タイヤの寿命は、とりわけ、タイヤが常に適正な圧力に膨らませられているかによって決まる。空気の入れ過ぎはトレッドの摩耗を引き起す可能性があり、空気の不足はトレッドの摩耗だけでなくタイヤ壁の損傷をも引き起こす可能性がある。自動車のタイヤを膨らませる装置が、米国特許第7,013,931号明細書(B2)に開示されている。この装置は、タイヤの中の圧力が所定の最小値より高い間は、不動作状態になる。より具体的には、タイヤ圧力がこの所定の最小値より高い間は、吊り下がり静止したカウンターウェイトを除いて、装置全体が車両の車輪と共に回転する。装置のポンプの全ての部分がこの状態で共に回転し、空気をポンプ輸送する動作は行われない。
タイヤ圧力の低下が検知・起動機構(a sensing and activating structure)によって検出されると、回転しているクラッチプレートは、検知デバイスのシャフトにより軸方向に移動させられて、静止しているクラッチプレートに接触させられ、その結果、装置の残りの部分と共に回転できなくなる。
この装置のポンプは、シャフト上の偏心器と、この偏心器を取り囲むリングを半径方向内側端部に有するコネクティングロッドとを含む。コネクティングロッドの半径方向外側端部はシリンダの内部にあり、必要な場合に空気をポンプ輸送するプランジャを駆動する。
低いタイヤ圧力が検出されるとすぐに、クラッチプレート、シャフト及び偏心器は、回転を止める。しかし、リング、コネクティングロッド、プランジャ及びシリンダを含むポンプの部分は、回転し続ける。その結果、リングは偏心器の周りを回転し、プランジャはシリンダ内で往復運動をして、タイヤに空気をポンプ輸送する。検知装置が、タイヤ圧力が許容レベルに達したことを検出すると、シャフト及びクラッチプレートは元の位置に戻る。相対的回転が止まり、従って、ポンプ輸送動作が止まる。
本発明は、タイヤに空気を入れることもタイヤから空気を抜くことも可能にして、適正な圧力を維持する、改良された装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、タイヤ圧力を制御する装置であって、使用時にはホイールハブと共に回転するケーシング構造と、ケーシング構造と共に回転せず吊り下がるように、軸受によってケーシング構造に取り付けられるカウンターウェイトアセンブリと、カウンターウェイトアセンブリの一部を形成する固定アクスルと、固定アクスルに固定される第1のクラッチプレートと、タイヤ圧力を制御する装置の非ポンプ輸送状態において、ケーシング構造と共に回転する第2のクラッチプレートと、タイヤ圧力を検出する手段と、タイヤの「過小圧力」が検出されると、第2のクラッチプレートが回転を止めるように、第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートを押して合わせてクラッチを係合させる、第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートを押し合わせる手段と、空気をポンプ輸送するピストンと、この空気をポンプ輸送するピストンを往復運動させてクラッチが係合するときだけタイヤに空気をポンプ輸送し、クラッチが切られている間はケーシング構造と共に回転するポンプ駆動エレメントと、を有する、ケーシング構造と共に回転する空気ポンプと、を含む、タイヤ圧力を制御する装置が提供される。
装置は、それぞれ1組のデュアルタイヤの各タイヤの空気入口への接続のための第1の弁及び第2の弁と、大気への接続のための第3の弁と、をさらに含んでもよく、第1の弁、第2の弁及び第3の弁は全てマニホールドを通してチャンバへ接続され、チャンバの境界壁の1つは起動ピストンの形態をとり、起動ピストンは、チャンバが加圧されるとすぐに移動して、第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートとを押し合わせてもよい。
好ましくは、第2のクラッチプレートは、その中を固定アクスルが通る偏心器と一体であり、起動ピストンと偏心器の1つの端部との間にはスラスト軸受が設けられる。本態様においては、空気ポンプの空気をポンプ輸送するピストンは、このピストンから離れた端部にリングを有するピストンロッドを有してもよく、偏心器はリング内に位置し、ポンプ駆動エレメントを構成してもよい。
非ポンプ輸送状態において第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートとを離しておくために、これらのクラッチプレートの間にばね手段がさらに設けられてもよい。
動力源をもたらすために、装置は、ケーシング構造によって保持される複数のコイルと、カウンターウェイトアセンブリによって保持される複数の磁石と、をさらに含み、これらのコイル及び磁石はオルタネータを構成してもよい。
好ましくは、ホイールハブの回転率を検出する監視装置と、予めセットされた最低回転率が達成されるまで、第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートを押し合わせる手段の起動を防ぐ手段と、がさらに設けられる。監視装置は、ケーシング構造によって保持されるホール効果スイッチと、カウンターウェイトアセンブリによって保持される磁石と、ホール効果スイッチの起動頻度をカウントする手段と、を有してもよい。
1つの好適な実施形態においては、装置は、タイヤへの接続のための気流制御弁と、タイヤ圧力が所定値を下回っていることを検出するとすぐにこの気流制御弁を開くタイヤ圧力センサと、チャンバと、このチャンバの1つの壁を形成するピストンと、をさらに含み、気流制御弁を開くことが、タイヤ圧力の空気がチャンバに入り、第1のクラッチプレートと第2のクラッチプレートを押し合わせる手段を構成するチャンバの1つの壁を形成するピストンを動かすことを可能にする。
タイヤ圧力センサが、タイヤ圧力が所定の最大値を上回っていることを検出するとすぐに、タイヤ圧力センサによって開けられて、チャンバを介してタイヤを大気圧に接続する、別の気流制御弁が設けられてもよい。
1組のデュアルタイヤのタイヤ内の圧力の制御ができるように、装置は、 第2の気流制御弁と、第2のタイヤ圧力センサと、をさらに含んでもよい。
本発明の別の態様によれば、マイクロプロセッサと、1組のデュアルタイヤの第1のタイヤ内の圧力を検出して、検出されたタイヤ圧力を表す信号をマイクロプロセッサに送る第1の圧力センサと、この1組のデュアルタイヤの第2のタイヤ内の圧力を検出して、検出されたタイヤ圧力を表す信号をマイクロプロセッサに送る第2の圧力センサと、マニホールドと、第1のタイヤとマニホールドとの間の接続のための第1の電動式弁と、第2のタイヤとマニホールドとの間の接続のための第2の電動式弁と、タイヤ圧力が所定値を下回っていることを第1の圧力センサ及び第2の圧力センサのうちの一方が検出するとすぐにポンプを係合させ、マニホールドに空気をポンプ輸送し、マニホールドから過小圧力タイヤへ空気が流れることができるように、第1の電動式弁及び第2の電動式弁の一方を開く手段と、マニホールドを大気圧に接続し、過小圧力タイヤの圧力が必要な値に達するとすぐに、マニホールドの内部を排気する第3の電動式弁と、を含む、車両のタイヤ圧力を制御する装置が提供される。
装置は、車両の車速を検出し、車両の車速を表す信号をマイクロプロセッサへ送る手段をさらに含んでもよく、検出された車速が所定値を超えるまでは、ポンプを係合させなくてもよい。
好ましくは、第1の電動式弁、第2の電動式弁及び第3の電動式弁は電磁弁であり、デュアル電圧電源が設けられ、各電動式弁の開位置と閉位置との間で各電動式弁のソレノイドを移動させるために高い電圧が供給され、ソレノイドを移動させた位置に保持するために低い電圧が供給される。
装置は、振動を検出し、検出された振動を表す信号をマイクロプロセッサへ送る加速度計をさらに含んでもよく、マイクロプロセッサは、所定の大きさよりも大きな振動が検出されたときに警報信号を生成してもよい。
装置は、さらに、プリント回路基板と、プリント回路基板の温度を検知し、プリント回路基板の温度を表す信号をマイクロプロセッサへ送る温度センサと、をさらに含んでもよい。装置は、また、デュアルタイヤが取り付けられるホイールハブの温度を検知し、ホイールハブの温度を表す信号をマイクロプロセッサへ送る温度センサをさらに含んでもよい。
また、無線周波数送信機が設けられてもよい。
初めに図1及び図2を参照すると、示された装置10は、その主な機能として、路上走行車のダブルタイヤが適正な圧力に維持されることを確実にする機能を有する。付随する特徴として、本装置は、タイヤの状態に関する情報を提供することができる。
装置10は、ベース構造12と、ベース構造12にスタッド16で固定されるカバー14とを含む。カバー14は、ドーム型部分14.1と、スリーブ14.2とを含む。
本装置の主な構成要素が図3に示されている。主な構成要素は、回転不能なアクスル18と、カウンターウェイトアセンブリ20と、第1のクラッチプレート22と、偏心器26を含む第2のクラッチプレート24と、対向するピストン30を有する空気ポンプ28と、マニホールド32である。実験研究により、単独のピストン30によって十分な空気をポンプ輸送することができることが示された。その結果、必要に応じて、第2のピストン30を省略することができる。
図2及び図4において、カバー14のドーム型部分14.1は取り外されており、図4において、所定の構成要素はベース構造12の残りの部分から離されている。プリント回路基板が34で示されており、これがスタッド36によってマニホールド32に固定される。
次に、図6乃至図9を参照すると、空気ポンプ28は、2つの別箇のシリンダ40用の取り付け台を形成するケーシング38を含む。2つのピストン30が、シリンダ40内で往復運動をする。シリンダヘッド42及びクロージャプレート44がスタッド46によりケーシング38に固定される。
マニホールド32は、スタッド46.1によりケーシング38に固定される。
空気ポンプの駆動機構が図10及び図11に示される。各ピストン30は、それぞれコネクティングロッド48の一方の端部に設けられ、各コネクティングロッド48の他方の端部にはそれぞれリング50が設けられる。各リング50はそれぞれ内部軸受52を有する。各内部軸受52の各アウターレース54は、各アウターレース54が篏合するリング50に固定され、各インナーレース56は偏心器26にぴったりと嵌合する。これらの2つのインナーレース56の間にスペーサ58が設けられる。偏心器26の溝62内のサークリップ60及び別のスペーサ64が、これらのインナーレース56の軸方向の移動を防ぐ。
本装置のクラッチが図12乃至図15に詳細に示されている。第1のクラッチプレート22は、これに固定される、摩擦材でできたリング66を有し、リング66は第1のクラッチプレート22の外周近くに設けられる。リング66は、必要に応じて第2のクラッチプレート24に固定されてもよい。第1のクラッチプレート22は段を有し、これにより、スラストころ軸受70が篏合するハブ68をもたらす。
72及び74はスラストころ軸受70のレースであり(図12参照)、76は保持器及びころである。皿ばね78が第2のクラッチプレート24の凹部に配置され、スラストころ軸受70のレース72の上に位置する。皿ばね78は、以下に説明するように、第1のクラッチプレート22及び第2のクラッチプレート24を押し離す。
2つの針状ころ軸受80が、偏心器26とアクスル18との間に設けられる。図14及び図15においては、針状ころ軸受80の針状ころは示されていない。
図14及び図15において最も良く示されているように、マニホールド32はその裏面にピストン84用のシリンダを形成する凹部82を有する。86は、凹部82への入口を示す。シール88がピストン84を取り囲み、ピストン84と偏心器26の端部との間にはスラスト軸受90が設けられる。
ベース構造12、カウンターウェイトアセンブリ20、及び本装置の関連する構成要素が、図16乃至図23に示される。皿状のバックプレート92が、ブラケット(図示せず)によってホイールハブに固定され、従って、このホイールハブと共に回転する。カウンターウェイトアセンブリ20は、スタッド96でバックプレート92に固定されるアルミニウム製のフロントプレート94によって、バックプレート92の窪みの中に密閉される。フロントプレート94は一方の面に溝98を有し(図20及び図21)、鉄製のバックリング(a back iron ring)100が溝98に圧入される。コイル102がバックリング100に接着される。
ケーシング38が、フロントプレート94内の孔94.1を通って、ケーシング38の裏壁に設けられるタップ付ソケット(tapped sockets)(図示せず)の内部へ通されるボルト(図示せず)によって、フロントプレート94に固定される。
カウンターウェイトアセンブリ20は、2つの半円形のプレート104、106及び中心プレート108を有する。半円形のプレート104は弓形の凹部110を内部に有する。凹部110は、バックアイアン(a back iron)112と、合成プラスチック材料製の磁気アイソレータ112.1と、複数の磁石16を保持する保持器114とを受け入れる。別の磁石118が半円形のプレート104に固定される。これが、フロントプレート94が保持するホール効果センサ(図示せず)と協働する。
アクスル18は、カウンターウェイトアセンブリ20に固定される軸受構造120の一部を形成する。使用時には、カウンターウェイトは本装置の他の構成要素と共に回転せず、その結果、アクスル18もまた非回転構成要素である。
図13及び図22を参照するならば、バックプレート92はボス122を有し、軸受124のアウターレースがこのボスに嵌入することが理解されるであろう。従って、アクスル18の端部(図13等における右側の端部)はバックプレート92に取り付けられるが、バックプレート92と共に回転はしない。
フロントプレート94とアクスル18との間には、コイル102が磁石116に対して移動するように、動かないカウンターウェイトアセンブリ20及びアクスル18に対するフロントプレート94の回転を許す軸受126が設けられる。
アクスル18はキー128(図3参照)を有し、第1のクラッチプレート22はキー128を受けるキー溝130(図15参照)を有する。第1のクラッチプレート22は、その結果、カウンターウェイトアセンブリ20及びアクスル18と共に、動かないままである。
上記の説明から、動作時には、バックプレート92が車両のホイールハブと共に回転することが理解されるであろう。フロントプレート94はバックプレート92に固定されるので、バックプレート92と共に回転する。ケーシング38及びマニホールド32は互いとフロントプレート94とに固定されるので、その結果、バックプレート92と共に回転する。
次に、特に図4Aを参照すると、空気ポンプの動作時には、加圧された空気が、コネクタ132を経由してシリンダヘッド42から出てくる。シリンダヘッドへの空気入口接続部が134で示されている。シリンダヘッド内には複数の一方向弁が設けられ、これらの一方向弁は、空気が、空気導入接続部134を経由してのみシリンダヘッド内へ流れ込み、コネクタ132を経由してのみ流れ出すことを確実にする。
加圧された空気がマニホールド32へ入る入口が136で指示される。コネクタ132は、使用時には、管(図示せず)によって入口136へ接続される。
138及び140で指示されたシュレーダーバルブが、図1、図2、図3、図4及び図4Aに示されている。シュレーダーバルブは、ガソリンスタンド又はサービス工場で、初期のタイヤ圧力を設定するために使用される。これは、トラックが静止しているおり、従って空気ポンプが機能していないときに行われる。また、本装置の空気ポンプ以外の空気源からタイヤに空気を供給する必要がある場合や外部圧力計を用いて圧力を検査する必要がある場合にも、いつでもシュレーダーバルブを使用することができる。
本装置は、さらに、142、144及び146で指示される3つの電動式の空気弁を含む。空気弁142、144及び146からマニホールド32への接続部は示されていない。参照番号148は無線アンテナを指示する。
以下に説明するように、適正なタイヤ圧力を達成する必要があるため、圧力センサ150、152が、各タイヤの圧力及び空気弁142、144及び146の開閉を検知するために設けられる。
図4Aの曲がり管154は、2本で1対のタイヤの一方に接続する。曲がり管154は、マニホールド32内の通路を経由して空気弁144へ接続され、そこから図15に最も良く示されている凹部82へ接続される。圧力センサ152はこの通路内の圧力を検出し、従って、タイヤ圧力を検出する。
シュレーダーバルブ140は、マニホールド内の通路を経由して、曲がり管154から空気弁144へ通じる通路に接続される。その結果、もし空気がシュレーダーバルブ140に供給されるならば、空気は、通路に沿って曲がり管154へ流れ、その後、曲がり管154とタイヤとの間に接続される外部管を経由して流れる。
第2の曲がり管156もまた示されている。これは、1対のタイヤの他方のタイヤへの接続用である。他方のタイヤへの接続部は、図4Aの左側に示されており、直前の2つの段落で説明した接続部と同様である。
空気弁146は、開いているときは、マニホールド32内の通路を経由して凹部82を大気に接続する。
もし圧力センサ150、152の一方が、監視しているタイヤの圧力が、設定された圧力よりも所定の量だけ低下したことを検出したならば、そのタイヤに接続されている空気弁142、144が開き、空気弁146は閉じる。その結果、タイヤ圧力の空気が、マニホールドを経由して凹部82へ送り込まれ、ピストン84に力を及ぼす。ピストン84は、スラスト軸受90を介して偏心器26を圧迫し、偏心器26を図の右側に押す。第2のクラッチプレート24は、摩擦材でできた動かないリング66に押し付けられる。偏心器26は、今や静止している第1のクラッチプレート22に繋がっているので、直ちに回転を止める。カウンターウェイトアセンブリ20の慣性が、クラッチ係合の衝撃によってプレート12及びアクスル18が回転するのを防ぐ。
本装置のこのような状態において、静止している部分は、カウンターウェイトアセンブリ20、アクスル18、第1のクラッチプレート22、及び第2のクラッチプレート24がその一部を形成する偏心器26である。本装置の他の全ての部分は、車両のホイールハブと共に回転している。
リング50が動かない偏心器26の周りを回転する時、コネクティングロッド48は往復運動をする。ピストン30によってマニホールド32の凹部82に空気がポンプ輸送され、従って、開いたままの各空気弁142、144を経由して、過小圧力のタイヤに空気がポンプ輸送される。
上記タイヤに関連する圧力センサ150又は152が、圧力が許容レベルになったことを検出すると、開いている空気弁142、144は閉じ、空気弁146が開いて、凹部82内の空気を大気へ放出する。皿ばね78はスラストころ軸受70を押し、第2のクラッチプレート24を第1のクラッチプレート22から離れるように移動させる。これで、偏心器26は自由に回転することができる。その結果、偏心器26とリング50との間の相対的回転が止まり、空気のポンプ輸送が止まる。
もし、いずれかの圧力センサがタイヤの過大圧力を検出した場合は、適切な空気弁142、144が開く。通常は開いている空気弁146は、開いたままである。空気は、開いている空気弁142又は144を経由してタイヤからマニホールド32へと流れ、開いている空気弁146を通って大気へと流れる。
ひとたびタイヤ圧力が必要なレベルまで低下すると、開いている空気弁142又は144が閉じる。空気弁146は開いたままである。
磁石118及びホール効果センサは、フロントプレート94の回転数を数える。この回転数は、車輪速度と相関することが理解されるであろう。空気のポンプ輸送を開始するための、空気弁142又は44のいずれかの開弁は、車両の速度が所定の最低値を超えるまで遅延される。
図24は、タイヤ圧力制御装置の電子部品及びその他の構成要素を図で表したものである。コイル102及び磁石116で構成される電源用の整流器は、全体が158で指示されており、これは図示された電気回路を用いて電池160を充電するために使用される。これらの電池は、レギュレータ162、164を介し電線(line)166を経由して本装置のデジタル回路へ電力を供給し、電線(line)168を経由して本装置のアナログ回路へ電力を供給する。参照番号170は、タイヤ圧力センサ150、152のアナログ信号をディジタル信号に変換するインターフェースの全体を指示する。温度センサ172はバックプレート92の裏面に取り付けられてホイールハブの温度を検出し、温度センサ174はプリント回路基板34の温度を検知する。別のインターフェース176が、センサ172、174のアナログ信号をアナログ形式に変換する。
過大圧力タイヤから空気弁146を通って放出される空気が当たる位置に温度センサを配置することもまた可能である。得られた測定値は、タイヤ内の空気の温度及びタイヤ自身の温度を示す。
加速度計182がプリント回路基板34に取り付けられて、例えば、車輪が縁石又は路上の何かに衝突して生じた衝撃を検出する。プリント回路基板34の識別回路は、衝撃がタイヤケーシングに損傷を生じさせるのに十分であるかどうかを判定し、車両運転者に警告を与える。
本装置の電子機器を制御するマイクロプロセッサが178で指示される。空気弁142、144、146もまた図24に示されている。