JP3260212B2 - ダイヤモンド単結晶の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド単結晶の製造方法

Info

Publication number
JP3260212B2
JP3260212B2 JP18848293A JP18848293A JP3260212B2 JP 3260212 B2 JP3260212 B2 JP 3260212B2 JP 18848293 A JP18848293 A JP 18848293A JP 18848293 A JP18848293 A JP 18848293A JP 3260212 B2 JP3260212 B2 JP 3260212B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
diamond
silicide
substrate
diamond single
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18848293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0741385A (ja
Inventor
正敏 明田川
Original Assignee
日本特殊陶業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本特殊陶業株式会社 filed Critical 日本特殊陶業株式会社
Priority to JP18848293A priority Critical patent/JP3260212B2/ja
Publication of JPH0741385A publication Critical patent/JPH0741385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3260212B2 publication Critical patent/JP3260212B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ダイヤモンド単結晶
の製造方法に関し、更に詳しくは、高性能な電子デバイ
ス等に好適な高品質のダイヤモンド単結晶を大面積で、
しかも経済的かつ簡便に製造することができる、ダイヤ
モンド単結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、ダ
イヤモンド単結晶基板上でダイヤモンドをホモエピタキ
シャル成長させることによりダイヤモンド単結晶を製造
する方法が知られている。ところが、この方法による
と、高価なダイヤモンド単結晶基板を用いるので経済的
でない。また、ダイヤモンド単結晶基板の面積が小さい
ので大面積のダイヤモンド単結晶を製造することできな
いという問題が生じる。近年、かかる問題を解消するた
めに、ダイヤモンドをヘテロエピタキシャル成長させる
ことによりダイヤモンド単結晶を製造する方法が幾つか
開示されている。
【0003】例えば、特開平4−77395号公報に
は、C−BN単結晶面上にダイヤモンド単結晶をヘテロ
エピタキシャル成長させることによりダイヤモンド単結
晶膜を製造する方法が開示されている。しかし、この方
法においては、高価なC−BN単結晶を用いるので経済
的でない上、依然として大面積のダイヤモンド単結晶を
製造することができないという問題がある。特開昭63
−224225号公報には、単結晶シリコン基板上に単
結晶炭化ケイ素中間層を形成した後、前記炭化ケイ素中
間層上にダイヤモンド単結晶をヘテロエピタキシャル成
長させる旨が開示されている。しかし、この場合、炭化
ケイ素の格子定数の値は4.358Åであるのに対しダ
イヤモンド単結晶の格子定数の値は3.567Åであ
り、両格子定数の値に大きな差があるので、不整合率が
大きく、多結晶のダイヤモンドが生成することがある。
したがって、高品質で大面積のダイヤモンド単結晶を簡
便に炭化ケイ素上にヘテロエピタキシャル成長させこと
ができないという問題がある。また、特開平2−263
789号公報には、シリコン基板上にSi及びCを含む
アモルファス層を形成し、前記アモルファス層上にダイ
ヤモンド単結晶をヘテロエピタキシャル成長させる旨が
開示されている。ここで得られるダイヤモンド単結晶の
ラマンシフトの半値幅は4〜5cm-1であり、天然ダイ
ヤモンドの半値幅3cm-1とは隔たりがある。しかし、
電子デバイス等に好適なダイヤモンド単結晶を得る場合
には、更に高品質のダイヤモンド単結晶が望まれる。
【0004】一方、特開平2−243598号公報に
は、高融点のシリコン合金基板上にダイヤモンド膜を形
成する方法が開示されている。しかしながら、この方法
は、シリコン合金基板との密着性が良好な多結晶のダイ
ヤモンドをシリコン合金基板上に形成する方法であり、
ダイヤモンドをヘテロエピタキシャル成長させることに
より高品質なダイヤモンド単結晶を製造する方法ではな
い。
【0005】この発明は、前記問題を解決すると共に、
未だ提供されていない、半導体基板、高性能な電子デバ
イス等の電子材料・機器をはじめとする広い分野に好適
な高品質のダイヤモンド単結晶を大面積に、しかも経済
的かつ簡便に製造することができる、ダイヤモンド単結
晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、シリコン単結晶基板上にシ
リサイド単結晶をヘテロエピタキシャル成長させた後、
前記シリサイド単結晶上にダイヤモンド単結晶をヘテロ
エピタキシャル成長させることを特徴とするダイヤモン
ド単結晶の製造方法であり、前記請求項2に記載の発明
は、前記シリサイド単結晶における格子定数が2.2〜
4.0である前記請求項1に記載のダイヤモンド単結晶
の製造方法である。
【0007】以下に、この発明に係るダイヤモンド単結
晶の製造方法について詳細に説明する。
【0008】この発明に係るダイヤモンド単結晶の製造
方法は、シリコン単結晶基板上にシリサイド単結晶をヘ
テロエピタキシャル成長させる工程(以下、シリサイド
単結晶形成工程と称する。)と、前記シリサイド単結晶
上にダイヤモンド単結晶をヘテロエピタキシャル成長さ
せる工程(以下、ダイヤモンド単結晶形成工程と称す
る。)とを有する。
【0009】−シリサイド単結晶形成工程− このシリサイド単結晶形成工程においては、シリコン単
結晶基板上にシリサイド単結晶をヘテロエピタキシャル
成長させる。
【0010】前記シリコン単結晶基板としては、その大
きさ、形状等につき特に制限はないが、例えばシリコン
単結晶ウエハーを好適に挙げることができる。
【0011】前記シリコン単結晶基板上にシリサイド単
結晶をヘテロエピタキシャル成長させるには、例えば、
前記シリコン単結晶基板上にシリサイドを生成し得る金
属の薄膜を形成した後、これをシリサイド生成温度以上
の温度条件下でアニール処理することにより、あるいは
シリサイド生成温度以上の温度条件下でシリサイドを生
成し得る金属の薄膜を前記シリコン単結晶基板上に形成
することにより行なうことができる。具体的には、例え
ばシリコン単結晶基板上にシリサイドを生成し得る金属
を圧力10-8Torrの条件で真空蒸着して厚み100
0Åの薄膜を形成した後、これを700℃以上の温度で
アニール処理することにより行なうことができる。ある
いは、シリコン単結晶基板の温度を700℃以上の温度
にして、圧力10-8Torrの条件でシリサイドを生成
し得る金属を前記シリコン単結晶基板上に真空蒸着させ
ることにより行なうことができる。
【0012】前記シリコン単結晶基板上に前記シリサイ
ドを生成し得る金属の薄膜を形成する方法としては、特
に制限はなくそれ自体公知のコーティング法、例えば真
空蒸着法、スパッタリング法、反応性蒸着法、イオンプ
レーティング法、CVD法、PVD法等を挙げることが
できる。
【0013】前記アニール処理は、加熱処理することが
できる機能を有する装置であれば特に制限はなく、それ
自体公知のアニール装置を用いて行なうことができる。
前記アニール装置としては、例えばレーザーアニール装
置、CWレーザーアニール装置、電子ビームアニール装
置、パルス電子ビームアニール装置、CW電子ビームア
ニール装置、フラッシュランプアニール装置、熱放射ア
ニール装置、ハロゲンランプアニール装置、アークラン
プアニール装置、グラファイトヒータアニール装置、電
気炉アニール装置、横型電気炉アニール装置、縦型電気
炉アニール装置を挙げることができる。
【0014】また、この発明においては、前記シリコン
単結晶基板上にシリサイド単結晶をヘテロエピタキシャ
ル成長させるのに、それ自体公知のエピタキシャル成長
装置を用いることもできる。前記エピタキシャル成長装
置としては、例えば分子線エピタキシャル成長装置、ガ
スソース分子線エピタキシャル成長装置、原子層エピタ
キシャル成長装置、気相エピタキシャル成長装置、常圧
気相エピタキシャル成長装置、減圧エピタキシャル成長
装置、有機金属エピタキシャル成長装置、光気相エピタ
キシャル成長装置、液相エピタキシャル成長装置、固相
エピタキシャル成長装置等を挙げることができる。
【0015】前記シリサイドを生成し得る金属として
は、シリサイド生成温度以上の温度条件下でシリコン単
結晶基板のシリコン原子と化学的に結合し、立方晶であ
るダイヤモンド単結晶の格子定数の値、即ちa=3.5
67Åに近似する値の格子定数を少なくとも2つ有する
正斜晶、正方晶および立方晶のシリサイドを生成し得る
金属であれば特に制限はない。具体的には、例えばT
i、Zn、Hf、Fe、Mo、W等を挙げることができ
る。
【0016】前記ダイヤモンド単結晶の格子定数の値に
近似する格子定数の値としては、通常2.5〜4.0で
あり、好ましくは3.2〜4.0であり、更に好ましく
は3.5〜3.8である。前記値が前記範囲内にある
と、ダイヤモンド単結晶とシリサイド単結晶との格子不
整合率を小さくすることができるので、高品質のダイヤ
モンド単結晶を容易にヘテロエピタキシャル成長させる
ことができる。一方、前記値が前記範囲外であると、前
記格子不整合率が大きいので、シリサイド単結晶上に多
結晶のダイヤモンドが形成されることがある。
【0017】この発明において好適に用いることのでき
るシリサイドの具体例としては、TiSi2 (結晶構
造:正斜晶、格子定数:a=3.62,b=13.7
6,c=3.6、生成温度:600℃、融点:1540
℃)、HfSi2 (結晶構造:正斜晶、格子定数:a=
3.69,b=3.64,c=14.46、生成温度:
700℃、融点:密度により1800℃または1950
℃)、ZrSi2 (結晶構造:正斜晶、格子定数:a=
3.72,b=14.69,c=3.66、生成温度:
700℃、融点:密度により1530℃または1700
℃)、MoSi2 (結晶構造:正方晶、格子定数:a=
3.20,b=a,c=7.86、生成温度:525
℃、融点:密度により1980℃または2050℃)、
WSi2 (結晶構造:正方晶、格子定数:a=3.21
2,b=a,c=7.880、生成温度:650℃、融
点:2165℃)、FeSi2 (結晶構造:正方晶、格
子定数:a=2.657,b=a,c=5.120、生
成温度:550℃、融点:1212〜1220℃)を挙
げることができる。これらの中で好ましいのは、TiS
2 、HfSi2 およびZrSi2 である。これらのシ
リサイド単結晶はダイヤモンド単結晶の格子定数に非常
に近い値の格子定数を少なくとも2つ有しているので、
かかる2つの格子定数を縦および横とする格子平面上に
ダイヤモンド単結晶を容易にヘテロエピタキシャル成長
させることができる。
【0018】ダイヤモンド単結晶の格子定数に近い値の
格子定数を縦および横とする格子平面を有するシリサイ
ドをシリコン単結晶基板の表面に成長させるには、使用
するシリコン基板の結晶面を選択すれば良い。例えばシ
リサイドとしてZrSi2 を用いる場合にはシリコン基
板に(001)面を用いてZrSi2 を成長させると、
得られるZrSi2 の表面が(001)面になり、ダイ
ヤモンド単結晶の孔子定数に近い格子面になるので、ダ
イヤモンド単結晶の成長に好都合である。
【0019】前記シリサイドを生成させるための温度
は、前記シリコン単結晶基板上に生成させるシリサイド
の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0020】前記シリサイドを生成し得る金属の薄膜
は、前記シリサイドを生成し得る金属からなる薄膜でも
よいし、あるいは前記シリサイドを生成し得る金属の原
子とシリコン原子とを含有する薄膜であってもよい。
【0021】前記シリサイドを生成し得る金属の薄膜の
厚みとしては、通常5〜1,000Åであり、好ましく
は10〜500Åであり、更に好ましくは30〜500
Åである。前記厚みが前記範囲内にあると、均一なヘテ
ロエピタキシャル膜を得ることができる。一方、1,0
00Åよりも厚いとシリサイドが十分に生成しないこと
があり、5Åよりも薄いと均一な金属の薄膜が得られな
いことがある。
【0022】以上により、図2aに示すように、シリコ
ン単結晶基板1上にシリサイドを生成し得る金属の薄膜
4を形成した後、これをシリサイドを生成し得る温度以
上の温度条件下でアニール処理すると、あるいは、シリ
サイドを生成し得る温度以上の温度条件下でシリコン単
結晶基板1上にシリサイドを生成し得る金属の薄膜を形
成すると、図2bに示すように、シリコン単結晶基板1
上にシリサイド単結晶3をヘテロエピタキシャル成長さ
せることができる。
【0023】−ダイヤモンド単結晶形成工程− このダイヤモンド単結晶形成工程においては、前記シリ
コン単結晶基板上にヘテロエピタキシャル成長させたシ
リサイド単結晶上にダイヤモンド単結晶をヘテロエピタ
キシャル成長させる。
【0024】前記ダイヤモンド単結晶をヘテロエピタキ
シャル成長させるには、それ自体公知である各種のダイ
ヤモンド気相形成法を用いて行なうことができる。具体
的には、CVD法、PVD法、PCVD法又はこれらを
組合せた方法等を用いて行なうことができる。これらの
中でも、通常EACVD法を含めた各種の熱フィラメン
ト法、熱プラズマ法を含めた各種の直流プラズマCVD
法、熱プラズマ法を含めたマイクロ波プラズマCVD法
等を好適に用いるて行なうことができる。
【0025】これらのダイヤモンド形成法に用いる炭素
源ガスとしては、例えば、メタン、エタン、プロパン、
ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチレン、
アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエン、アレ
ン等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式
炭化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;アセトン、ジ
エチルケトン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;この外の含酸素炭化
水素;トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン
類;この外の含窒素炭化水素;炭酸ガス、一酸化炭素、
過酸化炭素等を挙げることができる。
【0026】これらの中でも、メタン、エタン、プロパ
ン等のパラフィン系炭化水素、エタノール、メタノール
等のアルコール類、アセトン、ベンゾフェノン等のケト
ン類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン
類、炭酸ガス、一酸化炭素が好ましく、特に一酸化炭素
が好ましい。
【0027】なお、これらは一種単独で用いてもよく、
二種以上を混合ガス等として併用してもよい。
【0028】また、これらは水素等の活性ガスやヘリウ
ム、アルゴン、ネオン、キセノン、窒素等の不活性ガス
と混合して用いてもよい。
【0029】ダイヤモンド単結晶の形成条件としては、
特に制限はないが、例えば反応圧力としては、通常10
-6〜103 Torrであり、好ましくは1〜760To
rrである。前記反応圧力が10-6Torrよりも低い
と、ダイヤモンド単結晶の形成速度が遅くなることがあ
る。一方、103 Torrより高いと、103 Torr
のときに得られる効果に比べて、それ以上の効果がない
こともある。
【0030】シリコン単結晶基板の表面温度としては、
前記炭素源ガスの活性化手段等により異なるので、一概
に規定することはできないが、通常、室温〜1,200
℃であり、好ましくは室温〜1,100℃である。前記
シリコン単結晶基板の表面温度が室温よりも低いと、結
晶性のダイヤモンド単結晶の形成が不十分になることが
ある。一方、1,200℃を超えると、形成されたダイ
ヤモンド単結晶のエッチングが生じ易くなることがあ
る。また、シリサイド単結晶が熱融解してしまうことが
ある。
【0031】反応時間としては、特に限定はなく、ダイ
ヤモンド単結晶が所望の厚みとなるように、ダイヤモン
ド単結晶の形成速度に応じて適宜設定するのが好まし
い。
【0032】形成するダイヤモンド単結晶の厚みとして
は、通常0.1μm以上であるが、使用目的等に応じて
適宜に選択すれば良い。
【0033】以上により、図1に示すように、シリコン
単結晶基板1上にヘテロエピタキシャル成長させたシリ
サイド単結晶3上に膜状のダイヤモンド単結晶2をヘテ
ロエピタキシャル成長させることができる。こうして得
られたダイヤモンド単結晶は、シリコン単結晶基板から
剥離した後、種々の用途に供することができる。
【0034】この発明の方法によると、高品質のダイヤ
モンド単結晶を大面積に、しかも経済的かつ簡便に製造
することができる。そして、得られるダイヤモンド単結
晶は、例えば半導体基板、電子デバイス等の各種電子材
料料をはじめとする広い分野において好適に用いること
ができる。
【0035】
【実施例】
(実施例1) −シリサイド単結晶形成工程− 700℃に加熱した厚み380μmのp型シリコン(0
01)単結晶基板上にHfを、圧力が10-8Torr以
下の条件下で真空蒸着することにより、前記p型シリコ
ン単結晶基板上にHfSi2 単結晶をヘテロエピタキシ
ャル成長させた。この基板を反射高速電子線回折(RH
EED)により観察すると、基板上にHfSi2 単結晶
が厚み100Åの膜状にヘテロエピタキシャル成長して
いることが確認された。
【0036】−ダイヤモンド単結晶形成工程− このHfSi2 単結晶を形成した基板におけるHfSi
2 単結晶上に以下の条件、即ち、合成法がマイクロ波プ
ラズマCVD法、基板温度が700℃、原料ガスがCO
/H2 の混合ガス、前記混合ガスの流量がCO=10s
ccm、H2 =90sccm、反応時間が5時間である
条件下で厚みが1μmの膜状のダイヤモンド単結晶をヘ
テロエピタキシャル成長させた。この基板を反射高速電
子線回折(RHEED)により観察すると、基板上に形
成したHfSi2 単結晶上にダイヤモンド単結晶がヘテ
ロエピタキシャル成長していること示すスポットパター
ンが確認された。また、この基板をラマン散乱分光分析
により観察したところ、ラマンシフトの半値幅は3.2
cm-1であり、天然ダイヤモンドの半値幅である3cm
-1に非常に近い値であった。
【0037】(実施例2) −シリサイド単結晶形成工程− 厚み380μmのp型シリコン(001)単結晶基板上
にMoの薄膜を厚みが50Åになるように、圧力が10
-8Torr以下の条件下で真空蒸着した。その後、前記
p型シリコン単結晶基板を550℃でアニール処理する
ことによりMoSi2 単結晶をヘテロエピタキシャル成
長させた。この基板を反射高速電子線回折(RHEE
D)により観察すると、基板上にMoSi2 単結晶がヘ
テロエピタキシャル成長していることが確認された。
【0038】−ダイヤモンド単結晶形成工程− このMoSi2 単結晶を形成した基板におけるMoSi
2 単結晶上に実施例1と同様にしてダイヤモンド単結晶
をヘテロエピタキシャル成長させた。この基板を反射高
速電子線回折(RHEED)により観察すると、基板上
に形成したMoSi2 単結晶上にダイヤモンド単結晶が
ヘテロエピタキシャル成長していること示すスポットパ
ターンが確認された。また、この基板をラマン散乱分光
分析により観察したところ、ラマンシフトの半値幅は
3.2cm-1であり、天然ダイヤモンドの半値幅である
3cm-1に非常に近い値であった。
【0039】(比較例1)厚み380μmのp型シリコ
ン(001)単結晶基板上に、シリサイド中間層を成長
させることなく実施例1と同様の条件にてダイヤモンド
形成を行なった。その結果、様々な面方位が露出し、凹
凸の表面を有する多結晶のダイヤモンド膜しか製造する
ことができなかった。
【0040】
【発明の効果】この発明に係るダイヤモンドの選択形成
法によると、半導体基板、高性能な電子デバイス等の電
子材料料・機器をはじめとする広い分野に好適な高品質
のダイヤモンド単結晶を大面積に、しかも経済的かつ簡
便に製造することができる、ダイヤモンド単結晶の製造
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、シリコン単結晶基板上にヘテロエピタ
キシャル成長させたシリサイド単結晶上にダイヤモンド
単結晶をヘテロエピタキシャル成長させた状態を示す断
面概略図である。
【図2】図2におけるaはシリコン単結晶基板上にシリ
サイドを生成し得る金属の薄膜を形成した状態を示す断
面概略説明図であり、bはシリコン単結晶基板上にシリ
サイド単結晶をヘテロエピタキシャル成長させた状態を
示す断面概略説明図である。
【符合の説明】
1・・・シリコン単結晶基板、2・・・ダイヤモンド単
結晶、3・・・シリサイド単結晶、4・・・シリサイド
を生成し得る金属の薄膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン単結晶基板上にシリサイド単結
    晶をヘテロエピタキシャル成長させた後、前記シリサイ
    ド単結晶上にダイヤモンド単結晶をヘテロエピタキシャ
    ル成長させることを特徴とするダイヤモンド単結晶の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリサイド単結晶における格子定数
    が2.5〜4.0である前記請求項1に記載のダイヤモ
    ンド単結晶の製造方法。
JP18848293A 1993-07-29 1993-07-29 ダイヤモンド単結晶の製造方法 Expired - Fee Related JP3260212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18848293A JP3260212B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 ダイヤモンド単結晶の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18848293A JP3260212B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 ダイヤモンド単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0741385A JPH0741385A (ja) 1995-02-10
JP3260212B2 true JP3260212B2 (ja) 2002-02-25

Family

ID=16224509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18848293A Expired - Fee Related JP3260212B2 (ja) 1993-07-29 1993-07-29 ダイヤモンド単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3260212B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5962332B2 (ja) * 2012-08-27 2016-08-03 富士通株式会社 グラフェンの成長方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0741385A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3728465B2 (ja) 単結晶ダイヤモンド膜の形成方法
US5236545A (en) Method for heteroepitaxial diamond film development
US5420443A (en) Microelectronic structure having an array of diamond structures on a nondiamond substrate and associated fabrication methods
Koizumi et al. Initial growth process of epitaxial diamond thin films on cBN single crystals
JP7078947B2 (ja) ダイヤモンド製膜用下地基板及びそれを用いたダイヤモンド基板の製造方法
KR101851578B1 (ko) 대면적 단결정 2 차원 물질의 제조 방법
JPH08504479A (ja) ヘテロエピタキシャル的に析出されたダイヤモンド
US5863324A (en) Process for producing single crystal diamond film
JPH0948694A (ja) 単結晶ダイヤモンド膜の形成方法
JP5962332B2 (ja) グラフェンの成長方法
JP2005219962A (ja) ダイヤモンド単結晶基板及びその製造方法
JP3728464B2 (ja) 単結晶ダイヤモンド膜気相合成用基板の製造方法
JPH0519520B2 (ja)
JP3260212B2 (ja) ダイヤモンド単結晶の製造方法
JP2522617B2 (ja) 炭素合金化立方晶窒化ホウ素膜
JP2798576B2 (ja) シリコン膜の成長方法
JPH0476217B2 (ja)
JP2001270799A (ja) 酸化亜鉛薄膜およびその製造方法
JP3760175B2 (ja) ダイヤモンド膜の形成方法
JP3728466B2 (ja) 単結晶ダイヤモンド膜の製造方法
WO2023100578A1 (ja) 単結晶ダイヤモンド膜の形成方法
JPH0769792A (ja) ダイヤモンド結晶のエピタキシャル成長法及び選択エピタキシャル成長法
JP3238545B2 (ja) ダイヤモンド初期核の形成方法およびダイヤモンド薄膜の製造方法
JPH07130981A (ja) 半導体電子放出素子およびその形成方法
JPH06321688A (ja) 高配向性ダイヤモンド薄膜の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011109

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees