JP4710298B2 - D級増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、D級増幅器に関する。
D級増幅器は、入力信号をパルス幅変調などして電力増幅するものであり、例えばオーディオ信号の電力増幅に用いられている。従来のD級増幅器としては、アナログ入力信号を積分する積分器と、積分器の出力と所定の三角波とを比較する比較器(コンパレータ)と、比較器の出力を増幅してパルス信号を出力するバッファ(パルス増幅器)とを備えるものがある。また、その従来のD級増幅器のバッファ出力は、積分器の入力側にフィードバックされる。そして、かかるバッファ出力は、コイル及びコンデンサなどからなるローパスフィルタを通ってスピーカなどの負荷を駆動するアナログ信号となる。
また、従来のパルス幅変調増幅器としては、アナログ入力信号と所定の三角波とを比較する比較器と、その比較器の出力を増幅する増幅器と、その増幅器と負荷との間に配置されたトランスとを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のデジタル信号処理回路を用いたデジタル増幅回路としては、デジタル入力信号の量子化誤差を周波数整形するノイズシェーパと、ノイズシェーパの出力であるPCM(Pulse Code Modulation)信号をPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換する変換器と、変換器の出力信号の直線性を補償する論理回路と、論理回路の出力によって制御されるスイッチと、スイッチによって電源に入力側が接続されるフィルタとを備えるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特公昭56−27001号公報 特表2000−500625号公報
しかしながら、上記従来のD級増幅器では、バッファがプラス側バッファとマイナス側バッファの2つからなり、入力信号がない場合でも2つのバッファはデューティ50%の逆極性の信号を出力している。そこで、従来のD級増幅器は、入力信号がない場合でも、ローパスフィルタに電流を流しこみ、大きな損失を発生させている。
この無信号時の損失を回避するために上記特許文献1では、無信号時に出力増幅素子をオフとする技術が記載されている。しかし、上記特許文献1に記載されている従来のパルス幅変調増幅器では、インピーダンス変換及び直流電圧カットのためにトランスが必要となり、装置の大型化及びコスト上昇を招いているという問題点がある。さらに、上記特許文献1に記載されている従来のパルス幅変調増幅器では、比較器において単純な三角波と入力信号とを比較しているので、出力信号の歪みが大きいという問題点もある。
また、上記特許文献2に記載されているデジタル増幅回路は、三値又は四値の出力状態(スイッチング状態)を使用しており、デジタル入力信号について論理回路などのデジタル回路を用いて直線性を改善しながら増幅している。これにより、上記特許文献2に記載されているデジタル増幅回路では、アナログ回路を用いて構成することができず、アナログ入力信号について直線性よく増幅することができないという問題点が生じている。すなわち、かかる従来のデジタル増幅回路では、小信号パルスを入力したときに補償パルスを加えることで、論理回路における出力スイッチ歪みを補償している。しかし、その出力スイッチ歪みを補償する回路は、論理回路などのデジタル回路のみで構成されているので、アナログ入力信号について直線性よく増幅することはできない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供するものである。
また、本発明は、トランスを用いることなく、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供するものである。
また、本発明は、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができるD級増幅器を提供するものである。
上記課題を解決するため、この発明は以下の構成を有する
求項に記載されたD級増幅器に係る発明は、アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分する積分器と、三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる遅延回路と、前記積分器の出力と前記三角波と前記遅延回路の出力とを合成して複数の信号を出力する合成回路と、前記合成回路の出力同士を比較する比較手段と、前記比較手段の出力を入力とするバッファ手段と、前記バッファ手段の出力を前記積分器の入力側にフィードバックするフィードバック回路とを有し、前記三角波は、第1三角波と、該第1三角波の位相を180度だけずらした波形である第2三角波とからなり、前記遅延回路は、前記第1三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる第1遅延回路と、前記第2三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる第2遅延回路とからなり、前記合成回路は、前記積分器のマイナス側出力と前記第1三角波とを合成して第1合成波形を生成し、前記積分器のプラス側出力と前記第2三角波とを合成して第2合成波形を生成し、前記積分器のマイナス側出力と前記第2遅延回路の出力とを合成して第3合成波形を生成し、前記積分器のプラス側出力と前記第1遅延回路の出力とを合成して第4合成波形を生成するものであり、前記比較手段は、前記第1合成波形と前記第2合成波形とを比較する第1コンパレータと、前記第3合成波形と前記第4合成波形とを比較する第2コンパレータとからなり、前記バッファ手段は、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第1バッファと、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第2バッファとからなり、前記フィードバック回路は、前記第1バッファの出力を前記積分器のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路と、前記第2バッファの出力を前記積分器のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路とからなることを特徴とする。
本発明によれば、アナログ入力信号の積分値と三角波と遅延回路の出力とを合成してその合成結果をコンパレータで比較し、それらの比較結果を入力側にフィードバックすると共に本D級増幅器の出力(PWM出力)とすることができる。これらにより、本発明によれば、例えば本D級増幅器の出力(プラス側出力及びマイナス側出力)にローパスフィルタを介して負荷(スピーカなど)を接続することによりトランスを用いることなく、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができ、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。また、本発明では、アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分器により積分するので、より高精度にアナログ入力信号を差動増幅することができる。
発明によれば、簡便に遅延回路を構成でき、例えば複数の抵抗により合成回路も簡便に構成でき、コンパレータも簡便に構成でき、AND回路からなるバッファも簡便に構成でき、フィードバック回路も簡便に構成することができる。したがって、本発明によれば、簡素な回路構成であって、容易にコンパクト化することができ、かつ低コストで実現できる回路構成としながら、アナログ入力信号について低歪みで増幅でき、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができ、電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
また、請求項に記載されたD級増幅器に係る発明は、アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分する積分器と、前記積分器の出力と三角波とを合成すると共に、該積分器の出力と該三角波に対して位相が180度だけずれた波形である逆相三角波とを合成して、複数の信号を出力する合成回路と、前記合成回路の出力同士を比較する比較手段と、前記比較手段の出力を入力とするバッファ手段と、前記バッファ手段の出力を前記積分器の入力側にフィードバックするフィードバック回路とを有し、前記合成回路は、抵抗値が少なくとも2種類ある複数の抵抗を有してなるとともに、該抵抗と前記比較手段の入力容量とによって、該合成回路の出力である前記複数の信号相互間に位相差を持たせる構成となっており、前記合成回路は、前記積分器のマイナス側出力と前記三角波とを合成して第1合成波形を生成する第1合成部と、前記積分器のプラス側出力と前記逆相三角波とを合成して第2合成波形を生成する第2合成部と、前記積分器のマイナス側出力と前記逆相三角波とを合成して第3合成波形を生成する第3合成部と、前記積分器のプラス側出力と前記三角波とを合成して第4合成波形を生成する第4合成部とを有し、前記第1合成部は、前記積分器のマイナス側出力に一方端が接続された第1抵抗(R5)と、前記三角波が一方端に印加される第2抵抗とを有して、該第1抵抗の他方端と第2抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、前記第2合成部は、前記積分器のプラス側出力に一方端が接続された第3抵抗(R7)と、前記逆相三角波が一方端に印加される第4抵抗とを有して、該第3抵抗の他方端と第4抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、前記第3合成部は、前記積分器のマイナス側出力に一方端が接続された第5抵抗(R6)と、前記逆相三角波が一方端に印加される第6抵抗とを有して、該第5抵抗の他方端と第6抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、前記第4合成部は、前記積分器のプラス側出力に一方端が接続された第7抵抗(R8)と、前記三角波が一方端に印加される第8抵抗とを有して、該第7抵抗の他方端と第8抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、前記比較手段は、前記第1合成部の出力端が接続されている一方入力端と前記第2合成部の出力端が接続されている他方入力端とを有する第1コンパレータと、前記第3合成部の出力端が接続されている一方入力端と前記第4合成部の出力端が接続されている他方入力端とを有する第2コンパレータとからなり、前記バッファ手段は、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第1バッファと、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第2バッファとからなり、前記フィードバック回路は、前記第1バッファの出力を前記積分器のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路と、前記第2バッファの出力を前記積分器のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路とからなり、前記第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗、第4抵抗のいずれかの抵抗値は、前記第5抵抗、第6抵抗、第7抵抗、第8抵抗のいずれかの抵抗値とは異なる値となっていることを特徴とする。
本発明によれば、合成回路において、アナログ入力信号の積分値と三角波とを合成し、またアナログ入力信号の積分値と逆相三角波とを合成し、それらの合成結果をコンパレータで比較し、それらの比較結果を入力側にフィードバックすると共に本D級増幅器の出力(PWM出力)とすることができる。さらに、本発明における合成回路は、複数の抵抗のみで構成することができる。そして、前記合成回路の抵抗とコンパレータの入力容量とによって、そのコンパレータに入力される信号相互間に位相差を生じさせることができる。この位相差は、請求項に係る発明の遅延回路によって生じる位相差(コンパレータに入力される信号相互間の位相差)と同様な機能を有する。これらにより、本発明によれば、例えば本D級増幅器の出力(プラス側出力及びマイナス側出力)にローパスフィルタを介して負荷(スピーカなど)を接続することによりトランスを用いることなく、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができ、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。また本発明では、アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分器により積分するので、より高精度にアナログ入力信号を差動増幅することができる。さらに本発明は、合成回路を複数の抵抗のみで構成できるので、簡便な構成であって製造し易いD級増幅器を提供することができる。
発明によれば、複数の抵抗により合成回路を簡便に構成でき、コンパレータも簡便に構成でき、AND回路からなるバッファも簡便に構成でき、フィードバック回路も簡便に構成でき、請求項に記載の遅延回路を不要とすることができる。したがって、本発明によれば、より簡素な回路構成であって、容易にコンパクト化することができ、かつ低コストで実現できる回路構成としながら、アナログ入力信号について低歪みで増幅でき、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができ、電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
また、請求項に記載された発明は、請求項に記載されたD級増幅器に係る発明において、前記第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗、第4抵抗それぞれの抵抗値は、前記第5抵抗、第6抵抗、第7抵抗、第8抵抗それぞれの抵抗値に対して、1以外の値を乗算してなる値となっていることを特徴とする。
本発明によれば、合成回路をなす複数の抵抗の抵抗値それぞれについて、第1コンパレータに接続されるものと、第2コンパレータに接続されるものとで、異なる値となる。これにより、合成回路の抵抗とコンパレータの入力容量とによって、第1コンパレータに入力される信号と第2コンパレータに入力される信号との間に位相差を生じさせることができる。そこで、本発明は、複数の抵抗のみからなる上記合成回路を簡便に設計することができ、製造し易く高性能なD級増幅器を提供することができる。
本発明によれば、低歪みであって、電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
また、本発明によれば、トランスを用いることなく、出力における直流電圧成分をほぼゼロボルトにすることができるとともに、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。本D級増幅器は、抵抗R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12と、コンデンサC1,C2と、オペアンプ(演算増幅器)11と、コンパレータ12,13と、遅延回路21,22と、AND回路(ロウアクティブ)31と、AND回路32とで構成されている。また、図中の抵抗R9,R11の一方端にはそれぞれ所定の三角波信号a,bが印加されている。三角波信号aと三角波信号bとは、位相が互いに180度異なっている同一の波形信号である。
抵抗R1,R2の一方端は、それぞれアナログ入力信号の差動入力端となっている。そして、抵抗R1の一方端がプラス側入力端(+IN)となり、抵抗R2の一方端がマイナス側入力端(−IN)となっている。オペアンプ11とコンデンサC1,C2とは、積分器を構成している。抵抗R1,R2で差動入力されたアナログ入力信号は、その積分器によって積分され、抵抗R5,R6,R7,R8に出力される。
抵抗R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12は、上記積分器の出力と三角波信号a,b又は三角波信号a,bを微小角度θ(θ≪180度)だけ遅延させた三角波信号a’,b’とを合成する合成回路を構成している。この合成回路は4種類の第1から第4合成波形e,f,g,hを生成する。
第1合成波形eは、積分器をなすオペアンプ11のマイナス側出力と三角波信号a(第1三角波)とを合成したものである。第2合成波形fは、積分器をなすオペアンプ11のプラス側出力と三角波信号b(第2三角波)とを合成したものである。第3合成波形gは、積分器をなすオペアンプ11のマイナス側出力と三角波信号bを遅延させた三角波信号b’とを合成したものである。第4合成波形hは、積分器をなすオペアンプ11のプラス側出力と三角波信号aを遅延させた三角波信号a’とを合成したものである。
コンパレータ12(第1コンパレータ)は、第1合成波形eと第2合成波形fとを比較して、その比較結果を出力する。そして、コンパレータ12は、第1合成波形eが第2合成波形fよりも大きいときは所定の「ロー」レベル信号(例えば0ボルト)を出力し、第1合成波形eが第2合成波形fよりも小さいときは所定の「ハイ」レベル信号を出力する。コンパレータ13(第2コンパレータ)は、第3合成波形gと第4合成波形hとを比較してその比較結果を出力する。そして、コンパレータ13は、第3合成波形gが第4合成波形hよりも大きいときは所定の「ロー」レベル信号(例えば0ボルト)を出力し、第3合成波形gが第4合成波形hよりも小さいときは所定の「ハイ」レベル信号を出力する。コンパレータ12,13は、オペアンプを使って実現してもよい。
AND回路31は、負論理入力の論理積機能を有するバッファ回路である。そして、AND回路31は、コンパレータ12の出力とコンパレータ13の出力とが共に「ロウ」のとき「ハイ」レベル信号を出力するAND演算(ロウアクティブ)を行い、その演算結果を本D級増幅器のマイナス側出力−OUTとして出力する。抵抗R3は、バッファとしても機能するAND回路31の出力をオペアンプ11のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路をなすものである。
AND回路32は、アンド(AND)演算機能を有するバッファ回路であり、コンパレータ12の出力とコンパレータ13の出力とのAND演算を行い、その演算結果を本D級増幅器のプラス側出力+OUTとする。抵抗R4は、バッファとしても機能するAND回路32の演算結果をオペアンプ11のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路をなすものである。
本D級増幅器のプラス側出力+OUTとマイナス側出力−OUTとの間には、ローパスフィルタを介して負荷(スピーカなど)を接続する。これらの構成により、本D級増幅器は、トランスを用いることなく、アナログ入力信号+IN,−INを低歪みに増幅し、かつ電力損失を少なくして、負荷を駆動することができる。
次に、上記構成の本実施例1に係るD級増幅器の動作例について図2から図4を参照して説明する。図2から図4は、図1に示すD級増幅器の各部の動作を示す波形図である。そして、図2は、アナログ入力信号+INとアナログ入力信号−INとが同じ値のとき、すなわち差動入力が0ボルト値(無入力)のときのD級増幅器各部の波形を示している。図3は、(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がプラスのときのD級増幅器各部の波形をしめしている。図4は、(アナログ入力信号+IN)<(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がマイナスのときのD級増幅器各部の波形を示している。
まず、図2について、すなわち無入力(0ボルト値入力)の場合について説明する。三角波信号aと三角波信号bとは位相が180度異なっている。また、三角波信号a’は三角波信号aを微小角度θだけ遅延させた信号となっており、三角波信号b’は三角波信号bを微小角度θだけ遅延させた信号となっている。ここで、三角波信号a,a’,b,b’には、それぞれディザーと呼ばれる所定のノイズを加えてもよい。このようにすることで、出力波形の歪みを補正することができる。また、三角波信号a,a’,b,b’の代わりに、鋸歯形状波、積分波形などを使用してもよい。
三角波信号a,a’と積分器のプラス側出力(オペアンプ11のプラス側出力)dとの位相関係は、ほぼ同一である。また、三角波信号b,b’と積分器のマイナス側出力(オペアンプ11のマイナス側出力)cとの位相関係は、ほぼ同一である。
コンパレータ12,13の入力、すなわち第1から第4合成波形e,f,g,hは、上記積分器の出力に同期した波形となる。そして、第1合成波形eと第2合成波fとは位相が約180度異なっており、第3合成波形gと第4合成波hとは位相が約180度異なっている。第1合成波形eと第4合成波形hとはほぼ同一の波形であって位相が微小角度θだけ異なっている。第2合成波形fと第3合成波形gとはほぼ同一の波形とあって位相が微小角度θだけ異なっている。
コンパレータ12の出力jは、(第1合成波形e)>(第2合成波形f)のときに「ロウ」、(第1合成波形e)<(第2合成波形f)のときに「ハイ」となる。コンパレータ13の出力kは、(第3合成波形g)>(第4合成波形h)のときに「ロウ」、(第3合成波形g)<(第4合成波形h)のときに「ハイ」となる。AND回路31の出力(−OUT)は、コンパレータ12,13の出力j,kが共に「ロウ」のときに「ハイ」になる。AND回路32の出力(+OUT)は、コンパレータ12,13の出力j,kが共に「ハイ」のときに「ハイ」になる。
すなわち、第1合成波形eと第2合成波形fとの交点(時点t1)から第3合成波形gと第4合成波形hとの交点(時点t2)までの期間、本D級増幅器におけるプラス側出力+OUTがハイレベルとなる。また、次の第2合成波形fと第1合成波形eとの交点(時点t3)から第3合成波形gと第4合成波形hとの交点(時点t4)までの期間、本D級増幅器におけるマイナス側出力−OUTがハイレベルとなる。
ここで、上記プラス側出力+OUT又はマイナス側出力−OUTがハイレベルとなっている期間は、三角波信号a,a’及び三角波信号b,b’の位相差(微小角度θ)に依存する。そこで、遅延回路21,22における遅延時間を所望値まで充分短くして、三角波信号a,a’及び三角波信号b,b’の位相差(微小角度θ)を小さくすることにより、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTがハイレベルとなっている期間を所望値まで充分に短くすることができる。このとき、積分器のマイナス側出力c及びプラス側出力dは、ごく小さい電圧となっている。
すなわち、無入力(ゼロボルト値、以下同じ)の場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTにおけるハイレベル期間をデューティ比0〜数%にすることができる。このプラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTの出力は、例えばローパスフィルタを介してスピーカなどの負荷に流れ込む。そこで、無入力の場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTはデューティ比0〜数%なので、フィルタ,負荷に流れる電流は非常に小さな値となる。そのため、本D級増幅器を小信号用とする場合は、出力端子と負荷との間に配置する上記ローパスフィルタ(LCフィルタなど)を省略することができる。
これらにより、本実施例1のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が無い場合(0ボルト値入力の場合)、出力信号がハイレベルとなっている期間を所望の値まで充分に短くすることができるので、電力損失を従来のものより大幅に低減することができる。
次に、図3に示す(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき、換言すれば差動入力がプラスの場合、について説明する。三角波信号a,a’,b,b’は図2の場合と同じである。また三角波信号a,a’,b,b’と積分器の出力(オペアンプ11の出力)c,dとの位相関係は、図2に示す場合と同じく、同一である。また、図3においても、第1から第4合成波形e,f,g,hは、上記積分器の出力に同期した波形となる。そして、第1合成波形eと第2合成波fとは位相が約180度異なっており、第3合成波形gと第4合成波hとは位相が約180度異なっている。
図3では、積分器のマイナス側出力cと積分器のプラス側出力dとの同一タイミングにおける差が図2の場合よりも大きくなっている。そして、第1合成波形eと第4合成波形hとの位相差、及び第2合成波形fと第3合成波形gとの位相差は、図2の場合よりも大きくなっている。これより、第1合成波形eと第2合成波形fとの交点(時点t1’)から第3合成波形gと第4合成波形hとの交点(時点t2’)までの期間が図2の場合(時点t1から時点t2)よりも長くなっており、プラス側出力+OUTがハイレベルとなっている期間が図2の場合よりも長くなっている。また、図3では、時点t2’以降における第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t3’)から第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t4’)までの期間も、プラス側出力+OUTがハイレベルとなり、以後これらの動作を繰り返す。
コンパレータ12の出力jは、第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t1’)から次の第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t4’)まで「ハイ」となる。次いでコンパレータ12の出力jは、時点t4’から次の第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t5’)までは「ロウ」となり、以降は上記動作を繰り返す。すなわち、コンパレータ12の出力jは、第1合成波eと第2合成波fとの交点ごとに、「ハイ」から「ロウ」へ、又は「ロウ」から「ハイ」へ、状態を変化させる。
コンパレータ13の出力kは、第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t2’)から次の第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t3’)まで「ロウ」となる。次いでコンパレータ13の出力kは、時点t3’から次の第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t6’)までは「ハイ」となり、以降は上記動作を繰り返す。すなわち、コンパレータ13の出力kは、第3合成波と第4合成波との交点ごとに、「ハイ」から「ロウ」へ、又は「ロウ」から「ハイ」へ、状態を変化させる。
そして、プラス側出力+OUT=(出力j)AND(出力k)なので、時点t1’から時点t2’までの期間、時点t3’から時点t4’までの期間、時点t5’から時点t6’までの期間、そのプラス側出力+OUTは「ハイ」レベルとなる。これらにより、プラス側出力+OUTがハイレベルとなっている期間のデューティ比は、アナログ入力信号のプラス値(差動値)の大きさにほぼ比例する。換言すれば、プラス側出力+OUTはアナログ入力信号のプラス値(差動値)をパルス幅変調した信号となる。
一方、マイナス側出力−OUTは常にローレベルとなっている。これは、図3に示す(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき、コンパレータ12,13の出力j,kが共に「ロウ」となる期間はないからである。
次に、図4に示す(アナログ入力信号+IN)<(アナログ入力信号−IN)のとき、換言すれば差動入力がマイナスの場合、について説明する。三角波信号a,a’,b,b’は図2の場合と同じである。また三角波信号a,a’,b,b’と積分器出力(オペアンプ11の出力)c,dとの位相関係は、図2に示す場合と同じく、同一である。
ただし、図4に示す場合は、図2及び図3の場合に比べて、積分器の出力c,dはそれぞれ位相が反転(180度のずれ)されている。また、第1合成波eと第2合成波fとの交点と、第3合成波gと第4合成波hとの交点との時間関係は、図3の場合に比べて、それぞれ反対になっている。
コンパレータ12の出力jは、第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t2”)から次の第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t3”)まで「ハイ」となる。次いでコンパレータ12の出力jは、時点t3”から次の第1合成波eと第2合成波fとの交点(時点t6”)までは「ロウ」となり、以降は上記動作を繰り返す。すなわち、コンパレータ12の出力jは、第1合成波eと第2合成波fとの交点ごとに、「ハイ」から「ロウ」へ、又は「ロウ」から「ハイ」へ、状態を変化させる。
コンパレータ13の出力kは、第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t1”)から次の第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t4”)まで「ロウ」となる。次いでコンパレータ13の出力kは、時点t4”から次の第3合成波gと第4合成波hとの交点(時点t5”)までは「ハイ」となり、以降は上記動作を繰り返す。すなわち、コンパレータ13の出力kは、第3合成波と第4合成波との交点ごとに、「ハイ」から「ロウ」へ、又は「ロウ」から「ハイ」へ、状態を変化させる。
そして、プラス側出力+OUT=(出力j)AND(出力k)なので、そのプラス側出力+OUTは常にローレベルとなっている。また、マイナス側出力−OUTは(出力j)及び(出力k)が共に「ロー」とのとき「ハイ」となり、そのマイナス側出力−OUTがハイレベルとなっている期間のデューティ比はアナログ入力信号のマイナス値(差動値)の大きさにほぼ比例する。換言すれば、マイナス側出力−OUTはアナログ入力信号のマイナス値(差動値)をパルス幅変調した信号となる。
これらにより、本実施例1のD級増幅器によれば、アナログ入力信号を、0ボルト値、プラス値及びマイナス値のいずれかからなる3値のPWM信号に変換して出力することができる。また、本実施例1のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が所定値以上となった場合、図3及び図4に示すようにプラス側出力+OUT又はマイナス側出力−OUTの一方(片側)のみのスイッチング波形となる。そこで、本実施例1のD級増幅器は、プラス側及びマイナス側の両方でスイッチングする従来のD級増幅器よりも、スイッチング損失をほぼ半分にすることができる。
また、本実施例1のD級増幅器によれば、抵抗R3,R4によりアナログフィードバックをかけているので、上記特許文献2に記載されているようなデジタル処理を行わずに、アナログ入力信号について直線性良く増幅することができる。また、本実施例1のD級増幅器によれば、上記特許文献1に記載されている増幅器とは異なり、インピーダンス変換及び直流電圧カットのためトランスを必要とせずに、直流出力成分はほぼゼロボルトとして、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
次に、本発明の実施例2について図5を参照して説明する。図5は、本発明の実施例2に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。本D級増幅器は、抵抗R51,R52,R53,R54,R55,R56と、コンデンサC51と、オペアンプ(演算増幅器)61,64と、コンパレータ62,63と、AND回路(ロウアクティブ)71と、AND回路72とで構成されている。また、コンパレータ62のプラス側入力端には三角波信号aが印加されており、コンパレータ63のプラス側入力端には三角波信号b’が印加されている。
三角波信号b’は、三角波信号aを反転させた(位相を180度遅らせた)三角波信号bについて、さらに遅延回路81により位相を微小角度θだけ遅らせたものである。したがって、三角波信号aと三角波信号b’とは、位相が互いに(180度+微小角度θ)だけ異なっている同一の波形信号である。三角波信号a,b’にディザーと呼ばれる所定のノイズを加えてもよい。このようにすることで、出力波形の歪みを補正することができる。また三角波信号a,b’の代わりに、鋸歯形状波、積分波形などを使用してもよい。
抵抗R51の一方端は、アナログ入力信号の入力端となっている。そして、抵抗R51の他方端は、オペアンプ61のマイナス側入力端に接続されている。オペアンプ61及びコンデンサC51は、積分器を構成している。コンパレータ62は、三角波信号aと積分器の出力cとを比較してその比較結果(出力j)を出力している。コンパレータ63は、三角波信号b’と積分器の出力cとを比較してその比較結果(出力k)を出力している。
AND回路71は、ロウアクティブのアンド演算機能を有するバッファ回路である。そして、AND回路71は、コンパレータ62の出力jとコンパレータ63の出力kとが共に「ロウ」のときに「ハイ」レベル信号を出力し、それらの信号を本D級増幅器のマイナス側出力−OUTとして出力する。AND回路72は、AND演算機能を有するバッファ回路である。そして、AND回路72は、コンパレータ62の出力とコンパレータ63の出力とが共に「ハイ」のときに「ハイ」レベル信号を出力し、それらの信号を本D級増幅器のプラス側出力+OUTとして出力する。
オペアンプ64及び抵抗R53,R54,R55,R56は、プラス側出力+OUTとマイナス側出力−OUTとの差分を増幅する差動増幅器を構成している。この差動増幅器の出力lは、抵抗R52を介してオペアンプ61の入力側(本D級増幅器の入力側)にフィードバックされる。したがって、オペアンプ64及び抵抗R52,R53,R54,R55,R56はフィードバック回路をなしている。
次に、上記構成の本実施例2に係るD級増幅器の動作について説明する。アナログ入力信号が0ボルト(無入力)、すなわちINが1/2VDDの場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTは、図6に示すようになり、ハイレベル期間のデューティ比がほぼ0〜数%になる。そこで、アナログ入力信号が0ボルト(無入力)の場合、本D級増幅器からフィルタ、負荷に流れる電流は非常に小さな値となる。
アナログ入力信号がプラスの場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTは、図3と同様になる。したがって、プラス側出力+OUTは、アナログ入力信号のプラス値(0ボルトを基準値としてのプラス)をパルス幅変調した信号となる。一方、マイナス側出力−OUTは常にローレベルとなっている。
アナログ入力信号がマイナスの場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTは、図4と同様になる。したがって、マイナス側出力−OUTは、アナログ入力信号のマイナス値(1/2VDDを基準値としてのマイナス)をパルス幅変調した信号となる。一方、プラス側出力+OUTは常にローレベルとなっている。
これらにより、本実施例2に係るD級増幅器によれば、上記実施例1に係るD級増幅器と同様に、アナログ入力信号が無い場合(0ボルト値入力の場合)、出力信号がハイレベルとなっている期間を所望の値まで充分に短くすることができるので、電力損失を従来のものより大幅に低減することができる。
また、本実施例2に係るD級増幅器によれば、アナログ入力信号を、0ボルト値、プラス値及びマイナス値のいずれかからなる3値のPWM信号に変換して出力することができる。また、本実施例2のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が所定値以上となった場合、図3及び図4と同様にプラス側出力+OUT又はマイナス側出力−OUTの一方(片側)のみのスイッチング波形となる。そこで、本実施例2のD級増幅器は、プラス側及びマイナス側の両方でスイッチングする従来のD級増幅器よりも、スイッチング損失をほぼ半分にすることができる。
また、本実施例2のD級増幅器によれば、オペアンプ64及び抵抗R52,R53,R54,R55,R56によりアナログフィードバックをかけているので、上記特許文献2に記載されているようなデジタル処理を行わずに、アナログ入力信号について直線性良く増幅することができる。また、本実施例2のD級増幅器によれば、上記特許文献1に記載されている増幅器とは異なり、インピーダンス変換及び直流電圧カットのためトランスを必要とせずに、直流出力成分はほぼゼロボルトとして、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
次に、上記図1又は図5に示す実施例1又は実施例2に係るD級増幅器のアナログ入力端に、正弦波を入力した場合の出力波形例を、図7に示す。実施例1と実施例2とでは、アナログ入力端に正弦波を入力した場合、出力波形は同様となる。図7(a)は、実施例1又は実施例2に係るD級増幅器のプラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTに接続されるローパスフィルタと負荷(抵抗R)とを示している。図7(b)は、本D級増幅器におけるプラス側出力+OUTがローパスフィルタを通過した後の波形を出力POUTとして示している。また、図7(b)においては、本D級増幅器におけるマイナス側出力−OUTがローパスフィルタを通過した後の波形を出力NOUTとして示している。出力POUT,NOUT共に正弦波の上半分だけのような波形になっている。しかし、図7(c)に示す負荷へ加えられる信号である出力OUTは正弦波となる。これは、負荷(スピーカなど)は出力POUTと出力NOUTとの間(すなわちローパスフィルタのプラス側出力端(POUT)とマイナス側出力端(NOUT)との間)に接続されるため、その負荷へ加えられる信号である出力OUTは、図7(c)に示すように、出力POUTと出力NOUTとの差(OUT=POUT−NOUT)となり正弦波となる。
また、上記図1,図5に示す実施例1及び実施例2に係るD級増幅器では、三角波信号aと三角波信号aを反転させさらに遅延させた三角波信号b’とを少なくとも使用している。これにより、実施例1及び実施例2に係るD級増幅器では、アナログ入力信号が無い場合においても、図2,図6の様に、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTを短い時間(ハイレベル期間のデューティ比を0〜数%)出力することにより、ローパスフィルタ(出力POUT,NOUT)にわずかずつ電圧を出力している。このとき、負荷へは出力POUT−出力NOUTの電圧が印加されるため、その負荷へ加えられる信号である出力OUTはゼロボルトとなる。これらにより、実施例1及び実施例2に係るD級増幅器は、アナログ入力端が無信号状態から小さな信号が入力された状態へと変化した場合に、その変化時においても歪みの少ない増幅信号を負荷に供給することができる。
次に、本発明の実施例3について図8から図11を参照して説明する。図8は、本発明の実施例3に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。本D級増幅器は、実施例1に係るD級増幅器とは異なり、遅延回路21,22を構成要素としていない。また、本D級増幅器では、抵抗R10の一方端に三角波信号aが印加されており、抵抗R12の一方端に三角波信号bが印加されている。図8に示す本D級増幅器におけるこれら以外の構成については、図1に示す実施例1に係るD級増幅器と同様である。ただし、本D級増幅器における合成回路をなす抵抗R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12の各抵抗値は、実施例1に係るD級増幅器の抵抗R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12では規定しない条件で設定している。以下、本D級増幅器について具体的に説明する。
本D級増幅器は、抵抗R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12と、コンデンサC1,C2と、オペアンプ(演算増幅器)11と、コンパレータ12,13と、AND回路(ロウアクティブ)31と、AND回路32とで構成されている。また、図中の抵抗R9,R10の一方端には所定の三角波信号aが印加されており、抵抗11,R12の一方端には所定の三角波信号bが印加されている。三角波信号aと三角波信号bとは、位相が互いに180度異なっている同一の波形信号である。ここで、三角波信号aを本願請求項6に係る本発明における三角波とすると、三角波信号bが該発明における逆相三角波となる。
抵抗R1,R2の一方端は、それぞれアナログ入力信号の差動入力端となっている。そして、抵抗R1の一方端がプラス側入力端(+IN)となり、抵抗R2の一方端がマイナス側入力端(−IN)となっている。オペアンプ11とコンデンサC1,C2とは、積分器を構成している。抵抗R1,R2で差動入力されたアナログ入力信号は、その積分器によって積分され、抵抗R5,R6,R7,R8に出力される。
抵抗R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12は、上記積分器の出力と三角波信号a,bとを合成する合成回路を構成している。この合成回路は4種類の第1から第4合成波形e,f,g,hを生成する。
合成回路をなす抵抗R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12の各抵抗値は、これらの抵抗値とコンパレータ12(第1コンパレータ)及びコンパレータ13(第2コンパレータ)の入力容量とによって、その合成回路の出力である第1及び第2合成波形e,fと第3及び第4合成波形g,hとの間に時間差(位相差)を持たせる値となっている。
ここで、抵抗R5は本願請求項7に係る発明における第1抵抗に該当する。抵抗R6は同発明における第5抵抗に該当する。抵抗R7は同発明における第3抵抗に該当する。抵抗R8は同発明における第7抵抗に該当する。抵抗R9は同発明における第2抵抗に該当する。抵抗R10は同発明における第8抵抗に該当する。抵抗R11は同発明における第4抵抗に該当する。抵抗R12は同発明における第6抵抗に該当する。
上記合成回路は、第1から第4合成部を有している。第1合成部は、積分器をなすオペアンプ11のマイナス側出力と三角波信号aとを合成して第1合成波形eを生成するものである。そして、第1合成部は、オペアンプ11のマイナス側出力に一方端が接続された抵抗R5(第1抵抗)と、三角波信号aが一方端に印加される抵抗R9(第2抵抗)とを有しており、抵抗R5の他方端と抵抗R9の他方端とが接続されて出力端をなしている。
第2合成部は、オペアンプ11のプラス側出力と三角波信号bとを合成して第2合成波形fを生成するものである。そして、第2合成部は、オペアンプ11のプラス側出力に一方端が接続された抵抗R7(第3抵抗)と、三角波信号bが一方端に印加される抵抗R11(第4抵抗)とを有しており、抵抗R7の他方端と抵抗R11の他方端とが接続されて出力端をなしている。
第3合成部は、オペアンプ11のマイナス側出力と三角波信号bとを合成して第3合成波形gを生成するものである。そして、第3合成部は、オペアンプ11のマイナス側出力に一方端が接続された抵抗R6(第5抵抗)と、三角波信号bが一方端に印加される抵抗R12(第6抵抗)とを有しており、抵抗R6の他方端と抵抗R12の他方端とが接続されて出力端をなしている。
第4合成部は、オペアンプ11のプラス側出力と三角波信号aとを合成して第4合成波形hを生成するものである。そして、第4合成部は、オペアンプ11のプラス側出力に一方端が接続された抵抗R8(第7抵抗)と、三角波信号aが一方端に印加される抵抗R10(第8抵抗)とを有しており、抵抗R8の他方端と抵抗R10の他方端とが接続されて出力端をなしている。
そして、コンパレータ12に接続されている抵抗R5,R7,R9,R11(第1から第4抵抗)それぞれの抵抗値は、コンパレータ13に接続されている抵抗R6,R8,R10,R12(第5から第8抵抗)それぞれの抵抗値に対して、「1」以外の値を乗算してなる値に設定してあることが好ましい。
例えば、抵抗R5,R7,R9,R11及び抵抗R6,R8,R10,R12の抵抗値は次に示すように設定する。
R6=R8=R5×α R5=R7
R10=R12=R9×α R9=R11
ここで、α≠1とする。
上記数式の条件から、
R5=R7=R9=R11
としてもよく、
R5=R7≠R9=R11
としてもよい。
そして、(R6=R8)、(R10=R12)の条件下で、(R6,R8,R10,R12)が、(R5,R7,R9,R11)のα倍{又は(1/α)倍}とする。
具体例としては、抵抗R5,R7,R9,R11それぞれの抵抗値は1[KΩ]として、抵抗R6,R8,R10,R12それぞれの抵抗値は2[KΩ]としてもよく500[Ω]としてもよい。このときのαは、2と0.5である。
また、抵抗R5,R7,R9,R11それぞれの抵抗値は20[KΩ]として、抵抗R6,R8,R10,R12それぞれの抵抗値は30[KΩ]としてもよい。
このときのαは、1.5である。
また、抵抗R5,R7,R9,R11それぞれの抵抗値は1[KΩ]として、抵抗R6,R8,R10,R12それぞれの抵抗値は30[KΩ]としてもよい。このときのαは、30である。
これらにより、上記合成回路は、コンパレータ12に接続されている抵抗R5,R7,R9,R11とコンパレータ13に接続されている抵抗R6,R8,R10,R12とにおける抵抗値の相違と、コンパレータ12,13の入力容量とによって、第1及び第2合成波形e,fと第3及び第4合成波形g,hとの間に時間差(位相差)を持たせることができる。
コンパレータ12(第1コンパレータ)は、第1合成波形eと第2合成波形fとを比較して、その比較結果を出力する。そして、コンパレータ12は、第1合成波形eが第2合成波形fよりも大きいときは所定の「ロー」レベル信号(例えば0ボルト)を出力し、第1合成波形eが第2合成波形fよりも小さいときは所定の「ハイ」レベル信号を出力する。コンパレータ13(第2コンパレータ)は、第3合成波形gと第4合成波形hとを比較してその比較結果を出力する。そして、コンパレータ13は、第3合成波形gが第4合成波形hよりも大きいときは所定の「ロー」レベル信号(例えば0ボルト)を出力し、第3合成波形gが第4合成波形hよりも小さいときは所定の「ハイ」レベル信号を出力する。
AND回路31は、負論理入力の論理積機能を有するバッファ回路である。そして、AND回路31は、コンパレータ12の出力とコンパレータ13の出力とが共に「ロウ」のとき「ハイ」レベル信号を出力するAND演算(ロウアクティブ)を行い、その演算結果を本D級増幅器のマイナス側出力−OUTとして出力する。抵抗R3は、バッファとしても機能するAND回路31の出力をオペアンプ11のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路をなすものである。
AND回路32は、アンド(AND)演算機能を有するバッファ回路であり、コンパレータ12の出力とコンパレータ13の出力とのAND演算を行い、その演算結果を本D級増幅器のプラス側出力+OUTとする。抵抗R4は、バッファとしても機能するAND回路32の演算結果をオペアンプ11のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路をなすものである。
本D級増幅器のプラス側出力+OUTとマイナス側出力−OUTとの間には、ローパスフィルタを介して負荷(スピーカなど)を接続する。これらの構成により、本D級増幅器は、トランスを用いることなく、アナログ入力信号+IN,−INを低歪みに増幅し、かつ電力損失を少なくして、負荷を駆動することができる。
次に、上記構成の本実施例3に係るD級増幅器の動作例について図9から図11を参照して説明する。図9から図11は、図8に示すD級増幅器の各部の動作を示す波形図である。そして、図9は、アナログ入力信号+INとアナログ入力信号−INとが同じ値のとき、すなわち差動入力が0ボルト値(無入力)のときのD級増幅器各部の波形を示している。図10は、(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がプラスのときのD級増幅器各部の波形を示している。図11は、(アナログ入力信号+IN)<(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がマイナスのときのD級増幅器各部の波形を示している。
図9から図11に示すように、本D級増幅器各部の動作は、図2から図4に示す実施例1に係るD級増幅器各部の動作と同一となっている部分が多い。ただし、本D級増幅器は、三角波として三角波信号a,bの2つを用いている点などで、三角波として三角波信号a,a’,b,b’の4つを用いている実施例1に係るD級増幅器の動作と異なる。次に本D級増幅器各部の動作を具体的に説明する。
まず、図9について、すなわち無入力(0ボルト値入力)の場合について説明する。三角波信号aと三角波信号bとは位相が180度異なっている。ここで、三角波信号a,bには、それぞれディザーと呼ばれる所定のノイズを加えてもよい。このようにすることで、出力波形の歪みを補正することができる。また、三角波信号a,bの代わりに、鋸歯形状波、積分波形などを使用してもよい。
三角波信号aと積分器のプラス側出力(オペアンプ11のプラス側出力)dとの位相関係は、ほぼ同一である。また、三角波信号bと積分器のマイナス側出力(オペアンプ11のマイナス側出力)cとの位相関係は、ほぼ同一である。
コンパレータ12,13の入力、すなわち第1から第4合成波形e,f,g,hは、上記積分器の出力に同期した波形となる。そして第1合成波形eと第2合成波fとは位相が約180度異なっており、第3合成波形gと第4合成波hとは位相が約180度異なっている。第1合成波形eと第4合成波形hとはほぼ同一の波形であって位相が微小角度θ’だけ異なっている。第2合成波形fと第3合成波形gとはほぼ同一の波形とあって位相が微小角度θ’だけ異なっている。
このように、第1合成波形eと第4合成波形hとの間、及び第2合成波形fと第3合成波形gとの間に、微小角度θ’の位相差が生じるのは、コンパレータ12に接続されている抵抗R5,R7,R9,R11の抵抗値が、コンパレータ13に接続されている抵抗R6,R8,R10,R12の抵抗値に対して、「1」以外の値を乗算してなる値に設定してあるからである。すなわち、これらの抵抗値とコンパレータ12,13の入力容量とにより、上記微小角度θ’の位相差が生じる。この微小角度θ’は、図2に示す実施例1に係るD級増幅器の動作波形における微小角度θに対応するものである。そして、微小角度θ’は、抵抗R5からR12の抵抗値を調整することで、簡便に調整することができる。
コンパレータ12,13の出力J,Kは、図2に示す実施例1に係るD級増幅器のコンパレータ12,13の出力J,Kと同一波形となっている。また、本D級増幅器におけるプラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTは、図2に示す実施例1に係るD級増幅器のプラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTと同一波形となっている。このように、本D級増幅器におけるコンパレータ12,13及びAND回路31,32の動作は、実施例1に係るD級増幅器のコンパレータ12,13及びAND回路31,32の動作と同一である。また、本D級増幅器におけるフィードバック回路(抵抗R3,R4)及び積分器(オペアンプ11、コンデンサC1,C2)の動作は、実施例1に係るD級増幅器のフィードバック回路及び積分器の動作と同一である。
これらにより、本D級増幅器は、実施例1に係るD級増幅器と同様に、無入力の場合、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTにおけるハイレベル期間をデューティ比0〜数%にすることができる。そのため、本D級増幅器を小信号用とする場合は、出力端子と負荷との間に配置する上記ローパスフィルタ(LCフィルタなど)を省略することができる。
また、本D級増幅器は、実施例1に係るD級増幅器と同様に、アナログ入力信号が無い場合(0ボルト値入力の場合)、出力信号がハイレベルとなっている期間を所望の値まで充分に短くすることができるので、電力損失を従来のものより大幅に低減することができる。
次に、図10に示す(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき換言すれば差動入力がプラスの場合、について説明する。図10と図3とを比較すると、本D級増幅器では三角波として三角波信号a,bの2つを用いている点のみが異なる。したがって、本D級増幅器は、差動入力がプラスの場合でも、合成回路の部分以外は実施例1に係るD級増幅器と同一の動作をすることができる。そこで、本D級増幅器は、差動入力がプラスの場合、プラス側出力+OUTがアナログ入力信号のプラス値(差動値)をパルス幅変調した信号となり、マイナス側出力−OUTは常にローレベルとなっている。
次に、図11に示す(アナログ入力信号+IN)<(アナログ入力信号−IN)のとき換言すれば差動入力がマイナスの場合、について説明する。図11と図4との比較すると、本D級増幅器では三角波として三角波信号a,bの2つを用いている点のみが異なる。
したがって、本D級増幅器は、差動入力がマイナスの場合でも、合成回路の部分以外は実施例1に係るD級増幅器と同一の動作をすることができる。そこで、本D級増幅器は、差動入力がマイナスの場合、マイナス側出力−OUTはアナログ入力信号のマイナス値(差動値)をパルス幅変調した信号となり、プラス側出力+OUTは常にローレベルとなっている。
これらにより、本実施例3のD級増幅器によれば、実施例1のD級増幅器と同様に、アナログ入力信号を、0ボルト値、プラス値及びマイナス値のいずれかからなる3値のPWM信号に変換して出力することができる。また、本実施例3のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が所定値以上となった場合、図10及び図11に示すようにプラス側出力+OUT又はマイナス側出力−OUTの一方(片側)のみのスイッチング波形となる。そこで、本実施例3のD級増幅器は、プラス側及びマイナス側の両方でスイッチングする従来のD級増幅器よりも、スイッチング損失をほぼ半分にすることができる。
また、本実施例3のD級増幅器によれば、抵抗R3,R4によりアナログフィードバックをかけているので、上記特許文献2に記載されているようなデジタル処理を行わずに、アナログ入力信号について直線性良く増幅することができる。また、本実施例3のD級増幅器によれば、上記特許文献1に記載されている増幅器とは異なり、インピーダンス変換及び直流電圧カットのためトランスを必要とせずに、直流出力成分はほぼゼロボルトとして、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
さらに、本実施例3のD級増幅器によれば、実施例1,2のD級増幅器と異なり、遅延回路21,22,81を構成要素とせず、抵抗R5〜R12の抵抗値を調整することで、第1及び第2合成波形e,fと第3及び第4合成波形g,hとの間に時間差(位相差)を持たせることができる。そこで、本実施例3のD級増幅器は、簡便に設計及び製造でき、且つ高性能なD級増幅器を提供することができる。
次に、本発明の実施例4について図12から図17を参照して説明する。図12は、本発明の実施例4に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。図12において、図1に示す実施例1に係るD級増幅器と同一の構成要素には、同一符号を付している。本D級増幅器は、実施例1,2に係るD級増幅器とは異なり、遅延回路21,22,81を構成要素としていない。また、本D級増幅器では、実施例3とは異なり、1つの三角波発生回路を有する。以下、本D級増幅器について具体的に説明する。
本D級増幅器は、抵抗R1,R2,R3,R4と、コンデンサC1,C2,C100と、オペアンプ(演算増幅器)11と、コンパレータ112,113と、インバータ121,122と、AND回路131,132と、電流源140で構成されている。ここで、コンデンサ100及び電流源140は、三角波発生回路を構成しており、三角波をコンパレータ112,113のマイナス側入力端に出力している。
抵抗R1,R2の一方端は、それぞれアナログ入力信号の差動入力端となっている。そして、抵抗R1の一方端がプラス側入力端(+IN)となり、抵抗R2の一方端がマイナス側入力端(−IN)となっている。オペアンプ11とコンデンサC1,C2とは、積分器を構成している。抵抗R1,R2で差動入力されたアナログ入力信号は、その積分器によって積分され、コンパレータ112,113に出力される。
オペアンプ11のマイナス側出力は、コンパレータ112(第1コンパレータ)のプラス側入力端に接続されている。オペアンプ11のプラス側出力は、コンパレータ113(第2コンパレータ)のプラス側入力端に接続されている。コンパレータ112,113のマイナス側入力端は、ともにコンデンサ(容量)100の一端に接続されている。そのコンデンサ100の一端には、電流源140の一端が接続されている。コンデンサ100の他端はアースに接続されており、電流源140の他端もアースに接続されている。これらにより、コンパレータ112は、オペアンプ11のマイナス側出力と三角波発生回路の出力とを比較して、その比較結果を出力する。コンパレータ113は、オペアンプ11のプラス側出力と三角波発生回路の出力とを比較して、その比較結果を出力する。
コンパレータ112の出力は、インバータ121の入力端及びAND回路132(第2バッファ)の一方入力端に接続されている。コンパレータ113の出力は、インバータ122の入力端及びAND回路131(第1バッファ)の一方入力端に接続されている。インバータ121の出力は、AND回路131の他方入力端に接続されている。インバータ122の出力は、AND回路132の他方入力端に接続されている。これらにより、AND回路131は、コンパレータ112の出力を反転した信号とコンパレータ113の出力との論理積演算を行い、その演算結果を出力する。AND回路132は、コンパレータ113の出力を反転した信号とコンパレータ112の出力との論理積演算を行い、その演算結果を出力する。
AND回路131の出力は、本D級増幅器のプラス側出力+OUTとなる。このプラス側出力+OUTは、抵抗R4によりオペアンプのマイナス側入力にフィードバックされる。AND回路132の出力は、本D級増幅器のマイナス側出力−OUTとなる。このマイナス側出力−OUTは、抵抗R3によりオペアンプのプラス側入力にフィードバックされる。
図13は、電流源140の具体的な構成例を示す回路図である。この電流源140とコンデンサ100とで三角波発生回路を構成する。電流源140は、トランジスタT1,T2と、スイッチS1,S2と、コンパレータ141,142と、NAND回路143,144とで構成されている。
トランジスタT1,T2は、電界効果トランジスタ(FET)で構成されている。トランジスタT1のゲートには電圧VBPが印加されている。この電圧VBPは、コンデンサ100の充電電流値を制御するものである。トランジスタT2のゲートには電圧VBNが印加されている。この電圧VBNは、コンデンサ100の放電電流値を制御するものである。スイッチS1,S2は、例えばアナログ・スイッチからなり、FETで構成することができる。スイッチS1,S2は、電流源140から出力される電流の向き、すなわちコンデンサ100の充電/放電を切り替えるものである。トランジスタT1の電流入出力端、スイッチS1,S2及びトランジスタT2の電流入出力端は、図13に示すように直列に接続されている。コンパレータ141のマイナス側入力端及びコンパレータ142のプラス側入力端は、ともにスイッチS1とスイッチS2の接続点(以下、「接続点」という)に接続されている。この接続点は、コンデンサ100も接続されており、三角波発生回路の出力点をなす。
コンパレータ142は、所望の第1電位VLと接続点の電位とを比較し、その比較結果を出力する。コンパレータ141は、所望の第2電位VHと接続点の電位とを比較し、その比較結果を出力する。ここで、第2電位VHは、第1電位VLよりも高いものとする。そして、第2電位VHと第1電位VLとの差が、三角波の振幅を規定している。NAND回路143,144は、プロップフロップ回路をなすように接続されている。このプリップフロップ回路は、コンパレータ141,142の出力を入力としている。そして、このプリップフロップ回路の出力によって、スイッチS1,S2の開閉を制御している。すなわち、プリップフロップ回路の出力が、コンデンサ100の充放電を切り替え、三角波における上昇・下降を切り替えている。
図14は、電流源140の動作を説明するための図である。
まず、接続点の電位である三角波Gが第1電位VLよりも低い場合、すなわち点線K1のときについて説明する。この点線K1のとき、コンパレータ142の出力が「L」となり、スイッチS1がONし、スイッチS2はOFFする。これにより、トランジスタT1及びスイッチS1を介して充電電流が流れ、その充電電流がコンデンサ100へ流れ込む。したがって、コンデンサ100の電位である三角波Gが上昇する。
三角波Gが第1電位VLを超えて、第2電位VHに達すると、コンパレータ141の出力が「L」となり、スイッチS2がONし、スイッチS1はOFFする。これにより、トランジスタT2及びスイッチS2を介して、コンデンサ100の放電電流がアースに向けて流れる。したがって、コンデンサ100の電位である三角波Gが下降する。
三角波Gが第1電位VLに達すると、コンパレータ142の出力が「L」となり、スイッチS1がONし、スイッチS2はOFFする。これにより、再び充電電流が流れ、三角波Gが上昇する。以後、これらの動作を繰り返すことにより、図14に示すような三角波Gが生成される。この三角波Gの上昇時の傾きは、充電電流を制御する電圧VBPとコンデンサ100の容量とで設定できる。また。三角波Gの下降時の傾きは、放電電流を制御する電圧VBNとコンデンサ100の容量とで設定できる。
次に、三角波Gが第2電位VHよりも高い場合、すなわち点線K2のときについて説明する。この点線K2のとき、コンパレータ141の出力が「L」となり、スイッチS2がONし、スイッチS1はOFFする。これにより、トランジスタT2及びスイッチS2を介して、コンデンサ100の放電電流が流れる。したがって、コンデンサ100の電位である三角波Gが下降する。その後、上記のように、コンデンサ100の充放電が繰り返され、図14に示すような三角波Gが生成される。
これらにより、本実施例のD級増幅器によれば、コンデンサ100及び電流源140により、簡単な構成の三角波発生回路を備えることができる。したがって、本実施例によれば、効率が高く、低歪率なD級増幅器を、低コストで構成することができる。
次に、上記構成の本実施例4に係るD級増幅器の動作例について図15から図17を参照して説明する。図15から図17は、図12に示すD級増幅器の各部の動作を示す波形図である。
図15は、(アナログ入力信号+IN)>(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がプラスのときのD級増幅器各部の波形を示している。まず、三角波Gは、図14にも示すように、第1電位VLを最小値、第2電位VHを最大値とした三角波となっている。
積分器のマイナス側出力Aは、積分器のプラス側出力Bよりも低レベルとなっている。これは積分器の差動入力がプラスだからである。また、図15では、電流源140のスイッチS1,S2の駆動波形を示している。電流源140のスイッチS1は、三角波Gの上昇区間はハイレベル信号を受けてONしている。また、スイッチS1は、三角波Gの下降区間はローレベル信号を受けてOFFしている。電流源140のスイッチS2は、三角波Gの上昇区間はローレベル信号を受けてOFFしている。また、スイッチS2は、三角波Gの下降区間はハイレベル信号を受けてONしている。
コンパレータ112の出力Cは、積分器のマイナス側出力Aと三角波Gを比較して、A>Gのとき「ハイ」となり、A<Gのとき「ロウ」となる。コンパレータ113の出力Dは、積分器のプラス側出力Bと三角波Gを比較して、B>Gのとき「ハイ」となり、B<Gのとき「ロウ」となる。
AND回路131の出力(+OUT)Eは、コンパレータ112の出力Cを反転させた値とコンパレータ113の出力Dとが共に「ハイ」のときに、「ハイ」となる。これらにより、プラス側出力+OUTがハイレベルとなっている期間のデューティ比は、アナログ入力信号のプラス値(差動値)の大きさにほぼ比例する。換言すれば、プラス側出力+OUTはアナログ入力信号のプラス値(差動値)をパルス幅変調した信号となる。
一方、AND回路132の出力(−OUT)Fは、コンパレータ112の出力Cとコンパレータ113の出力Dを反転させた値とが共に「ハイ」のときに、「ハイ」となる。そこで、マイナス側出力−OUTは常にローレベルとなっている。
図16は、(アナログ入力信号+IN)=(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力が無入力(0ボルト値入力)のときのD級増幅器各部の波形を示している。三角波Gは、図15に示す三角波Gと同一である。また、三角波Gに対する電流源140のスイッチS1,S2の動作も図15の場合と同一であるので、図16ではスイッチS1,S2の駆動波形を省略している。
積分器のマイナス側出力Aと積分器のプラス側出力Bとは、同一レベルとなっている。これは積分器の差動入力が(+IN)=(−IN)だからである。コンパレータ112の出力Cとコンパレータ113の出力Dとは、位相も等しい同一波形となっている。これは出力A=出力Bだからである。
AND回路131の出力(+OUT)Eは、(出力Cの反転値)×(出力D)であるので、ほぼ全期間に渡ってローレベルとなっている。AND回路132の出力(−OUT)Fは、(出力C)×(出力Dの反転値)であるので、ほぼ全期間に渡ってローレベルとなっている。図16において、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTに、僅かにハイレベル期間がある。これは、オペアンプ11のオフセット電圧、あるいはコンパレータ112とコンパレータ113及びインバータ121とインバータ122などにおける構成素子の非同一性による遅延時間の相違などによるものである。したがって、プラス側出力+OUT及びマイナス側出力−OUTは、簡便に、全期間に渡って厳密にローレベルとすることができる。
これらにより、本実施例4のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が無い場合(0ボルト値入力の場合)、出力信号がハイレベルとなっている期間を、簡便に極めて短くすることができるので、簡単な構成としながら、電力損失を従来のものより大幅に低減することができる。
図17は、(アナログ入力信号+IN)<(アナログ入力信号−IN)のとき、すなわち差動入力がマイナスのときのD級増幅器各部の波形を示している。三角波Gは、図15に示す三角波Gと同一である。また、三角波Gに対する電流源140のスイッチS1,S2の動作も図15の場合と同一であるので、図17ではスイッチS1,S2の駆動波形を省略している。
積分器のマイナス側出力Aは、積分器のプラス側出力Bよりも高レベルとなっている。これは積分器の差動入力がマイナスだからである。コンパレータ112の出力Cは、積分器のマイナス側出力Aと三角波Gを比較して、A>Gのとき「ハイ」となり、A<Gのとき「ロウ」となる。コンパレータ113の出力Dは、積分器のプラス側出力Bと三角波Gを比較して、B>Gのとき「ハイ」となり、B<Gのとき「ロウ」となる。
AND回路132の出力(−OUT)Fは、コンパレータ112の出力Cとコンパレータ113の出力Dを反転させた値とが共に「ハイ」のときに、「ハイ」となる。これらにより、マイナス側出力−OUTがハイレベルとなっている期間のデューティ比は、アナログ入力信号のマイナス値(差動値)の大きさにほぼ比例する。換言すれば、マイナス側出力−OUTはアナログ入力信号のマイナス値(差動値)をパルス幅変調した信号となる。
一方、AND回路131の出力(+OUT)Eは、コンパレータ112の出力Cを反転させた値とコンパレータ113の出力Dとが共に「ハイ」のときに、「ハイ」となる。そこで、プラス側出力+OUTは常にローレベルとなっている。
これらにより、本実施例4のD級増幅器によれば、アナログ入力信号を、0ボルト値、プラス値及びマイナス値のいずれかからなる3値のPWM信号に変換して出力することができる。また、本実施例4のD級増幅器によれば、アナログ入力信号が0ボルト値以外となった場合、図15及び図17に示すようにプラス側出力+OUT又はマイナス側出力−OUTの一方(片側)のみのスイッチング波形となる。そこで、本実施例4のD級増幅器は、プラス側及びマイナス側の両方でスイッチングする従来のD級増幅器よりも、スイッチング損失をほぼ半分にすることができる。
また、本実施例4のD級増幅器によれば、抵抗R3,R4によりアナログフィードバックをかけているので、上記特許文献2に記載されているようなデジタル処理を行わずに、アナログ入力信号について直線性良く増幅することができる。また、本実施例4のD級増幅器によれば、上記特許文献1に記載されている増幅器とは異なり、インピーダンス変換及び直流電圧カットのためトランスを必要とせずに、直流出力成分はほぼゼロボルトとして、低歪みであって電力損失の少ないD級増幅器を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態のD級増幅器では積分器が一次積分器で構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、かかる積分器を高次の積分器で構成してもよい。このようにすると、ループゲインを大きくすることができ、歪率をさらに低減することができる。
以上の説明では、本発明をD級増幅器として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、D級増幅器以外の信号処理回路、各種パルス幅変調増幅器などに本発明を適用することができる。
本発明の実施例1に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。 同上のD級増幅器に0ボルトが入力されたときの動作を示す波形図である。 同上のD級増幅器にプラス値が入力されたときの動作を示す波形図である。 同上のD級増幅器にマイナス値が入力されたときの動作を示す波形図である。 本発明の実施例2に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。 同上の実施例2に係るD級増幅器に0ボルトが入力されたときの動作を示す波形図である。 本発明の実施例1又は実施例2に係るD級増幅器に正弦波が入力されたときの負荷における波形例を示す図である。 本発明の実施例3に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。 同上のD級増幅器に0ボルトが入力されたときの動作を示す波形図である。 同上のD級増幅器にプラス値が入力されたときの動作を示す波形図である。 同上のD級増幅器にマイナス値が入力されたときの動作を示す波形図である。 本発明の実施例4に係るD級増幅器の構成例を示す回路図である。 同上のD級増幅器の電流源の構成例を示す回路図である。 同上の電流源の動作を示す波形図である。 実施例4のD級増幅器にプラス値が入力されたときの動作を示す波形図である。 実施例4のD級増幅器に0ボルトが入力されたときの動作を示す波形図である。 実施例4のD級増幅器にマイナス値が入力されたときの動作を示す波形図である。
符号の説明
11,61,64…オペアンプ(演算増幅器)、12,13,62,63,112,113…コンパレータ、21,22,81…遅延回路、31,32,71,72,131,132…AND回路、121,122…インバータ、140…電流源、C1,C2,C51,C100…コンデンサ、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11,R12,R51,R52,R53,R54,R55,R56…抵抗

Claims (3)

  1. アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分する積分器と、
    三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる遅延回路と、
    前記積分器の出力と前記三角波と前記遅延回路の出力とを合成して複数の信号を出力する合成回路と、
    前記合成回路の出力同士を比較する比較手段と、
    前記比較手段の出力を入力とするバッファ手段と、
    前記バッファ手段の出力を前記積分器の入力側にフィードバックするフィードバック回路と
    を有し
    前記三角波は、第1三角波と、該第1三角波の位相を180度だけずらした波形である第2三角波とからなり、
    前記遅延回路は、前記第1三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる第1遅延回路と、前記第2三角波の位相を所望の微小角度だけ遅らせる第2遅延回路とからなり、前記合成回路は、前記積分器のマイナス側出力と前記第1三角波とを合成して第1合成波形を生成し、前記積分器のプラス側出力と前記第2三角波とを合成して第2合成波形を生成し、前記積分器のマイナス側出力と前記第2遅延回路の出力とを合成して第3合成波形を生成し、前記積分器のプラス側出力と前記第1遅延回路の出力とを合成して第4合成波形を生成するものであり、
    前記比較手段は、前記第1合成波形と前記第2合成波形とを比較する第1コンパレータと、前記第3合成波形と前記第4合成波形とを比較する第2コンパレータとからなり、
    前記バッファ手段は、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第1バッファと、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第2バッファとからなり、
    前記フィードバック回路は、前記第1バッファの出力を前記積分器のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路と、前記第2バッファの出力を前記積分器のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路とからなることを特徴とするD級増幅器。
  2. アナログ入力信号をなすプラス側入力信号とマイナス側入力信号との差分を積分する積分器と、
    前記積分器の出力と三角波とを合成すると共に、該積分器の出力と該三角波に対して位相が180度だけずれた波形である逆相三角波とを合成して、複数の信号を出力する合成回路と、
    前記合成回路の出力同士を比較する比較手段と、
    前記比較手段の出力を入力とするバッファ手段と、
    前記バッファ手段の出力を前記積分器の入力側にフィードバックするフィードバック回路とを有し、
    前記合成回路は、抵抗値が少なくとも2種類ある複数の抵抗を有してなるとともに、該抵抗と前記比較手段の入力容量とによって、該合成回路の出力である前記複数の信号相互間に位相差を持たせる構成となっており
    前記合成回路は、前記積分器のマイナス側出力と前記三角波とを合成して第1合成波形を生成する第1合成部と、前記積分器のプラス側出力と前記逆相三角波とを合成して第2合成波形を生成する第2合成部と、前記積分器のマイナス側出力と前記逆相三角波とを合成して第3合成波形を生成する第3合成部と、前記積分器のプラス側出力と前記三角波とを合成して第4合成波形を生成する第4合成部とを有し、
    前記第1合成部は、前記積分器のマイナス側出力に一方端が接続された第1抵抗(R5)と、前記三角波が一方端に印加される第2抵抗とを有して、該第1抵抗の他方端と第2抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、
    前記第2合成部は、前記積分器のプラス側出力に一方端が接続された第3抵抗(R7)と、前記逆相三角波が一方端に印加される第4抵抗とを有して、該第3抵抗の他方端と第4抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、
    前記第3合成部は、前記積分器のマイナス側出力に一方端が接続された第5抵抗(R6)と、前記逆相三角波が一方端に印加される第6抵抗とを有して、該第5抵抗の他方端と第6抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、
    前記第4合成部は、前記積分器のプラス側出力に一方端が接続された第7抵抗(R8)と、前記三角波が一方端に印加される第8抵抗とを有して、該第7抵抗の他方端と第8抵抗の他方端とが接続されて出力端をなしており、
    前記比較手段は、前記第1合成部の出力端が接続されている一方入力端と前記第2合成部の出力端が接続されている他方入力端とを有する第1コンパレータと、前記第3合成部の出力端が接続されている一方入力端と前記第4合成部の出力端が接続されている他方入力端とを有する第2コンパレータとからなり、
    前記バッファ手段は、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第1バッファと、前記第1コンパレータの出力と前記第2コンパレータの出力とのAND演算をする第2バッファとからなり、
    前記フィードバック回路は、前記第1バッファの出力を前記積分器のプラス側入力にフィードバックする第1フィードバック回路と、前記第2バッファの出力を前記積分器のマイナス側入力にフィードバックする第2フィードバック回路とからなり、
    前記第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗、第4抵抗のいずれかの抵抗値は、前記第5抵抗、第6抵抗、第7抵抗、第8抵抗のいずれかの抵抗値とは異なる値となっていることを特徴とするD級増幅器。
  3. 前記第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗、第4抵抗それぞれの抵抗値は、前記第5抵抗、第6抵抗、第7抵抗、第8抵抗それぞれの抵抗値に対して、1以外の値を乗算してなる値となっていることを特徴とする請求項に記載のD級増幅器。
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