機25を介して送られてくるその他の情報についても記憶する。更に記憶部102は、エアーポンプ46およびエアー調整電磁弁48を駆動制御することによって調整するタイヤの内部空気圧の加圧あるいは減圧に関する情報を記憶し、例えば各タイヤに対する供給空気量や排出空気量などを記憶する。
タイヤ空気圧判断部103は、車体側通信機25から送られてくる空気圧センサ21の検出結果に基づいて、タイヤの内部空気圧が標準的な空気圧から外れているか否かを判断する。ここでいう「標準的な空気圧」は、車両10のタイプに応じて適宜決定されるものであり、例えば通常走行時に適切な車両走行を確保することができる範囲の空気圧を指す。
調整空気量算出部104は、タイヤ空気圧判断部103においてタイヤの内部空気圧が標準的な空気圧から外れていると判断される場合に、タイヤの内部空気圧を標準的な空気圧に戻すのに必要とされるタイヤ内部への供給空気量あるいはタイヤ内部からの排出空気量を、空気圧センサ21の検出結果に基づいて算出する。この時、調整空気量算出部104は、記憶部102に記憶されている各種情報を適宜参照することができる。タイヤ内部への供給空気量あるいはタイヤ内部からの排出空気量の算出結果は、調整空気量算出部104からポンプ/バルブ制御量算出部108に送られる。
送信モード判定部106は、センサ群26から送られてくる走行状態や走行環境に関する信号に基づいて、TPMSバルブ20において実行される各動作の頻度を変更するか否かを判定する。この時、送信モード判定部106は、記憶部102に記憶されている各種情報を適宜参照することができる。例えば、TPMSバルブ20において実行される各動作の頻度を変更するか否かの判定の基準となる車速の値を記憶しているとよい。判定結果は、送信モード判定部106からポンプ/バルブ制御量算出部108に送られる。
ポンプ/バルブ制御量算出部108は、調整空気量算出部104あるいは送信モード判定部106の算出結果に基づいて、エアーポンプ46の稼働状態やエアー調整電磁弁48の調整量を算出する。そして、ポンプ/バルブ制御量算出部108は、算出したエアーポンプ46の稼働状態やエアー調整電磁弁48の調整量に基づく制御信号を、エアーポンプ46や対応するエアー調整電磁弁48に送る。エアーポンプ46やエアー調整電磁弁48は、ポンプ/バルブ制御量算出部108から送られてくる制御信号に応じて作動する。
また、ポンプ/バルブ制御量算出部108は、送信モード判定部106の算出結果によりTPMSバルブ20において実行される各動作の頻度を変更する場合には、タイヤの内部空気圧の状態を操作することによって各車輪14に設けられた空気圧センサ21や制御回路23などが検出できる所定の変化が生ずるように、エアーポンプ46の稼働状態やエアー調整電磁弁48の調整量を算出する。
すなわち、TPMSバルブ20において実行される各動作の頻度の変更が必要な場合、その変更の指示を、エアー調整電磁弁48などによってタイヤの内部空気圧の調整を実施することで生じた「タイヤの内部空気圧の変化」により伝達することができる。換言すれば、各動作の頻度の変更の指示が、車体側に設けられたECU30等から車輪側に設けられた空気圧センサ21や制御回路23等に伝えられるように、エアーポンプ46の稼働状態やエアー調整電磁弁48の調整量がポンプ/バルブ制御量算出部108において求められる。
本実施の形態では、送信モード判定部106における判定結果に基づいて低頻度送信モードに車輪側通信機22を設定したい場合に、ポンプ/バルブ制御量算出部108は、タイヤの内部空気圧が一旦減圧された後に加圧されるような制御信号をエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送る。また、送信モード判定部106における判定結果に基づいて高頻度送信モードに車輪側通信機22を設定したい場合には、ポンプ/バルブ制御量算出部108は、タイヤの内部空気圧が一旦加圧された後に減圧されるような制御信号をエアーポンプ46や対応するエアー調整電磁弁48に送る。
このようなタイヤの内部空気圧の「加圧→減圧」に関する挙動あるいは「減圧→加圧」に関する挙動は、通常はとらない振る舞いとなるように、所定の時間の間に生じさせられる。このようなタイヤの内部空気圧の振る舞いは、空気圧センサ21によって検出されて、制御回路23に伝えられることとなる。
なお、エアー調整電磁弁48などによって送信モードの変更が実施されることの指示が空気圧センサ21等に対して適切に伝わるように、空気圧センサ21によるタイヤの内部空気圧の検出タイミングや制御回路23における送信モードの決定基準などが考慮されて「合図」が決定される。
警報判定部110は、各車輪14の空気圧センサ21、制御回路23、および車輪側通信機22によって通知される車輪14の異常発生の有無に基づいて、警報装置27を作動させる。本実施の形態では、タイヤの内部空気圧の絶対値や変化量に基づいて、車輪14の異常発生の有無が判断される。タイヤの内部空気圧の絶対値や変化量が正常な範囲の値を示す場合には車輪14に異常が発生していないと判断され、警報判定部110は警報装置27を作動させない。一方、タイヤの内部空気圧の絶対値や変化量が正常な範囲から外れる値を示す場合には、車輪14に異常が発生していると判断され、警報判定部110は警報装置27を作動させる。なお、タイヤの内部空気圧の絶対値や変化量は、車輪側通信機22から送られてくる空気圧センサ21の検出結果から導き出される。
上述のような構成を有する本実施の形態において、タイヤの内部空気圧に関して異常が発生しているか否かは空気圧センサ21によって監視されている。また、タイヤの内部空気圧に関して異常が発生しているおそれがあるか否かは、空気圧センサ21の検出結果から導き出されるタイヤの内部空気圧の絶対値や変化量によって判断されている。そして、制御回路23および車輪側通信機22によって、空気圧センサ21の検出結果が車体側に設けられた車体側通信機25やECU30に通知される。そのため、車輪14に関連するの車輪状態の一つであるタイヤの内部空気圧を監視して車輪14の異常発生を通知する車輪情報送信装置が、空気圧センサ21、制御回路23、車輪側通信機22を含んで構成されている。また、タイヤの内部空気圧の調整を実施するとともに車輪状態の一つであるタイヤの内部空気圧を変化させる車輪状態変化手段が、センサ群26、エアーポンプ46、エアー管44、エアー調整電磁弁48、およびECU30を含んで構成されている。
次に、上述の構成によって実現される本実施の形態に係る車輪状態調整システムの作用について説明する。まず、通常の車両走行時について説明する。
通常の車両走行時には、タイヤの内部空気圧が空気圧センサ21によって定期的に検出され、制御回路23において決定される送信モードに従って車輪側通信機22から車体側通信機25に送信される。
車体側通信機25が受信した電波に含まれる空気圧センサ21の検出結果等の情報はECU30に送られる。ECU30では、車体側通信機25から送られてくる空気圧センサ21の検出結果等の情報が記憶部102に記憶されるとともに、タイヤの内部空気圧が標準的な状態から逸脱した状態であるか否かがタイヤ空気圧判断部103において判断される。タイヤの内部空気圧が標準的な状態から逸脱していないと判断される場合には、タイヤの内部空気圧の監視が続行される。
一方、タイヤの内部空気圧が標準的な状態から逸脱していると判断される場合には、タイヤの内部空気圧を標準的な状態に戻すために必要とされるタイヤ内部への供給空気量あるいはタイヤ内部からの排出空気量が、調整空気量算出部104において算出される。そして、算出されたタイヤ内部への供給空気量あるいはタイヤ内部からの排出空気量に基づいて、エアーポンプ46の稼働状態やエアー調整電磁弁48の調整量がポンプ/バルブ制御量算出部108において算出され、制御信号がポンプ/バルブ制御量算出部108からエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送られる。このようにして、タイヤの内部空気量はエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48によって調節され、タイヤの内部空気圧が標準的な状態に保持されるように調整される。
なお、パンク等のためにタイヤの内部空気圧に関して異常が発生しているおそれがある場合には、ECU30の警報判定部110が、車輪側通信機22および車体側通信機25を介して送られてくる空気圧センサ21の検出結果を参照して警報装置27を作動させる。警報装置27は、警報音や警告ランプなどによって運転者等の注意を喚起し、タイヤの内部空気圧に関する異常を通知する。
上述のように本実施の形態に係る車両10は、空気圧センサ21の検出結果を参照することでタイヤの内部空気圧を監視する機能を有しており、パンク等の損傷や走行環境によってもたらされる不具合も精度良く検出することが可能である。また、ECU30は、空気圧センサ21によるタイヤの監視結果に応じて前述の車輪状態変化手段を駆動することでタイヤの内部空気圧を標準的な状態に保持することができる。
次に、車輪側通信機22から車輪情報を送信する頻度の変更が必要な場合に、その変更を、車体側通信機25からの電波による指示ではなく、車輪状態変化手段を用いてタイヤの内部空気圧の調整を実施することで生じた「タイヤの内部空気圧の変化」をトリガーとして行う方法について説明する。
一般的に、車両10の車速が低速であればタイヤの空気圧が異常な場合に走行に与える影響や危険性は車速が高速な場合と比較して相対的に少ない。そこで、バッテリ24の電力消費を抑制しながらタイヤの空気圧を適切な頻度で監視するために、車速に応じて、車輪側通信機22から空気圧センサ21の検出結果を車体側通信機25に無線により送信する頻度を変更することが考えられる。つまり、走行に与える影響や危険性が比較的少ない低速では車輪側通信機22から空気圧センサ21の検出結果を送信する送信間隔を長くし、走行に与える影響や危険性が比較的多い高速では車輪側通信機22から空気圧センサ21の検出結果を送信する送信間隔を短くすることで、バッテリ24の電力消費を抑制しながらタイヤの空気圧を適切な頻度で監視することができる。
本実施の形態に係る車両10は、センサ群26の中の一つとして、車両10の速度を検出する車速検出センサ(不図示)を搭載している。車速検出センサは、車両10の速度を直接的にあるいは間接的に検出することができる任意の構成をとることが可能であり、例えば車輪14の回転速度を検出するセンサの検出結果から間接的に車両10の速度を検出するものであってもよい。この車速検出センサは、ECU30に接続されており、検出結果をECU30に送る。
ECU30は、車速検出センサから送られてくる検出結果の値に応じて車輪側通信機22における最適な送信モードを選択する。例えば、ECU30は、車速検出センサが所定の速度以上の車両速度を検出した場合は高頻度送信モードを選択し、所定の速度よりも小さい車両速度を検出した場合は低頻度送信モードを選択する。
本実施の形態に係る車輪状態監視システムは、タイヤの空気圧を車輪情報として送信可能なTPMSバルブ20と、車輪情報を受信し処理する車輪情報処理装置とが情報の通信を行うことにより車輪の状態を監視する。また、車輪状態監視システムは、タイヤの空気圧を調整し変化させるエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48等から構成される車輪状態変化手段を更に備える。
TPMSバルブ20は、タイヤの空気圧を検出する空気圧センサ21と、空気圧センサ21の検出値を示す信号を送信する車輪側通信機22と、車輪側通信機22の送信の頻度を変更する制御回路23とを有する。車輪情報処理装置は、各TPMSバルブ20から送信されたタイヤの空気圧の情報を受信する車体側通信機25と、タイヤの空気圧の情報に基づいてTPMSバルブ20が設けられている車輪14の状態を推定するECU30とを備える。制御回路23は、受信した車輪情報に基づいてタイヤの空気圧の所定の変化が検出された場合、その所定の変化の終了後の車輪側通信機22における送信の頻度をそれまでの頻度から変更する。
図4は、第1の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。
車両10が走行可能な状態において、ECU30は、車速検出センサが検出した速度Vと予め記憶部102に記憶されている閾値としての所定値Vとを比較する(S10)。V<V1の場合(S10のNo)、送信モード判定部106は、この時点でのTPMSバルブ20における各動作の頻度の変更は必要ないと判断し、今回の処理を終了する。
一方、V≧V1の場合(S10のYes)、送信モード判定部106は、車輪側通信機22における最適な送信モードが高頻度送信モードであると判定する。ポンプ/バルブ制御量算出部108は、送信モード判定部106における判定結果に基づいて高頻度送信モードに車輪側通信機22を設定するために、タイヤの内部空気圧が一旦加圧された後に減圧されるような制御信号をエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送り、エアーポンプ46やエアー調整電磁弁48を駆動する(S12)。このように、車輪状態調整システムとして機能するエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48により、タイヤの空気圧を変化させることで、TPMSバルブ20は、それが備わる車輪14におけるタイヤの空気圧の変化を検出することができる。
制御回路23は、空気圧センサ21で車輪状態の所定の変化が検出された場合(S14のYes)、タイヤの空気圧の変化の終了後の車輪側通信機22における送信モードを高頻度送信モードに変更する(S16)。また、制御回路23は、空気圧センサ21で車輪状態の所定の変化が検出されなかった場合(S14のNo)、送信モードを変更せずに今回の処理を終了する。
このように、車両10の走行状態に応じてTPMSバルブ20における各動作の頻度を変更しようとする場合、ECU30やその他の装置から電波を介してその指示を伝達せずにすむ。そのため、他の車両のTPMSバルブ20からの指示を誤検出する可能性が低減され、車輪14に関連する車輪状態を適切な頻度で監視することができる。また、他の車両のTPMSバルブ20を誤作動させることを防止することができる。
また、本実施の形態に係る車輪状態変化手段は、車輪状態としてタイヤの空気圧を調整する。このような装置を用いることで車輪状態の一つであるタイヤの空気圧を精度良く変化させることができる。また、空気圧センサ21は、車輪状態としてタイヤの空気圧を検出している。そのため、TPMSバルブ20は、タイヤの空気圧を検出する空気圧センサ21を有するので、タイヤ空気圧調整装置により変化させられたタイヤの空気圧を精度良く検出することができる。これにより、TPMSバルブ20における各動作の頻度の変更を精度良く行うことができる。
本実施の形態に係る所定の変化とは、例えば、Δt[s]の間にタイヤの空気圧がΔP[kPa]上昇し、Δt[s]の間にタイヤの空気圧がΔP[kPa]低下するような変化である。このように、車輪状態変化手段は、タイヤの空気圧を変化させた後に変化前の車輪状態に戻すことで、車両の挙動の変化を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る車輪状態監視システムは、高頻度送信モードまたは低頻度送信モードを選択する際に参照する閾値を複数有する点が第1の実施の形態と異なる主な点である。以下、第1の実施の形態と重複する事項は適宜省略して説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。
車両10が走行可能な状態において、ECU30は、所定のタイミングでその時点で車輪側通信機22が高頻度送信モードか否かを判別する(S20)。車輪側通信機22が高頻度送信モードでない場合(S20のNo)、つまり低頻度送信モードである場合、ECU30は、車速検出センサが検出した速度Vと予め記憶部102に記憶されている閾値としての所定値Vとを比較する(S22)。V<Vの場合(S22のNo)、送信モード判定部106は、この時点でのTPMSバルブ20における各動作の頻度の変更は必要ないと判断し、低頻度送信モードが維持され(S24)今回の処理を終了する。
一方、V≧Vの場合(S22のYes)、送信モード判定部106は、車輪側通信機22における最適な送信モードが高頻度送信モードであると判定する。ポンプ/バルブ制御量算出部108は、送信モード判定部106における判定結果に基づいて高頻度送信モードに車輪側通信機22を設定するために、タイヤの内部空気圧が一旦加圧された後に減圧されるような制御信号をエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送り、エアーポンプ46やエアー調整電磁弁48を駆動する(S26)。
制御回路23は、それまでの設定圧から所定時間内に所定値まで加圧され、その後所定時間内に設定圧まで減圧されたような圧力変化パターンが空気圧センサ21により検出された場合(S28のYes)、タイヤの空気圧の変化の終了後の車輪側通信機22における送信モードを高頻度送信モードに変更する(S30)。また、制御回路23は、空気圧センサ21で前述のような圧力変化パターンが検出されなかった場合(S28のNo)、送信モードを変更せずに低頻度送信モードを維持して(S24)今回の処理を終了する。
また、車輪側通信機22が高頻度送信モードの場合(S20のYes)、ECU30は、車速検出センサが検出した速度Vと予め記憶部102に記憶されている閾値としての所定値Vとを比較する(S32)。ここで、V>Vである。これにより、一つの閾値を境に送信モードを変更する場合と比較して、送信モードが煩雑に変更されることを抑制することができる。V>Vの場合(S32のNo)、送信モード判定部106は、この時点でのTPMSバルブ20における各動作の頻度の変更は必要ないと判断し、高頻度送信モードが維持され(S34)今回の処理を終了する。
一方、V≦Vの場合(S32のYes)、送信モード判定部106は、車輪側通信機22における最適な送信モードが低頻度送信モードであると判定する。ポンプ/バルブ制御量算出部108は、送信モード判定部106における判定結果に基づいて低頻度送信モードに車輪側通信機22を設定するために、タイヤの内部空気圧が一旦減圧された後に加圧されるような制御信号をエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送り、エアーポンプ46やエアー調整電磁弁48を駆動する(S36)。
制御回路23は、それまでの設定圧から所定時間内に所定値まで減圧され、その後所定時間内に設定圧まで加圧されたような圧力変化パターンが空気圧センサ21により検出された場合(S38のYes)、タイヤの空気圧の変化の終了後の車輪側通信機22における送信モードを低頻度送信モードに変更する(S40)。また、制御回路23は、空気圧センサ21で前述のような圧力変化パターンが検出されなかった場合(S38のNo)、送信モードを変更せずに高頻度送信モードを維持して(S34)今回の処理を終了する。
なお、タイヤの空気圧の所定の変化としては、上述のS28とS38において比較対象となる圧力変化パターンをそれぞれ異なるようにしてもよいが、もちろん同じ圧力変化パターンとしてもよい。また、圧力変化パターンは、加圧だけ、減圧だけの変化を有するものであってもよい。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る車輪状態監視システムは、路面からの入力による圧力の変化と車輪状態変化手段による圧力の変化とを判別することができる点が第1の実施の形態と異なる主な点である。以下、第1の実施の形態と重複する事項は適宜省略して説明する。
路面からの入力によっても車輪状態が変化することがあるため、車輪状態変化手段による車輪状態の変化を行っていないにもかかわらず、車輪情報送信装置における各動作の頻度の変更が生じてしまう可能性がある。
図6は、第3の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。例えば、TPMSバルブ20は、路面からの入力による圧力の変化か車輪状態変化手段による圧力の変化か否かにかかわらず、タイヤの空気圧の所定の変化を空気圧センサ21が検出した場合(S50のYes)、制御回路23は、車輪側通信機22の送信モードを、低頻度送信モードから高頻度送信モードへ、または、高頻度送信モードから低頻度送信モードへ変更する(S52)。しかし、路面からの入力によって送信モードが変更された場合、適切な頻度で車輪状態を監視することが困難となってしまう可能性がある。
そこで、TPMSバルブ20は、送信モードが変更された場合、その変更情報を車輪側通信機22を介してECU30に送信する(S54)。ECU30は、車輪状態変化手段により各車輪14のタイヤの空気圧を変動させるタイミングのパターンと、各車輪からそれぞれ変更情報を受信したタイミングのパターンとを比較し(S56)、実質的に一致したと判定した場合(S56のYes)、それまでの送信モードは正しく変更されていると判断し、維持する(S58)。
また、ECU30は、車輪状態変化手段により各車輪14のタイヤの空気圧を変動させるタイミングパターンと、変更情報を受信したタイミングパターンとが異なる場合(S56のNo)、それまでの送信モードの変更は、空気圧センサ21が路面の入力により生じた所定の変化を誤って検出した場合であると判断する(S60)。そして、送信モード判定部106は、車輪側通信機22における送信モードを変更前の元の送信モードに変更すると判断する。ポンプ/バルブ制御量算出部108は、送信モード判定部106における判定結果に基づいて元の送信モードに車輪側通信機22を設定するために、タイヤの内部空気圧が一旦加圧された後に減圧されるような制御信号をエアーポンプ46やエアー調整電磁弁48に送り、エアーポンプ46やエアー調整電磁弁48を駆動する(S62)。
制御回路23は、それまでの設定圧から所定時間内に所定値まで加圧され、その後所定時間内に設定圧まで減圧されたような圧力変化パターンが空気圧センサ21により検出されることで、車輪側通信機22における送信モードを元の送信モードに変更する(S64)。なお、タイヤ空気圧の所定の変化を検出しない場合(S50のNo)、処理をそのまま終了する。
このように、ECU30は、各車輪14の車輪状態の所定の変化を示す車輪情報を受信したタイミングパターンと、記憶部102に記憶されている所定のタイミングパターンとを比較し、各車輪14のタイヤの空気圧の所定の変化が車輪状態変化手段により生じたか否かを判定することができる。
ここで、タイミングパターンとは、時系列的に同時であっても、所定の間隔でずれていてもよい。また、記憶されているタイミングパターンは、車輪状態変化手段により各車輪14のタイヤの空気圧を変動させるタイミングパターンとしてもよい。あるいは、各車輪14の車輪状態が路面からの入力によってそれぞれ変化するタイミングとして可能性の低いタイミングパターン、例えば、実質的に同時であるタイミングパターンとして設定されているとよい。これにより、各車輪の車輪状態の所定の変化が車輪状態変化手段により生じたか否かを精度良く判定することができる。例えば、車両10が走行中に路面からの入力によりタイヤの空気圧に変化が生じやすい場合として、不整地の走行中や段差を乗り越えるタイミングが考えられる。しかし、このような場合には、路面からの入力が全車輪に同時に発生する可能性は低い。
そこで、車輪状態変化手段により各車輪の車輪状態を実質的に同時に変化させることで、送信モードの変更情報が各車輪から送信されるタイミングもほぼ同時とすることができる。これにより、ECU30は、各車輪からの変更情報を受信したそれぞれのタイミングパターンと記憶部102に記憶されている所定のタイミングパターンとを比較し、各車輪の車輪状態の所定の変化が車輪状態変化手段により生じたか否かを精度良く判定することができる。
また、車輪状態変化手段により全車輪の車輪状態を同時にが変化させているので、車両10が左右に旋回する、いわゆるヨーモーメントの発生を抑制することができる。なお、車輪状態変化手段は、対となる右側および左側の車輪、例えば、右前方の車輪14FRと左前方の車輪14FL、あるいは、右後方の車輪14RRと左後方の車輪14RLの車輪状態を実質的に同じタイミングで変化させてもよい。
本発明は、上述の各実施の形態や各変形例に限定されるものではなく、上述の各実施の形態や各変形例における各要素を適宜組み換えることによっても、本発明の実施の形態を実現することが可能である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
例えば、上述の各実施の形態では、車輪状態変化手段により車輪状態を変化させることで車輪側通信機22の送信頻度を変更しているが、空気圧センサ21の検出頻度を変更してもよい。あるいは、車輪側通信機22の送信頻度と空気圧センサ21の検出頻度の両者の頻度を変更してもよい。
また、上述の各実施の形態に係る車輪側通信機22は、信号の送信機能のみを有する送信機であってもよいし、受信機能も併せ持つ送受信機であってもよい。また、車体側通信機25は、信号の受信機能のみを有する受信機であってもよいし、送信機能も併せ持つ送受信機であってもよい。
第1の実施の形態に係る車輪情報送信装置および車輪情報処理装置を備えた車両を示す概略構成図である。 図1の車両に含まれるTPMSバルブを説明するためのブロック図である。 ECUが有する各種機能のうちタイヤの内部空気圧の監視や調整に関する機能を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係る車輪状態監視システムにおいて送信モードを変更するための処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両、 12 車体、 14 車輪、 20 TPMSバルブ、 21 空気圧センサ、 22 車輪側通信機、 23 制御回路、 24 バッテリ、 25 車体側通信機、 26 センサ群、 27 警報装置、 28 タイヤ圧調整部、 30 ECU、 38 エアータンク、 44 エアー管、 46 エアーポンプ、 48 エアー調整電磁弁、 102 記憶部、 103 タイヤ空気圧判断部、 104 調整空気量算出部、 106 送信モード判定部、 108 ポンプ/バルブ制御量算出部、 110 警報判定部。

Claims (6)

  1. 車輪に関連する車輪状態を車輪情報として送信可能な車輪情報送信装置と、前記車輪情報を受信し処理する車輪情報処理装置とが情報の通信を行うことにより車輪の状態を監視する車輪状態監視システムであって、
    前記車輪状態を変化させる車輪状態変化手段を更に備え、
    前記車輪情報送信装置は、
    前記車輪状態を検出する検出部と、
    前記車輪状態を車輪情報として送信する車輪側送信部と、
    前記車輪状態の検出から前記車輪情報の送信までに実行される各動作の頻度を変更する車輪側制御部とを有し、
    前記車輪情報処理装置は、
    前記車輪情報送信装置から送信された前記車輪情報を受信する車体側受信部と、
    前記車輪情報に基づいて前記車輪情報送信装置が設けられている車輪の状態を推定する車体側制御部とを備え、
    前記車輪側制御部は、前記車輪状態変化手段による前記車輪状態の所定の変化が検出された場合、該所定の変化の終了後の前記各動作の少なくともいずれかの頻度をそれまでの頻度から変更する、
    ことを特徴とする車輪状態監視システム。
  2. 前記車輪状態変化手段は、車輪状態としてタイヤの空気圧を調整し、
    前記検出部は、車輪状態としてタイヤの空気圧を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車輪状態監視システム。
  3. 前記車輪状態変化手段による前記車輪状態の所定の変化が、車輪状態を変化させた後に変化前の車輪状態に向かう変化であることを特徴とする請求項1または2に記載の車輪状態監視システム。
  4. 前記車輪状態の所定の変化は、タイヤの空気圧が所定量増圧した後に減圧する変化またはタイヤの空気圧が所定量減圧した後に増圧する変化であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車輪状態監視システム。
  5. 前記車体側制御部は、各車輪の車輪状態の所定の変化を示す車輪情報を受信したタイミングパターンと記憶されているタイミングパターンとを比較し、各車輪の車輪状態の所定の変化が前記車輪状態変化手段により生じたか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車輪状態監視システム。
  6. 前記車輪状態変化手段は、対となる右側および左側の車輪の車輪状態を実質的に同じタイミングで変化させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車輪状態監視システム。
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