JP4713784B2 - 給湯装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は給湯装置に関し、詳しくは、
供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設けてある給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の給湯装置では、熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量gsの演算に対し、図4の(イ)に示す如く各運転段X〜Zごとに燃料弁に対する操作量Cと演算燃料供給量gsとの相対関係L1〜L3を設定しておき、上記の燃料弁制御によりこの設定相対関係L1〜L3に応じて燃料弁に対する操作量Cを各時点の演算燃料供給量gs(換言すれば各時点の目標燃料供給量)に対応する操作量に調整することで、各時点においてそのときの演算燃料供給量gsに等しい量の燃料を作動バーナに供給する燃料弁調整状態を得るようにしている。
【0003】
また、同図4の(ロ)に示す如く、上記の燃料弁操作量Cについての設定相対関係L1〜L3とともに、全てのバーナに対し燃焼用空気を供給するファンの出力nと演算燃料供給量gsとの相対関係M1〜M3を各運転段X〜Zごとに設定しておき、このファン出力nについての設定相対関係M1〜M3に応じてファンの出力nを各時点の演算燃料供給量gsに対応する出力に調整するファン制御を行なうことで、上記の燃料弁制御により調整される各時点の燃料供給量(=各時点の演算燃料供給量gs)に適合する量の燃焼用空気を作動バーナに供給するようにしている。
【0004】
そして、従来装置では作動バーナ数を異ならせた複数の運転段X〜Zを設定するのに、それら運転段X〜Zが演算燃料供給量gsの変化方向(横軸方向)においてオーバーラップ部分や欠如部分のない状態で並ぶように、あるいは同図4に示す如く、それら運転段X〜Zが演算燃料供給量gsの変化方向において隣合う運転段の境界部にオーバーラップ部分Rを有する状態で並ぶように各運転段X〜Zを設定し、この設定下において、演算燃料供給量gsが現行の運転段Yの上限燃料供給量gyaよりも大きくなったときには、前述のバーナ切換制御により作動バーナ数のより多い運転段Zへ移行して、図中一点鎖線の矢印で示す如く、その移行先の運転段Zにおける燃料弁操作量Cについての設定相対関係L3及びファン出力nについての設定相対関係M3に応じ燃料弁に対する操作量Cやファン出力nを燃料弁制御及びファン制御によりその時点の演算燃料供給量gsに対応する操作量や出力に調整する構成にしていた。
【0005】
また同様に、演算燃料供給量gsが現行の運転段Zの下限燃料供給量gzbよりも小さくなったときには、前述のバーナ切換制御により作動バーナ数のより少ない運転段Yへ移行して、図中二点鎖線の矢印で示す如く、その移行先の運転段Yにおける燃料弁操作量Cについての設定相対関係L2及びファン出力nについての設定相対関係M2に応じ燃料弁に対する操作量Cやファン出力nを燃料弁制御及びファン制御によりその時点の演算燃料供給量gsに対応する操作量や出力に調整する構成にしていた。
【0006】
なお、図4に示す例では、燃料弁に電磁比例弁を用いることに対しその電磁比例弁の操作電流を燃料弁に対する操作量C(すなわち、作動バーナに対する実際の燃料供給量に対応する値)とし、また、ファンの回転数をファン出力n(すなわち、全てのバーナに対する燃焼用空気供給量に対応する値)としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の給湯装置では、作動バーナ数の増加側への運転段の移行があったとき、前記燃料弁制御の継続実行にかかわらず、その移行直後において熱交換器からの供給湯温がオーバーシュート的な形態で目標湯温よりも大きく上昇してしまう問題があった。
【0008】
さらにまた、熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算には、その演算を熱交換器からの供給湯の検出温に基づいて行なうフィードバック方式が一般に採用されるが、この場合、上記のオーバーシュート的な湯温上昇に対しその解消の為に演算燃料供給量gsを大きく減少させる演算が行なわれることで、演算燃料供給量gsが移行先の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなってしまう(特に、作動バーナ数の増加側への移行の際に移行先の運転段の下限燃料供給量に近い値となった場合の演算燃料供給量gsがオーバーシュート的な湯温上昇に対する上記燃料減少側への演算で容易に下限燃料供給量を下回ってしまう)といったことが生じて、先の作動バーナ数の増加側への運転段の移行に続きバーナ切換制御により作動バーナ数の減少側への運転段の復帰移行が行なわれてしまい、これが原因で、運転段の移行が2つの運転段の間で振動的に繰り返されるハンチング現象が生じる問題もあった。
【0009】
また同様に、従来の給湯装置では、作動バーナ数の減少側への運転段の移行があったとき、前記燃料弁制御の継続実行にかかわらず、その移行直後において熱交換器からの供給湯温がアンダーシュート的な形態で目標湯温よりも大きく低下してしまう問題もあり、さらに、上記フィードバック方式の採用下において上記のアンダーシュート的な湯温低下に対しその解消の為に演算燃料供給量gsを大きく増加させる演算が行なわれることで、演算燃料供給量gsが移行先の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなってしまう(特に、作動バーナ数の減少側への移行の際に移行先の運転段の上限燃料供給量に近い値となった場合の演算燃料供給量gsがアンダーシュート的な湯温低下に対する上記燃料増加側への演算で容易に上限燃料供給量を上回ってしまう)といったことが生じて、先の作動バーナ数の減少側への運転段の移行に続きバーナ切換制御により作動バーナ数の増加側への運転段の復帰移行が行なわれてしまい、これが原因で、やはり運転段の移行が2つの運転段の間で振動的に繰り返されるハンチング現象が生じる問題もあった。
【0010】
そして従来、これらの問題を極力抑止するのに上記フィードバック方式の演算における係数値の調整が行なわれるが、この係数値の調整だけでは上記したオーバーシュート的な湯温上昇やアンダーシュート的な湯温低下の問題とハンチング現象の問題との両方を効果的に抑止する(換言すれば、制御の応答性と安定性という相反する課題を効果的に両立する)ことができず、また、上記のハンチング現象を防止するのに、複数の運転段の設定において燃料弁操作量Cやファン出力nについての各運転段X〜Zごとの設定相対関係L1〜L3,M1〜M3を演算燃料供給量gsの変化方向に単純に平行移動した形態で隣合う運転段の境界部における前述のオーバーラップ部分Rを幅広く設定することも行なわれるが、このような設定形態で幅広のオーバーラップ部分Rを単純に固定設定するのでは、装置全体としてのターンダウン比が小さくなってバーナ切換制御方式の利点が損なわれてしまう。
【0011】
なお、上記のオーバーシュート的な湯温上昇やアンダーシュート的な湯温低下が生じるのは、給湯運転状態において全てのバーナに供給される燃焼用空気のうち燃焼作動停止状態の非作動バーナに供給される燃焼用空気が熱交換器に対して冷却作用を及ぼすことに起因するものであり、作動バーナ数の増加側への運転段の移行の場合には、その移行により非作動バーナ数が減少して上記の冷却作用を及ぼす燃焼用空気の量が減少することで、供給水に対する加熱効率が移行前の運転段に比べ移行後の運転段の方が高くなり、この加熱効率の上昇分だけ熱交換器からの供給湯温が上昇することがオーバーシュート的な湯温上昇の発生原因になる。
【0012】
また、作動バーナ数の減少側への運転段の移行の場合には、その移行により非作動バーナ数が増加して上記の冷却作用を及ぼす燃焼用空気の量が増加することで、供給水に対する加熱効率が移行前の運転段に比べ移行後の運転段の方が低くなり、この加熱効率の低下分だけ熱交換器からの供給湯温が低下することがアンダーシュート的な湯温低下の発生原因になる。
【0013】
以上の実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な制御形態を採ることで上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
〔1〕請求項1に係る発明は給湯装置に係り、その特徴は、
供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設ける構成において、
前記制御手段を、作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に高温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正するバーナ数増加時用の補正制御を実行する構成にしてある点にある。
【0015】
つまり、この構成によれば、作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間内に熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に高温になったとき上記補正を行なうから、それら設定時間や許容温度差を適当な値に設定しておけば、前述のオーバーシュート的な湯温上昇が供給水の温度や燃焼用空気の温度などの諸条件の変化で不確定に発生することにかかわらず、そのオーバーシュート的な湯温上昇の発生を発生初期の段階で確実に検出して、その発生初期に上記補正を的確に実行させることができる。
【0016】
そして、その補正において、移行先の作動バーナ数増加側の運転段における燃料弁操作量についての設定相対関係(燃料弁に対する操作量と演算燃料供給量との設定相対関係)を燃料弁の燃料減少操作側へ補正する補正形態を採ることで、オーバーシュート的な湯温上昇の発生時には、前述の燃料弁制御において燃料弁を、その時点の演算燃料供給量に等しい量の燃料を作動バーナに供給する燃料弁調整状態(すなわち、補正非実行下の燃料弁制御により得られる燃料弁調整状態)よりも燃料供給量の減少操作側(略言すれば閉弁側)の調整状態にして、作動バーナへの燃料供給量(実際の燃料供給量)をその時点の演算燃料供給量よりも少量にし、これにより、オーバーシュート的な湯温上昇をその発生初期の段階において効果的に抑止することができる。
【0017】
また、このようにオーバーシュート的な湯温上昇を効果的に抑止できることで、熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算を熱交換器からの供給湯の検出温に基づいて行なうフィードバック方式の採用において、オーバーシュート的な湯温上昇に対しその解消の為に演算燃料供給量を大きく減少させる演算が行なわれるといったことを回避して、そのようなオーバーシュート的な湯温上昇に原因する燃料減少側への演算のために作動バーナ数の減少側への運転段の復帰移行が先の作動バーナ数の増加側への運転段の移行に続いて生じるのを防止でき、これにより、作動バーナ数の増加側への運転段の移行を発端とする前述のハンチング現象も効果的に防止することができる。
【0018】
しかも、ハンチング現象を防止するのに、従前の如く複数の運転段の設定において燃料弁操作量についての各運転段ごとの設定相対関係を演算燃料供給量の変化方向に単純に平行移動した形態で幅広のオーバーラップ部分を隣合う運転段の境界部に固定的に設定するといったものではなく、上記の如く移行先の運転段における燃料弁操作量についての設定相対関係をオーバーシュート的な湯温上昇が生じたときに燃料弁の燃料減少操作側へ補正することでハンチング現象も併せ防止するものであるから、装置全体としてのターンダウン比は大きく確保することができる。
【0019】
〔2〕請求項2に係る発明は給湯装置に係り、その特徴は、
供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設ける構成において、
前記制御手段を、作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に低温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正するバーナ数減少時用の補正制御を実行する構成にしてある点にある。
【0020】
つまり、この構成によれば、請求項1に係る発明と同様、作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間内に熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に低温になったとき上記補正を行なうから、それら設定時間や許容温度差を適当な値に設定しておけば、前述のアンダーシュート的な湯温低下が供給水の温度や燃焼用空気の温度などの諸条件の変化で不確定に発生することにかかわらず、そのアンダーシュート的な湯温低下の発生を発生初期の段階で確実に検出して、その発生初期に上記補正を的確に実行させることができる。
【0021】
そして、その補正において、移行先の作動バーナ数減少側の運転段における燃料弁操作量についての設定相対関係(燃料弁に対する操作量と演算燃料供給量との設定相対関係)を燃料弁の燃料増加操作側へ補正する補正形態を採ることで、アンダーシュート的な湯温低下の発生時には、前述の燃料弁制御において燃料弁を、その時点の演算燃料供給量に等しい量の燃料を作動バーナに供給する燃料弁調整状態(すなわち、補正非実行下の燃料弁制御により得られる燃料弁調整状態)よりも燃料供給量の増加操作側(略言すれば開弁側)の調整状態にして、作動バーナへの燃料供給量(実際の燃料供給量)をその時点の演算燃料供給量よりも大量にし、これにより、アンダーシュート的な湯温低下をその発生初期の段階において効果的に抑止することができる。
【0022】
また、このようにアンダーシュート的な湯温低下を効果的に抑止できることで、前述のフィードバック方式の採用において、アンダーシュート的な湯温低下に対しその解消の為に演算燃料供給量を大きく増加させる演算が行なわれるといったことを回避して、そのようなアンダーシュート的な湯温低下に原因する燃料増加側への演算のために作動バーナ数の増加側への運転段の復帰移行が先の作動バーナ数の減少側への運転段の移行に続いて生じるのを防止でき、これにより、作動バーナ数の減少側への運転段の移行を発端とする前述のハンチング現象も効果的に防止することができる。
【0023】
しかも、請求項1に係る発明と同様、ハンチング現象を防止するのに、従前の如く複数の運転段の設定において燃料弁操作量についての各運転段ごとの設定相対関係を演算燃料供給量の変化方向に単純に平行移動した形態で幅広のオーバーラップ部分を隣合う運転段の境界部に固定的に設定するといったものではなく、上記の如く移行先の運転段における燃料弁操作量についての設定相対関係をアンダーシュート的な湯温低下が生じたときに燃料弁の燃料増加操作側へ補正することでハンチング現象も併せ防止するものであるから、装置全体としてのターンダウン比は大きく確保することができる。
【0024】
〔3〕請求項3に係る発明は給湯装置に係り、その特徴は、
供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設ける構成において、
前記制御手段を、作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に高温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正するバーナ数増加時用の補正制御と、
作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に低温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正するバーナ数減少時用の補正制御とを実行する構成にしてある点にある。
【0025】
つまり、この構成によれば、請求項1に係る発明と請求項2に係る発明とを組み合わせ実施する形態にして、作動バーナ数の増加側への運転段の移行で生じるオーバーシュート的な湯温上昇と作動バーナ数の減少側への運転段の移行で生じるアンダーシュート的な湯温低下との両方を効果的に抑止でき、また併せて、前述のハンチング現象も作動バーナ数の増加側への運転段の移行を発端とするものと作動バーナ数の減少側への運転段の移行を発端とするものとの両方について効果的に防止でき、これらの点で給湯性能に一層優れた給湯装置にすることができる。
【0026】
〔4〕請求項4に係る発明は、請求項1又は3に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記制御手段を、前記バーナ数増加時用の補正制御の実行で前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正したとき、その補正状態をそのときの運転段からの前記バーナ切換制御による作動バーナ数減少側の運転段への復帰移行の際にも保持しておく構成にしてある点にある。
【0027】
つまり、この構成によれば、移行先の作動バーナ数増加側の運転段において、その運転段の燃料弁操作量についての設定相対関係(燃料弁に対する操作量と演算燃料供給量との設定相対関係)がバーナ数増加時用の補正制御で燃料弁の燃料減少操作側へ補正された場合には、その後、上記補正状態の保持により、作動バーナへの燃料供給量(実際の燃料供給量)がその運転段の下限燃料供給量よりも設定相対関係の補正分だけ更に小さい値を下回る状態になったときに、演算燃料供給量がその運転段の下限燃料供給量を下回る状態になって、作動バーナ数減少側の運転段への復帰移行が行なわれることになる。
【0028】
すなわち、このことにより、上記補正が移行先の作動バーナ数増加側の運転段においてあった場合には、その作動バーナ数増加側の運転段とそれに隣合う作動バーナ数減少側の運転段との間の境界部における前述オーバーラップ部分の幅を実質的に拡大することができ、これにより、オーバーシュート的な湯温上昇の発生時点での上記補正によりフィードバック方式の採用下での燃料減少側への演算を前述の如く回避することと相俟って、作動バーナ数の増加側への運転段の移行を発端とするハンチング現象を一層効果的に防止することができる。
【0029】
〔5〕請求項5に係る発明は、請求項2又は3に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記制御手段を、前記バーナ数減少時用の補正制御の実行で前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正したとき、その補正状態をそのときの運転段からの前記バーナ切換制御による作動バーナ数増加側の運転段への復帰移行の際にも保持しておく構成にしてある点にある。
【0030】
つまり、この構成によれば、請求項4に係る発明と同様、移行先の作動バーナ数減少側の運転段において、その運転段の燃料弁操作量についての設定相対関係(燃料弁に対する操作量と演算燃料供給量との設定相対関係)がバーナ数減少時用の補正制御で燃料弁の燃料増加操作側へ補正された場合には、その後、上記補正状態の保持により、作動バーナへの燃料供給量(実際の燃料供給量)がその運転段の上限燃料供給量よりも設定相対関係の補正分だけ更に大きい値を上回る状態になったときに、演算燃料供給量がその運転段の上限燃料供給量を上回る状態になって、作動バーナ数増加側の運転段への復帰移行が行なわれることになる。
【0031】
すなわち、このことにより、上記補正が移行先の作動バーナ数減少側の運転段においてあった場合には、その作動バーナ数減少側の運転段とそれに隣合う作動バーナ数増加側の運転段との間の境界部における前述オーバーラップ部分の幅を実質的に拡大することができ、これにより、アンダーシュート的な湯温低下の発生時点での上記補正によりフィードバック方式の採用下での燃料増加側への演算を前述の如く回避することと相俟って、作動バーナ数の減少側への運転段の移行を発端とするハンチング現象を一層効果的に防止することができる。
【0032】
なお、請求項1〜5のいずれか1項に係る発明の実施においては、バーナ数増加時用の補正制御やバーナ数減少時用の補正制御で燃料弁操作量についての設定相対関係を補正したとき、その補正に伴い先述のファン出力についての設定相対関係も併せ補正するようにして、その補正下での実際の燃料供給量に適合する量の燃焼用空気を作動バーナに供給するようにするのが望ましいが、燃料弁操作量についての設定相対関係の補正だけでもある程度良好な燃焼状態を維持できるのであれば、ファン出力についての設定相対関係の補正は省略するようにしてもよい。
【0033】
また、請求項4又は5に係る発明の実施においては、補正状態の保持において燃料弁操作量についての設定相対関係の補正量を一定に維持する保持形態、あるいは、燃料弁操作量についての設定相対関係の補正量をオーバーシュート的な湯温上昇やアンダーシュート的な湯温低下の発生に対する補正実施時とその後の補正保持時とで相違させる保持形態のいずれを採用してもよい。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は給湯装置を示し、この給湯装置では、バーナユニット1の燃焼室2に設けた水加熱用の熱交換器3に対し給水路4を通じて給水することで、その供給水Wiを熱交換器3の通過過程でバーナユニット1により加熱し、この加熱による生成湯Wo(すなわち、熱交換器3からの送出湯)に対しバイパス路5による給水路4からの分流水Wi′を混合した湯Wmを給湯路6を通じて必要箇所へ供給する。
【0035】
7は運転制御を司る制御部、8は制御部7との間での通信を可能にしたリモコンであり、このリモコン8には、装置のON/OFFを行なう運転スイッチ8a、装置ON状態において点灯する運転ランプ8b、バーナユニット1の燃焼作動状態において点灯する燃焼ランプ8c、バイパス路5による分流水混合後の湯Wmの目標湯温tms(混合後目標湯温)を設定する湯温設定スイッチ8d、その混合後目標湯温tmsなどの種々の情報を表示する表示部8eを設けてある。
【0036】
制御部7は、装置ON状態で給湯路6に装備の給湯栓が開栓されて給水路4のバイパス路分岐箇所よりも上流側における水量センサ9の検出水量qxが設定水量qsを超えると、給湯開始処理として(図2参照)、ファン10の起動によりバーナユニット1への燃焼用空気Aの供給を開始するとともに点火器11を作動させ、また、燃料路12における元弁13,燃料弁14,切換弁15a〜15cの開弁によりバーナユニット1へのガス燃料Gの供給を開始してバーナユニット1を点火し、これに続きフレームロッド16によりバーナユニット1の着火が確認されると、点火器11の作動を停止させた状態でバーナユニット1へのガス燃料Gの供給及び燃焼用空気Aの供給を継続してバーナユニット1の燃焼作動を維持する。
【0037】
そして、この給湯開始処理に続き、制御部7は、給水路4における水量センサ9の検出水量qx及び給水温センサ17の検出水温tiに基づき、分流水混合後の湯Wmの湯温tmを混合後目標湯温tmsにする燃料供給量gs(換言すれば、分流水混合前の湯Woの湯温toを分流水混合後の湯温tmが混合後目標湯温tmsになるような混合前目標湯温tosにする燃料供給量gs)を演算して、バーナユニット1への燃料供給量gがその演算燃料供給量gsになるように燃料弁14に対する操作量C(本例では燃料弁14としての電磁比例弁に対する操作電流)を調整するとともに、燃焼用空気Aの供給量がその演算燃料供給量gsに適合した量になるようにファン10の出力n(本例ではファン回転数)を調整するフィードフォワード(FF)方式の燃焼制御を所定時間T1(例えば20秒程度の時間)にわたって実行し、これにより分流水混合後の湯温tmの混合後目標湯温tmsへ向けての立上げを迅速にする。
【0038】
また、制御部7は、上記の所定時間T1が経過すると、給湯路6における混合後湯温センサ18により検出される分流水混合後の湯温tmに基づき、分流水混合後の湯温tmを混合後目標湯温tmsにする燃料供給量gs(分流水混合前の湯温toを前記の混合前目標湯温tosにする燃料供給量gs)を演算して、先と同様にバーナユニット1への燃料供給量gがその演算燃料供給量gsになるように燃料弁14に対する操作量C(燃料弁14としての電磁比例弁に対する操作電流)を調整するとともに、燃焼用空気Aの供給量がその演算燃料供給量gsに適合した量になるようにファン10の出力n(ファン回転数)を調整するフィードバック(FB)方式の燃焼制御を実行し、これにより分流水混合後の湯温tmを混合後目標湯温tmsに精度良く調整する。
【0039】
なお、上記の各燃焼制御においてユニットバーナ1への燃料供給量gを最大量にしても分流水混合後の湯温tmが混合後目標湯温tmsに至らない場合には、制御部7は給湯路6におけるバイパス路接続箇所よりも下流の箇所に装備の水比例弁19を絞って給湯量(換言すれば、バイパス路5への分流前の給水量)を減少させることで、分流水混合後の湯温tmを混合後目標湯温tmsに調整する。
【0040】
その後、給湯路6の給湯栓が閉栓されて水量センサ9の検出水量qxが設定水量qsよりも小さくなると、制御部7は給湯停止処理として、燃料路12における元弁13,燃料弁14,切換弁15a〜15cの閉弁によりガス燃料Gの供給を停止してバーナユニット1の燃焼作動を停止させるとともに、その燃焼作動の停止から一定時間後にファン10を停止して燃焼用空気Aの供給を停止し、その停止状態で給湯栓の次回の開栓を待つ。
【0041】
バーナユニット1は、図3に示す如く、燃焼用空気Aの混合率を小さくした状態でガス燃料Gを燃焼させる濃バーナ1aと、燃焼用空気Aの混合率を大きくした状態でガス燃料Gを燃焼させる淡バーナ1bとを、濃バーナ1aを両端に位置させる交互配置で夫々複数並置した構造の濃淡燃焼式にしてあり、そして、このバーナユニット1には、各濃バーナ1aにガス燃料Gを吹き込み供給する濃バーナ用のノズル20a,20bを上段に並置するとともに各淡バーナ1bにガス燃料Gを吹き込み供給する淡バーナ用のノズル20cを下段に並置した燃料供給ヘッダ21を装備してある。
【0042】
また、この燃料供給ヘッダ21の内部は、一部の濃バーナ用ノズル20aからガス燃料Gを吹き出させる第1域21aと、残りの濃バーナ用ノズル20bからガス燃料Gを吹き出させる第2域21bと、全ての淡バーナ用ノズル20cからガス燃料Gを吹き出させる第3域21cとに隔壁22a,22bをもって区画し、これら3域21a〜21cに燃料路12からの3本の分岐路12a〜12bを各別に接続して、それら分岐路12a〜12bに前記切換弁15a〜15cを各別に介装してある。
【0043】
つまり、この構造により、上記一部の濃バーナ用ノズル20aからガス燃料Gが供給される一部数の濃バーナ1aのみを作動バーナとして燃焼作動させる第1運転段Xと、濃バーナ1aについてのみ全て作動バーナとして燃焼作動させる第2運転段Yと、全ての濃バーナ1a及び全ての淡バーナ1bを作動バーナとして燃焼作動させる第3運転段Zとを切換弁15a〜15cの操作により選択実施できるようにしてある。
【0044】
なお、ファン10によりバーナユニット1に供給する燃焼用空気Aは、燃焼作動状態にある作動バーナ及び燃焼停止状態にある非作動バーナを問わず常に全てのバーナ1a,1bに一定比率で分配される。
【0045】
一方、上記の運転段X〜Zを設けるのに対し、制御手段としての制御部7は(図4参照)、前記した各燃焼制御において演算燃料供給量gsが現行の運転段X又はYの上限燃料供給量gxa又はgyaよりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量gsが現行の運転段Y又はZの下限燃料供給量gyb又はgzbよりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量gsに応じ切換手段としての前記切換弁15a〜15cを操作するバーナ切換制御を実行する。
【0046】
また、制御部7は、各運転段X〜Zにおいて、燃料弁14に対する操作量としての操作電流Cを図4の(イ)に示す如き操作電流Cと演算燃料供給量gsとの各運転段ごとの設定相対関係L1〜L3に応じて調整する燃料弁制御を実行するとともに、ファン10の出力としてのファン回転数nを同図4の(ロ)に示す如きファン回転数nと演算燃料供給量gsとの各運転段ごとの設定相対関係M1〜M3に応じて調整するファン制御を実行する。
【0047】
すなわち、操作電流Cについての上記相対関係L1〜L3及びファン回転数nについての上記相対関係M1〜M3を運転段X〜Zごとに予め設定しておき、これに対し、各運転段X〜Zにおいて上記燃料弁制御により、操作電流Cについての設定相対関係L1〜L3に応じ燃料弁14としての電磁比例弁に対する操作電流Cを各時点の演算燃料供給量gs(換言すれば各時点の目標燃料供給量)に対応する操作電流に調整することで、各時点においてそのときの演算燃料供給量gsに等しい量の燃料Gを作動バーナに供給する燃料弁調整状態を得る。
【0048】
また、各運転段X〜Zにおいて上記ファン制御により、ファン回転数nについての設定相対関係M1〜M3に応じファン10の回転数Nを各時点の演算燃料供給量gsに対応する回転数に調整することで、上記の燃料弁制御により調整される各時点の燃料供給量gsに適合する量の燃焼用空気を作動バーナに供給する。
【0049】
そして、演算燃料供給量gsが現行の運転段X又はYの上限燃料供給量gxa又はgyaよりも大きくなったときには、前述のバーナ切換制御により作動バーナ数のより多い運転段へ移行して、例えば図4中で一点鎖線の矢印で示す如く、その移行先の運転段Zにおける操作電流Cについての設定相対関係L3及びファン回転数Nについての設定相対関係M3に応じ、燃料弁14としての電磁比例弁に対する操作電流Cやファン10の回転数nを燃料弁制御及びファン制御によりその時点の演算燃料供給量gsに対応するものに調整し、同様に、演算燃料供給量gsが現行の運転段Y又はZの下限燃料供給量gyb又はgzbよりも小さくなったときには、前述のバーナ切換制御により作動バーナ数のより少ない運転段へ移行して、例えば図4中で二点鎖線の矢印で示す如く、その移行先の運転段Yにおける操作電流Cについての設定相対関係L2及びファン回転数nについての設定相対関係M2に応じ、燃料弁14としての電磁比例弁に対する操作電流Cやファン10の回転数nを燃料弁制御及びファン制御によりその時点の演算燃料供給量gsに対応するものに調整する。
【0050】
なお、各運転段X〜Yは、同図4に示す如く演算燃料供給量gsの変化方向において隣合う運転段の境界部にオーバーラップ部分Rを有する状態で並ぶように設定してある。
【0051】
これらバーナ切換制御、燃料弁制御、ファン制御に加え、制御部7は(図2参照)、前述したフィードバック(FB)方式の燃焼制御において、給湯路6における混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toが作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間T2内に前記の混合前目標湯温tos(分流水混合後の湯温tmが混合後目標湯温tmsになるような分流水混合前の湯温tos)よりも許容温度差Δt以上に高温になったとき、その運転段Y又はZの操作電流Cについての設定相対関係L2又はL3を燃料弁14の燃料減少操作側(すなわち、操作電流Cの減少側)へ所定補正量ΔCだけ補正するバーナ数増加時用の補正制御を実行し、例えば、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toが第2運転段Yから第3運転段Zへの移行の後の設定時間T2内に混合前目標湯温tosよりも許容温度差Δt以上に高温になったときには、その第3運転段Zの操作電流Cについての設定相対関係L3を図4の(イ)において破線で示す如く操作電流Cの減少側へ所定補正量ΔCだけ補正した補正相対関係L3′にする。
【0052】
また、制御部7は、前述したフィードバック(FB)方式の燃焼制御において、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toが作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間T2′内に前記の混合前目標湯温tosよりも許容温度差Δt′以上に低温になったとき、その運転段X又はYの操作電流Cについての設定相対関係L1又はL2を燃料弁14の燃料増加操作側(すなわち、操作電流Cの増加側)へ所定補正量ΔC′だけ補正するバーナ数減少時用の補正制御を実行し、例えば、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toが第3運転段Zから第2運転段Yへの移行の後の設定時間T2′内に混合前目標湯温tosよりも許容温度差Δt′以上に低温になったときには、その第2運転段Yの操作電流Cについての設定相対関係L2を同じく図4の(イ)において破線で示す如く操作電流Cの増加側へ所定補正量ΔC′だけ補正した補正相対関係L2′にする。
【0053】
なお、制御部7はバーナ数増加時用の補正制御やバーナ減少時用の補正制御の実行で操作電流Cについての設定相対関係L1又はL2又はL3を上記の如く補正したとき、その補正状態を前述した給湯停止処理の実施時まで保持する構成にしてあり、これにより、作動バーナ数増加側への運転段の移行で上記補正があった場合には、その補正状態が移行先の作動バーナ数増加側の運転段Y又はZから作動バーナ数減少側の運転段X又はYへの復帰移行の際にも保持されているように、また同じく、作動バーナ数減少側への運転段の移行で上記補正があった場合には、その補正状態が移行先の作動バーナ数減少側の運転段X又はYから作動バーナ数増加側の運転段Y又はZへの復帰移行の際にも保持されているようにしてある。
【0054】
つまり、上記の如き補正制御を行なうことにより、作動バーナ数の増加側への運転段の移行の際に湯温to,tmが目標湯温tom,tmsよりもオーバーシュート的に大きく上昇すること、及び、作動バーナ数の減少側への運転段の移行の際に湯温to,tmが目標湯温tom,tmsよりもアンダーシュート的に大きく低下することを防止するとともに、フィードバック(FB)方式の燃焼制御下においてそれらオーバーシュート的な湯温上昇やアンダーシュート的な湯温低下が原因でそれに続いて生じるハンチング現象(運転段の移行が2つの運転段の間で振動的に繰り返される現象)を併せ防止する。
【0055】
そしてまた、補正制御の実行に対し上記の如く補正状態を保持することにより、バーナ数増加時用の補正制御で操作電流Cについての設定相対関係L2又はL3を操作電流Cの減少側へ補正した場合、その後、作動バーナへの燃料供給量g(実際の燃料供給量)がその運転段Y又はZの下限燃料供給量gyb又はgzbよりも補正量分ΔCだけ更に小さい値を下回る状態になったときに、演算燃料供給量gsがその運転段Y又はZの下限燃料供給量gyb又はgzbを下回る状態になって、作動バーナ数減少側の運転段への復帰移行が行なわれるように、また同じく、バーナ数減少時用の補正制御で操作電流Cについての設定相対関係L1又はL2を操作電流Cの増加側へ補正した場合、その後、作動バーナへの燃料供給量g(実際の燃料供給量)がその運転段X又はYの上限燃料供給量gxa又はgyaよりも補正量分ΔC′だけ更に大きい値を上回る状態になったときに、演算燃料供給量gsがその運転段X又はYの上限燃料供給量gxa又はgyaを上回る状態になって、作動バーナ数増加側の運転段への復帰移行が行なわれるようにし、このことで、上記ハンチング現象の発生をより一層効果的かつ確実に防止する。
【0056】
図4の(ロ)において破線で示す相対関係M3′は、第3運転段Zの操作電流Cについての設定相対関係L3をバーナ数増加時用の補正制御により補正して図4の(イ)における破線の補正相対関係L3′にした場合における第3運転段Zのファン回転数nについての設定相対関係M3を、横軸に演算燃料供給量gsに代えて実際の燃料供給量gを採った状態で示したものであり、また、図4の(ロ)において同じく破線で示す相対関係M2′は、第2運転段Yの操作電流Cについての設定相対関係L2をバーナ数減少時用の補正制御により補正して図4の(イ)における破線の補正相対関係L2′にした場合における第2運転段Yのファン回転数nについての設定相対関係M2を、横軸に演算燃料供給量gsに代えて実際の燃料供給量gを採った状態で示したものである。
【0057】
〔別実施形態〕
次に別の実施形態を列記する。
【0058】
請求項1又は2に係る発明で言う熱交換器3からの供給湯温とは、バイパス路5による分流水混合前の湯温toないし分流水混合後の湯温tmのいずれであってもよく、前述の実施形態では、熱交換器3からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量gsの演算については、分流水混合後の湯温tmを用いて燃料供給量gsを演算し、一方、バーナ数増加時用やバーナ数減少時用の補正制御については、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toを用いて補正の要否を判定する方式を採用したが、これに代え、次のイ〜ハの方式を採用するようにしてもよい。
【0059】
イ. 燃料供給量gsの演算については、分流水混合後の湯温tmを用いて、その分流水混合後の湯温tmを混合後目標湯温tmsにする燃料供給量gsを演算し、これに対し、バーナ数増加時用やバーナ数減少時用の補正制御についても、混合後湯温センサ18により検出される分流水混合後の湯温tmを用いて、その検出温tmが混合後目標湯温tmsよりも許容温度差Δt,Δt′以上に高温ないし低温になったとき補正が必要と判定する方式。
【0060】
ロ. 燃料供給量gsの演算については、分流水混合前の湯温toを用いて、その分流水混合前の湯温toを混合前目標湯温tosにする燃料供給量gsを演算し、これに対し、バーナ数増加時用やバーナ数減少時用の補正制御についても、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toを用いて、その検出温toが混合前目標湯温tosよりも許容温度差Δt,Δt′以上に高温ないし低温になったとき補正が必要と判定する方式。
【0061】
ハ. 前述の実施例とは逆に、燃料供給量gsの演算については、分流水混合前の湯温toを用いて、その分流水混合前の湯温toを混合前目標湯温tosにする燃料供給量gsを演算し、これに対し、バーナ数増加時用やバーナ数減少時用の補正制御については、混合後湯温センサ18により検出される分流水混合後の湯温tmを用いて、その検出温tmが混合後目標湯温tmsよりも許容温度差Δt,Δt′以上に高温ないし低温になったとき補正が必要と判定する方式。
【0062】
なお、前述の実施形態で示した方式及び上記イ〜ハの方式のいずれを採用してもよいが、前述のオーバーシュート的な湯温上昇やアンダーシュート的な湯温低下に対する応答性を高くしてそれら湯温上昇や湯温低下をより効果的に抑止するには、バーナ数増加時用やバーナ数減少時用の補正制御において、混合前湯温センサ23により検出される分流水混合前の湯温toを用いて補正の要否を判定する方式を採る方が望ましい。
【0063】
また本発明は、熱交換器3での生成湯Woに対してバイパス路5による分流水Wi′を混合した湯Wmを必要箇所へ供給する形式の給湯装置に限らず、バイパス路5を装備せずに熱交換器3での生成湯Woを必要箇所へ直接に供給する形式の給湯装置にも適用できる。
【0064】
前述の実施形態では、燃料弁14に対する操作量Cと演算燃料供給量gsとの設定相対関係L1〜L3に基づく燃料弁制御を行なうのに、燃料弁14に対する操作量Cとして弁操作電流を用いる例を示したが、燃料弁14に対する操作量Cとしては、作動バーナへの実際の燃料供給量gと相関のあるものであれば弁操作電流に限らず、弁操作電圧、弁操作電磁力、弁操作部の変位量など、採用燃料弁の形式に応じて種々のものを採用できる。
【0065】
また前述の実施形態では、ファン10の出力nと演算燃料供給量gsとの設定相対関係M1〜M3に基づくファン制御を行なうのに、ファン10の出力nとしてファン回転数を用いる例を示したが、このようなファン制御を行なう場合、ファン10の出力nとしては、ファン回転数に限らず、ファン風量、ファンの吐出圧力や吸込圧力、ファンモータの消費電流など種々のものを採用できる。
【0066】
前述の実施形態では、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁14を複数のバーナに対する共通弁にしたが、これに代え、各バーナに対して個別の燃料弁を装備する装置構成にしてもよく、また、作動バーナの数を切り換える切換手段の具体的構成も、前述の実施形態の如く燃料分岐路12a〜12cの各々に切換弁15a〜15cを介装する構成に限らず種々の構成変更が可能である。
【0067】
運転段X〜Zは3段に限られるものではなく4段以上の複数段ないし2段であってもよく、また本発明は、複数の運転段の設定において隣合う運転段どうしの境界部に前述のオーバーラップ部分Rを設けない場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置の全体構成を示す図
【図2】運転制御のフローチャート
【図3】バーナユニットの構造図
【図4】燃料弁制御及びファン制御を説明するグラフ
【符号の説明】
1a,1b バーナ
3 熱交換器
7 制御手段
10 ファン
14 燃料弁
15a〜15c 切換手段
gs 演算燃料供給量
gxa,gya 上限燃料供給量
gyb,gzb 下限燃料供給量
tm,to 供給湯温
tms,tos 目標湯温
Δt,Δt′ 許容温度差
A 燃焼用空気
C 燃料弁操作量
G 燃料
L1〜L3 設定相対関係
T2,T2′ 設定時間
Wi 供給水
X〜Z 運転段

Claims (5)

  1. 供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
    作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
    及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設けてある給湯装置であって、
    前記制御手段を、作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に高温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正するバーナ数増加時用の補正制御を実行する構成にしてある給湯装置。
  2. 供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
    作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
    及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設けてある給湯装置であって、
    前記制御手段を、作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に低温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正するバーナ数減少時用の補正制御を実行する構成にしてある給湯装置。
  3. 供給水を水加熱用熱交換器の通過過程で加熱する複数のバーナと、それら複数のバーナのうち燃焼作動状態にある作動バーナの数を切り換える切換手段と、作動バーナへの燃料供給量を調整する燃料弁と、給湯運転状態において前記バーナの全てに燃焼用空気を供給するファンとを設け、
    作動バーナ数を異ならせた複数の運転段の設定と前記熱交換器からの供給湯温を目標湯温にする燃料供給量の演算とに対し、その演算燃料供給量が現行の運転段の上限燃料供給量よりも大きくなったとき作動バーナ数のより多い運転段へ移行し、かつ、演算燃料供給量が現行の運転段の下限燃料供給量よりも小さくなったとき作動バーナ数のより少ない運転段へ移行する形態で演算燃料供給量に応じて前記切換手段を操作するバーナ切換制御、
    及び、各運転段において前記燃料弁に対する操作量をその操作量と演算燃料供給量との各運転段ごとの設定相対関係に応じて調整する燃料弁制御を実行する制御手段を設けてある給湯装置であって、
    前記制御手段を、作動バーナ数の増加側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に高温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正するバーナ数増加時用の補正制御と、
    作動バーナ数の減少側への運転段の移行時点から設定時間内に前記熱交換器からの供給湯の検出温が目標湯温よりも許容温度差以上に低温になったとき、その運転段の前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正するバーナ数減少時用の補正制御とを実行する構成にしてある給湯装置。
  4. 前記制御手段を、前記バーナ数増加時用の補正制御の実行で前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料減少操作側へ補正したとき、その補正状態をそのときの運転段からの前記バーナ切換制御による作動バーナ数減少側の運転段への復帰移行の際にも保持しておく構成にしてある請求項1又は3記載の給湯装置。
  5. 前記制御手段を、前記バーナ数減少時用の補正制御の実行で前記設定相対関係を前記燃料弁の燃料増加操作側へ補正したとき、その補正状態をそのときの運転段からの前記バーナ切換制御による作動バーナ数増加側の運転段への復帰移行の際にも保持しておく構成にしてある請求項2又は3記載の給湯装置。
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