JP4718973B2 - 現像剤消費量検出方法、画像形成装置、および現像剤消費量検出装置 - Google Patents
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Description
しかし、実際には、ある画素にトナーを付着させるようにする場合でも、トナーの乗り方は、周りの画素の状態に影響され、一定にはならない。従って、トナー消費量は、トナーを付着させる画素の数には必ずしも比例せず、上記特許文献1に記載の方法では、精度よくトナー消費量を求めることができなかった。
また、特許文献3には、印字画素数、エッジ数、斜端部数、孤立画素数を計数し、これらの計数値に基づいてトナー消費量を求める方法が記載されている。
特に、画像形成内容に基づいて現像剤の消費量を精度よく検出できれば、画像形成装置において、トナーボトルやプロセスカートリッジ等の物理的な状態から現像剤の残量を検出するセンサを省略してコストダウンを図ることも考えられるが、上記の方法では、このような用途に対応できるだけの検出精度は得られなかった。
さらに、上記走査サブピクセルであるか重なりサブピクセルであるかに応じた重み付けのための係数を、上記光ビームの副走査方向のビームプロファイルに基づいて定めるようにするとよい。
さらに、上記所定の閾値を、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加の割合が一定基準を超える最低限の露光量を示す値に設定するようにするとよい。
あるいは、上記位置関係と上記重み付け係数の値との対応関係を、主走査方向について左右対称としてもよい。
さらに、上記所定の上限値を、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加が頭打ちになる露光量を示す値に設定するとよい。
また、上記の各現像剤消費量検出装置において、上記各サブピクセルについて求める露光量として、上記重み付け係数と上記発光係数とを乗算した値を加算して得た値のうち、所定の閾値を超えた部分の値を採用するようにするとよい。
また、上記の各現像剤消費量検出装置において、上記各サブピクセルについて求める露光量として、上記重み付け係数と上記発光係数とを乗算した値を加算して得た値が、所定の上限値を超えた場合には、その上限値を採用するようにするとよい。
1.全体的な考え方
ここで説明する現像剤消費量検出方法は、この発明の現像剤消費量検出方法の実施形態であり、レーザ等の光ビームにより形成した潜像をトナー等の現像剤により現像して画像を形成する、プリンタ,複写機,ファクシミリ装置,デジタル複合機(MFP)等の画像形成装置における現像剤消費量を求める方法である。
600dpiの場合、書き込む画像の画素(ドット)ピッチは約42μmであるが、一般的なレーザプリンタにおいては、書き込みに、主走査方向に60μm、副走査方向に80μmの径を有する光ビームを用いる。
従って、1つのドットに書き込みを行う場合、その書き込みは、書き込んだ画素の上下左右及び斜めの周囲8画素に影響を与えることになる。
この図には、実線51により、主走査方向の径が55μmの光ビームの強度分布(プロファイル)を示しており、横軸が基準点からの主走査方向の距離を、縦軸が規格化された強度を示す。
この図でも、横軸は基準点からの主走査方向の距離を示し、縦軸は、規格化された露光エネルギーを示す。点灯時間は、3ns(ナノ秒)から27nsまで3ns刻みで変化させた。実線61〜69により、それぞれ点灯時間が3,6,9,12,15,18,21,24,27nsの場合の光量分布を示している。なお、27nsは、600dpiの書き込みにおける1画素分のフル点灯に相当し、点灯時間の短いサンプルは、デューティーをパルス幅変調(PWM)により制御した書き込みに相当する。
このようなシミュレーション結果は、図5に示した光ビームの位置を徐々に移動させながら畳み込み積分を行うことにより、得ることができる。
そして、この図に示すように、露光エネルギーが小さいうちは、現像剤が潜像担持体に付着しないため現像剤の消費はほとんどなく(A)、露光エネルギーがある閾値を超えると露光エネルギーの増加に応じて現像剤の消費量も増し(B)、露光エネルギーがある上限値を超える場合には、それ以上露光エネルギーが増しても、潜像担持体に付着する現像剤の量は増えず、現像剤消費量も頭打ちとなる(C)。また、露光エネルギーが符号Aで示す領域からBで示す領域に移行する際には、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加の割合が徐々に増加し、これが一定基準を超える露光エネルギー値を超えると、符号Bで示す領域に入る。そして、露光エネルギーがその領域にある場合には、現像剤消費量と露光エネルギーとの関係は、ほぼ線形である。このような関係及び閾値や上限値は、実験により求めることができる。
しかし、画像形成装置に組み込んで現像剤の消費量を計算させることを考えた場合、より簡単で、かつリアルタイム性のある方式が望ましい。
そこで、以下、このような現像剤消費量検出方法について、図8乃至図14を用いて説明する。
まず、主走査方向のビームの重なりに着目した現像剤消費量検出方法について説明する。
すなわち、ビームの中心を中心に、ビームの照射領域を主走査方向について幅10μmの7つのエリアに分割して、それぞれのエリアでの露光エネルギー求め、ビームプロファイルを、7つの離散的な露光エネルギー値により、近似することができる。図8に示す各バーの近傍に示した数字は、そのバーと対応するエリアにおける露光エネルギーの相対値である。
また、ビーム径が60μmの場合には、露光エネルギーは、ビーム中心から約30μm離れた位置で1/e2、すなわち14%程度になるので、それより離れた位置でのエネルギーは無視するようにしている。現像剤は、露光エネルギーがある閾値を超えないと潜像担持体に付着しないので、このような範囲の露光エネルギーについては、無視しても影響は小さいためである。ビームプロファイルを近似するためのエリアの幅は10μmに限られないが、エリア幅の総計は、ビーム径と同じく60μm程度となるようにすればよい。
そして、各位置での光ビームの照射を重ね合わせたものが、走査全体による光ビームの照射と考えられる。そこで、光ビームが各位置にある場合の露光エネルギー量を加算することにより、各サブピクセルが光ビームの走査により受ける露光エネルギー量を求めることができる。
EnD=A×4+B×16+C×24+D×32+E×24+F×16+G×4
・・・式(1)
により求めることができる。
また、露光エネルギーは、光ビームの点灯時間や発光量に比例するため、これらに応じた中間的な値とすることにより、多値書き込みの場合でも演算可能である。
多値データに応じて光ビームの出力を変更する場合も、同様にオンオフデータを光ビームの出力に応じた値とすればよい。
すなわち、オンオフデータは、光ビームの点灯時間あるいは発光量に比例する発光係数であると考えることができる。ただし、発光係数を0から1までの数とすることは、必須ではない。
以上のような、オンオフデータに乗じる係数は、光ビームの中心が位置するサブピクセルと注目したサブピクセルとの位置関係に応じて与えられる露光エネルギーの量を定める、重み付け係数であると考えることができる。
En = P(n-3)×m3 + P(n-2)×m2 + P(n-1)×m1 + P(n)×32
+ P(n+1)×m1 + P(n+2)×m2 + P(n+3)×m3・・・式(2)
により求めることができる。ただし、n番目のサブピクセルを注目サブピクセルとし、P(n)は、n番目のサブピクセルの発光係数、m1, m2, m3は、レジスタにより定める重み付け係数である。また、P(n)に乗じる重み付け係数の「32」も任意に設定できるようにしてよいことは、上述の通りである。
この場合において、図7の説明で述べたように、露光エネルギーがある閾値を超えるまでは、現像剤はほとんど消費されないため、現像剤消費量を求めるに当たっては、露光エネルギーからこの閾値(「現像閾値」とする)を減じ、現像閾値を超えた部分の値のみ考慮すればよい。また、露光エネルギーがある上限値を超えた場合には、現像剤消費量はそれ以上増えなくなるため、露光エネルギーの値としてその上限値を採用し、そのうち現像閾値を超えた部分の値のみ考慮するようにすればよい。これらの現像閾値や上限値は、現像プロセスの構成、使用する現像剤や潜像担持体、光ビームの出力等により異なるため、予め実験で定めた値や、検出結果をフィードバックした値を、任意に設定できるようにするとよい。
また、現像剤消費量を1ページ分の全サブピクセルについて求めて加算することにより、1ページ分の現像剤消費量を算出することができる。さらに、トナーボトルやプロセスカートリッジといった現像剤パッケージの使用開始後に画像形成した全てのページについて上記のように現像剤消費量を算出して加算することにより、そのパッケージ内の現像剤の消費量を算出することもでき、消費量が初期内容量に近づいた段階で、その旨をユーザに警告して現像剤の補充を準備させたり、サービス拠点に通知して交換用の現像剤パッケージを配送させたりすることができる。
例えば1画素(サブピクセル4個)分100%デューティーで光ビームを点灯させる独立した画素の場合、図8及び図9を用いて説明したような近似計算をすると、図11に実線111〜114で示すような、4つのサブピクセルの位置でそれぞれ点灯する光ビームのビームプロファイルの重ね合わせによる露光エネルギーを、各位置の光ビームと対応する露光エネルギーを加算して求めることになる。
そして、現像閾値が「40」であるとすると、各サブピクセルについて計算した露光エネルギーからその現像閾値を減じ、その減算結果がマイナスの場合には結果を0として取扱い、図13に示すように、各サブピクセルにおける現像剤消費量の換算値を得ることができる。
ところで、図2等に示した径の光ビームで書き込みを行う場合、図15に斜線で示すように、副走査方向(図では上下)に隣接する画素に対して書き込みを行うと、図16に示すように、N−1番目の走査ライン161における書き込みによるスポット163と、N番目の走査ライン162における書き込みによるスポット164とは、重なることになる。そして、これらのスポットは、実際には、図17に示すように、1つの合成されたスポット171を形成する。
実線181及び182で示すのが、それぞれ図16のスポット163,164を単独で形成した場合の露光エネルギー分布であり、これらの和が、実線183で示すスポット171の露光エネルギー分布となる。
従って、画像形成時の現像剤消費量を検出する際には、図17及び図18に示すように、走査ライン161,162のような光ビームの1走査に対応する現像剤の消費量の他に、重なりライン172も考慮し、隣り合う走査ラインの重なりに対応する現像剤の消費量も求めるようにするとよい。
図2や図16等に示したように、600dpiの書き込みで副走査方向の径が80μmの光ビームを用いる場合、あるラインの走査が露光エネルギー分布に影響を当たる範囲は、副走査方向に隣接するラインのみである。従って、走査ラインの重なりに対応する現像剤の消費量を考慮する場合、隣接する2走査ラインにおける光ビームの重なりを考慮すればよい。
この計算は、走査サブピクセルの場合と同様、考慮する各照射位置における発光係数と重み付け係数との積を加算することにより、求めることができる。
EnOL = P(n-3,N-1)×s3 + P(n-2,N-1)×s2 + P(n-1,N-1)×s1 + P(n,N-1)×16
+ P(n+1,N-1)×s1 + P(n+2,N-1)×s2 + P(n+3,N-1)×s3 + P(n-3,N)×s3
+ P(n-2,N)×s2 + P(n-1,N)×s1 + P(n,N)×16 + P(n+1,N)×s1
+ P(n+2,N)×s2 + P(n+3,N)×s3 ・・・式(3)
により求めることができる。ただし、N−1番目の走査ラインとN番目の走査ラインの間の重なりラインのn番目の重なりサブピクセルを注目サブピクセルとし、P(n,N)は、N番目の走査ラインのn番目の走査サブピクセルの発光係数、s1, s2, s3は、レジスタにより定める重み付け係数である。
また、重み付け係数は、光ビームの中心が位置するサブピクセルと注目したサブピクセルとの位置関係に応じて、与えられる露光エネルギーの量を図8の場合と同様に光ビームのビームプロファイルを近似して定めればよい。
いずれにせよ、P(n,N−1)及びP(n,N)に乗じる重み付け係数も自由に設定できるようにしてよいことは、式(2)においてP(n)に乗じる重み付け係数の場合と同様である。
なお、走査ラインの重なりに対応する1画素分の現像剤消費量を求めたい場合には、例えば図19に示した例の場合には、c,d,e,fの各重なりサブピクセルについて現像剤消費量を求め、これらを加算すればよい。
そして、この算出結果を元に、現像剤切れをユーザに警告して現像剤の補充を準備させたり、サービス拠点に通知して交換用の現像剤パッケージを配送させたりすることができることは、図8乃至図14を用いて説明してきた方法の場合と同様である。
1ページの現像剤消費量=走査ラインの重み付け係数×Σ(走査サブピクセルについて求めた露光エネルギー−走査ライン用の現像閾値)+重なりラインの重み付け係数×Σ(重なりサブピクセルについて求めた露光エネルギー−重なりライン用の現像閾値)
・・・式(4)
ここで、Σは、1ページ内の全サブピクセルについて総和を求めることを示す。
実験によって求める場合には、例えば、1ラインべた、1ライン白のように、1ライン置きに描かれた画像を形成する場合の現像剤消費量と、全面べた画像を形成する場合の現像剤消費量とを測定し、前者がA、後者がBだった場合、走査ラインと重なりラインの重み付け係数の比は、以下の式で求めることができる。
走査ラインの現像剤消費量:重なりラインの現像剤消費量=A:B/2−A
走査ラインの現像剤消費量:重なりラインの現像剤消費量=C:D−2C
このように求めた重み付け係数を使い、現像剤消費量を演算することにより、より正確な現像剤消費量を予測することが可能になる。
ところで、以上説明してきたような現像剤消費量検出方法は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータにおいて、CPUに所要のプログラムを実行させ、形成する画像の画像データを入力して上述した手順の計算を実行させることにより、実行することもできる。
しかし、各サブピクセルにおける露光エネルギーや現像剤消費量を計算して加算する処理については、固定的な計算の繰り返しであるため、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェアに行わせた方が、低コストで高速な処理を実現できる。
図20に示すとおり、このASIC200は、マトリクス生成部201,現像剤消費量演算部202,アダー203,カウンタ204,先行ラインデータ保持用ラインメモリ205を備える。
そして、ASIC200に現像剤消費量を計算させる場合、現像剤消費量演算部202が参照するレジスタに、重み付け係数や現像閾値等、必要な値を設定すると共に、マトリクス生成部201に、形成する画像の画像データを入力する。
そして、その算出した現像剤消費量は、走査サブピクセルと重なりサブピクセルとで別々に、1画素分加算し、アダー203に入力する。なお、現像剤消費量演算部202は、1画素クロック内に、これらの演算を行うことができる。
次のカウンタ204がそのキャリーをカウントすることにより、現像剤消費量の総和が、走査ラインと重なりラインについて別々に計数される。この結果はレジスタに格納され、外部のCPUがこれを読み出し、必要に応じて重み付けを行って加算することにより、1ページ分の現像剤消費量を算出することができる。そして、これを累積加算することにより、現像剤消費量の累積値も算出することができる。
また、上記のASIC200において、現像剤消費量演算部202がサブピクセル毎に現像剤消費量をアダー203に入力して累算するようにしてもよい。
図21に示すように、この画像形成装置210は、CPU211,ROM212,RAM213,NVRAM(不揮発メモリ)214,通信I/F215,ASIC200,エンジン部216を備え、これらがシステムバス217により接続されている。
そして、CPU211は、画像形成装置210全体を統括制御する制御手段であり、ROM212やNVRAM214に記録された種々のプログラムを実行することにより、現像剤消費量検出手段等の各手段として機能する。
RAM213は、一時的に使用するデータを記憶したり、CPU211のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
NVRAM214は、フラッシュメモリやSD(Secure Digital)メモリ等による書き換え可能な不揮発性記憶手段であり、CPU211が実行するプログラム及び、現像剤消費量検出に使用する重み付け係数や発光係数等の装置の電源がOFFされた後でも保持しておく必要があるパラメータの値等を記憶する。
ASIC200は、図21に示したような、現像剤消費量検出のための計算を行う回路であり、現像剤消費量検出手段の一部である。
エンジン部216は、少なくとも、光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成手段であるプリントエンジンを有し、その他、画像形成装置210の機能に応じて、スキャナエンジン、自動原稿給装装置、ソーター、フィニッシャ等を有する。
そして、この値に基づき、現像剤切れや、現像剤切れ間近の警告を行うことができる。この場合において、以上説明してきた現像剤消費量検出方法によれば、現像剤の消費量を非常に精度よく求めることができるため、トナーボトルやプロセスカートリッジといった現像剤パッケージの状態を物理的に検出するセンサを省略することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
また、現像剤パッケージに、書き換え可能な不揮発メモリを設け、ここに現像剤パッケージ内の現像剤をどの程度消費したかを示す情報を記憶させておけば、現像剤パッケージを複数の画像形成装置で使いまわす場合でも、記憶させた消費量を参照し、現像剤の残量を正確に把握することができる。
また、光ビームの重なりによる潜像分布を計算により求め、その潜像分布の計算結果を用いて現像剤消費量を求めるようにすれば、一層精度を向上させることができる。
なお、実施例においては、露光量として露光エネルギーを求める例について説明したが、現像剤消費量との関連がわかるパラメータであれば、これ以外のパラメータにより露光量を求めるようにしてよいことは、もちろんである。
この場合、各走査サブピクセル及び各重なりサブピクセルにおける露光量を、サブピクセルが走査サブピクセルであるか重なりサブピクセルであるかに応じた重み付けを行って加算するようにすれば、光ビームの重なり具合も考慮したより高精度の検出が可能となる。
また、発光係数に乗じる重み付け係数の値を、光ビームのビームプロファイルの形状を近似した値に定めるようにしても、実際の書き込みの状況を反映したより高精度の検出が可能となる。
また、各サブピクセルについて求める露光量として、重み付け係数と発光係数とを乗算した値を加算して得た値のうち、所定の閾値を超えた部分の値を採用するようにすれば、実際の露光量と潜像担持体への現像剤付着量との関係を反映させたより高精度の検出が可能となる。
また、重み付け係数と発光係数とを乗算した値を加算して得た値が、所定の上限値を超えた場合には、その上限値を採用することによっても、実際の露光量と潜像担持体への現像剤付着量との関係を反映させたより高精度の検出が可能となる。
この場合、所定の上限値を、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加が頭打ちになる露光量を示す値に設定すると、露光量と現像剤付着量との関係を一層よく反映させることができる。
なお、以上説明してきた実施形態において、具体的な処理手順、計算式、画素やビームスポットのサイズや形状、サブピクセルの区切り方等が上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、サブピクセル毎に求めた露光エネルギーから現像剤消費量の換算値を求める際に、現像閾値や上限値は用いず、露光エネルギーと換算値の対応関係を定めたテーブルを用意しておき、これを参照して換算値を求めるようにしてもよい。このようにすれば、テーブルを記憶させるための記憶容量は必要となるが、露光エネルギーと換算値との対応関係をより正確に定め、現像剤消費量検出の精度を上げることができる。また、このようなテーブルは、ASIC200を作成する際には例えば現像剤消費量演算部202あるいはここから参照可能なメモリに記憶させればよい。
また、画素を走査サブピクセルと重なりサブピクセルとに分割する場合には、主走査方向には画素を分割しなくても、一応の効果は得ることができる。
さらにまた、複数色の現像剤を使用するカラー画像形成についても、色毎に上述した方法を適用すれば、色毎の現像剤消費量を検出することが可能である。この場合において、色毎にビームの出力や現像剤の特性等が異なる場合が考えられるので、重み付け係数や露光閾値、上限値等は、色毎に設定できるようにするとよい。
また、ここで述べた変形例や、他の項目で記載した変形例を、矛盾しない範囲で組み合わせて適用可能であることは、もちろんである。
従って、この発明を適用することにより、画像形成装置における現像剤のエンドやニアエンド等を、ユーザやサービス拠点に的確に報知することができるようになる。
201:マトリクス生成部,202:現像剤消費量演算部,203:アダー,
204:カウンタ,205:先行ラインデータ保持用ラインメモリ,
210:画像形成装置,211:CPU,212:ROM,213:RAM,
214:NVRAM,215:通信I/F,216:エンジン部
Claims (21)
- 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出方法であって、
画像形成される2次元のエリアを、前記光ビームの主走査方向及び副走査方向に、少なくとも前記主走査方向と前記副走査方向の一方について書き込み画素よりも細かいマトリクス状のサブピクセルに分割し、
その各サブピクセルに照射される光ビームの重なりによる潜像分布を計算により求め、
その求めた潜像分布に基づいて現像剤消費量を求めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出方法であって、
画素幅を前記光ビームの主走査方向に複数に分割して複数のサブピクセルを設け、
注目したサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目したサブピクセルから所定距離以内の各サブピクセルについてサブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各サブピクセルにおける露光量を求め、
前記各サブピクセルにおける露光量を全サブピクセルについて加算した値に基づいて前記現像剤消費量を求めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出方法であって、
画素幅を前記光ビームの副走査方向に複数に分割して、走査ラインと対応する走査サブピクセルと、隣接する走査ラインを走査する光ビームの重なりと対応する重なりサブピクセルとを設け、
注目した重なりサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した重なりサブピクセルと隣接した走査ラインの走査サブピクセルであって前記注目した重なりサブピクセルから所定距離以内の各走査サブピクセルについて、走査サブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各重なりサブピクセルにおける露光量を求め、
前記各重なりサブピクセルにおける露光量を全重なりサブピクセルについて加算した値に基づいて、前記光ビームの副走査方向の走査の重なりに起因する現像剤消費量を求め、
その値を用いて前記画像形成装置における現像剤消費量を求めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出方法であって、
画素幅を前記光ビームの副走査方向に複数に分割して、走査ラインと対応する走査サブピクセルと、隣接する走査ラインを走査する光ビームの重なりと対応する重なりサブピクセルとを設け、
注目した走査サブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した走査サブピクセルと同じラインの走査サブピクセルであって前記注目した走査サブピクセルから所定距離以内の各サブピクセルについてサブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各走査サブピクセルにおける露光量を求め、
注目した重なりサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した重なりサブピクセルと隣接した走査ラインの走査サブピクセルであって前記注目した重なりサブピクセルから所定距離以内の各走査サブピクセルについて、走査サブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各重なりサブピクセルにおける露光量を求め、
前記各走査サブピクセル及び各重なりサブピクセルにおける露光量を全サブピクセルについて加算した値に基づいて前記現像剤消費量を求めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項4記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記各走査サブピクセル及び各重なりサブピクセルにおける露光量を加算する際、サブピクセルが走査サブピクセルであるか重なりサブピクセルであるかに応じた重み付けを行って加算するようにしたことを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項5記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記走査サブピクセルであるか重なりサブピクセルであるかに応じた重み付けのための係数を、前記光ビームの副走査方向のビームプロファイルに基づいて定めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項2乃至6のいずれか一項記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記各サブピクセルについて求める露光量として、前記重み付け係数と前記発光係数とを乗算した値を加算して得た値のうち、所定の閾値を超えた部分の値を採用することを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項7記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記所定の閾値を、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加の割合が一定基準を超える最低限の露光量を示す値に設定することを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項2乃至8のいずれか一項記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記重み付け係数の値を、前記光ビームのビームプロファイルを近似した値に定めることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項2乃至8のいずれか一項記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記位置関係と前記重み付け係数の値との対応関係が、主走査方向について左右対称であることを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項2乃至10のいずれか一項記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記各サブピクセルについて求める露光量として、前記重み付け係数と前記発光係数とを乗算した値を加算して得た値が、所定の上限値を超えた場合には、その上限値を採用することを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項11記載の現像剤消費量検出方法であって、
前記所定の上限値を、露光量の増加に対する現像剤の消費量の増加が頭打ちになる露光量を示す値に設定することを特徴とする現像剤消費量検出方法。 - 請求項1乃至12のいずれか一項記載の現像剤消費量検出方法により当該画像形成装置における現像剤の消費量を検出する現像剤消費量検出手段を有する画像形成装置。
- 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出装置であって、
画像形成される2次元のエリアを、前記光ビームの主走査方向及び副走査方向に、少なくとも前記主走査方向と前記副走査方向の一方について書き込み画素よりも細かいマトリクス状のサブピクセルに分割し、その各サブピクセルに照射される光ビームの重なりによる潜像分布を計算により求める手段と、
該手段が求めた潜像分布に基づいて現像剤消費量を求める手段とを有することを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出装置であって、
画素幅を前記光ビームの主走査方向に複数に分割して複数のサブピクセルを設け、注目したサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目したサブピクセルから所定距離以内の各サブピクセルについてサブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各サブピクセルにおける露光量を求める手段と、
該手段が求めた各サブピクセルにおける露光量を全サブピクセルについて加算した値に基づいて前記現像剤消費量を求める手段とを設けたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出装置であって、
画素幅を前記光ビームの副走査方向に複数に分割して、走査ラインと対応する走査サブピクセルと、隣接する走査ラインを走査する光ビームの重なりと対応する重なりサブピクセルとを設け、注目した重なりサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した重なりサブピクセルと隣接した走査ラインの走査サブピクセルであって前記注目した重なりサブピクセルから所定距離以内の各走査サブピクセルについて、走査サブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各重なりサブピクセルにおける露光量を求める手段と、
該手段が求めた各重なりサブピクセルにおける露光量を全重なりサブピクセルについて加算した値に基づいて、前記光ビームの副走査方向の走査の重なりに起因する現像剤消費量を求める手段と、
該手段が求めた現像剤消費量の値を用いて前記画像形成装置における現像剤消費量を求める手段とを有することを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 光ビームにより形成した潜像を現像して画像を形成する画像形成装置における現像剤消費量を求める現像剤消費量検出装置であって、
画素幅を前記光ビームの副走査方向に複数に分割して、走査ラインと対応する走査サブピクセルと、隣接する走査ラインを走査する光ビームの重なりと対応する重なりサブピクセルとを設け、注目した走査サブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した走査サブピクセルと同じラインの走査サブピクセルであって前記注目した走査サブピクセルから所定距離以内の各サブピクセルについてサブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各走査サブピクセルにおける露光量を求める手段と、
注目した重なりサブピクセルとの位置関係に応じた重み付け係数と、光ビームのオン時間あるいは発光量に比例する発光係数とを乗算した値を、前記注目した重なりサブピクセルと隣接した走査ラインの走査サブピクセルであって前記注目した重なりサブピクセルから所定距離以内の各走査サブピクセルについて、走査サブピクセル毎に求めて加算して得た値に基づいて、前記各重なりサブピクセルにおける露光量を求める手段と、
前記各手段が求めた前記各走査サブピクセル及び各重なりサブピクセルにおける露光量を全サブピクセルについて加算した値に基づいて前記現像剤消費量を求める手段とを設けたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 請求項17記載の現像剤消費量検出装置であって、
前記各走査サブピクセル及び各重なりサブピクセルにおける露光量を加算する際、サブピクセルが走査サブピクセルであるか重なりサブピクセルであるかに応じた重み付けを行って加算するようにしたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 請求項15乃至18のいずれか一項記載の現像剤消費量検出装置であって、
前記各サブピクセルについて求める露光量として、前記重み付け係数と前記発光係数とを乗算した値を加算して得た値のうち、所定の閾値を超えた部分の値を採用するようにしたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 請求項15乃至19のいずれか一項記載の現像剤消費量検出装置であって、
前記位置関係と前記重み付け係数の値との対応関係が、主走査方向について左右対称となるようにしたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。 - 請求項15乃至20のいずれか一項記載の現像剤消費量検出装置であって、
前記各サブピクセルについて求める露光量として、前記重み付け係数と前記発光係数とを乗算した値を加算して得た値が、所定の上限値を超えた場合には、その上限値を採用するようにしたことを特徴とする現像剤消費量検出装置。
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