JP2001165278A - トルクコンバータの油路構造 - Google Patents

トルクコンバータの油路構造

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JP2001165278A
JP2001165278A JP34838099A JP34838099A JP2001165278A JP 2001165278 A JP2001165278 A JP 2001165278A JP 34838099 A JP34838099 A JP 34838099A JP 34838099 A JP34838099 A JP 34838099A JP 2001165278 A JP2001165278 A JP 2001165278A
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oil passage
oil
stator
shaft
pump impeller
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JP34838099A
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Suujiyu Yamaoka
崇樹 山岡
Takashi Nakamura
敬 中村
Shinji Sakuma
信次 左久間
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D33/00Rotary fluid couplings or clutches of the hydrokinetic type
    • F16D33/06Rotary fluid couplings or clutches of the hydrokinetic type controlled by changing the amount of liquid in the working circuit

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクコンバータへのオイルの給排性を向上
させることができるとともに、インプットシャフトの強
度及び剛性を向上させることができる構成の油路構造を
提供する。 【解決手段】 ステータシャフト40のシャフト部材4
1とフランジ部材42のボス部42aとの間にはトルク
コンバータ30へオイルを給排するための油路102が
インプットシャフト20の軸方向に延びて形成され、ポ
ンプインペラボス部材31aは外周面がベアリング12
により回転自在に支持される。フランジ部材42のボス
部42aにおけるステータ33側の端部は、ポンプイン
ペラボス部材31aの内周面側を、軸方向においてポン
プインペラボス部材31aのベアリング支持部よりもス
テータ33側に延ばし、油路102の油路開口40b,
40cを軸方向においてポンプインペラボス部材31a
のベアリング支持部よりもステータ33側に位置させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの動力を
オイルを介して変速機に伝達するトルクコンバータに関
し、更に詳しくは、トルクコンバータにオイルを給排す
る油路の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの動力をオイルを介して変速機
に伝達するトルクコンバータの一例を図3に示す。この
図3に示すトルクコンバータは、ポンプインペラ201
と、タービンランナ202と、ステータ203とを有し
て構成されており、ポンプインペラ201はコンバータ
カバー204と一体となって図示しないエンジンのアウ
トプットシャフトに結合され、タービンランナ202は
タービンランナハブ205を介して変速機のインプット
シャフト206に結合されている。ステータ203は、
インプットシャフト206の外周面側に位置するシャフ
ト部材211と、このシャフト部材211の外周面側に
ボス部212aが圧入されるとともにフランジ部212
bがトランスミッションケースCに取り付けられたフラ
ンジ部材212とからなるステータシャフト210にワ
ンウェイクラッチ207を介して取り付けられている。
ポンプインペラ201に取り付けられたポンプインペラ
ボス部材201aは上記ボス部212aの外周面側に位
置し、シャフト部材211との間に設けられたベアリン
グ208により回転自在に支承されている。
【0003】このような構成では、トルクコンバータ内
へオイルを供給するときには、先ずフランジ部212b
内に設けた油路221内にオイルを導き、ステータシャ
フト210のシャフト部材211とフランジ部材212
のボス部212aとの間に形成された油路222からボ
ス部212aに設けた油路開口222aへ、更にベアリ
ング208の隙間からポンプインペラボス部材201a
とシャフト部材211との間の空間223へと導いて行
う。また、トルクコンバータ内のオイルは、タービンラ
ンナハブ205とワンウェイクラッチ207との間の空
間224からインプットシャフト206とシャフト部材
211との間に形成された油路空間225へと導かれ、
更にシャフト部材211に設けた油路226、シャフト
部材211とフランジ部材212のボス部212aとの
間に形成された油路227へと導かれて排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油路構造では、油路中にベアリング208が
存在するため油路抵抗の増大の要因となっていた。更
に、このベアリング208があるためにフランジ部材2
12のボス部212aの左端部をステータ203の近傍
まで延ばすことができず、シャフト部材211とボス部
212aとの間に形成される油路227はベアリング2
08の手前までしか延ばすことができなかったため、イ
ンプットシャフト206とシャフト部材211との間に
形成される油路空間225は油路227の左端部近傍ま
で延ばさざるを得なかった。この油路空間225はイン
プットシャフト206の半径を部分的に小さくすること
により形成しているため、このような構成ではインプッ
トシャフト206の強度、剛性の面で不利であった。
【0005】また、シャフト部材211とポンプインペ
ラボス部材201aとの間の油路は、ベアリング208
による支持部においてその径が小さくなっているため
(ベアリング208のコストの問題による)、この小径
部が油路抵抗増大の原因となることは分かっていたが、
前述のようにフランジ部材212のボス部212aの左
端部をベアリング208による支持部までしか延ばすこ
とができなかったため、この小径部を油路として利用す
るしかなかった。加えて、油路開口222a等の開口部
をフランジ部材212のボス部212aに形成する際、
ボス部212aの長さが短かったため、その位置決めに
おいて場所選択の余地が少なく、設計自由度が低かっ
た。フランジ部材212のボス部212aをトルクコン
バータの反対側へ延ばす方法は考えられるが、この場合
変速機の全長が延びてしまうという問題点があった。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、トルクコンバータへのオイルの給排性を向
上させることができるとともに、インプットシャフトの
強度及び剛性を向上させることができる構成のトルクコ
ンバータの油路構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係るトルクコンバータの油路構造は、
ポンプインペラ、タービンランナ及びステータを有して
構成されるトルクコンバータと、タービンランナに結合
されてトランスミッションケースに回転自在に支持され
た変速機入力軸(例えば、実施形態におけるインプット
シャフト20)と、ステータに結合されて変速機入力軸
の外周面側に位置した内円筒部(例えば、実施形態にお
けるシャフト部材41)及びこの内円筒部の外周面側に
圧入されてトランスミッションケースに結合された外円
筒部(例えば、実施形態におけるフランジ部材42のボ
ス部42a)からなり、内円筒部の外周面と外円筒部の
内周面との間にトルクコンバータへオイルを給排するた
めの複数の油路(例えば、実施形態における油路10
2)が変速機入力軸の軸方向に延びて形成されたステー
タシャフトと、ポンプインペラに結合されて上記外円筒
部の外周面側に位置し、その外周面がベアリングにより
トランスミッションケースに回転自在に支持されたポン
プインペラボス部材とを備え、上記外円筒部におけるス
テータ側の端部は、ポンプインペラボス部材の内周面側
を、軸方向においてポンプインペラボス部材のベアリン
グ支持部よりもステータ側に延びており、上記複数の油
路の少なくとも一つの出口開口(例えば、実施形態にお
ける油路開口40b,40c)が軸方向においてポンプ
インペラボス部材のベアリング支持部よりもステータ側
に位置したものとなっている。
【0008】このような構成では、ポンプインペラボス
部材は外周面において支承されるようになっているの
で、従来、ポンプインペラボス部材とステータシャフト
の内円筒部との間に設けていたベアリングが不要とな
る。このためステータシャフトの外円筒部の端部をステ
ータ近傍まで延ばすことができ、ステータシャフトの内
円筒部と外円筒部との間に形成されるオイル給排用の油
路をステータ側に延ばして、その出口開口をステータ近
傍に位置させることができるようになる。
【0009】これにより、従来のようにベアリングを介
してオイルを給排させる必要がなくなり、油路抵抗を減
少させてトルクコンバータへのオイルの給排性を向上さ
せることができるとともに、変速機入力軸とステータシ
ャフトの内円筒部との間を軸方向に延びて形成されるオ
イル給排用の油路空間(実施形態では油路空間111)
の長さを短くすることもできる。この油路空間は変速機
入力軸の半径を部分的に小さくすることにより形成され
るので、このように上記油路空間の長さを短くすること
は変速機入力軸の強度及び剛性を向上させることにな
る。また、外円筒部の端部をステータ側に延長すること
ができるので、油路形成の設計自由度を大きくすること
もできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る
トルクコンバータの油路構造を適用した車両用自動変速
機のスケルトン図を示し、図2はその変速機におけるト
ルクコンバータ近傍領域の部分断面図を示している。
【0011】この変速機はトランスミッションケース1
0内に収められており、インプットシャフト20と、プ
ライマリシャフトS1と、セカンダリシャフトS2と、
カウンターシャフトS3と、左右のアクスルシャフトS
4,S5とがそれぞれトランスミッションケース10に
取り付けられたベアリングにより回転自在に支承されて
いる。ここで、インプットシャフト20とプライマリシ
ャフトS1とは同一軸上に配設されており、セカンダリ
シャフトS2はインプットシャフト20(若しくはプラ
イマリシャフトS1)と平行に所定距離離れて位置して
いる。カウンターシャフトS3はセカンダリシャフトS
2と平行に所定距離離れて位置しており、左右のアクス
ルシャフトS4,S5は同一軸上に配設されてカウンタ
ーシャフトS3と平行に所定距離離れて位置している。
【0012】インプットシャフト20にはトルクコンバ
ータ30を介して図示しないエンジンからの動力が入力
される。トルクコンバータ30はポンプインペラ31、
タービンランナ32及びステータ33を有して構成され
ており、ポンプインペラ31はその外周を覆うコンバー
タカバー34と一体になり、スタータギヤが取り付けら
れたドライブプレート36を介してエンジンのクランク
シャフトEsに取り付けられている。タービンランナ3
2はタービンランナハブ32aを介してインプットシャ
フト20に結合されており、ステータ33はワンウェイ
クラッチ37を介してステータシャフト40に取り付け
られている。このステータシャフト40は図2に詳しく
示すように、インプットシャフト20の外周面側に位置
してステータ33(ワンウェイクラッチ37)が取り付
けられるシャフト部材(内円筒部)41と、このシャフ
ト部材41の外周面側に圧入されたボス部42a(外円
筒部)の右端側にフランジ部42bが形成されたフラン
ジ部材42とからなっている。このフランジ部42bは
トランスミッションケース10の隔壁11にボルトBに
より固定される。
【0013】ポンプインペラ31はフランジ部材42の
ボス部42aの外周面に位置するポンプインペラボス部
材31aの左端部側に結合されており、このポンプイン
ペラボス部材31aの外周面は上記隔壁11に設けられ
たベアリング12により回転自在に支承されている。こ
のためインプットシャフト20,ステータシャフト40
及びポンプインペラボス部材31aは同軸上に位置した
状態となっている。
【0014】ポンプインペラボス部材31aの右端部側
にはポンプドライブギヤ92が取り付けられており、図
示しないオイルポンプのロータシャフトに取り付けられ
たポンプドリブンギヤとチェーンを介して連結されてい
る。このため、エンジンが回転するとポンプインペラ3
1及びポンプインペラボス部材31aが回転し、チェー
ンを介してオイルポンプが駆動される。オイルポンプよ
り吐出されたオイルは所定の油路を介して変速機内の各
所に供給される。
【0015】また、トルクコンバータ30にはロックア
ップ機構50が備えられており、タービンランナハブ3
2aに取り付けられたロックアップクラッチピストンピ
ストン51をコンバータカバー34の内面に押し付けて
両部材51,34を係合させ、エンジンからの動力を直
接インプットシャフト20に伝達させることができるよ
うになっている。このようなロックアップクラッチピス
トン51の作動は、トルクコンバータ30内の空間がロ
ックアップクラッチ51により仕切られて形成される2
つの油室、すなわちロックアップクラッチ51よりもタ
ービンランナ32側に形成された油室52(タービン側
油室52とする)及びロックアップクラッチピストン5
1よりもコンバータカバー34側に形成された油室(カ
バー側油室53とする)にオイルを給排させることによ
り行われる。この実施形態で説明する本発明の油路構造
は両油室52,53にオイルを給排する油路に適用した
ものであり、その詳細はロックアップ機構50の作動制
御とともに後述する。
【0016】インプットシャフト20の動力は前後進切
換機構60を介してプライマリシャフトS1に伝達され
る。前後進切換機構60は図1に示すようにプライマリ
シャフトS1に固定されたサンギヤ61と、このサンギ
ヤ61に外接する複数のピニオンギヤ62と、プライマ
リシャフトS1に対して回転自在であり、上記複数のピ
ニオンギヤ62を回転自在に支承するキャリヤ63と、
インプットシャフト20に固定され、上記複数のピニオ
ンギヤ62と内接するリングギヤ64とを有して構成さ
れている。プライマリシャフトS1とリングギヤ64と
は前進用クラッチ65を油圧作動させることにより係合
可能であり、キャリヤ63とトランスミッションケース
10とは後進用ブレーキ66を油圧作動させることによ
り係合可能である。
【0017】ここで、前進用クラッチ65を係合させる
とともに後進用ブレーキ66を解放させた場合には、イ
ンプットシャフト20、リングギヤ64、ピニオンギヤ
62、サンギヤ61及びキャリヤ63は一体となって回
転するのでプライマリシャフトS1はインプットシャフ
ト20と同方向に回転し、前進用クラッチ65を解放さ
せるとともに後進用ブレーキ66を係合させた場合に
は、インプットシャフト20の回転はキャリヤ63によ
り回転軸が固定されたピニオンギヤ62を介してサンギ
ヤ61に伝達されるので、プライマリシャフトS1はイ
ンプットシャフト20と逆方向に回転する。
【0018】プライマリシャフトS1の動力は、プライ
マリシャフトS1上に設けたドライブ側プーリ71と、
セカンダリシャフトS2上に設けたドリブン側プーリ7
5と、これら両プーリ71,75間に掛け渡した金属V
ベルト79とから構成されるベルト式無段変速機構70
を介してセカンダリシャフトS2に伝達される。
【0019】ドライブ側プーリ71はプライマリシャフ
トS1に固定された固定プーリ半体72と、この固定プ
ーリ半体72と対向してプライマリシャフトS1上を軸
方向スライド移動自在に設けられた可動プーリ半体73
とから構成されており、油圧シリンダ74内にオイルを
給排することにより可動プーリ半体73を移動させて固
定プーリ半体72と可動プーリ半体73との間の間隔
(プーリ幅)を変えることが可能である。また、ドリブ
ン側プーリ75はセカンダリシャフトS2に固定された
固定プーリ半体76と、この固定プーリ半体76と対向
してセカンダリシャフトS2上を軸方向スライド移動自
在に設けられた可動プーリ半体77とから構成されてお
り、油圧シリンダ78内にオイルを給排することにより
可動プーリ半体77を移動させて固定プーリ半体76と
可動プーリ半体77との間の間隔(プーリ幅)を変える
ことが可能である。そして、これら両プーリ71,75
のプーリ幅を調整することにより金属Vベルト79の巻
き掛け半径を変化させることができ、これにより両シャ
フトS1,S2間の変速比を無段階に変化させることが
可能である。
【0020】セカンダリシャフトS2に入力された動力
はギヤG1及びギヤG2を介してカウンターシャフトS
3に伝達され、更にファイナルドライブギヤG3及びフ
ァイナルドリブンギヤG4を介してディファレンシャル
機構80に伝達される。ディファレンシャル機構80で
は入力された動力を左右のフロントアクスルシャフトS
4,S5に分割して伝達し、これら両シャフトS4,S
5それぞれの端部に設けられた図示しない左右の車輪
(前輪)を駆動する。
【0021】このように上記変速機においては、トルク
コンバータ30を介してインプットシャフト20に入力
されたエンジンの動力が前後進切換機構60及びベルト
式無段変速機構70を介して左右の前輪に伝達され、こ
れにより車両走行を行うことができるのであるが、上述
のようにベルト式無段変速機構70を作動させることに
より、任意の変速比を無段階で得ることが可能である。
なお、車両の走行方向の切り換えは前後進切換機構60
の作動により行われる。
【0022】次に、本発明に係る油路構造について、ロ
ックアップ機構50の作動制御(ロックアップ制御)と
ともに説明する。
【0023】図2に示すように、インプットシャフト2
0内にはオイルの給排路である第1〜第3油路21,2
2,23が設けられている。第1油路21はトルクコン
バータ30のカバー側油室53へオイルを給排するため
の油路であり、左右端部に開放油路21a,21bが設
けられている。第2及び第3油路22,23は前後進切
換機構60やベルト式無段変速機構70等へオイルを給
排するための油路であり、第2油路22には開放油路2
2aが、第3油路23には開放油路23aがそれぞれ設
けられている。
【0024】ステータシャフト40のフランジ部42b
には半径方向に延びる5つの油路101a,101b,
101c,101d,101eが形成されており(図2
においては油路101で代表して示す)、シャフト部材
41の外周面とフランジ部材42のボス部42aの内周
面との間にはこれら油路101a〜101eの各々に連
通する5つの油路102a,102b,102c,10
2d,102e(図2においては油路102で代表して
示す)が形成されている。シャフト部材41には油路1
02a,102b,102d,102eの出口開口であ
る油路開口40a,40b,40d,40eが形成され
ており、フランジ部材42のボス部42aには油路10
2cの出口開口である油路開口40cが形成されてい
る。ここで、油路開口40aは油路102aと第1油路
21の開放油路21bとを連通させ、油路開口40bは
油路102bと、インプットシャフト20とシャフト部
材41との間に形成された油路空間111とを連通させ
る。油路開口40cは油路102cと、ステータシャフ
ト40とポンプインペラボス部材31aとの間に形成さ
れた空間112とを連通させ、油路開口40dは油路1
02dと第2油路22の開放油路22aとを連通させ
る。また、油路開口40eは油路102eと第3油路2
3の開放油路23aとを連通させる。
【0025】この変速機には車両速度(車速)等を検出
して油圧バルブ等の作動制御を行う油圧制御装置が備え
られており、ロックアップのためのタービン側油室52
とカバー側油室53へのオイルの給排制御もこの油圧制
御装置により行われる。そして、この油圧制御装置に備
えられた車速検出器(図示せず)により検出される車速
が予め設定した所定速度よりも小さいときにはロックア
ップ制御を行わず、車速が所定速度よりも大きいときに
のみロックアップ制御が行われる。
【0026】車速が所定速度よりも小さくロックアップ
を行わない場合には、トランスミッションケース10に
形成されたオイル供給口100から供給される所定圧を
有したオイルが油路101a、油路102a、油路開口
40a、開放油路21b、第1油路21、開放油路21
a、インプットシャフト20とタービンランナハブ32
aとの間に形成された空間113からカバー側油室53
内に導かれる。カバー側油室53内に導かれたオイルは
トルクコンバータ30内にも流入し、タービン側油室5
2内の圧力(コンバータ内圧)とカバー側油室53内の
圧力(コンバータ背圧)とは等しくなる。このため両油
室52,53間に圧力差は発生せず、ロックアップクラ
ッチピストン51はコンバータカバー34から離間した
状態となる。また、このようにトルクコンバータ30内
にオイルが供給されることによりトルクコンバータ30
内のオイルはタービンランナハブ32aとワンウェイク
ラッチ36との間に形成された空間114、油路空間1
11、油路開口40b、油路102b、油路101bか
ら、若しくは空間112、油路開口40c、油路102
c、油路101cを経てオイルクーラから油タンク(い
ずれも図示せず)へ排出される。
【0027】一方、車速が所定速度よりも大きくロック
アップを行う場合には、オイル供給口100から供給さ
れる所定圧を有したオイルが油路101c、油路102
c、油路開口40c、空間112からタービン側油室5
2内に導かれるとともに、カバー側油室53内のオイル
が、空間113、開放油路21a、第2油路21、開放
油路21b、油路開口40a、油路102a、油路10
1aから油タンクへドレンされる。これによりタービン
側油室52内の圧力(コンバータ内圧)はカバー側油室
53内の圧力(コンバータ背圧)よりも高くなり、両油
室52,53間に圧力差が発生してロックアップピスト
ン51がコンバータカバー34側へ押し付けられ、両者
は係合される。またこのようなオイルの給排とともに、
トルクコンバータ30内のオイルは空間114、油路空
間111、油路開口40b、油路102b、油路101
bからトルクコンバータチェックバルブ(図示せず)を
経てオイルクーラから油タンクへ排出される。
【0028】また、上記ロックアップを行うと行わない
とに拘わらず、オイル供給口100から供給されるオイ
ルは油路101dから油路102d、油路開口40d、
開放油路22a、第2油路22へと導かれるとともに、
油路101eから油路102e、油路開口e、開放油路
23a、第3油路23へと導かれる。これら第2油路2
2及び第3油路23へと導かれたオイルは前述のように
前後進切換機構60やベルト式無段変速機構70等を作
動させる制御に用いられる。
【0029】このようなオイルの給排制御によりトルク
コンバータ30内にオイルを導いてロックアップクラッ
チ51の作動制御を行うことができるのであるが、本変
速機においては、ポンプインペラボス部材31aは外周
面において支承されるようになっているので、従来、ポ
ンプインペラボス部材31aとシャフト部材41との間
に設けていたベアリングが不要となる。このためフラン
ジ部材42のボス部42aにおけるステータ33側の端
部は、ポンプインペラボス部材31aの内周面側を、軸
方向においてポンプインペラボス部材31aのベアリン
グ支持部(ベアリング12による支持部)よりもステー
タ33側に延ばすことができ、ステータシャフト40の
シャフト部材41とフランジ部材42のボス部42aと
の間に形成される油路102をステータ33側に延ばし
て、その出口開口である油路開口40b及び油路開口4
0cを軸方向においてポンプインペラボス部材31aの
ベアリング支持部よりもステータ33側に位置させるこ
とができるようになる。
【0030】これにより、従来のようにベアリングを介
してオイルを供給させる必要がなくなり、油路抵抗を減
少させてトルクコンバータ30へのオイルの供給性を向
上させることができるとともに、インプットシャフト2
0とシャフト部材41との間を軸方向に延びて形成され
るオイル排出用の油路空間111の長さを短くすること
もできる。この油路空間111はインプットシャフト2
0の半径を部分的に小さくすることにより形成されるの
で、このように油路空間111の長さを短くすることは
インプットシャフト20の強度及び剛性を向上させるこ
とになる。更に、ポンプインペラボス部31aの小径部
を油路として用いないことにより油路抵抗を減少させる
ことができ、またフランジ部材42のボス部42aの端
部をステータ33側に延長することができるので、油路
形成の設計自由度を大きくすることもできる。
【0031】これまで本発明に係るトルクコンバータの
油路構造の実施形態について説明してきたが、本発明の
範囲は上述のものに限定されない。例えば、上記実施形
態ではトルクコンバータ30がロックアップクラッチ5
1を有する構成であったが、トルクコンバータ30への
オイルの給排はロックアップクラッチ51のあるなしに
拘わらず行われるため、ロックアップクラッチ51を有
しないトルクコンバータに対しても本発明は適用可能で
ある。また、この油路構造を有するトルクコンバータ
は、上記実施形態の変速機のように必ずしも前後進切換
機構60及びベルト式無段変速機構70との組み合わせ
で用いられる必要はなく、前進複数段及び後進の切り換
えが可能な遊星歯車機構との組み合わせで用いられるも
の等であっても構わない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、ポンプインペラボス部材は外周面において支承され
るようになっているので、従来、ポンプインペラボス部
材とステータシャフトの内円筒部との間に設けていたベ
アリングが不要となる。このためステータシャフトの外
円筒部の端部をステータの近傍まで延ばすことができ、
ステータシャフトの内円筒部と外円筒部との間に形成さ
れるオイルを給排用の油路をステータ側に延ばして、そ
の出口開口をステータの近傍に位置させることができる
ようになる。これにより、油路にベアリングを介さない
ことによる油路抵抗の減少、変速機入力軸の小径部が減
ることによる剛性アップ、ポンプインペラボス部の小径
部を油路として用いないことによる油路抵抗の減少、ス
テータシャフトの外円筒部の端部の延長による油路形成
の設計自由度のアップ等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルクコンバータの油路構造を備
えた変速機の構成を示すスケルトン図である。
【図2】上記変速機におけるトルクコンバータ近傍領域
の部分断面図である。
【図3】従来のトルクコンバータの油路構造を備えた変
速機の部分断面図である。
【符号の説明】
10 トランスミッションケース 20 インプットシャフト(変速機入力軸) 30 トルクコンバータ 31 ポンプインペラ 31a ポンプインペラボス部材 32 タービンランナ 33 ステータ 40 ステータシャフト 40b,40c 油路開口(出口開口) 41 シャフト部材(内円筒部) 42 フランジ部材 42a ボス部(外円筒部) 102 油路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプインペラ、タービンランナ及びス
    テータを有して構成されるトルクコンバータと、 前記タービンランナに結合されてトランスミッションケ
    ースに回転自在に支持された変速機入力軸と、 前記ステータに結合されて前記変速機入力軸の外周面側
    に位置した内円筒部及びこの内円筒部の外周面側に圧入
    されてトランスミッションケースに結合された外円筒部
    からなり、前記内円筒部の外周面と前記外円筒部の内周
    面との間に前記トルクコンバータへオイルを給排するた
    めの複数の油路が前記変速機入力軸の軸方向に延びて形
    成されたステータシャフトと、 前記ポンプインペラに結合されて前記外円筒部の外周面
    側に位置し、その外周面がベアリングにより前記トラン
    スミッションケースに回転自在に支持されたポンプイン
    ペラボス部材とを備え、 前記外円筒部における前記ステータ側の端部は、前記ポ
    ンプインペラボス部材の内周面側を、軸方向において前
    記ポンプインペラボス部材のベアリング支持部よりも前
    記ステータ側に延びており、前記複数の油路の少なくと
    も一つの出口開口が軸方向において前記ポンプインペラ
    ボス部材のベアリング支持部よりも前記ステータ側に位
    置していることを特徴とするトルクコンバータの油路構
    造。
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