JP4710547B2 - 車両用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特にキャパシタを併用した車両用電源装置に関するものである。
近年、環境への配慮から駆動の全てあるいは一部をモーターで行う、いわゆる電気自動車やハイブリッド自動車が普及しつつある。
これらの自動車はモーターの電力をバッテリから供給されているが、バッテリは急速かつ大電流充放電による特性変化や劣化が起こるため、特に急加速時にモーターへ供給する電流を制限している。そのため十分な加速が得られない場合があった。
そこで、急速放電が可能なキャパシタをバッテリと併用した自動車が考案されている。これにより、急加速時にバッテリに加えキャパシタの電力もモーターに供給されるため、バッテリのみの場合より急峻な加速が可能となる。
以下、このような自動車の一例としてハイブリッド自動車の場合について述べる。
モーターを駆動できるだけの電圧をキャパシタで得ようとした場合、必要電圧が約750Vであるとすると、1個当たりの定格電圧が2.5Vのキャパシタを用いた場合、300個直列に接続する必要がある。また、必要な容量を得るために並列接続を組み合わせることもある。
しかし、キャパシタにはバラツキがあり、キャパシタに印加される電圧がばらつくので、それを考慮せず充電を行うと、キャパシタの寿命を著しく損ねたり、場合によっては破損に到る可能性がある。
そこで、多数のキャパシタに均一に充電させるため、キャパシタのそれぞれにいわゆるバランス回路を設ける構成が一般的である。このようなバランス回路の一例を図7のブロック回路図に示す。
図7はキャパシタ1を1個だけ抽出してバランス回路部分を示したものである。キャパシタ1には並列に2個の抵抗2が接続されている。従って、この中点電圧はキャパシタ1の両端電圧に比例する。
なお、抵抗2はキャパシタ1の両端電圧に相当する電圧を求めるためのものであるので、キャパシタ1に充電された電圧をなるべく消費しないように高抵抗値のものが用いられている。
この中点電圧と基準電圧3(キャパシタ1の定格電圧2.5Vに相当する中点電圧値をあらかじめ設定してある)をコンパレータ4で比較することで、キャパシタ1の両端電圧が定格電圧2.5V以上か否かを判断することができる。
もし、定格電圧を超えれば前記のようにキャパシタ1の寿命や破損に影響するため、コンパレータ4の出力によりバランススイッチ5がオンになる。
これにより、バランススイッチ5に直列に接続された内部制御回路6にキャパシタ1から電流が流れる。内部制御回路6はバランス回路として考えると実質的に抵抗に相当するので、内部制御回路6で電力を消費することによりキャパシタ1の電圧を下げることができる。
以上の動作により、キャパシタ1の両端電圧は定格の2.5Vを超えないように充電している。
このようなバランス回路つきキャパシタ1を必要個数(例えば300個)接続することにより、車両用電源装置を実現することができる。
なお、この出願に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
但し、上記説明では特許文献1に開示された蓄電素子としての2次電池をキャパシタに置き換えて説明したが、動作の本質部分が同一である。
特許第3305257号公報
上記の車両用電源装置によれば、確かにハイブリッド自動車のモーター駆動バッテリの補助に必要な電力をキャパシタ1の定格電圧までバラツキなく充電することができるが、問題となるのは車両の使用を終了した後である。
すなわち、図8のキャパシタ両端電圧の経時変化特性(横軸は時間、縦軸は各キャパシタ1の両端電圧)に示すように、車両のイグニションスイッチ(以下、IGと略す)をオフにするまでは、バランス回路により各キャパシタ1の両端電圧はバラツキなく定格電圧Vs(=2.5V)であるが、IGをオフにすると、図7の基準電圧3とコンパレータ4への電源供給が切れるためバランススイッチ5はオフとなる。
この状態ではキャパシタ1の電力は並列接続された抵抗2で消費されるが、抵抗2は高抵抗値でありほとんど電流が流れないので、抵抗2ではほとんど電力が消費されない。
従って、キャパシタ1はIGオフと同時にほぼ自然放電していくことになる。
この場合、自然放電によるキャパシタ1の両端電圧は図8に点線で示したように時間とともに大きくばらついていく。これは、各キャパシタ1の容量や内部抵抗がばらついているためである。なお、図8の実線は平均両端電圧の経時変化を示した。
このように両端電圧がばらついたまま、次に車両を使用するためにIGをオンにすると、各キャパシタ1へはバラツキの幅を持ったまま充電されていく。
このため、図8の上側点線に示すように、IGオン時に両端電圧が高いキャパシタ1の場合は充電とともに定格電圧Vsを超えてしまうので、バランス回路によりVsまで下げる調整をしている間、定格以上の電圧になる。従って、キャパシタ1の寿命が短くなる可能性が大きくなる。
一方、図8の下側点線に示すように、IGオン時に両端電圧が低いキャパシタ1の場合はVsに至るまでに平均より時間がかかるものの寿命にはそれほど影響しない。
しかし、図8には示していないが、もしキャパシタ1が長時間放置されると、平均両端電圧は0Vになるものの、バラツキにより両端電圧が低いキャパシタ1については、その両端電圧がマイナス(極性が逆転)になり、これによってもキャパシタ1の寿命が短くなってしまう。
さらに、使用しているキャパシタ1の容量が非常に大きい時は、自然放電の速度が極めて遅く、常にVsに近い電圧のまま放置されることになる。
この場合、キャパシタ1の寿命は両端電圧に反比例の関係にあるので、電圧が高いまま放置しておくと寿命が短くなってしまう。
以上のことから、従来の構成ではIGオフ後にキャパシタ1を自然放電することで、両端電圧が高いまま放置されたり、両端電圧にバラツキが大きく発生し両端電圧が高すぎたり低すぎたりするとキャパシタ1の寿命が短くなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、IGオフ時における各キャパシタの両端電圧のバラツキを低減することでキャパシタの長寿命化が図れる車両用電源装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の車両用電源装置は、車両のIGをオフにした際に、各キャパシタと並列に接続した電圧分割回路により、前記各キャパシタに蓄電された電力を、前記各キャパシタの両端電圧が既定電圧になるまで強制放電させた後、電圧分割回路スイッチをオフにすることで前記各キャパシタを自然放電させたり、あるいは、車両のIGをオフにした期間内に、マイクロコンピュータが各キャパシタの電圧を電圧検出手段で読み込み、前記各キャパシタの電圧がバランスを保つように制御し、前記マイクロコンピュータが非動作状態となる一連の動作を一定時間毎に繰り返すものである。
本構成によって既定電圧になるまで強制放電している間は各キャパシタの両端電圧が下がるとともに両端電圧にバラツキが出ないので、その後に自然放電させても従来のように最初から自然放電する場合に比べ、次にIGオンする時の各キャパシタのバラツキを低減できる。
あるいは、自然放電をさせながら一定時間毎に最低キャパシタ電圧になるように全キャパシタ電圧を制御するので、その都度全キャパシタの電圧が揃えられるので、次にIGオンする時の各キャパシタのバラツキを低減できる。
以上の結果より、前記目的を達成することができる。
本発明の車両用電源装置によれば、IGオフ時に既定電圧まで強制放電した後自然放電したり、あるいは一定時間毎に全キャパシタの電圧を揃えているので、その間のキャパシタ両端電圧が下がり、かつバラツキも低減され、結果として次回のIGオン時のバラツキも小さくなるため、次回充電後の両端電圧が高い方向にばらついたキャパシタが定格電圧以上の高電圧となる時間が短くなり、キャパシタの長寿命化を図ることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態では車両用電源装置をハイブリッド自動車に適用した場合について述べる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における車両用電源装置の一部省略ブロック図である。図2は、本発明の実施の形態1における車両用電源装置のキャパシタブロックの一部省略ブロック回路図である。図3は、本発明の実施の形態1における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図である。
図1において、バッテリ11は昇圧回路12を介して充放電制御回路13に接続されている。
充放電制御回路13はバッテリ11および複数のキャパシタを内蔵した複数のキャパシタブロック14への充放電を制御している。すなわち、バッテリ11を発電機(図示せず)からの電力で充電したり、キャパシタブロック14に必要な電力を充電したり、加速走行時などにはモーター等の負荷(図示せず)へバッテリ11やキャパシタブロック14の電力を供給するなどの制御を行っている。
また、充放電制御回路13からキャパシタブロック14へは電力系(太線)と制御用信号系(細線)の接続がなされている。
このような車両用電源装置のキャパシタブロック14について、図2を用いて詳細を説明する。
キャパシタブロック14の内部には定格電圧2.5Vのキャパシタ15が10個直列に接続されている。キャパシタ15には急速充放電に優れる電気二重層キャパシタを用いた。
また、このように構成することにより、キャパシタブロック14を30個接続すれば300個のキャパシタ15を直列に接続することができるため、ハイブリッド車に必要な750Vの電圧を得ることができる。
各キャパシタ15には並列に電圧分割回路16が接続されている。これは3個の抵抗を直列に接続することで形成されており、その直列合成抵抗値はキャパシタ15の絶縁抵抗値の10%以下であり、かつバランス抵抗18(後述)の抵抗値より大きい値としている。
なお、本実施の形態1では3個の抵抗を用いて中点電圧を得ているが、3個以上の抵抗を用いて抵抗値の比により同様に中点電圧を得てもよい。
電圧分割回路16には電圧分割回路スイッチ17が直列に接続されている。電圧分割回路スイッチ17は外部から制御可能な構成としてフォトトランジスタやリレー等を用いた。
さらに各キャパシタ15には並列に接続したバランス抵抗18が接続され、バランス抵抗18にはバランススイッチ19が直列接続されている。なお、バランススイッチ19も外部から制御可能な構成とした。
次に電圧分割回路スイッチ17やバランススイッチ19の制御回路について述べる。
まず、電圧分割回路スイッチ17は強制放電制御回路20によってオンオフ制御されている。
電圧分割回路スイッチ17のオンオフ制御は車両用電源装置の状況に応じて強制放電制御回路20により判断される。この動作の詳細は後述する。
同様にバランススイッチ19はバランス制御回路21によってオンオフ制御されており、その制御は車両用電源装置の状況に応じてバランス制御回路21により判断される。この動作も詳細も後述する。
なお、強制放電制御回路20やバランス制御回路21は論理回路を組み合わせてハード的に制御する構成としてもよいし、マイクロコンピュータを内蔵してソフト的に制御する構成としてもよい。
以上の構成のキャパシタ制御回路22が10個キャパシタブロック14に内蔵されている。
さらにキャパシタブロック14には内部回路に必要な電力をキャパシタ15の電力から供給するための電圧レギュレータ23が設けられている。これにより、IGがオフになってもキャパシタブロック14の駆動が可能となる。
次に、キャパシタブロック14の動作について述べる。なお、以下に述べる動作は1つのキャパシタブロック14の動作を代表して説明しているが、実際には30個全てのキャパシタブロック14が同時に動作している。
まず、車両の使用を終了し、IGをオフにしたときの動作について述べる。
IGオンの時は電圧分割回路16でキャパシタ15の両端電圧に相当する電圧をモニターするために強制放電制御回路20は電圧分割回路スイッチ17をオンにしているが、IGをオフにしても電圧分割回路スイッチ17はオンのままを維持する。
同時に、充放電制御回路13の電源が切れることから、充放電制御回路13の制御系信号線の出力もオフ(グランドレベル)となる。この変化が強制放電制御回路20に入力されることで、IGがオフになったことを知らせる。
ここで、電圧分割回路16の3個の抵抗の直列合成抵抗値はキャパシタ15の絶縁抵抗値の10%以下と従来構成の抵抗2に比べ小さなものを用いたので、キャパシタ15の電力は電圧分割回路16の3個の抵抗で積極的に消費されていく。その結果、強制的にキャパシタ15が放電され、両端電圧が下がっていく。
このように各キャパシタ15を強制的に放電させることにより、その両端電圧はばらつかずに低下していく。
ここで、各キャパシタ15の両端電圧は電圧分割回路16の中点電圧(この場合は3個の抵抗により作り出される中点電圧のうち低い方、すなわち図2のB点の中点電圧)に比例するため、この電圧を強制放電制御回路20が読み込む。
一方、あらかじめ強制放電制御回路20の内部には強制放電を終了させる際の既定電圧が作り出されているので、強制放電制御回路20は先に読み込んだ中点電圧と既定電圧を比較する。
なお、強制放電を終了させる際の既定電圧はバッテリ11の出力電圧をキャパシタ15の数で除した値(Vmin)より大きく、かつキャパシタ15の定格電圧の60%(Vmax)より小さい範囲とした。
これは、まずVminについては、全キャパシタ15の電圧がバッテリ11の電圧より非常に小さくなれば、次に車両を使用する際にIGをオンにした途端、バッテリ11から大電流がキャパシタ15に流れ込む可能性がある。従って、バッテリ11の電圧よりあまり小さくならない電圧としておくことが望ましい。
そこで、Vminの設定指針として、具体的にはバッテリの電圧は約300Vで、これを昇圧回路12を用いて750Vに昇圧して負荷(モーター)を駆動するため、全キャパシタ15の電圧が300Vを下回らない範囲で強制放電を行うこととした。
従って、キャパシタ1個当たりの最低両端電圧(Vmin)は300V÷300個=1Vとなる。ゆえに強制放電はキャパシタ15の両端電圧が最低でも1V以上で終了するようにした。
一方、Vmaxについては、従来の技術でも述べたようにキャパシタ15の寿命は両端電圧に反比例の関係にあるので、あまり電圧が高いまま放置する時間が長いと寿命を短くしてしまう。
具体的にはキャパシタ15の種類にもよるが、本実施の形態1で用いたキャパシタ15の場合には定格電圧の60%以下の両端電圧であれば放置しても寿命にはほとんど影響しないことが実験の結果明らかになった。
従って、Vmaxは定格電圧2.5V×0.6(60%)=1.5Vとなる。
以上のことから、強制放電は1V(Vmin)以上、1.5V(Vmax)以下で終了しなければならない。本実施の形態1では終了電圧Vcをほぼ中間の1.3Vとした。
従って、強制放電制御回路20は現在のキャパシタ15の両端電圧がVc(1.3V)に至ったか否かを判断している。
Vcが1.3Vになり、IGがオフであれば強制放電が終了したと判断し、電圧分割回路スイッチ17をオフにする。バランススイッチ19の詳細については後述するが、キャパシタ15が定格電圧(2.5V)を上回った時にしかオンにならないので、強制放電時には必ずオフになっている。
以上のことから、電圧分割回路スイッチ17とバランススイッチ19がオフになると、キャパシタ15から電流が流れる経路が電圧レギュレータ23のみになる。
電圧レギュレータ23の消費電力はキャパシタ15に蓄えられた電力に比べ格段に小さいので、キャパシタ15は電圧分割回路スイッチ17がオフになった時点でほぼ自然放電となる。
以上述べたキャパシタ15の両端電圧の変化について図3にまとめて示す。なお、横軸は時間、縦軸はキャパシタ15の両端電圧であり、実線は平均両端電圧の推移を、点線はそのバラツキ幅をそれぞれ示す。
図3より、IGをオフにする直前は全キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vs(2.5V)で揃っている。
IGをオフにすると、上記のように強制放電が行われ、キャパシタ15の両端電圧はばらつくことなく急速に下がる。
キャパシタ15の両端電圧が既定電圧範囲(VmaxとVminの間)内に設定した終了電圧Vc(1.3V)に達すると、強制放電を終了し、自然放電に移行する。
自然放電になると、従来の図8と同様にキャパシタ15の両端電圧がばらつき始めるが、あらかじめ強制放電をして両端電圧を下げておいた分、バラツキが小さくなる。
なお、自然放電中はキャパシタ15の両端電圧が下がり続けるが、従来の技術で説明したようにキャパシタ15の容量が極めて大きいため、低下は非常に緩やかである(図3ではわかりやすいように自然放電による電圧低下を誇張して示した)。
従って、よほどの長期間、車両を放置しない限り、キャパシタ15の両端電圧が極端に下がり、再使用時にバッテリ11から大電流がキャパシタ15に流れてしまう可能性は低いと考える。
次に車両を再び使用する時の動作について説明する。
図1において、IGをオンにすると、充放電制御回路13の制御系信号線の出力がオン(例えば+5Vを出力)になる。
それと同時に充放電制御回路13の電力系配線に定電流が流れて各キャパシタ15の充電を開始する。
この時、図2における強制放電制御回路20は充放電制御回路13からのIGオン信号により電圧分割回路スイッチ17をオンにする。これにより電圧分割回路16から各キャパシタ15の両端電圧に相当する出力が得られるようになる。
なお、電圧分割回路スイッチ17をオンにすることにより、充放電制御回路13からの充電電流が消費されるものの、キャパシタ15に流れる電流に比べ僅かであるのでキャパシタ15の充電に影響はない。
充電中はバランス制御回路21が電圧分割回路16のA点の中点電圧をモニターすることで、各キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vsに至ったか否かを判断する。
まだ各キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vsに至っていなければ、バランススイッチ19はオフのままで充電を続行する。
もし各キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vsを超えれば、バランス制御回路21はバランススイッチ19をオンにする。これにより、キャパシタ15からバランス抵抗18に電流が流れ、キャパシタ15の両端電圧は下がる。
これは電圧分割回路16の直列合成抵抗値はバランス抵抗の抵抗値より大きいため、キャパシタ15からの電流はバランス抵抗18に多く流れることによる。
従って、上記のように電流を制御するために、電圧分割回路16の直列合成抵抗値はバランス抵抗の抵抗値より大きくしている。
キャパシタ15の両端電圧がVsまで下がるとバランス制御回路21はバランススイッチ19をオフにして、それ以上両端電圧が下がらないように制御している。
このような動作を各キャパシタ15に対して行うことで、最終的には全てのキャパシタ15がバラツキなく定格電圧Vsになる。
以上の動作を図3に示す。
IGをオンにすると、その時のキャパシタ15の両端電圧バラツキの幅のまま充電されていき、両端電圧が上昇する。
この際、平均両端電圧より高いキャパシタ15については、充電中に定格電圧Vsを上回るので、この時点でバランス制御回路21が動作し、両端電圧をVsまで下げる。
一方、平均両端電圧より低いキャパシタ15については、充電完了時間が多少かかるものの、Vsに収束する。
こうして、全キャパシタ15の両端電圧をVsに揃えることができる。
本実施の形態1の放電、充電特性(図3)を従来のそれ(図8)と比較すると、明らかにキャパシタ15の両端電圧バラツキが小さくなることがわかる。
その結果、特に両端電圧が高いキャパシタに対して、定格電圧Vs以上になる最高電圧が小さくなる上、Vs以上の電圧にさらされる時間が短くなり、また、IGオフ時のキャパシタ15の両端電圧絶対値も低くなることから、キャパシタ15の寿命を伸ばせることが明確化した。
以上の構成、動作により従来よりもキャパシタを長寿命化できる車両用電源装置を実現できた。
なお、本実施の形態1ではキャパシタブロック14を30個直列に接続したが、これは必要とする電力に応じて並列や直並列混在の接続としてもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施の形態2における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図である。
なお、本実施の形態2の車両用電源装置およびキャパシタブロックの構成は実施の形態1と同じであるので、構成に関する詳細な説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
すなわち本実施の形態2の特徴となる点は、実施の形態1において強制放電をする際に、強制放電開始時からキャパシタ15が既定の両端電圧に至るまでバッテリ11を充電する点である。
この動作について、以下に詳細を説明する。なお、以下の動作は30個のキャパシタブロック14について全て同時に動作している。
車両のIGをオフにした際に、強制放電制御回路20は電圧分割回路スイッチ17をオンにしたままとしているが、この状態で全キャパシタ15の電力をバッテリ11に充電するよう充放電制御回路13により制御される。
このように制御することにより、実施の形態1では電圧分割回路16の抵抗で熱としてキャパシタ15の電力を放電していたため電力が無駄になってしまっていたが、本実施の形態2では強制放電を行うとともにバッテリ11への充電を同時に行うため、その分の電力の無駄を防ぐことができる。
バッテリ11への充電は各キャパシタ15の両端電圧がキャパシタ15の定格電圧の60%以上の既定値Vbになるまで行う。なお、本実施の形態2ではVbは定格電圧2.5V×0.6(60%)=1.5V以上となるため、Vb=2Vとした。
各キャパシタ15の両端電圧は電圧分割回路16のB点の中点電圧を強制放電制御回路20に読み込むことによってモニターされている。
一方、強制放電制御回路20には充放電制御回路13から制御系信号線を介して現在バッテリ11に充電を行っている旨の情報が伝達されている。
従って、強制放電制御回路20は現在読み込んでいるキャパシタ15の両端電圧がVbに至ったか否かを判断する。
もし、全キャパシタ15(本実施の形態2では300個)のうち1つでもVbに至れば、その事実を制御系信号線から充放電制御回路13に伝達する。
これにより、充放電制御回路13は全キャパシタ15からバッテリ11への充電を停止する。
この時、同時に強制放電制御回路20は強制放電を行うので、実施の形態1で説明した終了電圧Vcを電圧分割回路16のB点の中点電圧の比較対象に切り替える。
従って、バッテリ11への充電が終わったら強制放電制御回路20の比較対象となる基準電圧はVbからVcに切り替えられるが、その間、電圧分割回路スイッチ17はキャパシタ15の両端電圧をモニターし続けるためにオンのままである。
これ以降の動作は実施の形態1と同様であり、各キャパシタ15の両端電圧がVcに至れば電圧分割回路スイッチ17をオフにして自然放電を行う。
以上述べたキャパシタ15の両端電圧の変化について図4にまとめて示す。なお、図の見方は図3と同じである。
図4より、IGをオフにする直前は全キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vs(2.5V)で揃っている。
IGをオフにすると、上記のように全キャパシタ15からバッテリ11への充電と強制放電が同時に行われる。
この際、強制放電される電流に比べバッテリ11へ充電される電流の方が桁違いに大きいので、ほとんどの電流はバッテリ11に流れる。
その結果、各キャパシタ15の両端電圧は極めて急峻に下がっていくと同時に、大電流が流れることにより各キャパシタ15の両端電圧に若干のバラツキが生じる。これは各キャパシタ15の容量や内部抵抗のバラツキによるものである。
その後、キャパシタ15のうち1つでもVbに至ったら、バッテリ11への充電が止まり、強制放電のみになる。
このときは消費電流がバッテリ11への充電時に比べ格段に減るので、キャパシタ15の両端電圧の下がり方が緩やかになるとともに、バッテリ11への充電時に発現したバラツキ幅を保持したまま両端電圧が下がっていく。
やがて各キャパシタ15の両端電圧がVcに至ると、電圧分割回路スイッチ17がオフになり自然放電となる。これにより、両端電圧のバラツキ幅は広がる方向に推移する。
これは強制放電のみを行う実施の形態1の図3と比べると若干両端電圧のバラツキ幅は大きくなるが、従来の図8に比べれば十分に小さいことがわかる。
従って、再び車両を使用するためにIGをオンにしても、各キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vs以上になる最高電圧が小さくなる上、Vs以上の電圧にさらされる時間が短くなり、また、IGオフ時のキャパシタ15の両端電圧絶対値も低くなるという特長は実施の形態1と同様であり、長寿命化が可能となる。
なお、バッテリ11への充電はキャパシタ15の両端電圧があまり低い領域まで行うと、各キャパシタ15のバラツキが大きくなってしまうため、Vcはキャパシタ15の定格電圧の60%以上の既定値までとした。
このことから、キャパシタ15の電力を最も無駄なくバッテリ11に充電するにはキャパシタ15の両端電圧がVmaxになるまで行えばよい。この場合、Vb=Vmaxとなるが、さらに、Vc=Vmax(=Vb)とすることにより、バッテリ11への充電が終了するとすぐ自然放電にすることができる。
このようにすると、キャパシタ15は強制放電のみをすることがなくなるので、キャパシタ15の電力を最も有効に使えるが、キャパシタ15の両端電圧のバラツキも最も大きくなるので、キャパシタ15の長寿命化に対しては不利となる。
従って、本実施の形態2に示したようにバッテリ11への充電を行う場合であっても、あまり多く充電せず強制放電のみの時間を設けるほうが長寿命化には有利である。
このように、キャパシタ15の電力の有効利用と寿命はトレードオフの関係にあるため、使用するシステムに要求される効率と寿命から最適なVbやVcの設定を行えばよい。
以上の構成、動作で、従来よりキャパシタを長寿命化できる車両用電源装置を実現できた。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明の実施の形態3における車両用電源装置のキャパシタブロックの一部省略ブロック回路図である。図6は、本発明の実施の形態3における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図である。
なお、図5において、図2と同一構成部分には同一番号を付与して説明する。
図5において、キャパシタブロック14の内部には定格電圧2.5Vのキャパシタ15が10個直列に接続されている。
これにより、キャパシタブロック14を30個接続して300個のキャパシタ15を直列に接続することでハイブリッド車に必要な750Vの電圧を得ている。
各キャパシタ15には外部から制御可能なキャパシタ選択スイッチとしてマルチプレクサ24が接続されている。
さらに各キャパシタ15には並列に接続したバランス抵抗18が接続され、バランス抵抗18にはバランススイッチ19が直列接続されている。なお、バランススイッチ19も外部から制御可能な構成のもの、すなわち例えば実施の形態1で述べたようにフォトトランジスタやリレー等を用いた。
マルチプレクサ24には、それにより選択されたキャパシタ15の電圧を検出する電圧検出手段25が接続されている。
マルチプレクサ24とバランススイッチ19の切替、および電圧検出手段25の出力読み込みはマイクロコンピュータ26によって行われる。
また、マイクロコンピュータ26は充放電制御回路13の制御用信号線も接続されている。
以上の構成のキャパシタ制御回路22が10個キャパシタブロック14に内蔵されている。
さらにキャパシタブロック14には内部回路に必要な電力をキャパシタ15の電力から供給するための電圧レギュレータ23が設けられている。これにより、IGがオフになってもキャパシタブロック14の駆動が可能となる。
次に、キャパシタブロック14の動作について述べる。なお、以下に述べる動作は1つのキャパシタブロック14の動作を代表して説明しているが、実際には30個全てのキャパシタブロック14が同時に動作している。
まず、車両の使用を終了し、IGをオフにしたときの動作について述べる。
IGオフにより充放電制御回路13の電源が切れることから、充放電制御回路13の制御系信号線の出力もオフ(グランドレベル)となる。この変化がマイクロコンピュータ26に入力されることで、IGがオフになったことを知らせる。
IGがオフになることでマイクロコンピュータ26は低消費電力モードに切り替えられる。
なお、本実施の形態3では低消費電力モードになるとマイクロコンピュータ26の内部クロック回路以外の回路部分をオフにしている。これにより消費電力が低減される。
低消費電力モードに切り替わると、マルチプレクサ24に対するスイッチ選択信号線27(4ビットのパラレル線で、ビットの組み合わせにより10個のキャパシタ15に接続されたスイッチのうち1つを選択する)がオフになるので、マルチプレクサ24のスイッチも全てオフの状態となる。
その結果、キャパシタ15は実施の形態1で述べたようにごく僅かな消費電力の電圧レギュレータ23(キャパシタブロック14内で必要な電力を供給する)にしか接続されないことになるので、キャパシタ15はマイクロコンピュータ26が低消費電力モードに入った時点でほぼ自然放電となる。
その結果、従来の技術で説明したように各キャパシタ15の両端電圧はばらつきながら降下していく。
マイクロコンピュータ26は内部クロック回路で一定時間をカウントしており、一定時間が経過したらマイクロコンピュータ26自身を起動する。
なお、一定時間の設定はキャパシタ15の容量による電圧降下特性やバラツキ幅からあらかじめ決定している。
本実施の形態3では容量の小さいキャパシタ15を用いた例、すなわち、自然放電による両端電圧の降下速度が速く一定時間の設定が短い例を示す。
マイクロコンピュータ26が起動すると、スイッチ選択信号線27を介してマルチプレクサ24のスイッチをオンにする。この際、一番上のキャパシタ15から順次オンにする動作を行う。
マルチプレクサ24で選択されたキャパシタ15の両端電圧は電圧検出手段25に入力される。電圧検出手段25は2個の抵抗を直列に接続した簡単な構成からなり、その中点電圧がマイクロコンピュータ26に読み込まれるようになっている。
前記中点電圧はキャパシタ15の両端電圧に比例するので、中点電圧をマイクロコンピュータ26に内蔵したADコンバータで読み込むことで、現在選択されているキャパシタ15の両端電圧を読み込むことができる。
マイクロコンピュータ26は上記の動作を各キャパシタ15に対して順次行い、10個のキャパシタ15の両端電圧を全て読み込む。
次に、各キャパシタ15の電圧がバランスを保つように制御する。すなわち、本実施の形態3では各キャパシタ15の両端電圧の内、最低電圧を求め、全てのキャパシタ15の両端電圧が上記最低電圧になるように制御している。
これにより、全てのキャパシタ15の両端電圧が等しくなりバランスを保つことができる。
これを実行するためにマイクロコンピュータ26は以下のような制御を行う。
まず、マイクロコンピュータ26は読み込んだ各キャパシタ15の両端電圧を比較し、最も低い両端電圧を求める。
もし、最初のキャパシタ15の両端電圧が最低電圧でなければ、マルチプレクサ24が最初のキャパシタ15を選択するようスイッチ選択信号線27に信号を送る。なお、最初のキャパシタ15の両端電圧が最低電圧であれば2番目のキャパシタ15を選択する。
この動作により選択されたキャパシタ15の両端電圧が電圧検出手段25を介してマイクロコンピュータ26に読み込まれる。
この読み込まれた電圧は当然最低電圧より大きいので、マイクロコンピュータ26は現在選択しているキャパシタ15の両端電圧が最低電圧になるまでバランススイッチ19をオンにする制御を行う。
これにより、現在選択されているキャパシタ15の電力はバランス抵抗18によって消費され両端電圧が下がり、強制放電される。
次に、マイクロコンピュータ26は現在選択されているキャパシタ15の両端電圧が最低電圧になればバランススイッチ19をオフにするとともに、マルチプレクサ24が現在選択しているキャパシタ15のスイッチをオフにする。
以上述べた動作を最低電圧のキャパシタ15を除く全てのキャパシタ15に対して順次行う。
この結果、各キャパシタ15の両端電圧は最低電圧に合わせられ、この時点で両端電圧のバラツキをほとんどなくすることができる。
なお、各キャパシタ15の両端電圧を最低電圧に合わせるのは、IGオフの状態では充放電制御回路13もオフなので充放電制御回路13からの電力供給が受けられず、キャパシタ15の両端電圧を上げる制御ができないからである。
全キャパシタ15に対して最低電圧に合わせる上記動作を行った後は、マイクロコンピュータ26は再び低消費電力モードに入り、次の一定時間が来るまで非動作状態となる。
このように、一定時間毎に各キャパシタ15のうちの最低電圧になるように、前記各キャパシタ15の両端電圧を合わせることで、従来の技術のようにバラツキ幅が極端に広がることなく、自然放電をさせることができる。
従って、再度IGをオンにしたときに各キャパシタ15のバラツキは小さく抑えられているので、実施の形態1でも述べたようにキャパシタ15の寿命を延ばすことができる。
なお、IGをオンにしたときの動作は、充放電制御回路13からIGオンの信号が制御系信号線を介してマイクロコンピュータ26に伝達されるので、マイクロコンピュータ26は直ちに起動する。
これにより、マイクロコンピュータ26はマルチプレクサ24、電圧検出手段25から各キャパシタ15の両端電圧を読み込む。
もし現在選択しているキャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vs(2.5V)を超えていればバランススイッチ19をオンにして2.5Vになるまで強制放電する。2.5Vになればバランススイッチ19をオフにする。
このような動作を各キャパシタ15に対してIGオンの間、順次繰り返し行う。
これにより、各キャパシタ15の両端電圧を2.5Vに揃えることができる。
以上述べたキャパシタ15の両端電圧の変化について図6にまとめて示す。なお、図6の見方は図3と同じである。
図6より、IGをオフにする直前は全キャパシタ15の両端電圧が定格電圧Vs(2.5V)で揃っている。
IGをオフにすると、マイクロコンピュータ26が一定時間低消費電力モードに入り、その間は自然放電がなされる。
一定時間経過すると、ある程度の各キャパシタ15の両端電圧バラツキが発生している。
ここで1回目の前記キャパシタ電圧調整を行う。その結果、各キャパシタ15の両端電圧はキャパシタ15の中で最低の両端電圧の合うように強制放電される。
その後再びマイクロコンピュータ26は低消費電力モードに入り、自然放電がなされる。
このような動作を一定時間毎に繰り返すことで、各キャパシタ15の両端電圧バラツキを小さくしながら自然放電されていくことになる。
なお、上記動作を繰り返してもキャパシタ15の両端電圧を検出する電圧検出手段25や、その出力を読み込むマイクロコンピュータ26に内蔵したADコンバータの精度により完全にバラツキを0にすることはできず、ある程度のバラツキ幅は常に存在しているが、その幅は従来の技術に比べ極めて小さい。
この状態でIGをオンにすると、実施の形態1で述べた通り、その時のバラツキ幅のまま充電されていくが、従来例(図8)はもちろん、実施の形態1(図3)や実施の形態2(図4)と比べても極めてバラツキが小さいことがわかる。
以上の構成、動作により、特に両端電圧が高いキャパシタに対して、定格電圧Vs以上になる最高電圧が極めて小さくなる上、Vs以上の電圧にさらされる時間も短くなることから、キャパシタ15をより長寿命化できる車両用電源装置を実現できた。
なお、本実施の形態3ではIGをオフにしてからすぐにマイクロコンピュータ26を低消費電力モードにするよう制御しているが、これは前述のようにキャパシタ15の容量が小さい時に有効である。
すなわち、容量が小さいと自然放電のみでも電圧降下が早く起こるので、キャパシタ15の両端電圧が高いまま長時間放置することがなく、これに起因した短寿命化も起こりにくい。
しかし、大容量のキャパシタ15を本実施の形態3の構成、動作で用いると、自然放電する時間が極めて長いため、キャパシタ15の両端電圧が高いまま長時間保持され、短寿命となってしまう可能性が大きい。
そこで、大容量の場合は実施の形態1で述べたように強制放電する区間を設ければよい。
具体的には、IGオフと同時にマイクロコンピュータ26はバランススイッチ19をオンにし、キャパシタ15の両端電圧が既定電圧(実施の形態1のVc)になるまで強制放電した後、バランススイッチ19をオフにする動作を各キャパシタ15に対し順次行う。
これにより、実施の形態1と同様に各キャパシタ15の両端電圧を既定電圧Vcまでバラツキなく下げることができ、長寿命化に寄与できる。なお、Vcの決め方は実施の形態1と同様である。
その後は、本実施の形態3と同様に、一定時間毎にマルチプレクサ24を切り替えて最低電圧を調べ、他のキャパシタ15を前記最低電圧に合わせる動作を行えばよい。
これにより、大容量キャパシタでもバラツキ幅を最小に制御できるので、さらなる長寿命化が図れる。
さらに、大容量キャパシタを使用する際に、本実施の形態3に実施の形態2で述べたバッテリ11への充電動作を組み合わせてもよい。
具体的にはIGをオフにした際に、マイクロコンピュータ26はバランススイッチ19をオフにした状態で、各キャパシタ15の両端電圧のいずれかが既定値Vbになるまで各キャパシタ15の両端電圧を順次読み込む。
この間に充放電制御回路13は各キャパシタ15の電力をバッテリ11に充電する。なお、Vbの決め方は実施の形態2と同様である。
これにより、キャパシタ15の長寿命化に加え、強制放電により熱として消費していた電力をバッテリ11に蓄えることができ無駄を低減できる。
この後の動作は上記したように、本実施の形態3に大容量キャパシタ15を使用し強制放電する構成の場合と同様、マイクロコンピュータ26がバランススイッチ19をオンにする以降の動作を行えばよい。
なお、実施の形態1〜3ではハイブリッド自動車に搭載される車両用電源装置の例として説明したが、これはマイルドハイブリッド自動車やアイドリングストップシステム等の補機やモーター駆動の補助用としての車両用電源装置としても適用できる。
本発明にかかる車両用電源装置は、IGオフ時のキャパシタの放電最適制御により、キャパシタの長寿命化が可能となるため、特にハイブリッド自動車のモーター駆動バッテリの補助用キャパシタを有する車両用電源装置等として有用である。
本発明の実施の形態1における車両用電源装置の一部省略ブロック図 本発明の実施の形態1における車両用電源装置のキャパシタブロックの一部省略ブロック回路図 本発明の実施の形態1における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図 本発明の実施の形態2における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図 本発明の実施の形態3における車両用電源装置のキャパシタブロックの一部省略ブロック回路図 本発明の実施の形態3における車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図 従来の車両用電源装置のバランス回路図 従来の車両用電源装置のキャパシタ両端電圧の放電、充電時の経時変化図
符号の説明
11 バッテリ
12 昇圧回路
13 充放電制御回路
14 キャパシタブロック
15 キャパシタ
16 電圧分割回路
17 電圧分割回路スイッチ
18 バランス抵抗
19 バランススイッチ
23 電圧レギュレータ
24 マルチプレクサ
25 電圧検出手段
26 マイクロコンピュータ

Claims (10)

  1. バッテリと、
    前記バッテリに接続された昇圧回路と、
    複数のキャパシタを内蔵した複数のキャパシタブロックと、
    前記昇圧回路と前記キャパシタブロックの間に接続された充放電制御回路とからなる車両用電源装置において、
    前記キャパシタブロックは、
    電圧分割回路と、前記電圧分割回路に直列接続した外部から制御可能な電圧分割回路スイッチを前記各キャパシタに並列に接続するとともに、
    バランス抵抗と、前記バランス抵抗に直列接続した外部から制御可能なバランススイッチを前記各キャパシタに並列に接続した構成を有し、
    車両のイグニションスイッチをオフにした際に、
    前記電圧分割回路スイッチがオンのままの状態で、
    前記各キャパシタの両端電圧が既定電圧になるまで前記電圧分割回路で強制放電させた後、
    前記電圧分割回路スイッチをオフにすることで前記各キャパシタを自然放電させる車両用電源装置。
  2. 車両のイグニションスイッチをオフにした際に、
    電圧分割回路スイッチをオンにした状態で、
    各キャパシタの両端電圧が前記キャパシタの定格電圧の60%以上の既定値になるまで前記各キャパシタの電力をバッテリに充電した後、
    前記各キャパシタの強制放電以降の動作を行う請求項1に記載の車両用電源装置。
  3. 電圧分割回路は少なくとも3個の抵抗を直列に接続することで形成され、前記電圧分割回路の中点電圧の1つは既定電圧の判断に、もう1つは各キャパシタの定格電圧の判断にそれぞれ用いられる請求項1に記載の車両用電源装置。
  4. 電圧分割回路の抵抗の直列合成抵抗値はキャパシタの絶縁抵抗値の10%以下であり、かつバランス抵抗の抵抗値より大きい請求項1に記載の車両用電源装置。
  5. バッテリと、
    前記バッテリに接続された昇圧回路と、
    複数のキャパシタを内蔵した複数のキャパシタブロックと、
    前記昇圧回路と前記キャパシタブロックの間に接続された充放電制御回路とからなる車両用電源装置において、
    前記キャパシタブロックは前記各キャパシタに接続された外部から制御可能なキャパシタ選択スイッチと、
    バランス抵抗と、前記バランス抵抗に直列接続された外部から制御可能なバランススイッチを前記各キャパシタに並列に接続した構成と、
    前記キャパシタ選択スイッチにより選択された前記キャパシタの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記キャパシタ選択スイッチと前記バランススイッチの切替、および前記電圧検出手段の出力を読み込むマイクロコンピュータとからなり、
    車両のイグニションスイッチをオフにした際に、
    前記マイクロコンピュータは前記バランススイッチをオンにし、
    前記キャパシタの両端電圧が既定電圧になるまで強制放電し、
    前記バランススイッチをオフにした後、
    前記車両の前記イグニションスイッチオフ期間内に、
    1)前記マイクロコンピュータが前記キャパシタ選択スイッチを切り替える動作、
    2)前記各キャパシタの電圧を前記電圧検出手段で読み込む動作、
    3)前記各キャパシタの電圧がバランスを保つように前記バランススイッチを制御する動作、
    4)前記マイクロコンピュータが非動作状態となる動作、
    の前記1)から4)までの動作を一定時間毎に繰り返す車両用電源装置。
  6. 各キャパシタの強制放電を終了させる際の既定電圧は、バッテリの出力電圧をキャパシタの数で除した値より大きく、かつキャパシタの定格電圧の60%より小さい範囲である請求項1またはに記載の車両用電源装置。
  7. 車両のイグニションスイッチをオフにした際に、
    マイクロコンピュータはバランススイッチをオフにした状態で、
    各キャパシタの両端電圧が定格電圧の60%以上の既定値になるまで前記各キャパシタの両端電圧を順次読み込みながら前記各キャパシタの電力をバッテリに充電した後、
    前記マイクロコンピュータが前記バランススイッチをオンにする以降の動作を行う請求項に記載の車両用電源装置。
  8. キャパシタ選択スイッチはマルチプレクサである請求項5に記載の車両用電源装置。
  9. マイクロコンピュータが非動作時は低消費電力モードとなる請求項5に記載の車両用電源装置。
  10. キャパシタブロック内で必要な電力は、前記キャパシタブロックに内蔵したキャパシタの電力から電圧レギュレータを介して供給される請求項1または5に記載の車両用電源装置。
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