JP4734192B2 - 衣類 - Google Patents
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そこで、本出願人は、特開2004−124291号公報において、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を備えた衣類を提案している。
前記履き口部に連続するサブバンド部と、
前記サブバンド部に連続する本体部を備え、
前記履き口部の止め編み領域は、弾性糸に添え糸を添えた編み糸から編成するコースと、非弾性糸に前記添え糸を添えた編み糸から編成するコースを交互に設けた複数のコースとし、前記非弾性糸に前記添え糸を添えた編み糸から編成する2コース目の1コースをニットのみで編成し、他のコースは1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成する一方、
前記止め編み領域に連続するウエルト編み領域では、前記弾性糸を用いて1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成するコースと、前記非弾性糸を用いてニットのみで編成するコースを交互に設け、
前記サブバンド部はオールニットのコースと、ニットとタックからなるコースを繰り返す1:1タックメッシュ組織で編成し、
前記サブバンド部の着圧は10〜12hPaとし、該サブバンド部の着圧は前記履き口部の着圧および該サブバンド部に連続する領域の本体部の着圧よりも大としているパンティストッキングまたはタイツからなる衣類を提供している。
また、前記のように、履き口部に連続して、10〜12hPaの着圧を有するサブバンド部を設けることにより、締め付け力がソフトな前記端末編組織を有する履き口部を備えたパンティストッキングまたはタイツのずり下がりを効果的に防止することができる。
前記サブバンド部の着圧が10hPa未満であると、締め付け力が弱すぎてずり下がりを防止できない場合がある一方、前記サブバンド部の着圧が12hPaを越えると、締め付け力が強すぎて着用感が悪くなる場合がある。
なお、本発明における着圧は、エアパックによる圧力測定装置[(株)エイエムアイ・テクノ製、組込み型圧力センサ「パラソル型エアパック」]を用い、人体に対する衣服圧との換算係数を設定して測定された値である。
さらに、前記履き口部の非伸長時における上下縦方向の長さは0.5〜3cm、前記サブバンド部の非伸長時における上下縦方向の長さは2〜8cmとしていることが好ましい。
前記オールニットのコースと、ニットとタックからなるコースを繰り返す編成は、1:1タックメッシュ組織により編成されている。
(1)前記シングルカバリングヤーンと同じシングルカバリングヤーンあるいは前記シングルカバリングヤーンと繊度の異なるシングルカバリングヤーン
(2)ウーリーナイロン
(3)ダブルカバリングヤーン
また、前記ウーリーナイロンの繊度としては、15デシテックス〜150デシテックスであることが好ましい。
さらに、前記ダブルカバリングヤーンとしては、10デシテックス〜150デシテックスのポリウレタン弾性芯糸に5デシテックス〜50デシテックスのナイロン糸を二重に巻き付けたダブルカバリングヤーンが好ましい。
前記止め編み領域に連続するウエルト編み領域では、前記弾性糸を用いて1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成するコースと、前記非弾性糸を用いてニットのみで編成するコースを交互に設けている。
前記止め編み領域において、弾性糸および非弾性糸に添える添え糸を必ずしも共通させなくてもよいし、また、前記ウエルト編み領域において添え糸を適宜使用することもできる。
また、非弾性糸に添え糸を添えた編み糸から編成する2コース目の1コースをニットのみからなるプレーン編組織で編成することで、編立やすく、強度を持たせることができる。
さらに、前記ニットのみからなるコース以外のコースを、1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成することにより、適度な伸縮性を保持させることができる。
また、前記止め編み領域のコース数としては、4コース程度とすることが好ましい。
また、前記弾性糸を用いて1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成するコースを設けることにより、表目の張力が高くなりすぎないようしてカールの発生を抑制しながら、適度な締め付け力を保持することができる。
さらに、前記非弾性糸を用いてニットのみからなるプレーン編組織で編成するコースを設けることにより、表目の張力が高まっても、前記ニットのみからなるコースは伸縮力の弱い編み糸で編成されるため、外側へのカールの発生を抑制しながら、適度な締め付け力も保持することができる。
なお、ウエルト編み領域のコース数は、前記止め編み領域のコース数より多くしていることが好ましく、衣類の機能やデザインに応じてコース数を適宜増減してウエルト編み領域の長さを調節することができるが、例えば、10コース以上、さらには20〜80コース程度が好ましい。
また、履き口部の下側に、10〜12hPaの着圧を有するサブバンド部を設けることにより、締め付け力がソフトな前記端末編組織を有する履き口部を備えたパンティストッキングまたはタイツのずり下がりを効果的に防止することができる。さらに前記のように、サブバンド部の着圧を、履き口部の着圧およびサブバンド部に連続する本体部の着圧よりも大とすることにより、パンティストッキングまたはタイツ着用時において身体へ過度な圧迫感を与えることなく、該パンティストッキングまたはタイツのずり下がりを効果的に防止することができる。
また、非弾性糸に添え糸を添えた編み糸から編成する2コース目の1コースをニットのみからなるプレーン編組織で編成することで、編立やすく、強度を持たせることができる。さらに、前記ニットのみからなるコース以外のコースを、1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成することにより、適度な伸縮性を保持させることができる。
図1は、第1実施形態において、シングルシリンダの4インチの4口丸編機で編成したパンティストッキング10を示す。図中、上端が編み始め端となり、上端から履き口部11を構成する止め編み領域11aと、ウエルト編み領域11bを設け、さらにその下側にサブバンド部12、本体部であるパンティ部13およびレッグ部14を連続させている。なお、本実施形態のパンティストッキング10は、履き口部11が着用時にウエスト位置にくるようにしている。
シングルカバリングヤーンに添え糸のシングルカバリングヤーンを添えた編み糸21aを給糸口から連続供給して止め編み領域11aの第1コースC1と第3コースC3の2コースを編成している。また、ウーリーナイロンに添え糸のシングルカバリングヤーンを添えた編み糸22aを他の給糸口から連続供給して止め編み領域11aの第2コースC2と第4コースC4の2コースを編成している。本実施形態では、C1、C3、C4の3コースは、1ウエールニット→1ウエールミス→1ウエールニット→1ウエールミスを繰り返し、C2の1コースだけすべてのウエールでニットしている。
一方、第2コースC2は、ウーリーナイロンに添え糸のシングルカバリングヤーンを添えた編み糸22aを用いてすべての針20−1〜20−nにニット◎とし、第4コースC4は、前記編み糸22aを用いて1ウエールニット、1ウエールミスを繰り返している。
図2、図3に示すように、C1、C3、C4の3コースは1ニット、1ミスを繰り返すことにより、ニット、ミスの組織がストライプ状となっている。
また、ウエルト編み領域11bの他のコースC6、C8、C10、C12、C14、C16では、前記56デシテックスのウーリーナイロン22を他の給糸口から供給してすべてのウエールでニットしている。
次に、第6コースC6では、ウーリーナイロン22を用いてすべての針20−1〜20−nにニット○としている。
この後、1ウエールニットと1ウエールミスの第7コースC7、ニットのみからなる第8コースC8というように、シングルカバリングヤーン21によるコースとウーリーナイロン22によるコースを交互に繰り返している。
なお、ウエルト編み領域11bの長さは所要長さとすることができるが、本実施形態においては30コースとしている。
また、前記のように編成された履き口部11の非伸長時における縦方向の長さは1.8cmとしている。
また、第2コースC2、第4コースC4、第6コースC6、第8コースC8では、前記シングルカバリングヤーン23を他の給糸口から連続供給し、第2コースC2は1ウエールニット、1ウエールタックを繰り返し、第4コースC4は1ウエールタック、1ウエールニットを繰り返し、第6コースC6は1ウエールニット、1ウエールタックを繰り返し、さらに、第8コースC8は1ウエールタック、1ウエールニットを繰り返している。
次に、第2コースC2では、第1列目の針20−1にニット○、第2列目の針20−2はタック△、第3列目の針20−3にニット○、第4列目の針20−4はタック△というように、1ウエールニット、1ウエールタックをシングルカバリングヤーン23で繰り返している。
さらに、第3コースC3では、C1同様シングルカバリングヤーン21を用いてすべての針20−1〜20−nにニット○としている。
第4コースC4では、第1列目の針20−1にタック△、第2列目の針20−2はニット○、第3列目の針20−3にタック△、第4列目の針20−4はニット○というように、1ウエールタック、1ウエールニットをシングルカバリングヤーン23で繰り返している。
この後、ニットのみからなる第5コースC5、1ウエールニット、1ウエールタックの第6コースC6、ニットのみからなる第7コースC7、1ウエールタック、1ウエールニットの第8コースC8というパターンを繰り返している。
続いて、サブバンド部12の下側に本体部であるパンティ部13およびレッグ部14を連続させて本実施形態のパンティストッキング10を得ている。
また、履き口部11の下側に、10hPaの着圧を有するサブバンド部12を設けることにより、締め付け力がソフトな前記端末編組織を有する履き口部11を備えたパンティストッキング10のずり下がりを効果的に防止することができる。
また、非弾性糸(ウーリーナイロン22)に添え糸(シングルカバリングヤーン)を添えた編み糸22aから編成する第2コースC2の1コースをニットのみからなるプレーン編組織で編成することで、編立やすく、強度を持たせることができる。さらに、前記ニットのみからなる1コース以外のコースC1、C3、C4を、1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成することにより、適度な伸縮性を保持させることができる。
また、弾性糸(シングルカバリングヤーン21)を用いて1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成するコースを設けることにより、表目の張力が高くなりすぎないようしてカールの発生を抑制しながら、適度な締め付け力を保持することができ、さらに、非弾性糸(ウーリーナイロン22)を用いてニットのみからなるプレーン編組織で編成するコースを設けることにより、表目の張力が高まっても、前記ニットのみからなるコースは伸縮力の弱い編み糸22で編成されるため、外側へのカールの発生を抑制しながら、適度な締め付け力も保持することができる。
第1実施形態との相違点は、履き口部11の編組織を変えた点である。
編み始めの止め編み領域11aは、133デシテックスのポリウレタン弾性芯糸に33デシテックスのナイロン糸を巻きつけたシングルカバリングヤーン24からなる第1種編み糸を用いている。該シングルカバリングヤーン24を給糸口から連続供給して第1コースC1から第8コースC8までの8コースを編成している。
止め編み領域11aの各コースは、1ウエールタック→3ウエールミス→1ウエールタック→3ウエールミスを繰り返している。
次に、第10コースC10、第11コースC11および第12コースC12ではすべての針20−1〜20−nにニット○とし、前記伸縮力の弱いシングルカバリングヤーン25で編成している。この連続した3コースの後に、C9と同一の1ウエールタックと3ウエールミスを繰り返す第13コースC13を介在させている。この後さらに、ニットのみからなる3コース、1ウエールタックと3ウエールミスを繰り返す1コースというパターンを繰り返している。
なお、ウエルト編み領域11bの長さは所要長さとすることができるが、本実施形態においても第1実施形態と同様、30コースとしている。
第1実施形態との相違点は、履き口部11とサブバンド部12とからなるバンド部が着用時において腰骨位置にくるパンティストッキング30とした点である。
本実施形態においては、履き口部11やサブバンド部12の編組織は第1実施形態と同様としたが、履き口部11のウエルト編み領域11bのコース数を30コースとし、
履き口部11の非伸長時における上下縦方向の長さを2.5cmとしている。
図8は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部41と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部42と、本体部43とからなるタイツ40を示している。
図9は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部51と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部52と、本体部53とからなるショーツ50を示している。
図10は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部61と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部62と、本体部63とからなるパンツ60を示している。
図11は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部71と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部72と、本体部73とからなるガードル70を示している。
図12は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部81と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部82と、本体部83とからなるストッキング80を示している。
図13は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部91と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部92と、本体部93とからなるスパッツ90を示している。
図14は、シングルニットからなるシングルウエルトの端末編組織を有する履き口部101と、着圧が10〜12hPaのサブバンド部102と、本体部103とからなるソックス100を示している。
11、41、51、61、71、81、91、101 履き口部
11a 止め編み領域
11b ウエルト編み領域
12、42、52、62、72、82、92、102 サブバンド部
13 パンティ部
14 レッグ部
20−1〜20−n 針
21、23、24、25 シングルカバリングヤーン
22 ウーリーナイロン
40 タイツ
43、53、63、73、83、93、103 本体部
50 ショーツ
60 パンツ
70 ガードル
80 ストッキング
90 スパッツ
100 ソックス
Claims (3)
- 編み始めの止め編み領域と該止め編み領域に連続するウエルト編み領域とを備えるシングルニットかつシングルウエルトの履き口部と、
前記履き口部に連続するサブバンド部と、
前記サブバンド部に連続する本体部を備え、
前記履き口部の止め編み領域は、弾性糸に添え糸を添えた編み糸から編成するコースと、非弾性糸に前記添え糸を添えた編み糸から編成するコースを交互に設けた複数のコースとし、前記非弾性糸に前記添え糸を添えた編み糸から編成する2コース目の1コースをニットのみで編成し、他のコースは1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成する一方、
前記止め編み領域に連続するウエルト編み領域では、前記弾性糸を用いて1ウエールニットと1ウエールミスを繰り返して編成するコースと、前記非弾性糸を用いてニットのみで編成するコースを交互に設け、
前記サブバンド部はオールニットのコースと、ニットとタックからなるコースを繰り返す1:1タックメッシュ組織で編成し、
前記サブバンド部の着圧は10〜12hPaとし、該サブバンド部の着圧は前記履き口部の着圧および該サブバンド部に連続する領域の本体部の着圧よりも大としているパンティストッキングまたはタイツからなる衣類。 - 前記履き口部の非伸長時における上下縦方向の長さは0.5〜3cm、前記サブバンド部の非伸長時における上下縦方向の長さは2〜8cmとしている請求項1に記載の衣類。
- 前記サブバンド部は、シングルカバリングヤーンと下記の(1)〜(3)のいずれかの編み糸とを用いて編成している請求項1または請求項2に記載の衣類。
(1)前記シングルカバリングヤーンと同じシングルカバリングヤーンあるいは前記シングルカバリングヤーンと繊度の異なるシングルカバリングヤーン
(2)ウーリーナイロン
(3)ダブルカバリングヤーン
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