JP2002508381A - セファロスポリン抗生物質 - Google Patents

セファロスポリン抗生物質

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JP2002508381A
JP2002508381A JP2000539033A JP2000539033A JP2002508381A JP 2002508381 A JP2002508381 A JP 2002508381A JP 2000539033 A JP2000539033 A JP 2000539033A JP 2000539033 A JP2000539033 A JP 2000539033A JP 2002508381 A JP2002508381 A JP 2002508381A
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カール・ロバート・ダーンケ
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Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 本発明は新規なフッ素化セファロスポリン抗生物質およびこれらの抗生物質を用いて感染症、特に反芻動物における乳腺炎を予防または治療する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は新規フッ素化セファロスポリン抗生物質および感受性病原菌を制御
するための、これらの抗生物質を含む製剤およびこれらの抗生物質を使用する方
法に関する。本発明は特にこの発明のフッ素化抗生物質を用いる、獣医学的製剤
および哺乳類における乳腺炎を予防または治療する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳腺炎は特に乳製品産業において深刻な問題である。これはスタフィロコッカ
ス菌およびストレプトコッカス菌を含む様々な病原菌に起因する乳腺の炎症であ
る。しかしながら乳製品産業の要請に応えながら行う乳腺炎の有効な処置には困
難が伴う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
使用する薬剤は乳腺炎を起こしている病原菌1種またはそれ以上に対して有効
でなければならず、処置する動物に対して悪影響を与えてはならず、またその動
物の系から急速に消失して動物が産生するミルクがその後の使用のために安全に
ならなければならない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は式I:
【化4】 [式中、 Ra、Rb、Rc、Rd、およびReは独立にH、F、または少なくとも1個のフ ッ素置換基を有するC1〜C6−アルキル−(Z)n−基である。 XはOまたはSである。 YはS、O、または−CH2−である。 ZはS、O、−SO−、または−SO2−である。 mおよびnは独立に0または1である。 Rは
【化5】 である。 R1はH、C1〜C6−アルキル、フェニルまたはベンジルであっていずれも要 すればハロ、C1〜C4−アルコキシ、フェニル、NO2、C1〜C6−アルカノイ ル、ベンゾイル、またはC1〜C6−アルカノイルオキシから選択された3個まで
の置換基を有していてもよい。
【0005】 但し、 1)Ra、Rb、Rc、RdまたはReの中の少なくとも1個は水素以外のもので あり、および 2)XおよびYがSであって、RbまたはRcがFである時には、残りのRa、 Rb、Rc、RdまたはReの中の1個は水素以外のものである] で示される一群の新規フッ素化セファロスポリン化合物またはその生理学的に許
容される塩を提供する。
【0006】 用語「C1〜Cn−アルキル」は指定された数の炭素原子を有する直線状または
分枝状鎖のアルキル基を示す。その例にはメチル、エチル、イソプロピル、n−
ペンチル、その他を含む。
【0007】 用語「ハロ」はクロロ、ヨード、ブロモまたはフルオロを示す。
【0008】 式Iで示されるエステル、すなわちR1が水素以外である化合物または塩の型 ではない化合物はプロドラッグとして作用する。そこでこれらの化合物は生体内
で所望の活性を有する対応する遊離酸に変換される。ある種の式Iで示されるエ
ステルが好適である。これらのエステルはピバロイルオキシメチル、アセトキシ
メチル、メトキシメチル、アセトニル、1−(アセチルオキシ)エチルおよびフ
ェナシルを包含する。
【0009】 式Iで示される化合物の生理学的に許容される塩もこの発明の一部分である。
これらの塩にはアルカリ金属塩、たとえばナトリム、カリウム、その他、アルカ
リ土類金属塩、たとえばカルシウム、マグネシウム、その他、およびたとえばベ
ンザチン、ピリジン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリイソプ
ロピルアミン、その他の有機アミンのような有機塩基との塩を包含する。トリエ
チルアミン塩およびナトリウム塩は特に好適な塩である。
【0010】 式Iで示される化合物は試験管内および生体内の両方で種々の病原生物に対し
て活性を示す。側面の一つでは、それらは哺乳類、殊に反芻動物において乳腺炎
を起こすある種の病原菌に対して活性である。式Iで示される化合物の特別な利
点は現在乳製品産業で使用されている薬剤よりも改善された乳腺炎の制御を提供
するレベルで活性であることである。
【0011】 この発明はそれ故有効に乳腺炎を予防または処置するために一定量の式Iで示
される化合物をその哺乳類に投与することを含む哺乳類における乳腺炎を予防ま
たは治療する方法を提供する。この方法は特に反芻動物における乳腺炎を予防ま
たは処置するために有用である。
【0012】 式Iで示される化合物はウシ、ヤギおよびヒツジにおける乳腺炎を予防または
処置するために特に有用である。この発明の態様の一つでは、式Iで示される化
合物を授乳している動物に投与する(「ウェットカウ療法」)。この態様では乳
腺炎が効果的に処置されて薬剤がその動物から消失するまで、すなわちミルクに
薬剤が存在しなくなるまではそのミルクを廃棄することになる。この発明の化合
物は「ドライカウ療法」のために使用してもよい。これは授乳後に投与を行い次
回の出産まで搾乳を行わないドライカウとして管理するものである。さらに別の
側面では式Iで示される化合物はたとえば出産前の期間における未経産雌牛のよ
うな非授乳動物に投与することによって予防的に使用できる。
【0013】 式Iで示される化合物はたとえば筋肉内、皮下、血管内、鼻内、経口のような
種々の方法によって、または乳腺内点滴によって投与できる。乳腺炎を予防また
は治療するために使用する時には、化合物は乳腺内点滴によって投与するのが好
ましい。
【0014】 当技術分野においては投与すべき式Iで示される化合物の量は問題となる特定
の病原菌1種またはそれ以上を制御するために有効な量でなければならないこと
は理解される。それに加えて、処置される宿主の型、大きさ、および病状も考慮
に入れなければならない。例えば乳腺炎を起こす病原菌を制御する時には用量は
処置すべき反芻動物の型および大きさに依存する。
【0015】 例としてウシにおける乳腺炎を処置する時にはクォーター当り10から100
0ミリグラムまでの量が一般に乳腺炎を制御するためには有効である。クォータ
ー当り約50mgから300mgまでの用量が好ましく、クォーター当り約10
0mgから200mgまでの用量が最も有効である。一方、ヤギにおいてはハー
フ当り約10mgから約100mgまでの量が一般的には十分であり、ハーフ当
り約10mgから約30mgまでの用量が好適であり、ハーフ当り20mgが最
も好適である。また有効用量は多回投与によって達成してもよい。
【0016】 この発明はまた式Iで示される化合物および1種またはそれ以上の生理学的に
許容される担体とを含有する獣医学的製剤も提供する。この発明の獣医学的製剤
は殊に哺乳類、特に反芻動物における乳腺炎を予防または処置するために有用で
ある。好適な反芻動物はウシおよびヤギである。
【0017】 式Iで示される化合物を含有する医薬的製剤および医薬的に許容される担体は
本発明の別の側面である。これらの医薬的製剤は哺乳類、特にヒトの細菌感染症
を処置するために有用である。
【0018】 式Iで示される化合物は当技術分野で理解される方法に従って獣医学的または
医薬的投与のために製剤化することができる。本化合物が乳腺炎を予防または治
療するために獣医学的製剤中で使用されるべき時にはこの製剤は好ましくは乳腺
内点滴によって投与できるものが好ましい。この型の点滴のためには本化合物を
たとえば南京豆油のような植物油またはたとえば鉱油のような非植物油、などの
油性基剤中に製剤化してもよい。この製剤には粘稠化剤および要すれば界面活性
剤を含有させてもよい。
【0019】 式Iで示される化合物を他種の感染症の処置のために哺乳類に投与する時には
医薬的に許容される添加剤1種またはそれ以上を含む医薬的製剤として投与する
のが好ましいかもしれない。このような製剤の製造も当技術分野で理解される。
例えば「Remingtonのthe・Science・and・Practi
ce・of・Pharmacy」、Mac・Publishing社、イースト
ン、PA、1995年参照。
【0020】 乳腺内点滴以外のために医薬的製剤または獣医学的製剤を製造するには式Iで
示される化合物を通常添加剤と混合するか、添加剤で希釈するか、またはカプセ
ル剤、分包包装、またはその他の容器であってもよい担体に封入する。添加剤が
希釈剤として役立つ時は、それは活性成分のための基剤、担体、または媒体とし
て作用する固体、半固体または液体の材料であることができる。そこで本組成物
は錠剤、ピル剤、粉剤、ロゼンジ剤、分包包装剤、カシェ剤、エリキシール剤、
懸濁剤、乳濁剤、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体媒体
中)、軟膏剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、無菌注射用液剤、および
無菌包装粉末剤の型を取ることができる。
【0021】 本製剤を製造するに際してその他の成分と混合する前に活性化合物を適当な大
きさまで粉砕する必要があるかもしれない。活性化合物が実質的に難溶性であれ
ば、通常は200メッシュまたはそれ以下の粒径まで粉砕する。活性化合物が実
質的に水溶性であれば、粒径は通常製剤中での実質的に均質な分布が得られる、
たとえば約40メッシュ、に調整する。本化合物を乳腺内点滴のための製剤に使
用する時には粒径を100ミクロンまたはそれ以下にするのが好ましく、それを
約10ミクロンとするのがさらにより好ましい。
【0022】 適切な担体、添加剤および希釈剤の例は乳糖、デキストロース、ショ糖、ソル
ビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、燐酸カルシウム、アルギネ
ート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビ
ニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースを含む。
これらの製剤には追加的に、たとえばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび
鉱油のような滑沢剤、湿潤化剤、乳化剤および懸濁剤、たとえばヒドロキシ安息
香酸メチル−およびプロピルエステルのような保存剤、甘味剤、および矯味剤を
含有できる。本発明組成物は宿主に投与された後に活性成分の迅速な、持続的な
または遅延した放出を提供するように当技術分野で知られている操作によって製
剤化できる。
【0023】 経口投与のためには本化合物は担体および希釈剤と混合し、錠剤に整形するか
またはゼラチンカプセルに封入することができる。
【0024】 この発明の別の側面は式Iで示される化合物を製造する方法である。式Iで示
される化合物の好適な製法の一つは3−[(5−メチル−1,3,4−チアジア
ゾリル)チオメチル]−7−アミノセファロスポラン酸またはその塩またはエス
テルを式II:
【化6】 [式中、 Ra、Rb、Rc、RdおよびRe、Xおよびmは前記定義の通りである。hal oはCl、Br、FまたはIである] で示される酸ハロゲン化物と反応させて式Iで示される化合物を製造するもので
ある。この発明はさらにこの工程によって製造された式Iで示される化合物をも
提供する。
【0025】
【実施例】
以下に示す実施例はこの発明による化合物、製法、処置法、および製剤を例示
するものである。実施例1
【化7】
【0026】工程1:化合物1bの製造 塩化チオニル(8.85g(5.4mL)、74.3ミリモル]を25mLの
丸底フラスコ中の酸1a(15.2g、62.0ミリモル)に加えた。この混合
物を加熱還流し(無色溶液となった)、この状態に1時間維持した。溶液を冷却
し、過剰の塩化チオニルを25ミリバールのロータリーエバポレータによって留
去した。残留した溶液を0.25〜0.3ミリバールとして56〜60℃で蒸留
して化合物1bを無色液体として14.9g(収率92%)得た。
【0027】工程2:化合物1の製造 セファロスポリン骨格1c(5.54g、19.0ミリモル)をH2O(20 0mL)に懸濁し、飽和K3PO4水(13mL)を加えて溶解した。得られた溶
液を0℃に冷却し、酸塩化物1b(4.95g、19.0ミリモル)を1時間に
わたって滴加した。K3PO4を定期的に添加してpHを約8に維持した。得られ
た透明な橙色の溶液を1N−HClでpH1まで酸性化し、濾過し、EtOAc
(3×150mL)で抽出した。
【0028】 有機抽出物を活性炭とともに1時間撹拌し、活性炭を濾去し、次に溶液を真空
下に蒸発して灰白色固体9.42gを得た。固体をジエチルエーテルに懸濁し、
濾過してmp.93〜100℃(徐々に融解)の化合物1を4.81g得た。M
S=568.8。 元素分析:計算値:C40.14;H2.30;N9.85。 実験値:C40.37;H2.26;N9.65。
【0029】実施例2〜10 実施例1に記載した操作と類似の操作を使用して式Iで示される例示的化合物
(Y=SおよびR1=H)多数を製造した。表1にこれらの化合物およびその物 理定数を列挙する。 表1:式Iで示される化合物の代表例
【表1】
【0030】実施例11 化合物1の多量製造 工程1:化合物1bの製造 塩化チオニル[71.3g(43.7mL)、599ミリモル]を250mL
の丸底フラスコ中の酸1a(116g、479ミリモル)に撹拌しつつ一度に加
えた。ガス発生はあったとしても僅かであった。フラスコにコンデンサーおよび
ガス導入アダプターを装着し、窒素中で加熱還流した。反応混合物は15分後に
撹拌できるようになった。加熱はそれ以上ガス発生がなくなるまで約2時間継続
した。過剰の塩化チオニルを真空留去し、次に反応混合物を0.15ミリバール
で59℃で蒸留して無色液体として化合物1bを110.9g(収率89%)回
収した。
【0031】工程2:化合物1の製造 骨格1c(73.3g、213ミリモル)を入れておいた2Lの丸底フラスコ
に水(1L)を加えた。得られた懸濁液を0℃に冷却し、溶液のpHを飽和K3 PO4(113mL)を滴加してpH8に調整した。2時間にわたって酸塩化物 1b(55.5g)を滴加した。この添加中はK3PO4(飽和)の5mLづつを
添加することによってpH7〜8に維持した[酸塩化物添加の間に緩衝剤として
添加したK3PO4の総量は約55mL]
【0032】 この溶液を徐々に室温に戻し(約1時間)、次に濾過助剤(セライト)を使用
して濾過した。濾過助剤を水、次にEtOAcで洗浄した(EtOAcは濾過の
間に定期的に吸引フラスコに加えて発泡を防止した)。濾液を4L分液漏斗に注
入し、EtOAc(750mL)を添加し、続いて溶液のpHを1にするために
HCl(1N、約750mL)を添加した。抽出の後、分離した水相をEtOA
c(2×750mL)で再抽出した。
【0033】 EtOAc抽出物を集め、脱色炭(10g)を添加した。混合物を30分間撹
拌し、濾過した。濾液を真空蒸発してベージュ色の固体を得た。この固体をジエ
チルエーテルに懸濁して濃厚な白色スラリーを得た。このスラリーを真空蒸発し
て明黄色固体を得、これを一夜真空乾燥し、明黄色固体107g(収率88%)
として化合物1を得た。
【0034】
【作用】実施例12 表2には式Iで示される代表的な化合物およびセファロチンが、たとえば黄色
スタフィロコッカス・アウレウス・10092株(ニューボウルド株)のような
乳腺炎に関連する微生物のある種の菌の増殖を阻止する最小阻止濃度(MIC)
を要約する。表2:黄色ブドウ球菌およびストレプトコッカス菌に対する式Iで示される化合 物およびセファロチンの試験管内活性の比較
【表2】
【0035】 式Iで示される化合物はある種のグラム陰性菌に対しても活性を持つ。表3は
数種のグラム陰性菌に対する化合物1のMICを示す。表3:グラム陰性菌に対する式Iで示される化合物およびセファロチンの試験管 内活性の比較
【表3】
【0036】実施例13 式Iで示される化合物が授乳ヤギの黄色ブドー球菌乳腺炎モデルに 及ぼす効果 接種の前にミルクを培養してスタフィロコッカス・アウレウスが不存であった
授乳期ヤギ16匹を選択した。実験中は維持飼料を与えた。ヤギは可搬型ヤギ用
搾乳器を使用して毎日2回搾乳した。
【0037】 ミルクの試料は朝の搾乳から採取した。接種の1日前にミルク培養試料を試験
動物の各ハーフから採取して事前の感染症が存在するかどうかを確認した。それ
に加えて試料を各ハーフから採取して体細胞計数(SCC)を行った。ミルク培
養試料およびSCC用の試料を各ハーフから接種後24時間、および+4日から
+6日まで、+8日、+11日、+13日、および+15日に採取した。
【0038】 次表を用いて各搾乳毎に乳腺の評価を行った。 重症度評価 説明 1 正常乳 乳腺肥大なし 2 正常乳 乳腺肥大あり 3 異常乳 乳腺肥大なしまたは僅か 4 異常乳および乳腺肥大があるか、柔かいか、または熱あり 臨床的急性乳腺炎 5 臨床的急性乳腺炎、全身的影響あり
【0039】 接種および処置の期間は毎日搾乳後に一般的健康状態および体温を記録した。 ミルク試料は電子体細胞計数システムを用いるSCC分析に付した。
【0040】 ミルク試料1.0mLおよび0.1mLを直接血液寒天プレートに二重に塗布
してミルク培養試料を細菌培養による分析に付した。さらにミルク試料の10-1 希釈液も塗布した。プレートは37℃で一夜インキュベーションした。
【0041】 スタフィロコッカスアウレウス・100092株(ニューボウルド株)を試験
株に使用した。接種培養物はリオバイアルの貯蔵液から得たトリプトソイブロス
(TSB)中で一夜(16時間)37℃で増殖させた。TSB(100mL)に
一夜培養物1mLを接種し、37℃で振りまぜつつ4時間インキュベーションし
た。培養物を10℃で10分間9000rpmで遠心分離し、上清液を除去し、
ペレットを燐酸緩衝食塩水(PBS)に再懸濁した。650nmにおける至適O
Dは約0.035であった。CFU/mLを判定するために食塩水で一連の10
倍希釈系統を作成し、血液寒天プレートに10-5、10-6、および10-7希釈液
を二重に塗布した。10-7希釈液(約10CFU/mL)を接種材料に用いて5
mL点滴液とともに50CFU/ハーフの接種用実験液を得た。
【0042】 この試験にはヤギ16匹を使用した。処置前1日にミルク試料を採取し、朝の
搾乳時に検温した。ミルク/乳腺の評価は朝の搾乳と午後の搾乳との間に記録を
した。
【0043】 スタフィロコッカス・アウレウス・10092株を各ヤギの両ハーフに注入し
た。朝の搾乳に続いてヤギに接種し、接種日の午後に搾乳した。試験接種容量は
約50CFUのS.アウレウスを含有する5mL/ハーフであった。
【0044】 接種後24時間目の朝の搾乳時にミルク試料を採取し、朝と午後の搾乳の間に
ミルク/乳腺の評価を行った。
【0045】 処置は接種後36時間目から開始した。接種後24時間の朝の搾乳前にミルク
試料を培養物およびSCCから採取し、午後の搾乳後から処置期間を開始した。
【0046】 8ハーフ(ヤギ4匹)の各々を12時間の間隔で搾乳2回に続いて処置した。
製剤各5g中に指定化合物45ミリモルを含むピーナツ油製剤として約25mg
/5mL用量を与えた。
【0047】 処置後、ヤギを搾乳し、15日間観察した。ミルク試料は+4日から+6日ま
で、+8日、+11日、+13日および+15日に採取して感染症がなくなった
かどうかを判定した。
【0048】 乳腺炎の発症は細菌培養、乳腺評価による重症度、体細胞数値、および体温に
よって判定した。
【0049】 +2日から+6日まではミルク試料を採取して抗生物質がミルク内に残存して
いるかどうかを判定するための比色検定を行った。
【0050】 表4は式Iで示される典型的な化合物のこの検定法による活性を要約したもの
である。表4 ブドー球菌誘発性ヤギ乳腺炎に対する式Iで示される化合物の生体内効果 化合物 細菌学的治癒率% 1 71 2 83 3 50 4 71 5 33 6 60 7 100 8 100 9 83 10 33
【0051】実施例14 ウシ乳腺炎に対する化合物1の効果 化合物1を授乳ウシに実施例13に記載したヤギのモデルで用いたものと類似
の方法で3回実験投与した。全部で43クォーターを化合物1で処置し、36ク
ォーターをセファピリン(Cefa−Lak)で処置した。両化合物は450ミ
リモル/クォーター/用量で2回に投与した。化合物1は43クォーター中の2
7クォーターを効果的に治療し、全治癒率は63%であった。一方ではセファピ
リンは36クォーター中の18クォーターを効果的に治療し、全治癒率は50%
に過ぎなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 471/04 C07D 471/04 505/00 501/59 501/59 498/04 112E (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,GW,ML,MR,NE,S N,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,MW ,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY, KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C N,CU,CZ,EE,GD,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW Fターム(参考) 4C065 AA03 BB01 CC01 DD01 EE02 HH02 HH08 JJ01 KK01 LL04 LL06 PP03 4C072 AA01 BB02 CC01 CC11 DD03 EE06 FF01 GG01 GG07 GG09 HH02 UU01 4C075 AA08 BB01 CC53 CD08 CD27 DD02 DD20 EE07 FF02 FF06 GG02 HH02 LL01 4C086 AA01 AA03 CB02 GA10 NA14 ZB11 ZB35

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 Ra、Rb、Rc、Rd、およびRe、は独立にH、Fまたは少なくとも1個のフ ッ素置換基を有するC1〜C6−アルキル−(Z)n−基である。 XはOまたはSである。 YはS、O、または−CH2−である。 ZはS、O、−SO−、または−SO2−である。 mおよびnは独立に0または1である。 Rは 【化2】 である。および R1はH、C1〜C6−アルキル、フェニルまたはベンジルであって、いずれも 要すればハロ、C1〜C4−アルコキシ、フェニル、NO2、C1〜C6−アルカノ イル、ベンゾイルまたはC1〜C6−アルカノイルオキシから選択された3個まで
    の置換基を有していてもよい。 但し、 1)Ra、Rb、Rc、RdまたはReの中の少なくとも1個は水素以外のもので あり、および 2)XおよびYがSであって、RbまたはRcがFである時には、残りのRa、 Rb、Rc、Rd、またはReの中の1個は水素以外のものである] で示される化合物またはその生理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 YがSである請求項1に記載の式Iで示される化合物。
  3. 【請求項3】 mが1であり、XがOである請求項1または2に記載の式I
    で示される化合物。
  4. 【請求項4】 mが1であり、XがSである請求項1または2に記載の式I
    で示される化合物。
  5. 【請求項5】 R1がHであるか、またはそのナトリウム塩である請求項1 から4までのいずれかに記載の式Iで示される化合物。
  6. 【請求項6】 Ra、Rb、Rc、Rd、およびReがFである請求項1から5 までのいずれかに記載の式Iで示される化合物。
  7. 【請求項7】 乳腺炎を処置するための、請求項1から6までのいずれかに
    記載の式Iで示される化合物。
  8. 【請求項8】 請求項1から6までのいずれかに記載の式Iで示される化合
    物の有効量を哺乳類に投与することを包含するその哺乳類の乳腺炎を予防または
    処置する方法。
  9. 【請求項9】 活性成分として請求項1から6までのいずれかに記載の式I
    で示される化合物を医薬的に許容される担体の1種またはそれ以上とともに含有
    する医薬的製剤。
  10. 【請求項10】 請求項1から6までのいずれかに記載の式Iで示される化
    合物を含み、乳腺炎の処置に適合させた医薬的製剤。
  11. 【請求項11】 活性成分として請求項1から6までのいずれかに記載の式
    Iで示される化合物および生理学的に許容される担体を含有する獣医学的製剤。
  12. 【請求項12】 哺乳類における乳腺炎を処置するための請求項1から6ま
    でのいずれかに記載の式Iで示される化合物の使用。
  13. 【請求項13】 哺乳類における感染症を処置するための請求項1から6ま
    でのいずれかに記載の式Iで示される化合物の使用。
  14. 【請求項14】 請求項1から6までのいずれかに記載の式Iで示される化
    合物の製法であって3−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾリル)チオメ
    チル]−7−アミノセファロスポラン酸またはその塩またはエステルを式II: 【化3】 [式中、haloはCl、Br、FまたはIである] で示される化合物と反応させて式Iで示される化合物を得ることを含む製法。
  15. 【請求項15】 請求項14の製法によって製造された式Iで示される化合
    物。
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