JP3498363B2 - ダイヤモンドの合成方法 - Google Patents
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Description
成方法の改良、本方法を可能ならしむる合成装置、およ
び本方法により得られる合成ダイヤモンドに関するもの
で、基板表面と合成ダイヤモンド間あるいは合成ダイヤ
モンド間の付着強度が強く、熱伝導度が優れた高品質な
合成ダイヤモンドを提供するものである。
方法については、マイクロ波プラズマCVD法、高周波
プラズマCVD法、DCプラズマジェット法等の数多く
の方法が知られているが、工業的方法としては、量産性
に優れ、設備費用も安価な熱フィラメントCVD法が一
般的である。熱フィラメントCVD法は、炭化水素と水
素の混合ガスを、1000℃以上に加熱した発熱体の熱
電子放射によって熱分解し、これを500〜1300℃
に加熱された基板表面に析出させることによって、ダイ
ヤモンド膜を得る合成方法である。従来のフィラメント
CVD法では以下の工程によりダイヤモンドを合成して
いた。 (1)発熱体および基板をダイヤモンド合成に適した距
離に設置しておく。 (2)炭化水素と水素の混合ガスを導入し、発熱体を徐
々に昇温する。 (3)発熱体がダイヤモンド合成に適した温度に到達す
れば、発熱体を一定温度に保ち、基板上にダイヤモンド
を合成する。
は、発熱体としてW、Ta、Re等の高融点金属を用い
るのが一般的であり、合成ダイヤモンドの金属汚染が問
題となる。発熱体はある温度で原料である炭素原子に覆
われ、いわゆる炭化処理により発熱体表面が保護される
ため、ダイヤモンド合成の金属汚染は少ないが、この炭
化処理で完全に発熱体表面が覆われるまでの発熱体の昇
温過程に於ける金属汚染が重大な問題となってきた。す
なわち、発熱体の昇温過程で基板表面、あるいはすでに
合成したダイヤモンド表面が金属で被膜され、この金属
被膜部分の付着強度が弱いために、合成中あるいは合成
後にダイヤモンド膜が剥がれることがある。さらに、合
成ダイヤモンド膜中に金属被膜部分が存在するために、
熱伝導度が低下し、放熱基板としての特性を劣化させる
原因となっていた。本発明はこれらの問題を解消し、基
板表面と合成ダイヤモンド間あるいは合成ダイヤモンド
間の付着強度が強く、熱伝導度に優れた高品質の合成ダ
イヤモンドを提供することを目的とする。
工程では、基板表面に発熱体からの金属が付着しない環
境を作る必要がある。このためには、以下の方法が有効
である。 (1)発熱体の昇温過程では、発熱体と基板表面との距
離をできるだけ離し、金属の付着を極力回避する構成と
する。 (2)発熱体の昇温過程では、発熱体と基板表面との間
を遮蔽する物体を設置し基板表面の金属汚染を保護す
る。 (3)発熱体の昇温過程では、基板表面あるいは発熱体
と基板表面との間に高速ガス流を流し、いわゆるガス流
カーテンを形成する。 (4)発熱体を出来るだけ低い温度に維持しながら、炭
化処理により発熱体表面を保護する。
とながら前記の手段を解除し、ダイヤモンド合成に適し
た状態で合成する必要がある。尚、炭化処理工程後のダ
イヤモンド合成工程での発熱体の昇温過程では、発熱体
表面はすでに炭化されているため、金属汚染は少ない。
また、炭化処理工程に引き続きダイヤモンド合成工程を
連続して行えば、工程の短縮につながる。従って、上記
(1)〜(4)のいずれか1つ以上の手段を用いて炭化
処理工程を行い、外部操作により前記手段を解除し、ダ
イヤモンド合成条件に設定した後引き続きダイヤモンド
を合成しうる合成装置でダイヤモンドを合成すればよ
い。
理工程では、一般に発熱体と基板表面との距離を50m
m以上、好ましくは200mm以上離しておき、ダイヤ
モンドの合成工程では、一般に発熱体と基板表面との距
離を50mm以下、好ましくは4〜20mmの範囲とす
る。上記方法(2)において、発熱体と基板表面との間
を遮蔽する物体としては、Mo,W等の高温強度に優れ
た金属、もしくはこれらの合金からなる遮蔽板を用いる
のが好ましい。上記方法(3)において、基板表面ある
いは発熱体と基板表面の間に流される高速ガス流として
はH2 、N2 、Ar等のガスを用い、その流速は5cm
/sec以上、好ましくは20cm/sec以上とす
る。上記方法(4)において、炭化処理工程の発熱体の
温度は2000℃未満、好ましくは1500℃〜200
0℃とする。また本発明において、一般的には発熱体と
してタングステンフィラメントを、基板としてSi基板
を用いるのが好ましいが、この種の方法において用いら
れる任意の材料を用いることができる。ダイヤモンド合
成工程の発熱体の温度は一般に2000℃以上、好まし
くは2100℃〜2400℃で、基板表面温度は常温か
ら1000℃の範囲に調節される。
な効果を奏する。まず、上記(1)〜(4)のいずれか
1つ以上の方法により炭化処理工程を行い、合成したダ
イヤモンド膜は基板表面とダイヤモンド膜の界面の金属
汚染が少ないため、応力によるダイヤモンド膜の剥がれ
がなくなる。また、上記(1)〜(4)のいずれか1つ
以上の方法により炭化処理工程とダイヤモンド合成工程
を少なくとも2回以上繰り返すことによって得られた合
成ダイヤモンド膜はダイヤモンド膜間の界面も金属汚染
が大幅に低減されているため、ダイヤモンド膜界面の剥
がれない上に、熱伝導の低下がなく、本来のダイヤモン
ドが持つ高熱伝導度を有する。尚、合成ダイヤモンド膜
への金属汚染は皆無ではなく、上記の方法においても特
に界面は界面以外の部分に比べ金属汚染の程度が激し
く、薄い金属膜を形成する場合もある。このように、繰
り返しの合成により得られた合成ダイヤモンドにおい
て、ダイヤモンド成分以外の物質で形成された膜がダイ
ヤモンド膜表面全面を覆い尽くさない程度であって、厚
みが薄ければ、その上に新たに合成されるダイヤモンド
膜はその下のダイヤモンド結晶粒を引き継ぎ、熱伝導度
の低下を免れることができる。また、繰り返しの合成に
よる主に界面部分のダイヤモンド成分以外の成分濃度が
微量で、この領域が合成ダイヤモンド膜全体に占める割
合が少なければ、熱伝導度の大幅な低下を免れることが
可能である。
距離を50mm以上離しておき、ダイヤモンド合成工程
では発熱体と基板表面との距離を50mm以下に近づけ
ておくことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド
合成方法。 (2)遮蔽する物体がMo,W等の高温強度に優れた金
属、もしくはこれらの合金からなる遮蔽板である請求項
2に記載のダイヤモンド合成方法。 (3)高速ガス流の流速が5cm/sec以上、好まし
くは20cm/sec以上である請求項3に記載のダイ
ヤモンド合成方法。 (4)高速ガス流がH2 、N2 、Ar等から選ばれるガ
スからなる請求項3又は上記(3)に記載のダイヤモン
ド合成方法。 (5)炭化処理工程における発熱体の温度が2000℃
未満、好ましくは150℃〜2000℃未満の範囲にあ
り、ダイヤモンド合成工程時に発熱体の温度を2000
℃以上、好ましくは2100℃〜2400℃にある請求
項4に記載のダイヤモンド合成方法。 (6)請求項1〜請求項4のいずれか2項以上の組合せ
からなる方法を必須的に行うダイヤモンド合成方法。 (7)上記(1)〜上記(6)のいずれか2項以上の組
合せからなる方法を必須的に行うダイヤモンド合成方
法。
工程とダイヤモンド合成工程で、発熱体と基板表面との
距離を変更した合成実験を行った。発熱体1はタングス
テンフィラメント(長さ:250mm、直径:0.5m
m)を6mm間隔で3本張り、基板2は10mm角のS
i基板を使用した。発熱体の炭化処理工程では発熱体と
基板表面の距離を100mm、ダイヤモンド合成工程で
は発熱体と基板表面との距離を6mmとした。発熱体の
炭化処理工程では、まず発熱体と基板表面の距離を10
0mmに調整した後、原料ガスノズル4からH2を10
00cm 3 /min、CH4を20cm 3 /min導入
し、反応容器5内を1.3×10 2 Pa(100Tor
r)に保ち、発熱体1に通電し発熱体の温度を1800
℃まで加熱し、1時間保持した。この間の基板表面温度
は150℃以下に保たれていた。また、発熱体は炭化さ
れ、1時間保持後には発熱体表面は炭素及び炭化タング
ステンで覆われた。
支持台3を上方へ移動させ、発熱体と基板表面との距離
を6mmに調整した後、引き続き発熱体の温度を220
0℃まで加熱し、40時間保持した。このダイヤモンド
合成工程中の基板表面温度は750℃〜800℃に保た
れていた。以上の発熱体の炭化処理工程とダイヤモンド
合成工程を同じ条件で3回繰り返し行い、基板上に18
0μmの合成ダイヤモンド膜を得た。合成ダイヤモンド
膜は剥がれもなく、基板とダイヤモンド膜およびダイヤ
モンド膜間の界面は存在するものの、電子顕微鏡による
観察によれば界面に部分的に存在する金属不純物膜の膜
厚は1μm以下であり、界面においてもダイヤモンドの
結晶粒はほとんどが連続的であった。この金属不純物膜
は発熱体材料であるタングステンであることが元素分析
の結果明らかになったが、タングステン濃度はごく微量
であり、ダイヤモンド全体に対する濃度は1/200以
下(原子比)と推定された。さらに、基板を溶解し、合
成ダイヤモンド膜表面を研磨した後、合成方向の熱伝導
度を測定したところ、10w/cm・Kであった。
に於て、発熱体の炭化処理工程とダイヤモンド合成工程
で、発熱体と基板表面との距離を変更し、さらに発熱体
の炭化処理工程では発熱体と基板表面の間にMo遮蔽板
を設置しておき、このMo遮蔽板を移動した後ダイヤモ
ンド合成をする合成実験を行った。発熱体の炭化処理工
程時に図1のMo遮蔽板7を発熱体と基板表面間の発熱
体の下80mmの位置に設置し、発熱体の炭化処理終了
後、Mo遮蔽板を右に移動し基板上空間から外した後発
熱体と基板表面との距離を6mmに調整する以外は実施
例1と同じ条件でダイヤモンドを合成した。得られた合
成ダイヤモンド膜は剥がれもなく、基板とダイヤモンド
膜およびダイヤモンド膜間の界面は、電子顕微鏡でも観
察できない程度であった。基板を溶解し、合成ダイヤモ
ンド膜表面を研磨した後、合成方向の熱伝導度を測定し
たところ、13w/cm・Kであった。
工程とダイヤモンド合成工程で、発熱体と基板表面との
距離を変更し、さらに発熱体の炭化処理工程では発熱体
と基板表面の間、主に基板表面に向けて高速ガス流ノズ
ルからH2ガスを5000cm 3 /min流し、この高速
ガス流を停止した後ダイヤモンド合成をする合成実験を
行った。発熱体の炭化処理工程時に図1の高速ガス流ノ
ズル8から基板表面に向けてH2ガスを5000cm 3 /
min、流速にして15cm/sec相当を流し、発熱
体の炭化処理終了後、この高速ガス流を停止した後発熱
体と基板表面との距離を6mmに調整すること以外は実
施例1と同じ条件でダイヤモンドを合成した。得られた
合成ダイヤモンド膜は剥がれもなく、基板とダイヤモン
ド膜およびダイヤモンド膜間の界面はほとんど観測でき
なかった。基板を溶解し、合成ダイヤモンド膜表面を研
磨した後、合成方向の熱伝導度を測定したところ、12
w/cm・Kであった。
に於て、発熱体の炭化処理工程とダイヤモンド合成工程
で、発熱体と基板表面との距離を変更し、さらに発熱体
の炭化処理工程では発熱体の温度を比較的低く保ち、炭
化処理終了後、発熱体の温度を合成に適した温度まで上
昇させた後ダイヤモンド合成をする合成実験を行った。
発熱体の炭化処理工程時の発熱体温度を1800℃とす
ること以外は実施例1と同じ条件でダイヤモンドを合成
した。得られた合成ダイヤモンド膜は剥がれもなく、基
板とダイヤモンド膜およびダイヤモンド膜間の界面の存
在は認められたものの、電子顕微鏡による観察によれば
界面に部分的に存在する金属不純物膜の膜厚は1μm以
下と推定され、界面においても結晶粒はほとんどが連続
的であった。さらに、基板を溶解し、合成ダイヤモンド
膜表面を研磨した後、合成方向の熱伝導度を測定したと
ころ、12w/cm・Kであった。
装置である。1は発熱体、2は基板、3は基板支持台、
4は原料ガス供給ノズル、5は反応容器であり、発熱体
と基板表面との距離は予め6mmに調整している。
工程とダイヤモンド合成工程を、発熱体の温度以外は同
じ条件で合成実験を行った。発熱体1はタングステンフ
ィラメント(長さ:250mm、直径:0.5mm)を
6mm間隔で3本張り、基板2は10mm角のSi基板
を使用した。発熱体と基板表面の距離は炭化処理工程、
合成工程いずれも6mm一定とした。原料ガスノズル4
からH2を1000cm 3 /min、CH4を20cm 3 /
min導入し、反応容器5内を1.3×10 2 Pa(1
00Torr)に保ち、発熱体1に通電し発熱体の温度
を2150℃まで加熱し、1時間保持した。この炭化処
理工程時の基板表面温度はすでに600℃となってい
た。引き続き発熱体の温度を2200℃まで加熱し、4
0時間保持した。このダイヤモンド合成工程中の基板表
面温度は750℃〜800℃に保たれていた。以上の工
程を同じ条件で3回繰り返し行ったが、2回目の合成終
了後には合成ダイヤモンド膜が基板上から剥がれかけ、
3回目の15時間保持時点で合成ダイヤモンド膜が完全
に剥がれてしまった。また、ダイヤモンド膜間の界面に
明らかな変質層が存在し、電子顕微鏡による観察によれ
ば2〜3μm程度と推定された。この合成ダイヤモンド
膜表面を研磨した後、合成方向の熱伝導度を測定したと
ころ、測定場所によって大きくバラツキがあり、5w/
cm・K以下の熱伝導率しか得られなかった。測定のバ
ラツキは、変質層の厚みによるものと推定され、特に発
熱体直下の合成ダイヤモンド膜部分が極端に悪かった。
に於て、発熱体の炭化処理工程では発熱体と基板表面の
距離を30mm、ダイヤモンド合成工程では発熱体と基
板表面との距離を6mmとしたこと以外は実施例1と同
じ条件で合成実験を行った。炭化処理工程時の基板表面
温度はすでに400℃〜500℃となっていた。合成ダ
イヤモンド膜は剥がれなかったが、基板とダイヤモンド
膜およびダイヤモンド膜間の界面が明らかに存在し、電
子顕微鏡による観察によれば界面に存在する金属不純物
膜は1μm程度と推定された。また、この界面により明
らかにダイヤモンド膜が分断されており、観察した限り
ほとんどの結晶粒が不連続となっていた。この金属不純
物膜は発熱体材料であるタングステンであることが元素
分析の結果明らかになった。尚、界面以外の合成ダイヤ
モンド膜には顕著な不純物金属は観測されなかったが、
180μmのダイヤモンド膜中に1μm程度の金属不純
物が3層あるいは2層存在することになり、単純な濃度
換算では、1/90〜1/60(原子比)程度となる。
この基板を溶解し、合成ダイヤモンド膜表面を研磨した
後、合成方向の熱伝導度を測定したところ、7w/cm
・Kと熱伝導率が極端に悪かった。
熱体と基板表面との距離を100mm、ダイヤモンド合
成工程時の発熱体と基板表面との距離を60mmとし、
これ以外は実施例1と同じ条件で合成実験を行ったがダ
イヤモンド合成工程時の基板表面温度が500℃以下と
なっており、3回の繰り返し実験にもかかわらず膜厚は
10μmにも満たない程度であり、ダイヤモンドとして
の品質を満足しえないものであった。
を大幅に低減することができるため、付着強度が強く、
高熱伝導度を有する合成ダイヤモンドを得ることができ
る。特に、繰り返しの合成による合成ダイヤモンド膜界
面の変質層をなくするかもしくはあっても全面を覆い尽
くす程度に均一でなくかつ厚くなく、ダイヤモンド結晶
粒が全面にわたって分断されることがないダイヤモンド
膜が得られるため、100μm以上の厚い高品質合成ダ
イヤモンドが得られる。また、外部操作により本発明の
方法を可能とする合成装置によってダイヤモンドを合成
することによって、発熱体の炭化処理工程とダイヤモン
ド合成工程を連続して行えるため、合成コストを低減す
る事が出来る。このような合成装置および合成方法によ
って得られた合成ダイヤモンド膜、特にダイヤモンド以
外の物質から形成される変質層中の濃度が全ダイヤモン
ド膜中の1/100以下の高品質合成ダイヤモンド膜は
高熱伝導率度放熱基板として使用することができる。
概略図である。
概略図である。
持台、4は原料ガス供給ノズル、5は反応容器、6は昇
降軸、7はMo遮蔽板、8は高速ガス流ノズルである。
Claims (3)
- 【請求項1】炭化水素と水素との混合ガスを加熱された
発熱体により予備加熱した後、該加熱混合ガスを加熱さ
れた基板表面に導入してダイヤモンド析出させる方法に
おいて、前記発熱体の炭化処理工程では発熱体の温度を
2000℃未満にするとともに前記発熱体と前記基板表
面との距離を50mm以上離しておき、さらにダイヤモ
ンド合成工程では前記発熱体の温度を2000℃以上に
するとともに前記発熱体と前記基板表面との距離を炭化
処理工程における距離よりも近づけて50mm以下にす
ることを特徴とするダイヤモンド合成方法。 - 【請求項2】 炭化水素と水素との混合ガスを加熱され
た発熱体により予備加熱した後、該加熱混合ガスを加熱
された基板表面に導入してダイヤモンド析出させる方法
において、反応容器内に前記発熱体及び前記基板をあら
かじめ配置した後に前記発熱体の炭化処理工程及びダイ
ヤモンド合成工程を行う方法であって、前記発熱体の炭
化処理工程では発熱体と基板表面の間を遮蔽する物体を
設置しておき、ダイヤモンド合成工程前に遮蔽物体を移
動あるいは除去することを特徴とするダイヤモンド合成
方法。 - 【請求項3】 炭化水素と水素との混合ガスを加熱され
た発熱体により予備加熱した後、該加熱混合ガスを加熱
された基板表面に導入してダイヤモンド析出させる方法
において、発熱体の炭化処理工程では基板表面あるいは
発熱体と基板表面の間に高速ガス流を流し、ダイヤモン
ド合成工程前に高速ガス流を停止あるいはガス流速を減
少することを特徴とするダイヤモンド合成法。
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