JP6787810B2 - ガスセンサ - Google Patents

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本発明は、複数の電極端子部を備えるセンサ素子と、センサ素子の電極端子部に電気的に接続される金属端子と、複数の金属端子にそれぞれ電気的に接続されて、電極端子部と外部機器とを接続するための信号経路を形成する複数の信号線と、電極端子部に当接する状態で配置された複数の金属端子どうしを絶縁する端子絶縁部材と、を備えるガスセンサに関する。
測定対象ガスに含まれる特定成分(検出対象ガス)を検出するガスセンサが知られている。ガスセンサは、例えば、複数の電極端子部を備えるセンサ素子と、センサ素子の電極端子部に電気的に接続される金属端子と、複数の金属端子にそれぞれ電気的に接続されて、電極端子部と外部機器とを接続するための信号経路を形成する複数の信号線と、電極端子部に当接する状態で配置された複数の金属端子どうしを絶縁する端子絶縁部材と、を備えて構成される。電極端子部は、検出対象ガスの検出結果を示す検出信号の外部機器への出力、または外部機器からの電流または電圧の入力を行うために備えられている。
このようなガスセンサに備えられる端子絶縁部材は、単一部材で構成されるものに限られず、複数の部材が組み合わされて構成されるものが提案されている。具体的には、複数の金属端子どうしを絶縁する端子絶縁部材として、第1ホルダ(40)と、第2ホルダ(50)と、外部コネクタ(20)と、が組み合わされて構成される端子絶縁部材が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−323470号公報
しかし、ガスセンサが湿度の高い環境で使用される場合には、ガスセンサの内部に水分が発生しやすくなり、端子絶縁部材の内部に水分が滞留してしまい、水分の影響によって金属端子の腐食が生じる虞がある。
そこで、本発明は、水分の影響による金属端子の腐食を抑制できるガスセンサを提供することを目的とする。
本発明の1つの局面におけるガスセンサは、センサ素子と、複数の金属端子と、複数の信号線と、端子絶縁部材と、を備えており、金属端子は、電極端子部に接触する素子接触部と、信号線と接続する信号線接続部と、を備えて構成され、端子絶縁部材は、センサ素子の少なくとも一部および複数の金属端子のうち少なくとも素子接触部を配置するための端子配置孔を有する先端側絶縁部材と、複数の金属端子のうち少なくとも信号線接続部を配置するための端子配置孔を有する後端側絶縁部材と、に分割可能に構成されている。
センサ素子は、複数の電極端子部を備える。電極端子部は、検出対象ガスの検出結果を示す検出信号の外部機器への出力、または外部機器からの電流または電圧の入力を行う。複数の金属端子は、それぞれセンサ素子の複数の電極端子部に電気的に接続される。複数の信号線は、複数の金属端子にそれぞれ電気的に接続されて、電極端子部と外部機器とを接続するための信号経路を形成する。端子絶縁部材は、電極端子部に当接する状態で配置された複数の金属端子どうしを絶縁する。
端子絶縁部材は、端子配置孔に金属端子が配置され、かつ先端側絶縁部材および後端側絶縁部材が組み合わされた状態において、先端側絶縁部材と後端側絶縁部材との間に、先端側絶縁部材の側面または後端側絶縁部材の側面から複数の金属端子に至る側面通気経路が形成される。
このように、端子絶縁部材が側面通気経路を備えることで、先端側絶縁部材の先端側から端子配置孔を通じて端子絶縁部材の内部に侵入した水分などを、側面通気経路を介して端子絶縁部材の外部に排出できる。これにより、端子絶縁部材の内部への水分の侵入による金属端子の腐食を低減でき、金属端子を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
よって、このガスセンサは、側面通気経路を備える端子絶縁部材を備えることで、水分の影響による金属端子の腐食を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端側絶縁部材は、端子配置孔を複数備えており、複数の端子配置孔のうち少なくとも1つは、金属端子を1個配置するように構成されるとともに、金属端子の挿通方向に垂直な断面形状が金属端子のうち信号線接続部の断面形状と同一であってもよい。
このような形状の端子配置孔であれば、金属端子を端子配置孔に挿入する時に、端子配置孔に対する金属端子(特に、信号線接続部)の相対位置(換言すれば、挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置)を断面形状に基づいて特定することができる。これにより、端子配置孔に対する金属端子の相対位置を容易に決定することができ、端子配置孔への金属端子の挿入作業が容易となる。
なお、端子配置孔および信号線接続部の断面形状としては、例えば、円形または正多角形などが挙げられる。
例えば、断面形状が円形の場合には、端子配置孔に対する信号線接続部の挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置が変化しても、常に挿入作業に適した相対位置を維持することができる。これにより、端子配置孔に対する信号線接続部の相対的な位置関係(回転方向の相対位置)を厳密に設定することなく、容易に挿入作業を実行できるため、挿入作業の煩雑さを軽減できる。
また、例えば、断面形状が正多角形の場合には、端子配置孔に対する信号線接続部の挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置を、端子配置孔の断面形状および信号線接続部の断面形状に基づいて特定することができる。これにより、端子配置孔に対する金属端子の相対位置を容易に決定することができ、端子配置孔への金属端子の挿入作業が容易となる。
なお、信号線接続部の断面形状について、円形とは、切れ目の無い連続した円形のみならず、切れ目を有する円形も含む概念である。また、正多角形とは、切れ目のない連続した正多角形のみならず、切れ目を有する正多角形も含む概念である。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端側絶縁部材は、端子配置孔として、複数の金属端子が配置される構成の端子配置孔を少なくとも1つ備えてもよい。
このような後端側絶縁部材は、端子配置孔において金属端子に占有されない隙間領域を確保できるため、端子絶縁部材の内部に生じた湿気を、端子配置孔の隙間領域を通じて外部に排出しやすくなる。
よって、このような後端側絶縁部材を有する端子絶縁部材を備えるガスセンサは、より一層、水分の影響による金属端子の腐食を抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、端子絶縁部材は、自身の内部に、複数の金属端子のうち少なくとも2つに通じる空間としての端子間通気経路を備えてもよい。
このように、端子絶縁部材が、側面から金属端子に通じる側面通気経路に加えて、端子間通気経路を備えることで、端子絶縁部材の内部における通気状態がより良好となり、水分を排出しやすくなる。
よって、このような端子間通気経路を有する端子絶縁部材を備えるガスセンサは、より一層、水分の影響による金属端子の腐食を抑制できる。
次に、上述の端子間通気経路を有する端子絶縁部材を備えるガスセンサにおいては、端子間通気経路は、複数の金属端子の全てに通じる空間として形成されてもよい。
端子間通気経路をこのように構成することで、端子絶縁部材の内部における通気状態がより良好となり、金属端子の周囲に水分が滞留することを抑制できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、金属端子は、素子接触部を有する先端側端子部材と、信号線接続部を有する後端側端子部材と、を備えて構成されてもよい。先端側端子部材は、メス型連結部を備えている。後端側端子部材は、メス型連結部と連結するオス型連結部を備えている。先端側端子部材および後端側端子部材は、オス型連結部とメス型連結部とが連結された状態で、電極端子部と信号線とを電気的に接続するように構成されている。
このような構成の金属端子は、先端側端子部材と後端側端子部材とを連結する前段階においては、素子接触部(先端側端子部材)を電極端子部に接触させる作業と、信号線接続部(後端側端子部材)を信号線と接続する作業とを、個別に実行できるため、センサ素子と信号線とが離れた状態でも作業が可能となる。そして、電極端子部に接触した状態の先端側端子部材と、信号線と接続された状態の後端側端子部材とを連結することで、電極端子部と信号線とを電気的に接続できる。
このように、先端側端子部材と後端側端子部材とを有する金属端子を用いることで、電極端子部と信号線とを電気的に接続する作業の煩雑さを軽減できる。
次に、上述の先端側端子部材および後端側端子部材を有する金属端子を備えるガスセンサにおいては、金属端子は、先端側端子部材と後端側端子部材とを接合する溶接部を備えてもよい。
金属端子が溶接部を備えることで、先端側端子部材と後端側端子部材とが物理的に離れることを抑制でき、先端側端子部材と後端側端子部材との電気的接続状態をより良好に維持できる。
次に、上述のガスセンサにおいては、後端側絶縁部材は、先端側から後端側にかけて貫通した通気用貫通孔を備えてもよい。
このように、後端側絶縁部材が通気用貫通孔を備えることで、端子絶縁部材の内部に存在する水分を通気用貫通孔を通じて外部に排出できるため、通気性がさらに向上する。
本発明のガスセンサは、側面通気経路を備える端子絶縁部材を備えることで、水分の影響による金属端子の腐食を抑制できる。
実施形態のガスセンサの全体構成を表す断面図である。 検出素子の概略構造を表す斜視図である。 先端側端子部材および後端側端子部材を備える金属端子の構造を表す説明図である。 後端側の斜め上方から見たときの先端絶縁セパレータの斜視図である。 後端側から見たときの先端側セパレータの外観図である。 先端側の斜め下方から見たときの後端側セパレータの斜視図である。 先端側から見たときの後端側セパレータの外観図である。 金属端子が内部に配置されると共に、先端側セパレータおよび後端側セパレータが組み合わされた状態の絶縁セパレータの外観を表す説明図である。 絶縁セパレータの通気経路における側面空間領域および内部空間領域を示す説明図である。 第2先端側端子部材および第2後端側端子部材を備える第2金属端子の構造を表す説明図である。 先端側から見たときの第2後端側セパレータの外観図である。 第2絶縁セパレータの通気経路における側面空間領域および内部空間領域を示す説明図である。 後端側から見たときの第3先端側セパレータの外観図である。 先端側から見たときの第3後端側セパレータの外観図である。 先端側から見たときの第4後端側セパレータの外観図である。 先端側から見たときの第5後端側セパレータの外観図である。 先端側から見たときの第6後端側セパレータの外観図である。 先端側から見たときの第7後端側セパレータの外観図である。 第3金属端子の外観を表す説明図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
第1実施形態として、内燃機関の排気管に対して先端部分を排気管内に突出させる形態で装着し、排気ガス中の酸素を検出する酸素センサ(以下、ガスセンサ1ともいう)を例に挙げて説明する。なお、ガスセンサ1は、例えば、自動車またはオートバイ等の車両の排気管に備えられる。
まず、本実施形態のガスセンサ1の構成について、図1を用いて説明する。
図1では、図面下方向がガスセンサの先端側であり、図面上方向がガスセンサの後端側である。
ガスセンサ1は、排気管(図示せず)に固定される筒状の主体金具3と、主体金具3に貫挿されるとともに軸線方向(ガスセンサ1の長手方向:図中上下方向)に延びる板状の検出素子5と、主体金具3の先端側(図中下方)に配置されて検出素子5の先端側を覆う素子プロテクタ9と、溶接部11aにより主体金具3の後端側(図中上方)に取り付けられるとともに検出素子5の外周を覆う外筒11と、外筒11の内部に配置されて検出素子5の後端側を収容する絶縁セパレータ12と、外筒11の後端側を閉塞する閉塞部材15と、複数(本実施形態では、4個)の金属端子41と、複数(本実施形態では、4本)のリード線37と、を備えている。
検出素子5は、測定対象物(排気ガスなど)に向けられる先端側に、保護層5aに覆われた検出部19が形成され、後端側の外表面のうち表裏の位置関係となる第1板面21および第2板面23に、電極端子部(第1〜第4電極端子部)31、32、34、35が形成されている。
検出素子5は、先端側の検出部19が排気管に固定される主体金具3の先端より突出すると共に、後端側の電極端子部31、32、34、35が主体金具3の後端より突出した状態で、主体金具3の内部に固定される。
電極端子部31、32、34、35には、それぞれ金属端子41が接続されている。つまり、複数の金属端子41は、絶縁セパレータ12の内部にて、検出素子5と絶縁セパレータ12との間に配置されることで、検出素子5の電極端子部31、32、34、35にそれぞれ電気的に接続される。金属端子41は、先端側端子部材43と、後端側端子部材45と、を備えて構成されている。
複数の金属端子41は、それぞれ、外部機器(図示省略)からガスセンサ1の内部に配設される複数のリード線37(詳しくはリード線37中の芯線37a)に電気的に接続されている。
なお、金属端子41の詳細な構成は、後述する。
金属端子41およびリード線37は、リード線37が接続される外部機器と検出素子5(詳細には、電極端子部31、32、34、35)との間に流れる電流の電流経路を形成する。複数のリード線37は、チューブ部材38により束ねられている。なお、図1では、複数のうち2本のリード線37のみを示している。
図2は、検出素子5の概略構造を表す斜視図である。なお、図2では、軸線方向における中間部分を省略して検出素子5を表している。
検出素子5は、図2に示す様に、軸線方向(図2における左右方向)に延びる板状の素子部51と、同じく軸線方向に延びる板状のヒータ53と、が積層された直方体形状であり、その軸線方向に垂直の断面は矩形状である。図2では、保護層5aを点線で表している。
なお、ガスセンサ1に備えられる検出素子5は従来公知のものであるため、その内部構造等の詳細な説明は省略するが、その概略構成は以下のようである。
まず、素子部51は、例えば、固体電解質基板の両側に多孔質電極を形成した酸素濃淡電池素子と、中空の基準ガス室を形成するためのスペーサと、を備えて構成されている。このうち、固体電解質基板は、例えば、イットリアを安定化剤として固溶させたジルコニアから形成され、多孔質電極は、例えば、Ptを主体に形成される。また、基準ガス室を形成するスペーサは、アルミナを主体に構成されており、中空の基準ガス室の内側には、酸素濃淡電池素子の一方の多孔質電極が露出するように配置されている。スペーサは、基準ガス室が少なくとも素子部51の先端側に位置するように形成されると共に、外部から基準ガス室に基準ガス(大気など)を導入するためのガス用経路を備えている。素子部51のうち多孔質電極および基準ガス室が形成される部分が検出部19に相当する。
一方、ヒータ53は、アルミナを主体とする絶縁基板の間に、Ptを主体とする発熱抵抗体パターンが挟み込まれて形成されている。そして、素子部51とヒータ53とは、セラミック層(例えば、ジルコニア系セラミックやアルミナ系セラミック)を介して互いに接合される。
また、検出素子5は、先端側のうち少なくとも測定対象物(本実施形態では排ガス)に晒される電極の表面上には、被毒防止用の多孔質のセラミックスで形成された保護層5a(図2では図示省略)が備えられる。なお、本実施形態の検出素子5は、図1に示すように、排ガスに晒される多孔質電極の表面を含む先端側全面が、保護層5aで覆われるように構成されている。
このような検出素子5では、図2に示すように、第1板面21の後端側(図2における右側)に2個の電極端子部31、32が形成され、第2板面23の後端側に2個の電極端子部34、35が形成されている。電極端子部31、32は、素子部51に形成されるものであり、酸素濃淡電池素子における一対の多孔質電極にそれぞれ電気的に接続されている。電極端子部34、35は、ヒータ53に形成されるものであり、ヒータの厚さ方向に横切るビア導体(図示せず)を介して発熱抵抗体パターンの両端に各々接続されている。
図1に戻り、主体金具3は、その外表面に自身を排気管に固定するためのネジ部3aを備えるとともに、その軸中心に貫通孔3bを有する筒状の部材である。なお、貫通孔3bには、径方向内側に突出する棚部3cが形成されている。主体金具3は、金属材料(例えば、ステンレスなど)で形成されている。
主体金具3の貫通孔3bの内部には、検出素子5の径方向周囲を取り囲む状態で配置された環状の絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成されたホルダ61(セラミックホルダ61)と、同様な環状の粉末充填層63(滑石リング63)と、同様な環状の絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成されたスリーブ67(セラミックスリーブ67)とが、この順に先端側から後端側にかけて積層されている。
セラミックスリーブ67と主体金具3の後端部3dとの間には、加締パッキン69が配置されている。なお、主体金具3の後端部3dは、加締パッキン69を介してセラミックスリーブ67を先端側に押し付けるように、加締められている。
主体金具3の外周のうちネジ部3aの後端側には、環状のガスケット64が配置されている。ガスケット64は、ガスセンサ1とセンサ取付位置(排気管)との間の隙間からのガス抜けを抑制するものである。
素子プロテクタ9は、主体金具3の先端側の外周に、検出素子5の突出部分を覆うように溶接部9dによって取り付けられた筒状の部材である。素子プロテクタ9は、耐熱性材料(例えばSUS310など)を用いて形成されている。素子プロテクタ9は、外部プロテクタ9aおよび内部プロテクタ9bを備える二重構造である。外部プロテクタ9aおよび内部プロテクタ9bは、それぞれ、側壁または先端において、ガスの通過が可能な複数の孔部9cが形成されている。
絶縁セパレータ12は、先端側セパレータ13と、後端側セパレータ14と、に分割可能に構成されている。
先端側セパレータ13は、絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成された筒状の部材であり、外筒11の内部に配置された筒状の保持金具73によって、外筒11の内部に保持されている。先端側セパレータ13の内部には、軸線方向に貫通する端子配置孔13bが形成されている。端子配置孔13bには、検出素子5の後端部(電極端子部31、32、34、35)が収容されるとともに、電極端子部31、32、34、35に電気的に接続される複数の金属端子41の先端部(詳細には、先端側端子部材43)が収容されている。先端側セパレータ13は、その外表面に外向きに突出する環状の鍔部13cが設けられている。先端側セパレータ13は、鍔部13cが保持金具73に当接することで、外筒11の内部における軸線方向の設置位置を規定できる。
後端側セパレータ14は、絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成された筒状の部材であり、外筒11の内部のうち閉塞部材15の先端側に配置されている。後端側セパレータ14の内部には、軸線方向に貫通する端子配置孔14bが複数箇所に形成されている。後端側セパレータ14は、複数の端子配置孔14bのそれぞれに金属端子41の後端部(後端側端子部材45)を収容している。
なお、絶縁セパレータ12(先端側セパレータ13および後端側セパレータ14)の詳細な構成は、後述する。
閉塞部材15は、可撓性材料(例えばフッ素樹脂)を用いて形成されたグロメットである。閉塞部材15は、外筒11の後端側開口部に配置されて、外筒11が外側から内側向きに加締められることで、外筒11に固定されている。閉塞部材15は、複数のリード線37を挿通するための複数の貫通孔(図示省略)を備えている。
複数のリード線37は、それぞれ異なる金属端子41の後端側に(加締めによって)接続されるとともに、閉塞部材15を貫いて形成された貫通孔に貫挿されて、外部機器に向けて延設されている。
[1−2.金属端子]
次に、金属端子41について説明する。
上述したように、金属端子41は、先端側端子部材43と、後端側端子部材45と、を備えて構成されている。つまり、金属端子41は、単一部材で形成される構成ではなく、先端側端子部材43および後端側端子部材45を備える構成である。
図3は、先端側端子部材43および後端側端子部材45を備える金属端子41の構造を表す説明図である。
先端側端子部材43は、高温に繰り返し晒されても弾性(バネ弾性)を保持可能な金属材料で構成されており、例えば、Niを主体とする合金材料(NCF718など)を用いて構成されている。先端側端子部材43は、長尺薄板状の金属材料を折曲加工して形成されており、本体部43aと、メス型連結部43bと、延設部43cと、折曲部43dと、素子接触部43eと、を備える。
本体部43aは、軸線方向に延びる長尺板状に形成されている。
メス型連結部43bは、本体部43aの後端側において、筒型形状に形成されると共に、軸線方向に垂直な断面形状が円形に形成されている。メス型連結部43bは、切欠部43fを備えており、弾性変形により筒型形状の内径寸法が変更可能に構成されている。このため、メス型連結部43bの断面形状は、厳密には、切れ目を有する円形である。また、メス型連結部43bは、後端側に拡径部43gを備えている。拡径部43gは、後端側に向かうに従い拡径する形状に形成されている。
延設部43cは、本体部43aの側方部分から延設されており、その延設方向は本体部43aの板面に垂直な方向である。延設部43cは、本体部43aの2カ所から延設されている。延設部43cを備えることで、本体部43aの強度を向上できる。
折曲部43dは、本体部43aの先端側において、本体部43aの板面に垂直な方向に折り曲げられて形成されており、本体部43aと素子接触部43eとを繋ぐ連結部分である。
素子接触部43eは、折曲部43dを介して本体部43aに連結されており、折曲部43dの弾性変形により、本体部43aとの隙間寸法が変更可能に形成されている。
このように構成された先端側端子部材43は、素子接触部43eが検出素子5(詳細には、電極端子部31、32、34、35)と接触するにあたり、折曲部43dの弾性変形により素子接触部43eと検出素子5との接触状態を維持できる。
次に、後端側端子部材45は、先端側端子部材43の材料よりも「0.2%耐力」が小さい金属材料で構成されており、例えば、ステンレス合金(SUS304)を用いて構成されている。後端側端子部材45は、長尺薄板状の金属材料を折曲加工して形成されており、信号線接続部45aと、オス型連結部45bと、を備える。なお、「0.2%耐力」は、JISZ2241に従い求められる。
信号線接続部45aは、曲げ加工により変形することで、リード線37(図1参照)の芯線37aを包囲可能な筒型形状となるように構成されている。信号線接続部45aは、リード線37の芯線37aを包囲した状態で径方向内向きに加締め加工されることで、リード線37の芯線37aと接続されるとともに電気的に接続される。
オス型連結部45bは、信号線接続部45aの先端側において、筒型形状に形成されると共に、軸線方向に垂直な断面形状が円形に形成されている。オス型連結部45bの外径寸法は、メス型連結部43bの内部に配置可能な寸法に設定されている。また、オス型連結部45bは、先端側に縮径部45cを備えている。縮径部45cは、先端側に向かうに従い縮径する形状に形成されている。
このように構成された後端側端子部材45は、信号線接続部45aがリード線37の芯線37aに電気的に接続されることで、リード線37を介して外部機器と電気的に接続される。
金属端子41は、図3の右側領域に示すように、先端側端子部材43および後端側端子部材45が連結されて構成されている。詳細には、オス型連結部45bおよびメス型連結部43bが互いに連結されることで、先端側端子部材43および後端側端子部材45を備える金属端子41が形成される。
また、金属端子41は、オス型連結部45bおよびメス型連結部43bを接合する溶接部41aを備えている。
溶接部41aがない場合は、オス型連結部45bおよびメス型連結部43bとの連結は分割可能になるが、金属端子41が溶接部41aを備えることで、先端側端子部材43と後端側端子部材45とが物理的に離れることを抑制でき、先端側端子部材43と後端側端子部材45との電気的接続状態をより良好に維持できる。
このような構成の金属端子41は、先端側端子部材43の素子接触部43eが検出素子5(詳細には、電極端子部31、32、34、35)と電気的に接続されるとともに、後端側端子部材45の信号線接続部45aがリード線37を介して外部機器と電気的に接続されるように構成されている。
先端側端子部材43は、Niを主体とする合金材料で形成されており、後端側端子部材45は、ステンレス合金で形成されている。Niを主体とする合金材料は、ステンレス合金に比べて、耐熱性に優れるとともに0.2%耐力が大きい特性を有する。つまり、先端側端子部材43は、後端側端子部材45に比べて、耐熱性に優れるとともに弾性変形領域が大きい材料で形成されている。
[1−3.絶縁セパレータ]
次に、絶縁セパレータ12について説明する。
上述したように、絶縁セパレータ12は、先端側セパレータ13と、後端側セパレータ14と、に分割可能に構成されている。
図4は、後端側の斜め上方から見たときの先端側セパレータ13の斜視図であり、図5は、後端側から見たときの先端側セパレータ13の外観図である。図6は、先端側の斜め下方から見たときの後端側セパレータ14の斜視図であり、図7は、先端側から見たときの後端側セパレータ14の外観図である。なお、図1におけるガスセンサ1の断面図のうち絶縁セパレータ12の配置領域については、図5に示すA−A折れ線における断面を表している。
まず、先端側セパレータ13について説明する。
先端側セパレータ13は、上述のとおり、絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成された筒状の部材である。図4および図5に示すように、先端側セパレータ13は、筒状のセパレータ本体部13aと、鍔部13cと、を備えて構成されている。
セパレータ本体部13aの内部には、軸線方向に貫通する端子配置孔13bが形成されている。端子配置孔13bの内壁面には、内方に突設されかつ上下方向に延びる仕切部13dが2箇所に設けられている。1つの仕切部13dは、2つの端子配置領域13eの間に形成されており、隣接する2つの端子配置領域13eに配置された2つの金属端子41(詳細には、先端側端子部材43)どうしが接触(電気的に短絡)するのを抑制している。2つの仕切部13dは、端子配置孔13bの内壁面において、互いに対向する位置に形成されている。
つまり、先端側セパレータ13は、端子配置孔13bの内部に4つの端子配置領域13eが備えられており、4個の金属端子41(先端側端子部材43)を互いに電気的に絶縁された状態で配置できるように構成されている。
また、端子配置孔13bは、4つの端子配置領域13eのそれぞれに金属端子41(先端側端子部材43)が配置された状態で、2つの仕切部13dの間の領域に検出素子5の後端部を収容可能な大きさに形成されている。
つまり、先端側セパレータ13は、端子配置孔13bの内部に4つの金属端子41(先端側端子部材43)と検出素子5の後端部とを収容するとともに、4つの金属端子41(先端側端子部材43)をそれぞれ検出素子5の電極端子部31、32、34、35に電気的に接続している。
鍔部13cは、セパレータ本体部13aの外表面において外向きに突出するとともに、セパレータ本体部13aの外表面に沿って環状に形成されている。
また、先端側セパレータ13は、セパレータ本体部13aの後端部において、2つの凹部13fを備えている。
次に、後端側セパレータ14について説明する。
後端側セパレータ14は、上述のとおり、絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成された筒状の部材である。図6および図7に示すように、後端側セパレータ14は、筒状のセパレータ本体部14aと、突出部14cと、を備えて構成されている。
セパレータ本体部14aの内部には、軸線方向に貫通する複数(本実施形態では、4個)の端子配置孔14bが形成されている。複数の端子配置孔14bは、それぞれ、軸線方向に垂直な断面形状が円形に形成されるとともに、金属端子41の後端部(後端側端子部材45)を収容可能な大きさに形成されている。後端側セパレータ14は、1つの端子配置孔14bに1つの金属端子41を配置する構成を採ることで、複数の金属端子41(詳細には、後端側端子部材45)どうしが接触(電気的に短絡)するのを抑制している。
また、セパレータ本体部14aの内部には、軸線方向に貫通する通気用貫通孔14dが形成されている。後端側セパレータ14は、通気用貫通孔14dを備えることで、先端側セパレータ13と後端側セパレータ14との間に存在する湿気などを通気用貫通孔14dを介して外部に放出できる。なお、閉塞部材15は、通気用貫通孔14dに連通するとともに外部に通じる通気孔(図1では、図示省略)を備えている。
突出部14cは、セパレータ本体部14aの先端側から先端方向に突出するように形成されている。突出部14cは、セパレータ本体部14aの先端側の2カ所に形成されている。セパレータ本体部14aのうち2つの突出部14cのそれぞれの形成位置は、先端側セパレータ13(セパレータ本体部13a)における2つの凹部13fの形成位置に応じて規定される。
図8は、金属端子41が内部に配置されると共に、先端側セパレータ13および後端側セパレータ14が組み合わされた状態の絶縁セパレータ12の外観を表す説明図である。
絶縁セパレータ12は、先端側セパレータ13の2つの凹部13fに後端側セパレータ14の2つの突出部14cが係合するように、先端側セパレータ13と後端側セパレータ14とが組み合わされて構成されている。
絶縁セパレータ12の組立手順は、例えば、まず、先端側セパレータ13の端子配置孔13bに検出素子5の後端部および4個の先端側端子部材43を配置する。他方、後端側セパレータ14の4つの端子配置孔14bのそれぞれにリード線37を挿通した上で、リード線37の芯線37aを後端側端子部材45の信号線接続部45aに対して、加締め加工により接続(固定)する。この後、先端側セパレータ13の端子配置孔13bに配置された4個の先端側端子部材43に対して4個の後端側端子部材45を連結した上で、後端側セパレータ14をリード線37に沿って後端側端子部材45に近づけるように移動させて、4個の後端側端子部材45をそれぞれ端子配置孔14bに収容(配置)する。このとき、先端側セパレータ13の2つの凹部13fに後端側セパレータ14の2つの突出部14cを係合させる。
このような手順で、先端側セパレータ13と後端側セパレータ14とを組み合わせることで、絶縁セパレータ12が完成する。
絶縁セパレータ12は、先端側セパレータ13と後端側セパレータ14との間に、突出部14cによって形成される隙間空間としての通気経路12aを備えている。
通気経路12aは、図9の説明図に示すように、絶縁セパレータ12の側面から内部の金属端子41に至る側面空間領域12a1を有すると共に、複数の金属端子41の全てに通じる内部空間領域12a2を有している。
なお、絶縁セパレータ12が完成した後、絶縁セパレータ12の内部に配置された金属端子41(先端側端子部材43、後端側端子部材45)のうち通気経路12aを介して外部に露出する部分に対して、溶接作業を行うことにより溶接部41aを形成する。溶接作業は、4個の金属端子41(4個の先端側端子部材43、4個の後端側端子部材45)の全てに対して実施する。
[1−4.効果]
以上説明したように、本実施形態のガスセンサ1においては、絶縁セパレータ12は、端子配置孔13bを有する先端側セパレータ13と、4個の端子配置孔14bを有する後端側セパレータ14と、に分割可能に構成されている。
先端側セパレータ13の端子配置孔13bは、検出素子5の後端部および4個の先端側端子部材43を配置するために備えられている。後端側セパレータ14における1つの端子配置孔14bは、1つの後端側端子部材45を配置するために備えられている。後端側セパレータ14は、4個の端子配置孔14bを備えることで、4個の後端側端子部材45を配置することができる。
絶縁セパレータ12は、先端側端子部材43および後端側端子部材45が連結され、かつ先端側セパレータ13および後端側セパレータ14が組み合わされた状態において、先端側セパレータ13と後端側セパレータ14との間に、通気経路12aが形成される。通気経路12aは、側面空間領域12a1および内部空間領域12a2を有している。通気経路12aの側面空間領域12a1は、先端側セパレータ13の側面または後端側セパレータ14の側面から複数の金属端子41に至る空間である。
このように、絶縁セパレータ12が通気経路12a(詳細には、側面空間領域12a1)を備えることで、先端側セパレータ13の先端側から端子配置孔13bを通じて絶縁セパレータ12の内部に侵入した水分などを、通気経路12a(詳細には、側面空間領域12a1)を介して絶縁セパレータ12の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による金属端子41の腐食を低減でき、金属端子41を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
よって、このガスセンサ1は、通気経路12aを備える絶縁セパレータ12を備えることで、水分の影響による金属端子41の腐食を抑制できる。
次に、ガスセンサ1においては、後端側セパレータ14は、端子配置孔14bを複数備えている。複数の端子配置孔14bは、それぞれ、後端側端子部材45を1個配置するように構成されるとともに、後端側端子部材45の挿通方向に垂直な断面形状が後端側端子部材45の断面形状と同一形状に形成されている。
このような形状の端子配置孔14bであれば、後端側端子部材45を端子配置孔14bに挿入する時に、端子配置孔14bに対する後端側端子部材45の相対位置(換言すれば、挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置)を断面形状に基づいて特定することができる。これにより、端子配置孔14bに対する後端側端子部材45の相対位置を容易に決定することができ、端子配置孔14bへの後端側端子部材45の挿入作業が容易となる。
とりわけ、端子配置孔14bおよび後端側端子部材45はいずれも断面形状が円形であるため、端子配置孔14bに対する後端側端子部材45の挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置が変化しても、常に挿入作業に適した相対位置を維持することができる。これにより、端子配置孔14bに対する後端側端子部材45の相対的な位置関係(回転方向の相対位置)を厳密に設定することなく、容易に挿入作業を実行できるため、挿入作業の煩雑さを軽減できる。
次に、ガスセンサ1においては、絶縁セパレータ12は、自身の内部に、複数の金属端子41のうち少なくとも2つに通じる空間としての内部空間領域12a2を有する通気経路12aを備えている。
このように絶縁セパレータ12が、通気経路12aにおいて、側面から金属端子41に通じる側面空間領域12a1に加えて、内部空間領域12a2を備えることで、絶縁セパレータ12の内部における通気状態がより良好となり、水分を排出しやすくなる。
よって、このような側面空間領域12a1および内部空間領域12a2を有する絶縁セパレータ12を備えるガスセンサ1は、より一層、水分の影響による金属端子41の腐食を抑制できる。
とりわけ、内部空間領域12a2は、複数の金属端子41の全てに通じる空間として形成されている。内部空間領域12a2をこのように構成することで、絶縁セパレータ12の内部における通気状態がより良好となり、金属端子41の周囲に水分が滞留することを抑制できる。
次に、ガスセンサ1においては、金属端子41は、先端側端子部材43と後端側端子部材45とを接合する溶接部41aを備えている。
金属端子41が溶接部41aを備えることで、先端側端子部材43と後端側端子部材45とが物理的に離れることを抑制でき、先端側端子部材43と後端側端子部材45との電気的接続状態をより良好に維持できる。
次に、ガスセンサ1においては、後端側セパレータ14は、先端側から後端側にかけて貫通した通気用貫通孔14dを備えている。
このように、後端側セパレータ14が通気用貫通孔14dを備えることで、絶縁セパレータ12の内部に存在する水分を通気用貫通孔14dを通じて外部に排出できるため、通気性がさらに向上する。
次に、金属端子41は、素子接触部43eを有する先端側端子部材43と、信号線接続部45aを有する後端側端子部材45と、を備えて構成されている。先端側端子部材43は、メス型連結部43bを備えている。後端側端子部材45は、メス型連結部43bと連結するオス型連結部45bを備えている。先端側端子部材43および後端側端子部材45は、オス型連結部45bとメス型連結部43bとが連結された状態で、検出素子5の電極端子部31、32、34、35とリード線37とを電気的に接続するように構成されている。
このような構成の金属端子41は、先端側端子部材43と後端側端子部材45とを連結する前段階においては、素子接触部43e(先端側端子部材43)を電極端子部31、32、34、35に接触させる作業と、信号線接続部45a(後端側端子部材45)をリード線37と接続する作業とを、個別に実行できるため、検出素子5とリード線37とが離れた状態でも作業が可能となる。そして、電極端子部31、32、34、35に接触した状態の先端側端子部材43と、リード線37と接続された状態の後端側端子部材45とを連結することで、電極端子部31、32、34、35とリード線37とを電気的に接続できる。
このように、先端側端子部材43と後端側端子部材45とを有する金属端子41を用いることで、電極端子部31、32、34、35とリード線37とを電気的に接続する作業の煩雑さを軽減できる。
[1−5.文言の対応関係]
ここで、本実施形態における文言の対応関係について説明する。
ガスセンサ1がガスセンサの一例に相当し、検出素子5がセンサ素子の一例に相当し、金属端子41が金属端子の一例に相当し、リード線37が信号線の一例に相当し、絶縁セパレータ12が端子絶縁部材の一例に相当する。
先端側端子部材43が先端側端子部材の一例に相当し、後端側端子部材45が後端側端子部材の一例に相当し、メス型連結部43bがメス型連結部の一例に相当し、オス型連結部45bがオス型連結部の一例に相当し、素子接触部43eが素子接触部の一例に相当し、信号線接続部45aが信号線接続部の一例に相当し、溶接部41aが溶接部の一例に相当する。
先端側セパレータ13が先端側絶縁部材の一例に相当し、端子配置孔13bが端子配置孔の一例に相当する。後端側セパレータ14が後端側絶縁部材の一例に相当し、端子配置孔14bが端子配置孔の一例に相当する。通気経路12aの側面空間領域12a1が側面通気経路の一例に相当し、通気経路12aの内部空間領域12a2が端子間通気経路の一例に相当し、通気用貫通孔14dが通気用貫通孔の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
[2−1.全体構成]
第2実施形態として、第2金属端子141および第2絶縁セパレータ112を備えるガスセンサについて説明する。
第2金属端子141は、メス型連結部およびオス型連結部のそれぞれの断面形状が、第1実施形態の金属端子41とは異なる形状である。第2絶縁セパレータ112は、後端側絶縁部材の端子配置孔の断面形状が、第1実施形態の絶縁セパレータ12(詳細には、後端側セパレータ14の通気用貫通孔14d)とは異なる形状である。
第2実施形態は、第1実施形態と比べて、金属端子および絶縁セパレータの構成が異なるため、金属端子および絶縁セパレータを中心に説明する。なお、第2実施形態に関して第1実施形態と同様な内容については、同符号を用いて説明するか、もしくは説明を省略する。
[2−2.第2金属端子]
まず、第2金属端子141について説明する。
図10は、第2金属端子141の構造を表す説明図である。
第2金属端子141は、第2先端側端子部材143と、第2後端側端子部材145と、を備えて構成されている。つまり、第2金属端子141は、単一部材で形成される構成ではなく、第2先端側端子部材143および第2後端側端子部材145に分割可能な構成である。
第2先端側端子部材143は、高温に繰り返し晒されても弾性(バネ弾性)を保持可能な金属材料で構成されており、例えば、Niを主体とする合金材料(NCF718など)を用いて構成されている。第2先端側端子部材143は、長尺薄板状の金属材料を折曲加工して形成されており、本体部143aと、メス型連結部143bと、延設部143cと、折曲部143dと、素子接触部143eと、を備える。
第2先端側端子部材143における本体部143a、延設部143c、折曲部143d、素子接触部143eは、それぞれ、第1実施形態の先端側端子部材43における本体部43a、延設部43c、折曲部43d、素子接触部43eと同様の構成であることから、説明を省略する。
メス型連結部143bは、本体部143aの後端側において、筒型形状に形成されると共に、軸線方向に垂直な断面形状が正多角形(詳細には、正方形)に形成されている。メス型連結部143bは、切欠部143fを備えており、弾性変形により筒型形状の内径寸法が変更可能に構成されている。このため、メス型連結部143bの断面形状は、厳密には、切れ目を有する正多角形である。
このように構成された第2先端側端子部材143は、素子接触部143eが検出素子5(詳細には、電極端子部31、32、34、35)と接触するにあたり、折曲部143dの弾性変形により素子接触部143eと検出素子5との接触状態を維持できる。
次に、第2後端側端子部材145は、第2先端側端子部材143の材料よりも「0.2%耐力」が小さい金属材料で構成されており、例えば、ステンレス合金(SUS304)を用いて構成されている。第2後端側端子部材145は、長尺薄板状の金属材料を折曲加工して形成されており、信号線接続部145aと、オス型連結部145bと、を備える。
第2後端側端子部材145における信号線接続部145aは、第1実施形態の後端側端子部材45における信号線接続部45aと同様の構成であることから、説明を省略する。
オス型連結部145bは、信号線接続部145aの先端側において、筒型形状に形成されると共に、軸線方向に垂直な断面形状が正多角形(詳細には、正方形)に形成されている。オス型連結部145bの外径寸法は、メス型連結部143bの内部に配置可能な寸法に設定されている。また、オス型連結部145bは、先端側に縮径部145cを備えている。縮径部145cは、先端側に向かうに従い縮径する形状に形成されている。
このように構成された第2後端側端子部材145は、信号線接続部145aがリード線37の芯線37aに電気的に接続されることで、リード線37を介して外部機器と電気的に接続される。
第2金属端子141は、図10の右側領域に示すように、第2先端側端子部材143および第2後端側端子部材145が連結されて構成されている。詳細には、オス型連結部145bおよびメス型連結部143bが互いに連結されることで、第2先端側端子部材143および第2後端側端子部材145を備える第2金属端子141が形成される。
このような構成の第2金属端子141は、第2先端側端子部材143の素子接触部143eが検出素子5(詳細には、電極端子部31、32、34、35)と電気的に接続されるとともに、第2後端側端子部材145の信号線接続部145aがリード線37を介して外部機器と電気的に接続されるように構成されている。
第2先端側端子部材143は、Niを主体とする合金材料で形成されており、第2後端側端子部材145は、ステンレス合金で形成されている。Niを主体とする合金材料は、ステンレス合金に比べて、耐熱性に優れるとともに「0.2%耐力」が大きい特性を有する。つまり、第2先端側端子部材143は、第2後端側端子部材145に比べて、耐熱性に優れるとともに弾性変形領域が大きい材料で形成されている。
また、第2金属端子141は、オス型連結部145bおよびメス型連結部143bを接合する溶接部141aを備えている。第2金属端子141が溶接部141aを備えることで、第2先端側端子部材143と第2後端側端子部材145とが物理的に離れることを抑制でき、第2先端側端子部材143と第2後端側端子部材145との電気的接続状態をより良好に維持できる。
[2−3.第2絶縁セパレータ]
次に、第2実施形態のガスセンサに備えられる第2絶縁セパレータ112について説明する。
第2絶縁セパレータ112は、先端側セパレータ13と、第2後端側セパレータ114と、に分割可能に構成されている。
つまり、第2絶縁セパレータ112は、第1実施形態の絶縁セパレータ12と比べて、先端側セパレータ13は同じものを備えているが、後端側セパレータ14に代えて第2後端側セパレータ114を備えている。
第2後端側セパレータ114は、後端側セパレータ14と比べて、外観は同様であることから、第2絶縁セパレータ112の外観は、第1実施形態の絶縁セパレータ12の外観(図8参照)と同様である。
第2後端側セパレータ114は、絶縁性材料(例えばアルミナなど)を用いて形成された筒状の部材である。
図11は、先端側から見たときの第2後端側セパレータ114の外観図である。
図11に示すように、第2後端側セパレータ114は、筒状のセパレータ本体部114aと、突出部114cと、を備えて構成されている。
セパレータ本体部114aの内部には、軸線方向に貫通する複数(本実施形態では、4個)の端子配置孔114bが形成されている。複数の端子配置孔114bは、それぞれ、軸線方向に垂直な断面形状が正多角形(詳細には、正方形)に形成されるとともに、第2金属端子141の後端部(第2後端側端子部材145)を収容可能な大きさに形成されている。第2後端側セパレータ114は、1つの端子配置孔114bに1つの第2金属端子141を配置する構成を採ることで、複数の第2金属端子141(詳細には、第2先端側端子部材143)どうしが接触(電気的に短絡)するのを抑制している。
また、セパレータ本体部114aの内部には、軸線方向に貫通する通気用貫通孔114dが形成されている。第2後端側セパレータ114は、通気用貫通孔114dを備えることで、先端側セパレータ13と第2後端側セパレータ114との間に存在する湿気などを通気用貫通孔114dを介して外部に放出できる。なお、閉塞部材15は、通気用貫通孔114dに連通するとともに外部に通じる通気孔(図1では、図示省略)を備えている。
突出部114cは、セパレータ本体部114aの先端側から先端方向に突出するように形成されている。突出部114cは、セパレータ本体部114aの先端側の2カ所に形成されている。
つまり、第2後端側セパレータ114は、後端側セパレータ14と比べて、外観は同様であるが、端子配置孔114bの断面形状が異なる。なお、第2絶縁セパレータ112は、先端側セパレータ13と第2後端側セパレータ114との間に、突出部114cによって形成される隙間空間としての通気経路112aを備えている。
また、通気経路112aは、図12の説明図に示すように、第2絶縁セパレータ112の側面から内部の第2金属端子141(端子配置孔114b)に至る側面空間領域112a1を有すると共に、複数の第2金属端子141(端子配置孔114b)の全てに通じる内部空間領域112a2を有している。
なお、第2絶縁セパレータ112が完成した後、第2絶縁セパレータ112の内部に配置された第2金属端子141(第2先端側端子部材143、第2後端側端子部材145)のうち通気経路112aを介して外部に露出する部分に対して、溶接作業を行うことにより溶接部141aを形成する。溶接作業は、4個の第2金属端子141(4個の第2先端側端子部材143、4個の第2後端側端子部材145)の全てに対して実施する。
[2−4.効果]
以上説明したように、第2実施形態のガスセンサにおいては、第2絶縁セパレータ112は、端子配置孔13bを有する先端側セパレータ13と、4個の端子配置孔114bを有する第2後端側セパレータ114と、に分割可能に構成されている。
第2絶縁セパレータ112は、先端側セパレータ13と第2後端側セパレータ114との間に、通気経路112aが形成される。通気経路112aは、側面空間領域112a1および内部空間領域112a2を有している。通気経路112aの側面空間領域112a1は、先端側セパレータ13の側面または第2後端側セパレータ114の側面から複数の金属端子41に至る空間である。
このように、第2絶縁セパレータ112が通気経路112a(詳細には、側面空間領域112a1)を備えることで、先端側セパレータ13の先端側から端子配置孔13bを通じて第2絶縁セパレータ112の内部に侵入した水分などを、通気経路112a(詳細には、側面空間領域112a1)を介して第2絶縁セパレータ112の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による第2金属端子141の腐食を低減でき、第2金属端子141を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
よって、このガスセンサは、通気経路112aを備える第2絶縁セパレータ112を備えることで、水分の影響による第2金属端子141の腐食を抑制できる。
次に、第2後端側セパレータ114は、端子配置孔114bを複数備えている。複数の端子配置孔114bは、それぞれ、第2後端側端子部材145を1個配置するように構成されるとともに、第2後端側端子部材145の挿通方向に垂直な断面形状が第2後端側端子部材145の断面形状と同一形状に形成されている。
このような形状の端子配置孔114bであれば、第2後端側端子部材145を端子配置孔114bに挿入する時に、端子配置孔114bに対する第2後端側端子部材145の相対位置(換言すれば、挿入方向を中心軸とする回転方向の相対位置)を断面形状に基づいて特定することができる。これにより、端子配置孔114bに対する第2後端側端子部材145の相対位置を容易に決定することができ、端子配置孔114bへの第2後端側端子部材145の挿入作業が容易となる。
[2−5.文言の対応関係]
ここで、本実施形態における文言の対応関係について説明する。
第2絶縁セパレータ112が端子絶縁部材の一例に相当する。先端側セパレータ13が先端側絶縁部材の一例に相当し、端子配置孔13bが端子配置孔の一例に相当する。第2後端側セパレータ114が後端側絶縁部材の一例に相当し、端子配置孔114bが端子配置孔の一例に相当する。通気経路112aの側面空間領域112a1が側面通気経路の一例に相当し、通気経路112aの内部空間領域112a2が端子間通気経路の一例に相当し、通気用貫通孔114dが通気用貫通孔の一例に相当する。
第2金属端子141が金属端子の一例に相当し、第2先端側端子部材143が先端側端子部材の一例に相当し、第2後端側端子部材145が後端側端子部材の一例に相当し、メス型連結部143bがメス型連結部の一例に相当し、オス型連結部145bがオス型連結部の一例に相当し、素子接触部143eが素子接触部の一例に相当し、信号線接続部145aが信号線接続部の一例に相当する。
[3.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、端子絶縁部材(絶縁セパレータ)として、4個の金属端子を内部に配置する構成の端子絶縁部材について説明したが、内部に配置可能な金属端子の個数は4個に限られることはなく、センサ素子の電極端子部の個数に応じた個数(2個、3個、5個、6個など)の金属端子を内部に配置する構成を採ることができる。例えば、第3絶縁セパレータ212は、6個の金属端子41を内部に配置する構成である。第3絶縁セパレータ212は、図13に示すような6つの端子配置領域213eを有する第3先端側セパレータ213と、図14に示すような6個の端子配置孔214bを有する第3後端側セパレータ214と、に分割可能に構成されている。
第3先端側セパレータ213は、上述の先端側セパレータ13と比べて、仕切部213dの個数が異なっており、端子配置孔213bに6個の端子配置領域213eが形成されている。なお、第3先端側セパレータ213は、筒状のセパレータ本体部213aと、鍔部213cと、を備えて構成されている。第3先端側セパレータ213は、セパレータ本体部213aの後端部において、2つの凹部213fを備えている。
第3後端側セパレータ214は、筒状のセパレータ本体部214aと、突出部214cと、を備えて構成されている。セパレータ本体部214aの内部には、軸線方向に貫通する通気用貫通孔214dが形成されている。突出部214cは、セパレータ本体部214aの先端側から先端方向に突出するように、セパレータ本体部214aの先端側の2カ所に形成されている。
第3絶縁セパレータ212は、第3先端側セパレータ213と第3後端側セパレータ214との間に、突出部214cによって形成される隙間空間としての通気経路212aを備えている。
このような構成の第3絶縁セパレータ212は、上述の絶縁セパレータ12と同様に、通気経路212aを備えることで、第3先端側セパレータ213の先端側から端子配置孔213bを通じて第3絶縁セパレータ212の内部に侵入した水分などを、通気経路212aを介して第3絶縁セパレータ212の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による金属端子41の腐食を低減でき、金属端子41を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
次に、上記実施形態では、端子絶縁部材(絶縁セパレータ)として、側面空間領域12a1および内部空間領域12a2を有する通気経路12aを備える端子絶縁部材について説明したが、端子絶縁部材はこのような構成に限られるものではない。例えば、図15に示すように、側面空間領域312a1のみを有する通気経路312aを備える第4絶縁セパレータ312であってもよい。第4絶縁セパレータ312は、先端側セパレータ13と、第4後端側セパレータ314と、に分割可能に構成されている。
なお、先端側セパレータ13は、第1実施形態の先端側セパレータ13と同様の構成であるため、説明を省略する。
第4後端側セパレータ314は、筒状のセパレータ本体部314aと、突出部314cと、中央仕切部314eと、を備えて構成されている。セパレータ本体部314aは、4個の端子配置孔314bを備えている。突出部314cは、セパレータ本体部314aの先端側から先端方向に突出するように、セパレータ本体部314aの先端側の2カ所に形成されている。中央仕切部314eは、セパレータ本体部314aの先端側から先端方向に突出するとともに、セパレータ本体部314aの先端側領域を4個の通気経路312aに区切るように形成されている。このとき、1個の通気経路312aに対して1個の端子配置孔314bが配置されるように、中央仕切部314eの形状が規定されている。第4後端側セパレータ314の中央仕切部314eは、+形状(プラス形状)に形成されている。4個の通気経路312aは、それぞれ、第4絶縁セパレータ312の側面から内部の金属端子41(端子配置孔314b)に至る側面空間領域312a1を有している。
このような構成の第4絶縁セパレータ312は、上述の絶縁セパレータ12と同様に、通気経路312aを備えることで、先端側セパレータ13の先端側から端子配置孔13bを通じて第4絶縁セパレータ312の内部に侵入した水分などを、通気経路312aを介して第4絶縁セパレータ312の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による金属端子41の腐食を低減でき、金属端子41を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
次に、端子絶縁部材(絶縁セパレータ)の他の実施形態としては、例えば、図16に示すように、2個の端子配置孔414bに通じる空間としての通気経路412aを備える第5絶縁セパレータ412であってもよい。第5絶縁セパレータ412は、先端側セパレータ13と、第5後端側セパレータ414と、に分割可能に構成されている。
なお、先端側セパレータ13は、第1実施形態の先端側セパレータ13と同様の構成であるため、説明を省略する。
第5後端側セパレータ414は、筒状のセパレータ本体部414aと、突出部414cと、中央仕切部414eと、を備えて構成されている。セパレータ本体部414aは、4個の端子配置孔414bを備えている。突出部414cは、セパレータ本体部414aの先端側から先端方向に突出するように、セパレータ本体部414aの先端側の2カ所に形成されている。中央仕切部414eは、セパレータ本体部414aの先端側から先端方向に突出するとともに、セパレータ本体部414aの先端側領域を2個の通気経路412aに区切るように形成されている。このとき、1個の通気経路412aに対して2個の端子配置孔414bが配置されるように、中央仕切部414eの形状が規定されている。第5後端側セパレータ414の中央仕切部414eは、2個の突出部414cの中間位置において、2個の突出部414cどうしを結ぶ仮想線に対して垂直な直線形状に形成されている。
2個の通気経路412aは、それぞれ、側面空間領域412a1と、内部空間領域412a2と、を備えている。側面空間領域412a1は、第5絶縁セパレータ412の側面から内部の金属端子41(端子配置孔414b)に至る空間である。内部空間領域412a2は、2個の金属端子41(端子配置孔414b)に通じる空間である。
このような構成の第5絶縁セパレータ412は、上述の絶縁セパレータ12と同様に、2個の通気経路412aを備えることで、先端側セパレータ13の先端側から端子配置孔13bを通じて第5絶縁セパレータ412の内部に侵入した水分などを、2個の通気経路412aを介して第5絶縁セパレータ412の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による金属端子41の腐食を低減でき、金属端子41を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
次に、端子絶縁部材(絶縁セパレータ)の他の実施形態としては、例えば、図17に示すように、2個の端子配置孔514bに通じる空間としての通気経路512aを備える第6絶縁セパレータ512であってもよい。第6絶縁セパレータ512は、先端側セパレータ13と、第6後端側セパレータ514と、に分割可能に構成されている。
なお、先端側セパレータ13は、第1実施形態の先端側セパレータ13と同様の構成であるため、説明を省略する。
第6後端側セパレータ514は、筒状のセパレータ本体部514aと、突出部514cと、中央仕切部514eと、を備えて構成されている。セパレータ本体部514aは、4個の端子配置孔514bを備えている。突出部514cは、セパレータ本体部514aの先端側から先端方向に突出するように、セパレータ本体部514aの先端側の2カ所に形成されている。中央仕切部514eは、セパレータ本体部514aの先端側から先端方向に突出するとともに、セパレータ本体部514aの先端側領域を2個の通気経路512aに区切るように形成されている。このとき、1個の通気経路512aに対して2個の端子配置孔514bが配置されるように、中央仕切部514eの形状が規定されている。第6後端側セパレータ514の中央仕切部514eは、2個の突出部514cのそれぞれに端部が連なる直線形状に形成されている。
2個の通気経路512aは、それぞれ、側面空間領域512a1と、内部空間領域512a2と、を備えている。側面空間領域512a1は、第6絶縁セパレータ512の側面から内部の金属端子41(端子配置孔514b)に至る空間である。内部空間領域512a2は、2個の金属端子41(端子配置孔514b)に通じる空間である。
このような構成の第6絶縁セパレータ512は、上述の絶縁セパレータ12と同様に、2個の通気経路512aを備えることで、先端側セパレータ13の先端側から端子配置孔13bを通じて第6絶縁セパレータ512の内部に侵入した水分などを、2個の通気経路512aを介して第6絶縁セパレータ512の外部に排出できる。これにより、水分の侵入による金属端子41の腐食を低減でき、金属端子41を介したセンサ信号の送受信、電流通電、電圧印加を適切に実現できる。
次に、上記実施形態では、後端側絶縁部材(後端側セパレータ)として、1個の端子配置孔に1個の後端側端子部材が配置される形態の後端側絶縁部材(後端側セパレータ)について説明したが、後端側絶縁部材(後端側セパレータ)はこのような形態に限られることはない。例えば、図18に示すように、1個の端子配置孔614bに複数(2個)の金属端子41(詳細には、後端側端子部材45)が配置される形態の第7後端側セパレータ614であってもよい。
第7後端側セパレータ614は、筒状のセパレータ本体部614aと、突出部614cと、を備えて構成されている。
セパレータ本体部614aは、2個の端子配置孔614bを備えている。1個の端子配置孔614bは、2個の端子配置領域614b1と、1個の隙間領域614b2と、を備える。2個の端子配置領域614b1は、それぞれ、軸線方向に垂直な断面形状が円形に形成されるとともに、金属端子41の後端部(後端側端子部材45)を収容可能な大きさに形成されている。隙間領域614b2は、2個の端子配置領域614b1を繋ぐように形成されている。
突出部614cは、セパレータ本体部614aの先端側から先端方向に突出するように、セパレータ本体部614aの先端側の2カ所に形成されている。また、セパレータ本体部614aの内部には、軸線方向に貫通する通気用貫通孔614dが形成されている。
このような構成の第7後端側セパレータ614は、端子配置孔614bにおいて、金属端子41の後端部(後端側端子部材45)が配置される端子配置領域614b1のみならず、金属端子41の後端部(後端側端子部材45)に占有されない隙間領域614b2を確保できる。このため、第7後端側セパレータ614は、自身の内部に生じた湿気を、端子配置孔の隙間領域614b2を通じて外部に排出しやすくなる。
よって、このような第7後端側セパレータ614を有する端子絶縁部材を備えるガスセンサは、より一層、水分の影響による金属端子41の腐食を抑制できる。
次に、上記実施形態では、金属端子として、先端側端子部材と後端側端子部材とに分割可能な構成の金属端子について説明したが、金属端子はこのような構成に限られることはない。例えば、図19に示す第3金属端子241のように、単一部材で形成される構成であっても良い。第3金属端子241は、高温に繰り返し晒されても弾性(バネ弾性)を保持可能な金属材料で構成されており、例えば、Niを主体とする合金材料(NCF718など)を用いて構成されている。第3金属端子241は、長尺薄板状の金属材料を折曲加工して形成されており、本体部243aと、延設部243cと、折曲部243dと、素子接触部243eと、信号線接続部245aと、を備える。なお、本体部243a、延設部243c、折曲部243d、素子接触部243e、信号線接続部245aは、それぞれ、第1実施形態における本体部43aと、延設部43cと、折曲部43dと、素子接触部43eと、信号線接続部45aと、同様の構成である。
1…ガスセンサ、3…主体金具、5…検出素子、9…素子プロテクタ、11…外筒、12…絶縁セパレータ、12a…通気経路、12a1…側面空間領域、12a2…内部空間領域、13…先端側セパレータ、13b…端子配置孔、13e…端子配置領域、14…後端側セパレータ、14b…端子配置孔、14c…突出部、14d…通気用貫通孔、31,32,34,35…電極端子部、37…リード線、37a…芯線、41…金属端子、41a…溶接部、43…先端側端子部材、43b…メス型連結部、45…後端側端子部材、45b…オス型連結部、112…第2絶縁セパレータ、112a…通気経路、112a1…側面空間領域、112a2…内部空間領域、114…第2後端側セパレータ、114b…端子配置孔、114d…通気用貫通孔、141…第2金属端子、141a…溶接部、143…第2先端側端子部材、143b…メス型連結部、145…第2後端側端子部材、145b…オス型連結部、212…第3絶縁セパレータ、212a…通気経路、213…第3先端側セパレータ、213b…端子配置孔、214…第3後端側セパレータ、214b…端子配置孔、214d…通気用貫通孔、241…第3金属端子、312…第4絶縁セパレータ、312a…通気経路、312a1…側面空間領域、314…第4後端側セパレータ、314b…端子配置孔、412…第5絶縁セパレータ、412a…通気経路、412a1…側面空間領域、412a2…内部空間領域、414…第5後端側セパレータ、414b…端子配置孔、512…第6絶縁セパレータ、512a…通気経路、512a1…側面空間領域、512a2…内部空間領域、514…第6後端側セパレータ、514b…端子配置孔、614…第7後端側セパレータ、614b…端子配置孔、614b1…端子配置領域、614b2…隙間領域。

Claims (8)

  1. 検出対象ガスの検出結果を示す検出信号の外部機器への出力、または前記外部機器からの電流または電圧の入力を行う電極端子部を複数備えるセンサ素子と、
    前記センサ素子の前記電極端子部に電気的に接続される複数の金属端子と、
    前記複数の金属端子にそれぞれ電気的に接続されて、前記電極端子部と前記外部機器とを接続するための信号経路を形成する複数の信号線と、
    前記電極端子部に当接する状態で配置された前記複数の金属端子どうしを絶縁する端子絶縁部材と、
    前記端子絶縁部材を自身の内部に収容し、自身の後端側が開口する外筒と、
    前記外筒の後端側を閉塞する閉塞部材と、
    を備えるガスセンサであって、
    前記金属端子は、前記電極端子部に接触する素子接触部と、前記信号線と接続する信号線接続部と、を備えて構成され、
    前記端子絶縁部材は、前記センサ素子の少なくとも一部および複数の前記金属端子のうち少なくとも前記素子接触部を配置するための端子配置孔を有する先端側絶縁部材と、複数の前記金属端子のうち少なくとも前記信号線接続部を配置するための端子配置孔を有する後端側絶縁部材と、に分割可能に構成され、
    前記端子絶縁部材は、前記端子配置孔に前記金属端子が配置され、かつ前記先端側絶縁部材および前記後端側絶縁部材が組み合わされた状態において、前記先端側絶縁部材と前記後端側絶縁部材との間に、前記先端側絶縁部材の側面または前記後端側絶縁部材の側面から前記複数の金属端子に至る側面通気経路が形成される、
    ガスセンサ。
  2. 前記後端側絶縁部材は、前記端子配置孔を複数備えており、
    前記複数の端子配置孔のうち少なくとも1つは、前記金属端子を1個配置するように構成されるとともに、前記金属端子の挿通方向に垂直な断面形状が前記金属端子のうち前記信号線接続部の断面形状と同一である、
    請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記先端側絶縁部材は、前記端子配置孔として、複数の前記金属端子が配置される構成の端子配置孔を少なくとも1つ備える、
    請求項1または請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記端子絶縁部材は、自身の内部に、複数の前記金属端子のうち少なくとも2つに通じる空間としての端子間通気経路を備える、
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のガスセンサ。
  5. 前記端子間通気経路は、複数の前記金属端子の全てに通じる空間として形成される、
    請求項4に記載のガスセンサ。
  6. 前記金属端子は、前記素子接触部を有する先端側端子部材と、前記信号線接続部を有する後端側端子部材と、を備えて構成され、
    前記先端側端子部材は、メス型連結部を備えており、
    前記後端側端子部材は、前記メス型連結部と連結するオス型連結部を備えており、
    前記先端側端子部材および前記後端側端子部材は、前記オス型連結部と前記メス型連結部とが連結された状態で、前記電極端子部と前記信号線とを電気的に接続するように構成されている、
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のガスセンサ。
  7. 前記金属端子は、前記先端側端子部材と前記後端側端子部材とを接合する溶接部を備える、
    請求項6に記載のガスセンサ。
  8. 前記後端側絶縁部材は、先端側から後端側にかけて貫通した通気用貫通孔を備える、
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載のガスセンサ。
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