JP4259766B2 - 給湯装置 - Google Patents

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  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水路を通して供給される水を複数のバーナ部を備えたバーナの燃焼により加熱して給湯路より給湯する水加熱用の熱交換器と、前記複数のバーナ部において燃料供給状態にする燃焼バーナ部の数を複数段に切り換え、かつ、その燃焼バーナ部への燃料供給量を調節する燃料供給状態調節手段と、前記複数のバーナ部の全てに対して燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段と、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃料供給状態調節手段の作動を制御する制御手段とが備えられ、前記制御手段が、前記給湯路からの給湯が行われるに伴って、前記バーナにて加熱された湯水を給湯目標温度にするのに必要とする前記バーナの目標燃料供給量を求めて、前記燃料供給状態調節手段を制御するとともに、燃焼させるバーナ部に供給すべき前記目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるように前記燃焼用空気供給手段の作動を制御する給湯制御を実行するように構成され、前記燃料供給状態調節手段の制御において、前記目標燃料供給量が大きいほど前記燃焼バーナ部数を多くするように、かつ、前記燃焼バーナ部数の切り換えにおいて、その段を維持する最大目標燃料供給量を、その段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段において、その段を維持する最小目標燃料供給量よりも大きく設定することにより、前記最大目標燃料供給量と前記最小目標燃料供給量との間に燃料供給量のオーバーラップ部を設けて、前記燃焼バーナ部数を切り換えるように構成されている燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような給湯装置は、バーナにて加熱された湯水を給湯目標温度にするのに必要とするバーナの目標燃料供給量を求めて燃料供給状態調節手段を制御することによって、バーナの燃焼を制御するものであり、目標燃料供給量が大きいほど燃焼バーナ部数を多くするように燃焼バーナ部の数を複数段に切り換えることによってターンダウン比を増加させることができるようにしたものである。
そして、燃焼用空気供給手段として例えばファンにより複数のバーナ部の全てに対して燃焼用空気を供給する、つまり、1つのファンから供給される空気を複数のバーナ部に分流させた状態で供給するように構成され、目標燃料供給量の大きさに応じて、燃焼バーナ部の数を複数の段に切り換えるとともに、夫々の段において、燃焼バーナ部が適正燃焼状態になるように燃焼用空気の供給量が調整される構成となっている。従って、一部のバーナ部のみを燃焼させる場合であっても、燃焼用空気は、燃焼させるバーナ部に対して適正量の燃焼用空気が供給される状態としながら全てのバーナ部に供給される構成となっており、燃焼を停止させるバーナ部に対しても燃焼用空気が供給される構成となっている。
【0003】
そして、目標燃料供給量の変化に対する燃焼用空気の供給量としてのファン回転速度の関係が、例えば、図3(a)に示すように設定されており、上述のようなオーバーラップ部を設けることにより、目標燃料供給量が小範囲において繰り返し増減変更することがあっても、燃焼バーナ部数の頻繁な切り換えを抑制して、燃焼バーナ部数の切換えに伴って生じる不安定な燃焼を極力回避し、かつ、前記燃料供給状態調節手段の構成要素となる切換弁などの早期劣化を回避させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成においては、例えば、給湯を開始してから設定時間以上経過して給湯温度の変動が少なく安定している状態で、給湯量の小量の変化等に起因して、燃焼バーナ数の段数の切り換えが行われるような場合において、次のような不利な面があり、未だ改善の余地があった。
【0005】
次に、上記した不利な点について図3(a)を用いて具体的な動作に基づいて説明する。
先ず、従来の制御動作における燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときの動作について説明を加える。
例えば、燃焼バーナ部数が最も少ない1段目の小インプットラインAにて燃料供給状態調節手段を制御しているときに、求められた目標燃料供給量が小インプットラインA上を維持する最大目標燃料供給量Amaxよりも大きくなると、図中の矢印に示すように、小インプットラインA上の最大目標燃料供給量Amaxの点(A1)から、燃焼バーナ部数が2番目に多い2段目の中インプットラインBにおける前記最大目標燃料供給量Amaxと同じ値の点(B1)に移行して、その後はその中インプットラインB上に沿って燃料供給状態調節手段を制御するように燃焼バーナ部数を切り換える。同様にして、中インプットラインB上の点(B2)から全バーナ部を燃焼させる、すなわち、燃焼バーナ数が最も多い3段目の大インプットラインC上に切り換わるときは、中インプットラインBにおける最大目標燃料供給量Bmaxと同じ値の点(C1)に移行して、その後はその大インプットラインC上に沿って燃料供給状態調節手段を制御する構成となっていた。
【0006】
次に、燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときの動作について説明する。
例えば、燃焼バーナ部数が3段目の大インプットラインCにて燃料供給状態調節手段を制御しているときに、求められた目標燃料供給量が大インプットラインC上を維持する最小目標燃料供給量Cminよりも小さくなると、図中の点(C2)から中インプットラインBにおける最小目標燃料供給量Cminと同じ値の点(B3)に移行して、その後はその中インプットラインB上に沿って燃料供給状態調節手段を制御するように燃焼バーナ部数を切り換える。同様にして、中インプットラインB上の最小値の点(B4)から小インプットラインA上に切り換わるときは、中インプットラインBにおける最小目標燃料供給量Bminと同じ値の点(A2)に移行して、その後はその小インプットラインA上に沿って燃料供給状態調節手段を制御する構成となっていた。
そして、従来では、給湯制御が実行されるときは、常に、上記したような制御動作にて燃焼バーナ部数の切り換えが行われる構成となっていた。
【0007】
上記従来構成においては、燃焼バーナ部数の数が多いとき、例えば、全バーナ部を燃焼させる状態においては、全ての燃焼バーナ部に対して適正量の燃焼用空気が供給されることから、バーナにより熱交換器を加熱するときの熱効率は高いものとなる。しかし、燃焼バーナ数の数が少ないとき、例えば、複数のバーナ部のうち一つのバーナ部のみを燃焼させる場合には、燃焼しているバーナ部には適正量の燃焼用空気が供給されるが、このとき、燃焼していない他のバーナ部に対しても燃焼用空気が供給されることになるので、この燃焼していないバーナ部を通して通流する加熱されていない低温の空気が熱交換器に流動することになるので、それだけバーナ全体としての熱効率が低下してしまうことになる。このとき、全バーナ部が燃焼するときの熱効率に比べて燃焼バーナ数の数が減少するほど低いものとなる。
【0008】
具体例で説明すると、例えば、図3(a)の小インプットラインA上の点(A1)から中インプットラインB上の(B1)に切り換わったような場合、バーナ全体に対する目標燃料供給量は同じ(Amax)であるが、小インプットラインAでは最も少ないバーナ部数だけが燃焼しておりバーナ全体としての熱効率が最も低い状態であり、中インプットラインBでは燃焼バーナ部数が小インプットラインAのときよりも多く、バーナ全体としての熱効率が高い状態となる。又、図3(a)の中インプットラインB上の点(B2)から大インプットラインC上の(C1)に切り換わったような場合でも、同様に、バーナ全体に対する目標燃料供給量は同じ(Bmax)であるが、熱効率が高い状態になる。
又、このような燃焼バーナ数の切り換えに伴い、バーナ全体に対する目標燃料供給量は同じでも熱効率が変化する場合としては、燃焼バーナ数の段数が増加する場合だけでなく減少する場合(例えば、図3(a)の点C2や点B4での減少側の切り換え)においても、同様に発生するものである。
【0009】
ところで、給湯を開始してから設定時間が経過して湯温が安定するまでの間において給湯温度が大きく変動しているような場合、又は、給湯を開始してから設定時間が経過していても給湯量や目標給湯温度が大きく変化して給湯装置が大きく変動しているような場合等においては、上記したような従来の制御動作にて制御を行うようにすると、燃焼バーナ数の切り換えが行われた後において、極力早く所望の目標燃料供給量に到達すべく制御することができて都合がよいのであるが、給湯を開始してから設定時間以上経過して給湯温度の変動が少なく安定している状態においては、給湯量の小量の変化等に起因して、燃焼バーナ数の段数の切り換えが行われるような場合においては、燃焼バーナ部数の段数の切換えが行われた直後に、上記したような熱効率の違いによって給湯温度が変動してしまうおそれがあり、この点で改善が望まれていた。尚、上記したような湯温の変動が発生しても元の給湯装置に戻るように給湯制御が実行されることになるが、給湯温度が修正されるまでの間において給湯温度が変動する不利がある。
【0010】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、上述したような不利を解消して、燃焼バーナ数の段数の切換えが行われるときにおける給湯温度の変動を抑制することが可能となる給湯装置を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、給水路を通して供給される水を複数のバーナ部を備えたバーナの燃焼により加熱して給湯路より給湯する水加熱用の熱交換器と、前記複数のバーナ部において燃料供給状態にする燃焼バーナ部の数を複数段に切り換え、かつ、その燃焼バーナ部への燃料供給量を調節する燃料供給状態調節手段と、前記複数のバーナ部の全てに対して燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段と、前記燃焼用空気供給手段及び前記燃料供給状態調節手段の作動を制御する制御手段とが備えられ、
前記制御手段が、前記給湯路からの給湯が行われるに伴って、前記バーナにて加熱された湯水を給湯目標温度にするのに必要とする前記バーナの目標燃料供給量を求めて、前記燃料供給状態調節手段を制御するとともに、燃焼させるバーナ部に供給すべき前記目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるように前記燃焼用空気供給手段の作動を制御する給湯制御を実行するように構成され、
前記燃料供給状態調節手段の制御において、前記目標燃料供給量が大きいほど前記燃焼バーナ部数を多くするように、かつ、前記燃焼バーナ部数の切り換えにおいて、その段を維持する最大目標燃料供給量を、その段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段において、その段を維持する最小目標燃料供給量よりも大きく設定することにより、前記最大目標燃料供給量と前記最小目標燃料供給量との間に燃料供給量のオーバーラップ部を設けて、前記燃焼バーナ部数を切り換えるように構成されている燃焼装置において、
前記制御手段が、給湯を開始してから設定時間が経過した後で、給湯温度が安定もしくは略安定している状態又は前記目標燃料供給量が同じ値もしくは略同じ値を維持している状態において、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときに前記燃焼バーナ部数の切り換えを実行するときには、給湯温度の変動を抑制するために前記目標燃料供給量を補正する補正処理を実行するように構成され、
前記補正処理においては、前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最大目標燃料供給量よりも増加するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最大目標燃料供給量よりも小さく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値に補正し、前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最小目標燃料供給量よりも減少するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最小目標燃料供給量よりも大きく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値に補正するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
給湯を開始してから設定時間が経過した後で、給湯温度が安定もしくは略安定している状態又は前記目標燃料供給量が同じ値もしくは略同じ値を維持している状態(以下、給湯安定状態という)、例えば、給湯使用者が目標給湯温度の湯を継続して使用していると想定されるような場合に、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときに燃焼バーナ部数を切り換えを実行するときには、前記補正処理を実行するのである。
そして、前記給湯安定状態とは異なる状態、例えば、給湯が開始された直後の過渡状態であるような場合、あるいは、前記給湯安定状態であっても給湯量や目標給湯温度が大きく変化した場合等、制御用の偏差が大きく給湯制御の実行により給湯温度が大きく変動しているようなときにおいては、上記したような補正処理を行わずに、従来構成と同様な切り換え動作で燃焼バーナ部数の切り換えを行うようにしているので、燃焼バーナ数の切り換えが行われた後において、同じ値の目標燃料供給量から制御が開始されるので、極力早く所望の目標燃料供給量に到達すべく制御することができて応答性を低下させることがない。
尚、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件としては、例えば、前記給湯目標温度が少し変化したような場合、あるいは、給湯量が少し変化したような場合がある。
【0013】
前記補正処理では、燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、切り換え前の最大目標燃料供給量よりも小さく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値に補正し、燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、切り換え前の最小目標燃料供給量よりも大きく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値に補正するようにしているので、燃焼バーナ部数が増加側に切り換えられた後や、燃焼バーナ部数が減少側に切り換えられた後においては、バーナ全体の熱効率が変化しても、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定された値で制御されることになるから給湯温度の変動が少ないものに抑制される。
【0014】
従って、例えば制御用の偏差が大きく給湯制御の実行により給湯温度が大きく変動しているようなときにおいては、従来構成と同様な切り換え動作で燃焼バーナ部数の切り換えを行うようにして制御の応答性を低下させることがなく、しかも、給湯安定状態において目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときには前記補正処理を実行することにより、湯温の変動を抑制することができ、燃焼バーナ数の段数の切換えが行われるときにおける給湯温度の変動を抑制することが可能となる給湯装置を提供できるに至った。
【0015】
請求項2によれば、請求項1において、前記制御手段が、前記給湯目標温度が少し変化することにより前記所定条件が満たされたものと判断するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、給湯目標温度が少し変化することにより、目標燃料供給量が変化して燃焼バーナ部数の切り換えを行う場合には、上記補正処理を実行するので、燃焼バーナ部数の切り換えが行われた後は、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定された値で制御されることになり、バーナ全体の熱効率の変化に起因した給湯温度の変動が抑制されるので、時間遅れが少ない状態で極力早く変更された給湯目標温度にさせることが可能となり、請求項1を実施するのに好適な手段が得られる。
【0016】
請求項3によれば、請求項1において、前記制御手段が、給湯量が少し変化することにより前記所定条件が満たされたものと判断するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、給湯量が少し変化することにより、目標燃料供給量が変化して燃焼バーナ部数の切り換えを行う場合には、上記補正処理を実行するので、燃焼バーナ部数の切り換えが行われた後は、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定された値で制御されることになり、バーナ全体の熱効率の変化に起因した給湯温度の変動が抑制されるので、給湯温度を極力早く元の給湯温度に戻すことが可能となり、請求項1を実施するのに好適な手段が得られる。
【0017】
請求項4によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記補正処理を実行するときの給湯温度の変動が少なくなるように、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令する修正指令手段が備えられ、前記制御手段が、前記修正指令手段の指令に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値、及び、前記バーナ部数減少側設定値を修正するように構成されていることを特徴とする。
【0018】
ところで、燃焼バーナ部数の切り換えに起因する給湯温度の変動量は、そのときの外気温度や水温の違い等によって異なることがあり、又、給湯装置の個々の配管の接続状況等によっても異なることが考えられるので、バーナ部数増加側設定値やバーナ部数減少側設定値を予め設定した値で固定した状態で使用すると、このような使用状況の差違に対応できず、給湯温度の変動を適正に抑制できないおそれがある。
【0019】
そこで、前記修正指令手段が、バーナ部数増加側設定値の修正情報を指令すると、制御手段がバーナ部数増加側設定値が修正され、前記補正処理を実行する場合において、燃焼バーナ部数の切り換えを増加側に切り換えるときの給湯温度の変動がより少ないものとなる。又、前記修正指令手段が、バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令すると、制御手段がバーナ部数減少側設定値が修正され、前記補正処理を実行する場合において、燃焼バーナ部数の切り換えを減少側に切り換えるときの給湯温度の変動がより少ないものとなる。その結果、請求項1〜3のいずれかを実施するときの好適な手段が得られる。
【0020】
請求項5によれば、請求項4において、前記修正指令手段が、前記給水路を通して供給される水の温度又は外気温度の変化に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
すなわち、給水路を通して供給される水の温度又は外気温度が変化すると、燃焼バーナ部数の切り換えに伴う上記したようなバーナ全体の熱効率の変化に起因した湯温の変化量は異なるので、このような水の温度や外気温度の変化に拘わらず、前記バーナ部数増加側設定値や前記バーナ部数減少側設定値を一定にしておくと、前記補正処理を実行したときにおける給湯温度の変動を適正に抑制できないものとなるおそれがある。
そこで、水の温度又は外気温度の変化に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令することによって、前記バーナ部数増加側設定値やバーナ部数減少側設定値が修正されて、前記補正処理を実行するときの給湯温度の変動を少なくさせることができ、請求項4を実施するのに好適な手段が得られる。
【0022】
請求項6によれば、請求項4又は5において、前記制御手段が前記補正処理を実行する毎に、給湯温度の変動状態を、そのときの前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値と対応つけて逐次記憶するとともに、その記憶情報に基づいて、前記各設定値と給湯温度の変動状態との相関関係を学習する学習手段が備えられ、前記修正指令手段が、前記学習手段の学習結果に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するように構成されていることを特徴とする。
【0023】
すなわち、上記したような修正指令手段の指令により修正した内容で前記補正処理を実行する毎に、給湯温度の変動状態を、そのときの前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値と対応つけて逐次記憶して、前記各設定値と給湯温度の変動状態との相関関係を学習し、その学習結果に基づいて、さらにバーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するようにしているので、常に実際の状況に対応した適正な修正情報を指令することが可能となり、給湯温度の変動をより一層、的確に抑制することが可能となり、請求項4又は5を実施するのに好適な手段が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の燃焼装置を給湯装置に適用した例を図面に基づいて説明する。
【0025】
〔第1実施形態〕
この給湯装置は、図1に示すように、供給される水を加熱して図外の給湯栓に給湯する給湯部K、この給湯部Kの動作を制御する制御手段としての制御部H、この制御部Hに動作情報を指令するリモコン操作部Rなどを備えて構成されている。
【0026】
前記給湯部Kは、燃焼室1内に、水加熱用の熱交換器2、この熱交換器2を加熱するガス燃焼式のバーナ3、このバーナ3に下方から燃焼用空気を通風するとともに、その通風量を変更調整自在な燃焼用空気供給手段としてのファン4などが備えられ、熱交換器2には、例えば家庭用の水道などから水が供給される給水路5、加熱後の湯を給湯する給湯路6がそれぞれ接続されている。
そして、給水路5には、熱交換器2への通水量を検出する通水量センサ7、入水温度を検出する入水温サ−ミスタ8がそれぞれ備えられている。また、給水路1を通して供給される水を熱交換器2を迂回して給湯路6に供給するバイパス路23が設けられ、給湯路6におけるバイパス路23の接続箇所よりも下流側流路部分6aに、給湯量を調整する水比例バルブ24、下流側流路部分6aを通して給湯される湯水の温度を検出する給湯温検出手段としての給湯温サーミスタ25が設けられている。
【0027】
前記バーナ3は、後述するように、複数本のバ−ナ部を備え、燃焼バ−ナ部の本数を複数段に切り換えられるように構成され、燃料供給路10が3つの分岐路10a,10b,10cに分岐され、それぞれの分岐路10a,10b,10cに燃料ガスの供給を断続する電磁操作式の切換弁11a,11b,11cが設けられ、これら切換弁11a,11b,11cの切り換えによって燃焼バ−ナ部の本数が3段に切り換え可能に構成されている。
そして、この分岐箇所よりも上流側の燃料供給路10には、バーナ3への燃料供給量を変更調節自在な電磁操作式のガス量調節弁12、燃料供給を断続する電磁操作式の断続弁13などが備えられ、切換弁11a,11b,11cとガス量調節弁12とが、燃料供給状態調節手段Nとして構成されている。
また、バーナ3の近くには、バーナ3に対する点火動作を実行するイグナイタ14と、バーナ3に着火されたか否かを検出するフレ−ムロッド15とが備えられている。
【0028】
前記バーナ3は、図2に示すように、空気混合率の小なる濃混合気を燃焼させる複数本の濃バーナ3aと空気混合率の大なる淡混合気を燃焼させる複数本の淡バーナ3bとからなる濃淡燃焼バーナで、例えば、15本の濃バーナ3aと14本の淡バーナ3bとが、濃バーナ3aを両端に位置させた状態で交互に並設されている。つまり、15本の濃バーナ3aと14本の淡バーナ3bとが、それぞれバーナ部を構成し、このような複数本のバーナ部3a,3bによってバーナ3が構成されている。
前記濃バーナ3aに燃料ガスを供給する濃用ガス供給口16aと、淡バーナ3bに燃料ガスを供給する淡用ガス供給口16bとが上下2段に配設され、かつ、これらガス供給口16a,16bに燃料ガスを吹き込む図外のノズルを備えたガスヘッダ17が設けられていて、このガスヘッダ17が隔壁によって3つのブロック、つまり、第一ブロック17a、第二ブロック17b、第三ブロック17cに分割されている。
【0029】
この3つに分割された各ブロック17a,17b,17cに対し、上述した3つの分岐路10a,10b,10cが各別に接続され、それぞれの分岐路10a,10b,10cに電磁操作式の切換弁11a,11b,11cが設けられている。
そして、前記切換弁11a,11b,11cの切り換えによって、第一ブロック17aにのみ燃料ガスを供給して、合計7本の濃バーナ3aを燃焼させる状態と、第一ブロック17aと第二ブロック17bとに燃料ガスを供給して、合計15本の濃バーナ3aを燃焼させる状態と、全てのブロック17a,17b,17cに燃料ガスを供給して、合計15本の濃バーナ3aと14本の淡バーナ3bとの全てのバーナを燃焼させる濃淡燃焼状態との3段に切り換え可能に構成されている。
【0030】
前記リモコン操作部Rは、給湯部Kの運転の開始・停止を指令する運転スイッチ18、給湯目標温度を変更設定自在な温度設定スイッチ19、出湯温度や目標温度などを表示する表示部20、運転状態であることを表示する運転ランプ21、バーナが燃焼状態であることを表示する燃焼ランプ22などを備えて構成されている。
【0031】
前記制御部Hは、マイクロコンピュータを備えて構成され、バーナ3にて加熱された湯水を給湯目標温度にするのに必要とするバーナ3の目標燃料供給量を求めて、その目標燃料供給量になるように燃料供給状態調節手段Nを制御するとともに、燃焼バーナ部に供給される目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるように、ファン4の通風量を制御する給湯制御を実行するように構成されている。
【0032】
前記給湯制御は次のような処理を実行する。つまり、給湯部Kが運転状態に設定されている状態で、通水量センサ7にて検出される通水量の検出値Qxが設定量Qsを越えることで熱交換器2への通水開始が検出されると点火処理を実行してバーナ3を燃焼させる。そして、このようにして給湯が開始されてから給湯温度がほぼ安定すると考えられる設定時間(例えば、約20秒)が経過するまでの間は、通水量センサ7、入水温サ−ミスタ8のそれぞれの検出情報、および、温度設定スイッチ19にて設定されている給湯目標温度の情報に基づいて、給湯路6を通して給湯される湯水の温度を給湯目標温度にするために必要なバーナ3の目標燃料供給量を演算にて求め、求めた目標燃料供給量になるように、燃焼させるバーナ3a,3bの本数と、その燃焼バーナ3a,3bへ供給する燃料供給量を制御し、かつ、目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるようにファン4の通風量を制御する、いわゆるフィードフォワード(FF)制御形式での燃焼制御を実行する。その後、給湯開始から設定時間が経過した後は、給湯温サーミスタ25にて検出される給湯温度が給湯目標温度になるようにバーナ3の目標燃料供給量を演算にて求め、求めた目標燃料供給量になるように燃焼させるバーナ3a,3bの本数と、その燃焼バーナ3a,3bへ供給する燃料供給量を制御し、かつ、目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるようにファン4の通風量を制御する、いわゆるフィードバック(FB)制御形式での燃焼制御を実行する。このフィードバック制御形式での燃焼制御において、バーナ3を最大限に燃焼させても、給湯温サーミスタ25による検出温度が給湯目標温度に足りない場合には、水比例バルブ24を絞ることによって給湯目標温度になるように制御するようにしている。
そして、熱交換器2への通水が停止されるに伴って停止処理を実行してバーナ3の燃焼を停止させるように制御するように構成されている。
【0033】
そして、前記制御部Hは、給湯を開始してから設定時間が経過した後で給湯温度が安定もしくは略安定している状態において、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときに前記燃焼バーナ部数を切り換えを実行するときには、給湯温度の変動を抑制するために前記目標燃料供給量を補正する補正処理を実行するように構成されている。
前記補正処理においては、前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最大目標燃料供給量よりも増加するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最大目標燃料供給量よりも小さく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値に補正し、前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最小目標燃料供給量よりも減少するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最小目標燃料供給量よりも大きく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値に補正するように構成されている。
【0034】
前記給湯制御におけるバーナ3とファン4との制御について説明を加えると、図3に示すように、目標燃料供給量に対して燃焼させるバーナ3a,3bの本数を切り換えたときの目標燃料供給量と、ファン4の目標回転速度との関係が予め設定されて記憶されており、その記憶された情報に基づいて実行されるようにしている。
つまり、演算により求めた目標燃料供給量に基づいて、その目標燃料供給量が少ない場合には、小インプットラインAに沿うように、前記分岐路10aの切換弁11aのみを開弁してガス量調節弁12の開度を調節し、かつ、ファン4の回転速度を制御して、7本の濃バーナ3aのみを燃焼させる。そして、目標燃料供給量が多い場合には、大インプットラインCに沿うように、3つの切換弁11a,11b,11cの全てを開弁してガス量調節弁12の開度を調節し、かつ、ファン4の回転速度を制御して、15本の濃バーナ3aと14本の淡バーナ3bとの全てを燃焼させる。また、目標燃料供給量が中間の場合には、中インプットラインBに沿うように、2つの切換弁11a,11bを開弁してガス量調節弁12の開度を調節し、ファン4の回転速度も制御して、15本の濃バーナ3aを燃焼させる。
【0035】
そして、前記給湯制御における燃焼バーナ部数の切り換え、すなわち燃焼させるバーナ3a,3bの本数の切り換えにおいて、その段を維持する最大目標燃料供給量を、その段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段において、その段を維持する最小目標燃料供給量よりも大きくすることにより、その最大目標燃料供給量と最小目標燃料供給量との間に燃料供給量のオーバーラップ部を設けて、燃焼バーナ部数を切り換えるように構成されている。
【0036】
図3の(a)の特性について具体的に説明すると、中インプットラインBを維持する最大目標燃料供給量Bmaxを、大インプットラインCを維持する最小目標燃料供給量Cminよりも大きくすることにより、その最大目標燃料供給量Bmaxと最小目標燃料供給量Cminとの間に設定量の燃料供給量のオーバーラップ部を設けるようにしている。同様にして、小インプットラインAを維持する最大目標燃料供給量Amaxを、中インプットラインBを維持する最小目標燃料供給量Bminよりも大きくすることにより、その最大目標燃料供給量Amaxと最小目標燃料供給量Bminとの間に設定量の燃料供給量のオーバーラップ部を設けるようにしている。
【0037】
図3(b)の特性について説明すると、この特性においても燃焼バーナ部数の切り換え動作、すなわち、インプットラインの切換え動作についての基本的な動作は、図3(a)の特性と同様であるが、この特性においては、燃焼バーナ部数の切り換えにおいて、目標燃料供給量がそのときの段における最大目標燃料供給量よりも増加するに伴って、その段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最大目標燃料供給量よりも小さく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値に補正し、目標燃料供給量がそのときの段における前記最小目標燃料供給量よりも減少するに伴って、その段よりも燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最小目標燃料供給量よりも大きく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値に補正するようになっている。
【0038】
従って、前記補正処理を行うときには図3(b)の特性によりインプットラインの切換え動作を実行し、補正処理を行わないときには図3(a)の特性によりインプットラインの切換え動作を実行するのである。
尚、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件とは、具体的には、給湯栓の開度を少し変化させて給湯量が少し変化することにより、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される状態をいう。
【0039】
前記補正処理における前記燃焼バーナ部数切換処理における燃焼バーナ部数の増大側への切り換えについて、図3の(b)を用いて小インプットラインAから中インプットラインBへの切り換えの例を挙げて説明すると、演算にて求められる目標燃料供給量が、小インプットラインAを維持する最大目標燃料供給量Amaxを越えて、中インプットラインBへ切り換える場合、前記最大目標燃料供給量Amaxよりも小さく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値B5にさせ、その値から中インプットラインBに沿う制御が行われるのである。又、同様に、中インプットラインBから大インプットラインCへ切り換える場合には、中インプットラインBを維持する最大目標燃料供給量Bmaxよりも小さく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値C3にさせ、その値から大インプットラインCに沿う制御が行われるのである。
【0040】
前記燃焼バーナ部数切換処理における燃焼バーナ部数の減少側への切り換えについて、図3の(b)を用いて大インプットラインCから中インプットラインBへの切り換えの例を挙げて説明すると、大インプットラインCを維持する最小目標燃料供給量Cminよりも大きく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値B6にさせ、その値から中インプットラインBに沿う制御が行われる。又、同様に、中インプットラインBから小インプットラインAへ切り換える場合には、中インプットラインBを維持する最小目標燃料供給量Bminよりも大きく、且つ、給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値A3にさせ、その値から小インプットラインAに沿う制御が行われる。
尚、前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値は、夫々、予め設定された値で常に一定値に固定されている。
【0041】
前記制御部の制御動作について、図4、図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、運転スイッチ18がON操作された後に、図外の給湯栓が開操作されるに伴って通水量センサ7の検出値Qxが設定水量Qsを越えて熱交換器2への通水(水流)が検知されると、バーナへの点火処理を実行する(ステップ1,2,3)。つまり、ファン4による通風作動を開始し、かつ、断続弁13、切換弁11a,11b,11c、ガス量調節弁12のそれぞれを開弁調整するとともに、イグナイタ14によってバーナ3に点火させ、フレ−ムロッド15により着火が確認されると、点火動作を停止する。バーナに着火されると、その後は上述したようなフィードフォワード(FF)制御形式での燃焼制御を実行する(ステップ4)。このフィードフォワード(FF)制御形式での燃焼制御においては、前記燃焼バーナ部数切換処理は、図3(a)の特性によりインプットラインの切換え動作を実行する。
【0042】
そして、給湯が開始されてから設定時間ts(約20秒)が経過すると、上述したようなフィードバック(FB)制御形式の燃焼制御に切り換わる(ステップ5,6)。つまり、給湯が開始されてから設定時間tsが経過するまでの間は、図6に示すように、給湯温度は水温に近い低い温度から給湯目標温度にむけて大きく変化している過渡状態であるから、フィードフォワード制御形式での燃焼制御によって極力早く給湯目標温度にさせるようにしている。
そして、その後、前記給湯温サーミスタ25にて検出される給湯温度が目標給湯温度Tsに対する不感帯内(例えば、Ts+3℃〜Ts−3℃の範囲内)に収まっている状態が安定判別時間(数秒〜数十秒程度)以上継続して、給湯温度が安定又は略安定していると判断すると、フィードバック(FB)制御形式の燃焼制御を実行しながら、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときに燃焼バーナ部数の切り換えを実行するときには、前記補正処理を実行する(ステップ7,8)。
尚、このフィードバック制御形式の燃焼制御を開始した後、給湯温度が安定又は略安定していると判断するまでの間、及び、給湯温度が安定又は略安定していると判断した後において、目標燃料供給量が大きく変化するような場合には、前記燃焼バーナ部数切換処理は、図3(a)の特性によりインプットラインの切換え動作を実行する。
【0043】
そして、給湯栓が閉操作されて通水量センサ7の検出値Qxが設定水量Qsを下まわるか、運転スイッチ18がOFF操作されると、各切換弁11a,11b,11c、ガス量調節弁12、断続弁13のそれぞれを閉弁させてバーナ3の燃焼を停止させて、設定時間経過後にファン4の作動を停止させる停止処理を実行する(ステップ9,10,11)。
【0044】
次に、図5に基づいて前記補正処理について説明する。
ステップ8における燃焼制御を実行しているときに、給湯栓の開度を変化させて給湯量が変化することにより、バーナ3の目標燃料供給量の演算処理により、燃焼バーナ部数の段数の切り換え、つまり、インプットラインの切換えが必要であると判断されると、そのときの制御用の偏差が設定量以下であって前記目標燃料供給量が設定少量範囲だけ変化することが予測される場合であれば、燃焼バーナ部数の段数の変化方向が増加側か減少側かを判断する(ステップ21,22,23)。段数の変化方向が増加側であって現在はインプットラインAであれば、目標燃料供給量Ipを図3(b)におけるインプットラインB上の点(B5)に切り換え、その後は切り換えたインプットラインBに沿って制御する(ステップ24,25,30)。段数の変化方向が増加側であって現在はインプットラインBであれば、目標燃料供給量Ipを図3(b)におけるインプットラインC上の点(C3)に切り換え、その後は切り換えたインプットラインCに沿って制御する(ステップ26,30)。
段数の変化方向が減少側であって現在はインプットラインCであれば、目標燃料供給量Ipを図3(b)におけるインプットラインB上の点(B6)に切り換え、その後は切り換えたインプットラインBに沿って制御する(ステップ23,27,28,30)。段数の変化方向が減少側であって現在はインプットラインBであれば、目標燃料供給量Ipを図3(b)におけるインプットラインA上の点(A3)に切り換え、その後は切り換えたインプットラインAに沿って制御する(ステップ29,30)。
このようにして、燃焼バーナ部数の段数を切り換えたときに、給湯温度の変動が少ないものに抑制することが可能となる。
【0045】
〔第2実施形態〕
次の第2実施形態について説明する。
この実施形態では、制御部Hによる制御内容だけ第1実施形態と異なり、その他の構成は同一であるから、第1実施形態と異なる点について説明し、同一構成については説明は省略する。
すなわち、図7に示すように、上記第1実施形態における給湯制御を実行する制御部Hとは別に、前記補正処理を実行するときの給湯温度の変動が少なくなるように、前記給水路5を通して供給される水の温度の変化に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令する修正指令手段100、及び、前記制御部Hが前記補正処理を実行する毎に、給湯温度の変動状態を、そのときの前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値と対応つけて逐次記憶するとともに、その記憶情報に基づいて、前記各設定値と給湯温度の変動状態との相関関係を学習する学習手段101とが備えられ、前記制御部Hは、前記修正指令手段の指令に基づいて、設定単位時間毎に、前記バーナ部数増加側設定値、及び、前記バーナ部数減少側設定値を修正し、且つ、前記学習手段の学習結果が出力される毎に、その学習結果に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するように構成されている。
前記修正指令手段100と前記学習手段101とは、制御部Hと同様にマイクロコンピュータにて構成される。
【0046】
図9のフローチャートに基づいて説明を加えると、給湯制御が実行される設定単位時間(例えば、数分間)毎に入水温サ−ミスタ8の検出結果に基づいて、例えば、図8に示すように、予め設定されているマップデータに基づいてバーナ部数増加側設定値を水温が高いほど大側に、水温が低いほど小側に修正し、バーナ部数減少側設定値を水温が高いほど小側に、水温が低いほど大側に修正する(ステップ41)。このようにしてそのときの水温の変化に応じて給湯温度の変動がより少なくなる適正な値に修正するようにしている。
そして、このような修正処理した結果にて、前記制御部Hが前記補正処理を実行する毎に、給湯温サーミスタ25の検出結果に基づいて、その給湯温度の変動量を計測して、給湯温度の変動状態を、そのときの前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値と対応つけて逐次記憶する(ステップ42、43)。そして、その記憶数Nが設定回数Nsに達する毎に、その記憶情報に基づいて、前記各設定値と給湯温度の変動状態との相関関係により、水温に対して給湯温度の変動がより少なくなる適正値を学習して、マップデータを修正するとともに、バーナ部数増加側設定値やバーナ部数減少側設定値をそのときの水温に対する適正値に修正するようにしている(ステップ44〜47)。
【0047】
従って、バーナ部数増加側設定値やバーナ部数減少側設定値が常に適正な値に修正され、燃焼バーナ部数の段数の切り換えに伴う給湯温度の変動をより一層小さいものに抑制できる。
【0048】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を説明する。
【0049】
(1)上記第2実施形態では、修正指令手段100及び学習手段101が夫々備えられ、学習結果も加味してバーナ部数増加側設定値やバーナ部数減少側設定値の修正を行うようにしたが、この構成に限らず、修正指令手段100だけを備える構成としてもよく、その場合、前記各設定値の修正処理としては、例えば次の(イ)〜(ホ)に例示するような各種の形態で実施してもよい。
(イ)水温の検出値に基づいて、設定時間毎に前記各設定値を修正する構成。
(ロ)外気温度の検出結果に基づいて、設定時間毎に前記各設定値を修正する構成。
(ハ)人為操作式の調節手段を操作することで、前記各設定値を修正する構成。
(ニ)水温や外気温度の検出値に基づいて、又は、人為操作式の調節手段を操作することにより、バーナ部数増加側設定値だけを修正する構成。
(ホ)水温や外気温度の検出値に基づいて、又は、人為操作式の調節手段を操作することにより、バーナ部数減少側設定値だけを修正する構成。
【0050】
(2)上記各実施形態では、前記補正処理を実行するための条件として、給湯を開始してから設定時間が経過した後で、給湯温度が安定もしくは略安定している状態であるか否かを判別する構成を例示したが、このような構成に限らず、給湯を開始してから設定時間が経過した後で、前記目標燃料供給量が同じ値もしくは略同じ値を維持している状態であるか否かを判別する構成とするものでもよい。又、上記各実施形態では、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件として、給湯栓の開度を少し変化させて給湯量が少し変化することにより目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される状態としたが、この構成に限らず、給湯目標温度が少し変化することにより目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される状態としてもよい。
【0051】
(3)上記各実施形態では、給湯開始から設定時間が経過するまでは、フィードフォワード制御形式の燃焼制御を実行するようにしているが、このフィードフォワード制御に代えて、フィードバック制御を実行して実施することも可能であり、又、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを組み合わせた制御を実行することも可能である。又、上記各実施形態では、給湯開始から設定時間が経過した後においては、フィードバック制御形式の燃焼制御を実行するようにしているが、このような制御に限らず、フィードフォワード制御を実行して実施することも可能であり、又、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを組み合わせた制御を実行することも可能である。
【0052】
(4)上記各実施形態では、複数のバーナ部として濃バーナ3aと淡バーナ3bを備えた濃淡燃焼バーナを適応した例を示したが、バーナの形態については、濃淡燃焼バーナに限られるものではなく、複数の濃バーナを備えたバーナでもよく、各種のバーナが適応可能である。
また、燃焼バーナ部数の段数も3段に限られるものではなく、2段や4段以上でもよい。
【0053】
(5)上記各実施形態では、燃料供給路10からの分岐路10a,10b,10cに燃料供給を断続する切換弁11a,11b,11cを設け、燃料供給路10にガス量調節弁12を設けた構成であるが、燃料供給路10のガス量調節弁12をなくし、各分岐路10a,10b,10cに電磁操作式のガス量調節弁を設ける構成としてもよい。
【0054】
(6)上記各実施形態では、給湯路6を通して給湯される湯水とバイパス路を通して供給される水との混合比率が一定である場合を示したが、これらの混合比率を変更調整する混合比率調整手段を備えて、前記給湯制御において、この混合比率調整手段の動作を制御する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置の概略構成図
【図2】バーナの概略構成図
【図3】目標燃料供給量とファン回転速度の関係を示す説明図
【図4】給湯制御の動作を示すフロ−チャ−ト
【図5】補正処理の動作を示すフロ−チャ−ト
【図6】給湯温度の変化状態を示す図
【図7】別実施形態の制御ブロック図
【図8】修正処理を示す図
【図9】別実施形態の制御動作を示すフロ−チャ−ト
【符号の説明】
2 熱交換器
3 バーナ
3a,3b バーナ部
4 燃焼用空気供給手段
5 給水路
6 給湯路
100 修正指令手段
101 学習手段
H 制御手段
N 燃焼供給状態調節手段

Claims (6)

  1. 給水路を通して供給される水を複数のバーナ部を備えたバーナの燃焼により加熱して給湯路より給湯する水加熱用の熱交換器と、
    前記複数のバーナ部において燃料供給状態にする燃焼バーナ部の数を複数段に切り換え、かつ、その燃焼バーナ部への燃料供給量を調節する燃料供給状態調節手段と、
    前記複数のバーナ部の全てに対して燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段と、
    前記燃焼用空気供給手段及び前記燃料供給状態調節手段の作動を制御する制御手段とが備えられ、
    前記制御手段が、
    前記給湯路からの給湯が行われるに伴って、前記バーナにて加熱された湯水を給湯目標温度にするのに必要とする前記バーナの目標燃料供給量を求めて、前記燃料供給状態調節手段を制御するとともに、燃焼させるバーナ部に供給すべき前記目標燃料供給量に対応して設定される目標通風量になるように前記燃焼用空気供給手段の作動を制御する給湯制御を実行するように構成され、
    前記燃料供給状態調節手段の制御において、前記目標燃料供給量が大きいほど前記燃焼バーナ部数を多くするように、かつ、前記燃焼バーナ部数の切り換えにおいて、その段を維持する最大目標燃料供給量を、その段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段において、その段を維持する最小目標燃料供給量よりも大きく設定することにより、前記最大目標燃料供給量と前記最小目標燃料供給量との間に燃料供給量のオーバーラップ部を設けて、前記燃焼バーナ部数を切り換えるように構成されている燃焼装置であって、
    前記制御手段が、
    給湯を開始してから設定時間が経過した後で、給湯温度が安定もしくは略安定している状態又は前記目標燃料供給量が同じ値もしくは略同じ値を維持している状態において、前記目標燃料供給量が設定少量範囲変化することが予測される所定条件が満たされたときに前記燃焼バーナ部数の切り換えを実行するときには、給湯温度の変動を抑制するために前記目標燃料供給量を補正する補正処理を実行するように構成され、
    前記補正処理においては、
    前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最大目標燃料供給量よりも増加するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数増加側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最大目標燃料供給量よりも小さく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数増加側設定値に補正し、
    前記目標燃料供給量がそのときの段における前記最小目標燃料供給量よりも減少するに伴ってその段よりも燃焼バーナ部数減少側の次の段に切り換えるときには、その切り換えられた段における目標燃料供給量を、前記最小目標燃料供給量よりも大きく且つ給湯温度の変動を抑制すべく予め設定されたバーナ部数減少側設定値に補正するように構成されている給湯装置。
  2. 前記制御手段が、前記給湯目標温度が少し変化することにより前記所定条件が満たされたものと判断するように構成されている請求項1記載の給湯装置。
  3. 前記制御手段が、給湯量が少し変化することにより前記所定条件が満たされたものと判断するように構成されている請求項1記載の給湯装置。
  4. 前記補正処理を実行するときの給湯温度の変動が少なくなるように、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令する修正指令手段が備えられ、
    前記制御手段が、
    前記修正指令手段の指令に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値、及び、前記バーナ部数減少側設定値を修正するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の給湯装置。
  5. 前記修正指令手段が、前記給水路を通して供給される水の温度又は外気温度の変化に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するように構成されている請求項4記載の給湯装置。
  6. 前記制御手段が前記補正処理を実行する毎に、給湯温度の変動状態を、そのときの前記バーナ部数増加側設定値及び前記バーナ部数減少側設定値と対応つけて逐次記憶するとともに、その記憶情報に基づいて、前記各設定値と給湯温度の変動状態との相関関係を学習する学習手段が備えられ、
    前記修正指令手段が、前記学習手段の学習結果に基づいて、前記バーナ部数増加側設定値の修正情報、及び、前記バーナ部数減少側設定値の修正情報を指令するように構成されている請求項4又は5記載の給湯装置。
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