JP4740475B2 - 合成樹脂製キャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、容器の口部に装着される合成樹脂製キャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の合成樹脂製キャップは、注出筒部を有し、かつ、その外周側に係合凹部を有する中栓と、該中栓に嵌着され、かつ、その側壁部内面下部に係合突起を有する上蓋と、を備えている。このキャップは、次の様にして容器口部に打栓装着される。
【0003】
先ず、殺菌のため70℃〜90℃に加熱された、つゆ類、たれ類等の液体食品調味料を容器内に充填する。
次に、中栓に上蓋を嵌着させたキャップを前記容器の口部に打栓装着する。
この時、該液体食品調味料がこぼれて容器の外面等に付着することがあるので、これを除去するために、又は、冷却するために、該容器を30℃〜50℃程度の温水シャワーにより洗浄する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この打栓工程や洗浄工程において、上蓋の内方空間が上蓋と中蓋とにより密閉されているので、上蓋内の空気が加熱により膨張して上蓋が押し上げられる。
そのため、上蓋が浮き上がったり、外れたりする現象、所謂はまぐり現象、が発生することがある。又、温水シャワーの洗浄により容器が急冷却されると、上蓋内で膨張している空気が冷却され急激に収縮するので、該上蓋内は負圧状態となる。
そのため、該上蓋内に前記温水シャワーの温水が吸引され、該上蓋の内面に水滴が付着することがある。この水滴は、かびの原因となるので、食品にとっては致命的な問題となる。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑み、上蓋内の圧力上昇を防止することを目的とする。他の目的は、洗浄水等が上蓋内に入り込まないようにすることである。
【0006】
この発明は、外筒に頂壁を介して連続する注出筒を有する中栓と、該中栓に着脱可能に設けられ、該外筒の外周面に対向する内周面を有する上蓋と、を備えた合成樹脂製キャップにおいて;前記中栓には、前記頂壁の上面側に前記上蓋と係合するストッパリングが設けられており、前記外周面又は内周面の何れか一方の面に、閉蓋時において、下向きに傾斜し、前記上蓋内が負圧の状態において、前記他方の面を押圧するヒレ状弁を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者は、前記問題を解決するためには、中栓の外筒の外周面と、該外周面に対向する上蓋の内周面との間に、シール手段を設け、上蓋内から器外へ排気しやすく、逆に、外気が器外から上蓋内へ流入しにくいようにすれば良いと考え、研究実験を重ねた。
【0008】
その結果、シール手段として、中栓の外筒の外周面又は上蓋の内周面の何れか一方の面に、閉蓋時、下向きに傾斜するヒレ状弁を周設すれば良いことがわかった。
このヒレ状弁では、上蓋内の空気が器外に流出する際には、該空気がその先端部をシール面から離れる方向に押圧し、又、器外の空気が上蓋内に流入する際には、該空気がその先端部をシール面に押しつけシールする。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
【0009】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1〜図3により説明する。
合成樹脂製キャップ1は、図示しない容器口部に装着される中栓2と、該中栓2にヒンジ結合された上蓋20と、を備えている。
【0010】
中栓2には、容器口部を挟持する外筒3及び内筒4と、該外筒3に頂壁5を介して連続する注出筒6と、が設けられている。
【0011】
注出筒6の底面には、遮断壁7が設けられている。遮断壁7の下面側にはリング状の弱化溝8が設けられ、その上面側には該弱化溝8から引き裂くためのプルリング9が設けられている。頂壁5の上面側には、ストッパリング10が設けられている。
【0012】
外筒3の外周面3aには、ヒレ状弁12が設けられている。このヒレ状弁12は円環状に形成され、軸方向に間隔をおいて三段12F,12S,12T周設されているが、該ヒレ状弁12の段数は必要に応じて適宜選択される。
このヒレ状弁12は、下向きに傾斜し、その傾斜角度θは、45°であるが、この傾斜角度θは、必要に応じて適宜選択される。13は、上蓋20が係止する座部である。
【0013】
上蓋20には、注出筒6の先端に当接する二重シールリング21と、中栓2の外筒3の外周面3aに対向する内周面(シール面)20aと、開口23の縁部に形成された当接部24と、が設けられている。
【0014】
次に、本実施例の作動について説明する。
上蓋20を閉方向に回し当接部24を座部13に当接させると、ストッパリング10は上蓋20に係合し、ヒレ状弁12の先端部12aは、下向きの力を受け、該上蓋20の内周面(シール面)20aに押圧される。この状態では、側部シール空間25はヒレ状弁12により複数個の密封空間に分割されると共に、ストッパリング10の上側には上部シール空間26が発生する。
【0015】
70℃〜90℃に加熱した麺つゆを容器に充填し、該容器口部に前記キャップを打栓装着した後、該容器を30℃程度の微温水でシャワー洗浄する。
【0016】
この時、上蓋20の上部シール空間26内の空気A1が加熱により膨張するが、該空気A1は側部シール空間25に流れ込み、ヒレ状弁12を下向き方向に押圧する。
そのため、該ヒレ状弁12の先端部12aはシール面20aから離れる方向に変位するので、該空気A1は側部シール空間25内を容易に流下し、当接部24と座部13との間を通って器外に排出される。
【0017】
上部シール空間26の空気A1は、微温水シャワーにより急冷却されると収縮し、該空間26内は負圧状態となる。そのため、器外の空気A2が側部シール空間25に吸い込まれるが、この時、該空気A2はヒレ状弁12を上向き方向に押圧する。そのため、先端部12aは、シール面20aに押しつけられシールされるので、該空気A2は上部シール空間26内に到達することができない。
なお、この実施例では、三段にヒレ状弁を配設しているので、仮に第1段目のヒレ状弁12Fで完全にシールできなかったとしても、次段以降のヒレ状弁12S、12Tにより完全にシールすることができる。
【0018】
本発明の第2実施例を図4、図5により説明するが、図1〜図3と同一図面符号はその名称も機能も同一である。
本実施例と第1実施例との相違点は、ヒレ状弁12を中栓の外筒の外周面に設ける代わりに、上蓋20の内周面20aに設け、中栓の外筒3の外周面3aをシール面にしたことである。この実施例では、開蓋時におけるヒレ状弁32は、図4に示すように、上向き、即ち、開口23に向かって傾斜しており、閉蓋時には、図5に示すように、ヒレ状弁32は下向きに傾斜する。
【0019】
この発明の実施例は、上記に限定されるものではなく、例えば、前記外周面3a又は内周面20aに水平状にヒレ状弁を周設し、閉蓋時、ヒレ状弁の先端部がシール面に押圧されて下向きに傾斜する様にしても良い。
【0020】
【発明の効果】
この発明は、中栓の外筒の外周面又は上蓋の内周面の何れか一方の面に、閉蓋時に下向きに傾斜するヒレ状弁を設けたので、上蓋内の空気が器外に流出しやすく、また、器外からの空気等は上蓋内に侵入しにくい。そのため、上蓋内の圧力上昇を防止できるので、いわゆる、はまぐり現象、が発生することがなく、また、シャワー水の吸い込み現象も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】閉蓋時の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す要部拡大図で、図2に相当する図である。
【図5】閉蓋時の要部拡大断面図で、図3に相当する図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂製キャップ
2 中栓
3 外筒
3a 外周面
5 頂壁
12 ヒレ状弁
20 上蓋
20a 内周面
θ 傾斜角度
Claims (4)
- 外筒に頂壁を介して連続する注出筒を有する中栓と、該中栓に着脱可能に設けられ、該外筒の外周面に対向する内周面を有する上蓋と、を備えた合成樹脂製キャップにおいて;
前記中栓には、前記頂壁の上面側に前記上蓋と係合するストッパリングが設けられており、
前記外周面又は内周面の何れか一方の面に、閉蓋時において、下向きに傾斜し、前記上蓋内が負圧の状態において、前記他方の面を押圧するヒレ状弁を設けたことを特徴とする合成樹脂製キャップ。 - ヒレ状弁が、外筒の外周面に設けられ、開蓋時に下向きに傾斜していることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製キャップ。
- ヒレ状弁が、上蓋の内周面に設けられ、開蓋時に、開口に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製キャップ。
- ヒレ状弁が、複数段配設されていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製キャップ。
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