JP2006315517A - 車輪情報処理装置および車輪情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することができる車輪情報処理装置の提供。
【解決手段】 車両10は、車輪14に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置を備え、この車輪情報処理装置は、車体12に設けられた車体側通信機45と、互いに異なる箇所に位置するように車輪14に設けられており、相互間で車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ車体側通信機45との間で車輪情報の通信を実行可能な複数の車輪側通信機41〜44と、車両10の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、複数の車輪側通信機41〜44のうちの何れか1体を車体側通信機45と通信する親通信機として設定するECU100とを含む。
【選択図】 図3
【解決手段】 車両10は、車輪14に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置を備え、この車輪情報処理装置は、車体12に設けられた車体側通信機45と、互いに異なる箇所に位置するように車輪14に設けられており、相互間で車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ車体側通信機45との間で車輪情報の通信を実行可能な複数の車輪側通信機41〜44と、車両10の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、複数の車輪側通信機41〜44のうちの何れか1体を車体側通信機45と通信する親通信機として設定するECU100とを含む。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置および車輪情報処理方法に関する。
従来から、車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する装置として、タイヤに配置され、呼び掛け電波に応答してタイヤの状態を検出し、検出したタイヤの状態を示すデータを無線送信するトランスポンダと、当該トランスポンダに対して呼び掛け信号を発信すると共に、各トランスポンダが無線送信したデータを受信する送受信機とを備えたタイヤ状態監視装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このタイヤ状態監視装置では、送受信機とトランスポンダとの間で送受信可能な領域にトランスポンダが位置したときに送受信機から呼び掛け信号が発信され、これにより、車輪側から車体側にタイヤの状態が報知される。
また、従来から、車輪に設けられて回転状態量を検出する回転状態量センサと、回転状態量センサにより検出された回転状態量に基づいて、車輪の回転位置に応じたタイミングで車体側通信機に向けて信号を送信する車輪側通信機とを備えた車両用通信システムも知られている(例えば、特許文献2参照。)。更に、車輪に設けられた車輪側通信装置と、車体に設けられた車体側通信装置とを含み、車輪の回転位置に応じた車体側送信タイミングで車体側通信装置から車輪側通信装置に信号を与える車輪−車体間通信システムも知られている(例えば、特許文献3参照。)。これらのシステムにおいては、車輪の回転位置に応じたタイミングで信号を発生させることにより、車輪側通信装置と車体側通信装置との相対位置の変化に起因した通信状態の悪化を回避している。
特開2004−314893号公報
特開2004−359120号公報
特開2004−359119号公報
ところで、車両の走行性能や安全性を向上させるのに有用な車輪情報は様々なパラメータを含むことから、近年では、車輪に対して、それぞれ異なる車輪情報を車体側に送信可能な複数の車輪側通信機を設けることが提案されている。しかしながら、複数の車輪側通信機を用いる場合、車輪の様々な位置に通信機が取り付けられることから、上述のように車輪の回転位置に応じて呼び掛け信号を発生させようとすると、そのための制御は極めて煩雑なものとなり、信号の混信を招くおそれもある。また、車輪側通信装置に割り当て可能なIDの数に制約がある場合もあり、複数の車輪側通信機を備えた車輪情報処理装置については、車輪側と車体側との間の通信状態を安定化させるという面で課題が存在している。
そこで、本発明は、車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することができる車輪情報処理装置および車輪情報処理方法の提供を目的とする。
本発明による車輪情報処理装置は、車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置において、車両の車体に設けられた車体側通信機と、互いに異なる箇所に位置するように車輪に設けられており、相互間で車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ車体側通信機との間で車輪情報の通信を実行可能な複数の車輪側通信機と、車両の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、複数の車輪側通信機のうちの何れか1体を車体側通信機と通信する親通信機として設定する親通信機設定手段とを備えることを特徴とする。
この車輪情報処理装置は、車両の車体に設けられた車体側通信機と、互いに異なる箇所に位置するように車輪に設けられた複数の車輪側通信機とを備える。複数の車輪側通信機は、相互間で車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ車体側通信機との間で車輪情報の通信を実行することができる。そして、この車輪情報処理装置では、親通信機設定手段により、車両の走行条件および環境条件の少なくとも何れかに応じて複数の車輪側通信機のうちの何れか1体が車体側通信機と通信する親通信機として設定される。
親通信機設定手段により何れか1体の車輪側通信機が親通信機として設定されると、親通信機として設定されていない車輪側通信機から親通信機である車輪側通信機に対して車輪情報が送信され、親通信機である車体側通信機は、それ自体に対応した車輪情報と他の車輪側通信機からの車輪情報とを車体側に送信する。このように、この車輪情報処理装置では、車両の走行状態や環境条件に応じて、車体側通信機と良好に通信可能な1体の車輪側通信機が親通信機として選択され、当該1体の車体側通信機と車体側通信機との間で車輪情報等のやり取りが実行される。従って、この車輪情報処理装置では、すべての車輪側通信機と車体側通信機との通信状態を考慮する必要がなくなるので、車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することが可能となる。
また、複数の車輪側通信機の何れか1体は、他の車輪側通信機よりも車輪の径方向内側に配置されていると好ましい。
一般に、車輪側通信機と車体側通信機との間の通信の安定性は、基本的に両者間の通信距離(両者間の距離)に依存する。ただし、車両の走行中、車体や車輪の振動等に起因して車輪側通信機と車体側通信機との間の距離は変動し、例えば高速走行時や悪路走行時には、当該距離の変動量が大きくなり、通信の安定性は通信距離自体よりも通信距離の変動の影響を受けるようになる。また、高速走行時や悪路走行時には、車輪の振動に起因して、車輪の径方向外側に向かう程、車輪と車体との相対速度すなわち相対距離の変動量が大きくなる。言い換えれば、車速が高い場合や悪路走行時には、車輪の径方向内側に向かう程、車輪と車体との相対速度すなわち相対距離の変動量は小さくなる。従って、複数の車輪側通信機の何れか1体を他の車輪側通信機よりも車輪の径方向内側に配置し、高速走行時や悪路走行時に当該1体の車輪側通信機を親通信機として選択すれば、車輪に設けられた複数の車輪側通信機と車体側通信機との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
この場合、車輪はタイヤおよびホイールを含むとよく、複数の車輪側通信機は、タイヤに設けられた通信機と、この通信機よりも車輪の径方向内側に位置するようにホイールに設けられた通信機とを含むと好ましい。
そして、車輪には、それぞれ異なる検知対象を検知して車輪情報として出力するセンサをもった複数のセンサユニットが互いに異なる箇所に位置するように配置されるとよく、各センサユニットには、車輪側通信機が1体ずつ設けられると好ましい。
更に、親通信機設定手段は、車両の車速に応じて、複数の車輪側通信機の何れか1体を親通信機として設定すると好ましい。
車輪側通信機と車体側通信機との通信状態は、通信距離が短いほど安定するが、車体や車輪の振動等により通信距離が変動してその変動量が大きくなると、通信距離が短くても通信性能が悪化してしまうことがある。そして、車輪の異なる位置に複数の車輪側通信機が設けられている場合、車体側通信機との相対距離の変動量は、車速に応じて車輪側通信機ごとに異なることになる。従って、車両の車速に応じて車体側通信機との通信状態が最適となる車輪側通信機を親通信機として選択すれば、車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
この場合、親通信機設定手段は、車両の車速が所定値を下回る場合、車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定する一方、車両の車速が所定値以上である場合、車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定するとよい。
また、親通信機設定手段は、車両の走行路面の状態に応じて複数の車輪側通信機の何れか1体を親通信機として設定すると好ましい。
車輪の異なる位置に複数の車輪側通信機が設けられている場合、車体側通信機との相対距離の変動量は、車両の走行路面の状態に応じて車輪側通信機ごとに異なることにもなる。従って、車両の走行路面の状態に応じて車体側通信機との通信状態が最適となる車輪側通信機を親通信機として選択すれば、車輪と車体側との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
この場合、親通信機設定手段は、走行路面が良路である場合、車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定する一方、走行路面が悪路である場合、車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定するとよい。
更に、親通信機設定手段は、車両の走行時の天候に応じて複数の車輪側通信機の何れか1体を親通信機として設定すると好ましい。
車輪の異なる位置に複数の車輪側通信機が設けられている場合、例えば雨天時や降雪時に雨水や雪が車輪側通信機と車体側通信機との間の通信状態に与える影響は、車輪側通信機ごとに異なることになる。従って、車両の走行時の天候に応じて車体側通信機との通信状態が最適となる車輪側通信機を親通信機として選択すれば、車輪に設けられた複数の車輪側通信機と車体側通信機との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
この場合、親通信機設定手段は、晴天時および曇天時に、車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定する一方、雨天時または降雪時に、車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を親通信機として設定するとよい。
また、本発明による車輪情報処理装置において、親通信機として設定された車輪側通信機に異常が発生した可能性がある場合に、親通信機として設定されていない車輪側通信機と車体側通信機との通信が許容されると好ましい。
このような構成を採用すれば、親通信機として設定されている車輪側通信機に何らかの異常が発生した可能性がある場合であっても、車輪側と車体側との間における車両情報のやり取りが不能となるような事態を回避することが可能となる。
更に、親通信機として設定された車輪側通信機に異常が発生した可能性があると判断された後所定時間内に、車体側通信機が親通信機として設定された車輪側通信機から信号を受け取らないか、あるいは、当該車体側通信機に異常があると見なされる場合、親通信機として設定された車輪側通信機が通信不能になったと判断され、所定時間が経過するまで親通信機として設定されていない車輪側通信機と車体側通信機との通信が許容されると好ましい。
このような構成を採用すれば、親通信機として設定されている車輪側通信機に異常が発生している可能性がある場合、当該車輪側通信機が通信不能であると判断されるまでの間に、車輪側と車体側との間における車両情報のやり取りが完全に不能となるような事態を回避することが可能となる。
また、親通信機設定手段は、親通信機として設定された車輪側通信機が通信不能であると判断される際に、車体側通信機からのコールに対する応答時間に応じて親通信機として設定されていない複数の車輪側通信機の中から新たな親通信機を設定すると好ましい。
このような構成を採用すれば、親通信機として設定されている車輪側通信機に何らかの異常が発生したとしても、残りの車輪側通信機の中から最適な車輪側通信機を新たな親通信機として設定することができる。
本発明による車輪情報処理方法は、車両の車体に設けられた車体側通信機と、互いに異なる箇所に位置するように車両の車輪に設けられた複数の車輪側通信機とを用いて車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理方法において、車両の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、複数の車輪側通信機のうちの何れか1体を車体側通信機と通信する親通信機として設定するステップと、親通信機として設定されなかった車輪側通信機に、車輪情報を親通信機として設定された車輪側通信機へと送信させるステップと、親通信機として設定された車輪側通信機に、それ自体に対応する車輪情報と親通信機として設定されなかった車輪側通信機からの車輪情報とを車体側通信機へと送信させるステップとを含むものである。
本発明によれば、車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による車輪情報処理装置を備えた車両の要部を示す概略構成図であり、図2は、図1の車両に備えられた車輪を示す部分断面図である。図1に示される車両10は、車体12に設けられた4体の車輪14と、これら4体の車輪14のうちの操舵輪を操舵する図示されない操舵装置や、これら4体の車輪14のうちの駆動輪を駆動する図示されない走行駆動源等を備えるものである。そして、車輪14は、それぞれホイール16と、タイヤ18とを含む。本実施形態において、車輪14を構成するタイヤ18として、いわゆるランフラットタイヤが採用されている。ただし、タイヤ18として、ランフラットタイヤ以外の一般的なタイヤが採用されてもよいことはいうまでもない。
図2に示されるように、タイヤ18は、いわゆるサイド補強型ランフラットタイヤであり、空気圧の低下時にランフラット走行を可能とするものである。図2に示されるように、タイヤ18は、ビードコア180が埋設される一対のビード部181と、ビード部181からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部182と、両サイドウォール部182間に延在するトレッド部183とを含む。一対のビード部181、一対のサイドウォール部182およびトレッド部183には、例えば1枚の繊維材からなるカーカス184が埋設されており、トレッド部183には、カーカス184の外側に位置するようにベルト層185が埋設されている。そして、各サイドウォール部182には、インナーライナ186の内側に位置するように補強ゴム187が埋設されている。
各補強ゴム187は、高い剛性を有し、ホイール16とタイヤ18とにより画成されるタイヤ内部空間188内の空気圧がパンク等により低下した際に、タイヤ18の全体をホイール16に対して支持し、それにより、ランフラット走行を可能とする。なお、車両10に設けられるタイヤ18は、サイド補強型のランフラットタイヤに限られるものではなく、タイヤ内部空間188内の空気圧が低下した際にタイヤ18の全体をホイール16に対して支持する中子を備えた中子型のランフラットタイヤであってもよい。なお、ホイール16には、打ち込み式あるいは貼り付け式のバランスウェイト17が適宜装着される。
また、図1および図2に示されるように、上述の各車輪14には、それぞれ車輪状態を検知・発信する複数のセンサユニットS1,S2,S3およびS4が備えられている。センサユニットS1は、車輪14のトレッド部183の裏面に設置されており、トレッド部183の接地圧を検出する。センサユニットS2およびS3は、それぞれ車輪14のサイドウォール部182の内側に取り付けられており、サイドウォール部182やショルダ部の温度を検出する。センサユニットS4は、タイヤ内部空間188内の空気圧を検出する。本実施形態において、センサユニットS4は、各車輪14を構成するタイヤ18の空気圧調整用バルブと一体化されてTPMSバルブ20を構成する。
ここで、各TPMSバルブ20は、ホイール16のホイールリム16aに設けられた取付孔16bに弾性ゴムからなるグロメット19、ワッシャおよびボルトを介して取り付けられる。グロメット19は、所定の剛性を有しており、タイヤ内部空間188を気密保持する。また、TPMSバルブ20のバルブキャップ20aは、ホイールリム16aの外側に突出しており、このバルブキャップ20aを取り外して、図示されない弁口に空気供給装置のホースを接続すれば、タイヤ内部空間188内に空気を供給可能となる。そして、図2に示されるように、各TPMSバルブ20は、タイヤ内部空間188内に突出するハウジング21を有しており、センサユニットS4は、このハウジング21に内蔵されている。
図2からわかるように、センサユニットS4は、TPMSバルブ20を介してホイール16に取り付けられることから、複数のセンサユニットS1〜S4のうちで車輪14の径方向において最も内側に位置することになる。これに対して、センサユニットS1は、車輪14を構成するタイヤ18のトレッド部183の裏面に取り付けられることから、複数のセンサユニットS1〜S4のうちで車輪14の径方向において最も外側に位置することになる。そして、センサユニットS2およびS3は、車輪14の径方向において、外側のセンサユニットS1と内側のセンサユニットS4との間に位置することになる。
図3は、各車輪14のセンサユニットS1〜S4を説明するためのブロック構成図である。同図に示されるように、センサユニットS1は、トレッド部183の接地圧を検知して車輪情報として出力する接地圧センサ31と、車輪側通信機41と、ICチップ等に実装されて接地圧センサ31や車輪側通信機41を制御する制御回路51と、センサ31、車輪側通信機41および制御回路51に電力を供給するためのバッテリ61とを含む。また、センサユニットS2は、タイヤ18の外側のサイドウォール部182やショルダ部周辺の温度を検知して車輪情報として出力する温度センサ32と、車輪側通信機42と、温度センサ32や車輪側通信機42を制御する制御回路52と、センサ32、車輪側通信機42および制御回路52に電力を供給するためのバッテリ62とをそれぞれ含む。同様に、センサユニットS3も、タイヤ18の内側のサイドウォール部182やショルダ部周辺の温度を検知して車輪情報として出力する温度センサ33と、車輪側通信機43と、温度センサ33や車輪側通信機43を制御する制御回路53と、センサ33、車輪側通信機43および制御回路53に電力を供給するためのバッテリ63とをそれぞれ含む。
一方、TPMSバルブ20に内蔵されたセンサユニットS4は、車輪情報としてタイヤ内部空間188内の空気圧を検知する空気圧センサ34と、車輪側通信機44と、空気圧センサ34や車輪側通信機44を制御する制御回路54と、センサ34、車輪側通信機44および制御回路54に電力を供給するためのバッテリ64とを含む。各センサユニットS1〜S4の車輪側通信機41〜44は、それぞれ他の車輪側通信機との間で車輪情報等を示す信号を送受信することができるものである。そして、本実施形態の車両10では、各車輪14のセンサユニットS1〜S4の車輪側通信機41,42,43,44に対して、それぞれID番号1,2,3,4が付与されている。なお、車輪14に対して、上述のパラメータ以外の他のパラメータを検知・発信する更なるセンサユニットが設けられてもよいことはいうまでもない。このようなセンサユニットとしては、例えば、タイヤ18に加わる前後方向加速度を検知・発信するものや、ホイールリム16aに加わる応力を検知・発信するもの等が挙げられる。
また、車両10の車体12には、図1に示されるように、各車輪14に対応するように複数(本実施形態では、4体)の車体側通信機45が配置されている。各車体側通信機45は、対応する車輪14に設けられているセンサユニットS1〜S4の車輪側通信機41〜44との間で車輪情報等を示す信号を送受信可能なものであり、各車輪14付近に配置された車体側通信機45には、ID番号「0」が付与されている。本実施形態において、各車体側通信機45は、対応するタイヤ18のトレッド部183と相対するようにホイールハウスの内面に取り付けられている。これにより、各車輪14に関して、センサユニットS1〜S4の車輪側通信機41〜44と車体側通信機45との距離(通信距離)が最も短くなるのは、車輪14の径方向において最も外側に位置するセンサユニットS1の車輪側通信機41が車体側通信機45と相対した時となる。また、車輪14の径方向において最も内側に位置するセンサユニットS4の車輪側通信機44と車体側通信機45との距離(通信距離)が最も長くなる。
各車体側通信機45は、図1に示されるように、車体12に搭載された電子制御ユニット(以下「ECU」という)100に接続されている。各車体側通信機45は、対応する車輪14側の各車輪側通信機41〜44から無線送信された信号を受信し、受け取った情報をECU100に与える。ECU100は、各車体側通信機45から受け取ったセンサユニットS1〜S4により送信された情報を用いて各種制御を実行する。ECU100は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。そして、ECU100には、図1に示されるように、センサ群101および警報装置102が接続されている。センサ群101には、例えば、車輪14ごとに設けられて対応する車輪14の速度を検出する図示されない車輪速センサ等が含まれる。警報装置102は、ECU100の制御のもと、所定条件下でドライバーに警報を発するものであり、例えば、車両10のインストルメンツパネルに設けられている警告表示装置等を含む。
上述のように、車両10の各車輪14には、複数のセンサユニットS1〜S4が設けられており、これらのセンサユニットS1〜S4は、車体12側のECU100等と共に車輪情報処理装置を構成する。そして、センサユニットS1〜S4により取得される車輪14に関連する各種情報を用いることにより、車両10の走行性能や安全性を向上させることが可能となる。ここで、それぞれ車輪側通信機41,42,43または44を含む複数のセンサユニットS1〜S4を用いて車輪情報を処理する場合、車輪14の様々な位置に車輪側通信機41〜44が配置されることから、車輪14の回転位置によっては車輪側通信機41〜44と車体側通信機45との通信状態が不安定になることもあり、各車輪側通信機41〜44からの信号の混信が発生してしまうおそれもある。従って、複数のセンサユニットS1〜S4を用いて車輪情報を処理する車両10では、車体12と車輪14との間の通信状態を安定化させることが極めて重要となる。
このような点に鑑みて、車両10では、基本的に、各車輪14においてセンサユニットS1〜S4の車輪側通信機41〜44のうち、何れか一体の車輪側通信機と車体側通信機45との間で車輪情報等のやり取りが行われる。本実施形態では、デフォルト状態において、各車輪14の近傍に配置された車体側通信機45との通信距離が最も短くなるセンサユニットS1の車輪側通信機41が車体側通信機45と通信を行う親通信機すなわち車体側通信機45に車輪情報を送信する親通信機として定められている。これにより、車両10の各車輪14では、デフォルト状態において、親通信機として設定されていない車輪側通信機42〜44から親通信機である車輪側通信機41に対して車輪情報等を示す信号が送信され、親通信機である車輪側通信機44は、それ自体に対応した車輪情報と他の車輪側通信機からの車輪情報等を示す信号を車体側に送信する。
図4は、車体側通信機45から車輪側通信機41〜44に対して発信される信号のデータ構造を説明するための模式図である。車体側通信機45から発信される信号は、図4に示されるように、それぞれ所定バイトの要求ブロックB1、ターゲットIDブロックB2、および子通信機IDブロックB3に区分けされている。
要求ブロックB1には、
「0」:親通信機に対する情報要求
「1」:全通信機に対する情報要求
「2」:親通信機の変更
という「0」〜「2」の識別子の何れか記述される。また、ターゲットIDブロックB2には、要求ブロックB1の記述内容に対応した車輪側通信機41〜44のID番号が記述される。すなわち、要求ブロックB1に「0」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、親通信機のID番号(例えば「1」)が記述され、要求ブロックB1に「1」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、全車輪側通信機41〜44のID番号1〜4が記述される。要求ブロックB1に「2」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、新たな親通信機のID番号が記述される。更に、子通信機IDブロックB3には、要求ブロックに親通信機に対する情報要求を示す「0」が記述される場合に、情報の要求先となる親通信機以外の車輪側通信機のID番号が記述され、親通信機の変更を示す「2」が記述される場合、新たな親通信機以外の車輪側通信機のID番号が記述される。
「0」:親通信機に対する情報要求
「1」:全通信機に対する情報要求
「2」:親通信機の変更
という「0」〜「2」の識別子の何れか記述される。また、ターゲットIDブロックB2には、要求ブロックB1の記述内容に対応した車輪側通信機41〜44のID番号が記述される。すなわち、要求ブロックB1に「0」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、親通信機のID番号(例えば「1」)が記述され、要求ブロックB1に「1」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、全車輪側通信機41〜44のID番号1〜4が記述される。要求ブロックB1に「2」が記述されている場合、ターゲットIDブロックB2には、新たな親通信機のID番号が記述される。更に、子通信機IDブロックB3には、要求ブロックに親通信機に対する情報要求を示す「0」が記述される場合に、情報の要求先となる親通信機以外の車輪側通信機のID番号が記述され、親通信機の変更を示す「2」が記述される場合、新たな親通信機以外の車輪側通信機のID番号が記述される。
また、図5は、車輪14の親通信機と車体側通信機45との間および車輪側通信機41〜44同士間でやり取りされる信号のデータ構造を説明するための模式図である。車輪側通信機41〜44から発進される信号は、図5に示されるように、それぞれ所定バイトの情報方向ブロックb1、親子状態ブロックb2、自己IDブロックb3、ターゲットIDブロックb4、検出量ブロックb5、およびフェールブロックb6に区分けされている。
情報方向ブロックb1には、
「0」:情報要求
「1」:情報の返答
という「0」または「1」の識別子か記述される。親子状態ブロックb2には、信号を発信する車輪側通信機41〜44が親通信機である場合に「1」が記述され、親通信機ではない場合すなわち子通信機である場合「0」が記述される。自己IDブロックb3には、信号を発信する車輪側通信機41〜44のID番号が記述される。ターゲットIDブロックb4には、情報の返答先である車体側通信機45のID番号(「0」)や情報の要求先である他の車体側通信機のID番号が記述される。検出量ブロックb5には、信号を発信する車輪側通信機が親通信機以外の子通信機である場合、当該車輪側通信機に対応したセンサによる検出量を示す値が記述され、信号を発信する車輪側通信機が親通信機である場合、当該親通信機が含まれる車輪14の全センサユニットS1〜S4による検出量を示す値が記述される。フェールブロックb6には、センサユニットS1〜S4すなわち信号を発信する車輪側通信機41〜44やセンサ31〜34等が正常である場合「0」が記述され、信号を発信する車輪側通信機41〜44に異常がある場合「1」が記述される。
「0」:情報要求
「1」:情報の返答
という「0」または「1」の識別子か記述される。親子状態ブロックb2には、信号を発信する車輪側通信機41〜44が親通信機である場合に「1」が記述され、親通信機ではない場合すなわち子通信機である場合「0」が記述される。自己IDブロックb3には、信号を発信する車輪側通信機41〜44のID番号が記述される。ターゲットIDブロックb4には、情報の返答先である車体側通信機45のID番号(「0」)や情報の要求先である他の車体側通信機のID番号が記述される。検出量ブロックb5には、信号を発信する車輪側通信機が親通信機以外の子通信機である場合、当該車輪側通信機に対応したセンサによる検出量を示す値が記述され、信号を発信する車輪側通信機が親通信機である場合、当該親通信機が含まれる車輪14の全センサユニットS1〜S4による検出量を示す値が記述される。フェールブロックb6には、センサユニットS1〜S4すなわち信号を発信する車輪側通信機41〜44やセンサ31〜34等が正常である場合「0」が記述され、信号を発信する車輪側通信機41〜44に異常がある場合「1」が記述される。
次に、図6を参照しながら、車両10の何れか1体の車輪14に設けられている各センサユニットS1〜S4により検出された車輪情報を車体12側に取り込む手順について説明する。車体12側からある車輪14の車輪情報を取得するに際して、車体12に搭載されているECU100は、当該車輪14付近に配置されている車体側通信機45から図6(a)に示されるような信号を発信させる。この場合、車体側通信機45からの信号の要求ブロックB1には、情報要求を示す「0」が記述され、ターゲットIDブロックB2には、親通信機である車輪側通信機41のID番号「1」が記述され、子通信機IDブロックB3には、子通信機である車輪側通信機42〜44のID番号「2,3,4」が記述される。
図6(a)に示される車体側通信機45からの信号は、親通信機であるセンサユニットS1の車輪側通信機41によって受信され、この信号が車輪側通信機41により受信されると、センサユニットS1の制御回路51は、車輪側通信機41に、子通信機である他の車輪側通信機42〜43に対して車輪情報を要求するための図6(b)に示される信号を発信させる。この場合、親通信機としての車輪側通信機41から発信される信号の情報方向ブロックb1には、情報要求を示す「0」が記述され、親子状態ブロックb2には、信号の発信元が親通信機である旨を示す「1」が記述される。また、図6(b)の信号の自己IDブロックb3には、親通信機のID番号「1」が記述され、ターゲットIDブロックb4には、信号の受取主体である車輪側通信機42〜43のID番号「2,3,4」が記述される。なお、図6(b)の信号の検出量ブロックb5には、何ら識別子やデータ等は記述されず、ここでは、センサユニットS1が正常であるとしてフェールブロックb6には「0」が記述されるものとする。
親通信機としてのセンサユニットS1の車輪側通信機41からの信号は、子通信機である他のセンサユニットS2〜S4の車輪側通信機42〜44によって受信される。この信号が車輪側通信機42〜44により受信されると、センサユニットS2〜S4の制御回路52〜53は、対応する車輪側通信機42〜44に、親通信機である車輪側通信機41に対して車輪情報を提供するための図6(c)に示されるような信号を発信させる。図6(c)は、センサユニットS2の車輪側通信機42から親通信機としての車輪側通信機41に対して発信される信号を例示するものであり、この信号の情報方向ブロックb1には、情報の返答を示す「1」が記述され、親子状態ブロックb2には、信号の発信元が子通信機である旨を示す「0」が記述される。また、図6(c)の信号の自己IDブロックb3には、信号の発信元である車輪側通信機42のID番号「2」が記述され、ターゲットIDブロックb4には、信号の受取主体である車輪側通信機41のID番号「1」が記述される。そして、図6(c)の信号の検出量ブロックb5には、センサユニットS2の温度センサ32の検出値が書き込まれる。なお、この場合、センサユニットS2が正常であるとしてフェールブロックb6には「0」が記述されるものとする。
子通信機としての各車輪側通信機42〜44からの信号は、親通信機としてのセンサユニットS1の車輪側通信機41によって受信される。この信号が車輪側通信機41により受信されると、センサユニットS1の制御回路51は、車輪側通信機41に、車体側通信機45に対して車輪情報を提供するための図6(d)に示されるような信号を発信させる。図6(d)の信号の情報方向ブロックb1には、情報の返答を示す「1」が記述され、親子状態ブロックb2には、信号の発信元が親通信機である旨を示す「1」が記述される。また、図6(d)の信号の自己IDブロックb3には、信号の発信元である車輪側通信機41のID番号「1」が記述され、ターゲットIDブロックb4には、信号の受取主体である車体側通信機45のID番号「0」が記述される。そして、図6(d)の信号の検出量ブロックb5には、センサユニットS1の接地圧センサ31の検出値、車輪側通信機42〜44から送られたセンサユニットS2の温度センサ32、センサユニットS3の温度センサ33およびセンサユニットS4の空気圧センサ34の検出値がテーブルとして書き込まれる。なお、この場合、センサユニットS1が正常であるとしてフェールブロックb6には「0」が記述されるものとする。図6(d)に示されるような信号は、車体側通信機45を介してECU100に与えられ、これにより、ある車輪14の車輪情報が車体12側に取り込まれることになる。
ところで、上述のようにセンサユニットS1の車輪側通信機41を親通信機とすれば、車体側通信機45との通信距離が最も短くなるので基本的には両者間の通信状態を良好に保つことができるが、車両10の走行条件や環境条件によっては、センサユニットS1の車輪側通信機41よりも他の車輪側通信機42〜44と車体側通信機45との間の通信状態が安定することもあり得る。このため、車両10では、親通信機設定手段としてのECU100により、車両10の走行条件や環境条件に応じて親通信機が車輪側通信機41〜44の中で適宜切り換えられる。
図7は、車両10の車速に応じて複数の車輪側通信機41〜44の何れか1体を親通信機として設定する手順を説明するためのフローチャートである。図7に示されるルーチンは、車体12に搭載されたECU100によって車輪14ごとに所定時間おきに繰り返し実行されるものである。ある車輪14について図7のルーチンの実行タイミングになると、ECU100は、センサ群101に含まれる各車輪速センサからの信号に基づいて車両10の車速を取得し(S10)、取得した車速が予め定められた閾値を下回っているか否か判定する(S12)。S12にて用いられる閾値は、例えば60〜80km程度の範囲から選定され得る。
車両10の車速が上記閾値を下回っていると判断すると(S12におけるYes)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も外側に位置するセンサユニットS1の車輪側通信機41を親通信機として設定(維持)するための信号を当該車輪14に対応した車体側通信機45に発信させる(S14)。この場合、車体側通信機45からの信号の要求ブロックB1には、親通信機変更を示す「2」が記述され、ターゲットIDブロックB2には、親通信機となるべき車輪側通信機41のID番号「1」が記述され、子通信機IDブロックB3には、子通信機となるべき車輪側通信機42〜44のID番号「2,3,4」が記述される。S14の処理を実行すると、ECU100は、再度S10以降の処理を繰り返し実行する。
これに対して、車両10の車速が上記閾値以上であると判断した場合(S12におけるNo)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も内側に位置するセンサユニットS4の車輪側通信機44を親通信機として設定するための信号を当該車輪14に対応した車体側通信機45に発信させる(S16)。この場合、車体側通信機45からの信号の要求ブロックB1には、親通信機変更を示す「2」が記述され、ターゲットIDブロックB2には、親通信機となるべき車輪側通信機44のID番号「4」が記述され、子通信機IDブロックB3には、子通信機となるべき車輪側通信機41〜43のID番号「1,2,3」が記述される。S16の処理を実行すると、ECU100は、再度S10以降の処理を繰り返し実行する。
このように、車両10では、車両10の車速が所定の閾値を下回る場合、車輪14の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機41が親通信機として設定(維持)される一方、車両10の車速が当該閾値以上である場合、車輪14の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機44が親通信機として設定される。ここで、車輪側通信機41〜44と車体側通信機45との通信状態は、一般に通信距離(両者間の距離)が短いほど安定するが、車両10の車速がある程度大きくなると、車輪側通信機41〜44の何れかと車体側通信機45との通信距離が最短となるタイミングで通信を実行するのは容易ではなくなる。また、車体12や車輪14の振動等により通信距離が変動し、その変動量が大きくなると、通信の安定性は通信距離よりも通信距離の変動の影響を受けるようになり、通信距離が短くても通信性能が悪化してしまうことがある。そして、車輪14の異なる位置に複数の車輪側通信機41〜44が設けられている場合、車体側通信機45との相対距離の変動量は、車速に応じて車輪側通信機41〜44ごとに異なることになる。
すなわち、車両10の低速走行時(S12におけるYes)には、車体12や車輪14の振動が比較的小さいので、最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41と車体側通信機45との距離の変動は比較的少ない。従って、S12において肯定判断がなされる車両10の低速走行時には、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車体側通信機45に最接近する車輪側通信機41を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
一方、車両10の高速走行時(S12におけるNo)には、特に車輪14の振動が大きくなるので、タイヤ18に設けられて最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41の車体側通信機45に対する振動量が大きくなる。つまり、車両10の高速走行時には、車輪側通信機41と車体側通信機45との距離の変動が大きくなり、それにより、両者間の通信性能が損なわれるおそれがある。これに対して、高速走行時であっても、ホイール16に設けられて最も車輪14の径方向内側に位置する車輪側通信機44は、内側に位置する分だけ、外側の車輪側通信機41よりも振動しないことから、車輪側通信機44と車体側通信機45との最短距離の変動は比較的少ない。従って、S12において否定判断がなされる車両10の高速走行時には、車体側通信機45との距離の変動の少なさを考慮して、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車輪14の径方向における最も内側に位置する車輪側通信機44を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
図8は、車両10の走行路面の状態に応じて複数の車輪側通信機41〜44の何れか1体を親通信機として設定する手順を説明するためのフローチャートである。図8に示されるルーチンも、車体12に搭載されたECU100によって車輪14ごとに所定時間おきに繰り返し実行されるものである。ある車輪14について図8のルーチンの実行タイミングになると、ECU100は、所定のセンサからの信号に基づいて車両10の走行路面状態を取得し(S20)、車両10の走行路面の状態が良路であるか否か判定する(S22)。なお、S20では、例えば車輪14のタイヤ18に設けられているセンサユニットS1の接地圧センサ31の検出値や、ABSシステムに含まれる回転センサにより検出される車輪14の回転パルス等を用いることにより、車両10の走行路面状態を取得することができる。
車両10の走行路面が舗装路面等の良路であると判断すると(S22におけるYes)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も外側に位置するセンサユニットS1の車輪側通信機41を親通信機として設定(維持)するための信号を当該車輪14に対応した車体側通信機45に発信させる(S24)。この場合、車体側通信機45からの信号は、上述のS14にて発信されるものと同様のものである。S24の処理を実行すると、ECU100は、再度S20以降の処理を繰り返し実行する。これに対して、車両10の走行路面が舗装路面等以外の悪路であると判断した場合(S22におけるNo)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も内側に位置するセンサユニットS4の車輪側通信機44を親通信機として設定するための信号を当該車輪に対応した車体側通信機45に発信させる(S26)。この場合、車体側通信機45からの信号は、上述のS16にて発信されるものと同様のものである。S26の処理を実行すると、ECU100は、再度S20以降の処理を繰り返し実行する。
このように、車両10では、車両10の走行路面が良路である場合、車輪14の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機41が親通信機として設定(維持)される一方、車両の走行路面が悪路である場合、車輪14の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機44が親通信機として設定される。すなわち、車両10が良路を走行している場合(S22におけるYes)には、車体12や車輪14の振動は比較的小さく、最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41と車体側通信機45との距離の変動は比較的少ない。従って、S22において肯定判断がなされる車両10の良路走行時には、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車体側通信機45に最接近する車輪側通信機41を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
一方、車両10の悪路走行時(S22におけるNo)には、車輪14の振動が比較的大きくなるので、タイヤ18に設けられて最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41の車体側通信機45に対する振動量が大きくなる。つまり、車両10の悪路走行時には、車輪側通信機41と車体側通信機45との距離の変動が大きくなり、それにより、両者間の通信性能が損なわれるおそれがある。これに対して、悪路走行時であっても、ホイール16に設けられて最も車輪14の径方向内側に位置する車輪側通信機44は、内側に位置する分だけ、外側の車輪側通信機41よりも振動しないことから、車輪側通信機44と車体側通信機45との距離の変動は比較的少ない。従って、S22において否定判断がなされる車両10の悪路走行時には、車体側通信機45との最短距離の変動の少なさを考慮して、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車輪14の径方向における最も内側に位置する車輪側通信機44を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
図9は、車両10の走行時の天候に応じて複数の車輪側通信機41〜44の何れか1体を親通信機として設定する手順を説明するためのフローチャートである。図9に示されるルーチンも、車体12に搭載されたECU100によって車輪14ごとに所定時間おきに繰り返し実行されるものである。ある車輪14について図9のルーチンの実行タイミングになると、ECU100は、所定のセンサからの信号に基づいて車両10の走行時の天候状態を取得し(S30)、車両10の走行時の天候が晴れまたは曇りであるか否か判定する(S32)。なお、S30では、例えば車両10のワイパの作動を検出するセンサや、外気温センサ等の検出値を用いることにより、車両10の走行時の天候状態を取得することができる。
車両10の走行時の天候が晴れまたは曇りであると判断すると(S32におけるYes)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も外側に位置するセンサユニットS1の車輪側通信機41を親通信機として設定(維持)するための信号を当該車輪14に対応した車体側通信機45に発信させる(S34)。この場合、車体側通信機45からの信号は、上述のS14やS24にて発信されるものと同様のものである。S34の処理を実行すると、ECU100は、再度S30以降の処理を繰り返し実行する。これに対して、車両10の走行時の天候が晴れおよび曇り以外すなわち雨または雪であると判断した場合(S32におけるNo)、ECU100は、対象となる車輪14の径方向において最も内側に位置するセンサユニットS4の車輪側通信機44を親通信機として設定するための信号を当該車輪14に対応した車体側通信機45に発信させる(S36)。この場合、車体側通信機45からの信号は、上述のS16やS26にて発信されるものと同様のものである。S26の処理を実行すると、ECU100は、再度S30以降の処理を繰り返し実行する。
このように、車両10では、晴天時および曇天時に車輪14の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機41が親通信機として設定(維持)される。また、雨天時または降雪時に車輪14の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機44が親通信機として設定される。すなわち、車両10の走行時の天候が晴れまたは曇りである場合(S32におけるYes)、基本的に車輪14のタイヤ18のトレッド部183周辺に雨水や雪が存在することはないので、雨水等の存在により最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41と車体側通信機45との通信が妨げられることはない。従って、S32において肯定判断がなされる晴天時または曇天時には、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車体側通信機45に最接近する車輪側通信機41を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
一方、車両10の走行時の天候が雨または雪である場合(S32におけるNo)には、車輪14のタイヤ18のトレッド部183周辺に雨水や雪が存在することになるので、雨水等の存在により最も車輪14の径方向外側に位置する車輪側通信機41と車体側通信機45との通信が妨げられるおそれがある。従って、S32において否定判断がなされる雨天時または降雪時には、雨水等の存在を考慮して、複数の車輪側通信機41〜44のうち、車輪14の径方向における最も内側に位置する車輪側通信機44を親通信機とすることにより、車体12と車輪14との間における車輪情報の通信を安定に実行することが可能となる。
以上説明されたように、センサユニットS1〜S4を含む車輪情報処理装置を備えた車両10では、親通信機設定手段としてのECU100により、車両10の車速、走行路面状態および走行時の天候に応じて車輪側通信機41および44のうちの何れか1体が車体側通信機45に車輪情報を送信する親通信機として設定される。そして、親通信機として設定された車輪側通信機41または44は、親通信機として設定されていない車輪側通信機42〜44または41〜43から車輪情報等を示す信号を受け取り、それ自体に対応する車輪情報と他の車輪側通信機42〜44または41〜43からの車輪情報とを車体側通信機45に送信する。すなわち、車両10では、車体側通信機45と良好に通信可能な1体の車輪側通信機41または44が親通信機として選択され、当該1体の車輪側通信機41または44と車体側通信機45との間で車輪情報等のやり取りが実行される。従って、車両10では、すべての車輪側通信機41〜44と車体側通信機45との通信状態を考慮する必要がなくなるので、車体12と各車輪14との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することが可能となる。
なお、上述の例は、車体12から車輪14への情報要求に際して、親通信機を含むをすべての車輪側通信機41〜44に情報が要求されるものとして説明されたが、これに限られるものではない。すなわち、車両10の走行条件や環境条件に応じて一部の車輪側通信機41〜44に対する情報要求が省略されてもよい。例えばタイヤ18のサイドウォール部182やショルダ部の温度は、車両10の低速走行時や、タイヤ温度が上がりにくい雨天・降雪時にはモニタ不要となることも多く、また、例えばホイールリム16aに加わる応力は、タイヤの離脱等を防止する観点から悪路走行中にモニタされれば十分であり、ホイールリム16aに加わる応力を良路走行中にモニタする必要性は低い。従って、車両10の車速、走行路面状態、走行時の天候等に応じて車体12側で取得不要な車輪情報が定められる場合、親通信機である車輪側通信機41または44に情報要求する際に、車体側通信機45からの信号の子通信機IDブロックB3から、車体12側で取得不要な車輪情報に対応したセンサユニットS1〜S4の車輪側通信機のID番号の記述が省略されるとよい。これにより、車輪情報の送信に要する電力消費量を低減させてバッテリの寿命を延長化することが可能となる。
さて、上述のように、車両10では、基本的に、走行状態や環境条件に応じて車体側通信機45と良好に通信可能な1体の車輪側通信機41または44が親通信機として選択され、当該1体の車輪側通信機41または44と車体側通信機45との間で車輪情報等のやり取りが実行される。これにより、車体12と各車輪14との間における車輪情報等の通信を容易かつ安定に実行することが可能となるが、親通信機として設定された車輪側通信機41または44に何らかの異常が発生することも考えられ、仮にこのような事態が発生したとしても、車体12と各車輪14との間の通信を安定に確保する必要がある。
このため、車両10では、車体12に搭載されたECU100により、図10に示される親通信機のフェール判定処理が車輪14ごとに実行される。図10のルーチンは、ECU100により、車輪14の親通信機から車輪情報を取得するタイミングで実行されるものである。ここでは、何れかの車輪14において、車輪側通信機41が親通信機として設定されている場合を例にとって説明する。図10に示されるように、ECU100は、所定のタイミングが到来すると、対象となる車輪14付近に配置されている車体側通信機45から当該車輪14の親通信機である車輪側通信機41に対して図6(a)に示されるような車輪情報を要求するための信号(情報要求信号)を発信させる(S40)。
車体側通信機45に親通信機である車輪側通信機41に対して情報要求信号を発信させると、ECU100は、情報要求信号の発信後所定時間内に車体側通信機45によって車輪側通信機41からの信号が受け取られていないか、あるいは、車輪側通信機41に異常が発生した可能性があるかどうか判定する(S42)。ECU100は、車体側通信機45によって車輪側通信機41からの信号が受け取られると共に、車輪側通信機41からの信号のフェールブロックb6に「正常」を示す「0」が記述されていると判断した場合(S42におけるNo)、車輪側通信機41を親通信機として維持することができるとみなし、S44以降の処理を実行することなく、再度S40以降の処理を繰り返す。
一方、車体側通信機45によって車輪側通信機41からの信号が受け取られていないと判断するか、あるいは、車体側通信機45によって車輪側通信機41からの信号が受け取られているにも拘わらず、車輪側通信機41からの信号のフェールブロックb6に「異常」を示す「1」が記述されていると判断した場合(S42におけるYes)、ECU100は、図示されないカウンタを「1」だけインクリメントし、親通信機である車輪側通信機41への情報要求回数のカウントを開始する(S44)。
次いで、ECU100は、車体側通信機45から対象となる車輪14に設けられているすべての車輪側通信機41〜44に対して情報要求信号を発信させる(S46)。これにより、車両10では、親通信機として設定されている車輪側通信機41に異常が発生した可能性がある場合に、親通信機として設定されていない車輪側通信機42〜44と車体側通信機45との通信が許容されることになる。この結果、車両10では、親通信機として設定されている車輪側通信機41に何らかの異常が発生した可能性がある場合であっても、車体12と車輪14との間における車両情報のやり取りが不能となるような事態を回避することが可能となる。
S46にて車輪14のすべて車輪側通信機41〜44に対して情報要求が行われると、車輪側通信機41〜44のうちの正常な車輪側通信機から送信された車輪情報を示す信号が車体側通信機45により受信される。例えば車輪側通信機41以外の車輪側通信機42〜44が正常であるとすると、正常な車輪側通信機42〜44からの車輪情報は、車体側通信機45からECU100に与えられ、ECU100は、これらの車輪情報を用いて、応急的な処理を行う(S48)。そして、ECU100は、上述のカウンタによりカウントされた親通信機である車輪側通信機41への情報要求回数が予め定められた閾値Nを下回っているか否か判定する(S50)。親通信機である車輪側通信機41への情報要求回数が閾値Nを下回っていると判断した場合(S50におけるYes)、ECU100は、再度S40以降の処理を実行する。
S50の処理が行われた後に、車体側通信機45により車輪側通信機41からの信号が受け取られると共に、車輪側通信機41からの信号のフェールブロックb6に「正常」を示す「0」が記述されていると判断される場合(S42におけるNo)、先程のS42における肯定判断は、一時的な送信エラー等に起因するものであると考えられるので、この場合、ECU100は、S44以降の処理を実行することなく、再度S40以降の処理を繰り返す。
一方、S50の処理が行われた後に、車体側通信機45により車輪側通信機41からの信号が受け取られていないと判断されるか、あるいは、車体側通信機45によって車輪側通信機41からの信号が受け取られているにも拘わらず、車輪側通信機41からの信号のフェールブロックb6に「異常」を示す「1」が記述されていると判断される場合(S42におけるYes)、ECU100は、再度S46からS50の処理を実行する。そして、上述のカウンタによりカウントされた親通信機である車輪側通信機41への情報要求回数が予め定められた閾値Nを超えたと判断すると(S50におけるNo)、ECU100は、上述のカウンタをリセットした上で(S52)、親通信機の変更処理(S54)を実行する。S54にて親通信機を変更すると、ECU100は、新たに設定された親通信機である車輪側通信機を対象として再度S40以降の処理を実行する。
このように、車両10では、S42にて、親通信機として設定されている車輪側通信機41に異常が発生した可能性があると一旦判断されると、その後、車輪側通信機41への情報要求回数が閾値Nを超えるまでの所定時間内に、車体側通信機45により親通信機として設定された車輪側通信機41からの信号が受け取られず、あるいは、車輪側通信機41からの信号のフェールブロックb6に「1」が示される続けると、親通信機である車輪側通信機41が通信不能になったと判断される。そして、車輪側通信機41への情報要求回数が閾値Nを超えるまでの所定時間が経過するまで、親通信機として設定されていない車輪側通信機42〜44と車体側通信機45との通信が許容される。これにより、親通信機として設定されている車輪側通信機41に異常が発生した可能性があると判断されてから、当該車輪側通信機42が通信不能であると判断されるまでの間に、車体12と車輪14との間における車両情報のやり取りが完全に不能となるような事態を回避することが可能となる。
そして、車輪側通信機41が通信不能になったと判断すると(S50)は、S54の親通信機の変更処理を実行する。図11は、S54における親通信機の変更処理を説明するためのフローチャートである。図11に示されるように、親通信機を変更するに際して、まず、車体側通信機45から対象となる車輪14に設けられているすべての車輪側通信機41〜44に対して情報要求信号を発信させる(S540)。S540にて車輪14のすべて車輪側通信機41〜44に対して情報要求が行われると、車輪側通信機41〜44のうちの正常な車輪側通信機から送信された車輪情報を示す信号が車体側通信機45により受信される。例えば車輪側通信機41以外の車輪側通信機42〜44が正常であるとすると、正常な車輪側通信機42〜44からの車輪情報は、車体側通信機45からECU100に順次与えられる。
そして、ECU100は、S540における情報要求(コール)からそれに応答する信号が車体側通信機45によって受け取られるまでの応答時間に基づいて、親通信機として設定されていない複数の車輪側通信機42〜44の中から新たな親通信機を選定する(S542)。本実施形態では、親通信機として設定されていない複数の車輪側通信機42〜44の中から、S540にて情報要求(コール)がなされてからの応答時間が最も短い車輪側通信機、すなわち、車体側通信機45との通信距離が最も短くなる車輪側通信機が親通信機として設定される。そして、S542にて新たな親通信機を設定すると、ECU100は、図7のS14やS16に関連して説明されたような親通信機を設定するための信号を該当する車輪側通信機に対して送信する(S544)。これにより、親通信機として設定されている車輪側通信機41に何らかの異常が発生したとしても、残りの車輪側通信機42〜44の中から最適な車輪側通信機を新たな親通信機として設定することが可能となる。
10 車両、12 車体、14 車輪、16 ホイール、18 タイヤ、20 TPMSバルブ、31 接地圧センサ、32 温度センサ、33 温度センサ、34 空気圧センサ、41,42,43,44 車輪側通信機、45 車体側通信機、51,52,53,54 制御回路、61,62,63,64 バッテリ、100 ECU、101 センサ群、102 警報装置、182 サイドウォール部、183 トレッド部、188 タイヤ内部空間、B1 要求ブロック、B2 ターゲットIDブロック、B3 子通信機IDブロック、b1 情報方向ブロック、b2 親子状態ブロック、b3 自己IDブロック、b4 ターゲットIDブロック、b5 検出量ブロック、b6 フェールブロック、S1,S2,S3,S4 センサユニット。
Claims (14)
- 車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置において、
前記車両の車体に設けられた車体側通信機と、
互いに異なる箇所に位置するように前記車輪に設けられており、相互間で前記車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ前記車体側通信機との間で前記車輪情報の通信を実行可能な複数の車輪側通信機と、
前記車両の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、前記複数の車輪側通信機のうちの何れか1体を前記車体側通信機と通信する親通信機として設定する親通信機設定手段とを備えることを特徴とする車輪情報処理装置。 - 前記複数の車輪側通信機の何れか1体は、他の車輪側通信機よりも前記車輪の径方向内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車輪情報処理装置。
- 前記車輪はタイヤおよびホイールを含み、前記複数の車輪側通信機は、前記タイヤに設けられた通信機と、この通信機よりも前記車輪の径方向内側に位置するように前記ホイールに設けられた通信機とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車輪情報処理装置。
- 前記車輪には、それぞれ異なる検知対象を検知して車輪情報として出力するセンサをもった複数のセンサユニットが互いに異なる箇所に位置するように配置されており、前記各センサユニットには、前記車輪側通信機が1体ずつ設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記車両の車速に応じて前記複数の車輪側通信機の何れか1体を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記車両の車速が所定値を下回る場合、前記車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定する一方、前記車両の車速が所定値以上である場合、前記車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項5に記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記車両の走行路面の状態に応じて前記複数の車輪側通信機の何れか1体を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記走行路面が良路である場合、前記車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定する一方、前記走行路面が悪路である場合、前記車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項7に記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記車両の走行時の天候に応じて前記複数の車輪側通信機の何れか1体を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、晴天時および曇天時に、前記車輪の径方向において最も外側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定する一方、雨天時または降雪時に、前記車輪の径方向において最も内側に位置する車輪側通信機を前記親通信機として設定することを特徴とする請求項9に記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機として設定された車輪側通信機に異常が発生した可能性がある場合に、前記親通信機として設定されていない車輪側通信機と前記車体側通信機との通信が許容されること特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機として設定された車輪側通信機に異常が発生した可能性があると判断された後所定時間内に、前記車体側通信機が前記親通信機として設定された車輪側通信機から信号を受け取らないか、あるいは、当該車体側通信機に異常があると見なされる場合、前記親通信機として設定された車輪側通信機が通信不能になったと判断され、前記所定時間が経過するまで前記親通信機として設定されていない車輪側通信機と前記車体側通信機との通信が許容されること特徴とする請求項11に記載の車輪情報処理装置。
- 前記親通信機設定手段は、前記親通信機として設定された車輪側通信機が通信不能であると判断される場合、前記車体側通信機からのコールに対する応答時間に応じて前記親通信機として設定されていない複数の車輪側通信機の中から新たな親通信機を設定することを特徴とする請求項11または12に記載の車輪情報処理装置。
- 車両の車体に設けられた車体側通信機と、互いに異なる箇所に位置するように前記車両の車輪に設けられた複数の車輪側通信機とを用いて前記車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理方法において、
前記車両の走行状態および環境条件の少なくとも何れかに応じて、前記複数の車輪側通信機のうちの何れか1体を前記車体側通信機と通信する親通信機として設定するステップと、
前記親通信機として設定されなかった車輪側通信機に、車輪情報を前記親通信機として設定された車輪側通信機へと送信させるステップと、
前記親通信機として設定された車輪側通信機に、それ自体に対応する車輪情報と前記親通信機として設定されなかった車輪側通信機からの車輪情報とを前記車体側通信機へと送信させるステップとを含む車輪情報処理方法。
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---|---|---|---|
JP2005139730A JP2006315517A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | 車輪情報処理装置および車輪情報処理方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019054211A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2005
- 2005-05-12 JP JP2005139730A patent/JP2006315517A/ja active Pending
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WO2019054211A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
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