JP2000265968A - 流体供給ポンプ再循環制御装置 - Google Patents

流体供給ポンプ再循環制御装置

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JP2000265968A
JP2000265968A JP11066115A JP6611599A JP2000265968A JP 2000265968 A JP2000265968 A JP 2000265968A JP 11066115 A JP11066115 A JP 11066115A JP 6611599 A JP6611599 A JP 6611599A JP 2000265968 A JP2000265968 A JP 2000265968A
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opening
valve device
flow rate
supply pump
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Mitsuyasu Matsuda
光泰 松田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁装置の特性に拘らず給水ポンプの最低流量
が確保でき、しかも、流体消費源側への外乱とならない
安定した制御を可能にする。 【解決手段】 流量検出手段17で検出された吸込み量
Qsの基づいて弁装置16の開閉を制御し、吸込み量Qsの
変動が関数FX-Aと関数FX-Bとの間の流量の範囲であった
場合、弁装置16の開度指令値を現状の開度の値に保持
し、弁装置16の弁特性に拘らず流量検出手段17の検
出情報だけで、つまり、弁装置16の吸込み流量を検出
する検出手段を設けることなく、給水ポンプ14の最低
流量を確保して弁装置16の開閉を精度よく制御するこ
とができ、ボイラ13側への外乱を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力プラントにお
いて、流体供給ポンプの吸込み量を所定量以上に維持す
る弁装置を設けた流体供給ポンプ再循環制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】動力プラントとしての発電プラントでは
様々な高効率化が図られている。ガスタービンと蒸気タ
ービンを組み合わせた複合発電プラントもその一つであ
る。複合発電プラントでは、蒸気タービンを運転するた
めに様々な機器が設けられ、流体供給ポンプ(給水ポン
プ)によって給水源(例えば脱気器)から流体消費源
(例えばボイラ)に流体が送られるようになっている。
給水ポンプの吸込み量を所定量以上に維持するため、ボ
イラ側に送られる流体の一部が弁装置の開閉により脱気
器に循環されるようになっている(流体供給ポンプ再循
環制御装置)。
【0003】図8に基づいて従来の流体供給ポンプ再循
環制御装置を説明する。図8には従来の流体供給ポンプ
再循環制御装置を備えた給水系の概略構成を示してあ
る。
【0004】図に示すように、復水器側から脱気器1に
給水され、脱気器1からは主流路2によりボイラ3に流
体が送給される。主流路2には流体供給ポンプとしての
給水ポンプ4が設けられ、給水ポンプ4の駆動によりボ
イラ3に所定量の流体が送られる。給水ポンプ4の下流
側には脱気器1に連通する分岐路5が接続され、分岐路
5には弁装置6が設けられている。弁装置6の流量を調
節することにより脱気器1への流体の流通量が調整さ
れ、給水ポンプ4の吸込み量が所定量以上に維持され
る。即ち、給水ポンプ4の最低流量が確保できなくなる
虞がある場合、弁装置6を開いて流体を脱気器1に再循
環させ、給水ポンプ4の最低流量を確保する。
【0005】給水ポンプ4の上流側には第1流量検出手
段7が設けられ、弁装置6の上流側における分岐路5に
第2流量検出装置8が設けられている。第1流量検出手
段7により給水ポンプ4の吸込み量Qsが検出され、第2
流量検出装置8により弁装置6側の流量Qrが検出され
る。第1流量検出手段7及び第2流量検出装置8の検出
情報は制御装置9に入力される。そして、ボイラ3へ送
られる流体の流量Qfは、吸込み量Qsから流量Qrを減じた
値で制御装置9で求められる。
【0006】給水ポンプ4は、吸込み量の最低流量が決
まっており、最低流量に満たない流量で運転すると、給
水ポンプ4が破損する虞がある。従って、弁装置6を開
閉して給水ポンプ4の吸込み量の最低流量を保つように
流体を脱気器1に再循環させている。再循環量の調整、
つまり、弁装置6の開閉は、ボイラ3へ送られる流体の
流量Qfに逆比例させて連続的に制御させる。これによ
り、吸込み量Qsを最低流量に保って再循環量を調整する
ことができる。
【0007】また、分岐路5が分岐した下流側における
主流路2には第3流量検出装置10が設けられ、第3流
量検出装置10によりボイラ3へ送られる流体の実際の
流量が検出される。
【0008】上述した流体供給ポンプ再循環制御装置で
は、ボイラ3へ送られる流体の流量Qfに逆比例させて、
弁装置6を連続的に開閉制御することで、給水ポンプ4
の最低流量を確保して吸込み量Qsを調整している。第3
流量検出手段10は、ボイラ3の必要流量が検出できる
分解能力の検出手段であるため、給水ポンプ4の最低流
量値の検出精度は悪くなってしまう。このため、吸込み
量Qsから流量Qrを減じた値を算出し、その値である流量
Qfに逆比例させることで、給水ポンプ4の最低流量を精
度良く確保することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の流体供給ポンプ
再循環制御装置は、弁装置6の流量特性が略計画値であ
ることを前提として、ボイラ3へ送られる流体の流量Qf
に逆比例させて弁装置6を連続的に開閉制御していた。
しかし、弁装置6の流量特性は、内弁の補修や交換によ
り計画値と大幅にずれることがある。この場合、ボイラ
3へ送られる流体の流量Qfに逆比例させても計画通りの
流量とならなくなる虞があり、給水ポンプ4の最低流量
を確保できなくなることが考えられる。給水ポンプ4を
運転するにあたり最も重要なことは最低流量を確保する
ことであり、最低流量を下回ると、給水ポンプ4に損傷
を与え、プラント全体の運用にも支障をきたしてしま
う。
【0010】第1流量検出手段7で検出される吸込み量
Qsにより弁装置6を開閉制御することで、少なくとも給
水ポンプ4の最低流量以上の流量を確保することはでき
る。しかし、吸込流量の増加に比例して開閉制御するこ
とになり、必要以上の無駄な流量の再循環が行なわれる
ことになり、また、ボイラ3へ送られる流体の外乱とな
って安定した制御ができない。
【0011】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、弁装置の特性に拘らず流体供給ポンプの最低流量が
確保でき、しかも、流体消費源側への外乱とならない安
定した制御が可能な流体供給ポンプ再循環制御装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、給水源から流体消費源に流体を送給
する主流路に流体供給ポンプを設け、流体供給ポンプの
下流側で給水源に連通する分岐路を主流路に接続し、流
量を調節することにより流体供給ポンプの吸込み量を所
定量以上に維持する弁装置を分岐路に設けた流体供給ポ
ンプ再循環制御装置において、流体供給ポンプの吸込み
流量もしくは流体供給ポンプの吐出流量を検出する流量
検出手段を主流路に設け、流量検出手段の検出情報に基
づいて弁装置の開度を設定し設定された開度に応じて弁
装置を開閉動作させる制御手段を備え、制御手段には、
弁装置の開側の第1開度状況及び閉側の第2開度状況を
個別に設定する開度状況設定機能と、流量検出手段で検
出された流量が第1開度状況と第2開度状況との間の流
量であった場合には弁装置の開度を現状に保持する保持
機能とを有していることを特徴とする。
【0013】そして、弁装置の開度は値が大きくなるに
従って閉側に動作されように構成され、制御手段の保持
機能は、弁装置の現在の開度と、検出された流量に相当
する第2開度状況における開度とを比較して大きい開度
を選択して第1開度値とし、第1開度値と、検出された
流量に相当する第1開度状況における開度とを比較して
小さい開度を選択して第2開度値とし、第2開度値を弁
装置の開度として弁装置の開度を現状に保持するように
したことを特徴とする。また、制御手段は、強制開指令
があった場合には弁装置を即座に開動作させると同時に
弁装置の閉動作を禁止して流体供給ポンプの吸込み量を
所定量以上に維持させる開閉状況設定機能を有している
ことを特徴とする。また、制御手段は、弁装置の特性に
基づいて弁装置の開閉をリニアに制御すると同時に所定
開状況以下は弁装置を全閉とする弁特性補正機能を有し
ていることを特徴とする。
【0014】そして、流体消費源は動力プラントにおけ
るボイラであり、給水源は動力プラントにおける脱気器
であることを特徴とする。また、流体消費源は動力プラ
ントにおける脱気器であり、給水源は動力プラントにお
ける復水器であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の流体
供給ポンプ再循環制御装置を説明する。図1には本発明
の一実施形態例に係る流体供給ポンプ再循環制御装置を
備えた給水系の概略構成、図2には制御装置のブロック
構成、図3には吸込み流量と開度指令との関係を表すグ
ラフ、図4、図5には保持機能の動作説明、図6には弁
開度の経時変化を表すグラフを示してある。本実施形態
例は、流体消費源として動力プラントにおけるボイラを
適用し、給水源として動力プラントにおける脱気器を適
用した例を示してある。
【0016】図1に示すように、復水器側から給水源と
しての脱気器11に給水され、脱気器11からは主流路
12により流体消費源としてのボイラ13に流体が送給
される。主流路12には流体供給ポンプとしての給水ポ
ンプ14が設けられ、給水ポンプ14の駆動によりボイ
ラ13に所定量の流体が送られる。給水ポンプ14の下
流側には脱気器11に連通する分岐路15が接続され、
分岐路15には弁装置16が設けられている。弁装置1
6の流量を調節することにより脱気器11への流体の流
通量が調整され、給水ポンプ14の吸込み量が所定量以
上に維持される。即ち、給水ポンプ4の最低流量が確保
できなくなる虞がある場合、弁装置16を開いて流体を
脱気器11に再循環させ、給水ポンプ14の最低流量を
確保する。
【0017】給水ポンプ14の上流側ににおける主流路
12には流量検出手段17が設けられ、流量検出手段1
7により給水ポンプ14の吸込み量Qsが検出される。ま
た、分岐路15が分岐した下流側における主流路12に
は送給流量検出手段18が設けられ、送給流量検出手段
18によりボイラ13へ送られる流体の実際の流量が検
出される。流量検出手段17の検出情報は制御手段とし
ての制御装置19に入力され、制御装置19では、給水
ポンプ14の吸込み量Qsに基づいて弁装置16の開度を
設定し、設定された開度に応じて弁装置16を開閉動作
させる。即ち、開度である開度指令値が大きくなるに従
って弁装置16が閉じられ、開度指令値が小さくなるに
従って弁装置16が開かれ、開度指令値100 %で弁装置
16は全閉となり開度指令値0%で弁装置16は全開と
なるように構成されている。
【0018】図2に示すように、制御装置19には、弁
装置16の開側の第1開度状況と閉側の第2開度状況と
を、吸込み量Qsと開度指令値との関係としての関数FX-A
及び関数FX-Bとして設定する開度状況設定機能21が備
えられている。また、制御装置19には、流量検出手段
17で検出された吸込み量Qsが関数FX-Aと関数FX-Bとの
間の流量であった場合、弁装置16の開度指令値を現状
の開度の値に保持する保持機能22が備えられている。
【0019】また、図2に示すように、制御装置19に
は、強制開指令があった場合には、弁装置16を即座に
開動作させると同時に弁装置16の閉動作を禁止して、
所定の循環量を確保して給水ポンプ14の吸込み量を所
定量以上に維持させる開閉状況設定機能23が備えられ
ている。開閉状況設定機能23は、強制開指令がない通
常の開閉指令の場合、所定のレートで弁装置16の開閉
を制御する機能を有している。更に、制御装置19に
は、弁装置16の特性に基づいて開閉をリニアに制御す
ると同時に所定開度以下では弁装置16を全閉とする弁
特性補正機能24を備えている。
【0020】上記構成の流体供給ポンプ再循環制御装置
では、給水ポンプ14の吸込み量の最低流量が決まって
おり、最低流量に満たない流量で運転すると、給水ポン
プ14が破損する虞がある。従って、弁装置16を開閉
して給水ポンプ14の吸込み量の最低流量を保つように
流体を脱気器11に再循環させている。再循環量の調整
は、制御装置19の指令により弁装置16を動作させる
ことにより実施される。即ち、流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに基づいて関数FX-A及び関数FX-Bによ
り開側及び閉側それぞれで開度指令値が出力され、開度
指令値に基づいて弁装置16が開閉制御される(開度指
令値が大きくなると弁装置16が閉じられ、開度指令値
が小さくなると弁装置16が開かれる)。そして、流量
検出手段17で検出された吸込み量Qsの変動が関数FX-A
と関数FX-Bとの間の流量の範囲であった場合、保持機能
22により弁装置16の開度指令値を現状の開度の値に
保持し、ボイラ13側への外乱を防止している。
【0021】また、強制開指令があった場合には、開閉
状況設定機能23により弁装置16を即座に開動作させ
ると同時に弁装置16の閉動作を禁止して、所定の循環
量を確保して給水ポンプ14の吸込み量を所定量以上に
維持させ、給水ポンプ14の破損を防止している。ま
た、開閉状況設定機能23により通常の開閉指令の場合
には所定のレートで弁装置16の開閉を制御し、更に、
弁特性補正機能24により弁装置16の特性に基づいて
開閉をリニアに制御すると同時に所定開状況以下では弁
装置16を全閉とし、弁特性に拘らず安定した流量を確
保し微開度でのエロージョンを防止している。
【0022】次に、開度状況設定機能21、保持機能2
2、開閉状況設定機能23及び弁特性補正機能24を具
体的に説明する。
【0023】図2乃至図5に基づいて開度状況設定機能
21及び保持機能22を説明する。
【0024】開度状況設定機能21には、吸込み量Qsと
開度指令値との関係が弁装置16の開側の関数FX-A(図
中点線で示してある)及び弁装置16の閉側の関数FX-B
(図中実線で示してある)としてマップ化されて設定さ
れている。弁装置16が開動作する時には、関数FX-Aに
応じて吸込み量Qsに基づいた開度指令値が出力され、弁
装置16が閉動作する時には、関数FX-Bに応じて吸込み
量Qsに基づいた開度指令値が出力される。即ち、弁装置
16が開動作する時には吸込み量Qsが少ない側から動作
を始め、弁装置16が閉動作する時には吸込み量Qsが多
い側から動作を始める。そして、流量検出手段17で検
出された吸込み量Qsの変動が、関数FX-Aと関数FX-Bとの
範囲である時には、弁装置16の開度指令値が現状の開
度の値に保持される。
【0025】保持機能22では、図4、図5に示すよう
に、弁装置16の現在の開度指令値cと、流量検出手段
17で検出された吸込み量Qsに相当する関数FX-B(第2
開度状況)の開度指令値bとを比較して大きい値を第1
開度値dとして選択する。次に、第1開度値dと、流量
検出手段17で検出された吸込み量Qsに相当する関数FX
-A(第1開度状況)の開度指令値aを比較して小さい値
を第2開度値とし、第2開度値を弁装置16の新たな開
度指令値cとして出力する。これにより、流量検出手段
17で検出された吸込み量Qsの変動が小さい時に弁装置
16の開度指令値が現状の開度の値に保持され、無用な
開閉動作がなくなる。
【0026】図3に基づいて上述した保持機能22の動
作状況を具体的に説明する。
【0027】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がの場合 弁装置16の現在の開度指令値cが0であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値も0である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは0と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は0で
ある。従って、第1開度値0と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は0となる。このた
め、吸込み量Qsの値がの場合、第2開度指令値0が弁
装置16の開度指令値となり、弁装置16は全開状態と
なる。
【0028】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに増加した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが0であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値も0である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは0と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は25で
ある。従って、第1開度値0と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は0となる。このた
め、吸込み量Qsの値がからに増加した場合、開側の
開度指令値が25であるが、弁装置16の開度指令値は現
在の第2開度指令値0に保たれ、弁装置16は全開状態
が保たれる。
【0029】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに増加した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが0であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値は50である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは50と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は90で
ある。従って、第1開度値50と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は50となる。このた
め、吸込み量Qsの値がからに増加した場合、第2開
度値50が弁装置16の開度指令値となり、弁装置16は
半分閉じられる。
【0030】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに減少した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが50であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値は25である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは50と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は90で
ある。従って、第1開度値50と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は50となる。このた
め、吸込み量Qsの値がからに減少した場合、開側の
開度指令値が90であるが、弁装置16の開度指令値は現
在の第2開度指令値50に保たれ、弁装置16は半分閉じ
られた状態が保たれる。
【0031】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに減少した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが50であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値は0である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは50と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は35で
ある。従って、第1開度値50と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は35となる。このた
め、吸込み量Qsの値がからに減少した場合、第2開
度値35が弁装置16の開度指令値となり、弁装置16が
半分閉じられた状態から若干開かれる。
【0032】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに増加した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが35であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値は15である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは35と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は55で
ある。従って、第1開度値35と流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値とを
比較して小さい値となる第2開度値は35となる。このた
め、吸込み量Qsの値がからに増加した場合、開側の
開度指令値が55であるが、弁装置16の開度指令値は現
在の第2開度指令値35に保たれ、弁装置16は半分閉じ
られた状態から若干開かれれた状態が保たれる。
【0033】流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の値がからに増加した場合 弁装置16の現在の開度指令値cが35であり、吸込み量
Qsに相当する関数FX-Bの開度指令値は70である。従っ
て、現在の開度指令値cと吸込み量Qsに相当する関数FX
-Bの開度指令値とを比較して大きい値となる第1開度値
dは70と選択される。また、流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値は100
である。従って、第1開度値70と流量検出手段17で検
出された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令値と
を比較して小さい値となる第2開度値は70となる。この
ため、吸込み量Qsの値がからに増加した場合、第2
開度値70が弁装置16の開度指令値となり、弁装置16
は約70%閉じられる。
【0034】上述したように、流量検出手段17で検出
された吸込み量Qsの値がからに減少した場合や、流
量検出手段17で検出された吸込み量Qsの値がから
に増加した場合は、関数FX-Aと関数FX-Bとの間での吸込
み量Qsの増減となり、弁装置16の開度指令値が現状の
開度の値に保持されて弁装置16の開閉状況は変化しな
い。従って、流量検出手段17で検出された吸込み量Qs
の変動が小さい時には無用な開閉動作がなくなる。
【0035】尚、流量検出手段17での吸込み量Qsの検
出を複数回行なって、現在の状況が開動作側か閉動作側
かを判断し、関数FX-Aと関数FX-Bとの間での吸込み量Qs
の増減を検出した場合に、現在の操作側における開度指
令値を維持するようにすることも可能である。
【0036】また、現在の指令値と、流量検出手段17
で検出された吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの開度指令
値を比較して小さい値を第1開度指令値とし、第1開度
指令値と、流量検出手段17で検出された吸込み量Qsに
相当する関数FX-Bの開度指令値とを比較して大きい値を
弁装置16の開度指令値とした場合であっても上述と同
様の開度指令値が得られる。ただし、図示の実施形態例
の場合、第1開度値と吸込み量Qsに相当する関数FX-Aの
開度指令値との小さい値を弁装置16の最終的な開度指
令値としているため、判断にエラーが生じても開度指令
値が開側の関数FX-Aの値を上回ることがない。このた
め、万一判断にエラーが生じても給水ポンプ14の流量
が確保される側(安全側)となる。
【0037】保持機能22で流量検出手段17で検出さ
れた吸込み量Qsに基づいて開度指令値が設定された後、
開閉状況設定機能23により弁装置16の所定の開閉状
況が設定される。図2に基づいて開閉状況設定機能23
を具体的に説明する。
【0038】図に示すように、制御装置19には切換手
段26が備えられ、切換手段26には保持機能22から
の開度指令値と強制開指令値0%とが入力される。切換
手段26は強制開指令に基づいてスイッチがオン・オフ
され、強制開指令があった場合にスイッチがオンとなっ
て強制開指令値0%に切り換えられ(黒矢印)、強制開
指令がない場合にスイッチがオフとなって保持機能22
からの開度指令値に切り換えられる(白矢印)。つま
り、強制開指令があると、開度指令値が0の全開状態に
設定される。切換手段26からの開度指令値はリミッタ
手段30に入力され、リミッタ手段30では、開レート
(レート2)及び閉レート(レート1)が設定される。
【0039】制御装置19には弁装置16が閉側に動作
する時のレートを設定するための第1切換手段27と、
弁装置16が開側に動作する時のレートを設定するため
の第2切換手段28とが備えられ、第1切換手段27、
第2切換手段28は強制開指令に基づいてスイッチがオ
ン・オフされる。第1切換手段27では、強制開指令が
あった場合にスイッチがオンとなって強制開レート0が
レート1とされ(黒矢印)、強制開指令がない場合にス
イッチがオフとなって通常レート(例えば100%/30
秒)がレート1とされる(白矢印)。第2切換手段28
では、強制開指令があった場合にスイッチがオンとなっ
て強制開レート∞がレート2とされ(黒矢印)、強制開
指令がない場合にスイッチがオフとなって通常レート
(例えば100%/30 秒)がレート2とされる(白矢
印)。
【0040】つまり、強制開指令があった場合、切換手
段26が強制開指令値0%に切り換えられ、第1切換手
段27で強制開レート0がレート1として出力され、第
2切換手段28で強制開レート∞がレート2として出力
される。これにより、弁装置16が即座に開動作(レー
ト2:∞)させると同時に弁装置16の閉動作が禁止
(レート1:0)される。このため、強制開指令があっ
た場合には、所定の循環量が瞬時に確保され給水ポンプ
14の吸込み量を所定量以上に維持させ、給水ポンプ1
4の破損を防止している。
【0041】強制開指令がない場合、切換手段26は保
持機能22からの開度指令値に切り換えられ、第1切換
手段27及び第2切換手段28で通常レートがレート1
及びレート2として出力される。
【0042】リミッタ手段30で弁装置16の開閉レー
トが設定された後、弁特性補正機能24により弁装置1
6の特性に基づいて開閉がリニアに制御される。また、
弁特性補正機能24では、所定開状況以下では弁装置1
6を全閉とし、弁特性に拘らず安定した流量を確保し微
開状況でのエロージョンを防止するようにしている。
【0043】即ち、図6に示すように、弁装置16の時
間経過に応じた開閉状況がマップ化されて設定されてい
る。全閉状態から全開状態(または全開状態から全閉状
態)までの開状況(図中点線)と閉状況(図中実線)が
弁装置16の特性に基づいて直線状に設定され、開閉が
リニアに制御されるようになっている。また、開状況
(図中点線)の場合、所定開状態までは全閉状態が保た
れ、閉状況(図中実線)の場合、所定開状況以下では全
閉状態が保たれる。これにより、弁装置16の弁特性に
拘らず安定した流量が確保され、微開状況でのエロージ
ョンが防止されるようになっている。
【0044】上記構成の流体供給ポンプ再循環制御装置
では、流量検出手段17で検出された吸込み量Qsの変動
が関数FX-Aと関数FX-Bとの間の流量の範囲であった場
合、保持機能22により弁装置16の開度指令値を現状
の開度の値に保持するようにしたので、弁装置16の弁
特性に拘らず流量検出手段17の検出情報だけで、つま
り、弁装置16の吸込み流量を検出する検出手段を設け
ることなく、給水ポンプ14の最低流量を確保して弁装
置16の開閉を精度よく制御することができ、ボイラ1
3側への外乱を防止することが可能になる。ボイラ13
への給水系では、流体供給ポンプ再循環制御装置が複数
組設けられているため、弁装置16の吸込み流量を検出
する検出手段も複数個省略することができ、部品点数の
削減が図れコスト低減が図れる。
【0045】また、強制開指令があった場合には、開閉
状況設定機能23により弁装置16を即座に開動作させ
ると同時に弁装置16の閉動作を禁止して、所定の循環
量を確保して給水ポンプ14の吸込み量を所定量以上に
維持させるようにしているので、給水ポンプ14の破損
を確実に防止することができる。
【0046】また、開閉状況設定機能23により通常の
開閉指令の場合には所定のレートで弁装置16の開閉を
制御し、更に、弁特性補正機能24により弁装置16の
特性に基づいて開閉をリニアに制御すると同時に所定開
状況以下では弁装置16を全閉とするようにしたので、
弁特性に拘らず安定した流量が確保でき、微開状況での
エロージョンを防止することが可能となる。
【0047】このため、弁装置16の特性に拘らず給水
ポンプ14の最低流量が確保でき、しかも、ボイラ13
への外乱とならない安定した制御が可能な流体供給ポン
プ再循環制御装置とすることができる。
【0048】次に流体供給ポンプ再循環制御装置の他の
実施形態例を図7に基づいて説明する。図7には本発明
の他の実施形態例に係る流体供給ポンプ再循環制御装置
を備えた給水系の概略構成を示してある。本実施形態例
は、流体消費源として動力プラントにおける脱気器を適
用し、給水源として動力プラントにおける復水器を適用
した例を示してある。尚、図1に示した部材と同一部材
には同一符号を付してある。
【0049】図7に示すように、蒸気タービン側から給
水源としての復水器41に給水され、復水器41からは
主流路42により流体消費源としての脱気器11に流体
が送給される。主流路42には流体供給ポンプとしての
復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44が設けら
れ、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の駆動
により脱気器11に所定量の流体が送られる。復水ポン
プ43と復水ブースタポンプ44の間における主流路4
2には、蒸気タービン側からのグランド蒸気との間で熱
交換を行なう熱交換器45が設けられると共に、復水の
脱塩を行なう復水脱塩装置46が設けられている。
【0050】復水ブースタポンプ44の下流側には復水
器41に連通する分岐路47が接続され、分岐路47に
は弁装置48が設けられている。弁装置48の流量を調
節することにより復水器41への流体の流通量が調整さ
れ、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の吸込
み量が所定量以上に維持される。即ち、復水ポンプ43
及び復水ブースタポンプ44の最低流量が確保できなく
なる虞がある場合、弁装置48を開いて流体を復水器4
1に再循環させ、復水ポンプ43及び復水ブースタポン
プ44の最低流量を確保する。
【0051】分岐路46が分岐した下流側における主流
路42には脱気器水位制御弁49が設けられると共に、
給水加熱器50が設けられている。また、給水加熱器5
0の下流側には流量検出手段51が設けられている。流
量検出手段51により脱気器11へ送られる復水の流
量、即ち、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44
の吐出流量Qsが検出される。流量検出手段51の検出情
報は制御手段としての制御装置52に入力され、制御装
置52では、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ4
4の吐出流量Qsに基づいて弁装置48の開度を設定し、
設定された開度に応じて弁装置16を開閉動作させる。
弁装置48は、開度である開度指令値が大きくなるに従
って閉じられ、開度指令値が小さくなるに従って開か
れ、開度指令値100 %で弁装置48は全閉となり開度指
令値0%で弁装置48は全開となるように構成されてい
る。
【0052】尚、復水ポンプ43及び復水ブースタポン
プ44の吐出流量Qsは、脱気器水位制御弁49の動作信
号に応じて検出することも可能である。
【0053】制御装置52には、図2に示したものと同
様に、弁装置48の開側の第1開度状況と閉側の第2開
度状況とを、吐出流量Qsと開度指令値との関係としての
関数FX-A及び関数FX-Bとして設定する(図3の吸込み量
Qsを吐出流量Qsに置き換えた関係)開度状況設定機能が
備えられている。また、流量検出手段51で検出された
吐出流量Qsが関数FX-Aと関数FX-Bとの間の流量であった
場合、弁装置48の開度指令値を現状の開度の値に保持
する保持機能が備えられている。具体的な制御内容は図
2乃至図5で示した制御と同様に実施される。
【0054】また、制御装置52には、強制開指令があ
った場合には、弁装置48を即座に開動作させると同時
に弁装置48の閉動作を禁止して、所定の循環量を確保
して復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の吸込
み量を所定量以上に維持させる開閉状況設定機能が備え
られ、開閉状況設定機能は、強制開指令がない通常の開
閉指令の場合、所定のレートで弁装置48の開閉を制御
する機能を有している。更に、制御装置52には、弁装
置48の特性に基づいて開閉をリニアに制御すると同時
に所定開状況以下では弁装置48を全閉とする弁特性補
正機能を備えている。具体的な制御内容は図2及び図6
で示した制御と同様に実施される。
【0055】上記構成の復水ポンプ再循環制御装置で
は、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の吸込
み量の最低流量が決まっており、最低流量に満たない流
量で運転すると、復水ポンプ43及び復水ブースタポン
プ44が破損する虞がある。従って、弁装置48を開閉
して復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の吸込
み量の最低流量を保つように流体を復水器41に再循環
させている。再循環量の調整は、制御装置52の指令に
より弁装置48を動作させることにより実施される。即
ち、流量検出手段51で検出された吐出量Qsに基づいて
関数FX-A及び関数FX-Bにより開側及び閉側それぞれで開
度指令値が出力され、開度指令値に基づいて弁装置48
が開閉制御される(開度指令値が大きくなると弁装置4
8が閉じられ、開度指令値が小さくなると弁装置48が
開かれる)。そして、流量検出手段51で検出された吐
出量Qsの変動が関数FX-Aと関数FX-Bとの間の流量の範囲
であった場合、保持機能により弁装置48の開度指令値
を現状の開度の値に保持し、脱気器11側への外乱を防
止している。
【0056】また、強制開指令があった場合には、開閉
状況設定機能により弁装置48を即座に開動作させると
同時に弁装置48の閉動作を禁止して、所定の循環量を
確保して復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の
吸込み量を所定量以上に維持させ、復水ポンプ43及び
復水ブースタポンプ44の破損を防止している。また、
開閉状況設定機能により通常の開閉指令の場合には所定
のレートで弁装置48の開閉を制御し、更に、弁特性補
正機能により弁装置48の特性に基づいて開閉をリニア
に制御すると同時に所定開度以下では弁装置48を全閉
とし、弁特性に拘らず安定した流量を確保し微開度での
エロージョンを防止している。
【0057】従って、上記構成の復水ポンプ再循環制御
装置では、前述した実施形態例と同様に、弁装置48の
弁特性に拘らず流量検出手段51の検出情報だけで、つ
まり、弁装置48の吸込み流量を検出する検出手段を設
けることなく、復水ポンプ43及び復水ブースタポンプ
44の最低流量を確保して弁装置48の開閉を精度よく
制御することができ、脱気器11側への外乱を防止する
ことが可能になる。また、弁装置48の吸込み流量を検
出する検出手段を省略することができ、部品点数の削減
が図れコスト低減が図れる。
【0058】また、強制開指令があった場合には、弁装
置48を即座に開動作させると同時に弁装置48の閉動
作を禁止して、所定の循環量を確保して復水ポンプ43
及び復水ブースタポンプ44の吸込み量を所定量以上に
維持させるようにしているので、復水ポンプ43及び復
水ブースタポンプ44の破損を確実に防止することがで
きる。また、通常の開閉指令の場合には所定のレートで
弁装置48の開閉を制御し、更に、弁装置48の特性に
基づいて開閉をリニアに制御すると同時に所定開状況以
下では弁装置48を全閉とするようにしたので、弁特性
に拘らず安定した流量が確保でき、微開状況でのエロー
ジョンを防止することが可能となる。
【0059】このため、弁装置48の特性に拘らず給水
ポンプ43及び復水ブースタポンプ44の最低流量が確
保でき、しかも、脱気器11への外乱とならない安定し
た制御が可能な流体供給ポンプ再循環制御装置とするこ
とができる。
【0060】尚、図1に示したボイラ13への給水系と
図7に示した脱気器11への給水系とのどちらか一方に
本願発明の流体供給ポンプ再循環制御装置を適用して両
者を組み合わせたプラントを構築したり、図1に示した
ボイラ13への給水系と図7に示した脱気器11への給
水系との両方に本願発明の流体供給ポンプ再循環制御装
置を適用して両者を組み合わせたプラントを構築するこ
とが可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明の流体供給ポンプ再循環制御装置
は、給水源から流体消費源に流体を送給する主流路に流
体供給ポンプを設け、流体供給ポンプの下流側で給水源
に連通する分岐路を主流路に接続し、流量を調節するこ
とにより流体供給ポンプの吸込み量を所定量以上に維持
する弁装置を分岐路に設けた流体供給ポンプ再循環制御
装置において、流体供給ポンプの吸込み流量もしくは流
体供給ポンプの吐出流量を検出する流量検出手段を主流
路に設け、流量検出手段の検出情報に基づいて弁装置の
開度を設定し設定された開度に応じて弁装置を開閉動作
させる制御手段を備え、制御手段には、弁装置の開側の
第1開度状況及び閉側の第2開度状況を個別に設定する
開度状況設定機能と、流量検出手段で検出された流量が
第1開度状況と第2開度状況との間の流量であった場合
には弁装置の開度を現状に保持する保持機能とを有して
いるので、弁装置の弁特性に拘らず流量検出手段の検出
情報だけで、つまり、弁装置の吸込み流量を検出する検
出手段を設けることなく、流体供給ポンプの最低流量を
確保して弁装置の開閉を精度よく制御することができ、
流体消費源側への外乱を防止することが可能になる。こ
の結果、弁装置の特性に拘らず流体供給ポンプの最低流
量が確保でき、しかも、流体消費源側への外乱とならな
い安定した制御が可能となる。
【0062】また、弁装置の開度は値が大きくなるに従
って閉側に動作されように構成され、制御手段の保持機
能は、弁装置の現在の開度と、検出された流量に相当す
る第2開度状況における開度とを比較して大きい開度を
選択して第1開度値とし、第1開度値と、検出された流
量に相当する第1開度状況における開度とを比較して小
さい開度を選択して第2開度値とし、第2開度値を弁装
置の開度として弁装置の開度を現状に保持するようにし
たので、第1開度値と吸込み量に相当する開度指令値と
の小さい値が弁装置の最終的な開度指令値となる。この
結果、判断にエラーが生じても開度指令値が開側の第1
開度値を上回ることがなく、万一判断にエラーが生じて
も流体供給ポンプの流量が確保される側となり安全性が
保たれる。
【0063】また、制御手段は、強制開指令があった場
合には弁装置を即座に開動作させると同時に弁装置の閉
動作を禁止して流体供給ポンプの吸込み量を所定量以上
に維持させる開閉状況設定機能を有しているので、緊急
時であっても流体供給ポンプの流量が確保される。ま
た、制御手段は、弁装置の特性に基づいて弁装置の開閉
をリニアに制御すると同時に所定開状況以下は弁装置を
全閉とする弁特性補正機能を有しているので、弁装置の
特性に拘らず開閉がスムーズとなり、微開状態でのエロ
ージョンを防止することが可能となる。
【0064】また、流体消費源は動力プラントにおける
ボイラであり、給水源は動力プラントにおける脱気器で
あるので、動力プラントの部品点数を削減してコスト低
減を図ることが可能となる。また、流体消費源は動力プ
ラントにおける脱気器であり、給水源は動力プラントに
おける復水器であるので、動力プラントの部品点数を削
減してコスト低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る流体供給ポンプ再
循環制御装置を備えた給水系の概略構成図。
【図2】制御装置のブロック構成図。
【図3】吸込み流量と開度指令との関係を表すグラフ。
【図4】保持機能の動作説明図。
【図5】保持機能の動作説明図。
【図6】弁開度の経時変化を表すグラフ。
【図7】本発明の他実施形態例に係る流体供給ポンプ再
循環制御装置を備えた給水系の概略構成図。
【図8】従来の流体供給ポンプ再循環制御装置を備えた
給水系の概略構成図。
【符号の説明】
11 脱気器 12,42 主流路 13 ボイラ 14,43 給水ポンプ 15,47 分岐路 16,48 弁装置 17 流量制御弁 19,52 制御装置 21 開度状況設定機能 22 保持機能 23 開閉状況設定機能 24 弁特性補正機能 26 切換手段 27 第1切換手段 28 第2切換手段 30 リミッタ手段 41 復水器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水源から流体消費源に流体を送給する
    主流路に流体供給ポンプを設け、流体供給ポンプの下流
    側で給水源に連通する分岐路を主流路に接続し、流量を
    調節することにより流体供給ポンプの吸込み量を所定量
    以上に維持する弁装置を分岐路に設けた流体供給ポンプ
    再循環制御装置において、 流体供給ポンプの吸込み流量もしくは流体供給ポンプの
    吐出流量を検出する流量検出手段を主流路に設け、 流量検出手段の検出情報に基づいて弁装置の開度を設定
    し設定された開度に応じて弁装置を開閉動作させる制御
    手段を備え、 制御手段には、 弁装置の開側の第1開度状況及び閉側の第2開度状況を
    個別に設定する開度状況設定機能と、 流量検出手段で検出された流量が第1開度状況と第2開
    度状況との間の流量であった場合には弁装置の開度を現
    状に保持する保持機能とを有していることを特徴とする
    流体供給ポンプ再循環制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、弁装置の開度は値が
    大きくなるに従って閉側に動作されように構成され、 制御手段の保持機能は、 弁装置の現在の開度と、検出された流量に相当する第2
    開度状況における開度とを比較して大きい開度を選択し
    て第1開度値とし、 第1開度値と、検出された流量に相当する第1開度状況
    における開度とを比較して小さい開度を選択して第2開
    度値とし、 第2開度値を弁装置の開度として弁装置の開度を現状に
    保持するようにしたことを特徴とする流体供給ポンプ再
    循環制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、制
    御手段は、強制開指令があった場合には弁装置を即座に
    開動作させると同時に弁装置の閉動作を禁止して流体供
    給ポンプの吸込み量を所定量以上に維持させる開閉状況
    設定機能を有していることを特徴とする流体供給ポンプ
    再循環制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
    て、制御手段は、弁装置の特性に基づいて弁装置の開閉
    をリニアに制御すると同時に所定開状況以下は弁装置を
    全閉とする弁特性補正機能を有していることを特徴とす
    る流体供給ポンプ再循環制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、流体消費源は動力プラントにおけるボイラであり、
    給水源は動力プラントにおける脱気器であることを特徴
    とする流体供給ポンプ再循環制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、流体消費源は動力プラントにおける脱気器であり、
    給水源は動力プラントにおける復水器であることを特徴
    とする流体供給ポンプ再循環制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002224931A (ja) * 2001-01-29 2002-08-13 Disco Abrasive Syst Ltd 加工液供給装置
JP2020176737A (ja) * 2019-04-15 2020-10-29 東芝プラントシステム株式会社 復水循環システムおよび復水循環方法
JP2021088760A (ja) * 2019-11-25 2021-06-10 住友金属鉱山株式会社 循環水の再利用設備及び循環水の再利用方法
CN113107832A (zh) * 2021-04-25 2021-07-13 西安热工研究院有限公司 一种测试带勺管调节的电动给水泵特性的方法

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