JP4710187B2 - 多結晶シリコン層の成長方法および単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、多結晶シリコン層の成長方法、単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法および触媒CVD装置に関し、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)の製造に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多結晶シリコン(Si)層を形成するには、常圧化学気相成長(APCVD)法により、温度約600〜700℃、水素雰囲気、圧力1×105 Pa(760Torr)で、シラン(SiH4 )やジシラン(Si2 H6 )などを分解させて成長させる方法、減圧化学気相成長(LPCVD)法により、温度約600〜700℃、水素雰囲気、圧力(0.53〜1.33)×102 Pa(0.4〜1Torr)で、SiH4 やSi2 H6 などを分解させて成長させる方法、あるいは、プラズマCVD法により、温度約200〜400℃、水素雰囲気、圧力(0.26〜2.6)×102 Pa(0.2〜2Torr)で、SiH4 やSi2 H6 などを分解させてアモルファスシリコン層を成長させ、このアモルファスシリコン層を約800〜1300℃で高温熱処理することにより結晶粒を成長させて結晶化する方法が一般的であった。
【0003】
しかしながら、APCVD法やLPCVD法により多結晶シリコン層を成長させる方法は、成長温度が高いという問題がある。すなわち、APCVD法やLPCVD法では、多結晶シリコン層の成長時の化学反応および成長に要するエネルギーは、全て、加熱による熱エネルギーの形で供給されるので、成長温度を約600℃から大幅に低下させることができない。また、シランなどの反応ガスの反応効率が一般に数%以下と低いことから、反応ガスのほとんどは排出され、廃棄されてしまうため、反応ガスの費用が高価になり、廃棄に要する費用も高価である。一方、アモルファスシリコン層を結晶化することにより多結晶シリコン層を形成する方法は、高温熱処理を行うための熱処理装置が別途必要になるという問題がある。
【0004】
近年、これらの問題を解決することができる多結晶シリコン層の成長方法として、触媒CVD法と呼ばれる成長方法が注目されている(例えば、特開昭63−40314号公報、特開平8−250438号公報、特開平10−83988号公報、応用物理第66巻第10号第1094頁(1997))。この触媒CVD法は加熱触媒体と反応ガス(原料ガス)との接触分解反応を用いるものである。この触媒CVD法によれば、第1段階で例えば1600〜1800℃に加熱された高温触媒体に反応ガス(例えば、シリコン原料としてシランを用いる場合にはシランと水素)を接触させて反応ガスを活性化させ、高エネルギーを持つシリコン原子またはシリコン原子の集団および水素原子または水素原子の集団を形成し、第2段階でこれらの高エネルギーを持つシリコン原子や水素原子または分子、場合によってはこれらの集団(クラスタ)を供給する基板の温度を高温にすることによって、特にシリコン原子が単結晶粒子を形成するために必要なエネルギーを供給支援するので、従来のAPCVD法やLPCVD法に比べて低温、例えば350℃程度の温度でも多結晶シリコン層を成長させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者が種々実験を行った結果によれば、触媒CVD法を用いて低温で多結晶シリコン層を成長させる場合には、高温に加熱された触媒体を用いることにより、従来のAPCVD法やLPCVD法により成長させた場合に比べて、成長層に金属不純物が取り込まれやすく、得られる多結晶シリコン層中に高濃度の金属不純物が含まれてしまうという問題がある。これらの含有金属不純物は、具体的には、例えば、タングステン(W)が2×1017〜2×1018atoms/cc、鉄(Fe)が7×1015〜2×1017atoms/cc、クロム(Cr)が9×1014〜3×1016atoms/cc、ニッケル(Ni)が3×1018atoms/cc未満である。これに対し、従来のAPCVD法やLPCVD法により成長させた多結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度は、Wが1×1015atoms/cc未満、Feが典型的には5×1016atoms/cc程度、Crが典型的には3×1014atoms/cc程度、Niが典型的には6×1019atoms/cc未満であるから、触媒CVD法により低温で成長される多結晶シリコン層中の含有金属不純物がいかに高濃度であるかがわかる。このように金属不純物を高濃度に含有する多結晶シリコン層は電気的性質が悪く、例えば電子移動度が低いため、例えばTFT用の多結晶シリコン層に用いる場合、高速動作が困難となる。
【0006】
したがって、この発明が解決しようとする課題は、含有金属不純物濃度が極めて低い多結晶シリコン層を成長させることができる多結晶シリコン層の成長方法を提供することにある。
この発明が解決しようとする他の課題は、含有金属不純物濃度が極めて低い単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させることができる単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法を提供することにある。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、含有金属不純物濃度が極めて低い多結晶シリコン層や単結晶シリコン層を成長させることができる触媒CVD装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術が有する上述の課題を解決すべく、鋭意検討を行った。
以下にその概要を説明する。
【0008】
本発明者の検討によれば、従来の触媒CVD法により成長させた多結晶シリコン層中に含まれているW、Fe、Cr、Niはもっぱら触媒体から発生したものと考えられる。これらのうち、Wは触媒体自身の構成元素であり、Fe、Cr、NiはW材料に不純物として含まれているものであると考えられる。Wは融点が3380℃と非常に高く、蒸気圧が低いため、成長層への取り込み量は少ないとも考えられるが、実際には、触媒CVD装置の成長チャンバー内にはO2 、H2 Oなどの酸化成分が存在するため、触媒体の高温加熱時にこの触媒体を構成するWが酸化されて酸化タングステンが生成し、この酸化タングステンの蒸気圧が高いことにより蒸発して成長層に取り込まれるものと考えられる。
【0009】
本発明者は、種々実験を行った結果、上記の金属不純物の成長層への取り込みを抑えるためには、触媒体の表面に成長時の高温加熱時に触媒体からその構成元素や不純物が離脱しないようにバリア層を形成しておくのが最も有効であり、そのようなバリア層としては窒化物または炭化物が耐熱性や形成の容易さなどの点で好ましいという結論に至った。このバリア層は少なくとも成長開始時点で触媒体の表面に存在すればよく、触媒CVD装置に触媒体を装着する前にあらかじめ形成しておいてもよいし、触媒CVD装置に触媒体を装着した後、成長開始前に形成するようにしてもよい。
【0010】
この発明は、本発明者が独自に得た上記知見に基づいて鋭意検討を行った結果案出されたものである。
【0011】
すなわち、上記課題を解決するために、この発明の第1の発明は、
基板上に触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させるようにした多結晶シリコン層の成長方法であって、
少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて多結晶シリコン層を成長させるようにした
ことを特徴とするものである。
【0012】
この発明の第2の発明は、
単結晶シリコンと格子整合する物質層上に触媒CVD法により単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにした単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法であって、
少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにした
ことを特徴とするものである。
【0013】
この発明の第3の発明は、
触媒体を用いた触媒CVD装置において、
触媒体の少なくとも表面が窒化物からなる
ことを特徴とするものである。
【0014】
この発明の第1、第2および第3の発明において、触媒体の表面の窒化物の厚さは、触媒体の使用温度においてその構成元素や不純物が外部に離脱するのを防止するのに十分な厚さであればよい。具体的には、この窒化物の厚さは、この窒化物の下地との密着性や膜質などにも依存するが、通常は1nm以上であれば足りる。触媒体の構成元素や不純物が外部に離脱するのをより確実に防止するためには、この窒化物の厚さは5nm以上、さらには10nm以上とするのが望ましい。この窒化物は、典型的には、成長を行う前に触媒体の表面を窒化することにより形成する。この窒化は、通常は、窒素を含むガスの雰囲気中において触媒体を加熱することにより行う。ここで、例えばタングステンからなる触媒体を用いる場合、高温でこのタングステンからなる触媒体の表面に形成した窒化タングステンは、触媒体の温度が低下したときに、一部にクラックが生じたり、剥離したりすることがあることから、このクラック部分や剥離部分からタングステンが酸化蒸発するのを防止するために、好適には、シリコン層の成長開始直前に触媒体の表面に窒化タングステンを形成するようにする。また、例えば、タングステンからなる触媒体の表面を窒化する場合には、400℃以上770℃以下の温度で窒化を行うと、触媒体の表面だけでなく、その全体が窒化されてしまって抵抗値が増加するなどの不都合が生じることから、好適には、窒素を含むガスの雰囲気中において800℃以上2200℃以下、より好適には1600℃以上2100℃以下、あるいは、例えば1700℃以上1900℃以下の温度にタングステンからなる触媒体を加熱する。この温度範囲であれば、良質の窒化物を実用的な速度で形成することができる。ここで、窒素を含むガスとしては、例えば、アンモニア(NH3 )、窒素(N2 )、ヒドラジン(N2 H4 )などを用いることができる。触媒体を使用温度または窒化温度に加熱する際には、雰囲気中に存在する酸化成分による酸化を防止するために、触媒体を水素雰囲気中に保つようにするのが望ましい。一方、タングステンからなる触媒体を1700℃以上1900℃以下の温度に昇温してから窒化を行う場合、成長室内に存在する微量の酸化成分がタングステンを酸化蒸発させ、シリコン層を成長させる基板表面にタングステンを堆積させるおそれがあることから、これを防止するため、例えば、水素雰囲気中においてタングステンからなる触媒体を800℃以上1600℃以下の第1の温度に加熱した後、窒素を含むガスの雰囲気中においてタングステンからなる触媒体をこの第1の温度よりも高く、かつ900℃以上2200℃以下の第2の温度に加熱することにより窒化を行う。より好適には、第1の温度は900℃以上1100℃以下、第2の温度は1200℃以上2200℃以下である。さらに好適には、第1の温度は900℃以上1100℃以下(典型的には1000℃前後)、第2の温度は1600℃以上2100℃以下である。
【0015】
例えば、表面に窒化物が形成されたタングステンからなる触媒体を用いて触媒CVD法により多結晶シリコン層または単結晶シリコン層を成長させることにより、その多結晶シリコン層または単結晶シリコン層中の最大タングステン濃度を5×1016原子/cm3 以下にすることができる。
【0016】
窒化物は触媒体の表面を窒化することにより形成する方法以外に、触媒体の表面に窒化物を堆積させることにより形成してもよい。この窒化物の堆積には、具体的には、例えば、スパッタリング法、有機金属化学気相成長(MOCVD)法などを用いることができる。
【0017】
一方、触媒CVD法により成長される多結晶シリコン層または単結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度のみならず、含有酸素濃度の低減をも図るためには、少なくとも成長初期に成長雰囲気の全圧を1.33×10-3Pa以上4Pa以下に設定するか、あるいは、少なくとも成長初期に成長雰囲気における酸素および水分の分圧を6.65×10-10 Pa以上2×10-6Pa以下に設定することが有効である。成長雰囲気の全圧または成長雰囲気における酸素および水分の分圧を上記の範囲に設定することにより、成長層への酸素の取り込み量を極めて少なくすることができる。これによって、多結晶シリコン層の場合には、基板と多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の最大酸素濃度を5×1018原子/cm3 以下、場合によっては2.5×1018原子/cm3 以下とすることができ、あるいは、基板と多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ50nmの部分の最大酸素濃度を5×1018原子/cm3 以下とすることができ、あるいは、基板と多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ100nmの部分の最大酸素濃度を5×1018原子/cm3 以下とすることができる。また、単結晶シリコン層の場合には、物質層と単結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の最大酸素濃度を3×1018原子/cm3 以下、場合によっては2×1018原子/cm3 以下とすることができ、あるいは、物質層と単結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ50nmの部分の最大酸素濃度を3×1018原子/cm3 以下とすることができ、物質層と単結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ100nmの部分の最大酸素濃度を3×1018原子/cm3 以下とすることができる。単結晶シリコン層の厚さが1μm以下であるとき、最大酸素濃度を3×1018原子/cm3 以下とすることができる。また、単結晶シリコン層の厚さが100nm以下であるとき、最大酸素濃度を2×1018原子/cm3 以下とすることができる。
【0018】
この発明の第4の発明は、
基板上に触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させるようにした多結晶シリコン層の成長方法であって、
少なくとも表面が炭化物からなる触媒体を用いて多結晶シリコン層を成長させるようにした
ことを特徴とするものである。
【0019】
この発明の第5の発明は、
単結晶シリコンと格子整合する物質層上に触媒CVD法により単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにした単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法であって、
少なくとも表面が炭化物からなる触媒体を用いて単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにした
ことを特徴とするものである。
【0020】
この発明の第6の発明は、
触媒体を用いた触媒CVD装置において、
触媒体の少なくとも表面が炭化物からなる
ことを特徴とするものである。
【0021】
この発明の第4、第5および第6の発明において、触媒体の表面の炭化物の厚さは、触媒体の使用温度においてその構成元素や不純物が外部に離脱するのを防止するのに十分な厚さであればよい。具体的には、この炭化物の厚さは、この炭化物の下地との密着性や膜質などにも依存するが、通常は1nm以上であれば足りる。触媒体の構成元素や不純物が外部に離脱するのをより確実に防止するためには、この炭化物の厚さは5nm以上、さらには10nm以上とするのが望ましい。この炭化物は、典型的には、成長を行う前に触媒体の表面を炭化することにより形成する。この炭化は、通常は、炭素を含むガスの雰囲気中において触媒体を加熱することにより行う。ここで、例えばタングステンからなる触媒体を用いる場合、高温でこのタングステンからなる触媒体の表面に形成した炭化タングステンは、触媒体の温度が低下したときに、一部にクラックが生じたり、剥離したりすることがあることから、このクラック部分や剥離部分からタングステンが酸化蒸発するのを防止するために、好適には、シリコン層の成長開始直前に触媒体の表面に炭化タングステンを形成するようにする。また、例えば、タングステンからなる触媒体の表面を炭化する場合には、400℃以上770℃以下の温度で窒化を行うと、触媒体の表面だけでなく、その全体が炭化されてしまって抵抗値が増加するなどの不都合が生じることから、好適には、炭素を含むガスの雰囲気中において800℃以上2200℃以下、より好適には1600℃以上2100℃以下、あるいは、例えば1700℃以上1900℃以下の温度にタングステンからなる触媒体を加熱する。この温度範囲であれば、良質の炭化物を実用的な速度で形成することができる。ここで、炭素を含むガスとしては、例えば、メタン(CH4 )などを用いることができる。触媒体を使用温度または炭化温度に加熱する際には、雰囲気中に存在する酸化成分による酸化を防止するために、触媒体を水素雰囲気中に保つようにするのが望ましい。一方、タングステンからなる触媒体を1700℃以上1900℃以下の温度に昇温してから炭化を行う場合、成長室内に存在する微量の酸化成分がタングステンを酸化蒸発させ、シリコン層を成長させる基板表面にタングステンを堆積させるおそれがあることから、これを防止するため、例えば、水素雰囲気中においてタングステンからなる触媒体を800℃以上1600℃以下の第1の温度に加熱した後、炭素を含むガスの雰囲気中においてタングステンからなる触媒体をこの第1の温度よりも高く、かつ900℃以上2200℃以下の第2の温度に加熱することにより炭化を行う。より好適には、第1の温度は900℃以上1100℃以下、第2の温度は1200℃以上2200℃以下である。さらに好適には、第1の温度は900℃以上1100℃以下(典型的には1000℃前後)、第2の温度は1600℃以上2100℃以下である。
【0022】
例えば、表面に炭化物が形成されたタングステンからなる触媒体を用いて触媒CVD法により多結晶シリコン層または単結晶シリコン層を成長させることにより、その多結晶シリコン層または単結晶シリコン層中の最大タングステン濃度を5×1016原子/cm3 以下にすることができる。
【0023】
炭化物は触媒体の表面を炭化することにより形成する方法以外に、触媒体の表面に炭化物を堆積させることにより形成してもよい。この炭化物の堆積には、具体的には、例えば、スパッタリング法、有機金属化学気相成長(MOCVD)法などを用いることができる。
【0024】
触媒CVD法により成長される多結晶シリコン層または単結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度のみならず、含有酸素濃度の低減をも図るためには、上記と同様に、少なくとも成長初期に成長雰囲気の全圧を1.33×10-3Pa以上4Pa以下に設定するか、あるいは、少なくとも成長初期に成長雰囲気における酸素および水分の分圧を6.65×10-10 Pa以上2×10-6Pa以下に設定することが有効である。
【0025】
この発明において、触媒体の材料は、単体金属としては、タングステン(W)(3380℃)、チタン(Ti)(1668℃)、バナジウム(V)(1905℃)、ジルコニウム(Zr)(1850℃)、ニオブ(Nb)(2468℃)、モリブデン(Mo)(2615℃)、テクネチウム(Tc)(2170℃)、ルテニウム(Ru)(2280℃)、タンタル(Ta)(2998℃)、レニウム(Re)(3160℃)、オスミウム(Os)(3027℃)、イリジウム(Ir)(2443℃)などが挙げられる。ただし、各材料の名称の後に融点を示した。単体金属以外の材料(合金および化合物)としては、TaN、TaC、W2 N、WN、NiW、NiWN、TiW、TiWN、MoNiなどが挙げられる。また、窒化物としては、WN、TiN、TaN、TiWN、NiW、NiWN、MoNなどが挙げられる。炭化物としては、TaC、WC、TiWCなどが挙げられる。
【0026】
この発明において、触媒CVD法による多結晶シリコン層または単結晶シリコン層の成長温度は、例えば200〜600℃である。
【0027】
この発明の第2および第5の発明において、単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる下地層、すなわち単結晶シリコンと格子整合する物質層としては、単結晶シリコンのほか、サファイア、スピネルなどからなるものを用いることがてきる。なお、「単結晶シリコン」には、亜粒界を含むものも含まれるものとする。
【0028】
この発明による触媒CVD法による成長方法は、例えば、MISFETである薄膜トランジスタ(TFT)のほか、接合型FET、バイポーラトランジスタなどの各種の半導体装置の製造に適用することができる。さらには、これらのトランジスタのみならず、ダイオード、キャパシタ、抵抗などの製造に適用することもできる。
【0029】
上述のように構成されたこの発明によれば、触媒体の少なくとも表面が窒化物または炭化物からなることにより、触媒体の高温加熱時にその構成元素や金属不純物が蒸発するのを防止することができる。このため、触媒CVD法により多結晶シリコン層や単結晶シリコン層を成長させる際に成長層中にこれらの構成元素や金属不純物が不純物として取り込まれるのを有効に防止することができる。
【0030】
また、少なくとも成長初期に成長雰囲気の全圧を1.33×10-3Pa以上4Pa以下に設定することにより、少なくとも成長初期に成長雰囲気中の酸素および水分の分圧を6.65×10-10 Pa以上2×10-6Pa以下にすることができ、このため成長層への酸素の取り込み量を極めて少なくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
まず、以下の実施形態において多結晶シリコン層または単結晶シリコン層の成長に使用する触媒CVD装置について説明する。図1は触媒CVD装置の一例を示す。
【0033】
図1に示すように、この触媒CVD装置においては、成長チャンバー1の側壁に真空排気管2を介してターボ分子ポンプ(TMP)が接続されており、このTMPにより成長チャンバー1内を例えば1×10-6Pa程度の圧力に真空排気することができるようになっている。この成長チャンバー1の底部にはガス供給管3が取り付けられており、このガス供給管3を通じて成長に使用する反応ガスを成長チャンバー1内に供給することができるようになっている。多結晶シリコン層を成長させる基板4は、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の内部の上部中央に設けられた試料ホルダー部5に取り付けられる。この試料ホルダー部5は例えばSiCでコーティングされたグラファイトサセプターからなり、大気側からヒーター6により加熱することができるようになっている。ガス供給管3の先端のガス吹き出しノズル7と試料ホルダー部5との間に触媒体8が設置されている。基板4の温度は、試料ホルダー部5の基板4の横に取り付けられた熱電対9により測定することができるようになっている。
【0034】
触媒体8としては、例えばW線をコイル状に巻き、そのコイル状のW線を何度か往復させて、基板4の全体をカバーする面積を張るように、かつ、その張る面が試料ホルダー5の面と平行になるように形成したものを用いることができる。また、触媒体8としては、図2に示すように、互いに平行に保持された二本の石英棒81、82に取り付けられた例えばMo製の固定具83を用いてW線84をジグザグ形状に石英棒81、82間を往復させて、基板4の全体をカバーする面積を張るように、かつ、その張る面が試料ホルダー5の面と平行になるように形成したものを用いることができる。さらに、触媒体8としては、図3に示すように、互いに平行に保持された二本の石英棒81、82に垂直な方向に互いに平行にW線84を全体として直列接続となるように張り渡し、基板4の全体をカバーする面積を張るように、かつ、その張る面が試料ホルダー5の面と平行になるように形成したものを用いることもできる。触媒体8を構成するW線の直径は例えば0.4〜0.6mmである。この触媒体8は、直接通電することにより加熱されている。なお、触媒体8の形状は必ずしも線状に限るものではない。
【0035】
図4に示すように、この場合、触媒体8を構成するW線84の表面には、触媒体8の製造時にWN膜85をスパッタリング法やMOCVD法などにより形成しておくか、後述のように、触媒体8を成長チャンバー1に装着した後、成長開始前に成長チャンバー1内でW線81の表面を窒化することによりWN膜85を形成するようにする。
【0036】
次に、この発明の第1の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第1の実施形態においては、W線からなる触媒体8の表面を成長直前に窒化してWN膜を形成した後、多結晶シリコン層の成長を行う。
【0037】
すなわち、この第1の実施形態においては、まず、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内において触媒体8の表面の窒化処理を次のような手順で行う。
【0038】
成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0039】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は6.7Pa(50mTorr)に、それぞれ設定する。
【0040】
次に、触媒体8に通電して例えば1800〜2100℃(例えば、2000℃)に加熱し、この温度に所定時間(例えば、5分間)保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0041】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを流し、その流量および圧力を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、アンモニア流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は1.33〜13.3Pa(10〜100mTorr)に、それぞれ設定する。この状態で必要な時間(例えば、30分間)保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0042】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにし、例えば5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
次に、水素流量をゼロにして、成長チャンバー1内を例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したアンモニアを排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
以上の操作により、触媒体8の表面の窒化処理が完了する。
【0043】
引き続いて、以下の手順で多結晶シリコン層の成長を行う。
すなわち、図5Aに示すように、まず、基板4を用意し、この基板4の洗浄および乾燥を行う。基板4としては、例えば、ガラス基板、石英基板、表面に酸化シリコン(SiO2 )膜を形成したシリコン基板などが用いられる。
【0044】
次に、この基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0045】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0046】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。この場合、成長チャンバー1内圧力は、従来の触媒CVD法よりもずっと低圧、具体的には1.33×10-3〜4Pa(0.01〜30mTorr)、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。水素流量は200sccm/minに設定する。
【0047】
次に、先に述べた窒化処理により表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0048】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。このようにして、図5Bに示すように、基板4上に多結晶シリコン層10が成長する。
【0049】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0050】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0051】
この後、多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0052】
上述のようにして成長させた多結晶シリコン層を、二次イオン質量分析(SIMS)を用いて評価した。SIMS測定用試料の多結晶シリコン層の成長条件を表1に示す。
【0053】
【0054】
試料1、2について行ったSIMS測定の結果を金属不純物について図6および図7に示す。図6および図7からわかるように、試料1、2の多結晶シリコン層中の金属不純物濃度は、表面近傍および基板との界面近傍を除いて、タングステン、鉄、クロム、ニッケルのいずれについても、検出限界以下であった。ここで、検出限界は、タングステンについては2×1014atoms/cc、鉄については4×1015atoms/cc、クロムについては1×1014atoms/cc、ニッケルについては2×1018atoms/ccである。多結晶シリコン層の表面近傍および基板との界面近傍で金属不純物濃度が高いのは、触媒体8の加熱時に成長チャンバー5内への水素の導入を停止して成長チャンバー5内を高真空に排気したためであり、高真空下でもH2 O、O2 が存在することによりこれらが触媒体8を酸化して酸化タングステンを生成し、蒸発して成長層に取り込まれたためであると考えられる。したがって、触媒体8の加熱時に成長チャンバー5内へ水素を導入すれば、多結晶シリコン層の表面近傍および基板との界面近傍も含めて、金属不純物濃度を検出限界以下に低減することができる。これを図8に示す。
【0055】
比較のために、表面が窒化されていないW線からなる触媒体8を用いた従来の触媒CVD法により成長させた多結晶シリコン層の含有金属不純物濃度の測定結果について説明する。ただし、以下の試料4〜10のいずれについても、触媒体8の温度は1650〜1700℃、試料ホルダー部のサセプターの温度は200℃である。成長時間は、試料4は30分、試料5は20分、試料6は25分、試料7は30分、試料8は180分、試料9は30分、試料10は150分である。
【0056】
【0057】
試料4〜10について行ったSIMS測定の結果を金属不純物について図9〜図15に示す。多結晶シリコン層中の金属不純物濃度を表3に示す。
【0058】
【0059】
図9〜図15および表3より、試料4〜10のいずれについても、多結晶シリコン層中に含有されているW、Fe、Crの濃度は、極めて高いことがわかる。
試料4、5を比較すると、W、Fe、Crの濃度はほぼ同等であるが、Niの濃度は成長圧力によって差異が見られ、成長圧力が高い試料5のみNiが検出されている。また、試料6〜8を比較すると、いずれの試料においてもW、Fe、Crが検出され、Niは検出限界以下であった。W濃度については、成長圧力が低くなるほど高くなっているが、これは、成長圧力が低い試料ほど、成長時間が長いためであると考えられる。
【0060】
ここで、W線からなる触媒体8の表面を窒化することより形成した窒化膜のオージェ電子分光(AES)による評価結果について説明する。評価に用いた触媒体試料は、試料Aは、W線からなる触媒体を圧力670Pa(5Torr)において1800℃でアンモニアを300sccm流して120分間反応させて表面を窒化したもの、試料Bは、W線からなる触媒体を圧力670Pa(5Torr)において1900℃でアンモニアを300sccm流して120分間反応させて表面を窒化したものである。試料A、Bについての測定結果を図16および図17に示す。また、比較のために、モリブデン線からなる触媒体を圧力670Pa(5Torr)において1900℃でNH3 を300sccm流して120分間反応させて表面を窒化した試料Cについての測定結果を図18に示す。図16〜図18より、試料A、B、Cのいずれも、表面に窒化膜(試料A、BではWN膜、試料CではMoN膜)が形成されていることがわかる。試料A、Bについては、定性的比較では後者の方がNの含有率が高いことがわかる。試料Cについては、試料A、Bよりも厚く窒化膜が形成されている可能性が高い。
【0061】
以上のように、この第1の実施形態によれば、W線の表面を窒化してWN膜を形成した触媒体8を用いた触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させるようにしているので、多結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度を従来に比べて数桁以下と大幅に低減することができる。このため、従来の触媒CVD法により成長される多結晶シリコン層に比べて、電気的性質、特に電子移動度が高い多結晶シリコン層を得ることができる。
【0062】
また、これに加えて、触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させる際の成長圧力を0.1Pa(0.8mTorr)に設定しているので、少なくとも基板4との界面から厚さ10nm、場合によっては50nm、さらには100nmの部分の最大酸素濃度が5×1018atoms/cc以下の低酸素濃度の多結晶シリコン層を成長させることができる。この多結晶シリコン層は、TFT用途に要求される表面状態、結晶粒径、酸素濃度、剥離性、結晶化率に優れた高品質の多結晶シリコン層である。より具体的には、例えば、表面が平坦で、結晶粒径が5nm以上、酸素濃度が0.001at%以下で、下地から剥離せず、結晶化率が85%以上の多結晶シリコン層を成長させることができる。
【0063】
さらに、多結晶シリコン層の成長に触媒CVD法を用いていることにより、シランなどの反応ガスの反応効率が数10%と高いため、省資源で環境への負荷が小さく、また、成長コストの低減を図ることができる。
これに加えて、この第1の実施形態によれば、エキシマーレーザーアニール(ELA)の工程を用いないでも、例えばアルミノシリケートガラス基板上に、高移動度(例えば、30〜50cm2 /V・sec)のホール(Hall)素子などの多結晶シリコン薄膜素子を形成することができる。
【0064】
図19に、上述の第1の実施形態による方法により成長させた多結晶シリコン層を用いたTFTの一例を示す。すなわち、図19に示すように、このTFTにおいては、ガラス基板、石英基板などの基板4上に、上述の一実施形態による触媒CVD法により多結晶シリコン層10が成長されている。この多結晶シリコン層10の厚さは10〜100nm程度であり、金属不純物濃度は検出限界以下、最大酸素濃度は5×1018atoms/cc以下である。この多結晶シリコン層10上には、例えばSiO2 膜のようなゲート絶縁膜11が例えばプラズマCVD法により成長されている。このゲート絶縁膜11上には、例えば不純物がドープされた多結晶シリコン層からなるゲート電極12が形成されている。また、多結晶シリコン層10中には、このゲート電極12に対して自己整合的にソース領域13およびドレイン領域14が形成されている。これらのソース領域13およびドレイン領域14の間の領域における多結晶シリコン層10がキャリアチャンネルを形成する。
【0065】
このTFTによれば、キャリアチャンネルを形成する多結晶シリコン層10が表面状態、結晶粒径、酸素濃度、剥離性、結晶化率に優れた高品質のものであることにより、キャリア移動度が高く、信頼性も高い高性能のTFTを得ることができる。
【0066】
次に、この発明の第2の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第2の実施形態においては、W線からなる触媒体8の表面を成長直前に窒化してWN膜を形成した後、多結晶シリコン層の成長を行う。
【0067】
すなわち、この第2の実施形態においては、図5Aに示すように、まず、基板4を用意し、この基板4の洗浄および乾燥を行う。基板4としては、例えば、ガラス基板、石英基板、表面に酸化シリコン(SiO2 )膜を形成したシリコン基板などが用いられる。
【0068】
次に、この基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度、例えば350℃に設定しておく。
【0069】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0070】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。この場合、成長チャンバー1内圧力は、従来の触媒CVD法よりもずっと低圧、具体的には1.33×10-3〜4Pa(0.01〜30mTorr)、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。水素流量は200sccm/minに設定する。
【0071】
次に、この水素雰囲気中でWからなる触媒体8に通電して加熱を行い、その温度が約1000℃を超えたら、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを例えば200sccm/minの流量で流しながら、触媒体8にさらに通電して1700℃に加熱する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、1.33Pa(10mTorr)に設定する。この状態で触媒体8を例えば10分間保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0072】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにして、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。成長チャンバー1内圧力は、従来の触媒CVD法よりもずっと低圧、具体的には1.33×10-3〜4Pa(0.01〜30mTorr)、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。水素流量は200sccm/minに設定する。
【0073】
次に、先に述べた窒化処理により表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0074】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。このようにして、図5Bに示すように、基板4上に多結晶シリコン層10が成長する。
【0075】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0076】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0077】
この後、多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0078】
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0079】
次に、この発明の第3の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第3の実施形態においては、タングステンからなる触媒体8の表面に窒化処理や成膜などによりあらかじめWN膜を形成したものを用いて多結晶シリコン層の成長を行う。
【0080】
すなわち、図5Aに示すように、まず、基板4を用意し、この基板4の洗浄および乾燥を行う。基板4としては、例えば、ガラス基板、石英基板、表面に酸化シリコン(SiO2 )膜を形成したシリコン基板などが用いられる。
【0081】
次に、この基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度、例えば350℃に設定しておく。
【0082】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0083】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。この場合、成長チャンバー1内圧力は、従来の触媒CVD法よりもずっと低圧、具体的には1.33×10-3〜4Pa(0.01〜30mTorr)、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。水素流量は200sccm/minに設定する。
【0084】
次に、あらかじめその表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0085】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.11Pa(0.8mTorr)とする。このようにして、図5Bに示すように、基板4上に多結晶シリコン層10が成長する。
【0086】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0087】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0088】
この後、多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0089】
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0090】
次に、この発明の第4の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第4の実施形態は、従来の触媒CVD法と同様に、成長時の圧力を1.33Pa(10mTorr)と高めに設定することを除いて、第1の実施形態と同様である。
【0091】
すなわち、この第2の実施形態においては、まず、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内において触媒体8の表面の窒化処理を次のような手順で行う。
【0092】
成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0093】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は6.7Pa(50mTorr)に、それぞれ設定する。
【0094】
次に、触媒体8に通電して例えば1800〜2100℃(例えば、2000℃)に加熱し、この温度に所定時間(例えば、5分間)保持する。
【0095】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを流し、その流量および圧力を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、アンモニア流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は1.33〜13.3Pa(10〜100mTorr)に、それぞれ設定する。この状態で必要な時間(例えば、30分間)保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0096】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにし、例えば5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
次に、水素流量をゼロにして、成長チャンバー1内を例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したアンモニアを排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
以上の操作により、触媒体8の表面の窒化処理が完了する。
【0097】
引き続いて、以下の手順で多結晶シリコン層の成長を行う。
すなわち、図5Aに示すように、まず、基板4を用意し、この基板4の洗浄および乾燥を行う。基板4としては、例えば、ガラス基板、石英基板、表面に酸化シリコン(SiO2 )膜を形成したシリコン基板などが用いられる。
【0098】
次に、この基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0099】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0100】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。この場合、成長チャンバー1内圧力は、例えば、13.3Pa(100mTorr)とする。水素流量は200sccm/minに設定する。
【0101】
次に、先に述べた窒化処理により表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。
【0102】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、1.33Pa(10mTorr)とする。このようにして、図5Bに示すように、基板4上に多結晶シリコン層10が成長する。
【0103】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0104】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0105】
この後、多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0106】
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、W線の表面を窒化してWN膜を形成した触媒体8を用いた触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させるようにしているので、多結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度を従来に比べて数桁以下と大幅に低減することができる。このため、従来の触媒CVD法により成長される多結晶シリコン層に比べて、電気的性質、特に電子移動度が高い多結晶シリコン層を得ることができる。
【0107】
次に、この発明の第5の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第5の実施形態においては、触媒CVD法により、基板上に窒化シリコン層および多結晶シリコン層を順次成長させるが、触媒体の窒化処理は窒化シリコン層の成長時に行う。
【0108】
すなわち、この第5の実施形態においては、図19Aに示すように、まず、基板4として単結晶シリコン基板を用意し、これを洗浄し、表面の薄い酸化膜を希釈フッ酸(1〜5%水溶液)で除去してから、純水で洗浄し、その後乾燥を行う。
【0109】
次に、この単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0110】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0111】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。成長チャンバー1内圧力は例えば13.3Pa(100mTorr)に設定する。水素流量は200sccm/minに設定する。次に、触媒体8に通電して1800℃に加熱する。
【0112】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランおよびアンモニアを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約50nmの窒化シリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)、アンモニア流量は200sccm/min、成長チャンバー1内圧力は13.3Paに設定する。このようにして、図19Bに示すように、基板4、すなわち単結晶シリコン基板上に厚さ50nmの窒化シリコン層15が成長する。また、これと同時に、アンモニアにより触媒体8の表面が窒化されることによりWN膜が形成される。
【0113】
窒化シリコン層15の成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量およびアンモニア流量をゼロにし、特に成長チャンバー1内に導入したシランおよびアンモニアを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0114】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約40nmのシリコン層を成長させる。水素流量は例えば200sccm/min、シラン流量は例えば2.0sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.13Pa(1.0mTorr)とする。このようにして、図19Bに示すように、窒化シリコン層15上に多結晶シリコン層10が成長する。
【0115】
多結晶シリコン層10の成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0116】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0117】
この後、窒化シリコン層15および多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0118】
以上のように、この第5の実施形態によれば、窒化シリコン層15の成長時にタングステンからなる触媒体8の表面を窒化し、引き続いてこの表面が窒化された触媒体8を用いて多結晶シリコン層10を成長させるようにしているので、多結晶シリコン層10中の含有金属不純物濃度を従来に比べて数桁以下と大幅に低減することができる。このため、従来の触媒CVD法により成長される多結晶シリコン層に比べて、電気的性質、特に電子移動度が高い多結晶シリコン層を得ることができる。
【0119】
また、これに加えて、触媒CVD法により多結晶シリコン層を成長させる際の成長圧力を0.13Pa(1.0mTorr)に設定しているので、少なくとも基板4との界面から厚さ10nm、場合によっては50nm、さらには100nmの部分の最大酸素濃度が5×1018atoms/cc以下の低酸素濃度の多結晶シリコン層を成長させることができる。この多結晶シリコン層は、TFT用途に要求される表面状態、結晶粒径、酸素濃度、剥離性、結晶化率に優れた高品質の多結晶シリコン層である。より具体的には、例えば、表面が平坦で、結晶粒径が5nm以上、酸素濃度が0.001at%以下で、下地から剥離せず、結晶化率が85%以上の多結晶シリコン層を成長させることができる。
【0120】
さらに、多結晶シリコン層の成長に触媒CVD法を用いていることにより、シランなどの反応ガスの反応効率が数10%と高いため、省資源で環境への負荷が小さく、また、成長コストの低減を図ることができる。
【0121】
次に、この発明の第6の実施形態による触媒CVD法による単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法について説明する。この第6の実施形態においては、W線からなる触媒体8の表面を成長直前に窒化してWN膜を形成した後、単結晶シリコン層のエピタキシャル成長を行う。
【0122】
すなわち、この第6の実施形態においては、まず、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内において触媒体8の表面の窒化処理を次のような手順で行う。
【0123】
成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0124】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は6.7Pa(50mTorr)に、それぞれ設定する。
【0125】
次に、触媒体8に通電して例えば1800〜2100℃(例えば、2000℃)に加熱し、この温度に所定時間(例えば、5分間)保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0126】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを流し、その流量および圧力を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、アンモニア流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は1.33〜13.3Pa(10〜100mTorr)に、それぞれ設定する。この状態で必要な時間(例えば、30分間)保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0127】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにし、例えば5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
次に、水素流量をゼロにして、成長チャンバー1内を例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したアンモニアを排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
以上の操作により、触媒体8の表面の窒化処理が完了する。
引き続いて、以下の手順で単結晶シリコン層のエピタキシャル成長を行う。
【0128】
すなわち、図20Aに示すように、まず、基板4として単結晶シリコン基板を用意し、これを洗浄し、表面の薄い酸化膜を希釈フッ酸(1〜5%水溶液)で除去してから、純水で洗浄し、その後乾燥を行う。
【0129】
次に、この単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0130】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0131】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。成長チャンバー1内圧力は0.13Pa(1mTorr)に設定した。水素流量は30sccm/minに設定する。
【0132】
次に、触媒体8に通電して1800℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。
【0133】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば30sccm/min、シラン流量は例えば0.3〜2sccm/min(100%シランを使用)に設定する。このようにして、図20Bに示すように、基板4、すなわち単結晶シリコン基板上に単結晶シリコン層16がエピタキシャル成長する。
【0134】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0135】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0136】
この後、単結晶シリコン層16をエピタキシャル成長させた単結晶シリコン基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0137】
以上のように、この第6の実施形態によれば、W線の表面を窒化してWN膜を形成した触媒体8を用いた触媒CVD法により単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにしているので、単結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度を大幅に低減することができる。このため、電気的性質に優れた、特に電子移動度が高い単結晶シリコン層を得ることができる。
【0138】
また、これに加えて、触媒CVD法により単結晶シリコン層を成長させる際の成長圧力を0.13Pa(1mTorr)に設定しているので、少なくとも基板4との界面から厚さ10nm、場合によっては50nm、さらには100nmの部分の最大酸素濃度が3×1018atoms/cc以下の低酸素濃度の単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させることができる。この単結晶シリコン層は結晶性に優れた高品質の単結晶シリコン層である。また、単結晶シリコン層のエピタキシャル成長に触媒CVD法を用いていることにより、シランなどの反応ガスの反応効率が数10%と高いため、省資源で環境への負荷が小さく、また、成長コストの低減を図ることができる。
【0139】
また、単結晶シリコン層を200〜600℃の低温でエピタキシャル成長させることができるため、例えば、高不純物濃度の単結晶シリコン基板上に単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる場合、いわゆるオートドーピングの発生を防止することができる。このため、単結晶シリコン層の不純物濃度あるいは厚さの制御性の向上を図ることができる。また、特に、サファイア基板上に単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる場合には、熱歪みを低減することができるとともに、サファイア基板からのアルミニウムのオートドーピングの発生をほぼ完璧に防止することができる。
【0140】
さらに、成長温度が上述のように200〜600℃と低温で済むため、エピタキシャル成長装置の加熱電源を小電力とすることができ、冷却機構も簡単になるため、エピタキシャル成長装置が安価になる。
【0141】
次に、この発明の第7の実施形態による触媒CVD法による単結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第2の実施形態においては、W線からなる触媒体8の表面を成長直前に窒化してWN膜を形成した後、単結晶シリコン層のエピタキシャル成長を行う。
【0142】
すなわち、この第7の実施形態においては、図20Aに示すように、まず、基板4として単結晶シリコン基板を用意し、これを洗浄し、表面の薄い酸化膜を希釈フッ酸(1〜5%水溶液)で除去してから、純水で洗浄し、その後乾燥を行う。
【0143】
次に、この単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0144】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0145】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は200sccm/min、成長チャンバー1内圧力は6.7Pa(50mTorr)に、それぞれ設定する。
【0146】
次に、この水素雰囲気中でWからなる触媒体8に通電して加熱を行い、その温度が約1000℃を超えたら、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを例えば200sccm/minの流量で流しながら、触媒体8にさらに通電して1700℃に加熱する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、1.33Pa(10mTorr)に設定する。この状態で触媒体8を例えば10分間保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0147】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにして、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.13Pa(1mTorr)とする。水素流量は30sccm/minに設定する。
【0148】
次に、先に述べた窒化処理により表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0149】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば30sccm/min、シラン流量は例えば0.3〜2sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.13Pa(1mTorr)とする。このようにして、図20Bに示すように、基板4、すなわち単結晶シリコン基板上に単結晶シリコン層16がエピタキシャル成長する。
【0150】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0151】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0152】
この後、単結晶シリコン層16をエピタキシャル成長させた単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0153】
この第7の実施形態によれば、第6の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0154】
次に、この発明の第8の実施形態による触媒CVD法による単結晶シリコン層の成長方法について説明する。この第8の実施形態においては、タングステンからなる触媒体8の表面に窒化処理や成膜などによりあらかじめWN膜を形成したものを用いて単結晶シリコン層の成長を行う。
【0155】
すなわち、図20Aに示すように、まず、基板4として単結晶シリコン基板を用意し、これを洗浄し、表面の薄い酸化膜を希釈フッ酸(1〜5%水溶液)で除去してから、純水で洗浄し、その後乾燥を行う。
【0156】
次に、この単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0157】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0158】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。成長チャンバー1内圧力は0.13Pa(1mTorr)に設定する。水素流量は30sccm/minに設定する。
【0159】
次に、あらかじめその表面が窒化された触媒体8に通電して1700℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0160】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば30sccm/min、シラン流量は例えば0.3〜2sccm/min(100%シランを使用)に設定する。成長チャンバー1内圧力は、例えば、0.13Pa(1mTorr)とする。このようにして、図20Bに示すように、基板4、すなわち単結晶シリコン基板上に単結晶シリコン層16がエピタキシャル成長する。
【0161】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約3〜5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0162】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0163】
この後、多結晶シリコン層10を成長させた基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0164】
この第8の実施形態によれば、第6の実施形態と同様な利点を得ることができる。
【0165】
次に、この発明の第9の実施形態による触媒CVD法による単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法について説明する。この第9の実施形態は、成長時の圧力を13.3Pa(100mTorr)と高めに設定することを除いて、第6の実施形態と同様である。
すなわち、この第9の実施形態においては、まず、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内において触媒体8の表面の窒化処理を次のような手順で行う。
【0166】
成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0167】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は6.7Pa(50mTorr)に、それぞれ設定する。
【0168】
次に、触媒体8に通電して例えば1800〜2100℃(例えば、2000℃)に加熱し、この温度に所定時間(例えば、5分間)保持する。なお、上述のように成長チャンバー1内に水素を流しておくのは触媒体8の加熱時の酸化を防止するためである。
【0169】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてアンモニアを流し、その流量および圧力を所定の値に制御する。具体的には、例えば、試料ホルダー部5のサセプターの温度は350℃、水素流量は100sccm/min、アンモニア流量は100sccm/min、成長チャンバー1内圧力は1.33〜13.3Pa(10〜100mTorr)に、それぞれ設定する。この状態で必要な時間(例えば、30分間)保持する。この結果、図4に示すように、触媒体8の表面が窒化されてWN膜85が形成される。
【0170】
次に、成長チャンバー1内に流すアンモニアの流量をゼロにし、例えば5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
次に、水素流量をゼロにして、成長チャンバー1内を例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したアンモニアを排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
以上の操作により、触媒体8の表面の窒化処理が完了する。
【0171】
引き続いて、図20Aに示すように、まず、基板4として単結晶シリコン基板を用意し、これを洗浄し、表面の薄い酸化膜を希釈フッ酸(1〜5%水溶液)で除去してから、純水で洗浄し、その後乾燥を行う。
【0172】
次に、この単結晶シリコン基板を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、図1に示す触媒CVD装置の成長チャンバー1内の試料ホルダー部5のサセプターに取り付ける。この試料ホルダー部5のサセプターは、あらかじめヒーター6により成長温度に設定しておく。
【0173】
次に、成長チャンバー1内をTMPにより例えば(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に外部から持ち込まれた酸素および水分を排気する。この排気に要する時間は例えば約5分である。
【0174】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素を流し、その流量、圧力およびサセプター温度を所定の値に制御する。成長チャンバー1内圧力は0.13Pa(1.00mTorr)に設定した。水素流量は30sccm/minに設定する。
【0175】
次に、触媒体8に通電して1800℃に加熱し、この温度に例えば10分間保持する。
【0176】
次に、成長チャンバー1内にガス供給管3から水素に加えてシランを流し、所定の厚さ、例えば厚さ約0.5μm前後のシリコン層を成長させる。水素流量は例えば30sccm/min、シラン流量は例えば0.3〜2sccm/min(100%シランを使用)に設定する。このようにして、図20Bに示すように、基板4、すなわち単結晶シリコン基板上に単結晶シリコン層16がエピタキシャル成長する。
【0177】
成長終了後、成長チャンバー1に流すシラン流量をゼロにし、例えば約5分後に触媒体8への電力供給を遮断して、その温度を下げる。
【0178】
次に、成長チャンバー1に流す水素流量をゼロにして、(1〜2)×10-6Pa程度まで減圧し、特に成長チャンバー1内に導入したシランを排気する。この排気には例えば約5分かかる。
【0179】
この後、単結晶シリコン層19をエピタキシャル成長させた単結晶シリコン基板4を、図示省略したロードロックチャンバーを経由して、成長チャンバー1の外部に取り出す。
【0180】
この第9の実施形態によれば、W線の表面を窒化してWN膜を形成した触媒体8を用いた触媒CVD法により単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させるようにしているので、単結晶シリコン層中の含有金属不純物濃度を従来に比べて数桁以下と大幅に低減することができる。このため、従来の触媒CVD法により成長される単結晶シリコン層に比べて、電気的性質、特に電子移動度が高い単結晶シリコン層を得ることができる。
【0181】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0182】
すなわち、上述の実施形態において用いたプロセス、数値、基板材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なるプロセス、数値、基板材料などを用いることも可能である。また、上述の一実施形態において用いた触媒CVD装置も単なる一例に過ぎず、必要に応じて、これと異なる構成の触媒CVD装置を用いることも可能であり、さらには、触媒体もW以外のものを用いることも可能である。
【0183】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、触媒体の少なくとも表面が窒化物または炭化物からなることにより、触媒体の高温加熱時にその構成元素や金属不純物が蒸発するのを防止することができ、このため、触媒CVD法により多結晶シリコン層や単結晶シリコン層を成長させる際に成長層中にこれらの構成元素や金属不純物が不純物として取り込まれるのを有効に防止することができる。これによって、含有金属不純物濃度が極めて低い多結晶シリコン層や単結晶シリコン層を成長させることができる。
【0184】
また、少なくとも成長初期に成長雰囲気の全圧を1.33×10-3Pa以上4Pa以下に設定して成長させ、あるいは、少なくとも成長初期に成長雰囲気における酸素および水分の分圧を6.65×10-10 Pa以上2×10-6Pa以下に設定して成長させるようにすることにより、基板と多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の酸素濃度が5×1018原子/cm3 以下である高品質の多結晶シリコン層、あるいは、単結晶シリコンと格子整合する物質層と単結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の酸素濃度が3×1018原子/cm3 以下である高品質の単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態においてシリコン層の成長に用いる触媒CVD装置の一例を示す略線図である。
【図2】この発明の実施形態においてシリコン層の成長に用いる触媒CVD装置の触媒体の一例を示す略線図である。
【図3】この発明の実施形態においてシリコン層の成長に用いる触媒CVD装置の触媒体の他の例を示す略線図である。
【図4】この発明の実施形態においてシリコン層の成長に用いる触媒CVD装置の触媒体の断面構造を示す断面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法を説明するための断面図である。
【図6】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図7】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図8】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図9】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図10】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図11】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図12】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図13】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図14】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図15】SIMS測定結果を示す略線図である。
【図16】表面の窒化処理を行った触媒体のオージェ電子分光の結果を示す略線図である。
【図17】表面の窒化処理を行った触媒体のオージェ電子分光の結果を示す略線図である。
【図18】表面の窒化処理を行った触媒体のオージェ電子分光の結果を示す略線図である。
【図19】この発明の第1の実施形態による触媒CVD法により成長された多結晶シリコン層を用いたTFTを示す断面図である。
【図20】この発明の第3の実施形態による触媒CVD法による多結晶シリコン層の成長方法を説明するための断面図である。
【図21】この発明の第4の実施形態による触媒CVD法による単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1・・・成長チャンバー、4・・・基板、8・・・触媒体、10・・・多結晶シリコン層、11・・・ゲート絶縁膜、12・・・ゲート電極、13・・・ソース領域、14・・・ドレイン領域、15・・・窒化シリコン層、16・・・単結晶シリコン層
Claims (18)
- 基板上に触媒CVD法により少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて多結晶シリコン層を成長させる場合に、上記多結晶シリコン層を成長させる前にタングステンからなる触媒体の表面を窒化することにより上記窒化物として窒化タングステンを形成するようにした多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記窒化物の厚さは少なくとも1nm以上である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 窒素を含むガスの雰囲気中において800℃以上2200℃以下の温度に上記タングステンからなる触媒体を加熱することにより上記窒化を行うようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 窒素を含むガスの雰囲気中において1600℃以上2100℃以下の温度に上記タングステンからなる触媒体を加熱することにより上記窒化を行うようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記触媒体を使用温度に加熱する際に上記触媒体を水素雰囲気中に保つようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 水素雰囲気中において上記タングステンからなる触媒体を800℃以上1600℃以下の第1の温度に加熱した後、窒素を含むガスの雰囲気中において上記タングステンからなる触媒体を上記第1の温度よりも高く、かつ900℃以上2200℃以下の第2の温度に加熱することにより上記窒化を行うようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記第1の温度は900℃以上1100℃以下であり、上記第2の温度は1200℃以上2200℃以下である請求項6記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記第1の温度は900℃以上1100℃以下であり、上記第2の温度は1600℃以上2100℃以下である請求項6記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記多結晶シリコン層中の最大タングステン濃度は5×10 16 原子/cm 3 以下である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 少なくとも成長初期に成長雰囲気の全圧を1.33×10 -3 Pa以上4Pa以下に設定するようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 少なくとも成長初期に成長雰囲気における酸素および水分の分圧を6.65×10 -10 Pa以上2×10 -6 Pa以下に設定するようにした請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記基板と上記多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の最大酸素濃度が5×10 18 原子/cm 3 以下である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記基板と上記多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ10nmの部分の最大酸素濃度が2.5×10 18 原子/cm 3 以下である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記基板と上記多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ50nmの部分の最大酸素濃度が5×10 18 原子/cm 3 以下である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 上記基板と上記多結晶シリコン層との界面から少なくとも厚さ100nmの部分の最大酸素濃度が5×10 18 原子/cm 3 以下である請求項1記載の多結晶シリコン層の成長方法。
- 基板上に触媒CVD法により少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて多結晶シリコン層を成長させる場合に、上記多結晶シリコン層を成長させる前に触媒体の表面を窒化することにより上記窒化物を形成し、上記触媒体を上記窒化温度に加熱する際に上記触媒体を水素雰囲気中に保つようにした多結晶シリコン層の成長方法。
- 単結晶シリコンと格子整合する物質層上に触媒CVD法により少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる場合に、上記単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる前にタングステンからなる触媒体の表面を窒化することにより上記窒化物として窒化タングステンを形成するようにした単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法。
- 単結晶シリコンと格子整合する物質層上に触媒CVD法により少なくとも表面が窒化物からなる触媒体を用いて単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる場合に、上記単結晶シリコン層をエピタキシャル成長させる前に触媒体の表面を窒化することにより上記窒化物を形成し、上記触媒体を上記窒化温度に加熱する際に上記触媒体を水素雰囲気中に保つようにした単結晶シリコン層のエピタキシャル成長方法。
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