JP5946336B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
このような容器の充填工程において、高温の内容液が充填されたり、洗浄や冷却のために様々な温度のシャワー水をかけられたりして、キャップ内外に大きな温度差が生じ、内外気圧差が大きくなる場合がある。
例えば、高温充填時や高温シャワー時には、キャップ内部の空気が暖められて膨張し、内圧が高まって上蓋を押し上げ、不用意に開蓋してしまう「上蓋開き」という問題が生じることがある。
また、冷却のためのシャワーや低温シャワーでは、キャップ内部の空気が冷えて収縮し、内圧が低下して負圧状態が強まり、外気とともにシャワー水を吸い込んでしまう「水吸い込み」の問題が生じることもある。
そのため、シール圧を高めて確実にシールしようとすると、上蓋の外筒壁等のキャップ強度を高めなければならず、コストが高くなる。
また、キャップ強度を高めると、打栓時の押圧力で外筒壁を十分に変形させることができずにシールの解除が不十分になることがあり、打栓後に十分な負圧を実現できず、結局、キャップの内圧が上昇して「上蓋開き」が発生してしまうことがあった。
底壁1には、使用時に注出口を開口するための薄肉の弱化部4が、注出筒2の内周側に設けられており、底壁1の上面には、弱化部4によって画成された除去部5を引上げて切断除去するプルリング6が支柱7を介して設けられている。
キャップ本体Aは、打栓時に、容器本体の口筒部を、係合筒部3の内筒11外周と外筒12内周で挟持するようにして、容器本体の口筒部に装着される。
凸面部14は、図2に示すように、平面視で角形状を呈し、凸面部14によって、閉蓋時に上蓋Bの下端との間にわずかな隙間が空くようになっており、上蓋Bの下端面とキャップ本体Aの外筒12上面に残留した内容液等が、閉蓋時に飛散することを防止することができるようになっている。
また、凸面部14は、ヒンジCの近傍部位を除いた7個所に設けられているが、その数や配置については適宜決定しうる。また、凸面部14はなくてもよく、打栓時において上蓋Bの下端面と外筒12の上面との間に隙間が生じるようになっていればよい。
蓋係合部13の外周の上端部は、上部シール面18となっている。
外筒壁21は、外周下端の所定箇所でヒンジCを介してキャップ本体Aと連設し、ヒンジCの反対側には摘み部23を具えている。
まず、上蓋Bをキャップ本体Aに閉蓋することにより、図1に示すように、上蓋Bの密封筒22下部がキャップ本体Aの注出筒2上部に嵌挿され、注出筒2内方に空気室aが形成される。
同時に、上蓋Bの係合部24にキャップ本体Aの蓋係合部13が係合し、密封されるので、外方との空気の流路を遮断するとともに、キャップ内の注出筒2外方に空気室bが形成される。
打栓時には、上蓋Bの頂壁20の上部より強い押圧力がかかり、上蓋B全体を下方に押し下げる。
縦リブ8付近の密封筒22が内方に撓むことにより、密封筒22と注出筒2との係合が外されるとともに、二つセットの縦リブ8の隙間を通路として、空気室aと空気室bとの間に空気の流通路が形成される。
外筒壁21が下降するとともに、係合リブ17付近の外筒壁21下部が外方に撓み、上蓋Bの係合部24の内周シール面26とキャップ本体Aの蓋係合部13の上部シール面18、および、係合部24の内方膨出部28の膨出上部シール面29と蓋係合部13の外方膨出部15の膨出下部シール面16との係合が外され、外周壁21の係合部24内周と蓋係合部13外周との間に隙間が形成される。
その際、速やかに上蓋Bの外周壁21が復元することにより、上蓋Bの係合部24の内周とキャップ本体Aの蓋係合部13の外周とが速やかに係合するとともに、上蓋Bが元の位置に上昇し、上蓋Bの密封筒22の外周とキャップ本体Aの注出筒2の内周とが速やかに係合することにより、それぞれの空気の流路が閉鎖される。
また、間隙hを形成するために、キャップ本体Aの外筒12上面に凸面部14を設けたが、凸面部14を、上蓋Bの外筒壁21の下端面に設けても、あるいは、その両方に設けてもよい。
本実施例は、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付して図示して詳しい説明を省略し、相違点を中心に説明する。
外筒壁21の内周下部には、キャップ本体Aの蓋係合部13の上面および外周と係合する係合部24が凹設されている。
膨出内周壁35の内周の所定の個所には、打栓時の上蓋Baが押し下げられた際に、注出筒2の先端2aが当接する付近の縦方向の範囲で凹設されたエアー溝37が配設されている。
なお、内周シール面36と注出筒2の先端2aとの密閉をそれほど必要でない場合は、エアー溝37を膨出内周壁35の下端まで設けるようにしてもよい。
上蓋Baをキャップ本体Aに対して閉蓋した際には、図5、図6(a)に示すように、上蓋Baの密封筒22下部がキャップ本体Aの注出筒2上部に嵌挿されるとともに、上蓋Baの膨出内周壁35の内周シール面36が注出筒2の先端2aと密着し、密封されることで、注出筒2内方に空気室aが形成される。
同時に、上蓋Baの係合部24にキャップ本体Aの蓋係合部13が係合し、密封され、キャップ内の注出筒2外方に空気室bが形成される。
その他の作用効果は、実施例1と同じである。
すなわち、外筒12を、内周側筒部とヒンジに連結する外周側筒部の二重筒構造とし、両筒部をヒンジCの反対側に設けられた肉厚の連結片と、ヒンジC側に間隔をおいて複数配設された破断可能な弱化片とを介して連設することによって、上蓋Bを引っ張り上げて弱化片を破断させ、容器本体の口筒部からキャップを容易に分離することができる。
B、Ba 上蓋
C ヒンジ
a、b 空気室
h 間隙
1 底壁
2 注出筒
2a 先端
3 係合筒部
4 弱化部
5 除去部
6 プルリング
7 支柱
8 縦リブ
10 上壁
11 内筒
12 外筒
13 蓋係合部
14 凸面部
15 外方膨出部
16 膨出下部シール面
17 係合リブ
18 上部シール面
20 頂壁
21 外筒壁
22 密封筒
23 摘み部
24 係合部
25 天面
26、36 内周シール面
27 内周凹部
27a 段部
28 内方膨出部
29 膨出上部シール面
30、37 エアー溝
31 液戻しリブ
35 膨出内周壁
Claims (6)
- 容器の口筒部に取着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップにおいて、
キャップ本体は、注出筒と、容器本体の口筒部と嵌合する係合筒部とを具え、
係合筒部は、上壁と、上壁の外周縁に連設される外筒と、上壁の上面に立設され、上蓋と係合する蓋係合部とを具え、
蓋係合部は、外周のほぼ中央に外方膨出部が突設され、外周の上端部が上部シール面となり、外方膨出部の上側面内側から上部シール面までの間に係合リブが配設され、
上蓋は、頂壁と、頂壁の周縁に垂設された外筒壁と、頂壁下面に垂設され、注出筒内周と係合する密封筒とを具え、
外筒壁の内周下部には、キャップ本体の蓋係合部の上面および外周と係合する係合部が凹設され、
係合部は、蓋係合部の上面と係合する天面と、内周上端部に、蓋係合部の上部シール面と係合する内周シール面と、内周下部に、内方に突設され、上側面が蓋係合部の外方膨出部の下側面と係合する内方膨出部とが形成され、
打栓時に、蓋体係合部の係合リブが係合部の内周シール面に乗り上げ、上部シール面と内周シール面と間に隙間を形成することを特徴とするヒンジキャップ。 - キャップ本体の蓋係合部の係合リブは、外方膨出部の上側面内側から上部シール面までの間で外方に突出するように形成され、
上蓋の外筒壁の係合部の内周中央部に、係合リブに係合する内周凹部が凹設されていることを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。 - キャップ本体の注出筒の内周面には、所定の位置に、下端から垂直方向に所定の高さまで内方に突出した縦リブが配設されていることを特徴とする請求項1または2記載のヒンジキャップ。
- 上蓋の係合部の天面には、半径方向に延びるエアー溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- キャップ本体の外筒の上面または上蓋の外筒壁の下端面に、円周上複数個所にわずかに突出する凸面部を形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 注出筒の上端は、先端が外側にカールしており、
上蓋の外筒壁の内周上部には、内周が閉蓋時に注出筒の先端と係合する膨出内周壁が形成され、
膨出内周壁の内周の所定の個所に、打栓時に、注出筒の先端が当接する付近に凹設されたエアー溝が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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