JP2004197992A - 給湯暖房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給湯と暖房が同時燃焼する時に暖房側が燃焼不良を起こすのを防止する。
【解決手段】暖房の燃焼制御を、単独燃焼の場合と給湯との燃焼動作が重なった場合とで、その燃焼動作の組み合わせにより各々異なった制御とし、同時燃焼時の燃焼性能を単独燃焼時と同レベルになるようにすることで、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火の発生を防止し、給湯の燃焼動作の状態による暖房側への燃焼不良を最小限に抑えるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】暖房の燃焼制御を、単独燃焼の場合と給湯との燃焼動作が重なった場合とで、その燃焼動作の組み合わせにより各々異なった制御とし、同時燃焼時の燃焼性能を単独燃焼時と同レベルになるようにすることで、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火の発生を防止し、給湯の燃焼動作の状態による暖房側への燃焼不良を最小限に抑えるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯用と暖房用のバーナを有し、排気ガスを機器内で集合させ外部に排出させる排気筒を有した給湯暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯暖房装置として、図9に示すような構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図9において、給湯側においては、給湯用元電磁弁4から給湯用ガス比例弁5を通り燃料ガスが給湯用バーナ3に供給される。燃焼に必要な空気は給気筒22から給湯用ファン2により給湯用バーナ3へ供給される。給湯用バーナ3は給湯用点火装置8により点火される。給水は水量センサ6を経由し、給湯用熱交換器1で加熱し給湯される。出湯温度はあらかじめリモコン24で設定され、給湯用出湯サーミスタ7で検出した温度を制御装置33で演算し、給湯用ガス切換弁29、給湯用ガス比例弁5、給湯用ファン2を制御して設定温度の湯を供給する。
給湯用バーナ3で発生した燃焼排気ガスは給湯用排気筒9、排気連結部20、排気集合筒21を通り外部に排出される。
【0004】
暖房側においては、暖房用元電磁弁13から暖房用ガス比例弁14を通り燃料ガスが暖房用バーナ12に供給される。燃焼に必要な空気は給気筒22から暖房用ファン11により暖房用バーナ12へ供給される。暖房用バーナ12は暖房用点火装置18により点火される。給水は給水弁28を開くことにより暖房タンク27に補給され循環ポンプ15により流水検出装置16を経由し、暖房用熱交換器10で加熱される。加熱温度はあらかじめリモコン24で設定され、暖房用出湯サーミスタ17で検出した温度を制御装置33で演算し、暖房用ガス切換弁30、暖房用ガス比例弁14、暖房用ファン11を制御して設定温度の湯を暖房水往き戻り管25を経由し端末機(放熱機)26に供給する。暖房用バーナ12で発生した燃焼排気ガスは暖房用排気筒19、排気連結部20を通り、排気集合筒21から外部に排出される。
【0005】
このように給湯用バーナ3と暖房用バーナ12で発生した燃焼排気ガスは排気連結部20で混合され、排気集合筒21から外部に排出される。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−288536号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の給湯暖房装置では、給湯用排気筒9と暖房用排気筒19が排気連結部20により1箇所に集められているため、各々が単独で燃焼する場合と同時に燃焼する場合とで、排気抵抗が変化し、各々のバーナ3、12における空気過剰率が変化するという現象が発生する。
【0008】
そこで、同時燃焼させた場合にも燃焼不良にならないように、単独燃焼時に空気過剰ぎみになる様に設定されていたが、そのため単独燃焼時は適正な燃焼状態から外れてしまい、空気過剰によりCOが発生したり、燃焼状態が不安定になって燃焼異常音が発生したり、バーナが消火してしまうという事態が発生しやすくなり、また熱効率が低下するという問題があった。
【0009】
特に、暖房側では給湯側に比べて燃焼量が少ないため、燃焼量の大きい給湯側に影響されやすく、給湯側の燃焼量が急変した時に暖房側の燃焼が不安定になりやすいという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、良好な燃焼状態が安定して得られ、また熱効率を向上できる給湯暖房装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の給湯暖房装置は、給湯用バーナと、給湯燃焼量を切り換える給湯用ガス切換弁と、給湯用バーナに燃焼空気を供給する給湯用ファンと、給湯用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する給湯用排気筒と、暖房用バーナと、暖房ガス量を調整する暖房用ガス比例弁と、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁と、暖房用バーナに燃焼空気を供給する暖房用ファンと、暖房用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する暖房用排気筒と、給湯用排気筒と暖房用排気筒とを連結する排気連結部と、排気連結部から排気ガスを外部に排出する排気集合筒と、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合にその各々の動作の組み合わせに応じて暖房用ガス比例弁と暖房用ファンに対して単独燃焼時とは異なる制御をする制御装置とを備えたものである。
【0012】
以上の構成によれば、給湯と暖房の各々の燃焼状態の組み合わせに応じて各々の状態で暖房側のファン回転数制御と燃焼制御を単独燃焼時とは異なる制御を行うことにより、単独燃焼時と同等の燃焼性能が得られ、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火を防止でき、給湯側が燃焼したことによる暖房側の燃焼不良を最小限に抑えるようにすることができる。また、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができるので熱効率が低下することはない。
【0013】
また、暖房単独燃焼時とは別に給湯と暖房の同時燃焼時における暖房燃焼制御に関するガス量やファンの制御値を個々に記憶する記憶手段を設けると、給湯側と暖房側が同時燃焼する場合に暖房側のガス量やファンの回転数を単独燃焼とは異なる設定に容易に任意に変更でき、排気バリエーションの違い等によっても個々に設定可能であるため、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0014】
また、制御装置を、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させるようにすると、給湯側の燃焼が激しく変化しても、暖房側の燃焼は暖房用ファンの変化量が少量で機敏に反応できる為、暖房側の燃焼への影響は最小限に抑えられ、給湯側の燃焼に暖房側の燃焼が影響されるのを防止できる。
【0015】
また、制御装置を、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を複数個の任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させるようにすると、給湯側の燃焼に暖房側の燃焼が影響されることを防止することができ、またガス量を複数段階に固定することにより、暖房の湯温制御も単独燃焼時と同等の性能が得られる。
【0016】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、給湯燃焼が切換緩点火(給湯用ガス切換弁がOFF状態からON状態に切換える際、給湯用バーナへの火移りがしやすいように、一定時間給湯側のガス量とファン回転数を固定値に保持する燃焼状態)されるときに暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御するようにすると、給湯側の燃焼状態により暖房側の燃焼が影響され、異常音を発生するのを防止することができる。
【0017】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御するようにすると、給湯側が燃焼開始したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0018】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の最小のガス量に制御するようにすると、給湯側が燃焼開始したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。また、暖房側の燃焼量を最小に固定したことにより、暖房側の燃焼が給湯側の燃焼に影響することが無い。
【0019】
また、制御装置を、暖房と給湯同時燃焼状態から暖房の単独燃焼になる場合、同時燃焼時の暖房用切換弁の開閉状態のままガス量は最小値(TDR)にし、その状態から暖房単独での湯温制御に切換えるようにすると、給湯側が燃焼停止したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態の給湯暖房装置について、図1を参照して説明する。なお、図9を参照して説明した従来例と同一の構成要素については、同一参照符号を付して説明を省略し、主として本実施形態の要部に関連する構成要素と相違点について説明する。
【0022】
図1において、3は給湯用バーナ、2は給湯用バーナ3へ燃焼に必要な空気を給気する給湯用ファン、5は給湯ガス量を調整する給湯用ガス比例弁、29は給湯燃焼量を切り換える給湯用ガス切換弁、9は燃焼排気ガスを排出する給湯用排気筒、12は暖房用バーナ、11は暖房用バーナ12へ燃焼に必要な空気を給気する暖房用ファン、14は暖房ガス量を調整する暖房用ガス比例弁、30は暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁、19は燃焼排気ガスを排出する暖房用排気筒、20は給湯用排気筒9と暖房用排気筒19とを連結する排気連結部、21は排気連結部20から排気ガスを外部に排出する排気集合筒、23は制御装置である。
【0023】
次に、動作、作用について説明すると、制御装置23において、給湯側の燃焼動作の状態と暖房側の燃焼動作の状態を常に監視し、その燃焼状態の組み合わせにより、暖房単独燃焼制御状態時の暖房ガス量や暖房ファン回転数制御とは異なった制御を行う。例えば、給湯燃焼中で暖房も燃焼中の場合は暖房用ファン11の設定回転数を同じガス量に対する暖房単独時の回転数よりも高くする。或いは給湯燃焼量に応じて暖房側のファン設定回転数を変える割合を変化させる。
【0024】
このような制御を行って、同時燃焼時に暖房用ファン11の回転数の設定を高くしたり、また給湯の燃焼量に応じて暖房用ファン11の回転数の設定の割合を変えることにより、同時燃焼時に低下する空気過剰率を回復し、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側の空気過剰率の低下を防止し、給湯側が燃焼したことによる暖房側の燃焼不良を最小限に抑えることができる。また、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができるので熱効率の低下を防止できる。
【0025】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の給湯暖房装置について、その制御装置のブロック図を示す図2を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明において、先行する実施形態と同一の構成要素については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0026】
図2において、制御装置23は、ファン回転数制御手段23a、ガス量制御手段23b、燃焼状態監視手段23c、読み込み手段23dを備え、読み込み手段23dにてデータ書き換え可能な記録媒体31に記録されたデータを読み込み可能に構成されている。記録媒体31は、制御装置23内にあってもよいし、制御装置23外にあってもよい。
【0027】
次に、動作、作用について説明すると、記録媒体31には、暖房単独燃焼時とは別に給湯と暖房の燃焼動作が重なった場合、その組み合わせの各々の場合についての暖房燃焼制御に関するガス量やファンの制御値を記憶させてある。
【0028】
そして、給湯側の燃焼動作の状態と暖房側の燃焼動作の状態を燃焼状態監視手段23cで常に監視し、その燃焼状態の組み合わせにより、読み込み手段23dで読み込んだデータをもとに、ファン回転数制御手段23aとガス量制御手段23bにより、暖房側のガス量とファン制御を行う。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の給湯暖房装置について、その単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係を示す図3を参照して説明する。
【0030】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、同時燃焼時の暖房用ガス切換弁30のOFF−ONにおける暖房の燃焼量を各々任意の一点Q1 、Q2 に固定し、暖房用ファン11を給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる点にある。
【0031】
図3において、HF1は暖房用ガス切換弁OFF時の暖房単独燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF2は暖房用ガス切換弁ON時の暖房単独燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF3は暖房用ガス切換弁OFF時の同時燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF4は暖房用ガス切換弁ON時の同時燃焼時の暖房ファン回転数制御、WF1は給湯ファン回転数制御である。
【0032】
次に、動作、作用について説明すると、暖房と給湯との同時燃焼中、暖房用ガス切換弁30がOFFであれば、暖房の燃焼量を任意の一点Q1 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最大の時は暖房用ファン11をHF3 bにし、最小の時はHF3 aにし、給湯用ファン2が最小―最大間の時はその比率に同期させて、暖房用ファン11もHF3 aとHF3 bの間で給湯用ファン2の回転数の状態に合わせて暖房側のファン回転数を制御する。一方、暖房用ガス切換弁30がON時は、同時燃焼時に暖房の燃焼量を任意の一点Q2 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最大の時は暖房用ファンをHF4 bにし、最小の時はHF4 aにし、給湯用ファン2の状態に合わせて暖房用ファン11を同期させる。
【0033】
暖房用ガス切換弁30のON―OFF制御は、暖房の負荷に応じて暖房単独燃焼時とは異なった切換制御を行う。
【0034】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態の給湯暖房装置について、その単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係を示す図4を参照して説明する。
【0035】
本実施形態と第3の実施形態との相違点は、同時燃焼時に暖房の燃焼量を複数段階Q3 、Q4 、Q5 、Q6 、Q7 、Q8 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最小の時は暖房用ファン11をHF5 a,HF6 a,HF7 a,HF8 a、HF9 a、HF10aにし、最大の時はHF5 b,HF6 b,HF7 b,HF8 b、HF9 b、HF10bにし、給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる点にある。
【0036】
次に、動作、作用について説明すると、暖房と給湯との同時燃焼中は、暖房用ガス切換弁30がOFF時は暖房の燃焼量をQ3 〜Q5 と複数段階に固定し、暖房用ガス切換弁30がON時は暖房の燃焼量をQ6 〜Q8 と複数段階に固定することにより、給湯の燃焼量の変化に機敏に反応し、暖房用ファン11を可変させることにより、給湯燃焼による暖房への影響を抑えることができる。
【0037】
また、ガス量を複数段階に固定することにより、暖房の湯温制御も単独燃焼時と同等の性能が得られる。
【0038】
なお、暖房用ガス切換弁30のOFF時、ON時で暖房の燃焼量を各々複数段階に固定するとしたが、単独燃焼制御とは別にリニアに制御するようにすることも可能である。
【0039】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図5を参照して説明する。
【0040】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が切換緩点火中は、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量を任意のガス量に固定する点にある。
【0041】
図5において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0042】
次に、動作、作用について説明すると、給湯燃焼状態が切換緩点火かどうかを判定し、切換緩点火中であれば、その間暖房用ガス切換弁30をOFFし、任意のガス量に固定する。暖房用ファン11に関しては給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる。そして、給湯燃焼状態が切換緩点火状態でなくなれば、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御に戻す。
【0043】
このようにすれば、給湯の急激な燃焼量の変化に対しても暖房燃焼への影響を最小限に抑えられ、異常音の発生も防止できる。
【0044】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図6を参照して説明する。
【0045】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が再点火動作中は給湯が着火検知するまで、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量、暖房用ファン11とも固定値にする点にある。
【0046】
図6において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0047】
次に、動作、作用について説明すると、暖房燃焼中に、給湯側が再点火動作中であるかどうかを判定し、給湯側が再点火動作中であれば、給湯が着火検知するまでの間、暖房用ガス切換弁30をOFFし、暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁30OFF時の最小ガス量に固定する。暖房用ファン11に関しても給湯運転の影響を最小限にできる回転数に固定する。そして給湯着火検知後、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御を行い、暖房側を単独燃焼制御とは異なった同時燃焼制御にする。
【0048】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図7を参照して説明する。
【0049】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が再点火動作中は給湯が着火検知するまで、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量は最小値に固定する点にある。
【0050】
図7において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0051】
次に、動作、作用について説明すると、暖房燃焼中に、給湯側が再点火動作中であるかどうかを判定し、給湯側が再点火動作中であれば、給湯が着火検知するまでの間、暖房用ガス切換弁30をOFFし、暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁30がOFF時の最小ガス量に固定する。暖房用ファン11に関しても給湯運転の影響を最小限にできる回転数に固定する。そして給湯着火検知後、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御を行い、暖房側を単独燃焼制御とは異なった同時燃焼制御にする。
【0052】
こうして、給湯側が再点火動作中は暖房側の燃焼量を最小にすることにより、給湯側の燃焼への影響が無くなり、単独燃焼時と同じ燃焼状態を保つことができる。
【0053】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図8を参照して説明する。
【0054】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房と給湯の同時燃焼から暖房の単独燃焼になる場合、暖房用ガス切換弁30は単独燃焼に切り替わる直前の状態のまま、暖房単独燃焼に切換え、その時点の燃焼量を最小値(TDR)にする点にある。
【0055】
図8において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0056】
次に、動作、作用について説明すると、給湯と暖房が同時燃焼の状態から給湯側のみ燃焼が停止したかどうかを判定し、給湯燃焼が停止した場合は、同時燃焼での暖房燃焼制御状態から暖房単独燃焼状態に切換えるのであるが、この時暖房用ガス切換弁30のON−OFFの状態は給湯燃焼が停止する直前の同時燃焼中の状態のまま保持し、暖房燃焼量は暖房用ガス切換弁30のON又はOFF状態での燃焼量の最小値(TDR)にする。そして、燃焼状態(暖房用ガス切換弁30ONでの燃焼量のTDR状態又は暖房用ガス切換弁30OFFでの燃焼量のTDR)から暖房単独での燃焼制御に切換える。
【0057】
【発明の効果】
本発明の給湯暖房装置によれば、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合に各々の組み合わせに応じて暖房用ファンを単独燃焼とは異なる設定とすることにより、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側の空気過剰率の低下を防止することができ、単独燃焼時と同等の燃焼性能が得られ、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火の発生を防止でき、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができる。したがって、単独燃焼時に空気過剰に設定する必要が無く、熱効率低下を防止できるという効果があり、給湯の燃焼動作の状態による暖房側への燃焼不良を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における給湯暖房装置の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における給湯暖房装置の制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態における給湯暖房装置の単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係の説明図である。
【図4】本発明の第4の実施形態における給湯暖房装置の単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係の説明図である。
【図5】本発明の第5の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図6】本発明の第6の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図7】本発明の第7の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図8】本発明の第8の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図9】従来の給湯暖房装置の構成図である。
【符号の説明】
2 給湯用ファン
3 給湯用バーナ
5 給湯用ガス比例弁
9 給湯用排気筒
11 暖房用ファン
12 暖房用バーナ
14 暖房用ガス比例弁
19 暖房用排気筒
20 排気連結部
21 排気集合筒
23 制御装置
29 給湯用ガス切換弁
30 暖房用ガス切換弁
31 記録媒体(記憶手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯用と暖房用のバーナを有し、排気ガスを機器内で集合させ外部に排出させる排気筒を有した給湯暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の給湯暖房装置として、図9に示すような構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図9において、給湯側においては、給湯用元電磁弁4から給湯用ガス比例弁5を通り燃料ガスが給湯用バーナ3に供給される。燃焼に必要な空気は給気筒22から給湯用ファン2により給湯用バーナ3へ供給される。給湯用バーナ3は給湯用点火装置8により点火される。給水は水量センサ6を経由し、給湯用熱交換器1で加熱し給湯される。出湯温度はあらかじめリモコン24で設定され、給湯用出湯サーミスタ7で検出した温度を制御装置33で演算し、給湯用ガス切換弁29、給湯用ガス比例弁5、給湯用ファン2を制御して設定温度の湯を供給する。
給湯用バーナ3で発生した燃焼排気ガスは給湯用排気筒9、排気連結部20、排気集合筒21を通り外部に排出される。
【0004】
暖房側においては、暖房用元電磁弁13から暖房用ガス比例弁14を通り燃料ガスが暖房用バーナ12に供給される。燃焼に必要な空気は給気筒22から暖房用ファン11により暖房用バーナ12へ供給される。暖房用バーナ12は暖房用点火装置18により点火される。給水は給水弁28を開くことにより暖房タンク27に補給され循環ポンプ15により流水検出装置16を経由し、暖房用熱交換器10で加熱される。加熱温度はあらかじめリモコン24で設定され、暖房用出湯サーミスタ17で検出した温度を制御装置33で演算し、暖房用ガス切換弁30、暖房用ガス比例弁14、暖房用ファン11を制御して設定温度の湯を暖房水往き戻り管25を経由し端末機(放熱機)26に供給する。暖房用バーナ12で発生した燃焼排気ガスは暖房用排気筒19、排気連結部20を通り、排気集合筒21から外部に排出される。
【0005】
このように給湯用バーナ3と暖房用バーナ12で発生した燃焼排気ガスは排気連結部20で混合され、排気集合筒21から外部に排出される。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−288536号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の給湯暖房装置では、給湯用排気筒9と暖房用排気筒19が排気連結部20により1箇所に集められているため、各々が単独で燃焼する場合と同時に燃焼する場合とで、排気抵抗が変化し、各々のバーナ3、12における空気過剰率が変化するという現象が発生する。
【0008】
そこで、同時燃焼させた場合にも燃焼不良にならないように、単独燃焼時に空気過剰ぎみになる様に設定されていたが、そのため単独燃焼時は適正な燃焼状態から外れてしまい、空気過剰によりCOが発生したり、燃焼状態が不安定になって燃焼異常音が発生したり、バーナが消火してしまうという事態が発生しやすくなり、また熱効率が低下するという問題があった。
【0009】
特に、暖房側では給湯側に比べて燃焼量が少ないため、燃焼量の大きい給湯側に影響されやすく、給湯側の燃焼量が急変した時に暖房側の燃焼が不安定になりやすいという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、良好な燃焼状態が安定して得られ、また熱効率を向上できる給湯暖房装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の給湯暖房装置は、給湯用バーナと、給湯燃焼量を切り換える給湯用ガス切換弁と、給湯用バーナに燃焼空気を供給する給湯用ファンと、給湯用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する給湯用排気筒と、暖房用バーナと、暖房ガス量を調整する暖房用ガス比例弁と、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁と、暖房用バーナに燃焼空気を供給する暖房用ファンと、暖房用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する暖房用排気筒と、給湯用排気筒と暖房用排気筒とを連結する排気連結部と、排気連結部から排気ガスを外部に排出する排気集合筒と、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合にその各々の動作の組み合わせに応じて暖房用ガス比例弁と暖房用ファンに対して単独燃焼時とは異なる制御をする制御装置とを備えたものである。
【0012】
以上の構成によれば、給湯と暖房の各々の燃焼状態の組み合わせに応じて各々の状態で暖房側のファン回転数制御と燃焼制御を単独燃焼時とは異なる制御を行うことにより、単独燃焼時と同等の燃焼性能が得られ、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火を防止でき、給湯側が燃焼したことによる暖房側の燃焼不良を最小限に抑えるようにすることができる。また、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができるので熱効率が低下することはない。
【0013】
また、暖房単独燃焼時とは別に給湯と暖房の同時燃焼時における暖房燃焼制御に関するガス量やファンの制御値を個々に記憶する記憶手段を設けると、給湯側と暖房側が同時燃焼する場合に暖房側のガス量やファンの回転数を単独燃焼とは異なる設定に容易に任意に変更でき、排気バリエーションの違い等によっても個々に設定可能であるため、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0014】
また、制御装置を、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させるようにすると、給湯側の燃焼が激しく変化しても、暖房側の燃焼は暖房用ファンの変化量が少量で機敏に反応できる為、暖房側の燃焼への影響は最小限に抑えられ、給湯側の燃焼に暖房側の燃焼が影響されるのを防止できる。
【0015】
また、制御装置を、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を複数個の任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させるようにすると、給湯側の燃焼に暖房側の燃焼が影響されることを防止することができ、またガス量を複数段階に固定することにより、暖房の湯温制御も単独燃焼時と同等の性能が得られる。
【0016】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、給湯燃焼が切換緩点火(給湯用ガス切換弁がOFF状態からON状態に切換える際、給湯用バーナへの火移りがしやすいように、一定時間給湯側のガス量とファン回転数を固定値に保持する燃焼状態)されるときに暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御するようにすると、給湯側の燃焼状態により暖房側の燃焼が影響され、異常音を発生するのを防止することができる。
【0017】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御するようにすると、給湯側が燃焼開始したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0018】
また、制御装置を、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の最小のガス量に制御するようにすると、給湯側が燃焼開始したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。また、暖房側の燃焼量を最小に固定したことにより、暖房側の燃焼が給湯側の燃焼に影響することが無い。
【0019】
また、制御装置を、暖房と給湯同時燃焼状態から暖房の単独燃焼になる場合、同時燃焼時の暖房用切換弁の開閉状態のままガス量は最小値(TDR)にし、その状態から暖房単独での湯温制御に切換えるようにすると、給湯側が燃焼停止したことにより発生する暖房側への影響を最小限におさえることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態の給湯暖房装置について、図1を参照して説明する。なお、図9を参照して説明した従来例と同一の構成要素については、同一参照符号を付して説明を省略し、主として本実施形態の要部に関連する構成要素と相違点について説明する。
【0022】
図1において、3は給湯用バーナ、2は給湯用バーナ3へ燃焼に必要な空気を給気する給湯用ファン、5は給湯ガス量を調整する給湯用ガス比例弁、29は給湯燃焼量を切り換える給湯用ガス切換弁、9は燃焼排気ガスを排出する給湯用排気筒、12は暖房用バーナ、11は暖房用バーナ12へ燃焼に必要な空気を給気する暖房用ファン、14は暖房ガス量を調整する暖房用ガス比例弁、30は暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁、19は燃焼排気ガスを排出する暖房用排気筒、20は給湯用排気筒9と暖房用排気筒19とを連結する排気連結部、21は排気連結部20から排気ガスを外部に排出する排気集合筒、23は制御装置である。
【0023】
次に、動作、作用について説明すると、制御装置23において、給湯側の燃焼動作の状態と暖房側の燃焼動作の状態を常に監視し、その燃焼状態の組み合わせにより、暖房単独燃焼制御状態時の暖房ガス量や暖房ファン回転数制御とは異なった制御を行う。例えば、給湯燃焼中で暖房も燃焼中の場合は暖房用ファン11の設定回転数を同じガス量に対する暖房単独時の回転数よりも高くする。或いは給湯燃焼量に応じて暖房側のファン設定回転数を変える割合を変化させる。
【0024】
このような制御を行って、同時燃焼時に暖房用ファン11の回転数の設定を高くしたり、また給湯の燃焼量に応じて暖房用ファン11の回転数の設定の割合を変えることにより、同時燃焼時に低下する空気過剰率を回復し、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側の空気過剰率の低下を防止し、給湯側が燃焼したことによる暖房側の燃焼不良を最小限に抑えることができる。また、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができるので熱効率の低下を防止できる。
【0025】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の給湯暖房装置について、その制御装置のブロック図を示す図2を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明において、先行する実施形態と同一の構成要素については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0026】
図2において、制御装置23は、ファン回転数制御手段23a、ガス量制御手段23b、燃焼状態監視手段23c、読み込み手段23dを備え、読み込み手段23dにてデータ書き換え可能な記録媒体31に記録されたデータを読み込み可能に構成されている。記録媒体31は、制御装置23内にあってもよいし、制御装置23外にあってもよい。
【0027】
次に、動作、作用について説明すると、記録媒体31には、暖房単独燃焼時とは別に給湯と暖房の燃焼動作が重なった場合、その組み合わせの各々の場合についての暖房燃焼制御に関するガス量やファンの制御値を記憶させてある。
【0028】
そして、給湯側の燃焼動作の状態と暖房側の燃焼動作の状態を燃焼状態監視手段23cで常に監視し、その燃焼状態の組み合わせにより、読み込み手段23dで読み込んだデータをもとに、ファン回転数制御手段23aとガス量制御手段23bにより、暖房側のガス量とファン制御を行う。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の給湯暖房装置について、その単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係を示す図3を参照して説明する。
【0030】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、同時燃焼時の暖房用ガス切換弁30のOFF−ONにおける暖房の燃焼量を各々任意の一点Q1 、Q2 に固定し、暖房用ファン11を給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる点にある。
【0031】
図3において、HF1は暖房用ガス切換弁OFF時の暖房単独燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF2は暖房用ガス切換弁ON時の暖房単独燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF3は暖房用ガス切換弁OFF時の同時燃焼時の暖房ファン回転数制御、HF4は暖房用ガス切換弁ON時の同時燃焼時の暖房ファン回転数制御、WF1は給湯ファン回転数制御である。
【0032】
次に、動作、作用について説明すると、暖房と給湯との同時燃焼中、暖房用ガス切換弁30がOFFであれば、暖房の燃焼量を任意の一点Q1 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最大の時は暖房用ファン11をHF3 bにし、最小の時はHF3 aにし、給湯用ファン2が最小―最大間の時はその比率に同期させて、暖房用ファン11もHF3 aとHF3 bの間で給湯用ファン2の回転数の状態に合わせて暖房側のファン回転数を制御する。一方、暖房用ガス切換弁30がON時は、同時燃焼時に暖房の燃焼量を任意の一点Q2 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最大の時は暖房用ファンをHF4 bにし、最小の時はHF4 aにし、給湯用ファン2の状態に合わせて暖房用ファン11を同期させる。
【0033】
暖房用ガス切換弁30のON―OFF制御は、暖房の負荷に応じて暖房単独燃焼時とは異なった切換制御を行う。
【0034】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態の給湯暖房装置について、その単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係を示す図4を参照して説明する。
【0035】
本実施形態と第3の実施形態との相違点は、同時燃焼時に暖房の燃焼量を複数段階Q3 、Q4 、Q5 、Q6 、Q7 、Q8 に固定し、暖房用ファン11を、給湯用ファン2が最小の時は暖房用ファン11をHF5 a,HF6 a,HF7 a,HF8 a、HF9 a、HF10aにし、最大の時はHF5 b,HF6 b,HF7 b,HF8 b、HF9 b、HF10bにし、給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる点にある。
【0036】
次に、動作、作用について説明すると、暖房と給湯との同時燃焼中は、暖房用ガス切換弁30がOFF時は暖房の燃焼量をQ3 〜Q5 と複数段階に固定し、暖房用ガス切換弁30がON時は暖房の燃焼量をQ6 〜Q8 と複数段階に固定することにより、給湯の燃焼量の変化に機敏に反応し、暖房用ファン11を可変させることにより、給湯燃焼による暖房への影響を抑えることができる。
【0037】
また、ガス量を複数段階に固定することにより、暖房の湯温制御も単独燃焼時と同等の性能が得られる。
【0038】
なお、暖房用ガス切換弁30のOFF時、ON時で暖房の燃焼量を各々複数段階に固定するとしたが、単独燃焼制御とは別にリニアに制御するようにすることも可能である。
【0039】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図5を参照して説明する。
【0040】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が切換緩点火中は、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量を任意のガス量に固定する点にある。
【0041】
図5において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0042】
次に、動作、作用について説明すると、給湯燃焼状態が切換緩点火かどうかを判定し、切換緩点火中であれば、その間暖房用ガス切換弁30をOFFし、任意のガス量に固定する。暖房用ファン11に関しては給湯用ファン2の状態に合わせて同期させる。そして、給湯燃焼状態が切換緩点火状態でなくなれば、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御に戻す。
【0043】
このようにすれば、給湯の急激な燃焼量の変化に対しても暖房燃焼への影響を最小限に抑えられ、異常音の発生も防止できる。
【0044】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図6を参照して説明する。
【0045】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が再点火動作中は給湯が着火検知するまで、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量、暖房用ファン11とも固定値にする点にある。
【0046】
図6において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0047】
次に、動作、作用について説明すると、暖房燃焼中に、給湯側が再点火動作中であるかどうかを判定し、給湯側が再点火動作中であれば、給湯が着火検知するまでの間、暖房用ガス切換弁30をOFFし、暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁30OFF時の最小ガス量に固定する。暖房用ファン11に関しても給湯運転の影響を最小限にできる回転数に固定する。そして給湯着火検知後、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御を行い、暖房側を単独燃焼制御とは異なった同時燃焼制御にする。
【0048】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図7を参照して説明する。
【0049】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房燃焼中に給湯が再点火動作中は給湯が着火検知するまで、暖房用ガス切換弁30はOFFし、暖房燃焼量は最小値に固定する点にある。
【0050】
図7において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0051】
次に、動作、作用について説明すると、暖房燃焼中に、給湯側が再点火動作中であるかどうかを判定し、給湯側が再点火動作中であれば、給湯が着火検知するまでの間、暖房用ガス切換弁30をOFFし、暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁30がOFF時の最小ガス量に固定する。暖房用ファン11に関しても給湯運転の影響を最小限にできる回転数に固定する。そして給湯着火検知後、その時点から暖房の負荷により暖房用ガス切換弁30をON−OFFする制御を行い、暖房側を単独燃焼制御とは異なった同時燃焼制御にする。
【0052】
こうして、給湯側が再点火動作中は暖房側の燃焼量を最小にすることにより、給湯側の燃焼への影響が無くなり、単独燃焼時と同じ燃焼状態を保つことができる。
【0053】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態の給湯暖房装置について、その動作フローを示す図8を参照して説明する。
【0054】
本実施形態と第1の実施形態との相違点は、暖房と給湯の同時燃焼から暖房の単独燃焼になる場合、暖房用ガス切換弁30は単独燃焼に切り替わる直前の状態のまま、暖房単独燃焼に切換え、その時点の燃焼量を最小値(TDR)にする点にある。
【0055】
図8において、aは給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作がどのように重なりあっているかを判定し、bはその判定結果に基づいて暖房燃焼制御状態をどのようにするかを決定する。
【0056】
次に、動作、作用について説明すると、給湯と暖房が同時燃焼の状態から給湯側のみ燃焼が停止したかどうかを判定し、給湯燃焼が停止した場合は、同時燃焼での暖房燃焼制御状態から暖房単独燃焼状態に切換えるのであるが、この時暖房用ガス切換弁30のON−OFFの状態は給湯燃焼が停止する直前の同時燃焼中の状態のまま保持し、暖房燃焼量は暖房用ガス切換弁30のON又はOFF状態での燃焼量の最小値(TDR)にする。そして、燃焼状態(暖房用ガス切換弁30ONでの燃焼量のTDR状態又は暖房用ガス切換弁30OFFでの燃焼量のTDR)から暖房単独での燃焼制御に切換える。
【0057】
【発明の効果】
本発明の給湯暖房装置によれば、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合に各々の組み合わせに応じて暖房用ファンを単独燃焼とは異なる設定とすることにより、給湯側が燃焼したことにより発生する暖房側の空気過剰率の低下を防止することができ、単独燃焼時と同等の燃焼性能が得られ、空気過剰によるCOの発生、燃焼異常音の発生、バーナの消火の発生を防止でき、単独燃焼時と同時燃焼時の空気過剰率を同等に設定することができる。したがって、単独燃焼時に空気過剰に設定する必要が無く、熱効率低下を防止できるという効果があり、給湯の燃焼動作の状態による暖房側への燃焼不良を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における給湯暖房装置の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における給湯暖房装置の制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態における給湯暖房装置の単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係の説明図である。
【図4】本発明の第4の実施形態における給湯暖房装置の単独燃焼時と同時燃焼時の燃焼量とファン回転数の関係の説明図である。
【図5】本発明の第5の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図6】本発明の第6の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図7】本発明の第7の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図8】本発明の第8の実施形態における給湯暖房装置の動作フロー図である。
【図9】従来の給湯暖房装置の構成図である。
【符号の説明】
2 給湯用ファン
3 給湯用バーナ
5 給湯用ガス比例弁
9 給湯用排気筒
11 暖房用ファン
12 暖房用バーナ
14 暖房用ガス比例弁
19 暖房用排気筒
20 排気連結部
21 排気集合筒
23 制御装置
29 給湯用ガス切換弁
30 暖房用ガス切換弁
31 記録媒体(記憶手段)
Claims (8)
- 給湯用バーナと、給湯燃焼量を切り換える給湯用ガス切換弁と、給湯用バーナに燃焼空気を供給する給湯用ファンと、給湯用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する給湯用排気筒と、暖房用バーナと、暖房ガス量を調整する暖房用ガス比例弁と、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁と、暖房用バーナに燃焼空気を供給する暖房用ファンと、暖房用バーナで発生した燃焼排気ガスを排出する暖房用排気筒と、給湯用排気筒と暖房用排気筒とを連結する排気連結部と、排気連結部から排気ガスを外部に排出する排気集合筒と、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合にその各々の動作の組み合わせに応じて暖房用ガス比例弁と暖房用ファンに対して単独燃焼時とは異なる制御をする制御装置とを備えた給湯暖房装置。
- 暖房単独燃焼時とは別に、給湯と暖房の同時燃焼時での暖房燃焼制御に関するガス量やファンの制御値を個々に別々に記憶する記憶手段を設けた請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させる請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、給湯用バーナと暖房用バーナが同時に燃焼する場合、暖房燃焼量を切り換える暖房用ガス切換弁がOFF時とON時で各々暖房用ガス量を複数個の任意のガス量に固定し、暖房用ファンはその時の給湯用ファンの制御状態に従って動作させる請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、給湯燃焼が切換緩点火されるときに暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御する請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の任意のガス量に制御する請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、給湯側の燃焼動作と暖房側の燃焼動作が重なる場合、暖房燃焼中に給湯が再点火されるとき、給湯が着火するまで暖房の燃焼量を暖房用ガス切換弁OFF時の最小のガス量に制御する請求項1記載の給湯暖房装置。
- 制御装置は、暖房と給湯同時燃焼状態から暖房の単独燃焼になる場合、同時燃焼時の暖房用切換弁の開閉状態のままガス量は最小値にし、その状態から暖房単独での湯温制御に切換える請求項1記載の給湯暖房装置。
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JP2005172256A (ja) | 燃焼装置 |
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