JPH0648048B2 - 巻掛け伝動式無段変速機 - Google Patents

巻掛け伝動式無段変速機

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JPH0648048B2
JPH0648048B2 JP59226830A JP22683084A JPH0648048B2 JP H0648048 B2 JPH0648048 B2 JP H0648048B2 JP 59226830 A JP59226830 A JP 59226830A JP 22683084 A JP22683084 A JP 22683084A JP H0648048 B2 JPH0648048 B2 JP H0648048B2
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pulley
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民雄 河元
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は巻掛け伝動式無段変速機に関するものである。
(従来の技術) 巻掛け伝動式無段変速機は、入力軸からの動力を遊星歯
車組により可逆転下にプライマリプーリに伝達し、該プ
ライマリプーリの回転をVベルトを介しセカンダリプー
リに伝達して動力を取出すと共に、上記両プーリに対す
るVベルトの巻き掛け径を変化させて変速を行なうよう
構成したものが知られている。
この種巻掛け伝動式無段変速機としては、英国の雑誌P
IME第1969−70号に記載された如きものがあ
り、この巻掛け伝動式無段変速機は上記遊星歯車組を単
純遊星歯車組で構成し、そのサンギヤを入力軸に一体に
設け、インターナルギヤをプライマリプーリに一体に設
け、前進クラツチにより入力軸とインターナルギヤとを
駆動結合することで入力軸の回転をそのままプライマリ
プーリに伝達し、ピニオンキャリアを後退ブレーキによ
り固定することで入力軸の回転を逆転してプライマリプ
ーリに伝達するように成したものである。
しかしこの構成では、遊星歯車組を挾んで後退ブレーキ
をプライマリプーリから遠い側に、又前進クラッチをプ
ライマリプーリに近い側に配置せざるおえず、前進クラ
ツチに対する作動油圧の供給を変速機ケースの入力軸支
持壁に設けた油路を用いて行なうことができないことか
ら、当該作動油圧の供給油路を極めて確保し難い。
これがため特開昭57−129953号公報に示されて
いるように、前記遊星歯車組をダブルピニオン型遊星歯
車組とし、そのピニオンキャリアを入力軸に駆動結合
し、サンギヤをプライマリプーリに一体回転するよう設
け、前進クラツチにより入力軸とプライマリプーリとを
駆動結合することで入力軸の回転をのままプライマリプ
ーリに伝達し、後退ブレーキによりインターナルギヤを
固定することで入力軸の回転を逆転してプライマリプー
リに伝達するように成すことも考えられた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしこの構成では、サンギヤをプライマリプーリに一
体回転するよう設けるため、サンギヤをプライマリプー
リに一体成形する場合、プライマリプーリが邪摩となっ
てサンギヤの歯をホブ切り加工することができず、作業
が困難なピニオンカツターで歯切りするしかない。従っ
て、サンギヤをプライマリプーリと別体のものとし、予
めホブ切りしておき、その後後プライマリプーリに駆動
結合するのが常套であるが、この場合部品点数の増大及
び組立作業工数の増大を招き、コスト上不利となる。
又、ピニオンキヤリアを入力軸に駆動結合するに当り、
前進クラツチのクラツチドラムを用いてこの駆動結合を
行なわざるおえず、ピニオンキヤリアをクラツチドラム
に駆動結合するよう大径にしなければならない点でもコ
スト高となる。更に、遊星歯車組、前進クラツチ及び後
退ブレーキのほとんど全てをプライマリプーリの軸上に
配置しなければならない構成上、プライマリプーリ軸が
入力軸より相当長くなり、構成上のアンバランスを否め
ず、構造も複雑になつてしまう。
(問題点を解決するための手段) 本発明は前進クラツチの作動油圧供給路を確保し易くな
るよう遊星歯車組をダブルピニオン型とするも、そのサ
ンギヤを入力軸に一体回転可能に設けると共に、ピニオ
ンキヤリアをプライマリプーリに駆動結合し、プライマ
リプーリから遠い遊星歯車組の側に配した前進クラツチ
によりピニオンキヤリアを入力軸に結合することで入力
軸回転をそのままプライマリプーリに伝達可能とし、プ
ライマリプーリに近い遊星歯車組の側に配した後退ブレ
ーキによりインターナルギヤを固定することで入力軸回
転を逆転してプライマリプーリに伝達し得るよう構成し
て上述の問題点を解決したものである。
(作用) 前進クラツチを作動させてピニオンキャリアを入力軸に
結合すると、入力軸回転がそのままピニオンキャリアを
介しプライマリプーリに伝達されて前進状態が得られ、
後退ブレーキを作動させてインターナルギヤを固定する
と、入力軸回転がダブルピニオン型遊星歯車組により逆
転されてプライマリプーリに伝達され、後退状態が得ら
れる。ところで、前進クラツチをプライマリプーリから
遠い遊星歯車組の側に、又後退ブレーキを遊星歯車組の
逆側に配置したから、前進クラツチの油路を変速機ケー
スの入力軸支持壁に形成し得て、該油路の確保が容易で
ある。
そして、サンギヤを入力軸に一体回転するよう設けるか
ら、サンギヤを入力軸に体成形しても、サンギヤの歯を
何物にも邪魔されることなくホブによつて容易に歯切り
することができ、コスト的に有利となる。又、ピニオン
キャリアをプライマリプーリに駆動結合することから、
このピニオンキャリアを大径にする必要がなく、この点
でも安価となる。更に、遊星歯車組、前進クラツチ、後
退ブレーキを入力軸上に配置することができ、プライマ
リプーリが軸線方向に大きくプライマリプーリ軸が長く
ても、これと入力軸との長さをほぼ同じにすることがで
き、構成上のバランスが良くなると共に、構造も簡単な
ものとなる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図及び第2図は本発明巻掛け伝動式無段変速機の一
実施例で、図中1は変速機ケース、2はフロントカバ
ー、3はリヤカバーを夫々示し、これらをボルト60,
61により合体させて得られる空間内に以下の動力伝動
列を組込んで巻掛け伝動式無段変速機を構成する。
即ち、第2図に示す如くに配置して主軸線O、副軸線
、中間軸線O及び出力軸線Oを設定し、第1図
に示すように主軸線O上にはエンジン動力が入力され
る側(第1図中右側)より順次配してフルードカツプリ
ング4、ダブルピニオン遊星歯車組5及びプライマリプ
ーリ6を設け、副軸線O上にはセカンダリプーリ7及
び出力ギヤ8を設け、中間軸線O上にはリダクシヨン
ギヤ9及びフアイナルドライブピニオン10を設け、出
力軸線O上にはフアイナルドライブリングギヤ11及
びデイフアレンシヤルギヤ12を設ける。
フルードカツプリング4は、カツプリングカバー13を
介してエンジンクランクシヤフトに結合され、エンジン
駆動されるポンプインペラ14と、これに対応するター
ビンランナ15と、これらポンプインペラ及びタービン
ランナ間を適宜直結するロツクアツプクラツチ16とで
構成する。ポンプインペラ14にポンプ駆動軸17を溶
接し、これをポンプハウジング18内に軸受19を介し
て軸承することによりポンプインペラ14を回転自在に
支持する。ポンプハウジング18の空所をこれにボルト
20で取付けたポンプカバー21により閉塞し、ポンプ
カバー21を変速機ケース1に心出してボルト22でこ
の変速機ケースに取着する。ポンプハウジング18の空
所内に通常のギヤポンプ23を収納し、このギヤポンプ
に軸17を結合して当該ポンプを常時エンジン駆動し、
変速制御用のオイル、フルードカップリング4の作動油
及び各部潤滑用のオイルをギヤポンプ23からの吐出油
によつてまかなう。なお、ギヤポンプ23は第2図に示
すオイルパン29内の貯留油を吸入して吐出する。
タービンランナ15はタービンハブ24に鋲着し、この
タービンハブを入力軸25にスプライン結合する。入力
軸25は、ポンプカバー21に貫通して固着した固定ス
リーブ26に貫通すると共に、このスリーブ内にブツシ
ュ27を介して回転自在に支持する。ロツクアツプクラ
ッチ16はタービンハブ24上に摺動自在に嵌合すると
共に、タービンハブ24にトーシヨンスプリング28を
介して駆動結合し、第1図中右行してクラツチフエーシ
ング16aをカツプリングカバー13に圧接する時、ポ
ンプインペラ14に入力されるエンジン動力をタービン
ランナ15を経由せずそのままタービンハブ24及び入
力軸25に伝達するロツクアツプ状態を提供するものと
する。なお、ロツクアツプクラツチ16の第1図に示す
釈放位置で、フルードカツプリング4は、ポンプインペ
ラ14が内部作動油を介しタービンランナ15を流体駆
動して入力軸25に動力を伝達するカツプリング状態と
なる。
フルードカツプリング4に作動油を供給したり、そのロ
ツクアツプ制御を行なうための油路を矢印a,bで示
す。これら矢印で示す方向に作動油を給排してフルード
カツプリング4に作動油を通流させる場合、その動圧に
よりロツクアツプクラツチ16は第1図に示す釈放位置
となり、フルードカツプリング4はカツプリング状態で
エンジン動力を入力軸25に伝達し、矢印a,bで示す
と逆の方向に作動油を給排してフルードカツプリング4
に作動油を通流させる場合、その動圧によりロツクアツ
プクラツチ16は第1図中右行させて締結し、フルード
カツプリング4はロツクアツプ状態でエンジン動力を入
力軸25に伝達する。
ダブルピニオン型遊星歯車組5は入力軸25に一体成形
したサンギヤ30と、インターナルギヤ31と、サンギ
ヤ30に噛合するインナピニオン32と、このインナピ
ニオン及びインターナルギヤ31に噛合するアウタピニ
オン33と、ピニオン32,33を回転自在に支持する
共通なピニオンキヤリア34とよりなる通常のものとす
る。プライマリプーリ6は、入力軸25に同軸に突合せ
て相対回転可能とした固定フランジ35と、これに一体
のプーリ軸36上を軸線方向へ移動可能な可動フランジ
37とで構成する。上記ピニオンキヤリア34を一方で
固定フランジ35にスプライン結合し、他方で前進クラ
ッチ38により適宜入力軸25に駆動結合可能とする。
前進クラツチ38は周知の湿式多板クラツチとし、入力
軸25にスプライン結合したクラツチドラム39と、こ
のクラツチドラム39内にスプライン嵌合したドライブ
プレート及びピニオンキヤリア34上にスプライン嵌合
したドリブンプレートの交互配置になるクラツチパツク
40と、これらドライブプレート及びドリブンプレート
間を押圧するピストン41とで構成する。ピストン41
は矢印cで示す油圧の供給によりドライブプレート及び
ドリブンプレート間を押圧して摩擦係合させるよう油圧
作動され、前進クラッチ38を締結し、この締結により
前進クラツチ38はピニオンキヤリア34を入力軸25
に駆動結合することができる。又、上記インターナルギ
ヤ31は後退ブレーキ42により適宜固定可能とし、こ
の後退ブレーキを変速機ケース1内にスプライン嵌合し
た固定ブレート及びインターナルギヤ31の外周にスプ
ライン嵌合した被制動プレートの交互配置になるブレー
キパツク43と、固定プレート及び被制動プレート間を
押圧するピストン44とで構成した周知の湿式多板ブレ
ーキとする。ピストン44は矢印dで示す油圧の供給に
より固定プレート及び被制動プレート間を押圧して摩擦
係合させるよう油圧作動され、後退プレーキ42の作動
によつてインターナルギヤ31を固定することができ
る。
プライマリプーリ6の固定フランジ35及びプーリ軸3
6を軸受45,46により変速機ケース1及びリヤカバ
ー3に回転自在に支持し、可動フランジ37をボールス
プライン47によりプーリ軸36上で軸線方向へ軽快に
移動し得るようこのプーリ軸36に駆動結合する。この
目的のため可動フランジ37に固定フランジ35から遠
去かる方向へ延在するボス部48を延設し、該ボス部の
端面にボルト49で第1ピストン50を取着する。
可動フランジ37の外周に筒体51を溶接し、該筒体の
内周、ボス部48の外周に摺動自在に嵌合して第2ピス
トン52を設け、この第2ピストン52に接続して、シ
リンダ52aを第1ピストン50の外周に摺動自在に嵌
合し、そして、第2ピストン52の第1ピストン(5
0)挿入開口を、プーリ軸36上に嵌着した端蓋53で
閉塞し、該挿入開口端部を端蓋53に溶接して止める。
かくて、第1ピストン50及び端蓋53間に圧力室55
が、又第2ピストン52及び可動フランジ37間に圧力
室56が夫々画成され、これら圧力室に対して矢印eの
油圧を矢印f,gで示すように供給するための油路を形
成する。なお、この油路の一部を構成するリヤケース3
及びプーリ軸36間の油圧の受渡し部は、プーリ軸36
の端面開口及びリヤケース3のプーリ軸軸受膨突部3a
内に嵌合したセパレートプレート57により画成される
連絡室58をもつて構成し、セパレートプレート57は
その打抜き突起57aをリヤケース3の対応凹部3bに
貫通させて廻り止めする。
セカンダリプーリ7もプライマリプーリ6と同様に固定
フランジ59と、これに一体のプーリ軸62と、このプ
ーリ軸上を軸線方向へ移動可能な可動フランジ63とで
構成するが、セカンダリプーリ7はプライマリプーリ6
と逆向きに配置する。そして、固定フランジ59及びプ
ーリ軸62を軸受64〜66によりリヤカバー3、変速
機ケース1及びフロントカバー2に回転自在に3点支持
し、軸受64,65をリヤカバー3と変速機ケース1と
の間に設けたシム69,70を介して軸線方向に位置決
めし、これらシムによつてプライマリプーリ6に対する
セカンダプーリ7の心出しを行なう。可動フランジ63
に固定フランジ59から遠去かる方法に延在させてボス
部71を延設し、このボス部をボールスプライン72に
よりプーリ軸62に駆動結合して可動フランジ63をプ
ーリ軸62上で軽快に軸線方向へ移動し得るようこれに
駆動結合する。プーリ軸62にピストン73を係着し、
その外周を可動フランジ63の外周に溶接した筒体74
内に摺動自在に嵌合して圧力室75を画成すると共に、
可動フランジ63をこれとピストン73との間に縮設し
たばね76で固定フランジ59に向け付勢する。なお、
筒体74の先端には環状プレート77を半径方向内方へ
延在するよう設けて油溜め78を設定し、圧力室75か
らこの油溜め内に細孔を介して漏洩して貯留されたオイ
ルにかかる遠心力と、圧力室75内の油圧とをバランス
させ、ピストン73が圧力室75内の油圧により変形す
るのを防止する。圧力室75に対して矢印hの油圧を矢
印iで示すように供給するための油路を形成するが、こ
の油路の一部を構成するリヤカバー3及びプーリ軸62
間の油圧の受渡し部は、プーリ軸62の端面開口及びリ
ヤケース3に嵌合したチューブ79により構成する。
プライマリプーリ6及びセカンダリプーリ7間にVベル
ト80を掛け渡し、両プーリ間で動力の受渡しを行ない
得るようにし、Vベルト80は例えば実開昭59−79
653号公報に記載された如き周知のものとなし得る。
出力ギヤ8は軸受65,66間においてプーリ軸62に
スプライン結合し、この出力ギヤ8にリダクションギヤ
9を噛合させる。リダクシヨンギヤ9及びフアイナルド
ライブピニオン10を一体にし、これらを軸受81,8
2により変速機ケース1及びフロントカバー2に回転自
在に支持する。変速機ケース1及びフロントカバー2に
は更に軸受83,84を介してデイフアレンシヤルギヤ
12のケース85を回転自在に支持し、このケース85
にフアイナルドライブリングギヤ11をボルト86で同
軸に結着すると共に、フアイナルドライブリングギヤ1
1をフアイナルドライブピニオン10に噛合させる。な
お、ケース85内に組込むべきデイフアレンシヤルギヤ
組は、ケース85内を第1図中上下方向に貫通するピニ
オンメートシヤフト、これに回転自在に支持した一対の
ピニオンメートギヤ、これらのピニオンメートギヤ間に
噛合する一対のサイドギヤからなる周知のものであるた
め説明を省略し、上記両サイドギヤに個々に駆動結合す
る出力軸92,93のみを2点鎖線で示すにとどめた。
これら出力軸は、本発明無段変速機を車両に用いる場
合、その駆動車輪に結合する。
次に、各部の潤滑方式を説明する。矢印aと逆の方向に
フルードカツプリング4から排除される作動油が一部矢
印j〜mで示すように前進クラツチ、遊星歯車組5、後
退ブレーキ42、及びVベルト80へ導びかれ、これら
の構成要素を隣接する軸受も含めてくまなく潤滑するこ
とができる。又、リヤケース3の膨突部3aの下部には
ボルト87により集油プレート88を取着して油溜め8
9(図示例は下向きに表示されているが上向きに設定さ
れている)を形成し、これに飛散潤滑油を溜め、透孔9
0により導びいて軸受46を潤滑する。更に、ポンプカ
バー21に形成した適当な油路に連通するよう変速機ケ
ース1に潤滑孔91を形成し、その開口部を出力ギヤ8
に指向させて、オイルを矢印nで示すように出力ギヤ8
に噴出させる。この噴出油は出力ギヤ8により飛散され
て軸受65に供給され、この軸受が潤滑油の供給が困難
な比較的内側に位置していると雖も、これを確実に潤滑
することができる。
上記実施例の作用を次に説明する。フルードカツプリン
グ4は前述したようにカツプリング状態又はロツクアツ
プ状態で入力軸25にエンジン動力を伝達し、サンギヤ
30を入力軸25と共に回転している。ここで、油圧
c,dを供給せず、前進クラツチ38及び後退ブレーキ
42のいずれも作動させなければ、入力軸25及びサン
ギヤ30の回転はピニオンキヤリア34に伝達されず、
プライマリプーリ6を回転させない中立状態となる。
ところで、油圧cにより前進クラツチ38を作動させる
と、ピニオンキヤリア34が入力軸25に駆動結合さ
れ、入力軸25の回転はそのままピニオンキヤリア34
を介しプライマリプーリ6に伝達され、これを入力軸2
5と一体的に回転させる。プライマリプーリ6の回転V
ベルト80を介しセカンダリプーリ7に伝達され、その
後プーリ軸62、出力ギヤ8、リダクシヨンギヤ9、フ
アイナルドライブピニオン10及びフアイナルドライブ
リングギヤ11を経てデイフアレンシヤルギヤ12に伝
達されることで、エンジン動力を両出力軸92,93よ
り正転下に分配出力することができる。
油圧dにより後退ブレーキ42を作動させる場合、イン
ターナルギヤ31が固定され、サンギヤ30の回転は逆
転されてピニオンキヤリア34に伝達され、このピニオ
ンキヤリアを介しプライマリプーリ6が入力軸25と逆
向きに回転される。かかるプライマリプーリ6の逆転は
上述したと同様の伝動経路を経てデイフアレンシヤルギ
ヤ12に伝達されるが、今プライマリプーリ6が逆転さ
れているため、エンジン動力を両出力軸92,93より
逆転下に分配出力することができる。
上記2形態での動力達中における変速は以下の如くプラ
イマリプーリ6及びセカンダリプーリ7に対するVベル
ト80の巻き掛け径を変化させることによつて行なう。
即ち、油圧eの排除によりプライマリプーリ6の可動フ
ランジ37を固定フランジ35から最も離れた第1図中
上半部図示の位置にし、油圧hを圧力室75に供給して
これとばね76との共働によりセカンダリプーリ7の可
動フランジ63を固定フランジ59に最も接近した第1
図中下半部図示の位置にした状態で、Vベルト80は第
2図中点線により示す如くプライマリプーリ6に対する
巻き掛け径を最小にされ、セカンダリプーリ7に対する
巻き掛け径を最大にされる。従つて、プライマリプーリ
6からセカンダリプーリ7への回転伝達比(変速比)は
最低にされ、最低速段選択状態が得られる。
この状態より、油圧eを圧力室55,56に供給して第
1ピストン50により、又第2ピストン52の反力下で
可動フランジ37を第1図中下半部図示の限界位置に向
け移動させ、固定フランジ35に接近させると同時に、
油圧hを排除しながら可動フランジ59をVベルト80
の巻き掛け反力により第1図中上半部図示の限界位置に
向け移動させ、固定フランジ59から遠去けると、Vベ
ルト80は第2図中2点鎖線により示す限界状態へ向け
両プーリ6,7に対する巻き掛け状態を変化される。つ
まり、Vベルト80はプライマリプーリ6に対する巻き
掛け径を漸増され、セカンダリプーリ7に対する巻き掛
け径を漸減され、この間プライマリプーリ6からセカン
ダリプーリ7への回転伝達比(変速比)を連続的に大き
くすることができ、無段変速が可能である。
なお、変速比を逆に小さくする無段変速は、可動フラン
ジ37を第1図中下半部図示の位置からこの図中左行さ
せると同時に、可動フランジ63を第1図中上半部図示
の位置からの図中左行させて、両プーリ6,7に対する
Vベルト80の巻き掛け状態を第2図中2点鎖線で示す
状態から同図中点線で示す状態へと移行させることによ
り得られる。
(発明の効果) かくして本発明巻掛け伝動式無段変速機は上述の如く、
入力軸25からの動力を可逆転下にプライマリプーリ6
へ伝達する遊星歯車組5をダブルピニオン型遊星歯車組
とし、そのサンギヤ30を入力軸25に一体回転可能に
設けると共に、ビニオンキヤリア34をプライマリプー
リ6に結合し、前進クラツチ38によりピニオンキヤリ
ア34を入力軸25に結合することで前進状態が、又後
退ブレーキ42によりインターナルギヤ31を固定する
ことで後退状態が夫々得られるよう構成し、さらに、遊
星歯車組5を挾んで後退ブレーキ42をプライマリプー
リ6に近い側に、又前進クラツチ38をプライマリプー
リ6から遠い側に配置したから、前進クラツチ38に対
する作動油圧cの供給を変速機ケース1の入力軸支持壁
(図示例ではポンプカバー21)に設けた油路を用いて
行ない得ることから、当該作動油圧の供給路を容易に確
保することができる。そして、サンギヤ30を入力軸2
5に設けるから、サンギヤ30を入力軸25に一体成形
しても、サンギヤ30の歯をプライマリプーリ6に邪魔
されることなくホブによつて容易に歯切りすることがが
でき、コスト的に有利である。又、ピニオンキヤリア3
4をプライマリプーリ6に駆動結合するから、このピニ
オンキヤリアを大径にする必要がなく、この点でも安価
となる。更に、遊星歯車組5、前進クラツチ38及び後
退ブレーキ42を入力軸25上に配置することができ、
プライマリプーリ6が軸線方向にきくプライマリプーリ
軸36が長くても、これと入力軸25との長さをほぼ同
じにすることができ、構成上のバランスが良くなると共
に、構造も簡単なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明巻掛け伝動式無段変速機の一実施例を示
す第2図のA−O−O−O−O−B線上におけ
る展開断面図、 第2図は第1図の左側から見た無段変速機の側面図であ
る。 1……変速機ケース、2……フロントカバー 3……リヤカバー 4……フルードカツプリング 5……ダブルピニオン型遊星歯車組 6……プライマリプーリ 7……セカンダリプーリ 8……出力ギヤ、9……リダクシヨンギヤ 10……フアイナルドライブピニオン 11……フアイナルドライブリングギヤ 12……デイフアレンシヤルギヤ 25……入力軸、30……サンギヤ 31……インターナルギヤ 32……インナピニオン、33……アウタピニオン 34……ピニオンキヤリア 38……前進クラツチ、39……クラツチドラム 40……クラツチパツク、41……ピストン 42……後退ブレーキ、43……ブレーキパツク 44……ピストン、80……Vベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸からの動力を遊星歯車組及び前進ク
    ラッチ、後退ブレーキにより可逆転下にプライマリプー
    リに伝達し、該プライマリプーリの回転をVベルトを介
    しセカンダリプーリに伝達して動力を取出すと共に、前
    記両プーリに対するVベルトの巻き掛け径を変化させて
    変速を行うようにしたVベルト式無段変速機において、 前記遊星歯車組をブルピニオン型遊星歯車組で構成し、 該遊星歯車組のサンギヤを前記入力軸に一体回転可能に
    設けると共に、ピニオンキャリアをプライマリプーリに
    駆動結合し、 前記前進クラッチは、ピニオンキャリアを前記入力軸に
    適宜駆動結合するよう形成して、プライマリプーリから
    遠い遊星歯車組の側に配置し、 前記後退ブレーキは、前記遊星歯車組のインターナルギ
    ヤを適宜固定するよう形成して、プライマリプーリに近
    い遊星歯車組の側に配置してなることを特徴とする巻掛
    け伝動式無段変速機。
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