JP4725634B2 - 無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、変速比を無段階に変化させる無段変速機に関し、詳しくは、油圧により作動するプライマリプーリおよびセカンダリプーリと、両者に巻き掛けられて動力を伝達する伝動ベルトとを備えた無段変速機に関する。
従来、この種の無段変速機として、駆動軸に固定された駆動側固定シーブと、駆動軸に軸線方向に移動可能に設けられた駆動側可動シーブと、油圧が供給される駆動側シリンダを画成する駆動側シリンダ部材とにより構成されたプライマリプーリと、従動軸に固定された従動側固定シーブと、従動軸に軸線方向に移動可能に設けられた従動側可動シーブと、油圧が供給される従動側シリンダを画成する従動側シリンダ部材とにより構成されたセカンダリプーリと、伝動ベルトとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この無段変速機においては、駆動側シリンダ部材が、駆動側シリンダを駆動側可動シーブにより画成されるシーブ側シリンダと駆動側シリンダ部材により画成される部材側空気シリンダとに隔てるとともに、駆動軸に固定された隔壁部材を含んで構成されている。
また、部材側シリンダ内で、部材側シリンダを駆動側シリンダ部材により画成される部材側油圧シリンダと隔壁部材により画成される部材側空気シリンダとに仕切り、軸線方向に移動できるよう隔壁部材および駆動側シリンダ部材に支持され、部材側油圧シリンダ内の油圧により駆動側可動シーブを軸線方向に押圧する押圧部材を含んで構成されている。
さらに、駆動軸が駆動側シリンダに油圧を供給するよう駆動軸の外周面で開口する第1の駆動軸内油路と、第1の駆動軸内油路から軸線方向に離隔して設けられた第2の駆動軸内油路とを有し、駆動側可動シーブが第1の駆動軸内油路と駆動側シリンダとを連通させるシーブ内油路を有し、隔壁部材が駆動側シリンダと部材側油圧シリンダとを連通させる隔壁内油路とを有している。
この構成により、駆動側可動シーブが駆動側固定シーブから離隔する側に移動したとき、油圧は、駆動軸の第1の駆動軸内油路からシーブ内油路を経由して駆動側シリンダ内に供給され、さらに、駆動側シリンダ内から隔壁内油路を経由して部材側油圧シリンダ内に供給されるようになっている。
他方、駆動側可動シーブが駆動側固定シーブ側に移動したとき、油圧は、駆動軸の第2の駆動軸内油路から直接駆動側シリンダ内に供給され、さらに、駆動側シリンダ内から隔壁内油路を経由して部材側油圧シリンダ内に供給されるようになっている。
この無段変速機においては、駆動側シリンダ内の油圧および部材側油圧シリンダ内の油圧により駆動側可動シーブを移動させる、いわゆるダブルピストンで構成することにより、駆動側可動シーブの押圧力が高められ、駆動側可動シーブおよび駆動側固定シーブによる伝動ベルトの狭圧力が高められて、伝達される動力が高められている。
特開2005−249132号公報
しかしながら、前述の従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブに、駆動軸に設けられた第1の駆動軸内油路と駆動側シリンダとを連通させるシーブ内油路が形成されている。この駆動側可動シーブは、特許文献1に記載のように、駆動軸としてのプライマリシャフトの外周面に沿ってスライドする内筒部と、この内筒部の駆動側固定シーブの端部から外周側に向けて連続された半径方向部と、この半径方向部の外周端に連続され、かつ、内筒部と同じ方向で軸線方向に伸ばされた外筒部とを有している。
そのため、シーブ内油路を半径方向部に形成する際には、穴あけ工具が内筒部と外筒部との間から半径方向部に向かって傾めにセットされ、シーブ内油路が、半径方向部の表面から駆動側可動シーブの内周面に傾めに貫通するよう加工されるので、穴あけ加工に手間が掛かっていた。また、この貫通孔の内周面側に穴あけ加工の際にバリが発生し、バリ除去加工にも手間が掛かっていた。
また、傾めに加工されたシーブ内油路と駆動軸に設けられた第1の駆動軸内油路とを確実に連通させるために、プライマリシャフトの外周面に環状切欠を形成しているので、この環状切欠の加工やバリ除去加工にも手間が掛かっていた。
さらに、隔壁部材の角部分に駆動側シリンダと部材側油圧シリンダとを連通させる隔壁内油路を形成しているので、穴あけ加工やバリ除去加工に手間が掛かっていた。
その結果、油圧を供給する油路を形成する加工工数が増大し生産効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、前述の従来の問題を解決するためになされたもので、油圧が供給されるシリンダと駆動軸内に設けられた油路とを連通させる油路を、簡易な構造で構成して、油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させることができる無段変速機を提供することを課題とする。
本発明に係る無段変速機は、上記課題を解決するため、(1)駆動軸に固定された駆動側固定シーブと、前記駆動側固定シーブに対して軸線方向に対向し、前記駆動軸に前記軸線方向に移動可能に設けられた駆動側可動シーブと、前記駆動側固定シーブと反対側の前記駆動側可動シーブの側面を覆うとともに、前記駆動軸に固定され、油圧が供給される駆動側シリンダを画成する駆動側シリンダ部材と、により構成されたプライマリプーリと、前記駆動軸に平行な従動軸に固定された従動側固定シーブと、前記従動側固定シーブに対して軸線方向に対向し、前記従動軸に前記軸線方向に移動可能に設けられた従動側可動シーブと、前記従動側固定シーブと反対側の前記従動側可動シーブの側面を覆うとともに、前記従動軸に固定され、油圧が供給される従動側シリンダを画成する従動側シリンダ部材と、により構成されたセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられた伝動ベルトと、を備えた無段変速機において、前記従動軸が、前記従動側シリンダに油圧を供給するよう前記従動軸の外周面で開口する従動軸内油路を有し、前記従動側シリンダ部材が、前記従動軸内油路と前記従動側シリンダとを連通する従動側連通油路を有し、前記駆動軸が、前記駆動側シリンダ内に油圧を供給するよう前記駆動軸の外周面で開口する駆動軸内油路を有し、前記駆動側シリンダ部材が、前記駆動側シリンダを前記駆動側可動シーブにより画成されるシーブ側シリンダと前記駆動側シリンダ部材により画成される部材側シリンダとに隔てるとともに前記駆動軸に固定された隔壁部材と、前記部材側シリンダ内で前記部材側シリンダを前記駆動側シリンダ部材により画成される部材側油圧シリンダと前記隔壁部材により画成される部材側空気シリンダとに仕切り、軸線方向に移動できるよう前記隔壁部材および前記駆動側シリンダ部材に支持され、前記部材側油圧シリンダ内の油圧により前記駆動側可動シーブを軸線方向に押圧する押圧部材と、を有し、前記隔壁部材が、前記部材側油圧シリンダおよび前記シーブ側シリンダと前記駆動軸内油路とを連通する駆動側連通油路を有することを特徴とする。
この構成により、駆動軸内油路に供給された油圧は、駆動側連通油路を通って、シーブ側シリンダおよび部材側油圧シリンダに供給されるので、従来の無段変速機と比べて簡単な構造となる。すなわち、従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間から穴あけ工具により、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路が形成されていたが、本発明に係る無段変速機においては、このような油路を形成することが不要となる。
また、シーブ側シリンダおよび部材側油圧シリンダへの油圧を供給するための駆動側連通油路は、隔壁部材に形成されており、駆動軸内油路と連通する簡単な構造で構成される。
また、従来の無段変速機と比べて油路の加工の手間が軽減され生産効率が向上する。
すなわち、従来の無段変速機においては、穴あけ工具を駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間にセットし、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路を形成していたが、本発明に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、油路の加工の手間が軽減される。
また、駆動側連通油路を、隔壁部材にパンチプレスなどの穴あけ加工機によりプレス加工の一工程で、隔壁部材に設けられる貫通孔と同時に加工可能となり、この貫通孔と駆動側連通油路に生じたバリなどの除去も同時に一工程で実施可能となる。その結果、駆動側連通油路の形成に特別な加工工程を設ける必要がなく、油路の加工の手間が軽減される。
また、従来のように駆動軸内油路の奥の作業性の悪い部分に発生したバリ除去に手間が掛かっていたが、本発明に係る無段変速機においては、駆動側連通油路に生じたバリは、外部に露出しているので、簡単に除去することができ、油路の加工の手間が軽減される。
また、従動軸内油路に供給された油圧は、従動側連通油路を通って、従動側シリンダに供給されるので、従来の無段変速機と比べて簡単な構造となる。すなわち、従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間から穴あけ工具により、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路が形成されていたが、本発明に係る無段変速機においては、このような油路を形成することが不要となる。
また、従動側シリンダへの油圧を供給するための従動側連通油路は、従動側シリンダ部材に形成されており、従動軸内油路と連通する簡単な構造で構成される。
また、従来の無段変速機と比べて油路の加工の手間が軽減され生産効率が向上する。
すなわち、従来の無段変速機においては、穴あけ工具を駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間にセットし、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路を形成していたが、本発明に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、油路の加工の手間が軽減される。
また、従動側連通油路を、従動側シリンダ部材にパンチプレスなどの穴あけ加工機によりプレス加工の一工程で、従動側シリンダ部材に設けられる貫通孔と同時に加工可能となり、この貫通孔と従動側連通油路に生じたバリなどの除去も同時に一工程で実施可能となる。その結果、従動側連通油路の形成に特別な加工工程を設ける必要がなく、油路の加工の手間が軽減される。
また、従来のように従動軸内油路の奥の作業性の悪い部分に発生したバリ除去に手間が掛かっていたが、本発明に係る無段変速機においては、従動側連通油路に生じたバリは、外部に露出しているので、簡単に除去することができ、油路の加工の手間が軽減される。
さらに、隔壁部材が、駆動側シリンダをシーブ側シリンダと部材側シリンダとに隔てるとともに、駆動側連通油路が、部材側油圧シリンダ、シーブ側シリンダおよび駆動軸内油路とを連通するよう形成されるので、プライマリプーリが、いわゆるダブルピストン構造となる。このようなダブルピストン構造においても、簡単な構造で本発明に係る無段変速機が構成され、油路の加工の手間が軽減され生産効率が向上する。
ダブルピストン構造のプライマリプーリの場合、シングルピストン構造のプライマリプーリよりも油圧応答性が高まる。また、油圧の受圧面積がシングルピストン構造のプライマリプーリよりも増大するので、大きな動力の伝達が可能となる。
上記(1)に記載の無段変速機において、好ましくは、(2)前記駆動側連通油路が、前記隔壁部材の円周上で等間隔に複数個形成されたもので構成される。
この構成により、駆動軸内油路に供給された油圧は、単一の駆動側連通油路で構成した場合よりも、油圧がシーブ側シリンダ内および部材側油圧シリンダ内に、より速やかに供給されるとともに、環状に形成されたシーブ側シリンダ内および部材側油圧シリンダ内に均一に供給される。その結果、プライマリプーリの変速の応答性がより向上する。
本発明によれば、油圧が供給されるシリンダと駆動軸内に設けられた油路とを連通させる油路を、簡易な構造で構成して、油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させることができる無段変速機を提供することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態ないし第3の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無段変速機を搭載した車両のスケルトン図であり、図2は、無段変速機の断面図であり、図3は、図2の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図であり、図4(a)は、図3のA−A断面を示す断面図であり、図4(b)は、図3のB−B断面を示す断面図である。図5は、図2の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る車両1は、前輪駆動車(FF:Front engine Front drive)として構成されており、エンジン2を備えている。第1の実施の形態においては、エンジン2を横置きに設置されたガソリンエンジンに適用したものとして説明するが、エンジン2を軽油、LPG、水素およびバイフューエルなどの液体やガス燃料を使用する内燃機関に適用することができ、縦置きや横置きなどの配置、直列、水平対向やV型などの気筒配置や気筒数などに特に制限はない。
車両1は、前述のエンジン2と、エンジン2の側方に配置され、エンジン2のクランクシャフト2aに連結されたトランスアクスル3と、エンジン2およびトランスアクスル3を制御する電子制御ユニット(ECU:Electrically Control Unit)4と、油圧供給装置5とを含んで構成されている。
トランスアクスル3は、クランクシャフト2aに連結されたトルクコンバータ6と、トルクコンバータ6に入力軸3nを介して連結された前後進切替機構7と、前後進切替機構7に連結された無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)8と、無段変速機8に連結されたカウンタドライブギヤ9と、カウンタドライブギヤ9と噛み合うカウンタドリブンギヤ11と、カウンタドリブンギヤ11を支持するインターメディエートシャフト12とを含んで構成されている。
トランスアクスル3は、さらに、インターメディエートシャフト12に支持されたファイナルドライブギヤ13と、ファイナルドライブギヤ13と噛み合うリングギヤ14と、リングギヤ14に連結されたディファレンシャル15と、これらの各構成要素を収納するトランスアクスルハウジング16、トランスアクスルケース17およびトランスアクスルリヤカバー18とを含んで構成されている。このディファレンシャル15には、左右のフロントドライブシャフト21が連結されており、この左右のフロントドライブシャフト21には、それぞれ左右の前輪22が連結されている。
トルクコンバータ6は、ドライブプレート32と、ドライブプレート32を介してエンジン2のクランクシャフト2aに固定されたフロントカバー33と、フロントカバー33に取り付けられたポンプインペラ34と、クランクシャフト2aと略同軸に延びる入力軸3nに固定され、ポンプインペラ34と対向する状態で回転可能なタービンランナ35とを含んで構成されている。トルクコンバータ6は、さらに、ワンウェイクラッチ36によって一方向にのみ回転可能に設定されたステータ37と、ダンパ機構38と、ダンパ機構38に取り付けられたロックアップクラッチ39とを含んで構成されている。また、ステータ37には、ワンウェイクラッチ36を介して中空軸31が固定されており、入力軸3nは、この中空軸31の内部に挿通されている。
このトルクコンバータ6においては、エンジン2が作動し、フロントカバー33およびポンプインペラ34が回転すると、オイルの流れによりタービンランナ35が引きずられるようにして回転し始めるようになっており、ステータ37は、ポンプインペラ34とタービンランナ35との回転速度差が大きい時に、オイルの流れをポンプインペラ34の回転を助ける方向に変換するようになっている。
このトルクコンバータ6は、ポンプインペラ34の回転速度とタービンランナ35の回転速度の差が大きいときには、トルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として機能するよう構成されている。そして、車両1が発進した後、車速が所定速度に到達すると、ロックアップクラッチ39が作動し、エンジン2からフロントカバー33に伝達された動力が入力軸3nに直接伝達されるようになっている。また、フロントカバー33から入力軸3nに伝達される動力の変動は、ダンパ機構38によって吸収されるようになっている。
前後進切替機構7は、ダブルピニオン形式の遊星歯車機構41を備えており、遊星歯車機構41は、入力軸3nの無段変速機8側の端部に取り付けられたサンギヤ42と、サンギヤ42の外周側に同心状に配置されたリングギヤ43と、サンギヤ42と噛み合う複数のピニオンギヤ44と、リングギヤ43およびピニオンギヤ44の双方と噛み合う複数のピニオンギヤ45と、各ピニオンギヤ44、45を自転可能に保持し、かつ、ピニオンギヤ44、45をサンギヤ42の周囲で一体的に公転可能な状態に保持するキャリヤ46とを含んで構成されている。
前後進切替機構7のキャリヤ46は、無段変速機8に固定されており、このキャリヤ46と入力軸3nとの間の動力伝達経路は、フォワードクラッチCRを用いて接続または遮断されるようになっている。また、前後進切替機構7は、リングギヤ43の回転および固定を制御するリバースブレーキBRを有している。
図2および図3に示すように、無段変速機8は、プライマリプーリ51と、セカンダリプーリ52と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
プライマリプーリ51は、駆動軸61と、駆動側固定シーブ62と、駆動側可動シーブ63と、駆動側シリンダ部材64と、隔壁部材65と、押圧部材66とを含み、いわゆるダブルピストンで構成されている。
駆動軸61は、軸線方向の一端部で開口する駆動軸内油路61yを有しており、開口部61kには、トランスアクスルリヤカバー18に設けられたシール部材18sが挿入されている。また、駆動軸61には、図4(a)に示すように、外周面で開口し駆動軸内油路61yと連通する駆動軸内油路61rが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、外周面で開口し駆動軸内油路61yと連通する図示しない油圧供給油路が形成されており、この油圧供給油路を経由して油圧供給装置5から駆動軸内油路61y内に油圧が供給されるようになっている。
駆動軸61の軸線方向の他端部には、駆動側固定シーブ62が駆動軸61と一体的に形成されている。また、駆動軸61の外周部には、図4(b)に示すように、ボールスプライン溝61mが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。駆動軸61は、図1に示すトランスアクスルケース17に設けられた軸受24およびトランスアクスルリヤカバー18に設けられた軸受23によって回転可能に支持されており、前後進切替機構7のキャリヤ46と連結され、前後進切替機構7から駆動軸61に動力が入力されるようになっている。
駆動側固定シーブ62は、図3に示すように、ベルト挟持部62bと、駆動軸61の一部を構成する円筒部62eとを有しており、駆動側可動シーブ63と軸線方向に対向して配置されている。ベルト挟持部62bの駆動側可動シーブ63と対向する側面部62sで、伝動ベルト53を巻き掛けるための断面が略V字形を有する環状のプーリ溝67が画成されるようになっており、円筒部62eで図1に示す軸受24に支持されている。
駆動側可動シーブ63は、ベルト挟持部63bと、プーリ溝67と反対側に突出して形成された内筒部63nおよび外筒部63gとを含んで構成されており、駆動側固定シーブ62に対して軸線方向に対向して配置されている。ベルト挟持部63bの駆動側固定シーブ62と対向する側面部63sで、前述のプーリ溝67が画成されるようになっており、この側面部63sと駆動側固定シーブ62の側面部62sとの間で伝動ベルト53が所定の圧力で挟持されるようになっている。
内筒部63nには、図4(b)に示すように、ボールスプライン溝63mが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、このボールスプライン溝63mと駆動軸61のボールスプライン溝61mとの間には、図3に示すように、ボールスプライン62pが介装されるようになっており、駆動側可動シーブ63が軸線方向に滑らかに移動するとともに、駆動軸61と一緒に回転するようになっている。
駆動側シリンダ部材64は、円盤状の側面部64sと、側面部64sから駆動側可動シーブ63側に突出して形成された円筒部64eとを有している。側面部64sには、貫通孔64kが形成されており、この貫通孔64kに駆動軸61が圧入されて、駆動側シリンダ部材64が駆動軸61に固定され、駆動軸61と一緒に回転するようになっている。円筒部64eは、駆動側可動シーブ63の外筒部63gの一部を収容し、外筒部63g側の駆動側可動シーブ63の側面部63fを覆うことにより、油圧が供給される環状の駆動側シリンダ64cを画成している。
隔壁部材65は、円盤状の側面部65sと、側面部65sから駆動側可動シーブ63側に突出して形成された円筒部65eと、円筒部65eの端部から放射方向に形成されたフランジ部65fとを有している。この側面部65sには、貫通孔65kが形成されており、この貫通孔65kに駆動軸61が圧入されて、側面部65sが駆動側シリンダ部材64の側面部64sに密着するよう、隔壁部材65が駆動軸61に固定され、駆動軸61および駆動側シリンダ部材64と一緒に回転するようになっている。
また、この側面部65sには、図4(a)に示すように、駆動軸61の駆動軸内油路61rと連通する駆動側連通油路65rが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。円筒部65eの内側には、駆動側可動シーブ63の内筒部63nが収容されるようになっている。
フランジ部65fの外周には、シールリング65gが装着されており、駆動側可動シーブ63が移動する際、駆動側可動シーブ63の外筒部63gの内周面とフランジ部65fの外周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
この隔壁部材65の駆動側可動シーブ63側の表面と、駆動側可動シーブ63の隔壁部材65側の表面と、駆動軸61の外周面とにより環状のシーブ側シリンダ65cが画成されている。このシーブ側シリンダ65cには、駆動軸内油路61y内の油圧が駆動軸内油路61rおよび駆動側連通油路65rから供給されるようになっている。
押圧部材66は、円盤状に形成されており、軸線方向に貫通する貫通孔66kが形成されており、この貫通孔66kには、隔壁部材65の円筒部65eが挿通され隔壁部材65と一緒に回転するようになっている。また、押圧部材66は、隔壁部材65の円筒部65eおよび駆動側シリンダ部材64の円筒部64eに摺動可能に支持されるとともに、駆動側可動シーブ63の外筒部63gを押圧するよう構成されている。
押圧部材66の外周には、シールリング66gが装着されるとともに、内周には、シールリング66nが装着されており、押圧部材66が移動する際、隔壁部材65の円筒部65eの外周面および隔壁部材65の円筒部65eの内周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
この押圧部材66の隔壁部材65側の表面と、隔壁部材65の押圧部材66側の表面と、駆動側可動シーブ63の外筒部63gの内周面とにより、環状の部材側空気シリンダ66eが画成されている。駆動側可動シーブ63の外筒部63gの端部には、貫通孔63kが形成されており、部材側空気シリンダ66e内の空気が外部に排出されるとともに、外部の空気が部材側空気シリンダ66e内に流入され、部材側空気シリンダ66e内の空気圧が高まらないようにして、押圧部材66の摺動の妨げにならないようになっている。
また、押圧部材66の駆動側シリンダ部材64側の表面と、駆動側シリンダ部材64の押圧部材66側の表面と、隔壁部材65の円筒部65eの外周面とにより環状の部材側油圧シリンダ66oが画成されている。
この部材側油圧シリンダ66oには、駆動軸内油路61y内の油圧が駆動軸内油路61rおよび駆動側連通油路65rから供給されるようになっている。
なお、この部材側油圧シリンダ66oおよび部材側空気シリンダ66eは、本発明の部材側シリンダを構成している。
セカンダリプーリ52は、図2および図5に示すように、駆動軸61に平行な従動軸71と、従動側固定シーブ72と、従動側可動シーブ73と、従動側シリンダ部材74と、カバー部材75とを含み、いわゆるシングルピストンで構成されている。
従動軸71は、軸線方向の一端部で開口する従動軸内油路71yを有しており、開口部71kには、トランスアクスルリヤカバー18に設けられたシール部材18jが挿入されている。また、従動軸71には、駆動軸61と同様に、外周面で開口し従動軸内油路71yと連通する従動軸内油路71rが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、外周面で開口し従動軸内油路71yと連通する図示しない油圧供給油路が形成されており、この油圧供給油路を経由して油圧供給装置5から従動軸内油路71y内に油圧が供給されるようになっている。
従動軸71の開口部71k側に、従動側固定シーブ72が従動軸71と一体的に形成されている。また、従動軸71の外周部には、駆動軸61と同様に、ボールスプライン溝71mが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。従動軸71は、図1に示すトランスアクスルケース17に設けられた軸受25、トランスアクスルリヤカバー18に設けられた軸受26およびトランスアクスルハウジング16に設けられた軸受27によって回転可能に支持されており、駆動軸61の動力が伝動ベルト53を介して従動軸71に伝達されるようになっている。
従動側固定シーブ72は、駆動側固定シーブ62と同様に、ベルト挟持部72bを有しており、従動側可動シーブ73と軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部72bの従動側可動シーブ73と対向する側面部72sで、伝動ベルト53を巻き掛けるための断面が略V字形を有する環状のプーリ溝77が画成されるようになっている。
従動側可動シーブ73は、駆動側可動シーブ63と同様に、ベルト挟持部73bと、プーリ溝77と反対側に突出して形成された内筒部73nおよび外筒部73gとを含んで構成されており、従動側固定シーブ72に対して軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部73bの従動側固定シーブ72と対向する側面部73sで、前述のプーリ溝77が画成されるようになっており、この側面部73sと従動側固定シーブ72の側面部72sとの間で伝動ベルト53が所定の圧力で挟持されるようになっている。
内筒部73nには、駆動側可動シーブ63と同様に、ボールスプライン溝73mが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、このボールスプライン溝73mと従動軸71のボールスプライン溝71mとの間には、図2に示すように、ボールスプライン72pが介装されるようになっており、従動側可動シーブ73が軸線方向に滑らかに移動するとともに、従動軸71と一緒に回転するようになっている。また、コイルスプリング73pが、内筒部73nの外周を囲み、従動側可動シーブ73と従動側シリンダ部材74との間に、従動側可動シーブ73を従動側固定シーブ72側に押圧する付勢力が付与されて介装されている。
従動側シリンダ部材74は、円盤状の側面部74sと、側面部74sから従動側可動シーブ73側に突出して形成された円筒部74eと、円筒部74eから放射外方に延在するフランジ部74fとを有している。
側面部74sには、貫通孔74kが形成されており、この貫通孔74kに従動軸71が圧入されて、従動側シリンダ部材74が従動軸71に固定され、従動軸71と一緒に回転するようになっている。円筒部74eは、従動側可動シーブ73の内筒部73nの一部およびコイルスプリング73pを収容している。
フランジ部74fの外周には、シールリング74gが装着されており、従動側可動シーブ73が移動する際、従動側可動シーブ73の外筒部73gの内周面とフランジ部74fの外周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
従動側シリンダ部材74の従動側可動シーブ73側の表面、従動側可動シーブ73の従動側シリンダ部材74側の表面と、従動軸71の外周面とにより、環状の従動側シリンダ74cが画成されている。
側面部74sには、従動軸71の従動軸内油路71rと従動側シリンダ74cとを連通させる従動側連通油路74rが、隔壁部材65の駆動側連通油路65rと同様に、従動側シリンダ部材74の円周上の3箇所に等間隔で形成されている。
この従動側シリンダ74cには、従動軸内油路71y内の油圧が従動軸内油路71rおよび従動側連通油路74rから供給されるようになっている。
カバー部材75は、円盤状の側面部75sと、側面部75sから従動側可動シーブ73側に突出して形成された円筒部75eとを有している。
この側面部75sには、貫通孔75kが形成されており、この貫通孔75kに従動軸71が圧入されて、側面部75sが従動側シリンダ部材74の側面部74sに密着するよう、カバー部材75が従動軸71に固定され、従動軸71および従動側シリンダ部材74と一緒に回転するようになっている。
伝動ベルト53は、大きな動力を伝達するよう多数の金属製の駒および複数本のスチールリングを有する無端ベルトで構成されている。この伝動ベルト53は、プライマリプーリ51のプーリ溝67およびセカンダリプーリ52のプーリ溝77に巻き掛けられており、トルクコンバータ6から前後進切替機構7および駆動軸61を介してプライマリプーリ51に入力された動力が、プライマリプーリ51からセカンダリプーリ52を介して従動軸71に所定の変速比で出力されるようになっている。出力された動力は、図1に示すように、この従動軸71の外周部にスプライン嵌合によって連結されたカウンタドライブギヤ9を介してディファレンシャル15に伝達されるようになっている。
ディファレンシャル15は、中空のディファレンシャルケース15aを備えており、ディファレンシャルケース15aは、トランスアクスルケース17に設けられた軸受28およびトランスアクスルハウジング16に設けられた軸受29によって回転可能に支持されており、ディファレンシャルケース15aの外周部には、リングギヤ14が固定されている。
ディファレンシャルケース15aには、ピニオンシャフト15pが支持されており、ピニオンシャフト15pには、一対のピニオンギヤ15gが回転可能に支持されている。
この一対のピニオンギヤ15gと、一対のサイドギヤ15sとが噛み合っており、各サイドギヤ15sには左右のフロントドライブシャフト21がそれぞれ接続され、各フロントドライブシャフト21には、それぞれ左右の前輪22が接続されている。
電子制御ユニット4は、CPU(Central Processing Unit)と、処理プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)と、電気的に書換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、A/D変換器やバッファなどを含む入力インターフェース回路、および駆動回路などを含む出力インターフェース回路とを含んで構成されている。
電子制御ユニット4の入力インターフェース回路には、エンジン2の運転状態を検出する各種のセンサが接続されており、これらのセンサから出力される情報は、入力インターフェース回路を介して電子制御ユニット4に取り込まれるようになっている。電子制御ユニット4は、これらの情報、ROMに記憶されているデータなどの情報に基づいて、エンジン2、トランスアクスル3などの車両1の各部を制御するように構成されている。
油圧供給装置5は、オイルを貯留するオイルパン81と、オイルパン81内のオイルを吸い込むオイルストレーナ82と、油圧を供給する通路を有する油路部83と、オイルポンプ84と、プライマリレギュレータバルブ85と、プライマリ変速バルブ86と、セカンダリ変速バルブ87とを含んで構成されている。
プライマリレギュレータバルブ85は、例えば、圧力を調整する調圧弁からなり、オイルポンプ84から供給されるライン圧を所定の圧力になるよう調圧している。このプライマリレギュレータバルブ85は、電子制御ユニット4により制御される図示しないソレノイドバルブに接続されており、ソレノイドバルブから送られる信号圧により制御されるようになっている。
プライマリ変速バルブ86は、プライマリレギュレータバルブ85と同様、圧力を調整する調圧弁からなり、プライマリプーリ51に変速をさせる変速圧を供給するようになっている。また、プライマリ変速バルブ86は、ドレイン86dを有しており、プライマリプーリ51から排出される油圧がドレイン86dを介して油路部83に排出されるようになっている。
セカンダリ変速バルブ87も、プライマリ変速バルブ86と同様、圧力を調整する調圧弁からなり、セカンダリプーリ52に変速をさせる変速圧を供給するようになっている。また、セカンダリ変速バルブ87は、ドレイン87dを有しており、セカンダリプーリ52から排出される油圧がドレイン87dを介して油路部83内に排出され、オイルパン81内に還流されるようになっている。
オイルパン81内のオイルは、オイルポンプ84により吸引され、油路部83内を流通してプライマリレギュレータバルブ85およびプライマリ変速バルブ86を経由して油圧が調整され、さらに、油路部83内を流通しプライマリプーリ51に供給されるようになっている。また、油路部83内を流通し、セカンダリ変速バルブ87を経由して油圧が調整され、さらに、油路部83内を流通しセカンダリプーリ52に供給されるようになっている。プライマリプーリ51に供給され、油圧駆動の媒体として使用されたオイルは、用済み後に油路部83内を流通し、プライマリ変速バルブ86のドレイン86dを介してオイルパン81内に還流されるようになっている。
また、セカンダリプーリ52に供給され油圧駆動の媒体として使用されたオイルは、用済み後に油路部83内を流通し、セカンダリ変速バルブ87のドレイン87dを介してオイルパン81内に還流されるようになっている。
プライマリレギュレータバルブ85、プライマリ変速バルブ86およびセカンダリ変速バルブ87は、点線で示すように、それぞれ電子制御ユニット4に接続されており、車両1の運転者の操作や運転状況に応じて、電子制御ユニット4により、プライマリプーリ51およびセカンダリプーリ52に所定の油圧が供給されるよう、それぞれが制御されるようになっている。
オイルポンプ84は、ギヤポンプ、トロコイドポンプなどのオイルを吸入し吐出するポンプからなり、トランスアクスルケース17に固定された本体84aと、ハブ84bを介してトルクコンバータ6のポンプインペラ34に接続されたロータ84cとを含んで構成されている。ハブ84bは、トルクコンバータ6の中空軸31に対してスプライン嵌合されており、エンジン2の動力が、ポンプインペラ34を介して中空軸31に伝達され中空軸31とともにロータ84cが回転することにより、オイルポンプ84が駆動されるようになっている。
このオイルポンプ84は、図1に示す構造以外の構造で構成するようにしてもよい。例えば、クランクシャフト2aに直結またはチェーンなどの伝動部材を介して間接に連結されるトロコイドポンプなどの油圧供給手段により構成してもよい。
次に、第1の実施の形態に係る無段変速機8の動作について説明する。
図6は、第1の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリに油圧が供給される状態を示し、図7は、第1の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。
第1の実施の形態に係る無段変速機8においては、図1に示すように、エンジン2が駆動されると、クランクシャフト2aを介してトルクコンバータ6のドライブプレート32、フロントカバー33、ポンプインペラ34が回転する。このとき、トルクコンバータ6の内部に発生するオイルの循環流速により、タービンランナ35が引きずられるようにして回転すると同時に入力軸3nが回転する。
入力軸3nが回転すると、前後進切替機構7の遊星歯車機構41のサンギヤ42が回転し、各ピニオンギヤ44、45がそれぞれ回転し、キャリヤ46が回転する。このとき、運転者の操作または運転状態に応じて、電子制御ユニット4により、フォワードクラッチCRが接続または遮断され、リバースブレーキBRが回転または固定されるよう適宜制御され、前進または後進に適宜切り替えられる。
そして、キャリヤ46の回転が駆動軸61を介してプライマリプーリ51に伝達され、プライマリプーリ51が回転すると、伝動ベルト53を介してセカンダリプーリ52が回転し、従動軸71が回転する。同時に、カウンタドライブギヤ9が回転し、カウンタドリブンギヤ11およびファイナルドライブギヤ13が回転し、リングギヤ14が回転する。そして、ディファレンシャル15が動作し、各フロントドライブシャフト21が回転し、最終的に各前輪22に動力が伝達される。
他方、ポンプインペラ34の回転により中空軸31とともにオイルポンプ84のロータ84cが回転し、オイルパン81内のオイルがオイルストレーナ82の吸込口から吸い込まれ、オイルストレーナ82により浄化され、油路部83内を通りオイルポンプ84内に流入し、オイルポンプ84から吐出されライン圧として、プライマリレギュレータバルブ85、プライマリ変速バルブ86およびセカンダリ変速バルブ87に供給される。
プライマリレギュレータバルブ85、プライマリ変速バルブ86およびセカンダリ変速バルブ87にライン圧が供給された状態で、車両1の運転者の操作や運転状況に応じて、電子制御ユニット4によりそれぞれが制御され、プライマリプーリ51のシーブ側シリンダ65cおよび部材側油圧シリンダ66o、セカンダリプーリ52の従動側シリンダ74cに調圧後の所定の変速圧が供給され、運転状況に応じた変速比で、駆動軸61の動力が従動軸71に出力される。
例えば、車両1が加速されるときは、図示しないアクセルペダルの操作に応じて、ハイ変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、プライマリ変速バルブ86により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
高められた油圧は、油路部83を介して、図6に示すように、駆動軸内油路61yに油圧が供給され、駆動軸内油路61r、駆動側連通油路65rを通って、シーブ側シリンダ65cおよび部材側油圧シリンダ66oに供給される。
このとき、シーブ側シリンダ65c内および部材側油圧シリンダ66o内の油圧が高まり、シーブ側シリンダ65c内の駆動側可動シーブ63の側面部63fに作用する油圧により、駆動側可動シーブ63が駆動側固定シーブ62の方向に押圧力Faを受ける。
また、押圧部材66に作用する油圧により、押圧部材66が駆動側固定シーブ62の方向に押圧力Fbを受け、押圧部材66により駆動側可動シーブ63が外筒部63gで駆動側固定シーブ62の方向に押圧力Fbを受ける。
駆動側可動シーブ63は、押圧力Fa、Fbにより、駆動側固定シーブ62の方向に速やかに移動し、プーリ溝67が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし駆動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりセカンダリ変速バルブ87のドレイン87dが開放されて、図6に示す従動側シリンダ74c内の油圧が低下する。このとき、従動側シリンダ74c内の油圧は、従動側連通油路74r、従動軸内油路71r、71yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、駆動側可動シーブ63の押圧力Fa、Fbの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、従動側可動シーブ73が従動側固定シーブ72から離隔する方向に移動し、従動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にハイ変速比となり車両1が加速されることになる。
また、車両1が減速されるときは、ロー変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、図7に示すセカンダリ変速バルブ87により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
高められた油圧は、油路部83を介して、図7に示すように、従動軸内油路71yに油圧が供給され、従動軸内油路71r、従動側連通油路74rを通って、従動側シリンダ74cに供給される。このとき、従動側シリンダ74c内の油圧が高まり、従動側シリンダ74c内の従動側可動シーブ73の側面部73sに作用する油圧により、従動側可動シーブ73が従動側固定シーブ72の方向に押圧力Fcを受ける。
従動側可動シーブ73は、押圧力Fcにより、従動側固定シーブ72の方向に速やかに移動し、プーリ溝77が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし従動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりプライマリ変速バルブ86のドレイン86dが開放されてシーブ側シリンダ65c内および部材側油圧シリンダ66o内の油圧が低下する。このとき、シーブ側シリンダ65c内および部材側油圧シリンダ66o内の油圧は、駆動側連通油路65r、駆動軸内油路61r、61yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、従動側可動シーブ73の押圧力Fcの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、駆動側可動シーブ63が駆動側固定シーブ62から離隔する方向に移動し、駆動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にロー変速比となり車両1が減速されることになる。
第1の実施の形態に係る無段変速機8においては、前述のように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、第1の実施の形態に係る無段変速機8は、駆動軸61に固定された駆動側固定シーブ62と、駆動側可動シーブ63と、駆動側シリンダ64cを画成する駆動側シリンダ部材64とを備えたプライマリプーリ51を含んで構成されている。
また、無段変速機8は、さらに、従動軸71に固定された従動側固定シーブ72と、従動側可動シーブ73と、従動側シリンダ74cを画成する従動側シリンダ部材74とを備えたセカンダリプーリ52と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
また、無段変速機8においては、駆動側シリンダ部材64が、シーブ側シリンダ65cを画成する隔壁部材65と、部材側油圧シリンダ66oおよび部材側空気シリンダ66eを画成し、部材側油圧シリンダ66o内の油圧により駆動側可動シーブ63を軸線方向に押圧する押圧部材66とを備え、駆動軸61に、駆動軸内油路61y、61rが形成され、隔壁部材65にシーブ側シリンダ65c、部材側油圧シリンダ66oおよび駆動軸内油路61rを連通する駆動側連通油路65rが形成されている。
この構成により、駆動軸内油路61yに供給された油圧は、駆動軸内油路61r、駆動側連通油路65rを通って、シーブ側シリンダ65cおよび部材側油圧シリンダ66oに供給されるので、従来の無段変速機と比べて構造が簡単になるという効果が得られる。
すなわち、従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間から穴あけ工具により、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路が形成されていたが、第1の実施の形態に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、構造が簡単になった。また、シーブ側シリンダ65cおよび部材側油圧シリンダ66oへの油圧を供給するための駆動側連通油路65rは、図3および図4(a)に示すように、隔壁部材65に形成されており、駆動軸内油路61rと連通する簡単な構造となっている。
また、従来の無段変速機と比べて油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させることができるという効果が得られる。すなわち、従来の無段変速機においては、穴あけ工具を駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間にセットし、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路を形成していたが、第1の実施の形態に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、油路の加工の手間が軽減された。
また、駆動側連通油路65rを、隔壁部材65にパンチプレスなどの穴あけ加工機によりプレス加工の一工程で、隔壁部材65に設けられる貫通孔65kと同時に簡単に加工できるとともに、この貫通孔65kと駆動側連通油路65rに生じたバリなどの除去も同時に一工程で行うことができるようになった。その結果、駆動側連通油路65rの形成に特別な加工工程を設ける必要がなく、油路の加工の手間が軽減された。
また、従来のように駆動軸内油路の奥の作業性の悪い部分に発生したバリ除去に手間が掛かっていたが、第1の実施の形態に係る無段変速機においては、駆動側連通油路65rに生じたバリは、外部に露出しているので、簡単に除去することができ、油路の加工の手間が軽減された。
第1の実施の形態に係る車両1の無段変速機8においては、油圧供給装置5がオイルポンプ84と接続されたプライマリレギュレータバルブ85と、プライマリレギュレータバルブ85と接続されたプライマリ変速バルブ86と、オイルポンプ84と接続されたセカンダリ変速バルブ87とを含んで構成し、全変速域において、プライマリプーリ油圧を変速圧とし、セカンダリプーリ油圧をライン圧として制御した場合について説明したが、本発明に係る無段変速機においては、油圧供給装置を他の構成要素により構成してもよい。
例えば、油圧供給装置を、オイルポンプと接続されたプライマリレギュレータバルブと、プライマリレギュレータバルブに接続されたプライマリ変速バルブと、プライマリレギュレータバルブに接続されたセカンダリ変速バルブとを含んで構成する、いわゆる両調圧方式であってもよい。この場合、ロー変速比側の変速域においては、プライマリプーリ油圧を変速圧とし、セカンダリプーリ油圧をライン圧とし、ハイ変速比側の変速域においては、プライマリプーリ油圧をライン圧とし、セカンダリプーリ油を変速圧として制御するようにしてもよい。
第1の実施の形態に係る車両1の無段変速機8においては、プライマリプーリ51およびセカンダリプーリ52に、それぞれ駆動側連通油路65rおよび従動側連通油路74rを形成した場合について説明したが、本発明に係る無段変速機においては、プライマリプーリおよびセカンダリプーリのいずれか一方に、駆動側連通油路または従動側連通油路を形成するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、図9は、図8の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図であり、図10(a)は、図9のC−C断面を示す無段変速機の断面図であり、図10(b)は、図9のD−D断面を示す断面図である。図11は、図8の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。
なお、第2の実施の形態に係る無段変速機108においては、第1の実施の形態のプライマリプーリ51およびセカンダリプーリ52が異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図7に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、第2の実施の形態に係る車両100は、トランスアクスル103を除き第1の実施の形態に係る車両1と同様に構成され、トランスアクスル103は、無段変速機108を除き第1の実施の形態に係るトランスアクスル3と同様に構成されている。
図8および図9に示すように、無段変速機108は、プライマリプーリ151と、セカンダリプーリ152と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
プライマリプーリ151は、駆動軸161と、駆動側固定シーブ162と、駆動側可動シーブ163と、駆動側シリンダ部材164とを含み、いわゆるシングルピストンで構成されている。
駆動軸161は、軸線方向の一端部で開口する駆動軸内油路161yを有しており、開口部161kには、トランスアクスルリヤカバー18に設けられたシール部材118sが挿入されている。また、駆動軸161には、図10(a)に示すように、外周面で開口し駆動軸内油路161yと連通する駆動軸内油路161rが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、外周面で開口し駆動軸内油路161yと連通する図示しない油圧供給油路が形成されており、この油圧供給油路を経由して油圧供給装置5から駆動軸内油路161y内に油圧が供給されるようになっている。
駆動軸161の軸線方向の他端部には、駆動側固定シーブ162が駆動軸161と一体的に形成されている。また、駆動軸161の外周部には、図10(b)に示すように、スプライン外歯161sが形成されている。駆動軸161は、図1に示すトランスアクスルケース17に設けられた軸受24およびトランスアクスルリヤカバー18に設けられた軸受23によって回転可能に支持されており、前後進切替機構7のキャリヤ46と連結され、前後進切替機構7から駆動軸161に動力が入力されるようになっている。
駆動側固定シーブ162は、図9に示すように、ベルト挟持部162bと、駆動軸161の一部を構成する円筒部162eとを有しており、駆動側可動シーブ163と軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部162bの駆動側可動シーブ163と対向する側面部162sで、伝動ベルト53を巻き掛けるための断面が略V字形を有する環状のプーリ溝167が画成されるようになっており、円筒部162eで軸受24に支持されている。
駆動側可動シーブ163は、ベルト挟持部163bと、プーリ溝167と反対側に突出して形成された内筒部163nおよび外筒部163gとを含んで構成されており、駆動側固定シーブ162に対して軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部163bの駆動側固定シーブ162と対向する側面部163sで、前述のプーリ溝167が画成されるようになっており、この側面部163sと駆動側固定シーブ162の側面部162sとの間で伝動ベルト53が所定の圧力で挟持されるようになっている。
内筒部163nには、図10(b)に示すように、スプライン内歯163uが形成されている。このスプライン内歯163uと、駆動軸161のスプライン外歯161sとがスプライン嵌合し、駆動側可動シーブ163が駆動軸161に沿って移動するとともに、駆動軸161と一緒に回転するようになっている。
駆動側シリンダ部材164は、円盤状の側面部164sと、側面部164sから駆動側可動シーブ163側に突出して形成された円筒部164eとを有している。
側面部164sには、貫通孔164kが形成されており、この貫通孔164kに駆動軸161が圧入されて、駆動側シリンダ部材164が駆動軸161に固定され、駆動軸161と一緒に回転するようになっている。
円筒部164eは、駆動側可動シーブ163の外筒部163gの一部を収容し、外筒部163g側の駆動側可動シーブ163の側面部163fを覆うことにより、油圧が供給される環状の駆動側シリンダ164cを画成している。また、側面部164sには、図10(a)に示すように、駆動軸161の駆動軸内油路161rと駆動側シリンダ164cとを連通させる駆動側連通油路164rが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。
この駆動側連通油路164rは、一端が軸受23の側面で閉止されており、油圧が駆動側連通油路164rから外部に漏出しないように構成されている。
セカンダリプーリ152は、図8および図11に示すように、駆動軸161に平行な従動軸171と、従動側固定シーブ172と、従動側可動シーブ173と、従動側シリンダ部材174とを含み、いわゆるシングルピストンで構成されている。
従動軸171は、軸線方向の一端部で開口する従動軸内油路171yを有しており、開口部171kには、トランスアクスルリヤカバー18に設けられたシール部材118jが挿入されている。また、従動軸171には、駆動軸161と同様に、外周面で開口し従動軸内油路171yと連通する従動軸内油路171rが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、外周面で開口し従動軸内油路171yと連通する図示しない油圧供給油路が形成されており、この油圧供給油路を経由して油圧供給装置5から従動軸内油路171y内に油圧が供給されるようになっている。
従動軸171の開口部171kの近傍に、従動側固定シーブ172が従動軸171と一体的に形成されている。また、従動軸171の外周部には、駆動軸161と同様に、スプライン外歯171sが形成されている。従動軸171は、図1に示すトランスアクスルケース17に設けられた軸受25、トランスアクスルリヤカバー18に設けられた軸受26およびトランスアクスルハウジング16に設けられた軸受27によって回転可能に支持されており、駆動軸161の動力が伝動ベルト53を介して従動軸171に伝達されるようになっている。
従動側固定シーブ172は、駆動側固定シーブ162と同様に、ベルト挟持部172bを有しており、従動側可動シーブ173と軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部172bの従動側可動シーブ173と対向する側面部172sで、伝動ベルト53を巻き掛けるための断面が略V字形を有する環状のプーリ溝177が画成されるようになっている。
従動側可動シーブ173は、駆動側可動シーブ163と同様に、ベルト挟持部173bと、プーリ溝177と反対側に突出して形成された内筒部173nおよび外筒部173gとを含んで構成されており、従動側固定シーブ172に対して軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部173bの従動側固定シーブ172と対向する側面部173sで、前述のプーリ溝177が画成されるようになっており、この側面部173sと従動側固定シーブ172の側面部172sとの間で伝動ベルト53が所定の圧力で挟持されるようになっている。
内筒部173nには、駆動側可動シーブ163と同様に、スプライン内歯173uが形成されている。このスプライン内歯173uと、従動軸171のスプライン外歯171sとがスプライン嵌合し、従動側可動シーブ173が従動軸171に沿って移動するとともに、従動軸171と一緒に回転するようになっている。
また、コイルスプリング173pが、内筒部173nの外周を囲み、従動側可動シーブ173と従動側シリンダ部材174との間に、従動側可動シーブ173を従動側固定シーブ172側に押圧する付勢力が付与されて介装されている。
従動側シリンダ部材174は、円盤状の側面部174sと、側面部174sから従動側可動シーブ173側に突出して形成された円筒部174eと、円筒部174eから放射外方に延在するフランジ部174fとを有している。
側面部174sには、貫通孔174kが形成されており、この貫通孔174kに従動軸171が圧入されて、従動側シリンダ部材174が従動軸171に固定され、従動軸171と一緒に回転するようになっている。
円筒部174eは、従動側可動シーブ173の内筒部173nの一部およびコイルスプリング173pを収容している。
フランジ部174fの外周には、シールリング174gが装着されており、従動側可動シーブ173が移動する際、従動側可動シーブ173の外筒部173gの内周面とフランジ部174fの外周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
従動側シリンダ部材174の従動側可動シーブ173側の表面、従動側可動シーブ173の従動側シリンダ部材174側の表面により、環状の従動側シリンダ174cが画成されている。側面部174sには、従動軸171の従動軸内油路171rと従動側シリンダ174cとを連通させる従動側連通油路174rが、従動側シリンダ部材174の円周上の3箇所に等間隔で形成されている。この従動側シリンダ174cには、従動軸内油路171y内の油圧が従動軸内油路171rおよび従動側連通油路174rから供給されるようになっている。この従動側シリンダ部材174の側面部174sに形成された従動側連通油路174rは、一端が軸受25の側面で閉止されており、油圧が駆動側連通油路164rから外部に漏出しないように構成されている。
次に、第2の実施の形態に係る無段変速機108の動作について説明する。
図12は、第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリに油圧が供給される状態を示し、図13は、第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。
第2の実施の形態に係る無段変速機108においては、プライマリプーリ151およびセカンダリプーリ152の動作を除き、第1の実施の形態に係る無段変速機8と同様に動作する。
すなわち、図1に示すプライマリレギュレータバルブ85、プライマリ変速バルブ86およびセカンダリ変速バルブ87にライン圧が供給された状態で、車両100の運転者の操作や運転状況に応じて、電子制御ユニット4によりそれぞれが制御され、プライマリプーリ151の駆動側シリンダ164c、セカンダリプーリ152の従動側シリンダ174cに調圧後の所定の変速圧が供給され、運転状況に応じた変速比で、駆動軸161の動力が従動軸171に出力される。
例えば、車両100が加速されるときは、図示しないアクセルべダルの操作に応じて、ハイ変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、図1に示すプライマリ変速バルブ86により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
図12に示すように、高められた油圧は、油路部83を介して、駆動軸内油路161yに油圧が供給され、駆動軸内油路161r、駆動側連通油路164rを通って、駆動側シリンダ164cに供給される。このとき、駆動側シリンダ164c内の油圧が高まり、駆動側シリンダ164c内の駆動側可動シーブ163の側面部163fに作用する油圧により、駆動側可動シーブ163が駆動側固定シーブ162の方向に押圧力Fdを受ける。
駆動側可動シーブ163は、押圧力Fdにより、駆動側固定シーブ162の方向に速やかに移動し、プーリ溝167が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし駆動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりセカンダリ変速バルブ87のドレイン87dが開放されて従動側シリンダ174c内の油圧が低下する。このとき、従動側シリンダ174c内の油圧は、従動側連通油路174r、従動軸内油路171r、171yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、駆動側可動シーブ163の押圧力Fdの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、従動側可動シーブ173が従動側固定シーブ172から離隔する方向に移動し、従動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にハイ変速比となり車両100が加速されることになる。
また、車両100が減速されるときは、ロー変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、図13に示すように、セカンダリ変速バルブ87により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
高められた油圧は、油路部83を介して、従動軸内油路171yに油圧が供給され、従動軸内油路171r、従動側連通油路174rを通って、従動側シリンダ174cに供給される。このとき、従動側シリンダ174c内の油圧が高まり、従動側シリンダ174c内の従動側可動シーブ173の側面部173sに作用する油圧により、従動側可動シーブ173が従動側固定シーブ172の方向に押圧力Fdを受ける。
従動側可動シーブ173は、押圧力Fdにより、従動側固定シーブ172の方向に速やかに移動し、プーリ溝177が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし従動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりプライマリ変速バルブ86のドレイン86dが開放されて駆動側シリンダ164c内の油圧が低下する。このとき、駆動側シリンダ164c内の油圧は、駆動側連通油路165r、駆動軸内油路161r、161yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、従動側可動シーブ173の押圧力Fdの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、駆動側可動シーブ163が駆動側固定シーブ162から離隔する方向に移動し、駆動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にロー変速比となり車両100が減速されることになる。
第2の実施の形態に係る無段変速機108においては、前述のように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、第2の実施の形態に係る無段変速機108は、駆動軸161に固定された駆動側固定シーブ162と、駆動側可動シーブ163と、駆動側シリンダ164cを画成する駆動側シリンダ部材164とを備えたプライマリプーリ151を含んで構成されている。
また、無段変速機108は、さらに、従動軸171に固定された従動側固定シーブ172と、従動側可動シーブ173と、従動側シリンダ174cを画成する従動側シリンダ部材174とを備えたセカンダリプーリ152と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
また、駆動軸161には、駆動軸内油路161y、161rが形成され、駆動側シリンダ部材164に駆動側シリンダ164cと駆動軸内油路161rとを連通する駆動側連通油路164rが形成されている。
この構成により、駆動軸内油路161yに供給された油圧は、駆動軸内油路161r、駆動側連通油路165rを通って、駆動側シリンダ164cに供給されるので、従来の無段変速機と比べて構造が簡単になるという効果が得られる。
すなわち、従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間から穴あけ工具により、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路が形成されていたが、第2の実施の形態に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、構造が簡単になった。
また、駆動側シリンダ164cへの油圧を供給するための駆動側連通油路165rは、図9および図10(a)に示すように、駆動側シリンダ部材164に形成されており、駆動軸内油路161rと連通する簡単な構造となっている。
また、従来の無段変速機と比べて油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させることができるという効果が得られる。
すなわち、従来の無段変速機においては、穴あけ工具を駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間にセットし、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路を形成していたが、第2の実施の形態に係る無段変速機においては、このような油路を形成する必要がなくなり、油路の加工の手間が軽減される。
また、駆動側連通油路165rを、駆動側シリンダ部材164にパンチプレスなどの穴あけ加工機によりプレス加工の一工程で、駆動側シリンダ部材164に設けられる貫通孔164kと同時に簡単に加工できるとともに、この貫通孔164kと駆動側連通油路165rに生じたバリなどの除去も同時に一工程で行うことができる。その結果、駆動側連通油路165rの形成に特別な加工工程を設ける必要がなく、油路の加工の手間が軽減される。
また、従来のように駆動軸内油路の奥に発生したバリ除去に手間が掛かっていたが、第2の実施の形態に係る無段変速機においては、駆動側連通油路165rに生じたバリは、外部に露出しているので、簡単に除去することができ、油路の加工の手間が軽減される。
(第3の実施の形態)
図14は、本発明の第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、図15は、図14の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図であり、図16(a)は、図15のE−E断面を示す断面図であり、図16(b)は、図15のF−F断面を示す断面図である。
なお、第3の実施の形態に係る無段変速機208においては、第1の実施の形態のプライマリプーリ51が異なっているが、他の構成は同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1から図7に示した第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、第3の実施の形態に係る車両200は、トランスアクスル203を除き第1の実施の形態に係る車両1と同様に構成され、トランスアクスル203は、無段変速機208を除き第1の実施の形態に係るトランスアクスル3と同様に構成されている。
図14および図15に示すように、無段変速機208は、プライマリプーリ251と、セカンダリプーリ52と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
プライマリプーリ251は、駆動軸261と、駆動側固定シーブ262と、駆動側可動シーブ263と、駆動側シリンダ部材264と、隔壁部材265と、押圧部材266とを含み、いわゆるダブルピストンで構成されている。
駆動軸261は、軸線方向の一端部で開口する駆動軸内油路261yを有しており、開口部261kには、トランスアクスルリヤカバー18に設けられたシール部材218sが挿入されている。
また、駆動軸261には、図16(a)に示すように、外周面で開口し駆動軸内油路261yと連通する駆動軸内油路261rが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、外周面で開口し駆動軸内油路261yと連通する図示しない油圧供給油路が形成されており、この油圧供給油路を経由して油圧供給装置5から駆動軸内油路261y内に油圧が供給されるようになっている。
駆動軸261の軸線方向の他端部には、駆動側固定シーブ262が駆動軸261と一体的に形成されている。また、駆動軸261の外周部には、図16(b)に示すように、ボールスプライン溝261mが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。
駆動軸261は、トランスアクスルケース17に設けられた図1に示す軸受24およびトランスアクスルリヤカバー18に設けられた軸受23によって回転可能に支持されており、前後進切替機構7のキャリヤ46と連結され、前後進切替機構7から駆動軸261に動力が入力されるようになっている。
駆動側固定シーブ262は、図15に示すように、ベルト挟持部262bと、駆動軸261の一部を構成する円筒部262eとを有しており、駆動側可動シーブ263と軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部262bの駆動側可動シーブ263と対向する側面部262sで、伝動ベルト53を巻き掛けるための断面が略V字形を有する環状のプーリ溝268が画成されるようになっており、円筒部262eで軸受24に支持されている。
駆動側可動シーブ263は、ベルト挟持部263bと、プーリ溝267と反対側に突出して形成された内筒部263nおよび外筒部263gとを含んで構成されており、駆動側固定シーブ262に対して軸線方向に対向して配置されている。
ベルト挟持部263bの駆動側固定シーブ262と対向する側面部263sで、前述のプーリ溝267が画成されるようになっており、この側面部263sと駆動側固定シーブ262の側面部262sとの間で伝動ベルト53が所定の圧力で挟持されるようになっている。
また、内筒部263nには、図15および図16(b)に示すように、油圧を供給するための駆動側連通油路263rが、内筒部263nの端面からその軸線方向に沿って側面部262sの近傍の内筒部263nの外周面で開口するよう、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。また、内筒部263nには、ボールスプライン溝263mが、円周上の3箇所に等間隔で形成されている。
また、このボールスプライン溝263mと駆動軸261のボールスプライン溝261mとの間には、図15に示すように、ボールスプライン262pが介装されるようになっており、駆動側可動シーブ263が軸線方向に滑らかに移動するとともに、駆動軸261と一緒に回転するようになっている。
駆動側シリンダ部材264は、円盤状の側面部264sと、側面部264sから駆動側可動シーブ263側に突出して形成された円筒部264eとを有している。
側面部264sには、貫通孔264kが形成されており、この貫通孔264kに駆動軸261が圧入されて、駆動側シリンダ部材264が駆動軸261に固定され、駆動軸261と一緒に回転するようになっている。
円筒部264eは、駆動側可動シーブ263の外筒部263gにその一部が収容されており、駆動側可動シーブ263は、円筒部264eの外周側を移動するようになっている。
また、側面部264sには、図15および図16(b)に示すように、駆動側可動シーブ263側に、所定の深さおよび長さを有する溝からなる駆動側連通油路264rが円周上の3箇所に等間隔で形成されている。
隔壁部材265は、円盤状の側面部265sを有しており、この側面部265sには、貫通孔265kが形成されており、この貫通孔265kに駆動側可動シーブ263の内筒部263nが摺動可能に挿入されている。
この側面部265sの外周には、シールリング265gが装着されており、駆動側可動シーブ263が移動する際、駆動側可動シーブ263の外筒部263gの内周面と側面部265sの外周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
また、この側面部265sの貫通孔265kを囲む内周には、シールリング265nが装着されており、駆動側可動シーブ263が移動する際、駆動側可動シーブ263の内筒部263nの外周面と側面部265sの内周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
この隔壁部材265の駆動側可動シーブ263側の表面と、駆動側可動シーブ263の隔壁部材265側の表面と、駆動側可動シーブ263の内筒部263nの外周面とにより環状のシーブ側シリンダ265cが画成されている。
このシーブ側シリンダ265cには、駆動軸内油路261y内の油圧が駆動軸内油路261r、駆動側連通油路264rおよび駆動側連通油路263rを経由して供給されるようになっている。
押圧部材266は、円盤状に形成されており、軸線方向に貫通する貫通孔266kが形成されており、この貫通孔266kには、駆動側可動シーブ263の内筒部263nが圧入され押圧部材266が駆動側可動シーブ263に固定され、駆動側可動シーブ263と一緒に回転するようになっている。
押圧部材266の外周には、シールリング266gが装着されており、押圧部材266が駆動側可動シーブ263とともに移動する際、押圧部材266の外周面および駆動側シリンダ部材264の円筒部264eの内周面との間で液密状態が維持されるよう構成されている。
この押圧部材266の隔壁部材265側の表面と、隔壁部材265の押圧部材266側の表面と、駆動側可動シーブ263の内筒部263nの外周面と、駆動側シリンダ部材264の円筒部264eの内周面とにより、環状の部材側空気シリンダ266eが画成されている。
また、押圧部材266の駆動側シリンダ部材264側の表面と、駆動側シリンダ部材264の押圧部材266側の表面と、駆動側シリンダ部材264の円筒部264eの内周面と、駆動軸261の外周面とにより環状の部材側油圧シリンダ266oが画成されている。
この部材側油圧シリンダ266oには、駆動軸内油路261y内の油圧が駆動軸内油路261rおよび駆動側連通油路264rから供給されるようになっている。
なお、この部材側油圧シリンダ266oおよび部材側空気シリンダ266eは、本発明の部材側シリンダを構成している。
次に、第3の実施の形態に係る無段変速機208の動作について説明する。
図17は、第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリに油圧が供給される状態を示し、図18は、第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。
第3の実施の形態に係る無段変速機208においては、プライマリプーリ251の動作を除き、第1の実施の形態に係る無段変速機8と同様に動作する。
すなわち、図1に示すプライマリレギュレータバルブ85、プライマリ変速バルブ86およびセカンダリ変速バルブ87にライン圧が供給された状態で、車両200の運転者の操作や運転状況に応じて、電子制御ユニット4によりそれぞれが制御され、プライマリプーリ251のシーブ側シリンダ265cおよび部材側油圧シリンダ266o、セカンダリプーリ52の従動側シリンダ74cに調圧後の所定の変速圧が供給され、運転状況に応じた変速比で、駆動軸261の動力が従動軸71に出力される。
例えば、車両200が加速されるときは、図示しないアクセルペダルの操作に応じて、ハイ変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、図1に示すプライマリ変速バルブ86により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
図17に示すように、高められた油圧は、油路部83を介して、駆動軸内油路261yに油圧が供給され、駆動軸内油路261r、駆動側連通油路264rを経由して部材側油圧シリンダ266o内に供給されるとともに、さらに油圧が駆動側連通油路263rを経由してシーブ側シリンダ265cに供給される。このとき、部材側油圧シリンダ266o内の油圧が高まり、押圧部材266に作用する油圧により、押圧部材266が駆動側固定シーブ262の方向に押圧力を受け、押圧部材266により駆動側可動シーブ263が内筒部263nで駆動側固定シーブ262の方向に押圧力Ffを受ける。
また、シーブ側シリンダ265c内の油圧が高まり、シーブ側シリンダ265c内の駆動側可動シーブ263の側面部263fに作用する油圧により、駆動側可動シーブ263が駆動側固定シーブ262の方向に押圧力Fgを受ける。
駆動側可動シーブ263は、押圧力Ff、Fgにより、駆動側固定シーブ262の方向に速やかに移動し、プーリ溝267が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし駆動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりセカンダリ変速バルブ87のドレイン87dが開放されて従動側シリンダ274c内の油圧が低下する。このとき、従動側シリンダ74c内の油圧は、従動側連通油路74r、従動軸内油路71r、71yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、駆動側可動シーブ263の押圧力Ff、Fgの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、従動側可動シーブ73が従動側固定シーブ72から離隔する方向に移動し、従動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にハイ変速比となり車両200が加速されることになる。
また、車両200が減速されるときは、ロー変速比になるよう電子制御ユニット4により制御される。すなわち、図13に示すように、セカンダリ変速バルブ87により、所定の変速圧になるよう油圧が高められる。高められた油圧は、油路部83を介して、従動軸内油路71yに油圧が供給され、従動軸内油路71r、従動側連通油路74rを通って、従動側シリンダ74cに供給される。
このとき、従動側シリンダ74c内の油圧が高まり、従動側シリンダ74c内の従動側可動シーブ73の側面部73sに作用する油圧により、従動側可動シーブ73が従動側固定シーブ72の方向に押圧力Fhを受ける。
従動側可動シーブ73は、押圧力Fhにより、従動側固定シーブ72の方向に速やかに移動し、プーリ溝77が狭められ、伝動ベルト53が放射外方にスライドし従動側ベルト半径が大きくなる。
他方、図1に示す電子制御ユニット4によりプライマリ変速バルブ86のドレイン86dが開放されて部材側油圧シリンダ266oおよびシーブ側シリンダ265c内の油圧が低下する。このとき、駆動側シリンダ264c内の油圧は、駆動側連通油路265r、263r、駆動軸内油路261r、261yを通って、油圧供給装置5の油路部83内にドレインする。そして、従動側可動シーブ73の押圧力Fhの作用により、伝動ベルト53が放射内方にスライドして、駆動側可動シーブ263が駆動側固定シーブ262から離隔する方向に移動し、駆動側ベルト半径が小さくなる。
その結果、従動側ベルト半径/駆動側ベルト半径で表される変速比が、無段階で徐徐にロー変速比となり車両200が減速されることになる。
第3の実施の形態に係る無段変速機208においては、前述のように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、第3の実施の形態に係る無段変速機208は、駆動軸261に固定された駆動側固定シーブ262と、駆動側可動シーブ263と、駆動側シリンダ部材264とを備えたプライマリプーリ251を含んで構成されている。
また、無段変速機208は、さらに、従動軸71に固定された従動側固定シーブ72と、従動側可動シーブ73と、従動側シリンダ74cを画成する従動側シリンダ部材74とを備えたセカンダリプーリ52と、伝動ベルト53とを含んで構成されている。
また、駆動軸261には、駆動軸内油路261y、261rが形成され、駆動側シリンダ部材264に部材側油圧シリンダ266oおよびシーブ側シリンダ265cとを連通する駆動側連通油路264rが形成されている。
この構成により、駆動軸内油路261yに供給された油圧は、駆動軸内油路261r、駆動側連通油路265r、263rを通って、部材側油圧シリンダ266oおよびシーブ側シリンダ266cに供給されるので、従来の無段変速機と比べて構造が簡単になるという効果が得られる。
すなわち、従来の無段変速機においては、駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間から穴あけ工具により、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路が、駆動軸内油路と連通するよう形成されていた。しかしながら、第3の実施の形態に係る無段変速機においては、内筒部263nの端面からその軸線方向に沿って側面部262sの近傍の内筒部263nの外周面で開口するよう形成され、駆動軸内油路と連通するよう形成する必要がなくなり、構造が簡単になった。
また、部材側油圧シリンダ266oへの油圧を供給するための駆動側連通油路265rは、図15および図16(a)に示すように、駆動側シリンダ部材264に形成されており、駆動軸内油路261rと連通する簡単な構造となっている。
また、従来の無段変速機と比べて油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させることができるという効果が得られる。
すなわち、従来の無段変速機においては、穴あけ工具を駆動側可動シーブの内筒部と外筒部との間にセットし、内筒部の外周から内周方向に斜めに貫通する油路を形成し、駆動軸内油路の奥に発生したバリ除去に手間が掛かっていた。しかしながら、第3の実施の形態に係る無段変速機においては、内筒部263nの端面からその軸線方向に沿って側面部262sの近傍の内筒部263nの外周面で開口するよう形成されるので、バリが外部に露出しており、簡単に除去することができ、油路の加工の手間が軽減される。
第1の実施の形態ないし第3の実施の形態に係る無段変速機8、108、208においては、駆動側連通油路65r、165r、265rおよび駆動軸内油路61r、161r、261rをそれぞれ円周上の3箇所に等間隔で形成した場合について説明したが、本発明に係る無段変速機においては、駆動側連通油路および駆動軸内油路を1箇所または2箇所に形成してもよく、4箇所以上の複数箇所に形成してもよい。
例えば、図19(a)に示すように、無段変速機8において、図3に示す隔壁部材65の側面部65sに、幅広の駆動側連通油路65rを円周上の3箇所に等間隔で形成するとともに、駆動軸内油路61rを駆動軸61の円周上の4箇所に等間隔で形成するようにしてもよい。この場合には、隔壁部材65に駆動軸61を圧入して、隔壁部材65と駆動軸61を固定する際に、駆動側連通油路65rと駆動軸内油路61rとが連通するよう、位置決めする必要がなくなるという効果がある。すなわち、図19(a)に示すように、駆動軸内油路61rが駆動軸61の円周上の4箇所に等間隔で形成されているので、3個の駆動側連通油路65rと3個の駆動軸内油路61rとが連通しており、油圧を3箇所から供給することができる。
他方、図19(b)に示すように、図19(a)に示す駆動側連通油路65rと駆動軸内油路61rとの位置関係から、45度ずれて、隔壁部材65と駆動軸61とが固定されても、2個の駆動側連通油路65rと2個の駆動軸内油路61rとが連通しており、油圧を2箇所から供給することができる。すなわち、駆動側連通油路65rと駆動軸内油路61rとの位置関係がどのような角度になっても、少なくとも2個の駆動側連通油路65rと2個の駆動軸内油路61rとが連通することになり、油圧を少なくとも2箇所から供給することができる。その結果、隔壁部材65と駆動軸61を固定する際、両者の位置決めによって、それぞれの油路の位相を合せることが不要となり、組み込み作業性が向上する。
また、駆動側連通油路65rおよび駆動軸内油路61rの個数を図19(a)に示す構造のものより、さらに増やすことにより、駆動軸内油路61rから駆動側連通油路65rへの油圧の供給経路が増大し、油圧が図3に示すシーブ側シリンダ65cおよび部材側油圧シリンダ66oに、より速やかに供給され油圧の応答性がより向上する。
また、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態に係る無段変速機8、108、208においては、それぞれトランスアクスル3、103、203を構成するものとして説明したが、本発明に係る無段変速機においては、トランスアクスル以外の変速機を構成するものに適用してもよい。例えば、トランスミッションを構成するものであってもよい。
以上説明したように、本発明は、油圧が供給されるシリンダと駆動軸内に設けられた油路とを連通させる油路を、簡易な構造で構成して、油路の加工の手間が軽減され生産効率を向上させる無段変速機を提供することができるものであり、特に油圧により変速比を変更する無段変速機に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る無段変速機を搭載した車両のスケルトン図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無段変速機の断面図である。 図2の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。 (a)は、図3のA−A断面を示す断面図であり、(b)は、図3のB−B断面を示す断面図である。 図2の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリに油圧が供給される状態を示す。 本発明の第1の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図である。 図8の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。 (a)は、図9のC−C断面を示す無段変速機の断面図であり、(b)は、図9のD−D断面を示す断面図である。 図8の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。 本発明の第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図である。 図14の一部を拡大した無段変速機の部分拡大断面図である。 (a)は、図15のE−E断面を示す断面図であり、(b)は、図15のF−F断面を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無段変速機の断面図であり、プライマリプーリから油圧がドレインされる状態を示す。 (a)は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る無段変速機の断面図であり、3個の駆動側連通油路と3個の駆動軸内油路とが連通した状態を示し、(b)は、2個の駆動側連通油路と2個の駆動軸内油路とが連通した状態を示す。
符号の説明
2 エンジン
3、103、203 トランスアクスル
4 電子制御ユニット
5 油圧供給装置
6 トルクコンバータ
7 前後進切替機構
8、108、208 無段変速機
51、151、251 プライマリプーリ
52、152 セカンダリプーリ
53 伝動ベルト
61、161、261 駆動軸
61r、61y、161r、161y、261r、261y 駆動軸内油路
62、162、262 駆動側固定シーブ
63、163、263 駆動側可動シーブ
63f、163f、263f 側面部(側面)
64、164、264 駆動側シリンダ部材
64c、164c、264c 駆動側シリンダ
65、265 隔壁部材
65c、265c シーブ側シリンダ
65r、165r、265r 駆動側連通油路
66、266 押圧部材
66o、266o 部材側油圧シリンダ(部材側シリンダ)
66e、266e 部材側空気シリンダ(部材側シリンダ)
71、171 従動軸
71r、71y、171r、171y 従動軸内油路
72、172 従動側固定シーブ
73、173 従動側可動シーブ
74、174 従動側シリンダ部材
74c、174c 従動側シリンダ
74r、174r 従動側連通油路
164c 駆動側シリンダ

Claims (2)

  1. 駆動軸に固定された駆動側固定シーブと、前記駆動側固定シーブに対して軸線方向に対向し、前記駆動軸に前記軸線方向に移動可能に設けられた駆動側可動シーブと、前記駆動側固定シーブと反対側の前記駆動側可動シーブの側面を覆うとともに、前記駆動軸に固定され、油圧が供給される駆動側シリンダを画成する駆動側シリンダ部材と、により構成されたプライマリプーリと、
    前記駆動軸に平行な従動軸に固定された従動側固定シーブと、前記従動側固定シーブに対して軸線方向に対向し、前記従動軸に前記軸線方向に移動可能に設けられた従動側可動シーブと、前記従動側固定シーブと反対側の前記従動側可動シーブの側面を覆うとともに、前記従動軸に固定され、油圧が供給される従動側シリンダを画成する従動側シリンダ部材と、により構成されたセカンダリプーリと、
    前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられた伝動ベルトと、
    を備えた無段変速機において、
    前記従動軸が、前記従動側シリンダに油圧を供給するよう前記従動軸の外周面で開口する従動軸内油路を有し、
    前記従動側シリンダ部材が、前記従動軸内油路と前記従動側シリンダとを連通する従動側連通油路を有し、
    前記駆動軸が、前記駆動側シリンダ内に油圧を供給するよう前記駆動軸の外周面で開口する駆動軸内油路を有し、
    前記駆動側シリンダ部材が、前記駆動側シリンダを前記駆動側可動シーブにより画成されるシーブ側シリンダと前記駆動側シリンダ部材により画成される部材側シリンダとに隔てるとともに前記駆動軸に固定された隔壁部材と、前記部材側シリンダ内で前記部材側シリンダを前記駆動側シリンダ部材により画成される部材側油圧シリンダと前記隔壁部材により画成される部材側空気シリンダとに仕切り、軸線方向に移動できるよう前記隔壁部材および前記駆動側シリンダ部材に支持され、前記部材側油圧シリンダ内の油圧により前記駆動側可動シーブを軸線方向に押圧する押圧部材と、を有し、
    前記隔壁部材が、前記部材側油圧シリンダおよび前記シーブ側シリンダと前記駆動軸内油路とを連通する駆動側連通油路を有することを特徴とする無段変速機。
  2. 前記駆動側連通油路が、前記隔壁部材の円周上で等間隔に複数個形成されたことを特徴とする請求項に記載の無段変速機。
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