JP4744701B2 - 加工液供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物を研削する研削装置や被加工物を切削する切削装置等の加工装置に装備される加工液供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエーハ等の被加工物を研削する研削装置や被加工物を切削する切削装置等の加工装置は、被加工物保持手段に保持された被加工物を加工手段によって加工する際に加工領域に加工液を供給する加工液供給装置を装備している。この加工液供給装置は、加工液を吸入し送出するポンプと、該ポンプと加工液源とを連絡する第1の経路と、該ポンプから送出された加工液を被加工物保持手段に保持された被加工物を加工手段によって加工する加工領域に送る第2の経路と、該第2の経路に配設され加工領域に供給する加工液の流量を調整する流量調整弁等の供給流量調整手段とを具備している。このような加工液供給装置に装備される渦巻きポンプ等のポンプは、加工時に必要な加工液の最大供給流量より多く供給することができる能力(例えば最大1分間に30リットル(30リットル/分))を有するものが使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
而して、ポンプは定格回転速度で作動している際に流量が所定値(最低許容流量値)以下であると故障を誘発する。従って、上記加工液供給装置においては、供給流量調整手段としての流量調整弁を所定量以上に絞って最低許容流量値より少ない流量で連続運転することは不可能である。このため、例えば最低許容流量値が1分間に3リットル(3リットル/分)であるポンプを装備した加工液供給装置においては、加工に必要な加工液の量が1分間に0.5リットル(0.5リットル/分)であったとしても、最低許容流量値(3リットル/分)の流量を確保しなければならず、無駄な量の加工液を供給することになり不経済である。
【0004】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、加工領域に供給する加工液の流量が装備されたポンプの最低許容流量値より少ない場合でも、ポンプが最低許容流量値に相当する流量を確保することができる加工液供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、加工液を吸入し送出するポンプと、該ポンプと加工液源とを連絡する第1の経路と、該ポンプから送出された加工液を被加工物保持手段に保持された被加工物を加工手段によって加工する加工領域に送る第2の経路と、該第2の経路に配設された供給流量調整手段と、を具備する加工液供給装置において、
該供給流量調整手段より該ポンプ側の該第2の経路と該第1の経路とを連絡する循環系路と、該循環系路に配設され印加する電圧に対応して該循環系路を流れる加工液の流量を調整する循環流量調整手段と、該循環流量調整手段に印加する電圧を制御する制御手段と、該ポンプの種類を入力するポンプ指定キーと、を具備し、
該制御手段は、ポンプの種類に対応した最低許容流量と循環流量調整手段への供給電圧との関係マップを格納するメモリを備え、該ポンプ指定キーによって指定されたポンプに対応して該関係マップから該循環流量調整手段に印加する電圧を決定する、
ことを特徴とする加工液供給装置が提供される。
【0006】
上記循環流量調整手段は、流量調整弁かならなっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された加工液供給装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
図1には、本発明に従って構成された加工液供給装置を備えた加工装置としてのダイシング装置の斜視図が示されている。
図示の実施形態におけるダイシング装置は、略直方体状の装置ハウジング2を具備している。この装置ハウジング2内には、被加工物を保持するための被加工物保持手段としてのチャックテーブル3が切削送り方向である矢印Xで示す方向に移動可能に配設されている。チャックテーブル3は、吸着チャック支持台31と、該吸着チャック支持台31上に装着された吸着チャック32を具備しており、該吸着チャック32の表面である載置面上に被加工物である例えば円盤状の半導体ウエーハを後述するバキューム生成機構によって生成されるバキュームの吸引作用によって保持するようになっている。また、チャックテーブル3は、図示しない回転機構によって回動可能に構成されている。
【0010】
図示の実施形態におけるダイシング装置は、切削手段としてのスピンドルユニット4を具備している。スピンドルユニット4は、図示しない移動基台に装着され割り出し方向である矢印Yで示す方向および切り込み方向である矢印Zで示す方向に移動調整されるスピンドルハウジング41と、該スピンドルハウジング41に回転自在に支持され図示しない回転駆動機構によって回転駆動される回転スピンドル42と、該回転スピンドル42の先端に装着された切削ブレード43とを具備している。スピンドルハウジング41の先端には上記切削ブレード43を覆うカバー44が装着されており、このカバー44には図2に示すように加工液噴出ノズル451、452が配設されている。噴出ノズル451、452は加工液供給装置5に接続されている。なお、加工液供給装置5については、後で詳細に説明する。
【0011】
図示の実施形態におけるダイシング装置は、上記チャックテーブル3を構成する吸着チャック32の表面に保持された被加工物の表面を撮像し、上記切削ブレード43によって切削すべき領域を検出したり、切削溝の状態を確認したりするための撮像機構6を具備している。この撮像機構6は顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなっている。また、ダイシング装置は、撮像機構6によって撮像された画像を表示する表示手段7を具備している。
【0012】
図示の実施形態におけるダイシング装置は、被加工物としての半導体ウエーハ9をストックするカセット8を具備している。半導体ウエーハ9は、支持フレーム10にテープ11によって支持されており、支持フレーム10に支持された状態で上記カセット8に収容される。なお、カセット8は、図示しない昇降手段によって上下に移動可能に配設されたカセットテーブル81上に載置される。
【0013】
図示の実施形態におけるダイシング装置は、カセット7に収容された被加工物としての半導体ウエーハ9(支持フレーム10にテープ11によって支持された状態)を被加工物載置領域12に搬出する被加工物搬出手段13と、該被加工物搬出手段13によって搬出された半導体ウエーハ9を上記チャックテーブル3上に搬送する被加工物搬送手段14と、チャックテーブル3上で切削加工された半導体ウエーハ8を洗浄する洗浄手段15と、チャックテーブル3上で切削加工された半導体ウエーハ8を洗浄手段15へ搬送する洗浄搬送手段16を具備している。
【0014】
次に、上述したダイシング装置の加工処理動作について簡単に説明する。
カセット8の所定位置に収容された支持フレーム10にテープ11を介して支持された状態の半導体ウエーハ9(以下、支持フレーム10にテープ11によって支持された状態の半導体ウエーハ9を単に半導体ウエーハ9という)は、図示しない昇降手段によってカセットテーブル81が上下動することにより搬出位置に位置付けられる。次に、被加工物搬出手段13が進退作動して搬出位置に位置付けられた半導体ウエーハ9を被加工物載置領域12に搬出する。被加工物載置領域12に搬出された半導体ウエーハ9は、被加工物搬送手段14の旋回動作によって上記チャックテーブル3を構成する吸着チャック32の載置面上に搬送され、後述するバキューム生成機構によって生成されるバキュームの吸引作用によって吸着チャック32に吸引保持される。このようにして半導体ウエーハ9を吸引保持したチャックテーブル3は、撮像機構6の直下まで移動せしめられる。チャックテーブル3が撮像機構6の直下に位置付けられると、撮像機構6によって半導体ウエーハ9に形成されている切断ラインが検出され、スピンドルユニット4の割り出し方向である矢印Y方向に移動調節して精密位置合わせ作業が行われる。
【0015】
その後、切削ブレード43を所定の方向に回転させつつ、半導体ウエーハ9を吸引保持したチャックテーブル3を切削送り方向である矢印Xで示す方向(切削ブレード43の回転軸と直交する方向)に所定の切削送り速度で移動することにより、チャックテーブル3に保持された半導体ウエーハ9は切削ブレード43により所定の切断ライン(ストリート)に沿って切断される。即ち、切削ブレード43は割り出し方向である矢印Yで示す方向および切り込み方向である矢印Zで示す方向に移動調整されて位置決めされたスピンドルユニット4に装着され、回転駆動されているので、チャックテーブル3を切削ブレード43の下側に沿って切削送り方向に移動することにより、チャックテーブル3に保持された半導体ウエーハ9は切削ブレード43により所定の切断ラインに沿って切削される。なお、上述した切削時においては、後述する加工液供給装置5によって供給された加工液が噴出ノズル451および切削ブレード43を挟むようにして配設された一対の噴出ノズル452から加工領域に噴射される。上述したように切断ラインに沿って切断すると、半導体ウエーハ9は個々の半導体チップに分割される。分割された半導体チップは、テープ11の作用によってバラバラにはならず、フレーム10に支持された半導体ウエーハ9の状態が維持されている。このようにして半導体ウエーハ9の切断が終了した後、半導体ウエーハ9を保持したチャックテーブル3は、最初に半導体ウエーハ9を吸引保持した位置に戻され、ここで後述するバキューム生成機構によって生成されるバキュームの作用が断たれ、半導体ウエーハ9の吸引保持を解除する。次に、半導体ウエーハ9は、洗浄搬送手段16によって洗浄手段15に搬送され、ここで洗浄される。このようにして洗浄された半導体ウエーハ9は、被加工物搬送手段14によって被加工物載置領域12に搬出される。そして、半導体ウエーハ9は、被加工物搬出手段13によってカセット8の所定位置に収納される。
【0016】
次に、加工液供給装置5の一実施形態について、図2を参照して説明する。
図示の実施形態における加工液供給装置5は、加工液を吸入し送出するポンプ51(P)を具備している。このポンプ51(P)としては、渦巻きポンプが用いられる。ポンプ51の吸入口511は、第1の経路52を介して加工液源としての例えば純水等の冷水を貯留する給水タンク53に連通されている。また、ポンプ51(P)の吐出口512は、第2の経路54を介して上記スピンドルハウジング41の先端に装着されたカバー44に取り付けられた接続管461、462に連通されている。なお、この接続管461と462は、それぞれ上記噴出ノズル451、452に接続されている。第2の経路54には、加工液噴出ノズル451、452を通して加工領域に供給する加工液の流量を調整するための供給流量調整手段としての流量調整弁55(VA)が配設されている。この流量調整弁55(VA)は、切削加工する被加工物に対応して後述する制御手段50によってその流量が制御される。
【0017】
図示の実施形態における加工液供給装置5は、上記供給流量調整手段としての流量調整弁55よりポンプ51(P)側の第2の経路54と上記第1の経路52とを連絡する循環系路56を備えている。この循環系路56には、該循環系路56を流れる加工液の循環流量を調整するための循環流量調整手段としての流量調整弁57(VB)が配設されている。この流量調整弁57(VB)は、その流量が制御手段50によって上記ポンプ51(P)の最低許容流量に制御される。従って、流量調整弁57(VB)は、装備されるポンプ51(P)に対応してその流量が制御手段50によって制御されるようになっている。なお、図示の実施形態においては、流量調整弁57(VB)は可変式を用いたが、装備されるポンプ51(P)の最低許容流量を確保した固定式のオリフィスでもよい。第2の経路54における循環系路56との接続部よりポンプ51(P)側には加工液の温度を検出する加工液温度検出センサー58(TS)が配設されており、この加工液温度検出センサー58(TS)は検出信号を制御手段50に送る。なお、加工液温検出センサー58(TS)は循環系路56に配設してもよく、即ち、加工液温度検出センサー58(TS)は循環系路56とポンプ51(P)とによって形成される閉回路中に配設すればよい。
【0018】
制御手段50は、マイクロコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CPU)、制御プログラムや切削加工する被加工物に対応する加工液の供給流量と流量調整弁55(VA)への供給電圧(V)との関係マップおよび各ポンプの最低許容流量と流量調整弁57(VB)への供給電圧(V)との関係マップ等を格納するリードオンリメモリ(ROM)、演算結果等を格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)および入出力インターフェース等を備えている。この制御手段50の入力インターフェースには、上記加工液温度検出センサー58(TS)の検出信号が入力される。また、入力インターフェースには、加工液供給装置5の作動を指示する作動スイッチ510(SW1)、切削加工する被加工物を入力する被加工物指定キー520(WSK)、加工液供給装置5に装備されたポンプ51(P)の種類を入力するポンプ指定キー530(PSK)等からの信号が入力される。上記作動スイッチ510(SW1)、被加工物指定キー520(WSK)およびポンプ指定キー530(PSK)は、ダイシング装置の装置ハウジング2の手前側上面に配置されたコントロールパネル20(図1参照)に配設されている。なお、作動スイッチ510(SW1)からの信号は、加工液供給装置5の作動および停止を指示する制御手段50からの制御信号でもよい。また、ポンプ51(P)の種類を入力するポンプ指定キー530(PSK)は、最初に一度指定すればポンプ51(P)を交換しない限り操作する必要はない。一方、制御手段50の出力インターフェースからは上記ポンプ51(P)、上記流量調整弁55(VA)、流量調整弁57(VB)および警報器540(ARM)等に制御信号を出力する。
【0019】
次に、上述した加工液供給装置5の作動について、図3に示すフローチャートをも参照して説明する。図3のフローチャートに示すルーチンは、 制御手段50のリードオンリメモリ(ROM)に予め格納されており、 中央処理装置(CPU)で所定時間毎に繰り返し実行される。
制御手段50は、先ず作動スイッチ510(SW1)がONされたか否か、即ち加工液供給装置の作動が指示されたか否かをチェックする(ステップS1)。ステップS1において作動スイッチ210(SW1)がONされていなければ、加工液供給装置の作動が指示されておらず制御手段50は加工液供給装置を制御する必要がないので、ステップS2に進んで上記ポンプ51(P)を停止(OFF)するとともに、上記流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を除勢(OFF)して終了する。
【0020】
ステップS1において作動スイッチ510(SW1)がONされたならば、制御手段50は加工液供給装置の作動が指示されていると判断し、ステップS3に進んでポンプ51(P)を駆動(ON)するとともに、供給流量調整手段としての流量調整弁55(VA)を電圧V1で付勢し、循環流量調整手段としての流量調整弁57(VB)を電圧V2で付勢する。なお、電圧V1は、上記被加工物指定キー520(WSK)によって指定された被加工物に対応した値に設定される。即ち、制御手段50は、被加工物指定キー520(WSK)によって指定された被加工物に基づいて,リードオンリメモリ(ROM)に格納された被加工物に対応する加工液の供給流量と供給電圧(V)との関係マップから、流量調整弁55(VA)に印加する電圧を決定する。このようにして、流量調整弁55(VA)を電圧V1で付勢することにより、第2の経路54から加工液噴出ノズル45を通して加工領域に供給する加工液の流量が被加工物指定キー520(WSK)によって指定された被加工物に対応した値になる。また、流量調整弁57(VB)を付勢する電圧V2は、上述したように加工液供給装置5の組み付け時に、装備したポンプ51(P)の種類をポンプ指定キー530(PSK)から入力することにより、リードオンリメモリ(ROM)に格納された各ポンプの最低許容流量と供給電圧(V)との関係マップから決定されている。このように図示の実施形態における加工液供給装置5は、循環流量調整手段としての流量調整弁57(VB)の流量が装備されたポンプ51(P)の最低許容流量に調整されるので、循環系路56には常に装備されたポンプ51(P)の最低許容流量が流れることになる。従って、加工液供給装置5は、供給流量調整手段としての流量調整弁55(VA)が絞られて加工液の供給流量が少量になっても、また流量調整弁55(VA)が閉じられ加工液の供給流量が零(0)でも、装備されたポンプ51(P)の最低許容流量に相当する流量が確保されているので、ポンプ51(P)は故障することなく連続運転が可能となる。
【0021】
上述したようにステップS3においてポンプ51(P)を駆動(ON)するとともに、供給流量調整手段としての流量調整弁55(VA)を電圧V1で付勢し、循環流量調整手段としての流量調整弁57(VB)を電圧V2で付勢したならば、制御手段50はステップS4に進んで加工液温度検出センサー58(TS)からの検出信号に基づいてポンプ51(P)から吐出される加工液の温度tが所定の設定温度t1を越えたか否かを安全な運転を確保するためにチェックする。なお、設定温度t1は、各ポンプの最低許容流量で連続運転が可能な最高許容液温で、特定された一つのポンプにおいては例えば35°Cに設定されている。ステップS4において加工液の温度tが設定温度t1より高くない場合、即ち加工液の温度tが第1の設定温度t1以下の場合は、制御手段50はポンプ51(P)の連続運転が可能であると判断し、ポンプ51(P)と流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を上記のように作動した状態でルーチンを終了する。一方、ステップS4において加工液の温度tが設定温度t1を越えた場合には、加工液の温度が高く連続運転するとポンプ51(P)が故障する虞があるので、制御手段50はステップS5に進んでポンプ51(P)を停止(OFF)し、流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を除勢(OFF)するとともに、警報器540(ARM)を作動する。このように図示の実施形態における加工液供給装置5は、万が一加工液の温度tが装備されたポンプの最低許容流量で連続運転が可能な最高許容液温t1を越えるとポンプ51(P)を停止(OFF)するので、高温状態で作動しつづけることによって生ずるポンプの損傷を未然に防止することができる。
【0022】
次に、本発明に従って構成された加工液供給装置の他の実施形態について、図4および図5を参照して説明する。なお、図4に示す加工液供給装置5aにおいては、上記図2に示す加工液供給装置5の構成部材と同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図4に示す実施形態における加工液供給装置5aは研削装置に装備した例を示すもので、研削砥石を回転駆動するスピンドルユニット4aに加工液を供給するものである。図4に示す加工液供給装置5aは、循環系路56に加工液冷却手段としての空冷式の熱交換器59を配設したものである。この熱交換器59は、冷却ファン590(F)を作動することにより、循環系路56を循環する加工液を冷却する。
【0023】
次に、図4に示す実施形態における加工液供給装置5aの作動について、図5に示すフローチャートをも参照して説明する。
制御手段50は、先ず作動スイッチ510(SW1)がONされたか否か、即ち加工液供給装置の作動が指示されたか否かをチェックする(ステップS11)。ステップS11において作動スイッチ510(SW1)がONされていなければ、加工液供給装置の作動が指示されておらず制御手段50は加工液供給装置を制御する必要がないので、ステップS12に進んで上記ポンプ51(P)および熱交換器59の冷却ファン590(F)を停止(OFF)するとともに、上記流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を除勢(OFF)して終了する。
【0024】
ステップS11において作動スイッチ510(SW1)がONされたならば、制御手段50は加工液供給装置の作動が指示されていると判断し、ステップS13に進んでポンプ51(P)を駆動(ON)するとともに、供給流量調整手段としての流量調整弁55(VA)を電圧V1で付勢し、循環流量調整手段としての流量調整弁57(VB)を電圧V2で付勢する。なお、電圧V1およびV2は上述した図2および図3に示す実施形態と同様に決定される。
【0025】
ステップS13においてポンプ51(P)を駆動(ON)するとともに、流量調整弁55(VA)を電圧V1で付勢し、流量調整弁57(VB)を電圧V2で付勢したならば、制御手段50はステップS14に進んで加工液温度検出センサー58(TS)からの検出信号に基づいてポンプ51(P)から吐出された加工液の温度tが第1の設定温度t1より高いか否かをチェックする。なお、第1の設定温度t1は、各ポンプの最低許容流量で連続運転が可能な最高許容液温で、特定された一つのポンプにおいては例えば35°Cに設定されている。ステップS14において加工液の温度tが設定温度t1より高くない場合、即ち加工液の温度tが第1の設定温度t1以下の場合は、制御手段50はポンプ51(P)の連続運転が可能であると判断し、ポンプ51(P)と流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を上記のように作動した状態でルーチンを終了する。
【0026】
上記ステップS14において加工液の温度tが第1の設定温度t1より高い場合には、制御手段50はステップS15に進んで加工液の温度tが上記第1の設定温度t1より高い第2の設定温度t2以上か否かチェックする。なお、第2の設定温度t2は、ポンプ51(P)を連続運転すると危険な温度で、特定された一つのポンプにおいては例えば40°Cに設定されている。ステップS15において加工液の温度tが第2の設定温度t2以上ではない場合、即ち加工液の温度tが第2の設定温度t2より低い場合には、加工液の温度tが第1の設定温度t1と第2の設定温度t2との間にあり、ポンプ51(P)を連続運転するとポンプ51(P)が故障する虞があるので、制御手段50はステップS16に進んで熱交換器59の冷却ファン590(F)を駆動(ON)する。冷却ファン590(F)が駆動(ON)されると、循環系路56を循環する加工液が熱交換器59を通過することによって冷却される。このように図示の実施形態における加工液供給装置5aは、加工液の温度tが装備されたポンプの最低許容流量で連続運転が可能な最高許容液温t1を越えると熱交換器59の冷却ファン590(F)を駆動(ON)して循環系路56を循環する加工液を冷却するので、万が一加工液の温度tが装備されたポンプの最低許容流量で連続運転が可能な最高許容液温t1を越えても装置を停止することなく、長時間の連続運転が可能となる。
【0027】
ステップS16において熱交換器59の冷却ファン590(F)を駆動(ON)したならば、制御手段50は上記ステップS17に進んで加工液温度検出センサー58(TS)からの検出信号に基づいてポンプ51(P)から吐出される加工液の温度tが上記第1の設定温度t1より低い第3の設定温度t3以下に達したか否かをチェックする。なお、設定温度t3は、上記第1の設定温度t1より5°C程度低い温度で、特定された一つのポンプにおいては例えば30°Cに設定されている。ステップS17において加工液の温度tが第3の設定温度t3以下でない場合は、制御手段50は冷却ファン590(F)を作動しても未だ加工液の温度tが第2の設定温度t3に達していないと判断し、冷却ファン590(F)を駆動(ON)した状態でルーチンを終了する。
【0028】
一方、ステップS17において加工液の温度tが第3の設定温度t3以下の場合は、制御手段50は冷却ファン590(F)の作動により循環系路56を循環する加工液の温度tが第3の設定温度t3まで冷却されたと判断し、ステップS18に進んで冷却ファン590(F)の駆動を停止(OFF)する。
【0029】
なお、上記ステップS15において加工液の温度tが上記第1の設定温度t1より高い第2の設定温度t2以上の場合には、制御手段50はポンプ51(P)を連続運転すると危険であると判断し、ステップS19に進みポンプ51(P)および熱交換器59の冷却ファン590(F)を停止(OFF)するとともに、上記流量調整弁55(VA)および流量調整弁57(VB)を除勢(OFF)し、更に警報器540(ARM)を作動する。このように図示の実施形態における加工液供給装置5aは、加工液の温度tが連続運転すると危険である温度に達したら、ポンプ51(P)を停止(OFF)するので、高温状態で作動しつづけることによって生ずるポンプの損傷を未然に防止することができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明による加工液供給装置は以上のように構成されているので、次の作用効果を奏する。
【0031】
即ち、本発明による加工液供給装置は、ポンプの送出側である第2の経路とポンプの吸入側である第1の経路とを連絡する循環系路と、該循環系路に配設され印加する電圧に対応して循環系路を流れる加工液の流量を調整する循環流量調整手段と、該循環流量調整手段に印加する電圧を制御する制御手段と、ポンプの種類を入力するポンプ指定キーとを具備し、制御手段はポンプの種類に対応した最低許容流量と循環流量調整手段への供給電圧との関係マップを格納するメモリを備え、ポンプ指定キーによって指定されたポンプに対応して関係マップから循環流量調整手段に印加する電圧を決定するので、循環流量調整手段を装備されるポンプに対応した最低許容流量に設定されるため、装備されたポンプは最低許容流量値に相当する流量を常に確保することができる。従って、本発明による加工液供給装置は、第2の経路に配設された供給流量調整手段によって加工領域に供給する加工液の供給流量がポンプの最低許容流量以下に絞られても、ポンプは循環系路を循環する加工液によって最低許容流量値に相当する流量が確保されているので、ポンプが故障しない。また、本発明による加工液供給装置においては、上記ポンプの最低許容流量は循環系路を循環するので、加工液を無駄に使用することなく経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による加工液供給装置を適用する加工装置としてのダイシング装置の斜視図。
【図2】本発明に従って構成された加工液供給装置の一実施形態を示すブロック構成図。
【図3】図2に示す加工液供給装置の制御手段の動作手順を示すフローチャート。
【図4】本発明に従って構成された加工液供給装置の他の実施形態を示すブロック構成図。
【図5】図4に示す加工液供給装置の制御手段の動作手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
2:装置ハウジング
20:コントロールパネル
3:チャックテーブル
31:吸着チャック支持台
32:吸着チャック
4:スピンドルユニット
41:スピンドルハウジング
42:回転スピンドル
43:切削ブレード
451、452:加工液噴出ノズル
6:撮像機構
7:表示手段
8:カセット
81:カセットテーブル
9:半導体ウエーハ
10:支持フレーム
11:テープ
12:被加工物載置領域
13:被加工物搬出手段
14:被加工物搬送手段
15:洗浄手段
16:洗浄搬送手段
5:加工液供給装置
50:制御手段
51:ポンプ(P)
52:第1の経路
53:給水タンク
54:第2の経路
55:流量調整弁(VA)
56:循環系路
57:流量調整弁(VB)
58:加工液度温検出センサー(TS)
59:熱交換器
590:冷却ファン(F)
510:作動スイッチSW1)
520:被加工物指定キー(WSK)
530:ポンプ指定キー(PSK)
540:警報器(ARM)
Claims (2)
- 加工液を吸入し送出するポンプと、該ポンプと加工液源とを連絡する第1の経路と、該ポンプから送出された加工液を被加工物保持手段に保持された被加工物を加工手段によって加工する加工領域に送る第2の経路と、該第2の経路に配設された供給流量調整手段と、を具備する加工液供給装置において、
該供給流量調整手段より該ポンプ側の該第2の経路と該第1の経路とを連絡する循環系路と、該循環系路に配設され印加する電圧に対応して該循環系路を流れる加工液の流量を調整する循環流量調整手段と、該循環流量調整手段に印加する電圧を制御する制御手段と、該ポンプの種類を入力するポンプ指定キーと、を具備し、
該制御手段は、ポンプの種類に対応した最低許容流量と循環流量調整手段への供給電圧との関係マップを格納するメモリを備え、該ポンプ指定キーによって指定されたポンプに対応して該関係マップから該循環流量調整手段に印加する電圧を決定する、
ことを特徴とする加工液供給装置。 - 該循環流量調整手段は、流量調整弁かならなっている、請求項1記載の加工液供給装置。
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