JP4720856B2 - 単相ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

この発明は、永久磁石と電磁コイルとを利用した単相ブラシレスモータに関する。
モータ業界では、1相モータと2相モータの両方を総称して「単相モータ」と称していた。しかし、以下の説明において、「単相モータ」とは、2相モータを除き、1相モータのみを意味している。
永久磁石と電磁コイルとを利用したブラシレスモータとしては、例えば特開2001−298982号公報に記載されたものが知られている。
この従来技術のブラシレスモータでは、デジタル磁気センサからのオン/オフ信号を用いて制御を行っている。具体的には、デジタル磁気センサのオン/オフ信号を用いて、電磁コイルへの印加電圧の極性反転のタイミングが決定されている。また、駆動信号としては、3相駆動信号が使用されている。
従来のブラシレスモータでは、2相以上の駆動信号が利用されており、単相の駆動信号を使用するものは存在しなかった。この理由は、以下で説明する単相モータの始動特性に関係している。
単相モータは、永久磁石とコイルとが正対する位置において停止すると、始動できないという特性がある。この位置は、「デッド・ロック・ポイント」又は「デッド・ポイント」と呼ばれている。このため、通常の単相モータでは、始動を確実に行うために補助巻き線を設けておき、始動時にのみ補助巻き線に電流を流して始動させる始動方法が採用されている。また、ある種の単相モータでは、主巻き線と補助巻き線の位相をずらすために、コンデンサが使用されている。
一方、通常のブラシレスモータでは、いわゆるインバータ駆動が採用されている。しかし、インバータ駆動を利用して単相モータを始動させると、始動時に補助巻き線やコンデンサに大きな電流が流れるので、スイッチング素子やコンデンサが破損し易いという問題が生じる。このように、従来は、単相モータをブラシレスモータとして構成することが困難であるという問題があった。
本発明は、デッド・ロック・ポイントを有さず、補助巻き線無しで始動可能な単相ブラシレスモータに関する技術を提供することを目的とする。
本発明の一形態による単相ブラシレスモータは、
電磁コイルと、
永久磁石と、
前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルの単相駆動に用いる印加電圧を生成する駆動制御回路と、
を備え、
前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
前記磁性部材が前記永久磁石に引き付けられることによって、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる。
この単相ブラシレスモータによれば、逆転時にもデッド・ロック・ポイントの問題を生じることなく、逆転させることが可能である。
本発明の他の形態による単相ブラシレスモータは、
複数の電磁コイルを有するコイル列と、
複数の永久磁石を有する磁石列と、
前記磁石列と前記コイル列の相対位置を検出する磁気センサと、
前記磁気センサの出力信号を利用して、前記コイル列を単相駆動信号で駆動するための印加電圧を生成する駆動制御回路と、
を備え、
前記コイル列は磁性部材を備えており、
前記磁性部材は、前記単相ブラシレスモータの停止時において前記磁性部材が前記磁石列に引きつけられることによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置で停止するように構成されている。
この単相ブラシレスモータによれば、コイル列に設けられている磁性部材の構成が、単相ブラシレスモータの停止時において磁性部材が磁石列に引きつけられることによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置で停止するように工夫されているので、停止位置がデッド・ロック・ポイントにならない。従って、補助巻き線無しで始動することが可能である。
一実施例では、前記磁性部材は各電磁コイルに設けられており、
各磁性部材の少なくとも一部分は、前記単相ブラシレスモータの停止時において各電磁コイルと各永久磁石との間に配置される。
この構成によれば、磁性部材が各電磁コイルに設けられているので、コイル列全体の重量バランスを取りやすい。また、各磁性部材の少なくとも一部分が各電磁コイルと各永久磁石との間に配置されるので、比較的少ない量の磁性部材で望ましい停止位置を実現することが可能である。
他の実施例では、各磁性部材は、各電磁コイルのコア材として機能するコア材部分を含む。
この構成によれば、コイルの磁束密度を向上させることができる。また、コア材の形状を工夫することによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置でモータが停止するようにモータを構成することができる。
他の実施例では、前記磁気センサは、前記磁石列と前記コイル列の相対位置に応じて、アナログ的変化を示す出力信号を出力するセンサである。
この構成によれば、磁気センサのアナログ的変化を利用して効率良くモータを駆動することができる。
他の実施例では、前記磁気センサは、前記磁気センサの出力信号が、前記磁石列の移動によって前記コイル列に誘起される誘起電圧と相似な波形を有する信号となる位置に設けられている。
この構成によれば、磁気センサの出力信号が誘起電圧と相似な波形を有するので、この出力信号を利用してコイル列を駆動することによって、消費電力が少なく、また、騒音や振動も少ない状態でモータを動作させることができる。
他の実施例では、前記駆動制御回路は、前記磁気センサの出力信号のアナログ的変化を利用したPWM制御を実行することによって前記単相駆動信号を生成するPWM制御回路を含む。
この構成によれば、コイル列の逆起電力波形に近い形状の駆動信号でモータを駆動できるので、モータ効率を向上することが可能である。
他の実施例では、前記駆動制御回路は、前記磁石列の移動によって前記コイル列に誘起される誘起電圧の波形で極性が反転する位置をπ位相点としたときのπ/2位相点を中心とする対称な励磁区間において前記コイル列に電圧を印加するとともに、前記誘起電圧の波形の前記π位相点を中心とする対称な非励磁区間において前記コイル列に電圧を印加しないよう前記単相駆動信号を制限する励磁区間設定部を含み、
前記励磁区間設定部は、前記励磁区間と前記非励磁区間の区分を変更可能である。
誘起電圧波形のπ位相点の近傍では、コイルに電圧を印加しても駆動力を有効に発生することができないため、騒音や振動が発生し、モータ効率が低下する。そこで、上記のように、誘起電圧の波形のπ位相点を中心とする対称な非励磁区間においてコイル列に電圧を印加しないよう単相駆動信号を制限すれば、騒音や振動を低減することができ、また、モータ効率を向上させることができる。
他の実施例では、前記コイル列のコイル数と、前記磁石列の磁極数とが互いに等しい。
この構成によれば、磁石列の各磁極からの磁束を有効に利用できるので、大きな駆動力を発生できる。
他の実施例では、前記駆動制御回路は、静止状態から前記単相ブラシレスモータの逆転を行う場合には、始動時に正転方向に所定量動作させた後に逆転を開始する。
この単相ブラシレスモータによれば、逆転時にもデッド・ロック・ポイントの問題を生じることなく、逆転させることが可能である。
他の実施例では、前記磁性部材は、前記単相ブラシレスモータの停止時において前記磁性部材が前記磁石列に引きつけられることによって、各永久磁石と各電磁コイルとが、前記電磁コイルによる逆起電力のピーク位置で停止するように構成されている。
この単相ブラシレスモータによれば、逆転時にもデッド・ロック・ポイントの問題を生じることなく、そのまま逆転させることが可能である。
他の実施例では、前記磁性部材は、前記単相ブラシレスモータの停止時において、前記電磁コイルを挟んで前記永久磁石とは反対側に配置される。
この構成によれば、各磁性部材が各電磁コイルを挟んで各永久磁石とは反対側に配置されるので、比較的少ない量の磁性部材で望ましい停止位置を実現することが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、単相ブラシレスモータ、その制御方法(又は駆動方法)制御回路(又は駆動回路)、それらを用いたアクチュエータや、電子機器、家電機器等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施例のモータの構成と動作の概要:
B.駆動制御回路の構成:
C.モータ本体の他の構成例:
D.第2実施例:
E.変形例:
A.第1実施例のモータの構成と動作の概要:
図1A,1Bは、本発明の第1実施例としての単相ブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。このモータ本体100は、外形がそれぞれ略円筒状のステータ部10及びロータ部30を有している。ステータ部10は、略十字状に配列された4つのコイル11〜14と、2つのコイル11,12の間の中央の位置に配置された磁気センサ40とを有している。磁気センサ40は、ロータ部30の位置(すなわちモータの位相)を検出するためのものである。各コイル11〜14には、磁性体材料で形成された磁気ヨーク20が設けられている。磁気ヨーク20の詳細な形状についてはさらに後述する。コイル11〜14と磁気センサ40は、回路基板120(図1B)の上に固定されている。回路基板120は、ケーシング102に固定されている。なお、ケーシング102の蓋は図示が省略されている。
ロータ部30は、4つの永久磁石31〜34を有しており、ロータ部30の中心軸が回転軸112を構成している。この回転軸112は、軸受け部114(図1B)で支持されている。各磁石の磁化方向は、回転軸112から外側に放射状に向かう方向である。磁石31〜34の外周には、磁気ヨーク36が設けられている。但し、この磁気ヨーク36は省略してもよい。
図2A〜2Cは、磁石列とコイル列の位置関係、及び、磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。なお、「逆起電力」を「誘起電圧」とも呼ぶ。図2Aに示すように、4つの磁石31〜34は、一定の磁極ピッチPmで配置されており、隣接する磁石同士が逆方向に磁化されている。また、コイル11〜14は、一定のピッチPcで配置されており、隣接するコイル同士が逆向きに励磁される。この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。本実施例では、駆動信号の位相が2πだけ変化すると、ロータ部30が磁極ピッチPmの2倍だけ移動する。
4つのコイル11〜14のうち、第1、第3のコイル11,13は同一の位相の駆動信号で駆動され、第2、第4のコイル12,14は第1及び第3のコイル11,13の駆動信号から180度(=π)だけ位相がずれた駆動信号で駆動される。通常の二相駆動は2つの相(A相とB相)の駆動信号の位相が90度(=π/2)ずれており、位相のずれが180度(=π)の場合は無い。また、モータの駆動方法において、位相が180度(=π)ずれた2つの駆動信号は、同じ位相であると見なされる場合が多い。従って、本実施例のモータにおける駆動方法は、単相駆動であると考えることができる。
図2Aは、モータ停止時における磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示している。本実施例のモータでは、各コイル11〜14に設けられた磁気ヨーク20が、各コイルの中心よりもロータ部30の正転方向に若干ずれた位置に設けられている。従って、モータ停止時には、各コイルの磁気ヨーク20が磁石31〜34によって引きつけられ、磁気ヨーク20が各磁石31〜34の中心と向かい合う位置でロータ部30が停止する。この結果、各コイル11〜14の中心が、各磁石31〜34の中心からずれた位置でモータが停止することになる。また、この時、磁気センサ40も、隣接する磁石の境界から若干ずれた位置にある。この停止位置における位相はαである。位相αはゼロでは無いが、ゼロに近い小さな値(例えば約5度〜10度)である。
図2Bは、コイルに発生する逆起電力の波形の例を示しており、図2Cは、磁気センサ40の出力波形の例を示している。磁気センサ40は、モータ運転時のコイルの逆起電力とほぼ相似形状のセンサ出力SSAを発生することができる。但し、磁気センサ40の出力SSAは、モータの停止時にも0でない値を示す(位相がπの整数倍のときは除く)。なお、コイルの逆起電力は、モータの回転数とともに上昇する傾向にあるが、波形形状(正弦波)はほぼ相似形状に保たれる。磁気センサ40としては、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。この例では、センサ出力SSAと逆起電力Ecは、いずれも正弦波か、正弦波に近い波形である。後述するように、このモータの駆動制御回路は、センサ出力SSAを利用して、逆起電力Ecとほぼ相似波形の電圧を各コイル11〜14に印加する。
ところで、電動モータは、機械的エネルギと電気的エネルギとを相互に変換するエネルギ変換装置として機能するものである。そして、コイルの逆起電力は、電動モータの機械的エネルギが電気的エネルギに変換されたものである。従って、コイルに印加する電気的エネルギを機械的エネルギに変換する場合(すなわちモータを駆動する場合)には、逆起電力と相似波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、以下に説明するように、「逆起電力と相似波形の電圧」は、逆起電力と逆向きの電流を発生する電圧を意味している。
図3は、コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。ここで、コイルは逆起電力Ecと抵抗とで模擬されている。また、この回路では、印加電圧E1及びコイルと並列に電圧計Vが接続されている。コイルに電圧E1を印加してモータを駆動すると、印加電圧E1と逆の電流を流す方向に逆起電力Ecが発生する。モータが回転している状態でスイッチSWを開放すると、電圧計Vで逆起電力Ecを測定することができる。スイッチSWを開放した状態で測定される逆起電力Ecの極性は、スイッチSWを閉じた状態で測定される印加電圧E1と同じ極性である。上述の説明において「逆起電力とほぼ相似波形の電圧を印加する」という文言は、このような電圧計Vで測定された逆起電力Ecと同じ極性を有するほぼ相似形状の波形を有する電圧を印加することを意味している。
上述したように、モータを駆動する場合には、逆起電力と相似波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、正弦波状の逆起電力波形で極性が反転する位置をπ位相点としたときのπ/2位相点の近傍(電圧0の近傍)ではエネルギ変換効率が比較的低く、反対に、逆起電力波形のピーク近傍ではエネルギ変換効率が比較的高いことが理解できる。逆起電力と相似波形の電圧を印加してモータを駆動すると、エネルギ変換効率の高い期間において比較的高い電圧を印加することになるので、モータ効率が向上する。一方、例えば単純な矩形波でモータを駆動すると、逆起電力がほぼ0となるπ位相点の位置(中位点)の近傍においてもかなりの電圧が印加されるので、モータ効率が低下する。また、このようにエネルギ変換効率の低い期間において電圧を印加すると、渦電流により回転方向以外の方向の振動が生じ、これによって騒音が発生するという問題も生じる。
上述の説明から理解できるように、逆起電力と相似波形の電圧を印加してモータを駆動すると、モータ効率を向上させることができ、また、振動や騒音を低減することができるという利点がある。
図4A〜4Eは、モータ本体100の正転動作の様子を示す説明図である。図4Aは、停止時の磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示しており、図2Aと同じ図である。図4Aの状態においてコイル11〜14を励磁すると、破線の矢印で示す反発力がコイル11〜14と磁石31〜34との間に生じる。この結果、ロータ部30は、正転方向(図の右方向)に始動される。
図4Bは、位相がπ/2まで進んだ状態を示している。この状態では、吸引力(実線の矢印)と反発力(破線の矢印)とが発生して、大きな駆動力が発生する。図4Cは、位相が(π−α)まで進んだ状態を示している。位相がπとなるタイミングでコイルの励磁方向が逆転して、図4Dの状態となる。図4Dの状態の近傍でモータが停止すると、図4Eに示すように、磁気ヨーク20が各磁石31〜34に引きつけられた位置でロータ部30が停止する。この位置は、位相が(π+α)の位置となる。このように、本実施例のモータは、位相がα±nπ(nは整数)の位置で停止することが理解できる。
図5A〜5Eは、モータ本体100の逆転動作の様子を示す説明図である。図5Aは、停止時の状態を示しており、図4Aと同じものである。この停止状態から逆転するために、仮に図4Aと逆方向にコイル11〜14を励磁すると、磁石31〜34とコイル11〜14との間に吸引力(図示せず)が働くことになる。この吸引力は、ロータ部30を逆転させる方向に働く。しかしながら、この吸引力はかなり弱いため、磁石31〜34と磁気ヨーク20との間の吸引力に打ち勝ってロータ部30を逆転させることができない場合がある。
そこで、本実施例では、逆転動作を行う場合にも、始動時は図5Aに示すように正転方向に動作させる。そして、ロータ部30が所定量だけ回転した後に(例えば位相が約π/2進んだところで)、図5Bのように駆動信号を反転して逆転動作を開始させる。こうして、ロータ部30が一旦逆転し始めると、その後、ロータ部30の慣性によって最初の停止位置(位相=α)を通過することができる(図5C)。その後、位相が0となるタイミングでコイルの励磁方向が逆転する。図5Dは位相が−π/2の状態を示しており、図5Eは位相が−π+αの状態を示している。図5Eの状態の近傍でモータが停止すると、磁気ヨーク20が各磁石31〜34に引きつけられた位置(位相=−π+α)でロータ部30が停止する。
図6は、モータの移動方向の制御手順を示すフローチャートである。この手順は、後述する駆動制御回路によって実行される。ステップS10では、まず正方向に駆動制御を開始する。ステップS20では、目的とする移動方向が正方向であるか否かが判定される。なお、移動方向は、ステップS10の前に操作員によって駆動制御回路に入力されている。目的とする移動方向が正方向の場合には、そのまま正方向の駆動制御が継続される。一方、目的とする移動方向が逆方向の場合には、ステップS30において、逆転すべき所定のタイミングに達するまで待機する。そして、逆転すべきタイミングに達すると、ステップS40において逆方向の駆動制御が開始される。
以上のように、本実施例のモータでは、位相がα±nπ(αはゼロ及びnπでない所定の値、nは整数)の位置でモータが停止するので、デッド・ロック・ポイントが発生しない。従って、始動コイルを必要とせずに、常に始動することが可能である。また、本実施例のモータでは、停止状態から所定量だけ正転させた後に逆転させることによって、逆転動作を実現することが可能である。
図7A〜7Dは、磁気ヨーク20の各種の具体的な構造例を示す説明図である。これらの図において、斜線を付した部分が磁気ヨークを構成する磁性部材である。なお、磁気ヨーク20は強磁性体で形成されることが好ましい。図7Aに示す第1の磁気ヨーク20aは、コイル11〜14と磁石31〜34との間に配置された板状部分21と、コイルのコア材として機能するコア材部分22とを有している。板状部分21は、左右が不均衡な形状に形成されている。この結果、磁気ヨーク20aが磁石に吸引されると、コイルの中心が磁石の中心からずれた位置で停止する。図7Bに示す第2の磁気ヨーク20bは、コア材部分22の両側に設けられた板状部分21b、23bを有している。磁石側にある第1の板状部分21bは左右が均等であるが、逆側にある第2の板状部分23bは、その中央から若干左側にずれた位置に凹部が設けられており、これによって左右不均衡な形状となっている。図7Cに示す第3の磁気ヨーク20cも、コア材部分22の両側に設けられた板状部分21c、23cを有している。この例では、磁石側にある第1の板状部分21cは左右が不均衡な凸状形状を有しており、逆側にある第2の板状部分23cは左右が均等な形状を有している。図7Dに示す第4の磁気ヨーク20dは、図7Dに示した磁気ヨークから、コア材部分22dを左右が不均衡な構造に変更したものである。
なお、図7B,Dに示した磁気ヨーク20b,20dでは、板状部分21b,21c(コイルと磁石との間に位置する部分)以外の部分がモータの動作方向(左右方向)に関して不均衡な形状となっているので、これらの磁気ヨーク20b,20dでは板状部分21b,21cを省略してもよい。但し、コイルと磁石との間に位置する部分21b,21cを設けるようにすれば、比較的少ない量の磁性部材で望ましい停止位置を実現することができる。また、図7A〜Dの例では、磁気ヨークに必ずコア材部分が設けられているが、コア材部分を省略してもよい。但し、磁気ヨークがコア材部分を有する場合には、コア材部分の形状を工夫することによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置でモータが停止するよう構成することがさらに容易になる。
このように、各コイルに設けられる磁気ヨークとしては、モータ停止時に、磁気ヨークが磁石列に引きつけられることによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置で停止するような各種の形状に構成することが可能である。
B.駆動制御回路の構成:
図8Aは、本実施例のブラシレスモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。駆動制御回路200は、CPU220と、駆動信号生成部240と、ドライバ回路250とを備えている。駆動信号生成部240は、モータ本体100内の磁気センサ40の出力信号SSAに基づいて、単相駆動信号DRVA1,DRVA2を生成する。ドライバ回路250は、この単相駆動信号DRVA1,DRVA2に従ってモータ本体100内の電磁コイル11〜14を駆動する。なお、CPU220を省略してもよい。CPU220を省略した場合には、本実施例で説明されているCPU220の機能は、他の回路(論理回路や不揮発性メモリ等)によって実現される。あるいは、CPU220の代わりに通信回路又はインタフェイス回路を設け、その回路で外部装置から各種の動作指示を受けて駆動制御回路200内部の回路要素に指示を転送するようにしてもよい。
図8Bは、磁気センサ40の内部構成の一例を示している。この磁気センサ40は、ホール素子42と、バイアス調整部44と、ゲイン調整部46とを有している。ホール素子42は、磁束密度Xを測定する。バイアス調整部44はホール素子42の出力Xにバイアス値bを加算し、ゲイン調整部46はゲイン値aを乗ずる。磁気センサ40の出力SSA(=Y)は、例えば以下の式(1)又は式(2)で与えられる。
Y=a・X+b …(1)
Y=a(X+b) …(2)
磁気センサ40のゲイン値aとバイアス値bは、CPU220によって磁気センサ40内に設定される。ゲイン値aとバイアス値bを適切な値に設定することによって、センサ出力SSAを好ましい波形形状に較正することが可能である。
図9は、ドライバ回路250の内部構成を示している。このドライバ回路250は、H型ブリッジ回路であり、交流単相駆動信号DRVA1,DRVA2に応じてコイル11〜14を駆動する。符号IA1,IA2が付された矢印は、単相駆動信号DRVA1,DRVA2によって流れる電流方向をそれぞれ示している。
図10A〜10Cは、ドライバ回路の他の構成と動作を示す説明図である。このドライバ回路は、1組目の電磁コイル11,13用の第1のブリッジ回路250aと、2組目の電磁コイル12,14用の第2のブリッジ回路250bとで構成されている。ブリッジ回路250a,250bのそれぞれは、4つのトランジスタ251〜254で構成されており、この構成は図9に示したものと同じである。第1のブリッジ回路250aにおいては、第1の駆動信号DRVA1がトランジスタ251,254に供給されており、第2の駆動信号DRVA2が他のトランジスタ252,253に供給されている。一方、第2のブリッジ回路250bにおいては、逆に、第1の駆動信号DRVA1がトランジスタ252,253に供給されており、第2の駆動信号DRVA2がトランジスタ251,254に供給されている。この結果、図10B,Cに示すように、第1のブリッジ回路250aと第2のブリッジ回路250bでは動作が逆転している。従って、第1のブリッジ回路250aで駆動される1組目のコイル11,13と、第2のブリッジ回路250bで駆動される2組目のコイル12,14とは、互いに位相がπだけずれている。一方、図9に示した回路では、1組目のコイル11,13の巻き方と、2組目のコイル12,14の巻き方が逆になっており、この巻き方によって2組の位相をπだけずらしている。このように、図9のドライバ回路と図10Aのドライバ回路のいずれを用いても、2組のコイルの位相が互いにπだけずれる点は同じであり、両者共に1相モータを実現している点に変わりは無い。
図11A〜11Dは、電磁コイル11〜14の各種の巻き方を示している。この例のように、巻き方を工夫することによって、隣接するコイルを常に逆方向に励磁させることが可能である。
図12A〜12Eは、駆動信号生成部240(図8A)の内部構成と動作を示す説明図である。駆動信号生成部240は、基本クロック生成回路510と、1/N分周器520と、PWM部530と、正逆方向指示値レジスタ540と、乗算器550と、符号化部560と、AD変換部570と、電圧指令値レジスタ580と、励磁区間設定部590とを備えている。
基本クロック生成回路510は、所定の周波数を有するクロック信号PCLを発生する回路であり、例えばPLL回路で構成される。分周器520は、このクロック信号PCLの1/Nの周波数を有するクロック信号SDCを発生する。Nの値は所定の一定値に設定される。このNの値は、予めCPU220によって分周器520に設定される。PWM部530は、クロック信号PCL,SDCと、乗算器550から供給される乗算値Maと、正逆方向指示値レジスタ540から供給される正逆方向指示値RIと、符号化部560から供給される正負符号信号Paと、励磁区間設定部590から供給される励磁区間信号Eaとに応じて、交流単相駆動信号DRVA1,DRVA2(図8A)を生成する。この動作については後述する。
正逆方向指示値レジスタ540内には、モータの回転方向を示す値RIがCPU220によって設定される。本実施例では、正逆方向指示値RIがLレベルのときにモータが正転し、Hレベルのときに逆転する。PWM部530に供給される他の信号Ma,Pa,Eaは以下のように決定される。
磁気センサ40の出力SSAは、AD変換部570に供給される。このセンサ出力SSAのレンジは、例えばGND(接地電位)からVDD(電源電圧)までであり、その中位点(=VDD/2)が出力波形のπ位相点(正弦波の原点を通る点)である。AD変換部570は、このセンサ出力SSAをAD変換して、センサ出力のデジタル値を生成する。AD変換部570の出力のレンジは、例えばFFh〜0h(語尾の"h"は16進数であることを示す)であり、中央値80hがセンサ波形のπ位相点に相当する。
符号化部560は、AD変換後のセンサ出力値のレンジを変換するとともに、センサ出力値のπ位相点の値を0に設定する。この結果、符号化部560で生成されるセンサ出力値Xaは、正側の所定の範囲(例えば+127〜0)と負側の所定の範囲(例えば0〜−127)の値を取る。但し、符号化部560から乗算器560に供給されるのは、センサ出力値Xaの絶対値であり、その正負符号は正負符号信号PaとしてPWM部530に供給される。
電圧指令値レジスタ580は、CPU220によって設定された電圧指令値Yaを格納する。この電圧指令値Yaは、後述する励磁区間信号Eaとともに、モータの印加電圧を設定する値として機能するものであり、例えば0〜1.0の値を取る。仮に、非励磁区間を設けずに全区間を励磁区間とするように励磁区間信号Eaを設定した場合には、Ya=0は印加電圧をゼロとすることを意味し、Ya=1.0は印加電圧を最大値とすることを意味する。乗算器550は、符号化部560から出力されたセンサ出力値Xaと、電圧指令値Yaとを乗算して整数化し、その乗算値MaをPWM部530に供給する。
図12B〜12Eは、乗算値Maが種々の値を取る場合におけるPWM部530の動作を示している。ここでは、全期間が励磁区間であり非励磁区間が無いものと仮定している。PWM部530は、クロック信号SDCの1周期の間に、デューティがMa/Nであるパルスを1つ発生させる回路である。すなわち、図12B〜12Eに示すように、乗算値Maが増加するに従って、単相駆動信号DRVA1,DRVA2のパルスのデューティが増加する。なお、第1の駆動信号DRVA1は、センサ出力SSAが正のときにのみパルスを発生する信号であり、第2の駆動信号DRVA2はセンサ出力SSAが正のときにのみパルスを発生する信号であるが、図12B〜12Eではこれらを合わせて記載している。また、便宜上、第2の駆動信号DRVA2を負側のパルスとして描いている。
図13A〜13Cは、センサ出力の波形とPWM部530で生成される駆動信号の波形の対応関係を示す説明図である。図中、「Hiz」は電磁コイルを未励磁状態としたハイインピーダンス状態を意味している。図12で説明したように、単相駆動信号DRVA1,DRVA2はセンサ出力SSAのアナログ波形を利用したPWM制御によって生成される。従って、これらの単相駆動信号DRVA1,DRVA2を用いて、各コイルに、センサ出力SSAの変化と対応するレベル変化を示す実効電圧を供給することが可能である。
PWM部530は、さらに、励磁区間設定部590から供給される励磁区間信号Eaで示される励磁区間のみに駆動信号を出力し、励磁区間以外の区間(非励磁区間)では駆動信号を出力しないように構成されている。図13Cは、励磁区間信号Eaによって励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定した場合の駆動信号波形を示している。励磁区間EPでは図13Bの駆動信号パルスがそのまま発生し、非励磁区間NEPでは駆動信号パルスが発生しない。このように、励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定するようにすれば、逆起電力波形の中位点近傍(すなわち、センサ出力の中位点近傍)においてコイルを電圧を印加しないので、モータの効率をさらに向上させることが可能である。なお、励磁区間EPは、逆起電力波形(誘起電圧波形)で極性が反転する位置をπ位相点としたときのπ/2位相点を中心とする対称な区間に設定されることが好ましく、非励磁区間NEPは、逆起電力波形のπ位相点を中心とする対称な区間に設定されることが好ましい。
なお、前述したように、電圧指令値Yaを1未満の値に設定すれば、乗算値Maが電圧指令値Yaに比例して小さくなる。従って、電圧指令値Yaによっても、実行的な印加電圧を調整することが可能である。
上述の説明から理解できるように、本実施例のモータでは、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaとの両方を利用して印加電圧を調整することが可能である。望ましい印加電圧と、電圧指令値Ya及び励磁区間信号Eaとの関係は、予め駆動制御回路200(図8A)内のメモリにテーブルとして格納されていることが望ましい。こうすれば、駆動制御回路200が、外部から望ましい印加電圧の目標値を受信したときに、CPU220がその目標値に応じて、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaとを駆動信号生成部240に設定することが可能である。なお、印加電圧の調整には、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaの両方を利用する必要はなく、いずれか一方のみを利用するようにしてもよい。
図14は、PWM部530(図12A)の内部構成の一例を示すブロック図である。PWM部530は、カウンタ531と、EXOR回路533と、駆動波形形成部535とを備えている。これらは以下のように動作する。
図15は、モータ正転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。この図には、2つのクロック信号PCL,SDCと、正逆方向指示値RIと、励磁区間信号Eaと、乗算値Maと、正負符号信号Paと、カウンタ531内のカウント値CM1と、カウンタ531の出力S1と、EXOR回路533の出力S2と、駆動波形形成部535の出力信号DRVA1,DRVA2とが示されている。カウンタ531は、クロック信号SDCの1期間毎に、クロック信号PCLに同期してカウント値CM1を0までダウンカウントする動作を繰り返す。カウント値CM1の初期値は乗算値Maに設定される。なお、図15では、図示の便宜上、乗算値Maとして負の値も描かれているが、カウンタ531で使用されるのはその絶対値|Ma|である。カウンタ531の出力S1は、カウント値CM1が0で無い場合にはHレベルに設定され、カウント値CM1が0になるとLレベルに立ち下がる。
EXOR回路533は、正負符号信号Paと正逆方向指示値RIとの排他的論理和を示す信号S2を出力する。モータが正転する場合には、正逆方向指示値RIがLレベルである。従って、EXOR回路533の出力S2は、正負符号信号Paと同じ信号となる。駆動波形形成部535は、カウンタ531の出力S1と、EXOR回路533の出力S2から、駆動信号DRVA1,DRVA2を生成する。すなわち、カウンタ531の出力S1のうち、EXOR回路533の出力S2がLレベルの期間の信号を第1の駆動信号DRVA1として出力し、出力S2がHレベルの期間の信号を第2の駆動信号DRVA2として出力する。なお、図15の右端部付近では、励磁区間信号EaがLレベルに立ち下がり、これによって非励磁区間NEPが設定されている。従って、この非励磁区間NEPでは、いずれの駆動信号DRVA1,DRVA2も出力されず、ハイインピーダンス状態に維持される。
図16は、モータ逆転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。モータ逆転時には、正逆方向指示値RIがHレベルに設定される。この結果、2つの駆動信号DRVA1,DRVA2が図15から入れ替わっており、この結果、モータが逆転することが理解できる。
図17A,17Bは、励磁区間設定部590の内部構成と動作を示す説明図である。励磁区間設定部590は、電子可変抵抗器592と、電圧比較器594,596と、OR回路598とを有している。電子可変抵抗器592の抵抗値Rvは、CPU220によって設定される。電子可変抵抗器592の両端の電圧V1,V2は、電圧比較器594,596の一方の入力端子に与えられている。電圧比較器594,596の他方の入力端子には、センサ出力SSAが供給されている。電圧比較器594,596の出力信号Sp,Snは、OR回路598に入力されている。OR回路598の出力は、励磁区間と非励磁区間とを区別するための励磁区間信号Eaである。
図17Bは、励磁区間設定部590の動作を示している。電子可変抵抗器592の両端電圧V1,V2は、抵抗値Rvを調整することによって変更される。具体的には、両端電圧V1,V2は、電圧レンジの中央値(=VDD/2)からの差分が等しい値に設定される。センサ出力SSAが第1の電圧V1よりも高い場合には第1の電圧比較器594の出力SpがHレベルとなり、一方、センサ出力SSAが第2の電圧V2よりも低い場合には第2の電圧比較器596の出力SnがHレベルとなる。励磁区間信号Eaは、これらの出力信号Sp,Snの論理和を取った信号である。従って、図17Bの下部に示すように、励磁区間信号Eaは、励磁区間EPと非励磁区間NEPとを示す信号として使用することができる。励磁区間EPと非励磁区間NEPの設定は、CPU220が可変抵抗値Rvを調整することによって行なわれる。
図18A,18Bは、上述した本実施例のモータを矩形波で駆動した場合と、正弦波で駆動した場合の各種の信号波形を比較して示している。矩形波駆動の場合には、矩形波の駆動電圧がコイルに与えられる。駆動電流は、始動時には矩形波に近いが、回転速度が上昇すると減少する。これは、回転速度の上昇に応じて逆起電力が増加するからである(図2B)。但し、矩形波駆動では、回転速度が上昇しても、駆動電圧が切り替わるタイミング(位相=nπ)の近傍における電流値はあまり減少せず、かなり大きな電流が流れる傾向にある。
一方、正弦波で駆動する場合には、駆動電圧の実効値が正弦波形状となるように駆動電圧がPWM制御される。駆動電流は、始動時には正弦波に近いが、回転速度が上昇すると逆起電力の影響で駆動電流が減少する。正弦波駆動では、駆動電圧の極性が切り替わるタイミング(位相=nπ)の近傍において電流値が大幅に減少している。図2A〜2Cに即して説明したように、一般に、駆動電圧の極性が切り替わるタイミングの近傍では、モータのエネルギ変換効率が低い。正弦波駆動では、効率の低い期間における電流値が、矩形波駆動よりも小さくなるので、より高効率でモータを駆動することが可能である。
図19A,19Bは、従来の2相モータと、実施例の単相モータの結線状態と動作を比較して示す説明図である。図19Aに示すように、従来の2相モータでは、A相コイルCLaとB相コイルCLbのうちのいずれか一方のみが駆動されており、これらのコイルCLa,CLbが同時に駆動されることは無い。一方、本実施例の単相モータでは、図19Bに示すように、コイルCLa、CLbがπだけ異なる位相で同時に駆動されている。このように、実施例の単相モータでは、電磁コイルの一部が励磁されているときに他の電磁コイルの励磁が停止しておらず、すべての電磁コイルが同時に励磁される。この結果、従来の2相モータよりも効率の良いモータを実現することが可能である。また、実施例の単相モータでは、PWM制御を利用して、モータ内のコイルに発生する逆起電力と相似な実効電圧を有する駆動信号を生成し、この駆動信号によってコイルを駆動するので、さらに効率が向上する。なお、モータ内のコイルに発生する逆起電力と相似な実効電圧を有する駆動信号を用いると、モータの騒音や振動が大幅に低減されるという利点もある。
図20は、従来の2相モータと、実施例の単相モータの特性を比較したものである。これらの測定では、2相モータと1相モータとで同じ電磁コイルを用いた。また、モータの負荷も同じものを用いた。2相モータでは、図19Bに示したような矩形波駆動で測定を行った。1相モータでは、矩形波駆動と、正弦波駆動の両方で測定を行った。
図20の表から、以下のことが理解できる。
(1)従来の2相モータでは、矩形波形駆動で12[V]の電圧供給に対し3.6[W]で回転数3220[rpm]が得られた。
(2)実施例の単相モータでは、矩形波形駆動で8[V]の電圧供給に対し2.35[W]で回転数3250[rpm]が得られた。
(3)実施例の単相モータを、正弦波駆動(PWM制御)した場合には、2.0[W]で回転数3250[rpm]が得られた。
(4)単相モータの効果:
上記(1)と(2)から、矩形波駆動の場合同士を比較すると、実施例の単相モータの消費電力は、従来の2相モータの消費電力の3.6[W]から2.35[W]へと(3.6−2.35)/3.6=35%改善された。
(5)正弦波駆動での効果:
上記(2)と(3)から、実施例の単相モータを矩形波駆動から正弦波駆動に変更することによって、消費電力が2.35[W]から2.00[W]へと(2.35−2.00)/2.35=15[%]改善された。
(6)総合的効果:
上記(1)と(3)から、正弦波駆動の実施例の単相モータの消費電力は、矩形波駆動の従来の2相モータの消費電力の3.6[W]から2.00[W]へと(3.6−2.0)/3.6=44[%]改善された。
以上のように、従来用いている2相ファンモータは、世界の主力ファンモータの駆動原理として多くの電子機器に用いられているが、本実施例の単相モータでは、この電力エネルギーを44[%]改善できる。従って、本発明の実施例のモータは、世界規模でも有効な技術であり、地球環境問題にも充分に対応し優れた技術であることが理解できる。
本実施例による単相ブラシレスモータは、従来の2相モータに比べて低消費電力であるという効果の他にも、低振動、低騒音、低回転ムラ、低発熱、高寿命であるという効果も有している。すなわち、本実施例による単相ブラシレスモータは、低消費電力であり、磁性部材に発生する渦電流も少ないため、渦電流に起因する振動や騒音も低減される。また、磁極数とコイル数が等しいので、回転むらが少ない。さらに、低消費電力であり、コイルの銅損も少ないため、発熱も少ない。また、低発熱、低振動等が実現できるので、モータの寿命が伸びるという効果もある。
C.モータ本体の他の構成例:
図21A〜27Bは、モータ本体の他の構成例を示す断面図である。なお、これらの図において、図1A,1Bのモータ本体100の部材と対応する部材には同じ符号を付している。
図21A,21Bのモータ本体100aは、図1A,1Bに示したモータ本体100のコイルと磁石をそれぞれ2個に減らしたものであり、他の構成は図1A,1Bとほぼ同じである。図22A,22Bのモータ本体100bは、図1A,1Bに示したモータ本体100のコイルを2個に減らし、磁石を4個に維持したものであり、他の構成は図1A,1Bとほぼ同じである。図23A,23Bのモータ本体100cは、図1A,1Bに示したモータ本体100のコイルと磁石をそれぞれ6個に増やしたものであり、他の構成は図1A,1Bとほぼ同じである。図21A,21Bのモータでは、電気角の2πでロータ部30が1回転(360度回転)する。図22A,22Bのモータ本体100bでは、図1A,1Bと同様に、電気角の2πでロータ部30が180度回転する。図23A,23Bのモータ本体100cでは、電気角の2πでロータ部30が120度回転する。
なお、図5A〜5Eで説明した逆転駆動時には、最初に所定量(図5A〜5Eの場合には電気角で約π/2)だけ正転した後に逆転するので、この最初の正転時のロータ部30の回転角度はなるべく小さい方が好ましい。この意味では、図21A,21Bの2極モータよりも図1A,1B及び図22A,22Bの4極モータの方が好ましく、図23A,23Bの6極モータがさらに好ましい。
図24A〜24Dは、ステータ部10とロータ部30とを対向する円盤状に構成したモータ本体100dの例を示している。ステータ部10(図24B)には、回路基板120上に2つの電磁コイル11,13と、磁気センサ40とが設けられている。ステータ部10には、さらに、磁気ヨーク20(図24A,C参照)が設けられている。この磁気ヨーク20は、コイル11,13に対応する位置に磁性体部材が設けられており、コイルの無い位置では磁性体部材が打ち抜かれている。但し、この磁気ヨーク20は、コイル11,13から若干回転した状態(図24Cの状態)で固定される。ロータ部30(図24D)には、4つの磁石が設けられている。これらの磁石の磁化方向は図24Dにおいて紙面と垂直な方向であり、これは図24Aにおける上下方向に相当する。このような対向円盤状のモータによっても、本発明の実施例としてのブラシレスモータを構成することが可能である。
図25A〜25Dのモータ本体100eは、図24〜24Dの円盤状モータのコイル数を4つに増やしたものである。図26〜26Eのモータ本体100eは、ロータ部30の上下にそれぞれステータ部10a,10bを設けた円盤状モータである。ステータ部10a,10bには、それぞれ磁気ヨーク20(図26B)が設けられている。この例では、ロータ部30(図26C)の磁石が8つであり、ステータ部10a,10b(図26D,E)の電磁コイルはそれぞれ8つであるが、これらは他の数に設定することができる。
なお、図24C,図25C,図26Bの例から理解できるように、磁気ヨーク20としては、各コイルに対応する磁性体部分(図24C,図25C,図26Bでは扇状の部分)を相互に連結した一体形状のものを使用することができる。
図27A,27Bは、本発明の他の実施例としてのリニアモータの構成を示している。このリニアモータ1000は、固定ガイド部1100と、移動部1200とを備えている。固定ガイド部1100には、図27Aに示すように、移動方向に沿って多数の永久磁石1110が配列されている。移動部1200は、固定ガイド部1100を上下方向に挟むように構成されており、複数の電磁コイル1210が磁石列の上と下にそれぞれ対向して設けられている。また、磁気コイルの間には、磁気センサ40が設けられている。各コイル1210には、磁気ヨーク1220が設けられている。図27Bに示すように、移動部1200には駆動制御部1250が設けられている。駆動制御部1250は、燃料電池などの自立的な電源装置(図示省略)を有している。固定ガイド部1100は、移動部1200を導くためのレール1120が設けられている。移動部1200は、ベアリング部1140によってレール1120に摺動可能に保持されている。本発明の実施例は、このようなリニアモータとしても実現可能である。
なお、上述した図21A〜図27Bに示した各種の単相ブラシレスモータにおいても、停止時に永久磁石と電磁コイルの中心が若干ずれて停止するように構成された磁気ヨーク(磁性体部材)が、コイル列に設けられている。従って、デッド・ロック・ポイントが発生しないので、始動コイルを設けること無く単相ブラシレスモータを始動させることが可能である。また、モータを逆方向に動作させしたい場合には、停止状態から最初に所定量だけ正方向に駆動したのちに駆動信号の極性を切り替えることによって、確実に逆方向に動作させることができる。
D.第2実施例:
図28A,28Bは、本発明の第2実施例としての単相ブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。このモータ本体100gは、外形がそれぞれ略円筒状のステータ部10及びロータ部30を有している。ステータ部10は、略十字状に配列された4つのコイル11〜14と、2つのコイル11,12の間の中央の位置に配置された磁気センサ40とを有している。磁気センサ40は、ロータ部30の位置(すなわちモータの位相)を検出するためのものである。各コイル11〜14の内周側には、隣接するコイル同士の中間の位置に、磁性体材料で形成された磁気ヨーク20が設けられている。この磁気ヨーク20は、モータの停止時におけるロータ部30の位置決めのために使用される。この磁気ヨーク20は、ロータ部30と外部の最大負荷とを加えた最大総負荷状態において、位置決めができるように材料、厚さ、配置等を考慮することが好ましい、最大総負荷を超える状態で位置決めできるような過大な磁気ヨーク20を採用すると、鉄損失(コギング現象)が大きくなり効率が低下する可能性がある。
図28Cは、コイルと磁気ヨーク20の形状及び位置関係の例を示す概念図である。ここでは図示の便宜上、コイル11,12と磁気ヨーク20の位置を平面的に図示している。この例では、位置決め用の磁気ヨーク20は、それぞれ独立している。一方、図28Dの例では、磁気ヨーク20同士が、その上端と下端において連結部20aで連結されている。このような磁気ヨーク20と連結部20aは、一体の金属製部材として作成することが可能である。連結部20aは、コイルから発生する磁気回路を閉じる機能を有しており、これによって磁束の利用効率を高めることができる。
コイル11〜14と磁気ヨーク20と磁気センサ40は、回路基板120(図28B)の上に固定されている。回路基板120は、ケーシング102に固定されている。なお、ケーシング102の蓋は図示が省略されている。
ロータ部30は、4つの永久磁石31〜34を有しており、ロータ部30の中心軸が回転軸112を構成している。この回転軸112は、軸受け部114(図28B)で支持されている。各磁石の磁化方向は、回転軸112から外側に放射状に向かう方向である。磁石31〜34の外周には、磁気ヨーク36が設けられている。但し、この磁気ヨーク36は省略してもよい。
図29A〜29Cは、磁石列とコイル列の位置関係、及び、磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。図29Aに示すように、4つの磁石31〜34は、一定の磁極ピッチPmで配置されており、隣接する磁石同士が逆方向に磁化されている。また、コイル11〜14は、一定のピッチPcで配置されており、隣接するコイル同士が逆向きに励磁される。この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。本実施例では、駆動信号の位相が2πだけ変化すると、ロータ部30が磁極ピッチPmの2倍だけ移動する。
4つのコイル11〜14のうち、第1、第3のコイル11,13は同一の位相の駆動信号で駆動され、第2、第4のコイル12,14は第1及び第3のコイル11,13の駆動信号から180度(=π)だけ位相がずれた駆動信号で駆動される。通常の二相駆動は2つの相(A相とB相)の駆動信号の位相が90度(=π/2)ずれており、位相のずれが180度(=π)の場合は無い。また、モータの駆動方法において、位相が180度(=π)ずれた2つの駆動信号は、同じ位相であると見なされる場合が多い。従って、本実施例のモータにおける駆動方法は、単相駆動であると考えることができる。
図29Aは、モータ停止時における磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示している。本実施例のモータでは、ステータ部10に設けられた位置決め用の磁気ヨーク20が、コイル同士の中間の位置に設けられている。従って、モータ停止時には、各磁気ヨーク20が各磁石31〜34によって引きつけられ、各磁気ヨーク20が各磁石31〜34の中心と向かい合う位置でロータ部30が停止する。この結果、各コイル11〜14の中心が、隣接する磁石同士の中間に来た状態でモータが停止することになる。また、この時、磁気センサ40は、磁石31〜34のいずれかに対向する位置にある。この停止位置における位相は、一般に(n+1/2)πである(nは任意の整数)。
図29Bは、コイルに発生する逆起電力の波形の例を示しており、図29Cは、磁気センサ40の出力波形の例を示している。磁気センサ40は、モータ運転時のコイルの逆起電力とほぼ相似形状のセンサ出力SSAを発生することができる。但し、磁気センサ40の出力SSAは、モータの停止時にも0でない値を示す(位相がπの整数倍のときは除く)。なお、コイルの逆起電力は、モータの回転数とともに上昇する傾向にあるが、波形形状(正弦波)はほぼ相似形状に保たれる。磁気センサ40としては、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。この例では、センサ出力SSAと逆起電力Ecは、いずれも正弦波か、正弦波に近い波形である。前述したように、このモータの駆動制御回路は、センサ出力SSAを利用して、逆起電力Ecとほぼ相似波形の電圧を各コイル11〜14に印加する。
図30A〜30DAは、モータ本体100gの正転動作の様子を示す説明図である。図30Aは、停止時の磁石31〜34とコイル11〜14の位置関係を示しており、図29Aと同じ図である。図30Aの状態においてコイル11〜14を励磁すると、破線の矢印で示す反発力と実線の矢印で示す吸引力とがコイル11〜14と磁石31〜34との間に生じる。この結果、ロータ部30は、正転方向(図の右方向)に始動される。
図30Bは、位相がπ直前まで進んだ状態を示している。位相がπとなるタイミングでコイルの励磁方向が逆転して、図30Cの状態となる。図30Dは、さらに位相が3π/2まで進んだ状態を示している。この位置の近傍でモータが停止すると、磁気ヨーク20が磁石31〜34に引きつけられて、磁気ヨーク20が磁石31〜34に対向した位置でロータ部30が停止する。この位置は、一般に、位相が(n+1/2)πの位置となる(nは整数)。なお、前述した図29Bにも示されているように、位相が(n+1/2)πの位置は、電磁コイル11〜14に発生する逆起電力のピーク位置に相当する。
なお、モータの停止状態において、正転時とは逆方向の電流を電磁コイル11〜14に印加すると、モータを逆転させることが可能である。単に電流方向を逆転させることによってモータを逆転できる理由は、図29Bに示したように、モータの停止位置が、逆起電力がピークとなる位置だからである。すなわち、逆起電力がピークとなる位置ではエネルギ変換効率が高く、モータの駆動力が最も効率良く発生する。従って、正転方向又は逆転方向の電流をコイルに印加することによって、停止状態から正転と逆転の両方向に容易に動作させることが可能であり、デッド・ロック・ポイントを生じることがない。
以上のように、本実施例のモータでは、位相が(n+1/2)πの位置(ここでnは整数)でモータが停止するので、デッド・ロック・ポイントが発生しない。従って、始動コイルを必要とせずに、常に始動することが可能である。また、本実施例のモータでは、停止状態から正転動作と逆転動作の両方を容易に実現することが可能である。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上記実施例では、磁性部材(磁気ヨーク20)が各コイル毎に設けられていたが、コイル数と異なる数の磁性部材をコイル列に設けるようにしてもよい。この場合にも、磁性部材は、単相ブラシレスモータの停止時において磁性部材が磁石列に引きつけられることによって、各永久磁石の中心が各電磁コイルの中心からずれた位置で停止するように構成されることが好ましい。但し、各コイル毎に磁性部材を設けるようにすれば、磁石列全体の重量バランスを取り易いという利点がある。
E2.変形例2:
上記実施例ではアナログ磁気センサを利用していたが、アナログ磁気センサの代わりに、多値のアナログ的出力を有するデジタル磁気センサを使用してもよい。アナログ磁気センサも多値出力を有するデジタル磁気センサも、アナログ的変化を示す出力信号を有する点で共通している。なお、本明細書において、「アナログ的変化を示す出力信号」とは、オン/オフの2値出力ではなく、3値以上の多数レベルを有するデジタル出力信号と、アナログ出力信号との両方を包含する広い意味で使用されている。
なお、アナログ的変化を示す出力信号を有するセンサの代わりに、2値のデジタル出力を有するデジタル磁気センサを使用するようにしてもよい。この場合には、図12AのADC部570と励磁区間設定部590が不要となる。従って、励磁区間の設定は行なわれず、また、正弦波駆動波形を用いないため、効率が低下し振動/騒音も生じてしまうが、安価なICで駆動制御回路を実現することができる。
E3.変形例3:
PWM回路としては、図12Aに示した回路以外の種々の回路構成を採用することが可能である。例えば、センサ出力と基準三角波とを比較することによってPWM制御を行う回路を利用してもよい。また、PWM制御以外の方法で駆動信号を生成する回路を採用してもよい。例えば、センサ出力を増幅してアナログ駆動信号を生成する回路を採用することも可能である。
また、図12Aにおいて、ADC部570を電圧比較器(コンパレータ)に変えることも可能である。この場合には、正弦波駆動波形では無く、矩形波駆動となるため、効率が低下し振動/騒音も生じてしまうが、安価なICで駆動制御回路を実現することができる。
E4.変形例4:
本発明は、ファンモータ、時計(針駆動)、ドラム式洗濯機(単一回転)、ジェットコースタ、振動モータなどの種々の装置のモータに適用可能である。本発明をファンモータに適用した場合には、上述した種々の効果(低消費電力、低振動、低騒音、低回転ムラ、低発熱、高寿命)が特に顕著である。このようなファンモータは、例えば、デジタル表示装置や、車載機器、燃料電池式パソコン、燃料電池式デジタルカメラ、燃料電池式ビデオカメラ、燃料電池式携帯電話などの燃料電池使用機器、プロジェクタ等の各種装置のファンモータとして使用することができる。本発明のモータは、さらに、各種の家電機器や電子機器のモータとしても利用可能である。例えば、光記憶装置や、磁気記憶装置、ポリゴンミラー駆動装置等において、本発明によるモータをスピンドルモータとして使用することが可能である。
図31は、本発明の実施例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。このプロジェクタ600は、赤、緑、青の3色の色光を発光する3つの光源610R、610G、610Bと、これらの3色の色光をそれぞれ変調する3つの液晶ライトバルブ640R、640G、640Bと、変調された3色の色光を合成するクロスダイクロイックプリズム650と、合成された3色の色光をスクリーンSCに投写する投写レンズ系660と、プロジェクタ内部を冷却するための冷却ファン670と、プロジェクタ600の全体を制御する制御部680と、を備えている。冷却ファン670を駆動するモータとしては、上述した各種の回転式ブラシレスモータを利用することができる。
図32A〜32Cは、本発明の実施例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。図32Aは携帯電話700の外観を示しており、図32Bは、内部構成の例を示している。携帯電話700は、携帯電話700の動作を制御するMPU710と、ファン720と、燃料電池730とを備えている。燃料電池730は、MPU710やファン720に電源を供給する。ファン720は、燃料電池730への空気供給のために携帯電話700の外から内部へ送風するため、或いは、燃料電池730で生成される水分を携帯電話700の内部から外に排出するためのものである。なお、ファン720を図32CのようにMPU710の上に配置して、MPU710を冷却するようにしてもよい。ファン720を駆動するモータとしては、上述した各種の回転式ブラシレスモータを利用することができる。
第1実施例における電動モータのモータ本体の構成を示す断面図である。 磁石列とコイル列の位置関係、及び、磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。 コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。 モータの正転動作の様子を示す説明図である。 モータの逆転動作の様子を示す説明図である。 モータの移動方向の制御手順を示すフローチャートである。 磁気ヨーク20の各種の具体的な構造例を示す説明図である。 第1実施例のモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。 ドライバ回路の内部構成を示す図である。 ドライバ回路の他の構成と動作を示す図である。 コイルの各種の巻き方を示す説明図である。 駆動信号生成部の内部構成と動作を示す説明図である。 センサ出力波形と駆動信号波形の対応関係を示す説明図である。 PWM部の内部構成を示すブロック図である。 モータ正転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 モータ逆転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 励磁区間設定部の内部構成と動作を示す説明図である。 第1実施例のモータを矩形波で駆動した場合と、正弦波で駆動した場合の各種の信号波形を比較して示す説明図である。 従来の2相モータと、実施例の単相モータの結線状態と動作を比較して示す説明図である。 従来のモータと実施例のモータの特性を比較して示す説明図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 モータ本体の他の構成を示す断面図である。 第2実施例における電動モータのモータ本体の構成を示す図である。 磁石列とコイル列の位置関係、及び、磁気センサ出力とコイルの逆起電力波形との関係を示す説明図である。 モータの正転動作の様子を示す説明図である。 本発明の実施例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。 本発明の実施例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。
符号の説明
10…ステータ部
11〜14…電磁コイル
20…磁気ヨーク(磁性部材)
21…板状部分
22…コア材部分
23b…板状部分
30…ロータ部
31〜34…永久磁石
36…磁気ヨーク(永久磁石用)
40…磁気センサ
42…ホール素子
44…バイアス調整部
46…ゲイン調整部
100…モータ本体
102…ケーシング
112…回転軸
114…軸受け部
120…回路基板
200…駆動制御回路
220…CPU
240…駆動信号生成部
250…ドライバ回路
510…基本クロック生成回路
520…分周器
530…PWM部
531…カウンタ
533…EXOR回路
535…駆動波形形成部
540…正逆方向指示値レジスタ
550…乗算器
560…乗算器
560…符号化部
570…AD変換部
580…電圧指令値レジスタ
590…励磁区間設定部
592…電子可変抵抗器
594,596…電圧比較器
598…OR回路
600…プロジェクタ
610R,610G,610B…光源
640R,640G,640B…液晶ライトバルブ
650…ダイクロイックプリズム
660…投写光学系
670…冷却ファン
680…制御部
700…携帯電話
710…MPU
720…ファン
730…燃料電池
1000…リニアモータ
1100…固定ガイド部
1110…永久磁石
1120…レール
1140…ベアリング部
1200…移動部
1210…電磁コイル
1220…磁気ヨーク(磁性部材)
1250…駆動制御部

Claims (13)

  1. 単相ブラシレスモータであって、
    電磁コイルと、
    永久磁石と、
    前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルの単相駆動に用いる印加電圧を生成する駆動制御回路と、
    を備え、
    前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
    前記磁性部材が前記永久磁石に引き付けられることによって、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
    前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
    前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる、単相ブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記磁性部材は前記電磁コイルに設けられており、
    前記磁性部材の少なくとも一部は、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記電磁コイルと前記永久磁石との間に位置する、単相ブラシレスモータ。
  3. 請求項2記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記磁性部材は前記電磁コイルのコアに用いられている、単相ブラシレスモータ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記磁気センサは、前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置に応じて、アナログ信号を出力するセンサである、単相ブラシレスモータ。
  5. 請求項4記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記磁気センサは、前記永久磁石によって前記電磁コイルに誘起される誘起電圧を出力する位置に設けられている、単相ブラシレスモータ。
  6. 請求項4又は5記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記駆動制御回路は、前記磁気センサのアナログ信号を利用したPWM制御を実行することによって単相駆動信号を生成するPWM制御回路を含む、単相ブラシレスモータ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記駆動制御回路は、前記永久磁石の移動によって前記電磁コイルに誘起される誘起電圧の波形で極性が反転する位置をπ位相点としたときのπ/2位相点を中心とする対称な励磁区間において前記電磁コイルに電圧を印加するとともに、前記誘起電圧の波形の前記π位相点を中心とする対称な非励磁区間において前記電磁コイルに電圧を印加しないよう単相駆動信号を制限する励磁区間設定部を含み、
    前記励磁区間設定部は、前記励磁区間と前記非励磁区間との区分を変更可能である、単相ブラシレスモータ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の単相ブラシレスモータであって、
    前記電磁コイルの数と、前記永久磁石の磁極数が等しい、単相ブラシレスモータ。
  9. 電子機器であって、
    単相ブラシレスモータと、
    前記単相ブラシレスモータによって駆動される被駆動部材と、
    を備え、
    前記単相ブラシレスモータは、
    電磁コイルと、
    永久磁石と、
    前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルを単相駆動する印加電圧を生成する駆動制御回路と、
    を備え、
    前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
    前記磁性部材が前記永久磁石に引き付けられることによって、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
    前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
    前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる、
    電子機器。
  10. 請求項9記載の電子機器であって、
    前記電子機器はプロジェクタである、電子機器。
  11. 燃料電池使用機器であって、
    単相ブラシレスモータと、
    前記単相ブラシレスモータによって駆動される被駆動部材と、
    前記単相ブラシレスモータに電源を供給する燃料電池と、
    を備え、
    前記単相ブラシレスモータは、
    電磁コイルと、
    永久磁石と、
    前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルを単相駆動する印加電圧を生成する駆動制御回路と、
    を備え、
    前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
    記磁性部材が前記永久磁石に引き付けられることによって、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
    前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
    前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる、
    燃料電池使用機器。
  12. 単相ブラシレスモータであって、
    電磁コイルと、
    永久磁石と、
    前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルの単相駆動に用いる印加電圧を生成する駆動制御回路と、
    を備え、
    前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
    前記磁性部材が、前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
    前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
    前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる、
    単相ブラシレスモータ。
  13. 単相ブラシレスモータであって、
    電磁コイルと、
    永久磁石と、
    前記永久磁石と前記電磁コイルとの相対位置を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサの出力信号を利用して、前記電磁コイルの単相駆動に用いる印加電圧を生成する駆動制御回路と、
    を備え、
    前記電磁コイルは磁性部材を備えており、
    前記単相ブラシレスモータの停止時に前記永久磁石の中心と前記電磁コイルの中心とがずれた位置となるように構成されており、
    前記単相ブラシレスモータは、停止後の始動時には前記単相ブラシレスモータのロータ部が常に第一の回転方向に回転し始めるように構成されており、
    前記駆動制御回路は、前記ロータ部を前記第一の回転方向とは逆の第二の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第一の回転方向に所定量回転させた後に逆転させることによって前記第二の回転方向への回転を開始させ、一方、前記ロータ部を前記第一の回転方向へ回転させる場合には始動時に前記第二の回転方向に回転させること無く前記第一の回転方向への回転を開始させる、
    単相ブラシレスモータ。
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