JP4720132B2 - 光学活性なn−保護−オクタヒドロ−1h−インドール−2−カルボン酸の製造方法 - Google Patents

光学活性なn−保護−オクタヒドロ−1h−インドール−2−カルボン酸の製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば、Angiotensin-converting enzyme阻害剤又はBradykinin拮抗剤等の医薬品を製造する際の中間体化合物として有用である光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法に関する。
光学活性なオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を製造する方法としては、(i)光学活性なアミノ酸を出発原料とする方法、(ii)インドール−2−カルボン酸を出発原料として製造されるインドリン−2−カルボン酸若しくはオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸、又はそれらの誘導体を光学分割して製造する方法が知られている。
上記(i)の方法としては、例えば、β−ヨードアラニン誘導体と無水アジピン酸から製造する方法(特許文献1参照)や、アスパラギン酸誘導体と3−ブロモシクロヘキセンから製造する方法(特許文献2参照)等が挙げられる。
また、上記(ii)の方法としては、例えば、インドール−2−カルボン酸エチルエステルを還元して得られるオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルを10−カンファースルホン酸により光学分割する方法(特許文献3参照)、オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステルを酒石酸により光学分割する方法(非特許文献1参照)、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸をα−メチルベンジルアミンにより光学分割する方法(非特許文献1参照)や、インドール−2−カルボン酸から製造されるインドリン−2−カルボン酸をα−メチルベンジルアミンにより光学分割した後、分割生成物を還元してオクタヒドロ−2−インドールカルボン酸を製造する方法(非特許文献2参照)等が挙げられる。
しかしながら、上記(i)のような光学活性アミノ酸を出発原料とする方法は工程数が長く、高価な反応試剤を使用しなければならない等の問題があり、また、上記(ii)のような光学分割法においても、分割効率が不十分であり、光学分割後にさらに再結晶する必要がある等の問題があった。
EP特許第1323729号公報(A1)[特許請求の範囲等を参照]
特許第2550369号公報[実施例1等を参照]
米国特許第5015641号公報[調製例4等を参照]
J.of Medicinal Chemistry,30(6),992−998,(1987)[997頁等を参照]
Tetrahedron Lett.,23(16),1677-1680,(1982)[1678頁等を参照]
オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルやそのN−保護体を酵素により加水分解して光学活性なオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸又はそのN−保護体を製造する方法は知られていない。
本発明者は、N−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを基質として用い、該基質を酵素により選択的に加水分解して光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を製造する方法を提供すべく、鋭意検討した結果、N−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルの異性体混合物におけるエステル基を酵素により不斉加水分解した後、不斉加水分解生成物である光学活性なカルボン酸を、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルから分離すると、上記目的が達成できることを見出して、本発明(イ)を完成するに至った。
また、本発明者は、N−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを基質として用い、該基質を酵素により選択的に不斉加水分解して上記(イ)における光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学異性体を製造する方法を提供すべく、鋭意検討した結果、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを不斉加水分解生成物である光学活性なカルボン酸から分離後、上記の不斉加水分解に未反応のカルボン酸エステルを加水分解すると、前記目的が達成できることを見出して、本発明(ロ)を完成するに至った。
すなわち、本発明(イ)は、下式(2)
Figure 0004720132
(式中、Rはイミノ基の保護基を示し、*印を付した炭素原子は不斉炭素原子であることを示す。)
で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法であって、下式(1)
Figure 0004720132
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは前記と同じ定義である。)
で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルの異性体混合物の−CO基を不斉加水分解する能力を有する酵素、又は該酵素の産生能を有する微生物の培養物若しくはその処理物を用いて、上記異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルから分離することを特徴とする光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法を提供するものである。
また、本発明(ロ)は、下式(2)
Figure 0004720132
(式中、Rはイミノ基の保護基を示し、*印を付した炭素原子は不斉炭素原子であることを示す。)
で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法であって、下式(1)
Figure 0004720132
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは前記と同じ定義である。)
で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルの異性体混合物の−CO基を不斉加水分解する能力を有する酵素、又は該酵素の産生能を有する微生物の培養物若しくはその処理物を用いて、上記異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸から分離し、次いで、不斉加水分解に未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを加水分解することを特徴とする光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法を提供するものである。
本発明の(イ)によれば、酵素、又は該酵素の産生能を有する微生物の培養物若しくはその処理物を用いることによって、光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を効率良く製造することができる。
また、本発明の(ロ)によれば、酵素、又は該酵素の産生能を有する微生物の培養物若しくはその処理物を用いることによって得た光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸から、不斉加水分解に未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを分離し、該分離されたカルボン酸エステルを加水分解することによって、本発明(イ)によって得られる光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の鏡像体を効率良く製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(イ)及び(ロ)において、原料であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステル[以下、基質ということもある]は、例えば、J.of Medicinal Chemistry,30(6),992,(1987)に記載の方法に準じて、インドール−2−カルボン酸エステルを接触水素添加法により還元し、得られたオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルのイミノ基を常法により保護して製造することができる。
上記の基質は、上記方法以外の方法により製造されたものを使用してもよい。
上記の基質としては、例えば、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−プロピルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソプロピルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸n−ブチルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸イソブチルエステル、N−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸sec−ブチルエステル又はN−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル等が挙げられる。
上記の基質は8種類の異性体の混合物である。該異性体混合物の好ましい例としては、1対の鏡像体である混合物が挙げられる。
また、上記の異性体混合物のより好ましい例としては、例えば、下式(1’)で示される化合物及び下式(1'')で示される化合物の鏡像体が挙げられる。
Figure 0004720132
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rはイミノ基の保護基を示す。]
上記の基質におけるRは炭素数1〜4のアルキル基を示す。該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基等が挙げられる。
上記の基質におけるRはイミノ基の保護基を示す。該イミノ基の保護基としては、例えば、tert−ブトキシカルボニル基のようなアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基やp−ニトロベンジルオキシカルボニル基のようなアリールアルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基や9−フルオレニルメトキシカルボニル基のようなアリルオキシ若しくはアルコキシカルボニル基、アセチル基やベンゾイル基のようなアシル基、又はベンジル基のような置換アルキル基等が例示される。
イミノ基の保護基Rとしては、前記のAngiotensin-converting enzyme阻害剤の製造用中間体化合物に誘導する場合やBradykinin拮抗剤の製造用中間体化合物に誘導する場合の脱保護反応の容易さ等から、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基又はベンジル基が好ましく、ベンジルオキシカルボニル基が特に好ましい。
上述した基質に対して不斉加水分解能を有し、光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を生成する酵素としては、例えば、クロモバクテリウム属の微生物を起源とする加水分解酵素を挙げることができる。
上記のクロモバクテリウム属の微生物を起源とする加水分解酵素としては、例えば、FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来の酵素(エステラーゼ又はリパーゼ)を挙げることができる。
上記のFERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来の酵素等は、前記微生物から突然変異剤又は紫外線等の処理により産生された突然変異体由来の酵素であってもよく、該微生物が有する本酵素をコードする遺伝子が導入されて形質転換された組換え微生物により産生された酵素であってもよく、遺伝子工学的手法により酵素のアミノ酸配列中における特定のアミノ酸が1個〜数個、欠失、付加又は置換されてなる変異型酵素であってもよい。
酵素をコードする遺伝子が導入されて形質転換された組換え微生物を作製する方法としては、例えばJ.Sambrook、E.F.Fritsch、T.Maniatis著;モレキュラー クローニング 第2版(Molecular Cloning 2nd edition)、コールドスプリングハーバー ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory1989年発行)等に記載の通常の遺伝子工学的手法に準じた方法を挙げることができる。
より具体的には、特開平7−163364号公報に記載の方法を挙げることができる。
遺伝子工学的手法による変異型酵素の作製方法としては、例えばOlfert Landt(Gene 96 125-128 1990)らの方法を挙げることができる。より具体的には、特開2000−78988号公報や特開平7−213280号公報に記載の方法に準じた方法を挙げることができる。
このようにして作製することのできる変異型酵素の例としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼから作製される変異型のエステラーゼ又は変異型のリパーゼ等を挙げることができる。
酵素を産生する微生物は、いずれも通常の方法によって液体培養することができる。培地としては、通常の微生物培養に使用される炭素源、窒素源や無機物等を適宜含む各種の培地を使用することができる。
例えば、炭素源としては、グルコース、グリセリン、有機酸や糖蜜等を挙げることができる。窒素源としては、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティープリカー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウムや尿素等を挙げることができる。
無機物としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルトや亜鉛等の金属の塩酸塩、上記金属の硫酸塩及び前記金属のリン酸塩等が挙げられる。具体的には、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リン酸カリウムやリン酸ナトリウム等を使用することができる。
また、上記微生物の不斉水解能を高めるために、適宜、オリーブ油若しくはトリブチリン等のトリグリセリド又は上述した基質を培地に添加してもよい。
培養は、通常は、好気的雰囲気で行うのがよく、振とう培養又は通気撹拌培養が好ましい。培養温度は、通常20〜40℃程度、好ましくは25〜35℃程度であり、pHは6〜8程度が好ましい。培養時間は、種々の条件によって異なるが、1〜7日間程度が好ましい。
また、上記基質の不斉水解能を有する微生物菌体が得られる方法であれば、固体培養法も採用することができる。
上述した酵素を、上記のようにして培養された微生物培養物から精製するには、酵素の精製において一般に使用されている方法に従えばよい。
例えば、先ず、超音波処理、ダイノミル処理又はフレンチプレス処理等の方法により、微生物培養物中の菌体を破砕する。次に、得られた破砕液から遠心分離等により不溶物を除去した後、通常酵素の精製に使用される陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、疎水カラムクロマトグラフィー及びゲル濾過カラムクロマトグラフィー等の一つ又は二つ以上を適宜組合せることによって、目的とする酵素を精製することができる。
これらのカラムクロマトグラフィーに使用する担体の一例としては、DEAE−Sepharose fastflow(アマシャム・ファルマシア・バイオテク社製)や、Butyl−Toyopearl650S(東ソー株式会社製)等を挙げることができる。
酵素は、精製酵素、粗酵素、微生物培養物、菌体、及びこれらを処理したもの等の種々の形態で用いることができる。上記の処理したものとは、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、菌体摩砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理物、菌体抽出物又は菌体のアルカリ処理物等をいう。さらに、上記のような種々の純度又は形態の酵素を、例えば、シリカゲルやセラミックス等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等への吸着法、ポリアクリルアミド法、カラギーナンゲル法のような含硫多糖ゲル法、アルギン酸ゲル法、及び寒天ゲル法等の公知の方法により固定化して用いてもよい。
酵素の使用量は反応時間の遅延や選択性の低下が起こらないように適宜選択される。
例えば精製酵素や粗酵素を用いる場合、その使用量は上記の基質に対して、通常は0.001〜2重量倍程度、好ましくは0.002〜0.5重量倍程度である。
また、微生物培養物、菌体及びそれらの処理物を用いる場合の使用量は、前記基質に対して、通常は0.01〜200重量倍程度であり、好ましくは0.1〜50重量倍程度である。
不斉加水分解反応に用いられる水は、緩衝水溶液であってもよい。緩衝水溶液としては、例えばリン酸ナトリウム水溶液、リン酸カリウム水溶液等といったリン酸アルカリ金属塩水溶液等の無機酸塩の緩衝水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液等といった酢酸アルカリ金属塩等の有機酸塩の緩衝水溶液等が挙げられる。
水の使用量は、通常は基質に対して0.5モル倍〜200重量倍の範囲である。
本発明の(イ)及び(ロ)における不斉加水分解反応は、疎水性有機溶媒や親水性有機溶媒等の有機溶媒の存在下に行ってもよい。
疎水性有機溶媒としては、例えばtert−ブチルメチルエーテルやジイソプロピルエーテル等の脂肪族エーテル類、又はトルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンやイソオクタン等の炭化水素類等が用いられる。
また、親水性有機溶媒としては、例えばtert−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノールやn−ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン等の脂環式エーテル類、ジメチルスルホキサイド等のスルホキサイド類、アセトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、又はN,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類等が挙げられる。
これらの疎水性有機溶媒や親水性有機溶媒は、それぞれ単独で、又は2種以上を混合して用いられる。
また、疎水性有機溶媒と親水性有機溶媒とを混合して用いてもよい。
上記の有機溶媒を用いる場合の使用量は、基質に対して、通常は200重量倍以下、好ましくは0.1〜100重量倍の範囲である。
不斉加水分解反応は、例えば、水、基質及び酵素を混合する方法により行われる。また、有機溶媒を用いる場合には、該有機溶媒、水、基質及び酵素を混合すればよい。
反応系のpHは、酵素による不斉加水分解反応が選択性よく進行する値が適宜選択される。
反応系のpHは、通常4〜10程度、好ましくは6〜8程度の範囲である。反応中、塩基を加えることにより、pHを上記範囲内に調整してもよい。
上記の塩基としては、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウムや炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素カリウムやリン酸水素2カリウム等のリン酸塩、トリエチルアミンやピリジン等の有機塩基、及びアンモニア等が使用される。
前記の塩基は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
塩基は通常は水溶液として添加されるが、有機溶媒と水の混合物の溶液として添加してもよい。上記の有機溶媒は反応で使用する溶媒と同じものを使用することもできる。
さらに、塩基は固体として添加してもよいし、懸濁液として添加してもよい。
不斉加水分解の反応温度は、高すぎると酵素の安定性が低下する傾向にあり、低すぎると反応速度が低下する傾向にある。反応温度は、通常は5〜65℃程度の範囲であり、好ましくは20〜50℃程度の範囲である。
かくして式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸[以下、不斉加水分解物であるカルボン酸ということもある]、及び不斉加水分解されずに残存した光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステル[以下、残存エステルということもある]を含む反応液が得られる。
反応液中のこれらの化合物を分離するために、又は反応で使用した酵素や緩衝剤とこれらの化合物を分離するために、さらに後処理操作を行ってもよい。
後処理操作としては、例えば、反応液中の溶媒を留去した後、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて分離精製する方法や、分液操作により分離精製する方法等が挙げられる。
分液操作により分離精製する際に、反応時に水と疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する有機溶媒を用いた場合は、この水と疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する溶媒を留去により除去した後、分液操作を行ってもよい。
また、不斉加水分解物であるカルボン酸及び残存エステルを含む液に不溶の酵素や固定化担体等が存在する場合は、これらの酵素や固定化担体を濾過により除去してもよい。
本発明の(イ)及び(ロ)において、不斉加水分解物であるカルボン酸と、残存エステルとを分離するには、反応混合物中に存在する残存エステルを、疎水性有機溶媒を用いて抽出後、水層と分液すればよい。
上記の抽出に用いる疎水性有機溶媒としては、例えばtert−ブチルメチルエーテルやイソプロピルエーテル等の脂肪族エーテル類;トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンやイソオクタン等の炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼンやオルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。
不斉加水分解反応時に上記例示の疎水性有機溶媒を使用した場合は、そのまま分液操作を行うこともできる。
また、不斉加水分解反応時に疎水性有機溶媒を用いなかった場合や、疎水性有機溶媒又は水の使用量が少ないために容易に分液できない場合には、疎水性有機溶媒及び/又は水を適宜添加した後、静置して分液すればよい。
上記の疎水性有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、基質に対して、通常は0.1〜200重量倍、好ましくは0.2〜100重量倍程度の範囲である。
上述した抽出や分液操作時のpHは、通常6〜12程度の範囲、好ましくは7〜10程度の範囲である。
不斉加水分解物であるカルボン酸と残存エステルを分離する際には、液のpHを上記範囲に調整するために、適宜、酸や塩基を使用することもできる。
上記の酸としては例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸やリン酸等の無機酸、該無機酸と金属との酸性塩、酢酸、クエン酸やメタンスルホン酸等の有機酸、及び該有機酸と金属との酸性塩等が挙げられる。また、上記の塩基としては反応時のpH調整に用いたものと同様の塩基が使用可能である。
不斉加水分解物であるカルボン酸と残存エステルとの分離が不十分な場合は、上述した抽出や分液の操作を複数回繰り返してもよい。
上記の抽出により、不斉加水分解物であるカルボン酸と分離された残存エステルは、油層中の有機溶媒を留去することにより単離することができる。
上記の油層中の有機溶媒を留去することにより単離された残存エステルは、さらにカラムクロマトグラフィー等によって精製されてもよい。
上記操作により得られた残存エステルは、例えばアルカリの存在下に、加水分解することによって光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸に誘導することができる。
この光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸は、さらにカラムクロマトグラフィーや再結晶等によって精製してもよい。
不斉加水分解物であるカルボン酸は、上記の抽出操作において水層に存在する。水層に存在するこのカルボン酸を酵素や緩衝剤等の水溶性成分と分離するには、疎水性有機溶媒を用いて有機層に抽出後、水層と分液すればよい。
上記の抽出時に使用する疎水性有機溶媒としては、前述した残存エステルを抽出する際に用いた溶媒と同じ溶媒を用いることができる。
該疎水性有機溶媒の使用量は、基質に対して、通常は0.1〜200重量倍程度の範囲であり、好ましくは0.2〜100重量倍程度の範囲である。
上記の不斉加水分解物であるカルボン酸の抽出時のpHは、通常は1〜7程度の範囲、好ましくは2〜5程度の範囲である。
抽出時の液性を上記pH範囲に調整するため、酸及び塩基を適宜使用することもできる。かかる酸及び塩基としては、上述した残存エステルと分離する際の分液操作時に用いた酸及び塩基と同じものを用いることができる。
不斉加水分解物であるカルボン酸の水層からの抽出量が少ない場合は、抽出操作と分液操作とを、複数回繰り返してもよい。
不斉加水分解物であるカルボン酸は、上述の方法で得た油層中の疎水性有機溶媒を留去することにより、単離することができる。
このカルボン酸は、さらにカラムクロマトグラフィーや再結晶等によって精製されてもよい。
本発明によって得られる式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸としては、次の化合物が挙げられる。
N−tert−ブトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−p−メトキシベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−アリルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−9−フルオレニルメトキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−アセチルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体、N−ベンゾイルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体及びN−ベンジルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の光学活性体等。
基質であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルが(2S,3aS,7aS)体及び(2R,3aR,7aR)体の混合物である場合、本発明の(イ)によって得られる式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸は、その立体配置が(2S,3aS,7aS)体である。
該立体配置の式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の具体例としては、上述した例示化合物の(2S,3aS,7aS)体等が挙げられる。
同様に基質であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルが(2S,3aS,7aS)体及び(2R,3aR,7aR)体の混合物である場合、本発明の(ロ)によって得られる式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸は、その立体配置が(2R,3aR,7aR)体である。
該立体配置の式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の具体例としては、上述した例示化合物の(2R,3aR,7aR)体等が挙げられる。
本発明の(イ)及び(ロ)において製造された式(2)で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸は、さらに、常法によりイミノ基の保護基Rを脱保護することにより、光学活性なオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸とすることができる。
以下、実施例等により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
参考例1
(2S,3aS,7aS)−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの鏡像体の製造例
オートクレーブ中にインドール−2−カルボン酸エチルエステル65.0g(343.5mmol)とエタノール514gを加え溶解させた溶液に、濃硫酸38.3g、次いで5%ロジウム−炭素5g(乾燥重量換算)を加えた。密封下で窒素による置換を行った後、オートクレーブの圧力を水素により0.4MPaとし、60℃まで昇温した。オートクレーブ内の圧力が0.4MPaを保つようにして、60℃で10時間攪拌した。反応終了後、触媒を濾過により除去し、次いで溶媒を留去した。得られた濃縮残留物を、冷却した水に加えた後、得られた混合物を10%炭酸カリウム水溶液によりpH7とした。さらに、10%炭酸水素カリウム水溶液でpH9とした後、ジエチルエーテルを用いて水層を抽出した。得られた有機層を15%塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、硫酸マグネシウムを濾過により除き、得られた溶液中の溶媒を留去して、(2S,3aS,7aS)−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの鏡像体57.2gを得た[純分56.4g、285.8mmol(収率83.2%)]。
参考例2
(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−ベンジルオキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの混合物の製造例
参考例1で得た鏡像体の15.6g(78.0mmol)を、38.8gの酢酸エチルに溶解させた。得られた溶液に38.8gの水及び15.5gの炭酸水素カリウムを加えて混合した。この混合液を0℃まで冷却した溶液に、15.0gの塩化ベンジルオキシカルボニルを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで昇温した後、室温で4時間攪拌して反応を終了した。反応終了後、反応混合物に40gの酢酸エチルを加えて分液し、得られた有機層から溶媒を留去後、(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−ベンジルオキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの油状混合物を得た。この油状混合物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(容積比85/15の溶離液)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−ベンジルオキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの混合物24.3gを得た[純分22.8g、68.8mmol(収率88.2%)]。
実施例1
(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造例
リン酸水素2カリウム15.1gを水1000gに溶解させ、リン酸を加えてpH7.0に調整したバッファー水溶液を作製した。
上記のバッファー水溶液の2.5mlと、参考例2で得た混合物の40.7mgと、特開平7−213280号公報記載の方法に準じて作製したクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termを含む培養物101mgとを、反応容器に仕込み、30℃で20時間攪拌した。攪拌後の反応液にアセトン2.5mlを加えた溶液を高速液体クロマトグラフ〔カラムは、ダイセル社製のCHIRALCEL OJ−RH、4.6mmφ×15cm,5mmを使用〕で分析し、得られた(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の収率と鏡像異性体過剰率を求めた。
収率は48.2%であり、鏡像異性体過剰率は99.7%ee以上であった(他方の鏡像異性体は検出されなかった)。
実施例2
(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造例
リン酸水素2カリウムの13.3gを水1.0Kgに溶解させ、リン酸0.4gを加えてpH8.0に調整したバッファー水溶液を作製した。
このバッファー水溶液に、参考例2と同様の方法で得たラセミ混合物の52.7g(純分51.2g、154.5mmol)と、特開平7−213280号公報記載の方法に準じて作製したクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termを含む培養物50.7gとを加えて、30℃で30時間攪拌した。反応中は、液のpHが8.0を保つように10%炭酸ナトリウム水溶液の59.8gを連続的に添加した。反応終了後、35%塩酸を加えてpHを2.2とした後、25.4gのセライトと150gの酢酸エチルとを加えて0.5時間攪拌した。攪拌して得た懸濁液を濾過して不溶物を濾別した後、10%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10.5とした。
分液により油層と水層を分離した。得られた水層に、250gの酢酸エチルを加えて抽出操作を行ない、分液して、油層と水層を分離した。
得られた油層を併せた後、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を留去して、(2R,3aR,7aR)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルを含む無色の油状物質27.3gを得た。
この油状物質中のN−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの純分は25.8g(77.7mmol)、収率50.3%であり、鏡像異性体過剰率は96.5%eeであった。
先に油層と分離した水層に、250gの酢酸エチルを加えた。次に、35%塩酸を加えて液のpHを2.0とした後、分液操作により油層と水層を分離した。
得られた水層に、250gの酢酸エチルを加えて抽出操作を行った後、分液して油層と水層を分離した。得られた油層を併せた後、硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、溶媒を留去して、(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の純分23.2g(76.3mmol)を含む無色のアモルファス状物質24.6gを得た。
(2S,3aS,7aS)−N−ベンジルオキシカルボニルオクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の収率は49.4%であり、鏡像異性体過剰率は99.8%ee以上であった。また、他方の鏡像異性体は検出されなかった。
参考例3
(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの混合物の製造例
参考例1で得た鏡像体の1.97g(10.0mmol)を、9.9gのトルエンに溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート2.29gを加えた溶液に、20℃で約1時間かけてトリエチルアミン1.11gを滴下した。この溶液を同温で12時間以上攪拌し、得られた溶液を1%の塩酸水、5%の炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて水でそれぞれ洗浄した。得られた油層の溶媒を留去し、(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの油状混合物を得た。この油状混合物を、n−ヘキサン/酢酸エチル(容積比99/1の溶離液)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルと(2R,3aR,7aR)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの混合物2.77g(収率93.1%)を得た。
実施例3
(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造例
リン酸水素2カリウムの0.29gを水20.0gに溶解させ、リン酸でpH8.1に調整したバッファー水溶液を作製した。
このバッファー水溶液に、参考例3の方法で得たラセミ混合物の1.00g(3.36mmol)と、特開平7−213280号公報記載の方法に準じて作製したクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termを含む培養物10.0gとを加えて、30℃で40時間攪拌した。反応中は、液のpHが8.0を保つように10%炭酸ナトリウム水溶液の1.8gを連続的に添加した。反応終了後、10%炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを10.5とした。
分液により油層と水層を分離した。得られた水層に、10gの酢酸エチルを加えて抽出操作を行ない、分液して、油層と水層を分離した。この抽出操作を2回繰り返し、得られた油層を併せた後、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を留去して、(2R,3aR,7aR)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルを含む淡褐色の油状物質0.42gを得た。
この油状物質中の(2R,3aR,7aR)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−2−カルボン酸エチルエステルの純分は0.39g(1.30mmol)、収率38.7%であり、鏡像異性体過剰率は高速液体クロマトグラフ〔カラムは、ダイセル社製のCHIRALCEL OJ−RH、4.6mmφ×15cm,5mm×2本を使用〕により求めたところ99.3%ee以上であった。また、他方の鏡像異性体は検出されなかった。
先に油層と分離した水層に、30gの酢酸エチルを加えた。次に、10%塩酸を加えて液のpHを2.8とした後、分液操作により油層と水層を分離した。
得られた水層に、30gの酢酸エチルを加えて抽出操作を行った後、分液して油層と水層を分離した。この抽出操作を再度繰り返し、得られた油層を併せた後、硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、溶媒を留去して、(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の純分0.41g(1.53mmol)を含む淡褐色油状物質0.46gを得た。
(2S,3aS,7aS)−N−tert−ブトキシカルボニル−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の収率は45.4%であり、鏡像異性体過剰率は高速液体クロマトグラフ〔カラムは、ダイセル社製のCHIRALCEL OJ−RH、4.6mmφ×15cm,5mm×2本を使用〕により求めたところ99.5%ee以上であった。また、他方の鏡像異性体は検出されなかった。
本発明の製造方法で得られる光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸は、医薬品を製造する際の中間体化合物として有用である。
そして、上記医薬品としては、Angiotensin-converting enzyme阻害剤や、Bradykinin拮抗剤が挙げられる。

Claims (13)

  1. 下式(2)
    Figure 0004720132
    (式中、Rはイミノ基の保護基を示し、*印を付した炭素原子は不斉炭素原子であることを示す。)
    で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法であって、FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼ、又は該酵素(エステラーゼ)の産生能を有する微生物の培養物を用いて、下式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと、下式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステル
    Figure 0004720132
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは前記と同じ定義である。)
    との異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルから分離することを特徴とする光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  2. FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼの産生能を有する微生物の培養物を用いて、前記異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸を、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルから分離する請求項1に記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  3. FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼが、クロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termである請求項1又は2に記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  4. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとにおけるイミノ基の保護基Rが、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基又はベンジル基である請求項1〜のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  5. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとにおけるイミノ基の保護基Rが、ベンジルオキシカルボニル基である請求項1〜のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  6. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとが、いずれもN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルである請求項1〜のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  7. 下式(2)
    Figure 0004720132
    (式中、Rはイミノ基の保護基を示し、*印を付した炭素原子は不斉炭素原子であることを示す。)
    で示される光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法であって、FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼ、又は該酵素(エステラーゼ)の産生能を有する微生物の培養物を用いて、下式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと下式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステル
    Figure 0004720132
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは前記と同じ定義である。)
    との異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸から分離し、次いで、不斉加水分解に未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを加水分解することを特徴とする光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  8. 不斉加水分解未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを、アルカリの存在下に加水分解する請求項に記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  9. FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼの産生能を有する微生物の培養物を用いて、前記異性体混合物を不斉加水分解した後、不斉加水分解反応液における未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを、不斉加水分解反応生成物であるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸から分離し、次いで、不斉加水分解に未反応のN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルを加水分解する請求項又はに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  10. FERM BP−6703(クロモバクテリウムSC−YM−1株)由来のエステラーゼが、クロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termである請求項のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  11. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとにおけるイミノ基の保護基Rが、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基又はベンジル基である請求項10のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  12. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとにおけるイミノ基の保護基Rが、ベンジルオキシカルボニル基である請求項10のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
  13. 式(1')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルと式(1'')で示されるN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エステルとが、いずれもN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルである請求項12のいずれかに記載の光学活性なN−保護−オクタヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸の製造方法。
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