JP7307528B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
また、上記のヒンジキャップの場合、上蓋から突出する摘み部に蓋保持部を嵌合するものであるため、突出部分が大きくなり、保管の際に邪魔になるという問題もあった。
加熱された内容液を収容する場合、ノズルタイプのヒンジキャップでは、熱による体積膨張の影響を受けやすいため、プルリングによって抜栓するタイプのヒンジキャップが使用されてきたが、本発明の構成を有することによって、プルリングのないノズルタイプのヒンジキャップであっても、キャップ内の圧力による開蓋を防止することができる。
注出筒5の下部の内周側に段部5aが設けられるとともに、突設された開口面5bが形成されている。
また、注出筒5は、内容液を注ぎ易くするために、本実施例では、ヒンジBと反対側(注出側)は、ヒンジB側よりも高く形成され、リップ部5cは、ラッパ状に広がっている。さらに、注出筒5は、キャップ本体Aの中心軸に対してヒンジBと反対側(注出側)の偏心した位置に設けられている。
外周壁部9は、内周下部に容器の口部と係合するための係合突部10が設けられている。
また、外周壁部9のヒンジBの反対側の上部外周には、後述する上蓋Cのロック部26が嵌合するための拡径した嵌合突部18が設けられている。
係合突部10の外周切り込み部11に対応する位置には、図示しないが内周切り込み部が縦方向に刻設され、縦方向引き裂きラインが形成される。また、内周切り込み部は、他の係合突部10にも数箇所設けられている。
また、縦方向引き裂きラインに隣接するスリット溝13の起点を引き裂き開始点として、スリット溝13の底面14の内周側には、外周壁部9と蓋係合部7を連結する薄肉の連結部15が設けられ、周方向引き裂きラインが円弧状に延びるように形成され、終点の破断不能な連結部15まで引き裂き可能となっている。
係合凹所17は、上蓋Cに衝撃を受けた場合に、後述する上蓋Cの外筒23の先端部23aが係合する。
なお、本実施例では案内突条16は全周に設けられているが、ヒンジB側のみでも構わない。
頂壁20は、内面からシール筒22と、シール筒22の外側に位置し、注出筒5より大径の外筒23とが垂設されている。
シール部aと仮シール部bとの二段のシールでヒンジキャップが密封されるので、衝撃により、片方のシールが外れる場合にも、他方のシールによりシールされ、液が漏れることがない。
また、シール筒22の段部22aと注出筒5の段部5aとの間に空間が設けられ、容器の落下等による衝撃を受けて、仮シール部bに少量の内容液が侵入したときの液だめ部cとなって内容液をとどめることができる。
係合凹部24には、熱充填の際にキャップ内が加熱されて圧力が高められたとしても開蓋しないように、容器の口部に打栓するときに空気を抜くための空気抜き溝25が設けられており、本実施例では3箇所に設けられている。
側周壁21のヒンジBと反対側の外周には、ロック部26が連設されるとともに、上部外周には、押さえ凹部27が設けられている。
また、中央部32は、ロック状態のときに、キャップ本体Aの外周壁部9に近接あるいは当接するように、円弧状となっている。
なお、ロック部26は、図4で示すように、嵌合を外すことでロック状態が解除され、摘み部としての役割を担うことができ、さらに、図5および図6で示すように、中央部32の係止嵌合部33が上蓋Cの押さえ凹部27に当接し、上蓋Cを開封することができる。押さえ凹部27には、係止嵌合部33と係合する係止突部を設けてもよく、その場合、係止嵌合部33と押さえ凹部27とが係合した状態で開蓋される。
本実施例のヒンジキャップは、最初に、図3に示す状態から、ロック部26を持って上蓋CをヒンジBを介して回動し、キャップ本体Aに被せ、上蓋Cの係合凹部24をキャップ本体Aの蓋係合部7に嵌合させて閉蓋する。
また、本実施例では、上蓋Cのシール筒22の外周下部は、キャップ本体Aの注出筒5の内周に密着して、シール部aが形成されるとともに、シール筒22の外周下部の下部シール筒22bは、内周面が注出筒5の開口面5bに近接あるいは当接して仮シール部bが形成されるとともに、閉蓋途中に、上蓋Cの外筒23は、ヒンジB側からキャップ本体Aの基壁4の案内突条16に向かって下降し、その後、外筒23は、案内突条16の外周面に案内されながら、外筒23の先端部23aが基壁4の係合凹所17内に挿入され、係合凹所17の底面に近接する。
打栓工程は、装着部3の内筒8と外周壁部9との間に形成された環状溝に容器の口部を当てがい、上蓋Cの上から押圧力が加えられ、外周壁部9の係合突部10が口部に嵌合し、容器の口部が内筒8の外周と外周壁部9の内周、および蓋係合部7とによって挟持されることで装着される。
ただ、すぐに再使用することが明らかな場合にはロック状態は解除したままでもよい。
その際には、ヒンジキャップを開蓋し、上蓋Cを指で把持して外方に引っ張ると、外周壁部9のヒンジBとの連設部位が引っ張られて変形し、縦方向引き裂きラインが破断され、さらに上蓋Cを引っ張ると、周方向引き裂きラインを形成する連結部15が破断を始める。連結部15の破断が進行すると、上蓋Cがキャップ本体Aから離れていく。
スリット溝13の終端部まで連結部15の切断が完了し、さらに上蓋Cを引っ張ると、キャップ本体Aと容器との嵌合が外され、ヒンジキャップと容器とを分別廃棄することができる。
また、シール筒と注出筒とによるシール部と、下部シール筒と注出筒下部の開口面とによる仮シール部との二段のシールにより密封され、密封性が向上して熱充填における内容液の噴出防止性が改善される。
本発明のヒンジキャップは、何度でも開閉が容易で、しかもリシール性に優れ、熱充填用として使用できるので、密封性の必要な内容液を収納する容器用のキャップとして広い範囲に応用できる。
B ヒンジ
C 上蓋
a シール部
b 仮シール部
c 液だめ部
3 装着部
4 基壁
5 注出筒
5a 段部
5b 開口面
5c リップ部
6 係止突条
7 蓋係合部
8 内筒
9 外周壁部
10 係合突部
11 外周切り込み部
11a 端面
12 薄肉底壁
13 スリット溝
14 底面
15 連結部
16 案内突条
17 係合凹所
18 嵌合突部
20 頂壁
21 側周壁
22 シール筒
22a 段部
22b 下部シール筒
23 外筒
23a 先端部
24 係合凹部
25 空気抜き溝
26 ロック部
27 押さえ凹部
30 (左右)ヒンジ部
31 (左右)側部
32 中央部
33 係止嵌合部
Claims (6)
- 容器の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設される上蓋とからなる熱充填可能なヒンジキャップであって、
キャップ本体は、注出筒と、注出筒の外側に蓋係合部とを立設する基壁と、基壁の周縁部から垂設される外周壁部とを備え、
外周壁部は、ヒンジの反対側に拡径された嵌合突部を有し、
上蓋は、頂壁と、頂壁の周縁部に垂設される側周壁とを備え、
側周壁は、下端部の内周に、キャップ本体の蓋係合部に係合する係合凹部と、ヒンジの反対側の外周に連設されるロック部とを有し、
ロック部は、側周壁に接合される左右の側部と、中央部とからなり、
左右の側部にヒンジ部を設け、ヒンジ部を支点としてロック部を下方に回動し、中央部の内側面に設けられた係止嵌合部を、キャップ本体の嵌合突部に嵌合させて、上蓋をロック状態とし、ロック状態を解除することで摘み部として働くことを特徴とするヒンジキャップ。 - 上蓋は、側周壁のヒンジの反対側の上部外周に押さえ凹部を有し、
上蓋を開封する際に、ロック状態を解除し、ロック部の中央部の係止嵌合部が押さえ凹部に当接することを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。 - 上蓋は、係合凹部に、容器への打栓時に空気を抜くための空気抜き溝が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ
- 注出筒は、内周下部に段部を有する開口面が突設され、
上蓋は、頂壁の内面からシール筒が垂設され、
シール筒は、下部外周側に段部を設けて縮径された下部シール筒を有し、
シール筒は、閉蓋時に注出筒の内周面に挿入されて密封状態とするシール部が形成されるとともに、
下部シール筒は、閉蓋時において、注出筒の開口面に近接あるいは当接し、下部シール筒と開口面とで仮シール部が形成されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒンジキャップ。 - シール筒の段部と、注出筒の段部との間に空間が設けられ、液だめ部とすることを特徴とする請求項4に記載のヒンジキャップ。
- 上蓋は、シール筒の外側に、外筒が頂壁の内面から垂設され、
キャップ本体の基壁は、注出筒の外側に案内突条を立設し、案内突条の外周下部に係合凹所が周設され、
閉蓋時に、外筒の先端部が係合凹所の底面に近接することを特徴とする請求項4または5に記載のヒンジキャップ。
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