JP4735983B2 - 車室内用照明装置 - Google Patents
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Description
これにより、導光体からの照射光が凹部にあたったときの反射方向と、天井内装材の平面部にあたったときの反射方向とが異なるため、反射光が特異な模様となって車室内を照らし、その照明の演出効果を高めることができる。また、凹部と対向するように導光体を配置することにより、凹部のへこみ量だけ、導光体を上方へ取り付けることができる。このため、導光体を配置した場合であっても、車室内の高さ方向の居住空間を大幅に狭めることがない。
(1)凹部の表面には、導光体の長さ方向に延びる複数の突条が形成されている。このため、突条の反射部位により、導光体の照射光が互いに異なった方向に反射し、反射光がいっそう複雑な模様となって、より車室内照明の演出効果を向上させることができる。
(2)遮光手段は、導光体の下方において、その長さ方向に延びる遮光板によって形成され、遮光板の両側縁部には同方向に延びる、透光性を有した一対のレンズ部が連結され、遮光板およびレンズ部によって凹部を塞ぐ蓋体が形成されている。これにより、蓋体によって、凹部を天井内装材と面一になるように塞ぐことができるため、見栄えの良い車室内用照明装置にすることができる。
(3)天井内装材には、車室内に向けて開口した照明窓を有する第2照明部が導光体と近接して形成され、発光体は照射した光が導光体に入る第1位置と、第2照明部の照明窓から車室内に出る第2位置とを選択的にとることが可能なように、その照射光の方向を変化可能にする。これにより、導光体に光を供給する発光体、これを制御する電子基板および取付部材等を、他の照明装置である第2照明部の発光体等と共用でき、部品点数を減らし、低コストの車室内用照明装置にすることができる。また、それにともなって、車両への取付作業も低減でき、照明装置も小型化が可能である。
(4)発光体は、導光体の両端部に配置されており、それぞれ独立に点灯あるいは消灯可能である。これにより、導光体の両端部に配置された発光体のうちいずれか一方の発光体のみを点灯させる減光モード、導光体の両端部に配置された発光体のうち両方の発光体を点灯させる点灯モード、導光体の両端部に配置された発光体のうち両方の発光体を消灯させる消灯モード、などの発光モードの切替えが可能となる。
(5)導光体の両端部に配置された発光体は、それぞれ輝度が異なる。これにより、照射光の明るさをより細かく調節することが可能となる。
(6)導光体の両端部に配置された発光体のうちいずれか一方の発光体は、車室内天井部に設置されたドームランプ用の発光体である。すなわち、本発明の車室内用照明装置の発光体と、車両に予め設置されているドームランプ用の発光体とが兼用となっている。これにより、本来は2つ設置しなければならない発光体を1つに減らすことができるので、発光体を設置するための材料コストや作業コストなどを低減することができる。また、通常の場合、ドームランプ用の発光体は、車両のドアが開放したときに点灯し、車両のドアがすべて閉じたときに消灯するように制御されている。したがって、前述した発光モード(点灯モード、減光モード、消灯モード)を切り替えるための制御手段(制御回路基板やスイッチなど)を別個に設置しなくとも、これらの発光モードの切替えが可能である。
本発明の実施形態1を図1乃至図3によって説明する。尚、図2における左方を車両の前方とする。図2に示すように、車両の車室1内の上方に位置する外板としてのルーフパネル2の下面には、断面が矩形状の複数のリインフォースメント3a、3bが、車両幅方向に延びるように固定されている。リインフォースメント3a、3bの下端には、天井内装材である平板状のルーフヘッドライニング4が取り付けられている。ルーフヘッドライニング4には、上方へと窪むとともに、車両前後方向に延びた凹部41が形成されている。凹部41の下面には、後述する導光体52の長さ方向に延びるように、複数の突条41aが形成されている(図3示)。突条41aは断面が弧状に形成されることにより、凹部41は全体として波形を呈している。図2に示すように、凹部41はルーフパネル2およびリインフォースメント3a、3b間のデッドスペースを利用して設けられており、ルーフヘッドライニング4の成形時に、一体成形によって形成することが可能である。
次に、本発明の実施形態1の変形例を図4によって説明する。本変形例においては、凹部41を蓋体54によって塞ぐ代わりに、導光体52を下方より取り囲むように、その長さ方向に延びたシェード55が、凹部41内に取り付けられている。シェード55は蓋体54と同様に、遮光部55aと透明なレンズ部55bとによって形成されている。本変形例の機能については、実施形態1によるものと同様であるため、詳細な説明は省略する。本変形例によれば、蓋体54に代えて小型のシェード55が使用されているため、シェード55の成形型および成形材料の点において、実施形態1のものに比べ低コストに実施することが可能である。
図5乃至図7は本発明の実施形態2を示す。以下、図に基づいて、実施形態1に対する相違点について説明する。ルーフヘッドライニング4の凹部41内には、車室内用照明装置7が取り付けられており、車室内用照明装置7の前後端には、それぞれマップランプ装置8およびスポットランプ装置9(これらはともに、本発明の第2照明部に該当する)が、導光体52に近接して設けられている。マップランプ装置8は、マップランプハウジング81(以下ハウジング81と呼ぶ)内に、略円柱状のダイヤル82が、手による操作により回動可能に取り付けられている。ハウジング81の下面にある照明窓81aは、車室1内に向けて開口し、これには、透明板83が嵌めこまれている。ダイヤル82の外周面には、実施形態1のものと同様の発光体53が固定されており、発光体53は、ダイヤル82を回動させることにより、後述する第1位置と第2位置とを選択的にとることができ、その照射光の方向を変化させることが可能とされている。更に、ダイヤル82の外周面には、一対のディテント82a、82bが形成され、これらはともにダイヤル82の内方へ撓み可能であるとともに、ハウジング81のコンケイブ81bと係合可能であり、発光体53の位置決めを行っている。
一方、図7に示すように、ディテント82aがコンケイブ81bと係合するように、ダイヤル82を、図6において反時計方向に回動させると、発光体53はハウジング81内の上方を向き(第2位置)、その照射光はハウジング81の上部内周面によって反射された後、照明窓81aに装着された透明板83を透過して、車室1内に進入する。
以下、本発明の実施形態3について、図8及び図9を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態に係る車室内用照明装置105を取り付けた車室天井の斜視図である。図9は、図8に示した車室内用照明装置105のD−D断面図である。
車室内用照明装置105は、導光体106と、導光体106の両端部に配置される2つの発光体108a、108bとを備えている。
本実施形態において、発光体108a、108bは、公知のバルブあるいはLED等によって構成されている。
すなわち、本実施形態において、ドームランプ130は、ハウジング132と、そのハウジング132内に収容される発光体134と、発光体134から照射される光を車室101内に放出するためのレンズ136とを備えている。ドームランプ130用の発光体134は、車室内用照明装置105の発光体108bを兼ねている(同一の発光体で構成されている)。
マップランプ150は、ハウジング152と、ハウジング152内に収容される発光体154と、発光体154から照射される光を車室101内に放出するためのレンズ156とを備えている。このマップランプ150の発光体154は、公知のバルブあるいはLED等によって構成されている。
減光モードとは、車両前方側の発光体108aのみが点灯し、車両後方側の発光体108bが消灯する発光モードのことである。この減光モードは、例えば車両が走行中である場合等に、車室内用照明装置105による照射光の明るさを落とすために選択される発光モードである。
消灯モードとは、車両前方側の発光体108a及び車両後方側の発光体108bがともに消灯する発光モードのことである。この消灯モードは、例えば昼間などの照明が不要なときに選択される発光モードである。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)必ずしも、導光体の両端部に発光体を配置する必要はなく、一側のみに発光体を配置するのみでもよいし、あるいは一側に発光体を配置し、他側には一側の発光体からの照射光を反射する鏡を配置してもよい。
(2)本発明の発光体には、LEDのみでなく、電球、冷陰極管等のあらゆる光源が適用可能である。
(3)遮光手段として、導光体の外周面のうち下方部のみを非透光性の材質にて形成するようにしてもよい。
(4)図7では、ダイヤルを回動することで発光体をハウジング内の上方に向けて、照射光をハウジングの上部内周面に反射させて室内照明しているが、発光体を室内側に向けて直接照明してもよい。
4、104…ルーフヘッドライニング
5、7、105…車室内用照明装置
8…マップランプ装置
9…スポットランプ装置
41、107…凹部
41a…突条
52、106…導光体
52a…導光体の端部
53、108a、108b、134、154…発光体
54…蓋体
54a…遮光板
54b、55b…レンズ部
55、110…シェード
55a…遮光部
81a…照明窓
Claims (7)
- 車室内を上方から照らす車室内用照明装置において、
当該車室内用照明装置は、前記車室内の天井内装材に設けられた凹部内に収容されており、
前記凹部は上方に窪むとともに、一方向に延びる形状をなし、前記凹部と対向するように前記凹部の下方に長物状の導光体を取り付け、該導光体の少なくとも一方の端部から、光を導入可能なように発光体を配置し、前記導光体の下方には、前記導光体の長さ方向に延びる遮光手段を配設したことを特徴とする車室内用照明装置。 - 車室内を上方から照らす車室内用照明装置において、
前記車室内の天井内装材に一方向に延びた凹部を設け、該凹部と対向するように前記凹部の下方に長物状の導光体を取り付け、該導光体の少なくとも一方の端部から、光を導入可能なように発光体を配置し、前記導光体の下方には、前記導光体の長さ方向に延びる遮光手段を配設されており、
前記天井内装材には、前記車室内に向けて開口した照明窓を有する第2照明部が前記導光体と近接して形成され、前記発光体は照射した光が前記導光体に入る第1位置と、前記第2照明部の前記照明窓から前記車室内に出る第2位置とを選択的にとることが可能なように、その照射光の方向が変化可能であることを特徴とする車室内用照明装置。 - 前記天井内装材には、前記導光体と近接する形でドームランプが設けられ、
前記発光体は、前記ドームランプの発光体を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の車室内用照明装置。 - 前記凹部の表面には、前記導光体の長さ方向に延びる複数の突条が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車室内用照明装置。
- 前記遮光手段は、前記導光体の下方において、その長さ方向に延びる遮光板によって形成され、該遮光板の両側縁部には同方向に延びる、透光性を有した一対のレンズ部が連結され、前記遮光板および該レンズ部によって前記凹部を塞ぐ蓋体が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車室内用照明装置。
- 前記発光体は、前記導光体の両端部にそれぞれ配置されており、それぞれ独立に点灯あるいは消灯可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車室内用照明装置。
- 前記発光体は、前記導光体の両端部にそれぞれ配置されており、
前記発光体の各々は、それぞれ輝度が異なることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車室内用照明装置。
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