JP4719160B2 - 改善された水溶性を有するフロルフェニコールプロドラッグ - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づいて2003年12月23日に出願された米国仮特許出願第60/532,227号(この内容は、本明細書によりその全体が参考として援用される)の優先権を主張する非仮特許出願である。
(発明の分野)
本発明は、フロルフェニコールのリン酸エステル(良好な水溶性を有するフロルフェニコールプロドラッグが挙げられる)、およびフロルフェニコールアナログのリン酸エステルに関する。
(発明の背景)
フロルフェニコールは、チアンフェニコールの構造アナログであり、次にこれは、クロラムフェニコールの誘導体である(例えば、特許文献1、特許文献2(これらの内容は、本明細書によりその全体が参考として援用される)を参照のこと)。
Figure 0004719160
フロルフェニコールは、多くのグラム陰性菌およびグラム陽性菌に対する活性を有する広域スペクトルの抗生物質である(鳥類、爬虫類、魚類、甲殻類および哺乳類において感受性の病因に起因する細菌感染症の予防ならびに処置における利用が挙げられる)。フロルフェニコールの主要な用途の1つは、Mannhemia haemolytica、Pasturella multocidaおよび/またはHaemophilus somnus(Histophilus somniとしても知られる)により引き起こされるウシにおける肺炎および関連する呼吸器系の感染症(しばしば、一般的にウシ呼吸器系疾患、すなわちBRDと称される)の処置である。フロルフェニコールはまた、以下の処置においても指摘されている:Fusobacterium necrophorumおよびBacterioides melaninogenicusにより引き起こされるウシの足底部皮膚炎(pododermatitis);Pasteurella multocida、Actinobacillus pleuropneumoniae、Streptococcus suis、Salmonella cholerasuisおよび/またはMycoplasma spp.により引き起こされるブタ呼吸器疾患;Escherichia coliにより引き起こされるニワトリの大腸菌症;Edwardsiella ictaluriにより引き起こされるナマズの腸溶性敗血症;およびAeromonas salmonicidaにより引き起こされるサーモンのフルンケル症。フロルフェニコールに対する感受性を示した細菌の他の属としては、Enterobacter、Klebsiella、Staphylococcus、Enterococcus、Bordetella、ProteusおよびShigellaが挙げられる。特に、生物(例えば、K.pneumoniae、E.cloacae、S.typhusおよびE.coli)のクロラムフェニコール耐性株は、フロルフェニコールに感受性である。
フロルフェニコールは、その利点から恩恵を受け得る被験体に、経口的かまたは非経口的かのいずれか(後者は、おもに筋肉内かまたは静脈内である)で頻繁に投与される。その非常に低い水溶性(約1mg/ml)に起因して、市販の処方物中には、所望される生成物の濃度を達成するために、有機溶媒が添加されなければならない。例えば、NUFLOR(登録商標)(米国およびカナダにおいて獣医学の標識をされた(verterinary−labeled)フロルフェニコール処方物)において、有機溶媒のN−メチルピロリジノン、プロピレングリコール、および/またはポリエチレングリコールが使用されて、300mg/mlのフロルフェニコールの溶解度を提供する。不運にも非経口投与される場合、これらの溶媒は、しばしば有意な局所的刺激を引き起こす。
米国特許第4,235,892号明細書 米国特許第5,352,832号明細書
従って、フロルフェニコールのより水溶性の形態に対する必要性が存在する。
本明細書中の任意の参考文献の引用は、このような参考文献が本出願に対する「先行技術」として利用可能である承認のように解釈されるべきでない。
(発明の要旨)
したがって、本発明は、フロルフェニコール自体よりも実質的により水溶性なフロルフェニコールの水溶性形態を提供する。好ましくは、本発明のフロルフェニコールの水溶性形態はまた、インビボにてフロルフェニコールに素早くかつ効率的に変換するプロドラッグである。したがって、本発明の1つの局面は、以下の化学構造:
Figure 0004719160
を有するフロルフェニコールリン酸エステル(例えば、フロルフェニコールプロドラッグ)を提供する。
本発明は、このフロルフェニコールリン酸エステルの塩をさらに提供する。このような塩は、フロルフェニコールリン酸エステルの安定な貯蔵において有用であり得る。好ましくは、このフロルフェニコールリン酸エステル塩は、薬学的に受容可能なカウンターイオンを含有する。特定の実施形態において、酸および本発明の薬学的に受容可能なフロルフェニコールリン酸エステル塩は、以下:
Figure 0004719160
に示され得、
ここで、M およびM は、Hか、または薬学的に受容可能な一価のカチオンのいずれかであるように独立して選択されるか、あるいは、M およびM は、一緒になって薬学的に受容可能な二価のカチオンであり得る。
本発明の1つの実施形態において、M およびM は、H、Na、NH またはKであるように独立して選択される。この型の特定の実施形態において、M およびM は、それぞれ、HおよびNaである。この型の別の特定の実施形態において、M およびM は両方ともNaである。さらに別の実施形態において、M およびM は、一緒になってCa2+である。なお別の実施形態において、M およびM は、一緒になってMg2+である。
本発明のさらに別の実施形態において、M およびM は、Hか、またはプロトン化アミンのいずれかであるように独立して選択される。本発明の別の実施形態において、M およびM は、それぞれ、Hおよび化学式NRを含有するプロトン化アミンである。なお別の実施形態において、M およびM は、両方とも化学式NRを含有するプロトン化アミンである。化学式NRを含有するプロトン化アミンに関して、R、RおよびRは、H,メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−CHCHOHおよび−CHC(CHOH)のいずれかであるように独立して選択される。あるいは、Rは、上記のとおりであるが、RおよびRは、結合して5員環または6員環を形成する。この型の特定の実施形態において、この環は、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリンである。
本発明のアミンカチオンの例としては、以下:
Figure 0004719160
が挙げられるが、これらに限定されない。
なお別の実施形態において、M およびM は、一緒になってビス−プロトン化ジアミンを形成する。本発明のビスプロトン化ジアミンの例としては、以下:
Figure 0004719160
が挙げられる。
さらに別の実施形態において、M およびM は、それぞれ、Hおよび二塩基性アミノ酸の一価のカチオン形態を含有する。この型の特定の実施形態において、二塩基性アミノ酸の一価のカチオン形態は、以下の2つの化学式:
Figure 0004719160
の一方を含有する。
なお別の実施形態において、M およびM は、一緒になって二塩基性アミノ酸の二価のカチオン形態を含有する。この型の特定の実施形態において、二塩基性アミノ酸の二価のカチオン形態は、以下の2つの化学式:
Figure 0004719160
の一方を含有する。
本発明のさらに別の実施形態において、M およびM は、H、メグルミン、ベンゾカインまたはプロカインのいずれかであるように独立して選択される。この型の特定の実施形態において、M およびM のいずれかは、Hであるが、他方は、メグルミン、ベンゾカイン、またはプロカインのいずれかである。
なお別の実施形態において、本発明は、2種類以上の塩の混合物として式Iを含有する処方物を提供する。この型の特定の実施形態において、第1の塩について、M またはM はHであり、対して他方は、特定のカウンターイオンであり、第2の塩について、M およびM の両方は、特定のカウンターイオンである。関連する実施形態において、第1の塩のM およびM は、同一のカウンターイオンであるが、Hではなく、対して第2の塩のM およびM はまた、同一のカウンターイオンであるが、Hでも第1の塩の特定のカウンターイオンでもない。さらに別の実施形態において、この処方物は、2種類以上の塩の混合物として式Iを含有し、異なる塩のカウンターイオンの全ては、独立して選択される。好ましい実施形態において、これらの処方物中のカウンターイオンは、本明細書中に開示される。
本発明は、フロルフェニコールアナログのリン酸エステル(クロラムフェニコールおよびチアンフェニコールのリン酸エステルが挙げられる)をさらに提供する。これらのリン酸エステルは、抗生物質および/または抗生物質のプロドラッグとして有用であり得る。本発明は、これらのフロルフェニコールアナログのリン酸エステル塩(好ましくは、本明細書中に提供されるカウンターイオンを含有する塩)をさらに提供する。近年、フロルフェニコールアナログの1つの適切なファミリーが、合成され、特徴づけられた(米国特許出願番号20040082553、WO03/077828 この内容は、その全体が本明細書により参考として援用される)。これらのフロルフェニコールアナログのリン酸エステルおよびこれらの塩は、米国特許出願第20040082553号およびWO03/077828の教示を考慮して、本明細書中に提供される教示により調製され、そして抗生物質および/または抗生物質のプロドラッグとして使用され得る。
特定の実施形態において、本発明のフロルフェニコールアナログのリン酸エステルは、以下:
Figure 0004719160
の化学構造を有し、
ここで、RおよびRは、水素、(1C〜4C)アルキル、ハロ、−CF、−NH、−CNおよびNからなる群より独立して選択され;
ここで、Rは、以下:
Figure 0004719160
からなる群より選択され、
ここで、Aは炭素または窒素であり、環中の炭素原子は、水素、(1C〜4C)アルキル、(3C〜6C)シクロアルキル、(1C〜4C)アルキルO−、−CF、−OH、−CN、ハロ、(1C〜4C)アルキルSO−、(1C〜4C)アルキルSO−、NHSO−、(1C〜4C)アルキルNHSO−、((1C〜4C)アルキル)NSO−、−NH、(1C〜4C)アルキルNH−、((1C〜4C)アルキル)N−、(1C〜4C)アルキルSONH−、(1C〜4C)アルキルC(O)−、(3C〜6C)シクロアルキルC(O)−、(1C〜4C)アルキルOC(O)−、(1C〜4C)アルキルC(O)NH−、−C(O)NH、(1C〜4C)アルキルNHC(O)−および((1C〜4C)アルキル)NC(O)−からなる群より選択される存在で独立して置換され、ここで、上記置換基内の任意のアルキル基は、非置換であっても、ハロおよびヒドロキシから選択される基で置換されてもよく;
ここで、A、A、AおよびAは、炭素、窒素、酸素、および硫黄からなる群より独立して選択されるが、ただし、A〜Aの少なくとも1つは、炭素ではなく、上記環中の窒素原子、酸素原子および硫黄原子の合計は、4を超えず、そしてこの環は芳香族であり;そして、Aが炭素であり、かつこの環が酸素も硫黄も含有しない場合、窒素原子の1つは、必要に応じて(1C〜4C)アルキル−、(1C〜4C)アルキルSO−および−NHからなる群より選択される存在で置換され得;そして
、A、A、AおよびA10は、炭素、窒素および
Figure 0004719160
からなる群より独立して選択されるが、ただし、同時にA〜A10の1つのみが、
Figure 0004719160
であり得、そしてA〜A10原子の1つ、2つまたは3つが窒素であり;そしてここで、この環中の炭素原子は、水素、(1C〜4C)アルキル、(3C〜6C)シクロアルキル、(1C〜4C)アルキルO−、−CF、−OH、−CN、ハロ、(1C〜4C)アルキルSO−、(1C〜4C)アルキルSO−、NHSO−、(1C〜4C)アルキルNHSO−、((1C〜4C)アルキル)NSO−、−NH、(1C〜4C)アルキルNH−、((1C〜4C)アルキル)N−、(1C〜4C)アルキルSONH−、(1C〜4C)アルキルC(O)−、(3C〜6C)シクロアルキルC(O)−、(1C〜4C)アルキルOC(O)−、(1C〜4C)アルキルC(O)NH−、−C(O)NH、(1C〜4C)アルキルNHC(O)−、((1C〜4C)アルキル)NC(O)−および−OCHO−からなる群より選択される存在で独立して置換され、ここで−OCHO−置換基の酸素原子は、隣接する環炭素原子に結合され、そしてここで、任意の置換基内の任意のアルキル基は、非置換でも、ハロおよびヒドロキシからなる群より選択される基で置換されてもよく;そして
およびRが両方ともFである場合、Rは水素またはFであることを除いて、Rは、全ての化合物中で水素であり;そして、この化合物は、示される相対的な立体化学を有するラセミ体であるか、または実質的に立体化学的に純粋であり、かつ絶対的な立体化学を示すかのいずれかである。この型の好ましい実施形態において、フロルフェニコールアナログのリン酸エステルは、対応するフロルフェニコールアナログのプロドラッグとして使用し得る。
本発明のフロルフェニコールリン酸エステルの全ての形態(例えば、フロルフェニコールプロドラッグ)、およびフロルフェニコールアナログのリン酸エステルの全ての形態は、1種以上の薬学的に受容可能なキャリア(例えば、溶媒)および/または1種以上の薬学的に受容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物において調製され得る。さらに、本発明はまた、単離された形態および/または精製された形態における、本発明のフロルフェニコールリン酸エステルの全ての形態ならびにフロルフェニコールアナログのリン酸エステルの全ての形態を提供する。
したがって、本発明は、薬学的に受容可能なキャリア中に、本発明のフロルフェニコールプロドラッグ(またはフロルフェニコールアナログのリン酸エステル)を含有する薬学的組成物を提供する。特定の実施形態において、薬学的組成物は、フロルフェニコールプロドラッグの2種類以上の混合物を含有する。関連する実施形態において、この薬学的組成物は、フロルフェニコールアナログのリン酸エステルの2種類以上の塩の混合物を含有する。
1つの実施形態において、薬学的に受容可能なキャリアは、有機溶媒を含有する。この型の特定の実施形態において、この有機溶媒は、非プロトン性溶媒である。関連する実施形態において、薬学的に受容可能なキャリアは、水溶液と有機溶媒との混合物である。好ましい実施形態において、薬学的に受容可能なキャリアは、水溶液である。この型の実施形態において、この水溶液のpHは、pH3.5〜pH6.5の間である。別の実施形態において、この水溶液のpHは、pH4.0〜pH6.0の間である。なお別の実施形態において、この水溶液のpHは、pH4.5〜pH5.5の間である。特定の実施形態において、この水溶液のpHは、pH4.2〜pH4.8の間である。
本発明の好ましい実施形態において、本発明の薬学的組成物は、フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態とともに、フロルフェニコールのリン酸エステルの塩形態の混合物を含有する。1つのこのような実施形態において、フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態と合わされる塩基(例えば、遊離アミン)のモル比は、0.6〜1.4の範囲である。別の実施形態において、このモル比は、0.8〜1.2の範囲である。なお別の実施形態において、このモル比は、0.9〜1.1の範囲である。
本発明による、フロルフェニコールリン酸エステル(例えば、フロルフェニコールプロドラッグ)、またはフロルフェニコールアナログのリン酸エステル、および/あるいはいずれかの塩は、細菌感染症(例えば、上に列挙したもの)を処置または予防することを必要とする被験体に、フロルフェニコールプロドラッグまたはその塩および/あるいはフロルフェニコールアナログのリン酸エステルまたはその塩を含有する、治療有効量の薬学的組成物あるいは予防有効量の薬学的組成物を投与することにより、この細菌感染症を処置または予防するために使用され得る。
特定の実施形態において、本発明の薬学的組成物は、経口投与される。この型の特定の実施形態において、本発明の薬学的組成物は、水溶液である。1つのこのような実施形態において、この薬学的組成物は、被験体により摂取されるべき液体(例えば、飲料水)中に入れられる。
本発明の別の実施形態において、この薬学的組成物は、非経口投与される。非経口投与は、筋肉内注射または静脈内注射を包含し得る。非経口投与はまた、皮下注射を包含し得る。
本発明のフロルフェニコールリン酸エステル(例えば、フロルフェニコールプロドラッグ)および/またはその塩、ならびに本発明のフロルフェニコールアナログのリン酸エステルおよび/またはその塩は、多くの方法により調製され得る。好ましい実施形態において、フロルフェニコールプロドラッグは、第1の適切な溶媒中でテトラゾールの存在下にて、フロルフェニコールとジ−tert−ブチルホスホルアミダイトとを反応させ、第1の中間体を生じることにより調製される。次に、酸化剤が、第2の適切な溶媒中で第1の中間体に添加され、第2の中間体を生じる。第2の中間体を単離した後、この第2の中間体は、第3の適切な溶媒に溶解される。第2の中間体は、次いで、トリフルオロ酢酸と反応され、酸形態のフロルフェニコールホスフェートを生じる。フロルフェニコールホスフェートの酸形態は、その後、単離され得る。特定の実施形態において、第1の適切な溶媒、第2の適切な溶媒および/または第3の適切な溶媒の1つ以上は、非プロトン性溶媒である。
単離されたフロルフェニコールリン酸エステルの酸形態は、次いで、薬学的に受容可能なカチオンまたは二価のカチオンを含有する塩基の水溶液に添加され得る(あるいは、この塩基の水溶液と合わされ得る)。フロルフェニコールプロドラッグの塩形態は、次いで、単離され、薬学的に受容可能なカチオンまたは二価のカチオンを有する、単離されたフロルフェニコールプロドラッグを生じ得る。
本発明のフロルフェニコールプロドラッグを調製するプロセスの1つの実施形態において、第1の適切な溶媒は、テトラヒドロフランを含有する。別の実施形態において、使用される酸化剤は、m−クロロ過安息香酸である。なお別の実施形態において、第2の適切な溶媒は、ジクロロメタンである。特定の実施形態において、第2の中間体を単離する工程は、フラッシュカラムクロマトグラフィーを包含する。さらに別の実施形態において、第3の適切な溶媒は、ジクロロメタンを含有する。なお別の実施形態において、薬学的に受容可能なカチオンは、Naである。さらに別の実施形態において、薬学的に受容可能なカチオンは、プロトン化アミンである。なお別の実施形態において、薬学的に受容可能な二価のカチオンは、ビス−プロトン化ジアミンである。
(発明の詳細な説明)
したがって、本発明は、フロルフェニコールのエステル化形態(例えば、フロルフェニコールプロドラッグ)またはフロルフェニコールアナログのエステル化形態を提供する。このようなエステル化形態は、非常に水溶性であり、そして細菌感染症を処置および/または予防するために使用され得る。フロルフェニコールまたはフロルフェニコールアナログの水溶性形態が、被験体に投与される場合、フロルフェニコールまたはフロルフェニコールアナログのエステル化形態は、それぞれ、遊離フェニコールまたは遊離フェニコールアナログに効率的に変換される。
本発明をより十分に理解するために、以下の定義が提供される。
本明細書中で使用される場合、「薬学的組成物」とは、薬学的に受容可能な賦形剤および/またはキャリアを有する、本発明のフロルフェニコールのリン酸エステル(この塩を含む)の処方物、または本発明のフロルフェニコールアナログのリン酸エステル(この塩を含む)の処方物をいう。好ましい実施形態において、このキャリアは、溶媒(例えば、水)である。
「賦形剤」とは、活性成分の投与をさらに容易にするために、薬学的組成物に添加される不活性な物質をいう。賦形剤の非限定的な例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖類およびデンプンの型、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油ならびにポリエチレングリコールが挙げられる。
用語「治療有効量」とは、本明細書中で使用される場合、十分に素早く加水分解する本発明のプロドラッグの量、ならびに被験体において、細菌感染症の1つ以上の症状をある程度まで軽減し得る濃度でフロルフェニコール(またはフロルフェニコールアナログ)を提供するのに十分な量をいう。特定の実施形態において、治療有効量とは、本発明のフロルフェニコールリン酸エステルの量をいう。この量は、被験体に投与される場合、十分な血漿濃度のフロルフェニコールを被験体に送達して:(1)被験体の体内の細菌細胞の集合を低下させ、そして好ましくは排除し;(2)細菌細胞の増殖を阻害し(すなわち、低下させるか、または好ましくは停止し);(3)細菌感染症の拡大を阻害し(すなわち、低下させるか、または好ましくは停止し);そして/または(4)この感染に付随する1つ以上の症状を軽減する(好ましくは排除する)。
用語「予防有効量」は、本発明のフロルフェニコールまたはフロルフェニコールアナログのプロドラッグ量をいう。この量は、加水分解の際に、フロルフェニコールまたは対応するフロルフェニコールアナログの十分な血漿濃度を提供して:(1)前もって投与された治療有効量のプロドラッグまたはいくつかの他の適切な薬物により達成される、細菌細胞の集合のレベルの減少を維持し;(2)治療有効量の薬物の投与により達成される細菌増殖阻害のレベルを維持し;(3)治療有効量の薬物の投与により達成される、感染の拡大の阻害の程度を維持し;そして/または(4)1つ以上の症状の軽減のレベルを維持するか、あるいは、症状が排除された場合、本発明の(例えば、フロルフェニコールの)プロドラッグまたはいくつかの他の適切な薬物の治療有効量を投与することにより達成される、細菌感染症に付随する症状の非存在を維持する。予防有効量とはまた、本発明のフロルフェニコールプロドラッグまたは本発明のフロルフェニコールアナログのプロドラッグを含有する組成物の量をいう。この量は、十分な血漿濃度で、フロルフェニコールまたはフロルフェニコールアナログを送達して、細菌が感受性の生物体中で感染を引き起こすのに十分な量に蓄積するのを予防する。
「非プロトン性溶媒」とは、酸素原子、窒素原子または硫黄原子に結合した1個以上の水素原子(この水素原子は、解離し得るか、または水素結合に関与し得る)を含まない有機溶媒をいう。
本明細書中で使用される場合、「適切な」溶媒とは、反応物が溶解し得、そしてその溶媒自体が反応混合物の1つ以上の成分と反応することによるか、または互いの成分の反応に干渉することにより、その反応物が反応中に不利に沈殿しない溶媒をいう。任意の所与の反応について、適切な溶媒を選択することは、十分に当業者の能力の内であり、そして過度の実験をすることなく、達成され得る。
用語「被験体」とは、病原性細菌により感染され得る動物種をいい、特定の実施形態において、ヒトが挙げられる。適切な動物被験体としてはまた、野生動物、家畜(例えば、肉用、乳用、バター用、卵用、毛皮用、革用、羽毛用および/または毛用のために飼育される動物)、役畜、調査研究用動物、コンパニオンアニマル、ならびに動物園、野生環境および/またはサーカスのために/動物園、野生環境および/またはサーカスで飼育される動物が挙げられる。
特定の実施形態において、本発明の「被験体」は、「食料を生産する」動物である。本発明の目的のために、用語「食料を生産する」動物は、ヒトにより消費または消費可能である(例えば、乳牛、産卵用ニワトリなど)ために飼育される全ての動物および/または他の動物を含むことが理解されるべきである。このような動物の非限定的なリストとしては、トリ(例えば、ニワトリ、七面鳥、ガチョウ、アヒル、ダチョウなど)、ウシ(畜牛、乳牛、バッファロー)、ヒツジ(例えば、ヤギまたはバーバリシープ)、ブタ(例えば、雄ブタまたは子ブタ)、ウマ科(例えば、ウマ)など、ならびに水棲動物(甲殻類および魚類(例えば、マスまたはサーモン)が挙げられる)およびヒトの消費のために飼育または捕獲される他の種が挙げられる。本発明の種々の目的のために、用語「魚類」としては、魚類のTeleosti群(すなわち、硬骨魚類)が挙げられるがこれらに限定されないことが理解されるべきである。Salmoniformes目(Salmonidae科を含む)およびPerciformes目(Centrarchidae科を含む)の両方は、Teleosti群内に含まれる。
潜在的な魚類のレシピエントの例としては、Salmonidae科、Serranidae科、Sparidae科、Cichlidae科、Centrarchidae科、Three−Line Grunt(Parapristipoma trilineatum)、およびBlue−Eyed Plecostomus(Plecostomus spp)が挙げられる。
Figure 0004719160
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別の実施形態において、この被験体は、コンパニオンアニマルである。本発明の目的のために、用語「コンパニオン」アニマルは、イエネコ(ネコ科)、イヌ(イヌ科)、ウサギ種、ウマ(ウマ科)、げっ歯類(例えば、モルモット、リス、ラット、マウス、アレチネズミおよびハムスター)、霊長類(例えば、サル)、および鳥類(例えば、イエバト、ハト、オウム、インコ、コンゴウインコ、カナリアなど)が挙げられると理解されるべきである。
他の動物(有袋動物(例えば、カンガルー)、爬虫類(例えば、養殖亀(farmed turtle))、猟鳥、白鳥、平胸類の鳥および他の経済的に重要な家畜が挙げられる)もまた、本発明のフロルフェニコールリン酸エステルから恩恵を受けることが企図される。
上記のように、フロルフェニコールは、わずかに水溶性(すなわち、約1mg/mlまで)である。しかし、市販の処方物において、300mg/mLまたはそれ以上の濃度が、しばしば所望される。このような濃度を達成するために、フロルフェニコールが容易に可溶性である有機溶媒が、処方物中で使用される。不幸なことに、これらの溶媒の多くは、このようなフロルフェニコール含有組成物が、注射(好ましい投与形態)により被験体に投与される場合、時折非常に厳しい刺激を引き起こす。本発明は、改善された水溶性を有するフロルフェニコールプロドラッグを提供することにより、この問題に対する解決案を提供し、そしてさらに、フロルフェニコールのインビボ送達において効果的かつ効率的に使用され得る。しかし、この目的を達成することは、些細な問題でないと証明されている。
多くの可能なフロルフェニコールプロドラッグ(例えば、フロルフェニコールのグルタル酸エステル)は、完全に水溶性(すなわち、1ミリリットルあたり数百ミリグラムを超える)である。しかし、これらのプロドラッグの多くは、フロルフェニコールを血清中に容易には送達せず、したがって、インビボでもそうであると予測される。例えば、図1は、接触の4時間後に、ウシ血清においてはフロルフェニコールグルタル酸エステルの約6%だけが、加水分解してフロルフェニコールになり、ラット血清においては約3%だけであることを示す。
まったく驚いたことに、本発明のフロルフェニコールリン酸エステルは、非常に高い水溶性(すなわち、600mg/mLを超える)を有するだけでなく、効率的に、実質的な量のフロルフェニコールに変換することが見出された。このことはまた、図1に示される。図1は、4時間にわたって、ラット血清およびウシ血清において、フロルフェニコールリン酸のナトリウム塩が、それぞれ、約40%および約60%程度まで変換されたことが見られ得る。インビトロにおけるこれらの変換レベルは、インビボにおける治療学的に有効な変換の良好な指針として、当業者に考慮される。予測されるように、フロルフェニコールの実質的な濃度は、ウシ、イヌ、およびブタ(図2〜4を参照のこと)において本発明のフロルフェニコールリン酸エステルの静脈内投与後に、血漿中で検出された。
本発明のフロルフェニコールのリン酸エステル(例えば、フロルフェニコールのプロドラッグ)および/またはこれらの塩(または、フロルフェニコールアナログのリン酸エステルおよび/またはこれらの塩)は、任意の従来の手段(経口、または注射)により被験体に投与され得る。
注射物が、投与されるべきである場合、フロルフェニコールプロドラッグを使用前の水溶液中に入れることが好ましい。溶液中において、フロルフェニコールのプロドラッグの最大限の安定性および貯蔵寿命を達成するために、好ましくは、フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態と合わされる塩基(例えば、遊離アミン)のモル比が、その水溶液中で、0.6〜1.4の範囲に維持される。この水溶液中で、0.8〜1.2のモル比を維持することがより好ましい。この水溶液中で、0.9〜1.1のモル比を維持することがさらにより好ましい。特定の実施形態において、この溶液のpHは、約pH4.5に維持されるべきである。
本発明は、本発明の例示として提供される、以下の非限定的な実施例を参照することにより、より良好に理解され得る。以下の実施例は、本発明の実施形態をより十分に例示するために提示され、そしていかなる様式においても、本発明の広範な範囲を限定すると解釈されない。
(スキーム1)
(フロルフェニコールリン酸エステルの二ナトリウム塩の合成)
Figure 0004719160
(実施例1:[1R,2S−1−(4−メタンスルホニルフェニル)−2−(2,2−ジクロロアセチルアミノ)−3−フルオロプロピル]−ジ−tert−ブチルホスフェート(1))
フロルフェニコール(14.32g、40mmol)およびテトラゾール(3.96g、56mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(THF、70mL)に、窒素下で、N,N−ジエチルジ−tert−ブチルホスホルアミダイト(12.8mL,46mmol)を滴下した。得られた溶液を、周囲温度にて1.5時間攪拌し、その間に微粒子沈殿を形成した。その懸濁液を−78℃に冷却し、m−クロロ過安息香酸(75%、12g)のジクロロメタン溶液(60mL)を滴下した後、攪拌をさらに22.5時間続けた。得られた溶液を、周囲温度にて1.5時間攪拌し、次いで真空で濃縮した。残渣を、酢酸エチル(200mL)に溶解し、100mLの炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で3回洗浄した。次いで、その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮し、ゴム状のものを得て、これを、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、10.61gの化合物1を白色の泡状物として得た。
H NMR(d DMSO,400MHz):δ8.92(d,1H,J=9.2),7.91(d,2H,J=8.5),7.62(d,2H,J=8.5),6.48(s,1H),5.52(dd,1H,J=8.5,3.2),4.7−4.32(m,3H),3.19(s,3H),1.31(s,9H),1.29(s,9H)。
ESMS(ネガティブモード,括弧の中に相対的な存在度を示す):m/z 208.80(100),491.66(90),493.54(70).547.68(30),549.51(25,M)。
HPLC:t 11.2分、96.6%純度(カラム:ACE 5 C18,4.6×150mm;移動相0.1% HPO/CHCN水溶液勾配)。
(実施例2:[1R,2S−1−(4−メタンスルホニルフェニル)−2−(2,2−ジクロロアセチルアミノ)−3−フルオロプロピル]ホスフェート(2))
化合物1(12.75g、23.2mmol)の無水ジクロロメタン溶液(150mL)に、窒素下で、トリフルオロ酢酸(15mL)を添加し、この溶液を、周囲温度にて2時間攪拌した。次いで、この溶液を、真空で濃縮して、ゴム状のものを得、これを、ジエチルエーテルを用いて粉砕(triturate)し、9.97gの化合物2を白色の固形物として得た。
H NMR(d DMSO,400mHz):δ8.81(d,1H,J=9.0),7.87(d,2H,J=8.4),7.63(d,2H,J=8.4),6.43(s,1H),5.58(dd,1H,J=9.6,2.0),4.80−4.3(m,3H),3.18(s,3H)。
ESMS(ネガティブモード,括弧の中に相対的な存在度を示す):m/z 435.55(100),437.45(75)。
HPLC:t 9.1分,91.9%純度(カラム:ACE 5 C18,4.6×150mm,移動相0.1% HPO/CHCN勾配)。
(実施例3:[1R,2S−1−(4−メタンスルホニルフェニル)−2−(2,2−ジクロロアセチルアミノ)−3−フルオロプロピル]ホスフェートニナトリウム塩(3))
酸性化合物2(9.97g,22.8mmol)を、炭酸水素ナトリウム水溶液(3.82g,45mLの水中45.5mmol)に少しづつ添加した。得られた溶液を、溶出剤として水を用いてHP−20樹脂カラムを通した。生成物を含有する画分をプールし、そして凍結乾燥して、8.81gの化合物3を白色の固形物として得た。
H NMR(DO,400mHz):δ7.75(d,1H J=7.1),7.57(d,2H,J=7.1),6.03(s,1H),5.30(br d,1H,J−9.7),4.75(ddd,1H,J=45.5,9.0,4.3),4.47(dt,1H,J=47,9.0),4.33(br m,lh),3.07(s,3H)。
ESMS(ネガティブモード,括弧の中に相対的な存在度を示す):m/z 435.60(100),437.49(70)。
HPLC:t 9.2分,97.3%純度(カラム:ACE 5 Ca8,4.6×150mm,移動相:0.1% HPO/CHCN勾配)。
(実施例4:血清中のフロルフェニコールホスフェートのフロルフェニコールへの変換)
フロルフェニコールホスフェートを、37℃にて、ラット血清またはウシ血清の0.1Mリン酸塩(KHPO)緩衝化媒体に溶解し得る。次いで、100μLのフロルフェニコールホスフェート含有媒体を、0時間後、0.5時間後、1時間後、2時間後、3時間後および4時間後に取り出し、100μLのアセトニトリル(CHCN)と混合し、カラムクロマトグラフィー(Zorbax C8カラム 4.6×15cm,溶出:0.1% HPO/CHCN)により分析して、プロドラッグのフロルフェニコールへの変換%を決定し得る。
(実施例5:血清中のフロルフェニコールグルタレートのフロルフェニコールへの変換)
フロルフェニコールグルタレートを、37℃にて、ラット血清またはウシ血清の0.1Mリン酸塩(KHPO)緩衝化媒体に溶解し得る。次いで、100μLのフロルフェニコールグルタレート含有媒体を、0時間後、0.5時間後、1時間後、2時間後、3時間後および4時間後に取り出し、100μLのアセトニトリル(CHCN)と混合し、カラムクロマトグラフィー(Zorbax C8カラム 4.6×15cm,溶出:0.1% HPO/CHCN)により分析して、プロドラッグのフロルフェニコールへの変換%を決定し得る。
(実施例6:フロルフェニコールのリン酸エステルのプロドラッグの水溶性の測定)
固体リン酸エステルのプロドラッグ(ナトリウム塩)の連続アリコートを、攪拌しながら水に添加した。高粘度に起因して混合が困難になるまで添加を続け、その時点で、プロドラッグの全てを溶液中に維持した。この溶液(既知の容量)のアリコートを、既知の量の水で希釈し、HPLCにより分析して、本来の濃度を決定した。濃度は、700mg/mLより高いことが見出された。
(実施例7:水溶液中のホスフェートプロドラッグの安定性)
水溶液中で相対的に安定であるが、延長された期間にわたって、フロルフェニコールのリン酸エステル(式I)は、ゆっくりとした崩壊を受け、遊離フロルフェニコールの放出ならびに環状リン酸ジエステルの形成をもたらす。環状ジエステルの形成は、リン酸アニオンのフッ素との置換を介して起こり、リン酸の二価のアニオンとの関与を必要とし、これは、対応する一価のアニオンよりも非常に求核性である。したがって、環状ジエステルの形成の速度は、溶液のpHに主に依存するか、またはより一般的には、リン酸のイオン化の程度に依存する。フロルフェニコールホスフェートの二ナトリウム塩プロドラッグの溶液を加熱することにより、プロドラッグから環状ジエステルへのほとんどの量の変換をもたらす。このプロドラッグの水溶液中の十分な安定性は、水酸化ナトリウムまたはエタノールアミンのいずれかの1等量に近い量を、フロルフェニコールホスフェートプロドラッグの濃縮した水溶液に添加して、約pH4.5〜pH5.5の範囲のpHを生じる場合に、達成し得る。しかし、pHのこのようなわずかな変化でさえも、形成される環状リン酸ジエステルの量に注目すべき差異をもたらす。
Figure 0004719160
同様の結果が、エタノールアミンを使用して溶液のpHを調節した場合に、得られた。
Figure 0004719160
フロルフェニコールホスフェートプロドラッグは、pH4未満あるいは、中性またはそれ以上のpH範囲においてより不安定であった。さらに、イオン強度の増加は、溶液中のフロルフェニコールホスフェートプロドラッグの水中での安定性を減少した。
(実施例8:ウシにおけるフロルフェニコールホスフェートのフロルフェニコールへの変換)
フロルフェニコールホスフェートを、約600mg/mLの濃度まで水に溶解した。次いで、この溶液を、69〜121kgの体重を有する3匹のウシに静脈内注射し、ウシの体重1kgあたり約10mgの用量を提供した。薬物投与後に、血漿サンプルを回収し、HPLC−MS/MSによりフロルフェニコールの濃度について分析した。血漿のフロルフェニコール濃度は、処置後急速に増加した(図2)。これらのデータは、プロドラッグが、ウシにおいて迅速にフロルフェニコールに切断されることを証明する。
(実施例9:イヌにおけるフロルフェニコールホスフェートのフロルフェニコールへの変換)
フロルフェニコールホスフェートを、約200mg/mLの濃度まで水に溶解した。次いで、この溶液を、9〜15kgの体重を有する3匹のイヌに静脈内注射し、体重1kgあたり約11mgの用量を提供した。薬物投与後に、血漿サンプルを回収し、HPLC−MS/MSによりフロルフェニコールの濃度について分析した。血漿のフロルフェニコール濃度は、処置後急速に増加した(図3)。これらのデータは、プロドラッグが、イヌにおいて迅速にフロルフェニコールに切断されることを証明する。
(実施例10:ブタにおけるフロルフェニコールホスフェートのフロルフェニコールへの変換)
フロルフェニコールホスフェートを、約300mg/mLの濃度まで水に溶解した。次いで、この溶液を、10〜15kgの体重を有する3匹のブタに静脈内注射し、体重1kgあたり約6.7mgの用量を提供した。薬物投与後に、血漿サンプルを回収し、フロルフェニコールの濃度について分析した。血漿のフロルフェニコール濃度は、処置後急速に増加した(図4)。これらのデータは、プロドラッグが、ブタにおいて迅速にフロルフェニコールに切断されることを証明する。
当業者に理解されるように、本発明の多くの改変およびバリエーションは、その精神および範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書中に記載される特定の実施形態は、例示のためのみに提供され、そして本発明は、権利を付与された特許請求の範囲に対する等価物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1は、ラットおよびウシ血清においてグルタル酸エステルと比較した、本発明のフロルフェニコールの、リン酸エステルへの変換速度および変換率のプロットを示す(三角形−ウシ血清のリン酸エステル;円−ラット血清のリン酸エステル;菱形−ウシ血清のグルタル酸エステル;四角形−ラット血清のグルタル酸エステル)。 図2は、フロルフェニコールリン酸エステルの静脈内投与後に、子ウシの血漿中で検出されたフロルフェニコール濃度の図を示す。プロットは、子ウシの体重1kgあたり約10mgの用量において、フロルフェニコールリン酸エステルプロドラッグの静脈内投与後の、3匹の子ウシの血漿中で検出されたフロルフェニコール濃度を示す。各々の記号は、異なる子ウシのデータを示す。 図3は、フロルフェニコールリン酸エステルの静脈内投与後の、イヌ血漿中で検出されたフロルフェニコール濃度の図を示す。このプロットは、体重1kgあたり約11.1mgの用量(この用量は、8.3mg/kgのフロルフェニコール等価物の用量に等しい)において、フロルフェニコールリン酸エステルプロドラッグの静脈内投与後に、3匹のイヌの血漿中のフロルフェニコール濃度を示す。各々の記号は、異なるイヌのデータを示す。 図4は、フロルフェニコールリン酸エステルの静脈内投与後の、ブタ血漿中のフロルフェニコール濃度の図を示す。このプロットは、体重1kgあたり約6.7mgの用量(この用量は、5mg/kgのフロルフェニコール等価物の用量に等しい)において、フロルフェニコールリン酸エステルプロドラッグの静脈内投与後に、3匹のブタの血漿中のフロルフェニコール濃度を示す。各々の記号は、異なるブタのデータを示す。

Claims (30)

  1. 以下の化学構造:
    Figure 0004719160
    を有するフロルフェニコールリン酸エステルまたはその塩。
  2. 以下の化学構造:
    Figure 0004719160
    を有するフロルフェニコールプロドラッグである、請求項1に記載のフロルフェニコールリン酸エステルであって、
    ここで、M およびM は、Hまたは薬学的に受容可能な一価のカチオンであるか、あるいは一緒になって、薬学的に受容可能な二価のカチオンである、フロルフェニコールリン酸エステル。
  3. およびM は、H、Na、NH およびKからなる群より独立して選択される、請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  4. またはM はHであり、HではないM またはM は、Naである、請求項3に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  5. およびM は、両方ともNaである、請求項3に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  6. およびM は、Hおよびプロトン化アミンからなる群より独立して選択される、請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  7. 前記プロトン化アミンは、NRであり、そしてR、RおよびRは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−CHCHOHおよび−CHC(CHOH)のいずれかであるように独立して選択される、請求項6に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  8. 前記プロトン化アミンは、以下:
    Figure 0004719160
    からなる群より選択される、請求項に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  9. 前記プロトン化アミンが:
    Figure 0004719160
    である、請求項8に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  10. 請求項7に記載のフロルフェニコールプロドラッグであって、
    ここで、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−CHCHOHおよび−CHC(CHOH)のいずれかであり;
    およびRは、結合して前記窒素原子とともに、該窒素原子を含む5員環または6員環を形成する
    フロルフェニコールプロドラッグ。
  11. 前記5員環または6員環は、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリンからなる群より選択される、請求項10に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  12. およびM は、それぞれ、Hおよび二塩基性アミノ酸の一価のカチオン形態からなる群より選択される、請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  13. およびM は、H、メグルミン、ベンゾカインまたはプロカインのいずれかであるように独立して選択される、請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  14. およびM は、一緒になってCa2+、Mg2+、ビス−プロトン化ジアミン、および二塩基性アミノ酸の二価のカチオン形態からなる群より選択される、請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグ。
  15. 薬学的に受容可能なキャリア中に請求項2に記載のフロルフェニコールプロドラッグを含有する、薬学的組成物。
  16. 前記薬学的に受容可能なキャリアが水溶液である、請求項15に記載の薬学的組成物。
  17. 前記フロルフェニコールプロドラッグの2種類以上の塩の混合物を含有する、請求項16に記載の薬学的組成物。
  18. 前記水溶液のpHは、pH3.5〜pH6.5の間である、請求項16に記載の薬学的組成物。
  19. 前記水溶液のpHは、pH4.0〜pH6の間である、請求項18に記載の薬学的組成物。
  20. 前記水溶液のpHは、pH4.5〜pH5.5の間である、請求項19に記載の薬学的組成物。
  21. 請求項16に記載の薬学的組成物であって、前記フロルフェニコールリン酸エステルは、フロルフェニコールリン酸エステルの塩形態およびフロルフェニコールリン酸エステルの酸形態の混合物であり;そしてここで、フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態と合わせられる塩基のモル比は、0.6〜1.4の範囲である、薬学的組成物。
  22. 前記モル比は、0.8〜1.2の範囲である、請求項21に記載の薬学的組成物。
  23. 前記モル比は、0.9〜1.1の範囲である、請求項22に記載の薬学的組成物。
  24. 請求項15に記載の薬学的組成物であって、細菌感染症を処置または予防するための治療有効量または予防有効量である、薬学的組成物。
  25. 前記薬学的組成物は、経口投与されるか、または非経口投与されるのに適している、請求項2に記載の薬学的組成物。
  26. 以下の化学構造:
    Figure 0004719160
    を有するフロルフェニコールリン酸エステルの酸形態を合成する方法であって、該方法は:
    (a)第1の適切な溶媒中で、テトラゾールの存在下にてフロルフェニコールとジ−tert−ブチルホスホラミダイトとを反応させ、第1の中間体を生じる工程;
    (b)第2の適切な溶媒中で酸化剤を該第1の中間体に添加して、第2の中間体を生じる工程;
    (c)該第2の中間体を単離する工程;
    (d)該第2の中間体を、第3の適切な溶媒中に溶解する工程;および
    (e)該第2の中間体をトリフルオロ酢酸と反応させ、フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態を生じる工程
    を包含する、方法。
  27. フロルフェニコールリン酸エステルの酸形態を単離する工程をさらに包含する、請求項2に記載の方法。
  28. 以下の化学構造:
    Figure 0004719160
    を有するフロルフェニコールリン酸エステルの塩形態を合成する方法であって、
    ここで、M およびM は、薬学的に受容可能な一価のカチオンであるか、または一緒になって薬学的に受容可能な二価のカチオンであり;
    該方法は、単離された請求項27に記載のフロルフェニコールリン酸エステルの酸形態と、薬学的に受容可能なカチオンまたは二価のカチオンを含む塩基の水溶液とを合わせて、カチオンまたは二価のカチオンの塩としてフロルフェニコールリン酸エステルの形成を生じる工程を包含する
    方法。
  29. 前記薬学的に受容可能なカチオンまたは二価のカチオンは、それぞれ、プロトン化アミン、またはビス−プロトン化ジアミンである、請求項28に記載の方法。
  30. 前記フロルフェニコールリン酸エステルの塩形態を単離する工程をさらに包含する、請求項28に記載の方法。
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