JP5040444B2 - Pwm制御回路及びモータ - Google Patents

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Description

この発明は、モータ等に用いられるPWM制御回路に関する。
PWM制御回路としては、例えば下記の特許文献に記載されたものが知られている。
特開2002−84772号公報
従来のモータ制御用のPWM制御回路では、モータのセンサ出力から生成される正弦波信号と、基準信号としての三角波信号とを比較することによってPWM信号を生成する。モータの負荷が変動した場合には、例えば三角波信号のレベルを調整することによって負荷に応じてモータを動作させることができる。しかし、従来のPWM制御回路では、モータの負荷の変動に応じたPWM信号を作成するためにかなり複雑な回路構成が必要であるという問題があった。このような問題は、モータ制御用のPWM制御回路に限らず、一般のPWM制御回路に共通する問題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
前記被制御装置の出力要求に応じて前記PWM信号の一部をマスクするためのマスク回路と、
を備え、
前記マスク回路は、前記被制御装置の始動時には前記マスク量を所定の最小値とし、前記被制御装置の始動後に前記マスク量を前記最小値よりも大きな値に設定する、PWM制御回路である。
この第1の形態によれば、変化信号の信号値と指令値とを乗算することによって乗算値を算出し、この乗算値に対してPWM制御を行うことによってPWM信号を生成するので、簡単な回路で負荷の変動に応じたPWM信号を生成することが可能であり、また、PWM信号をマスクするだけで、出力要求に応じたPWM信号を容易に生成することができる。更に、確実に被制御装置を始動できるとともに、始動後に被制御装置の効率を向上させることが可能である。
本発明の第2の形態は、被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
を備え、
前記乗算部は、
前記変化信号の信号値と、2つ以上の前記指令値を乗算することによって前記乗算値を生成するための複数段の乗算器を有する、PWM制御回路である。
この第2の形態によれば、変化信号の信号値と指令値とを乗算することによって乗算値を算出し、この乗算値に対してPWM制御を行うことによってPWM信号を生成するので、簡単な回路で負荷の変動に応じたPWM信号を生成することが可能であり、また、複数の指令値を用いて、乗算値を所望の値に容易に設定することが可能である。
本発明の第3の形態は、被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
を備え、
前記変化信号は、前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号であり、
前記PWM制御回路は、さらに、
前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号をデジタル化して、前記変化信号の信号値と、前記正弦波状信号の上半部分と下半部分のいずれであるかを示す符号信号とを生成するデジタル符号化部を備え、
前記デジタル符号化部は、
(i)前記正弦波状信号のアナログ的変化を表す値として前記変化信号の信号値を生成する第1の動作モードと、
(ii)前記正弦波状信号のアナログ的変化に依存しない一定値として前記変化信号の信号値を生成する第2の動作モードと、
のいずれかで選択的に動作可能である、PWM制御回路である。
この第3の形態によれば、変化信号の信号値と指令値とを乗算することによって乗算値を算出し、この乗算値に対してPWM制御を行うことによってPWM信号を生成するので、簡単な回路で負荷の変動に応じたPWM信号を生成することが可能であり、また、正弦波状信号の変化に応じたPWM信号を生成して、被制御装置の効率や動作可能性等を考慮しつつ被制御装置を動作させることが可能となる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
を備える、PWM制御回路。
この回路によれば、変化信号の信号値と指令値とを乗算することによって乗算値を算出し、この乗算値に対してPWM制御を行うことによってPWM信号を生成するので、簡単な回路で負荷の変動に応じたPWM信号を生成することが可能である。
[適用例2] 適用例1記載のPWM制御回路であって、さらに、
前記被制御装置の出力要求に応じて前記PWM信号の一部をマスクするためのマスク回路を備える、PWM制御回路。
この構成では、PWM信号をマスクするだけで、出力要求に応じたPWM信号を容易に生成することができる。
[適用例3] 適用例2記載のPWM制御回路であって、さらに、
前記被制御装置の出力要求に応じて、前記指令値と、前記マスク回路におけるマスク量との両方の値を調整する調整部を備える、PWM制御回路。
この構成によれば、指令値と、マスク量の両方の値を調整することによって、効率等のいくつかの要因を考慮した上で出力要求を満足させることが可能となる。
[適用例4] 適用例2又は3記載のPWM制御回路であって、さらに、
前記マスク回路は、前記被制御装置の始動時には前記マスク量を所定の最小値とし、前記被制御装置の始動後に前記マスク量を前記最小値よりも大きな値に設定する、PWM制御回路。
この構成によれば、確実に被制御装置を始動できるとともに、始動後に被制御装置の効率を向上させることが可能である。
[適用例5] 適用例1ないし4のいずれかに記載のPWM制御回路であって、
前記指令値の前記所定の範囲は、0%から100%の範囲である、PWM制御回路。
この構成によれば、変化信号のレベルに比例し、かつ、変化信号そのものをPWM制御する場合よりも振幅の少ないPWM信号を容易に生成することが可能である。
[適用例6] 適用例1ないし5のいずれかに記載のPWM制御回路であって、
前記乗算部は、
前記変化信号の信号値と、2つ以上の前記指令値を乗算することによって前記乗算値を生成するための複数段の乗算器を有する、PWM制御回路。
この構成によれば、複数の指令値を用いて、乗算値を所望の値に容易に設定することが可能である。
[適用例7] 適用例1ないし6のいずれかに記載のPWM制御回路であって、
前記変化信号は、前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号である、PWM制御回路。
この構成によれば、正弦波状信号の変化に応じたPWM信号を生成できる。
[適用例8] 適用例7記載のPWM制御回路であって、さらに、
前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号をデジタル化して、前記変化信号の信号値と、前記正弦波状信号の上半部分と下半部分のいずれであるかを示す符号信号とを生成するデジタル符号化部を備え、
前記デジタル符号化部は、
(i)前記正弦波状信号のアナログ的変化を表す値として前記変化信号の信号値を生成する第1の動作モードと、
(ii)前記正弦波状信号のアナログ的変化に依存しない一定値として前記変化信号の信号値を生成する第2の動作モードと、
のいずれかで選択的に動作可能である、PWM制御回路。
この構成によれば、被制御装置の効率や動作可能性等を考慮しつつ被制御装置を動作させることが可能となる。
[適用例9] 適用例1ないし8のいずれかに記載のPWM制御回路であって、
前記PWM信号生成回路は、前記乗算値と所定の定数との比に等しいデューティを有する信号を前記PWM信号として生成する、PWM制御回路。
この構成によれば、簡単な構成でPWM信号を精製することが可能である。
[適用例10] 適用例1ないし9のいずれかに記載のPWM制御回路であって、
前記PWM信号生成回路は、前記被制御装置の状態を、前記被制御装置の動作が阻止される制動状態にするためのレベルに前記PWM信号を設定する制動モードを有する、PWM制御回路。
この構成によれば、PWM信号の設定のみによって、被制御装置を動作状態にしたり、制動状態にしたりすることが可能である。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、電動モータ、その制御方法及び制御回路、電動モータのセンサの補正方法及び装置、それらを用いたアクチュエータや、電子機器、家電機器等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.電動モータの構成:
B.駆動制御回路の構成:
C.駆動制御回路の他の構成:
D.変形例:
A.電動モータの構成:
図1(A)は、本発明の一実施例としての電動モータのモータ本体の構成を示す断面図である。このモータ本体100は、それぞれ略円盤状のステータ部10及びロータ部30を有している。ロータ部30は、複数の磁石を有する磁石列34Mを有しており、回転軸112に固定されている。磁石列34Mの磁化方向は上下方向である。ステータ部10は、ロータ部30の上部に配置されたA相コイル列14Aと、ロータ部30の下部に配置されたB相コイル列24Bとを有している。
図1(B)〜(D)は、ステータ部10の第1のコイル列14Aと、ロータ部30と、ステータ部10の第2のコイル列24Bとを分離して示したものである。この例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、それぞれ6つのコイルを有しており、磁石列34Mも6つの磁石を有している。但し、コイルや磁石の数は任意の値に設定することが可能である。
図2(A)は、コイル列14A,24Bと磁石列34Mの位置関係を示している。A相コイル列14Aは支持部材12Aに固定されており、B相コイル列24Bは支持部材22Bに固定されている。A相コイル列14Aは、逆方向に励磁される2種類のコイル14A1,14A2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。図2(A)の状態では、3つのコイル14A1は磁化方向(N極からS極に向く方向)が下向きになるように励磁されており、また、他の3つのコイル14A2は磁化方向が上向きになるように励磁されている。B相コイル列24Bも、逆方向に励磁される2種類のコイル24B1,24B2が一定のピッチPcで交互に配置されたものである。なお、本明細書では、「コイルピッチPc」は、A相コイル列のコイル同士のピッチ、または、B相コイル列のコイル同士のピッチとして定義されている。
ロータ部30の磁石列34Mは、支持部材32Mに固定されている。この磁石列34Mの永久磁石は、磁化方向が磁石列34Mの配列方向(図2(A)の左右方向)とは垂直な方向に向くようにそれぞれ配置されている。磁石列34Mの磁石は、一定の磁極ピッチPmで配置されている。この例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、コイル列に供給されるの駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。本実施例では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相が2πだけ変化すると、磁石列34MがコイルピッチPcの2倍だけ移動する。
なお、A相コイル列14AとB相コイル列24Bは、電気角で互いにπ/2だけ異なる位置に配置されている。A相コイル14AとB相コイル列24Bは、位置が異なるだけであり、他の点は実質的に同じ構成を有している。従って、以下では、コイル列に関する説明の際に特に必要な場合を除いてA相コイル列についてのみ説明する。
図2(B)は、A相コイル列14AとB相コイル列24Bに供給される交流駆動信号の波形の一例を示している。A相コイル列14AとB相コイル列24Bには、二相交流信号がそれぞれ供給される。また、A相コイル列14AとB相コイル列24Bの駆動信号の位相はπ/2だけ互いにずれている。図2(A)の状態は、位相ゼロ(又は2π)の状態に相当する。
図2(A)に示すように、モータ本体100は、さらに、A相コイル列14A用のアナログ磁気センサ16Aと、B相コイル列24B用のアナログ磁気センサ26Bとを有している。これらを以下では「A相センサ」、「B相センサ」と呼ぶ。A相センサ16AはA相コイル列14Aの2つのコイルの間の中央の位置に配置されており、B相センサ26BはB相コイル列24Bの2つコイルの間の中央の位置に配置されている。本実施例では、これらのセンサ16A,26Bのアナログ出力を利用して、図1(B)に示す交流駆動信号が生成される。これらのセンサ16A,26Bとしては、例えばホール効果を利用したホールICを採用することができる。
図3は、磁気センサの出力波形の例を示す説明図である。この例では、A相センサ出力SSAとB相センサ出力SSBは、いずれも正弦波である。これらのセンサ出力は、A相コイル14AとB相コイル24Bの逆起電力とほぼ同じ波形形状を有している。逆起電力の波形は、コイル形状や磁石とコイルとの位置関係にも依存するが、正弦波か、正弦波に近い波形となるのが普通である。なお、「逆起電力」を「誘起電圧」とも呼ぶ。
ところで、電動モータは、機械的エネルギと電気的エネルギとを相互に変換するエネルギ変換装置として機能するものである。そして、コイルの逆起電力は、電動モータの機械的エネルギが電気的エネルギに変換されたものである。従って、コイルに印加する電気的エネルギを機械的エネルギに変換する場合(すなわちモータを駆動する場合)には、逆起電力と同じ波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、以下に説明するように、「逆起電力と同じ波形の電圧」は、逆起電力と逆向きの電流を発生する電圧を意味している。
図4は、コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。ここで、コイルは逆起電力Ecと抵抗とで模擬されている。また、この回路では、印加電圧E1及びコイルと並列に電圧計Vが接続されている。コイルに電圧E1を印加してモータを駆動すると、印加電圧E1と逆の電流を流す方向に逆起電力Ecが発生する。モータが回転している状態でスイッチSWを開放すると、電圧計Vで逆起電力Ecを測定することができる。スイッチSWを開放した状態で測定される逆起電力Ecの極性は、スイッチSWを閉じた状態で測定される印加電圧E1と同じ極性である。上述の説明において「逆起電力と同じ波形の電圧を印加する」という文言は、このような電圧計Vで測定された逆起電力Ecと同じ極性及び波形を有する電圧を印加することを意味している。
上述したように、モータを駆動する場合には、逆起電力と同じ波形の電圧を印加することによって、最も効率良くモータを駆動することが可能である。なお、正弦波状の逆起電力波形の中位点近傍(電圧0の近傍)ではエネルギ変換効率が比較的低く、反対に、逆起電力波形のピーク近傍ではエネルギ変換効率が比較的高いことが理解できる。逆起電力と同じ波形の電圧を印加してモータを駆動すると、エネルギ変換効率の高い期間において比較的高い電圧を印加することになるので、モータ効率が向上する。一方、例えば単純な矩形波でモータを駆動すると、逆起電力がほぼ0となる位置(中位点)の近傍においてもかなりの電圧が印加されるので、モータ効率が低下する。また、このようにエネルギ変換効率の低い期間において電圧を印加すると、振動や騒音が発生するという問題も生じる。
上述の説明から理解できるように、逆起電力と同じ波形の電圧を印加してモータを駆動すると、モータ効率を向上させることができ、また、振動や騒音を低減することができるという利点がある。
図5(A),5(B)は、A相コイル列14Aの2種類のコイル14A1,14A2の結線方法を示す図である。図5(A)の結線方法では、A相コイル列14Aに含まれるすべてのコイルが、駆動制御回路300に対して直列に接続されている。一方、図5(B)の結線方法では、一対のコイル14A1,14A2で構成される直列接続が、複数組並列に接続されている。このいずれの結線方法の場合にも、2種類のコイル14A1,14A2は、常に逆の極性に磁化される。
図6(A)〜6(D)は、本実施例の電動モータの動作を示している。なお、この例では、コイル列14A,24Bに対して磁石列34Mが時間の経過とともに右に移動する様子が描かれている。これらの図の左右方向は、図1に示すロータ部30の回転方向に相当することが理解できる。
図6(A)は位相が2πの直前のタイミングの状態を示している。なお、コイルと磁石との間に描かれた実線の矢印は吸引力の方向を示しており、破線の矢印は反発力の方向を示している。この状態では、A相コイル列14Aは磁石列34Mに対して動作方向(図の右方向)の駆動力を与えておらず、磁石列34MをA相コイル列14Aに引きつける方向に磁力が働いている。従って、位相が2πのタイミングでは、A相コイル列14Aへの印加電圧をゼロにすることが好ましい。一方、B相コイル列24Bは、磁石列34Mに動作方向の駆動力を与えている。また、B相コイル列24Bは磁石列34Mに対して吸引力だけで無く反発力も与えているので、B相コイル列24Bから磁石列34Mに対する上下方向(磁石列34Mの動作方向と垂直な方向)の正味の力はゼロである。従って、位相が2πのタイミングでは、B相コイル列24Bへの印加電圧をピーク値にすることが好ましい。
図6(B)に示されているように、位相が2πのタイミングでA相コイル列14Aの極性が反転する。図6(B)は、位相がπ/4の状態であり、A相コイル列14Aの極性が図6(A)から反転している。この状態では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bが、磁石列34Mの動作方向に同じ駆動力を与えている。図6(C)は、位相がπ/2直前の状態である。この状態は、図6(A)の状態とは逆に、A相コイル列14Aのみが、磁石列34Mに動作方向の駆動力を与えている。位相がπ/2のタイミングではB相コイル列24Bの極性が反転し、図6(D)に示す極性となる。図6(D)は、位相が3π/4の状態である。この状態では、A相コイル列14AとB相コイル列24Bが、磁石列34Mの動作方向に同じ駆動力を与えている。
図6(A)〜6(D)から理解できるように、A相コイル列14Aの極性は、A相コイル列14Aの各コイルが磁石列34Mの各磁石と対向するタイミングで切り換えられる。B相コイル列も同様である。この結果、すべてのコイルからほとんど常に駆動力を発生させ得るので、大きなトルクを発生することが可能である。
なお、位相がπ〜2πの期間は、図6(A)〜6(D)とほぼ同様なので詳しい説明を省略する。但し、A相コイル列14Aの極性は位相がπのタイミングで再び反転し、B相コイル列24Bの極性は位相が3π/2のタイミングで再び反転する。
上述の説明から理解できるように、本実施例の電動モータは、コイル列14A,24Bと磁石列34Mとの間の吸引力と反発力を利用することによって、磁石列34Mに対する動作方向の駆動力を得ている。特に、本実施例では、磁石列34Mを挟んだ両側にコイル列14A,24Bが配置されているので、磁石列34Mの両側の磁束を駆動力の発生に利用することができる。従って、従来の電動モータのように、磁石の片側のみを駆動力の発生に利用する場合に比べて磁束の利用効率が高く、効率が良くトルクの大きなモータを実現することができる。但し、2つのコイル列14A,24Bの一方を省略することも可能である。
なお、支持部材12A,22B,32Mは、非磁性体材料でそれぞれ形成されていることが好ましい。また、本実施例のモータ本体の各種の部材のうちで、コイルやセンサを含む電気配線と、磁石と、回転軸と、その軸受け部以外の部材は、すべて非磁性で非導電性の材料で形成されていることが好ましい。磁性体製のコアが設けないようにすれば、いわゆるコギングが発生せず、なめらかで安定した動作を実現することができる。また、磁気回路を構成するためのヨークを設けないようにすれば、いわゆる鉄損(渦電流損)が極めて少なく、効率の良いモータを実現することができる。
B.駆動制御回路の構成:
図7は、本実施例のモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。図7(A)は、センサ波形のキャリブレーション時の構成を示し、図7(B)は、実用時の構成を示している。なお、「センサ波形のキャリブレーション」は、「センサの出力波形の補正」と同義語である。
図7(A)に示すように、キャリブレーション時には、モータ本体100の接続部90(コネクタ)に、キャリブレーション用の駆動制御回路200が接続される。この駆動制御回路200は、電源回路210と、CPU220と、I/Oインタフェース230と、PWM制御部240と、ドライバ回路250と、通信部260とを備えている。電源回路210は、駆動制御回路200内の各回路と、モータ本体100とに電源を供給する。CPU220は、駆動制御回路200内の各回路に設定値を設定することによって、駆動制御回路200の動作を制御する。I/Oインタフェース230は、モータ本体100から供給されるセンサ出力SSA,SSBを受信して、CPU220に供給する機能を有している。CPU220は、受信したセンサ出力SSA,SSBが所望の波形形状を有しているか否かを判断し、所望の波形形状になるようにオフセット補正値Poffsetとゲイン補正値Pgainとを決定する。この決定方法については後で詳述する。なお、以下では、オフセット補正値を単に「オフセット」とも呼び、ゲイン補正値を単に「ゲイン」とも呼ぶ。
PWM制御部240は、コイル駆動用のPWM信号を生成する。ドライバ回路250は、コイルを駆動するためのブリッジ回路である。PWM制御部240とドライバ回路250の回路構成と動作に付いては後述する。通信部260は、キャリブレーションによって決定されたオフセット補正値Poffsetとゲイン補正値Pgainとをセンサ16A,26Bに供給して記憶させる機能を有している。また、通信部260は、センサ16A,26B内に記憶している補正値Poffset,Pgainを外部装置に送信する機能も有している。なお、A相センサ16A用の補正値とB相センサ26B用の補正値とを区別するために、通信部260は、各センサのIDコード(識別信号)を補正値とともに送受信する。このようにIDコードを用いて補正値を送信すれば、1つの通信用バスを介して複数のセンサの補正値を互いに区別して送信することが可能である。
図7(B)に示すように、モータの実用時には、モータ本体100の接続部90に、キャリブレーション時とは異なる駆動制御回路300が接続される。この駆動制御回路300は、キャリブレーション用の駆動制御回路200から、通信部260を省略したものに相当する。なお、図7(A),(B)において、CPU220を省略してもよい。CPU220を省略した場合には、本実施例で説明するCPU220の機能は、他の回路(論理回路や不揮発性メモリ等)によって実現される。あるいは、CPU220の代わりに通信回路又はインタフェイス回路を設け、その回路で外部装置から各種の動作指示を受けて駆動制御回路200内部の回路要素に指示を転送するようにしてもよい。
図8は、ドライバ回路250の内部構成を示している。A相ドライバ回路252は、H型ブリッジ回路であり、交流駆動信号DRVA1,DRVA2に応じてA相コイル列14Aを駆動する。なお、駆動信号を示すブロックの端子部分に付されている白丸は、負論理であり信号が反転していることを示している。また、符号IA1,IA2が付された矢印は、駆動信号DRVA1,DRVA2によって流れる電流方向をそれぞれ示している。B相ドライバ回路254の構成もA相ドライバ回路252の構成と同じであり、交流駆動信号DRVB1,DRVB2によって電流IB1,IB2が流れることが示されている。
図9は、本実施例で使用する磁気センサ16Aの内部構成を示すブロック図である。なお、A相センサ16AとB相センサ26Bは同一の構成を有しているので、以下ではA相センサ16Aについてのみ説明する。
磁気センサ16Aは、磁気センサ素子410と、オフセット補正回路420と、ゲイン補正回路430と、オフセット記憶部440と、ゲイン記憶部450と、増幅器460と、IDコード記録部470と、通信部480とを備えている。磁気センサ素子410は、例えばホール素子である。
通信部480は、キャリブレーション時(図7(A))において、駆動制御回路200と通信して、センサ出力のオフセット補正値Poffsetとゲイン補正値Pgainを、センサIDと共に受け取る。センサ内部のIDコード記録部470には、センサ固有のIDが記録されているか、又は、外部スイッチを用いてIDが設定されている。図9の例では、ディップスイッチなどの外部スイッチ472を用いてIDを設定することが可能である。但し、IDは、ディップスイッチ以外の種々の任意の手段でモータ内に記録することが可能である。例えば、外部スイッチ472を省略し、不揮発性メモリでIDコード記録部470を構成することも可能である。通信部480は、駆動制御回路200から供給されたIDが、IDコード記録部470のIDと一致する場合には、オフセット補正値Poffsetとゲイン補正値Pgainをそれぞれの記憶部440,450に格納する。オフセット補正回路420とゲイン補正回路430は、これらの補正値Poffset,Pgainに従って磁気センサ素子410の出力波形を補正する。補正後のセンサ出力は、増幅器460で増幅されて、センサ出力SSAとして出力される。
これらの説明から理解できるように、図9の回路要素420,430,440,450は、センサ16Aの出力波形を補正する出力波形補正部として機能する。なお、記憶部440,450は、不揮発性メモリで構成することが好ましい。
図10は、PWM制御部240(図7)の内部構成と動作を示す説明図である。PWM制御部240は、基本クロック生成回路510と、1/N分周器520と、PWM部530と、正逆方向指示値レジスタ540と、乗算器550,552と、符号化部560,562と、AD変換部570,572と、電圧指令値レジスタ580と、励磁区間設定部590とを備えている。
基本クロック生成回路510は、所定の周波数を有するクロック信号PCLを発生する回路であり、例えばPLL回路で構成される。分周器520は、このクロック信号PCLの1/Nの周波数を有するクロック信号SDCを発生する。Nの値は所定の一定値に設定される。このNの値は、予めCPU220(図7(A))によって分周器520に設定される。PWM部530は、クロック信号PCL,SDCと、乗算器550,552から供給される乗算値Ma,Mbと、正逆方向指示値レジスタ540から供給される正逆方向指示値RIと、符号化部560,562から供給される正負符号信号Pa,Pbと、励磁区間設定部590から供給される励磁区間信号Ea,Ebとに応じて、交流駆動信号DRVA1,DRVA2,DRVB1,DRVB2(図8)を生成する。この動作については後述する。
正逆方向指示値レジスタ540内には、モータの回転方向を示す値RIがCPU220によって設定される。本実施例では、正逆方向指示値RIがLレベルのときにモータが正転し、Hレベルのときに逆転する。
PWM部530に供給される他の信号Ma,Mb,Pa,Pb,Ea,Ebは以下のように決定される。なお、乗算器550と符号化部560とAD変換部570はA相用の回路であり、乗算器552と符号化部562とAD変換部572はB相用の回路である。これらの回路群の動作は同じなので、以下ではA相用の回路の動作について主に説明する。
磁気センサの出力SSAは、AD変換部570に供給される。このセンサ出力SSAのレンジは、例えばGND(接地電位)からVDD(電源電圧)までであり、その中位点(=VDD/2)が出力波形の中位点(正弦波の原点を通る点)である。AD変換部570は、このセンサ出力SSAをAD変換して、センサ出力のデジタル値を生成する。AD変換部570の出力のレンジは、例えばFFh〜0h(語尾の”h”は16進数であることを示す)であり、中央値80hがセンサ波形の中位点に相当する。
符号化部560は、AD変換後のセンサ出力値のレンジを変換するとともに、センサ出力値の中位点の値を0に設定する。この結果、符号化部560で生成されるセンサ出力値Xaは、正側の所定の範囲(例えば+127〜0)と負側の所定の範囲(例えば0〜−127)の値を取る。但し、符号化部560から乗算器560に供給されるのは、センサ出力値Xaの絶対値であり、その正負符号は正負符号信号PaとしてPWM部530に供給される。
電圧指令値レジスタ580は、CPU220によって設定された電圧指令値Yaを格納する。この電圧指令値Yaは、後述する励磁区間信号Eaとともに、モータの印加電圧を設定する値として機能するものであり、例えば0〜1.0の値を取る。仮に、非励磁区間を設けずに全区間を励磁区間とするように励磁区間信号Eaを設定した場合には、Ya=0は印加電圧をゼロとすることを意味し、Ya=1.0は印加電圧を最大値とすることを意味する。乗算器550は、符号化部560から出力されたセンサ出力値Xaと、電圧指令値Yaとを乗算して整数化し、その乗算値MaをPWM部530に供給する。
図10(B)〜10(E)は、乗算値Maが種々の値を取る場合におけるPWM部530の動作を示している。ここでは、全期間が励磁区間であり非励磁区間が無いものと仮定している。PWM部530は、クロック信号SDCの1周期の間に、デューティがMa/Nであるパルスを1つ発生させる回路である。すなわち、図10(B)〜10(E)に示すように、乗算値Maが増加するに従って、駆動信号DRVA1,DRVA2のパルスのデューティが増加する。なお、第1の駆動信号DRVA1は、センサ出力SSAが正のときにのみパルスを発生する信号であり、第2の駆動信号DRVA2はセンサ出力SSAが正のときにのみパルスを発生する信号であるが、図10(B)〜10(E)ではこれらを合わせて記載している。また、便宜上、第2の駆動信号DRVA2を負側のパルスとして描いている。
図11(A)〜11(D)は、センサ出力の波形とPWM部530で生成される駆動信号の波形の対応関係を示す説明図である。図中、「Hiz」はハイインピーダンス状態を意味している。図10で説明したように、A相用の駆動信号DRVA1,DRVA2はA相センサ出力SSAのアナログ波形をそのまま利用したPWM制御によって生成される。B相用の駆動信号DRVB1,DRVB2も同様である。従って、これらの駆動信号を用いて、A相コイルとB相コイルに、センサ出力SSA,SSBの変化と対応するレベル変化を示す実効電圧を供給することが可能である。
PWM部530は、さらに、励磁区間設定部590から供給される励磁区間信号Ea,Ebで示される励磁区間のみに駆動信号を出力し、励磁区間以外の区間(非励磁区間)では駆動信号を出力しないように構成されている。図11(E),11(F)は、励磁区間信号Ea,Ebによって励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定した場合の駆動信号波形を示している。励磁区間EPでは図11(C),11(D)の駆動信号パルスがそのまま発生し、非励磁区間NEPでは駆動信号パルスが発生しない。このように、励磁区間EPと非励磁区間NEPを設定するようにすれば、逆起電力波形の中位点近傍(すなわち、センサ出力の中位点近傍)においてコイルを電圧を印加しないので、モータの効率をさらに向上させることが可能である。なお、励磁区間EPは、逆起電力波形(誘起電圧波形)のピークを中心とする対称な区間に設定されることが好ましく、非励磁区間NEPは、逆起電力波形の中位点(中心点)を中心とする対称な区間に設定されることが好ましい。
なお、前述したように、電圧指令値Yaを1未満の値に設定すれば、乗算値Maが電圧指令値Yaに比例して小さくなる。従って、電圧指令値Yaによっても、実行的な印加電圧を調整することが可能である。
上述の説明から理解できるように、本実施例のモータでは、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaとの両方を利用して印加電圧を調整することが可能である。B相についても同様である。望ましい印加電圧と、電圧指令値Ya及び励磁区間信号Eaとの関係は、予め駆動制御回路300内のメモリにテーブルとして格納されていることが望ましい。こうすれば、駆動制御回路300が、外部から望ましい印加電圧を受信したときに、CPU220がその制御信号に応じて、電圧指令値Yaと、励磁区間信号EaとをPWM制御部240に設定することが可能である。なお、印加電圧の調整には、電圧指令値Yaと、励磁区間信号Eaの両方を利用する必要はなく、いずれか一方のみを利用するようにしてもよい。
図12は、PWM部530(図10)の内部構成の一例を示すブロック図である。PWM部530は、カウンタ531,532と、EXOR回路533,534と、駆動波形形成部535,536とを備えている。カウンタ531とEXOR回路533と駆動波形形成部535はA相用の回路であり、カウンタ532とEXOR回路534と駆動波形形成部536はB相用の回路である。これらは以下のように動作する。
図13は、モータ正転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。この図には、2つのクロック信号PCL,SDCと、正逆方向指示値RIと、励磁区間信号Eaと、乗算値Maと、正負符号信号Paと、カウンタ531内のカウント値CM1と、カウンタ531の出力S1と、EXOR回路533の出力S2と、駆動波形形成部535の出力信号DRVA1,DRVA2とが示されている。カウンタ531は、クロック信号SDCの1期間毎に、クロック信号PCLに同期してカウント値CM1を0までダウンカウントする動作を繰り返す。カウント値CM1の初期値は乗算値Maに設定される。なお、図13では、図示の便宜上、乗算値Maとして負の値も描かれているが、カウンタ531で使用されるのはその絶対値|Ma|である。カウンタ531の出力S1は、カウント値CM1が0で無い場合にはHレベルに設定され、カウント値CM1が0になるとLレベルに立ち下がる。
EXOR回路533は、正負符号信号Paと正逆方向指示値RIとの排他的論理和を示す信号S2を出力する。モータが正転する場合には、正逆方向指示値RIがLレベルである。従って、EXOR回路533の出力S2は、正負符号信号Paと同じ信号となる。駆動波形形成部535は、カウンタ531の出力S1と、EXOR回路533の出力S2から、駆動信号DRVA1,DRVA2を生成する。すなわち、カウンタ531の出力S1のうち、EXOR回路533の出力S2がLレベルの期間の信号を第1の駆動信号DRVA1として出力し、出力S2がHレベルの期間の信号を第2の駆動信号DRVA2として出力する。なお、図13の右端部付近では、励磁区間信号EaがLレベルに立ち下がり、これによって非励磁区間NEPが設定されている。従って、この非励磁区間NEPでは、いずれの駆動信号DRVA1,DRVA2も出力されず、ハイインピーダンス状態に維持される。
図14は、モータ逆転時のPWM部530の動作を示すタイミングチャートである。モータ逆転時には、正逆方向指示値RIがHレベルに設定される。この結果、2つの駆動信号DRVA1,DRVA2が図13から入れ替わっており、この結果、モータが逆転することが理解できる。なお、PWM部530のB相用の回路532,534,536も上述と同様に動作する。
図15は、励磁区間設定部590の内部構成と動作を示す説明図である。励磁区間設定部590は、電子可変抵抗器592と、電圧比較器594,596と、OR回路598とを有している。電子可変抵抗器592の抵抗値Rvは、CPU220によって設定される。電子可変抵抗器592の両端の電圧V1,V2は、電圧比較器594,596の一方の入力端子に与えられている。電圧比較器594,596の他方の入力端子には、センサ出力SSAが供給されている。なお、図15ではB相用の回路は図示の便宜上省略されている。電圧比較器594,596の出力信号Sp,Snは、OR回路598に入力されている。OR回路598の出力は、励磁区間と非励磁区間とを区別するための励磁区間信号Eaである。
図15(B)は、励磁区間設定部590の動作を示している。電子可変抵抗器592の両端電圧V1,V2は、抵抗値Rvを調整することによって変更される。具体的には、両端電圧V1,V2は、電圧レンジの中央値(=VDD/2)からの差分が等しい値に設定される。センサ出力SSAが第1の電圧V1よりも高い場合には第1の電圧比較器594の出力SpがHレベルとなり、一方、センサ出力SSAが第2の電圧V2よりも低い場合には第2の電圧比較器596の出力SnがHレベルとなる。励磁区間信号Eaは、これらの出力信号Sp,Snの論理和を取った信号である。従って、図15(B)の下部に示すように、励磁区間信号Eaは、励磁区間EPと非励磁区間NEPとを示す信号として使用することができる。励磁区間EPと非励磁区間NEPの設定は、CPU220が可変抵抗値Rvを調整することによって行なわれる。
なお、励磁区間EPと非励磁区間NEPの設定機能は、CPU220以外の他の回路で実現するようにしてもよい。また、外部からの要求(例えばモータの出力要求)に応じて指令値Yaと励磁区間信号Eaの両者の値を調整し、これによって、要求に応じた出力を達成する調整部としての機能についても同様である。
ところで、モータの始動時には、励磁区間EPはなるべく大きく、非励磁区間NEPはなるべく小さくすることが好ましい。この理由は、モータが位相が非励磁区間NEPの内部に相当する位置で静止している場合には、PWM信号が駆動波形形成部535(図12)でマスクされてしまうので、始動できない可能性があるためである。従って、始動時には、非励磁区間NEPは、その許容範囲の中の最小値とすることが好ましい。なお、非励磁区間NEPの最小値は、ゼロでない値とすることが好ましい。この理由は、非励磁区間NEPの最小値をゼロとすると、センサ出力SSAの極性(すなわち駆動信号の極性)が反転するタイミングにおいて、ドライブ回路250内において電流が逆流してしまい、スイッチングトランジスタが損傷する可能性があるからである。
C.駆動制御回路の他の構成:
図16は、PWM制御部の他の構成を示す説明図である。このPWM制御部240aは、図10に示した回路240の回路要素のうちのB相用の要素552,562,572,580を省略して単相用の回路として構成したものであり、A相用の回路要素として、乗算器551と、印加電圧指令値レジスタ581と、2つの電圧設定部271,272とが追加さている。また、後述するように、PWM部530aと、符号化部560aと、励磁区間設定部590aの内部構成も上記実施例と多少異なっている。PWM部530aには、CPU220から制動制御信号PKが供給されており、符号化部560aにはCPU220から動作イネーブル信号Denbが供給されている。これらの信号の機能についても後述する。
電圧設定部271,272は、2つの電圧指令値Ya,Zaをそれぞれ設定するための回路である。例えば、第1の電圧指令値Yaは、ドライバ回路250の電源端子に外部から供給される供給電圧の値に応じた一定値に設定することができる。また、第2の電圧指令値Zaは、モータの動作中に、電磁コイルに印加すべき有効電圧を変更するために使用することができる。
第1の電圧設定部271は、ユーザが操作を行って、コイルに印加される電圧を指定可能な任意の操作部を備えるものとして構成することができる。例えば、第1の電圧設定部271は、固定抵抗スイッチや、ディップスイッチ、可変抵抗、書き込み可能な不揮発性メモリなどの種々の電子部品を用いて実現可能である。あるいは、第1の電圧設定部271として、ドライバ回路250の電源端子に供給される供給電圧の値を検出し、この検出値に応じて電圧指令値Yaを自動的に決定する回路を採用することも可能である。また、電圧設定部271を、I2Cバス等を用いた通信回路やインターフェース回路として構成し、外部装置から供給電圧指令値Yaを設定できるようにしてもよい。第2の電圧設定部272も、第1の電圧設定部271と同様な構成を採用することができる。
電圧指令値Ya,Zaは、電圧設定部271,272から電圧指令値レジスタ580,581にそれぞれ供給されて保持される。乗算器551は、2つの電圧指令値Ya,Zaを乗算して、その乗算値(Ya×Za)を乗算器550に供給する。乗算器550は、この値(Ya×Za)とセンサ出力値Xaとを乗算して、乗算器Ma(=Xa×Ya×Za)をPWM部530aに供給する。
このように、乗算器を2段に設けるようにすれば、2つの指令値Ya,Zaを用いて電磁コイルに印加される有効電圧を制御することが可能である。例えば、第1の指令値Yaを、製造メーカ用の仕様電圧設定用の指令値として使用し、一方、第2の指令値Zaを、モータを用いたシステムの組み立てメーカが電圧を可変制御するための指令値として使用することが可能である。なお、乗算器を3段以上用い、3つ以上の指令値を用いることができるように回路を構成することも可能である。すなわち、PWM制御の対象となる乗算値Maを算出するための乗算部は、1つの乗算器で構成されたものでもよく、あるいは、複数個の乗算器を多段に構成したものでもよい。
図17は、符号化部560aの内部構成を示すブロック図である。この符号化部560aは、絶対値変換部562で構成されている。絶対値変換部562は、AD変換部570(図16)でデジタル信号に変換されたセンサ信号DSSAと、CPU220から供給された波形切替信号Sswとに応じてセンサ出力値Xaと、正負符号信号Paとを生成する。波形信号Sswは、正弦波駆動と矩形波駆動とを切り替えるための信号である。すなわち、絶対値変換部562は、Sswが0レベル(Lレベル)の時にはセンサ信号DSSAの変化を表す値を有するセンサ出力値Xaを生成し、一方、Sswが1レベル(Hレベル)の時にはセンサ信号DSSAの変化に依らない一定値を有するセンサ出力値Xaを生成する。
図18は、符号化部560aの動作を示すタイミングチャートである。図18(A)に示すように、波形信号Sswが0レベルの場合には、センサ出力値Xaと正負符号信号Paの値は、以下のように設定される。
(1a)デジタル値DSSAが所定値(128)以上の場合:
Xa=DSSA−128
Pa=(センサ波形が正の範囲であることを示す)
(1b)デジタル値DSSAが所定値(128)未満の場合:
Xa=127−DSSA
Pa=(センサ波形が負の範囲であることを示す)
すなわち、波形信号Sswが0レベルの場合には、センサ出力値Xaとして、センサ出力SSAの変化を表す値が生成される。
一方、図18(B)に示すように、波形信号Sswが1レベルの場合には、センサ出力値Xaと正負符号信号Paの値は、以下のように設定される。
(2a)デジタル値DSSAが所定値(128)以上の場合:
Xa=127(一定)
Pa=(センサ波形が正の範囲であることを示す)
(2b)デジタル値DSSAが所定値(128)未満の場合:
Xa=127(一定)
Pa=(センサ波形が負の範囲であることを示す)
すなわち、波形信号Sswが1レベルの場合には、センサ出力値Xaとして、センサ出力SSAの変化によらない一定値が生成される。
このように、符号化部560aとして、図18(A),18(B)のような2つの動作モードのいずれかを選択的に実行可能な回路を使用すれば、必要に応じて上述した2つの動作モードを任意に実行することが可能である。例えば、モータの始動時には矩形波駆動モードを使用することによって、より確実に始動できるようにし、一方、始動後には正弦波駆動モードを使用することによって効率を向上させることが可能である。
図19は、励磁区間設定部590aの内部構成を示すブロック図である。この励磁区間設定部590aは、図15(A)に示した回路にアンド回路599を追加した構成を有している。アンド回路599の2つの入力端子には、OR回路598の出力と、CPU220から供給される動作イネーブル信号Denbとが入力されている。そして、アンド回路599の出力が、図15における励磁区間信号Eaとして使用される。励磁区間信号Eaの機能は、図15(B)で説明したものと同じである。動作イネーブル信号Denbは、以下に説明するように、モータを未励磁状態にする際に用いられる。
図20は、動作イネーブル信号Denbと制動制御信号PKに応じたドライバ回路の動作状態を示す説明図である。図20(A)に示すように、ドライバ回路250aは、4つのスイッチングトランジスタ251〜254を有しており、また、上アーム側のトランジスタ251,253には、駆動信号のレベルを調整するためのレベルシフタ311,313が設けられている。但し、レベルシフタ311,313は省略可能である。
PWM部530a(図16)によって生成される駆動信号DRVA1U,DRVA2L,DRVA2U,DRVA1Lは、動作イネーブル信号Denbと制動制御信号PKに応じて以下のような設定され、これによって種々の状態が実現される。
Denb=1(励磁可),PK=0(非制動)の場合には、モータは、図20(A)に示す通常の駆動状態となる。この状態では、1組の駆動信号DRVA1U,DRVA1Lが同時にオン状態になるととともに他の組の駆動信号DRVA2U,DRVA2Lがオフ状態になるときに、第1の電流方向IA1に電流が流れる。逆に、1組の駆動信号DRVA1U,DRVA1Lが同時にオフ状態になるととともに他の組の駆動信号DRVA2U,DRVA2Lがオン状態になるときに、第2の電流方向IA2に電流が流れる。この結果、モータが駆動信号に応じて駆動される。
動作イネーブル信号Denbが0レベルになると、イネーブル信号Eaが0レベルになるので、すべての駆動信号がLレベル(オフ)に維持され、モータは図20(B)に示す未励磁状態になる。この状態では、電磁コイルが電源から切り離された状態となり、ロータを回転させても電磁コイルに電流が流れないので、ロータが自由に回転し得る。すなわち、動作イネーブル信号Denbを0ベルに設定することによって、ロータを自由回転状態にすることが可能である。
一方、制動制御信号PKが1レベルになると、モータが図20(C)、(D)に示す制動状態になる。図20(C)に示す制動状態では、上アーム側の駆動信号DRVA1U,DRVA2UがHレベル(オン)になり、下アーム側の駆動信号DRVA1L,DRVA2LがLレベル(オフ)になる。従って、電磁コイルは短絡状態になる。同様に、図20(D)に示す制動状態では、上アーム側の駆動信号DRVA1U,DRVA2UがLレベルになり、下アーム側の駆動信号DRVA1L,DRVA2LがHレベルになる。この場合にも、電磁コイルは短絡状態になる。このように、制動制御信号PKが1ベルになると、電磁コイルを短絡状態にするような駆動信号が生成されるので、ロータが回転すると逆起電力の働きによって回転が阻止される方向の力が発生する。
なお、図16〜図20に示す回路は、単相駆動用の制御回路として構成されているが、2相以上の任意数の相の駆動用の制御回路も同様に構成することが可能である。また、正逆方向指示値レジスタ540や、励磁区間設定部590aなどの一部の回路要素は省略することが可能である。また、本発明は、モータ以外の被制御装置の制御に用いるPWM制御回路にも適用可能である。この場合に、センサ出力SSAの代わりに、他の経時的に変化する信号に対してPWM制御を行うPWM制御回路にも適用可能である。
上述した各種の実施例から理解できるように、PWM制御回路としては、時系列的に変化する変化信号値Xaと、1つ以上の指令値とを乗算することによって乗算値Maを求め、この乗算値MaにPWM制御を行うことによってPWM信号を生成する回路として構成することが可能である。このようなPWM制御回路では、指令値を調整することによって、変化信号に比例した波形を模擬するとともに、指令値のレベルに応じた有効振幅を有するPWM信号を生成することが可能である。従って、被制御装置の制御要求に応じた適切なPWM信号を容易に生成することが可能である。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、センサ出力波形の補正としてゲイン補正とオフセット補正の両方を実行するものとしたが、これらの補正を行わなくても良い。この場合には、図7(A)に示したキャリブレーション用の駆動制御回路200は不要である。
D2.変形例2:
上記実施例ではアナログ磁気センサを利用していたが、アナログ磁気センサの代わりに、多値のアナログ的出力を有するデジタル磁気センサを使用してもよい。アナログ磁気センサも多値出力を有するデジタル磁気センサも、アナログ的変化を示す出力信号を有する点で共通している。なお、本明細書において、「アナログ的変化を示す出力信号」とは、オン/オフの2値出力ではなく、3値以上の多数レベルを有するデジタル出力信号と、アナログ出力信号との両方を包含する広い意味で使用されている。
D3.変形例3:
上記実施例では、6極2相のブラシレスDCモータを説明したが、本発明はこれ以外の種々の電動モータに適用可能である。例えば、極数と相数としては、それぞれ任意の整数を採用することができる。
D4.変形例4:
本発明によるPWM制御回路は、集積回路(IC)として実装されていることが好ましい。また、PWM制御回路とドライバ回路の両方を含む回路を、1つの駆動用ICとして実装することも可能である。
D5.変形例5:
本発明のモータは、ファンモータ、時計(針駆動)、ドラム式洗濯機(単一回転)、ジェットコースタ、振動モータなどの種々の装置のモータに適用可能である。本発明をファンモータに適用した場合には、種々の効果(低消費電力、低振動、低騒音、低回転ムラ、低発熱、高寿命)が特に顕著である。このようなファンモータは、例えば、デジタル表示装置や、車載機器、燃料電池式携帯電話などの各種装置のファンモータとして使用することができる。本発明のモータは、さらに、各種の家電機器や電子機器のモータとしても利用可能である。例えば、光記憶装置や、磁気記憶装置、ポリゴンミラー駆動装置等において、本発明によるモータをスピンドルモータとして使用することが可能である。
実施例における電動モータのモータ本体の構成を示す断面図である。 実施例におけるコイル列と磁石列の位置関係を示す説明図である。 磁気センサの出力波形を示す説明図である。 コイルの印加電圧と逆起電力との関係を示す模式図である。 コイルの結線方法を示す説明図である。 実施例における電動モータの動作原理を示す説明図である。 実施例のモータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。 ドライバ回路の内部構成を示す図である。 磁気センサの内部構成を示すブロック図である。 PWM制御部の内部構成と動作を示す説明図である。 センサ出力波形と駆動信号波形の対応関係を示す説明図である。 PWM部の内部構成を示すブロック図である。 モータ正転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 モータ逆転時のPWM部の動作を示すタイミングチャートである。 励磁区間設定部の内部構成と動作を示す説明図である。 PWM制御部の他の構成を示す説明図である。 符号化部の他の構成を示すブロック図である。 符号化部の動作を示すタイミングチャート図である。 励磁区間設定部の他の構成を示すブロック図である。 動作イネーブル信号Denbと制動制御信号PKに応じたドライバ回路の動作状態を示す説明図である。
符号の説明
10…ステータ部
12A…支持部材
14A…A相コイル列
16A…A相センサ(アナログ磁気センサ)
22B…支持部材
24B…B相コイル列
26B…B相センサ(アナログ磁気センサ)
30…ロータ部
32M…支持部材
34M…磁石列
90…接続部
100…モータ本体
112…回転軸
200…駆動制御回路(キャリブレーション時)
210…電源回路
220…CPU
230…I/Oインタフェース
232…AD変換部
240…PWM制御部
250…ドライバ回路
252…A相ドライバ回路
254…B相ドライバ回路
260…通信部
271,272…電圧設定部
300…駆動制御回路(実用時)
410…磁気センサ素子
420…オフセット補正回路
430…ゲイン補正回路
440…オフセット記憶部
450…ゲイン記憶部
460…増幅器
470…IDコード記録部
480…通信部
510…基本クロック生成回路
520…分周器
530…PWM部
531,532…カウンタ
533,534…EXOR回路
535,536…駆動波形形成部
540…レジスタ
550〜552…乗算器
560,562…符号化部
570,572…AD変換部
580,581…電圧指令値レジスタ
590…励磁区間設定部
592…電子可変抵抗器
594,596…電圧比較器
598…OR回路
599…アンド回路

Claims (9)

  1. 被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
    経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
    前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
    前記被制御装置の出力要求に応じて前記PWM信号の一部をマスクするためのマスク回路と、
    を備え
    前記マスク回路は、前記被制御装置の始動時には前記マスク量を所定の最小値とし、前記被制御装置の始動後に前記マスク量を前記最小値よりも大きな値に設定する、PWM制御回路。
  2. 請求項記載のPWM制御回路であって、さらに、
    前記被制御装置の出力要求に応じて、前記指令値と、前記マスク回路におけるマスク量との両方の値を調整する調整部を備える、PWM制御回路。
  3. 請求項1又は2に記載のPWM制御回路であって、
    前記指令値の前記所定の範囲は、0%から100%の範囲である、PWM制御回路。
  4. 被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
    経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
    前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
    を備え、
    前記乗算部は、
    前記変化信号の信号値と、2つ以上の前記指令値を乗算することによって前記乗算値を生成するための複数段の乗算器を有する、PWM制御回路。
  5. 被制御装置の制御に使用されるPWM信号を生成するためのPWM制御回路であって、
    経時的な変化を示す変化信号の信号値と、所定の範囲で任意に設定可能な指令値と、を乗算することによって乗算値を算出する乗算部と、
    前記乗算値に対してPWM制御を行うことによって、前記乗算値に応じたパルス幅を有するPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
    を備え、
    前記変化信号は、前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号であり、
    前記PWM制御回路は、さらに、
    前記被制御装置に設けられたセンサから出力される正弦波状信号をデジタル化して、前記変化信号の信号値と、前記正弦波状信号の上半部分と下半部分のいずれであるかを示す符号信号とを生成するデジタル符号化部を備え、
    前記デジタル符号化部は、
    (i)前記正弦波状信号のアナログ的変化を表す値として前記変化信号の信号値を生成する第1の動作モードと、
    (ii)前記正弦波状信号のアナログ的変化に依存しない一定値として前記変化信号の信号値を生成する第2の動作モードと、
    のいずれかで選択的に動作可能である、PWM制御回路。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のPWM制御回路であって、
    前記PWM信号生成回路は、前記乗算値と所定の定数との比に等しいデューティを有する信号を前記PWM信号として生成する、PWM制御回路。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載のPWM制御回路であって、
    前記PWM信号生成回路は、前記被制御装置の状態を、前記被制御装置の動作が阻止される制動状態にするためのレベルに前記PWM信号を設定する制動モードを有する、PWM制御回路。
  8. 請求項記載のPWM制御回路であって
    前記調整部は、前記PWM信号により印加される印加電圧と、前記指令値及び前記マスク回路におけるマスク量との関係が格納されたテーブルを含む、PWM制御回路。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載のPWM制御回路を備えるモータ。
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