JPH0565512B2 - - Google Patents

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JPH0565512B2
JPH0565512B2 JP63092373A JP9237388A JPH0565512B2 JP H0565512 B2 JPH0565512 B2 JP H0565512B2 JP 63092373 A JP63092373 A JP 63092373A JP 9237388 A JP9237388 A JP 9237388A JP H0565512 B2 JPH0565512 B2 JP H0565512B2
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JP
Japan
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ethyl
compound
carboxylic acid
oxo
dihydroquinoline
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JP63092373A
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JPH01265088A (ja
Inventor
Koji Hayashi
Yoshio Hayase
Kazuo Ueda
Shigetada Tobitaka
Toshio Takahashi
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Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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Publication date
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First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=14052622&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0565512(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Shionogi and Co Ltd filed Critical Shionogi and Co Ltd
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Publication of JPH0565512B2 publication Critical patent/JPH0565512B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Quinoline Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は動物の抗菌剤、特に抗マイコプラズマ
剤として極めて優れた活性を有する新規キノロン
カルボン酸誘導体およびその新規化合物を有効成
分とする動物の抗菌剤に関する。 従来の技術 キノロン系化合物は医薬として種々販売されて
おり、現在も抗菌力、スペクトラム、体内動態
(経口吸収、分布、代謝、排泄)の改善研究が精
力的に行なわれている。しかし、動物薬としての
開発研究は医薬開発研究にくらべ非常に少ない。 本発明に比較的関連のある特許に特開昭56−
30964、特開昭60−142980があるが、これらの特
許明細書に含まれている化合物はキノロン環の6
位がフツ素原子で置換された化合物であり、塩素
原子で置換されている化合物は全く見当らない。
また、家畜に適用した具体的記載が何にも開示さ
れていない。 特開昭53−65887の特許明細書には、キノロン
環の6位が塩素原子で置換されている化合物6−
クロロ−1−エチル−7−(1−ピペラジニル)−
4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カ
ルボン酸が含まれている。この化合物の豚での抗
マイコプラズマに関する用途特許がPCT国際公
開WO−866630として出願されている。しかし、
本発明化合物とは化学構造および活性の点で全く
異なるものである。 特開昭61−1667特許明細書にキノロン環の6位
および8位が塩素原子で置換されている化合物
6,8−ジクロロ−1−シクロプロピル−7−
(3−メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−
1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸が含
まれている。この化合物はキノロン環の1位にシ
クロプロピル基を有しており、1位にエチル基を
有している本発明化合物とは全く異なるものであ
る。また、家畜に適用するための具体的記載が全
く開示されていない。 さらに、キノロン系化合物関係の動物用抗マイ
コプラズマ剤に関する用途特許として特開昭62−
22716、特開昭60−184014があるが、本発明化合
物とは化学構造上全く異なるものである。 発明が解決しようとする問題点 細胞壁を欠く細菌の一種であるマイコプラズマ
は、人や動物の呼吸器感染症や髄膜炎、心外膜
炎、関節炎などの起因菌として知られている。こ
れらの予防、治療にはテトラサイクリンおよびマ
クロライド系抗生物質が使用されているが、近年
これらの予防、治療剤に対する耐性菌、特にマク
ロライド系薬剤に対する耐性菌の出現頻度が高
く、これらの耐性菌に有効な抗マイコプラズマ剤
が待望されている。 問題を解決するための手段 本発明者らは、抗生物質耐性マイコプラズマに
有効で、かつ安価な物質を探索した結果、本発明
化合物()がマイコプラズマ、特にマクロライ
ド耐性マイコプラズマに対して強い抗菌活性を示
すことを見出し、本発明を完成するに至つた。 さらに、本発明化合物はマイコプラズマ以外の
家畜の微生物病原体に対しても強い活性を有し、
種々の感染症の予防、治療剤として期待できるも
のである。またヒトおよび魚に対しても予防、治
療剤としても期待できる。 発明の開示 本発明は下記の一般式()で表わされる置換
キノリンカルボン酸 (式中、R1,R2およびR3はそれぞれ水素原子
または低級アルキル基を表わす。) およびその製薬上許容しうる塩を提供するもの
である。 本発明の前記一般式()で示される化合物の
製薬上許容しうる塩としては、酸付加塩および塩
基との塩がある。酸付加塩としては、たとえば、
塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
燐酸などの無機酸塩、および酢酸、マレイン酸、
フマール酸、クエン酸、酒石酸などの有機酸塩が
挙げられ、塩基性塩としては、たとえば、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム塩な
どの無機塩基との塩、およびエタノールアミン、
N,N−ジアルキルエタノールアミンなどの有機
塩基との塩などがそれぞれ挙げられる。 本発明化合物として下記化合物が好ましい。 (1) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3−
メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,
4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸または
その塩; (2) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3,
4−ジメチル−1−ピペラジニル)−4−オキ
ソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン
酸またはその塩; (3) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(1−
ピペラジニル)−4−オキソ−1,4−ジヒド
ロキノリン−3−カルボン酸またはその塩; (4) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(4−
メチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,
4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸または
その塩; (5) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3,
4,5−トリメチル−1−ピペラジニル)−4
−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カ
ルボン酸またはその塩; (6) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3,
5−ジメチル−1−ピペラジニル)−4−オキ
ソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン
酸またはその塩; (7) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3−
エチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,
4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸または
その塩; (8) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(4−
エチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,
4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸または
その塩; (9) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3,
4−ジエチル−1−ピペラジニル)−4−オキ
ソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン
酸またはその塩; (10) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3−
エチル−4−メチル−1−ピペラジニル)−4
−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カ
ルボン酸またはその塩; (11) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3−
メチル−4−エチル−1−ピペラジニル)−4
−オキソ−1,4−ジヒドロキノリンカルボン
酸またはその塩。 本発明の前記一般式()で示される新規な
6,8−ジクロロ−1−エチル−7−ピペラジニ
ル−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3
−カルボン酸誘導体は、通常の方法により製造す
ることができる。 本発明化合物の製造法を下記の反応式で示す。 (式中、Amはアミノ保護基、R1はアルキルを
それぞれ表わし、R2およびR3は前記と同意義を
有する。) 第1工程 本工程では、原料物質()を加水分解に付し
て目的物質(a)に導く。におけるアミノ保
護基(Am)としては、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリルなどのアルカノイル、メタンスルホ
ニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニルな
どのアルカンスルホニルが挙げられる。この加水
分解は常法により酸またはアルカリと反応させて
実施されるが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの水酸化アルカリの水溶液と60〜
100℃に加熱する方法、水酸化カリウムのエタノ
ール水溶液と加熱還流する方法などが例示され
る。 第2工程 上記第1工程の生成物(a)をアルキル化に
付して他方の目的物質(b)に導く。アルキル
化のためには、ハロゲン化アルキルを使用する方
法、ロイカルト−ワーラツハ反応(Leuckart−
Wallach Reaction)を適応した方法が挙げられ
る。ハロゲン化アルキルとしては、塩化エチル、
臭化メチル、ヨウ化ブチル、臭化イソプロピルな
どが例示され、この反応は、一般にはトリエチル
アミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下にアセ
トン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、塩化
メチレンなどの溶媒中30〜100℃の温度で実施さ
れる。ロイカルト−ワーラツハ反応は、常法によ
りホルムアルデヒド、ギ酸および炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの無機塩基とともに60〜
120℃に加熱して実施すればよい。 原料物質として使用される化合物()は、下
記の方法により得られる。 (式中、Xはハロゲンを表わし、Am、R2およ
びR3は前記と同意義を有する。) (1) ジクロル体()とピペラジン()の反応
はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基
の存在下60〜120℃に加熱して行なわれる。 (2) 6−クロル体()にアミノ保護基を導入す
る反応は、塩化アセチル、塩化メシルなどのア
ミノ保護化剤()を使用して、トリエチルア
ミンなどの塩基を添加し、常法により10〜80℃
で実施すればよい。 (3) キノロンカルボン酸8位の塩素化は塩化スル
フリル、塩素ガスなどの塩素化剤を使用して実
施される。 本発明の一般式()で示される新規なキノロ
ン−3−カルボン酸誘導体およびその製薬上許容
しうる塩は、グラム陽性菌、グラム陰性菌、マイ
コプラズマに対して広い抗菌作用を有し、動物
(例えば、鶏、七面鳥、ほろほろちよう、うずら、
牛、豚、馬、羊、やぎ、ミンクなど)、魚および
人間などに発生する感染症の予防、治療剤として
使用される。 さらに具体的な例を挙げれば、本発明化合物
()は、家禽(鶏、七面鳥、ほろほろちよう、
うずらなど)において、マイコプラズマ症、大腸
菌感染症、慢性呼吸疾患、サルモネラ症、伝染性
鳥類のインフルエンザ、バスツレラ菌感染症な
ど;豚においては、たとえば大腸菌性下痢、腸性
中毒症および敗血症、赤痢、サルモネラ症、関節
炎、萎縮性鼻炎、子宮筋層炎、乳腺炎、丹毒な
ど;反すう動物(牛、羊、やぎなど)において
は、例えば、大腸菌性下痢、敗血症、気管支肺
炎、サルモネラ症、ウシの出血性敗血症、パスツ
レラ菌感染症、マイコプラズマ症(牛肺疫など)、
乳腺炎など;馬においては、たとえば気管支肺
炎、仔牛の肘関節炎、サルモネラ症などに対して
有効である。 本発明化合物()を有効成分とする動物用の
抗菌剤は、単味または通常この種の薬剤に使用さ
れる適当な担体と共に、場合により、崩壊剤、滑
沢剤、安定剤、矯味剤、着色剤、保存剤、芳香剤
などを加えて、散剤、粒剤、液剤、懸濁剤、プレ
ミツクス、カプセル剤、乳剤、錠剤などの剤型に
して使用できる。担体としては、家畜用薬剤に通
常使用されているものが使用でき、例えば、水、
アラビアゴム、乳糖、シヨ糖、タルク、コロイド
状シリカ、大豆油粗、でんぷん、酵母、小麦、脱
脂大豆、とうもろこし、ふすま、その他市販の飼
料などが挙げられる。 本発明化合物()は、他の動物薬と混合して
混合剤として使用できる。 本発明化合物()を含有する抗マイコプラズ
マ剤は、経口、筋肉注射、静脈注射、皮下注射な
どいずれかの投与方法でも有効であるが、経口投
与の場合、活性成分1〜500mg/Kg/1日で有効
であり、また飲料水または飼料に5〜1000ppm濃
度となるように溶解または混合して、有効に投与
し得る。 以下に、本発明を実施例によつて説明する。 本明細書中で使用される略号については以下に
説明される。 DMSO:ジメチルスルホキシド DMF:N,N−ジメチルホルムアミド Et:エチル 実施例 1 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3−メ
チル−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,
4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸塩酸塩
(a−1) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(4−ア
セチル−3−メチル−1−ピペラジニル)−4−
オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボ
ン酸3.1g(7.3mmol)を1N水酸化ナトリウム水
溶液90mlに溶解し、12時間加熱還流する。放冷
後、反応液を2N塩酸で中和して生じる沈殿を濾
取する。その沈殿を、1N塩酸に懸濁させ、加熱
し、不溶物を濾別する。濾液にエタノールを加え
て放冷し、生じた沈殿を濾取し、目的化合物の微
褐色粉末2.2g(収率:72%)を得る。 融点:263℃(分解)1 H−NMR(CF3COOD)δppm: 1.60(3H,d,J=5.5Hz),1.85(3H,t,J
=7Hz), 3.5〜4.3(7H,m),5.32(2H,q,J=7Hz), 8.80(1H,s),9.45(1H,s) 実施例 2 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(3,4
−ジメチル−1−ピペラジニル)−4−オキソ
−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸
塩酸塩(b−1) 実施例1で得られた化合物(a−1)1.0g
(2.4mmol)、35%ホルムアルデヒド水溶液2.0ml、
99%ギ酸2.5ml、炭酸カリウム340mgの混合物を
5.5時間加熱還流する。放冷後、減圧下で水およ
び過剰の試剤を留去して、残渣に1N塩酸を加え、
加熱溶解する。エタノールを加え、放冷し、生じ
た沈殿を濾取し、水から再結晶化し、目的化合物
(b−1)の無色粉末910mg(収率:88%)を得
る。融点:255℃(分解)1 H−NMR(CF3COOD)δppm: 1.63(3H,d,J=5.5Hz),1.85(3H,t,J
=7Hz), 3.23(3H,s),3.5〜4.4(7H,m),5.29(2H,
q,J=7Hz),8.79(1H,s)9.44(1H,s) 参考例 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(4−ア
セチル−3−メチル−1−ピペラジニル)−4
−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カ
ルボン酸 (1) 6,7−ジクロロ−4−ヒドロキシキノリン
−3−カルボン酸エチルエステルの合成 3,4−ジクロロアニリン50g(0.31mol)と
エトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル67g
(0.31mol)の混合物を120℃で2時間撹拌した
後、減圧下で生成したエタノールを留去する。残
渣にジフエニルエーテル300mlを加えて、2時間
加熱還流し、放冷する。生じた沈澱を吸引濾取
し、ジエチルエーテルで洗浄後、乾燥して褐色の
粉末85gを得る。これを熱DMFに懸濁し、冷後
沈殿を吸引濾取し、ジエチルエーテルで洗浄後乾
燥して目的化合物の淡褐色粉末82g(収率:93
%)を得る。 融点:300℃以上1 H−NMR(CF3COOD)δppm: 1.57(3H,t,J=7Hz),4.73(2H,q,J=
7Hz), 8.37(1H,s),8.77(1H,s),9.37(1H,s) (2) 6,7−ジクロロ−1−エチル−4−オキソ
−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸
エチルエステルの合成 6,7−ジクロロ−4−ヒドロキシキノリン−
3−カルボン酸エチルエステル25g(87mmol)、
臭化エチル50g(460mmol)、無水炭酸カリウム
50g(360mmol)、DMF125mlの混合物を90℃で
2時間撹拌する。減圧下にてDMFを留去し、残
渣にジクロロメタンを加えて不溶物を濾別する。
濾液を飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、その後濃縮、乾固する。残渣
を酢酸エチルに加熱溶解した後、冷却して目的化
合物の無色針状結晶26g(収率:95%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.41(3H,t,J=7Hz),1.56(3H,t,J=
7Hz), 4.21(2H,q,J=7Hz),4.40(2H,q,J=
7Hz), 7.57(1H,s),8.47(1H,s),8.58(1H,s) 融点:170〜171℃ (3) 6,7−ジクロロ−1−エチル−4−オキソ
−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸
の合成 6,7−ジクロロ−1−エチル−4−オキソ−
1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸エチ
ルエステル20g(64mmol)、エタノール100ml、
水50ml、濃塩酸50mlの混合物を1.5時間加熱還流
し、冷後生じた沈澱を濾取し、水およびエタノー
ルで洗浄して目的化合物の無色粉末18g(収率:
99%)を得る。 融点:292〜294℃1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.62(3H,t,J=7Hz),438(2H,q,J=
7Hz)7.75(1H,s),8.63(1H,s),8.77
(1H,s) (4) 6−クロロ−1−エチル−7−(3−メチル
−1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,4−
ジヒドロキノリン−3−カルボン酸の合成 6,7−ジクロロ−1−エチル−4−オキソ−
1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸10g
(35mmol)、2−メチルピペラジン10g
(100mmol)、ピリジン(50ml)の混合物を8時
間加熱還流する。放冷後、減圧下でピリジンおよ
び過剰の2−メチルピペラジンを留去する。残渣
にエタノールを加え、酢酸で中和し、生じた沈澱
を濾取し、目的化合物の粗結晶7.0g(収率:57
%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.23(3H,d,J=7Hz),1.60(3H,t,J=
7Hz), 2.4〜3.7(7H,m),4.37(2H,q,J=7Hz), 6.98(1H,s),8.45(1H,s),8.68(1H,s) 得られた粗結晶は常法により塩酸塩とした後、含
水エタノールから再結晶し、目的化合物の塩酸塩
の淡黄色針状結晶を得る。 融点:270℃(分解)1 H−NMR(CF3COOD)δppm: 1.67(3H,d,J=7Hz),1.83(3H,t,J=
7Hz), 3.3〜4.6(7H,m),4.97(2H,q,J=7Hz), 7.72(1H,s),8.86(1H,s),9.45(1H,s) 融点:270℃(分解) (5) 6,8−ジクロロ−1−エチル−7−(4−
アセチル−3−メチル−1−ピペラジニル)−
4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−
カルボン酸の合成 6−クロロ−1−エチル−7−(3−メチル−
1−ピペラジニル)−4−オキソ−1,4−ジヒ
ドロキノリン−3−カルボン酸7.0g(20mmol)
をジクロロメタン350ml、トリエチルアミン8.0ml
(55mmol)の混液に溶解して、氷冷下塩化アセ
チル5.0ml(70mmol)を滴下する。室温で15分間
撹拌した後再び氷冷して、1N−塩化スルフリル
−ジクロロメタン溶液40ml(40mmol)を加え、
さらに室温で5分間撹拌する。氷水を加えて、激
しく撹拌した後、有機層を分取する。水層はジク
ロロメタンで抽出し、有機層を合わせて無水硫酸
ナトリウム上で乾燥した後、濃縮乾固する。残渣
にエタノールを加えて析出する結晶を濾取し、目
的化合物の黄色粉末5.3g(収率:62%)を得る。
融点:210〜212℃1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.42(3H,bd,J=7Hz),1.58(3H,t,J=
7Hz), 2.16(3H,bs),2.8〜5.1(9H,m),8.48(1H,
s)8.69(1H,s) 製剤例 1 水1000mlに実施例1の化合物(a−1)500
mg、400mg、200mg、100mgおよび50mgを溶解し、
それぞれ0.05%、0.04%、0.02%、0.01%および
0.005%飲水投与用水溶液を得る。 製剤例 2 飼料1000gに実施例2の化合物(b−1)
500mg、400mg、200mg、100mgおよび50mgを混合
し、それぞれ500ppm、400ppm、200ppm、100ppmおよび
500ppmの有効成分を含む飼料とする。 飼料としては市販されている飼料を用いればよ
い。 具体的な飼料を例示すると下記の通りである。 とうもろこし 41.00% マイロ 25.00% 大豆粕 19.10% 魚粉 8.00% 油脂 4.00% 炭酸カルシウム 1.40% リン酸カルシウム 0.85% *ビタミン無機塩混合物 0.26% メチオニン 0.10% 塩化ナトリウム 0.29% *ビタミン無機塩混合物:ビタミンA、ビタミン
D3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビ
タミンB6、ビタミンB12、パントテン酸カルシウ
ム、ニコチン酸アミド、ビタミンK4、塩化コリ
ン、硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫残亜
鉛、硫酸コバルト、ヨウ化カリウム 製剤例 3 下記の溶液25mlに、実施例1の化合物(a−
1)を500mg、250mgまたは125mgを溶解し、それ
ぞれ20,10または5mg/ml濃度の経口投与用試料
とする。 a:3%アラビアゴム b:5%アラビアゴム c:3%アラビアゴム+20mg/mlクエン酸ナトリ
ウム d:20%エタノール e:20mg/mlクエン酸ナトリウム f:カルボキシメチルセルロースナトリウム10
g、ツイーン808g、ベンジルアルコール18
g、塩化ナトリウム18g、蒸留水2 g:20%DMSO h:蒸留水 発明の効果 本発明化合物の抗菌試験成績を以下に示す。 実施例 1 in vivo感受性試験成績 被験化合物としてa−1,b−1,6−ク
ロロ−1−エチル−7−(4−ピペラジニル)−4
−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カル
ボン酸塩酸塩(対照薬A)(特開昭53−65887;
PCT国際公開WO866630)およびタイロシンを使
用して、動物由来細菌に対する感受性を検定し
た。 各菌種(株)の感受性を検定法として、液体希釈法
または寒天希釈法を用いた。このうち、
Mycoplasma gallisepticum(12〜15%馬血清添
加鶏PPLO培地)、Mycoplasma synoviae(12%
豚血清、0.01%βNAD FYey培地)、
Mycoplasma hyopneumoniae(0.5%ラクトアル
ブミン添加ハンクス、10%馬血清、0.5%酵母エ
キス(25%)については液体希釈法を用いて37℃
で7日間培養後、判定した。Hemophilus
paragallinarum(5%鶏血清添加鶏肉汁培地)、
Hemophilus pleuropneumonia(10%緬羊脱繊維
血液、0.05%βNAD添加heart infusion agar)、
Salmonella typhimurium、Escherichia coli、
Staphylococcus aureus、
Bacillusbronchiseptica(Mueller Hinton agar
〈Difco〉)については寒天希釈法を用いた。H.
paragallinarumとH.pleuropneumoniaeの場合、
10%炭酸ガス下にて37℃で20〜48時間培養して判
定した。(ただし、H.pleuropneumoniaeでは20
時間培養後に判定)。ミユーラーヒントン培地を
用いた4菌種は37℃で20〜24時間培養後、判定し
た。Treponema hyodysenteria(5%緬羊脱繊維
血液添加Trypticasesoy agar)についてはガス
パツク法を用いて、37℃で90〜96時間嫌気培養を
行ない、判定した。魚由来のPasteurella
piscicida(1.5%食塩添加heart infusion agar)
とStreptococcus sp.(感受性デイスク用培地)に
ついては25℃で40〜48時間培養後、判定した。 実験結果は表1に示す。
【表】 *2:タイロシン
実験例 2 in vivo感受性測定成績 a−1、a−1、対照薬Aおよびタイロシ
ンを用いて、M.gallisepticumおよびM.synoviae
の実験的気のう内接種雛に対する有効性を強制経
口投与法または飼料*添加法で行なつた。実験に
供した雛は、シオノギ製薬(油日ラボラトリー
ズ)で生産された9日令のSPF雛1群5羽(雄雌
無鑑別ケージ飼育)ずつ使用して、M.
gallisepticum(標準株(S6)、野外分離タイロシ
ン耐性株)または、M.synoviae(F10−2as株)の
新鮮培養菌(37℃、24〜48時間培養菌を希釈した
もの)を感染前日より絶食した雛の右気のう内へ
接種した。投薬は、感染と同時に行ない、雛の剖
検はM.gallisepticumについては感染投与後5日
目に、またM.synoviaeについては、感染投与後
7日目に実施した。有効性の判定は、菌接種部位
および反対側気のう病変の出現程度から判定し
た。なお、雛は23±2℃の環境温度条件下で実験
終了時まで飼育した。 *:薬剤無添加試験用標準飼料(日本配合飼料株
式会社) (1) M.gallisepticumの標準株(S6株)に対する
経口投与による効果 投与量は、b−1については、50,25,12.5
mg/Kg×1回、a−1と対照薬Aでは、100,
50,25mg/Kg×1回の3濃度で、またタイロシン
では50mg/Kg×1回の投与量で検討を行なつた。
その結果、b−1投与群では50mg/Kg投与で、
a−1投与群では100mg/Kg投与量で、またタ
イロシンでは50mg/Kg投与でそれぞれM.
gallisepticumによる気のう病変の出現を防止す
ることができた。しかし、対照A投与群では、全
例に気のう病変が認められ無効であつた。なお、
剖検時の体重から感染投与時までの体重を差し引
いた増体重は、各群ともに無感染対照群と同様で
あつた。 実験結果を、表2に示す。
【表】 (2) M.gallisepticum野外耐性株に対する有効性 a−1とb−1の有効性を、対照薬剤にド
キシサイクリンを用いて、それぞれ200,100,50
mg/Kg×1回投与で検討した。その結果、M.
gallisepticumによる気のう病変を完全に阻止で
きる投与量としては、b−1投与群では、50
mg/Kg投与で、a−1投与群では、100mg/Kg
であつた。一方、対照薬のドキシサイクリン投与
群では、200mg/Kg投与量を必要とした。 実験結果は表3に示す。
【表】 (3) M.gallisepticumの野外分離タイロシン耐性
株に対する飼料添加法による効果 飼料添加法を用いて検討を行なつた。投与量は
a−1とb−1投与群では250,125,62.5ppm
×3日間、対照薬A投与群では、250,125ppm×3
日間と市販のクロールテトラサイクリンとオキシ
テトラサクリン投与群では80ppm×3日間とした。
結果は、表4で示すように、b−1投与群で
は、250ppm投与で気のう病変の出現を防止するこ
とができた。しかし他の投与群では、気のう病変
が若干減少したが、完全に阻止するまでには至ら
なかつた。なお、各投与群ともに、増体重を含め
て異常が認められなかつた。
【表】
【表】 (4) M.synoviaeに対する経口投与法による効果 a−1とb−1の有効性について、投与量
100mg/Kg×1回(a−1)と200mg/Kg×1回
(b−1)を用いて、また対照薬としてクロル
テトラサイクリン200mg/Kg×1回投与で検討し
た。その結果いずれの投与群もM.synoviaeによ
る気のう病変の出現を阻止することができた。 実験結果は、表5に示す。
【表】 実験例 3 豚へモフイルス性肺炎に対する本発明化合物の
効果 接種菌:Hemophilus pleuropneumoniae型M
−1株供試豚:約6週齢の子豚を用いた。豚ヘモ
フイルスラテツクス吸着凝集抗原(日生研)に対
する抗体をもたないことを確認した後、試験に用
いた。 試験方法: 子豚は薬剤無添加の飼料(子豚人工乳後期用標
準飼料日配)にて、5日間飼育した後、体重によ
り1群4頭に分けた。H.pleuropneumoniae接種
2日前より、b−1を100ppm添加した飼料を試
験終了時まで与えた。 H.pleuropneumoniaeを1夜培養した菌9×
107CFU/mlの濃度に調整して、子豚1頭あたり
5mlを鼻腔内に接種した。菌接種7日目に剖検を
行ない、H.pleuropneumoniaeによる肺病変化
(肺と胸膜のゆ着、肺の結節形成)を観察し、肺
と肺門リンパ節からH.pleuropneumoniaeの分離
を行なつた。感染対照では、4頭すべてにH.
pleuropneumoiaeによる肺病変化が観察された
が、b−1投与群では、4頭いずれも有効であ
つた。 試験結果を表6に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1,R2およびR3はそれぞれ水素原子
    または低級アルキル基を表わす。) で示されるキノロンカルボン酸誘導体またはその
    製薬上許容しうる塩。 2 R1およびR2がそれぞれ水素、R3がメチルで
    ある請求項1記載の化合物。 3 R2が水素、R1およびR3がそれぞれメチルで
    ある請求項1記載の化合物。 4 請求項1記載の化合物を有効成分として含有
    する動物用抗菌剤。 5 請求項1記載の化合物を有効成分として含有
    する抗マイコプラズマ剤。 6 請求項1記載の化合物を有効成分として含有
    する家禽類用抗マイコプラズマ剤。
JP63092373A 1988-04-14 1988-04-14 新規キノロンカルボン酸誘導体およびそれを有効成分として含有する動物用抗菌剤 Granted JPH01265088A (ja)

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