JP4706543B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するためのガスセンサに関する。
従来より、被測定ガス側電極と基準ガス側電極の間にジルコニア固体電解質体を介在させてなる電気化学素子として、例えば特許文献1〜3に示される酸素センサが知られている。これらの酸素センサは、被測定ガス側電極に被測定ガスを接触させ、基準ガス側電極に基準ガスを接触させることにより、被測定ガス側電極と基準ガス側電極の間に発生する起電力を測定し、排ガス中の酸素濃度成分を検出する。
特許文献1に示されているセンサでは、被測定ガス側電極の被測定ガスと接触する部分を単一の多孔質保護層で被覆し、排気電極のリード線は多孔質保護層とその上に更に積層した気密質層との2層にて覆われている。
また、特許文献2に示されているセンサでは、被測定ガス側電極の被測定ガスと接触する部分のうち高温度部を多孔質保護層で被覆し、排気電極のリード線となる低温度部を気密質保護層にて被覆している。
また、特許文献3に示されるセンサでは、被測定ガス側電極の高温度部を第1多孔質保護層で被覆し、排気電極のリード線となる低温度部を第1多孔質保護層よりもガス透過性の低い第2多孔質保護層にて被覆している。
しかしながら、特許文献1、3に示されるセンサの場合、電極に連結された電極リード線部も多孔質保護層で被覆されているのみであるため、この部位にも被測定ガスに曝される結果となり、電極リード線部も電極としての機能を発することとなり、特性バラツキが大きくなってしまうという問題が発生する。特に、ポンピング作用を利用する限界電流式のセンサの場合影響が大きい。
一方、特許文献2に示されているセンサの場合、電極に連結された電極リード線部は気密質保護層にて被覆されているため、上述のような特性バラツキの問題は発生しないが、リード線剥離等の問題が発生する。
即ち、酸素センサの製造プロセスにおいては、加工や検査等の際にセンサ素子が各種水溶液やスラリー等に曝される。このとき、多孔質保護層内に水溶液等の水分が浸入することとなる。さらに、電極層及び電極リード線は、ジルコニア固体電解質との付着性等の特性の制約上、多孔質とせざるを得ず、多孔質保護層内に浸入した水分は電極及び電極リード線部内にも浸入して行くこととなる。
そして、この後、これらの水分除去やセラミックの焼き付けを目的とした熱処理が実施されることとなる。その際、電極リード線部等に浸入した水分は急速に蒸発(ガス化)することとなる。この蒸発による蒸気圧が、電極リード線を覆う気密質保護層の強度を上回ると、破壊に至り、その際、電極リード線部が気密質保護層と一緒に剥れ、電極リード線部の断線を招くおそれがあるという問題がある。
特開昭60−36948号公報 特開昭60−36949号公報 特開平4−303753号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができるガスセンサを提供しようとするものである。
説明の都合上、まず第2の発明(請求項2)について説明する。
の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を挿通保持する絶縁碍子と、該絶縁碍子を内側に保持するハウジングとを有するガスセンサにおいて、
上記ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に形成された被測定ガス側電極及びその基端側に連続形成された被測定ガス側リード部と、上記固体電解質体の他方の面に形成された基準ガス側電極と、上記被測定ガス側リード部を覆うように上記固体電解質体に積層された緻密保護層と、上記被測定ガス側電極を覆うように上記緻密保護層に積層された多孔質保護層とを有し、
上記多孔質保護層の基端側への上記緻密保護層のはみ出し量は5mm以下であり、
上記多孔質保護層の基端部は、上記絶縁碍子の先端部よりも基端側に配されており、
かつ上記絶縁碍子の基端部には、該絶縁碍子と上記ガスセンサ素子との間の隙間を封止する封止材が配置されており、上記ガスセンサ素子は、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成してなることを特徴とするガスセンサにある(請求項2)。
次に、本第2発明の作用効果につき説明する。
上記ガスセンサにおいては、上記多孔質保護層の基端部が上記絶縁碍子の先端部よりも基端側に配されている。これにより、上記ガスセンサ素子における被測定ガスに直接接触する部分を、上記多孔質保護層によって覆うことができる。そのため、被測定ガス中のカーボン等の燃焼残渣を、多孔質保護層によって捕捉することができ、被測定ガス側電極や被測定ガス側リード部に上記燃焼残渣が堆積、成長することを防ぐことができる。それ故、燃焼残渣の堆積、成長に起因する被測定ガス側リード部の剥離を抑制することができる。
また、上記多孔質保護層の基端側への上記緻密保護層のはみ出し量は5mm以下である。これにより、被測定ガス側リード部に水分が浸入しても、この水分に起因する被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができる。即ち、例えば製造過程において被測定ガス側リード部に水分が浸入した場合、その後の加熱処理等によって水分がガス化し膨張しようとする。このとき、緻密保護層が被測定ガス側リード部を大きく覆っている場合には、膨張した水分(水蒸気)の逃げ場がないために緻密保護層の破壊が起こり、被測定ガス側リード部の剥離、断線を招くおそれがある。
ここで、緻密保護層の外側に多孔質保護層が積層されていれば、その強度が保たれるため、緻密保護層を破壊することなく、水分は緻密保護層の基端側から外部へ逃げることとなる。ところが、緻密保護層の外側に多孔質保護層が積層されていない部分については強度が低下するおそれがあり、この部分に破壊が起こると、それとともに被測定ガス側リード部の剥離が生じるおそれがある。
そこで、上記多孔質保護層の基端側への上記緻密保護層のはみ出し量を5mm以下とすることにより、多孔質保護層が外側に積層されていない緻密保護層の領域を小さくして、水分の膨張に起因する被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができる。
また、上記絶縁碍子の基端部には、該絶縁碍子と上記ガスセンサ素子との間の隙間を封止する封止材が配置されており、上記ガスセンサ素子は、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成している。
そのため、上記封止材の配設位置付近における上記被測定ガス側リード部の剥離、断線を防ぐことができる。
即ち、ガスセンサの製造過程において上記封止材を固化する際に該封止材が収縮する。このとき、被測定ガス側リード部に直接封止材が接触していると、封止材の収縮と共に被測定ガス側リード部の一部が引張られ、剥離、断線が発生するおそれがある。そこで、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成することにより、被測定ガス側リード部の剥離、断線を防ぐことができる。
以上のごとく、本第2発明によれば、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができるガスセンサを提供することができる。
次に、第1の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を挿通保持する絶縁碍子と、該絶縁碍子を内側に保持するハウジングとを有するガスセンサにおいて、
上記ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に形成された被測定ガス側電極及びその基端側に連続形成された被測定ガス側リード部と、上記固体電解質体の他方の面に形成された基準ガス側電極と、上記被測定ガス側リード部を覆うように上記固体電解質体に積層された緻密保護層と、上記被測定ガス側電極を覆うように上記緻密保護層に積層された多孔質保護層とを有し、
上記緻密保護層は、上記被測定ガス側リード部に面する部分に開口部を設けてなることを特徴とするガスセンサにある(請求項)。
次に、本第1発明の作用効果につき説明する。
上記緻密保護層は、上記被測定ガス側リード部に面する部分に開口部を設けてなる。これにより、被測定ガス側リード部に水分が浸入し、該水分が膨張しても、上記開口部から水分(水蒸気)を外部へ逃がすことができる。そのため、上記水分の膨張に起因する緻密保護層の破壊を防ぐことができ、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができる。
以上のごとく、本第1発明によれば、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができるガスセンサを提供することができる。
上記第1の発明(請求項1)及び上記第2の発明(請求項2)において、上記ガスセンサとしては、例えば、内燃機関の排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ等がある。
また、本明細書において、ガスセンサを排気管等に挿入する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
また、上記第の発明において、上記多孔質保護層の基端側への上記緻密保護層のはみ出し量が5mmを超える場合には、被測定ガス側リード部に浸入した水分の膨張により、はみ出した部分の緻密保護層が破壊され、被測定ガス側リード部が剥離するおそれがある。
また、上記緻密保護層の基端部は、上記多孔質保護層の基端部と一致もしくは更に基端側に配されていることが好ましい。この場合には、多孔質保護層に段差が形成されないため、多孔質保護層を良好に形成することができる。
また、上記第の発明(請求項1)において、上記多孔質保護層の基端部は、上記絶縁碍子の先端部よりも基端側に配されていることが好ましい。これにより、カーボン等の燃焼残渣の堆積、成長に起因する被測定ガス側リード部の剥離を抑制することができる。
また、上記第1の発明において、上記絶縁碍子の基端部には、該絶縁碍子と上記ガスセンサ素子との間の隙間を封止する封止材が配置されており、上記ガスセンサ素子は、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成してなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記封止材の配設位置付近における上記被測定ガス側リード部の剥離、断線を防ぐことができる。
即ち、ガスセンサの製造過程において上記封止材を固化する際に該封止材が収縮する。このとき、被測定ガス側リード部に直接封止材が接触していると、封止材の収縮と共に被測定ガス側リード部の一部が引張られ、剥離、断線が発生するおそれがある。そこで、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成することにより、被測定ガス側リード部の剥離、断線を防ぐことができる。
また、上記封止材の基端側及び先端側への上記緻密保護層のはみ出し量は、それぞれ5mm以下であることが好ましい(請求項4)。
この場合には、被測定ガス側リード部に水分が浸入しても、この水分の膨張に起因する緻密保護層の破壊を防ぎ、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができる。
上記封止材の基端側または先端側への上記緻密保護層のはみ出し量が、5mmを超える場合には、被測定ガス側リード部に水分が浸入し該水分が膨張したとき、緻密保護層が破壊されて被測定ガス側リード部の剥離を招くおそれがある。
(実施例1)
第2発明の実施例に係るガスセンサにつき、図1〜図10を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1、図4に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子2と、該ガスセンサ素子2を挿通保持する素子側絶縁碍子3と、該素子側絶縁碍子3を内側に保持するハウジング4とを有する。
ガスセンサ素子2は、図3、図6に示すごとく、酸素イオン伝導性の固体電解質体21を有する。該固体電解質体21の一方の面には、図5に示すごとく、被測定ガス側電極221が形成され、その基端側に被測定ガス側リード部222が連続形成されている。固体電解質体21の他方の面には、図6に示すごとく、基準ガス側電極231が形成されている。
また、図2、図6、図7、図10に示すごとく、被測定ガス側リード部222を覆うように、緻密保護層24が固体電解質体21に積層され、被測定ガス側電極221を覆うように、多孔質保護層25が緻密保護層24に積層されている。
図1に示すごとく、多孔質保護層25の基端側への緻密保護層24のはみ出し量L1は5mm以下である。また、多孔質保護層25の基端部251は、素子側絶縁碍子3の先端部31よりも基端側に配されている。
即ち、緻密保護層24の基端部241と多孔質保護層25の基端部251との距離が上記はみ出し量L1となり、L1≦5mmである。また、多孔質保護層25の基端部251と素子側絶縁碍子3の先端部31との距離L2は、L2>0である。
ガスセンサ素子2は、図5〜図9に示すごとく、先端部付近にガス濃度を検出する検出部を設けており、該検出部に被測定ガス側電極221と基準ガス側電極231とを有する。この検出部においては、図6に示すごとく、以下の構成となっている。
即ち、固体電解質体21(図3(A))における被測定ガス側電極221(図3(B))を設けた面には、被測定ガス側電極221の周囲に緻密保護層24(図3(C))が積層されている。緻密保護層24は、被測定ガス側電極221に対応する位置に開口部243を有する。そして、図6、図10に示すごとく、被測定ガス側電極221を覆うように、接着層252を介して、緻密保護層24に多孔質保護層25(図3(D))が積層されている。接着層252は、多孔質保護層25と同様の構成を有し、実質的に多孔質保護層25の一部となる。
また、固体電解質体21における基準ガス側電極231を設けた面には、接着層272を介して、チャンバ形成層27が積層されている。このチャンバ形成層27と固体電解質体21との間に、基準ガス(大気)を導入するチャンバ270が形成されている。該チャンバ270に、基準ガス側電極231が面している。
また、チャンバ形成層27には、ガスセンサ素子2を加熱するためのヒータ28が埋め込まれている。
また、図5に示すごとく、基準ガス側電極231の基端側には、基準ガス側リード部232が連続形成されており、ガスセンサ素子2の基端部の電極端子233に接続されている。一方、被測定ガス側リード部222は、ガスセンサ素子2の基端部の電極端子223に接続されている。
上記固体電解質体21はジルコニアからなり、緻密保護層24、多孔質保護層25、接着層252、271、チャンバ形成層27は、アルミナからなる。
また、緻密保護層24はガス透過性を有さず、多孔質保護層25(及び接着層252)はガス透過性を有する。
また、被測定ガス側電極221、被測定ガス側リード部222、基準ガス側電極231、基準ガス側リード部232、電極端子223、233は、白金等の金属とセラミックとを混合したサーメット材料からなる。
また、図1、図4に示すごとく、上記素子側絶縁碍子3の基端部には、該素子側絶縁碍子3とガスセンサ素子2との間の隙間を封止するガラスからなる封止材11が配置されている。
また、ハウジング4の先端側には、ガスセンサ素子2の先端部をカバーする素子カバー16が固定されている。該素子カバー16は二重構造となっており、各素子カバー16には、被測定ガスを通過させる通気孔161が形成されている。
また、図4に示すごとく、素子側絶縁碍子3の基端側には、大気側絶縁碍子12が配されており、該大気側絶縁碍子12の内側に、ガスセンサ素子2の電極端子223、233に接触する金属端子121が配設されている。
また、ハウジング4の基端側には、大気側絶縁碍子12の外側を覆うように形成された大気側カバー13が固定されている。該大気側カバー13の基端部には、該基端部を密閉するゴムブッシュ131が配置している。該ゴムブッシュ131には、金属端子121に電気的に接続される外部リード部122が挿通されている。
また、大気側絶縁碍子12とゴムブッシュ131との間における大気側カバー13の側面には、大気導入口132が形成されている。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記ガスセンサ1においては、多孔質保護層25の基端部251が絶縁碍子3の先端部31よりも基端側に配されている。これにより、ガスセンサ素子2における被測定ガスに直接接触する部分を、多孔質保護層25によって覆うことができる。そのため、被測定ガス中のカーボン等の燃焼残渣を、多孔質保護層25によって捕捉することができ、被測定ガス側電極221や被測定ガス側リード部222に上記燃焼残渣が堆積、成長することを防ぐことができる。それ故、燃焼残渣の堆積、成長に起因する被測定ガス側リード部24の剥離を抑制することができる。
また、多孔質保護層25の基端側への緻密保護層24のはみ出し量L1は5mm以下である。これにより、被測定ガス側リード部222に水分が浸入しても、この水分に起因する被測定ガス側リード部222の剥離を防ぐことができる。即ち、例えば製造過程において被測定ガス側リード部222に水分が浸入した場合、その後の加熱処理等によって水分がガス化し膨張しようとする。このとき、緻密保護層24が被測定ガス側リード部222を大きく覆っている場合には、膨張した水分(水蒸気)の逃げ場がないために緻密保護層の破壊が起こり、被測定ガス側リード部222の剥離、断線を招くおそれがある。
ここで、緻密保護層24の外側に多孔質保護層25が積層されていれば、その強度が保たれるため、緻密保護層24を破壊することなく、水分は緻密保護層24の基端側から外部へ逃げることとなる。ところが、緻密保護層24の外側に多孔質保護層25が積層されていない部分については強度が低下するおそれがあり、この部分に破壊が起こると、それとともに被測定ガス側リード部222の剥離が起こるおそれがある。
そこで、上記多孔質保護層25の基端側への上記緻密保護層24のはみ出し量L1を5mm以下とすることにより、多孔質保護層25が外側に積層されていない緻密保護層25の領域を小さくして、水分の膨張に起因する被測定ガス側リード部222の剥離を防ぐことができる。
以上のごとく、本例によれば、被測定ガス側リード部の剥離を防ぐことができるガスセンサを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図11に示すごとく、ガスセンサ素子2における封止材11と密着する領域の表面にも緻密保護層24を形成してなるガスセンサ1の例である。
また、封止材11の基端側及び先端側への緻密保護層24のはみ出し量L3、L4は、それぞれ5mm以下である。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、封止材11の配設位置付近における被測定ガス側リード部222の剥離、断線を防ぐことができる。
即ち、素子側絶縁碍子3の基端部における該素子側絶縁碍子3とガスセンサ素子2との間を、ガラスからなる封止材11によって封着するにあたっては、素子側絶縁碍子3の基端部に溶融状態のガラスを配置し、その後これを冷却して固化させる。溶融ガラスは、固化する際に収縮する。このとき、被測定ガス側リード部222に直接封止材11(溶融ガラス)が接触していると、封止材11の収縮と共に被測定ガス側リード部222の一部が引張られ、剥離、断線が発生するおそれがある。そこで、上記封止材11と密着する領域の表面にも上記緻密保護層24を形成することにより、被測定ガス側リード部222の剥離、断線を防ぐことができる。
また、封止材11の基端側及び先端側への緻密保護層24のはみ出し量L3、L4は、それぞれ5mm以下であるため、被測定ガス側リード部222に水分が浸入しても、この水分の膨張に起因する緻密保護層24の破壊を防ぎ、被測定ガス側リード部222の剥離を防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は上記第1発明にかかる実施例で、図12、図13に示すごとく、緻密保護層24における、被測定ガス側リード部222に面する部分に開口部242を設けてなるガスセンサ1の例である。
緻密保護層24は、ガスセンサ素子2の長手方向の全域に渡って形成されているが、被測定ガス側電極221と電極端子223、233とに対応する部分に開口部243、244を有する。そして、更に、被測定ガス側リード部222に面する部分に、開口部242を部分的に設けている。
該開口部242は、被測定ガス側リード部222の長さ方向に沿って、複数並列して形成されている。そして、各開口部242は、被測定ガス側リード部222を横切るように形成されている。
また、本例においては、開口部242は長方形状であるが、開口部242の形状は、円形、楕円形、その他の形状であってもよい。また、開口部242の形成個数は、1個以上形成されていればよい。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、被測定ガス側リード部222に水分が浸入し、該水分が膨張しても、開口部242から水分(水蒸気)を外部へ逃がすことができる。そのため、上記水分の膨張に起因する緻密保護層24の破壊を防ぐことができ、被測定ガス側リード部222の剥離を防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図14〜図16に示すごとく、上記実施例1において示したガスセンサ1におけるはみ出し量L1と、緻密保護層24の剥離発生率との関係を調べた例である。
即ち、多孔質保護層25の基端側への緻密保護層24のはみ出し量L1を、0〜20mmの間で種々変化させたガスセンサ素子2を用意した。また、緻密保護層24の厚みは、10μm、20μm、30μmの3種類とした。
これらのガスセンサ素子2を、図14に示すごとく、水Wに4時間浸漬する。このとき、ガスセンサ素子2の被測定ガス側電極221が完全に水中に浸るようにする。
その後、ヒータ28に14Vの電圧を印加して、1分間加熱した。そして、被測定ガス側リード部222を覆っている部分の緻密保護層24の剥離の有無を、10倍の拡大鏡にて調べた。
そして、緻密保護層24の剥離発生率を図16に示す。同図において、曲線M1、M2、M3は、それぞれ緻密保護層24の厚みを10μm、20μm、30μmとしたガスセンサ素子2についてのデータである。また、剥離発生率とは、各水準につき、200個のサンプルについて評価したときの剥離が生じたサンプルの割合である。
図16から分かるように、例えば緻密保護層24の厚みが10μmの場合、はみ出し量L1が5mmを超えると剥離の発生が認められ、はみ出し量L1が大きいほど剥離発生率が高くなる。
そして、はみ出し量L1が5mm以下であれば、剥離発生を防ぐことができることが分かる。
実施例1における、ガスセンサの断面説明図。 実施例1における、ガスセンサ素子の正面説明図。 実施例1における、ガスセンサの展開説明図。 実施例1における、ガスセンサの断面図。 実施例1における、ガスセンサの正面図。 図5のA−A線矢視断面図。 図5のB−B線矢視断面図。 図5のC−C線矢視断面図。 図5のD−D線矢視断面図。 実施例1における、緻密保護層と多孔質保護層との位置関係を示す、図5のE−E線矢視断面相当の断面図。 実施例2における、ガスセンサの断面説明図。 実施例3における、ガスセンサ素子の正面説明図。 実施例3における、ガスセンサ素子の展開説明図。 実施例4における、ガスセンサ素子を水に浸漬する状態を示す説明図。 実施例4における、ガスセンサ素子のヒータに通電する様子を示す説明図。 実施例4における、緻密保護層の剥離発生率を示す線図。
符号の説明
1 ガスセンサ
2 ガスセンサ素子
21固体電解質体
221 被測定ガス側電極
222 被測定ガス側リード部
231 基準ガス側電極
24 緻密保護層
25 多孔質保護層
251 基端部
3 素子側絶縁碍子
31 先端部
4 ハウジング

Claims (4)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を挿通保持する絶縁碍子と、該絶縁碍子を内側に保持するハウジングとを有するガスセンサにおいて、
    上記ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に形成された被測定ガス側電極及びその基端側に連続形成された被測定ガス側リード部と、上記固体電解質体の他方の面に形成された基準ガス側電極と、上記被測定ガス側リード部を覆うように上記固体電解質体に積層された緻密保護層と、上記被測定ガス側電極を覆うように上記緻密保護層に積層された多孔質保護層とを有し、
    上記緻密保護層は、上記被測定ガス側リード部に面する部分に開口部を設けてなることを特徴とするガスセンサ。
  2. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を挿通保持する絶縁碍子と、該絶縁碍子を内側に保持するハウジングとを有するガスセンサにおいて、
    上記ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に形成された被測定ガス側電極及びその基端側に連続形成された被測定ガス側リード部と、上記固体電解質体の他方の面に形成された基準ガス側電極と、上記被測定ガス側リード部を覆うように上記固体電解質体に積層された緻密保護層と、上記被測定ガス側電極を覆うように上記緻密保護層に積層された多孔質保護層とを有し、
    上記多孔質保護層の基端側への上記緻密保護層のはみ出し量は5mm以下であり、
    上記多孔質保護層の基端部は、上記絶縁碍子の先端部よりも基端側に配されており、
    かつ上記絶縁碍子の基端部には、該絶縁碍子と上記ガスセンサ素子との間の隙間を封止する封止材が配置されており、上記ガスセンサ素子は、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1において、上記絶縁碍子の基端部には、該絶縁碍子と上記ガスセンサ素子との間の隙間を封止する封止材が配置されており、上記ガスセンサ素子は、上記封止材と密着する領域の表面にも上記緻密保護層を形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  4. 請求項2又は3において、上記封止材の基端側及び先端側への上記緻密保護層のはみ出し量は、それぞれ5mm以下であることを特徴とするガスセンサ。
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