JP4702880B2 - 表面電位分布測定方法及び表面電位分布測定装置 - Google Patents

表面電位分布測定方法及び表面電位分布測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、表面電位分布測定方法及び表面電位分布測定装置に係り、更に詳しくは、荷電粒子ビームを用いた表面電位分布測定方法及び該測定方法の実施に好適な表面電位分布測定装置に関する。
レーザプリンタやデジタル複写機などの電子写真方式の画像形成装置では、画像情報に応じて変調された光源からの光を走査光学系などを介して感光体上に集光させるとともに、所定の方向(主走査方向)に走査させ、感光体上に静電潜像を形成している。そして、その静電潜像にトナーを付着させ、該トナーを紙などに転写して出力画像としている。
感光体上に形成される静電潜像は、出力画像の品質に大きく影響する。そこで、感光体上に形成された静電潜像を評価する方法及び装置が種々提案されている。そして、その評価結果を画像形成装置の設計にフィードバックすることにより、出力画像の品質向上を図っていた。例えば、特許文献1及び特許文献2には、試料面を電子ビームで走査し、該走査で放出される二次電子を用いて静電潜像を観察する方法が提案されている。
ところで、近年、画像情報のデジタル化が急速に進み、画像形成装置の出力画像の更なる高品質化への要求が年々高くなっている。しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている方法では、前記要求に応じるのに必要な精度の評価結果を得るのが困難であった。
また、特許文献3及び特許文献4には、試料に対する印加電圧の影響を予め予測し、荷電粒子ビームの偏向条件を調整する装置が開示されているが、試料の帯電状態については何ら考慮されていない。
特開平3−29867号公報 特開平3−49143号公報 特開平10−334844号公報 特開平3−261057号公報
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、物体の表面電位分布を精度良く測定することができる表面電位分布測定方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、試料の表面電位分布を精度良く測定することができる表面電位分布測定装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、荷電粒子ビームを用いて試料の表面電位の分布状態を測定する表面電位分布測定方法であって、前記試料表面を前記荷電粒子ビームで走査し、前記試料表面の2次元面内の複数の計測点における電位情報をそれぞれ計測する工程と装置構成に基づいて、前記試料の電荷又は電位の分布モデルを設定する工程と前記分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を算出する工程と前記算出された荷電粒子ビームの軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報をそれぞれ算出する工程と前記計測された電位情報と前記算出された電位情報とを比較して前記分布モデルを修正する工程と前記修正された分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を算出する工程と該算出された荷電粒子ビームの軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報をそれぞれ算出し、該算出された電位情報に基づいて前記表面電位の分布を算出する工程とを含む表面電位分布測定方法である。
これによれば、試料表面が荷電粒子ビームで走査され、複数の計測点における電位情報がそれぞれ計測されるとともに、分布モデルに基づいて算出された荷電粒子ビームの軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報がそれぞれ算出され、計測された電位情報と算出された電位情報とを比較して前記分布モデルが修正される。更に、該修正された分布モデルに基づいて荷電粒子ビームの軌道が算出され、該軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報が算出され、該電位情報に基づいて表面電位の分布が算出される。このように、荷電粒子ビームの軌道を計算して、表面電位を修正しているため、荷電粒子ビームの軌道がずれても、精度良く表面電位分布を求めることができる。
上記請求項に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記計測する工程では、前記荷電粒子ビームの加速電圧及び前記試料に印加されるバイアス電圧の少なくともいずれかを変更しながら、前記複数の計測点における電位を計測し、前記各荷電粒子ビームの軌道を算出する工程では、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することとすることができる。
上記請求項1又は2に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項3に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記計測する工程では、前記試料の表面に到達する前に反発された荷電粒子の検出信号を計測することとすることができる。
上記請求項1〜に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記計測する工程では、前記試料表面を電子ビームで走査することとすることができる。
上記請求項1〜に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記計測する工程では、前記試料として感光体が用いられることとすることができる。
上記請求項1〜に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記計測する工程に先立って、前記試料の表面に潜像を形成する工程を、更に含むこととすることができる。
上記請求項1〜に記載の各表面電位分布測定方法において、請求項に記載の表面電位分布測定方法の如く、前記算出された荷電粒子ビームの軌道に基づいて、前記試料の表面電荷の分布状態を求める工程を、更に含むこととすることができる。
請求項8に記載の発明は、荷電粒子ビームを用いて試料の表面電位の分布状態を測定する表面電位分布測定装置であって、前記荷電粒子ビームを発生するビーム発生装置と前記ビーム発生装置と試料との間に配置され、前記ビーム発生装置からの荷電粒子ビームを前記試料表面に集束する光学系と前記試料近傍に配置され、前記試料の表面における電位情報が含まれる信号を検出する検出装置と前記検出装置の検出結果から前記試料の表面における電位情報を求めるとともに、装置構成に応じて設定された前記試料の電荷又は電位の分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を計算し、該軌道に基づいて算出された電位情報と前記求められた電位情報とを比較して前記分布モデルを修正し、該修正された分布モデルに基づいて前記試料の表面における電位情報を算出する処理装置とを備える表面電位分布測定装置である。
これによれば、処理装置により、検出装置の検出結果から試料の表面における電位情報が求められるとともに、前記分布モデルに基づいて計算された荷電粒子ビームの軌道に応じて試料の表面における電位情報が算出され、該電位情報と求められた電位情報とを比較して前記分布モデルが修正される。そして、該修正された分布モデルに基づいて荷電粒子ビームの軌道の軌道が計算され、該軌道に応じて試料の表面における電位情報が算出される。このように、荷電粒子ビームの軌道を計算して、表面電位を修正しているため、荷電粒子ビームの軌道がずれても、精度良く表面電位分布を求めることができる。
上記請求項に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記処理装置は、前記ビーム発生装置を介して前記荷電粒子ビームの加速電圧を変更させ、異なる加速電圧での前記検出装置の複数の検出結果から前記電位情報を求め、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することとすることができる。
上記請求項8又は9に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項10に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記試料にバイアス電圧を印加する電源回路を更に備えることとすることができる。
この場合において、請求項11に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記処理装置は、前記電源回路を介して前記バイアス電圧を変更させ、異なるバイアス電圧での前記検出装置の複数の検出結果から前記電位情報を求め、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することとすることができる。
上記請求項8〜11に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項12に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記処理装置は、更に前記試料の表面電位の分布状態に基づいて、表面電位分布のプロファイルを算出することとすることができる。
上記請求項8〜12に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項13に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記処理装置は、更に前記荷電粒子ビームの軌道の計算結果に基づいて、前記試料における表面電荷の分布状態を求めることとすることができる。
上記請求項8〜13に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項14に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記試料表面に潜像を形成する潜像形成装置を更に備えることとすることができる。
上記請求項8〜14に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項15に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記荷電粒子は電子であることとすることができる。
上記請求項8〜15に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項16に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記試料は感光体あることとすることができる。
上記請求項8〜16に記載の各表面電位分布測定装置において、請求項17に記載の表面電位分布測定装置の如く、前記検出装置は、前記試料表面に到達する前に反発された荷電粒子を検出することとすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る表面電位分布測定装置100の概略構成が示されている。
図1に示される表面電位分布測定装置100は、電子銃10、筐体30、コンデンサレンズ(静電レンズ)35、ビームブランキング電極37、ゲートバルブ40、アパーチャ51、スティグメータ53、走査レンズ(偏向電極)55、対物レンズ57、ビーム射出開口部61、試料台81、検出器91、制御系3、排出系83及び駆動用電源(図示省略)などを備えている。
前記電子銃10は、電子ビームを放出する。ここでは、電子銃10は、一例として図2に示されるように、エミッタ11から電子が放出される電界放出型電子銃であり、引き出し電極31、及び加速電極33などを有している。
引き出し電極31は、エミッタ11の−Z側に配置され、エミッタ11に強電界を発生させるための電圧(引き出し電圧Vext)が印加される。これにより、エミッタ11の先端から電子ビームが放出される。なお、本実施形態では、−Z方向に向けて電子ビームが放出されるものとする。
加速電極33は、引き出し電極31の−Z側に配置され、エミッタ11から放出された電子ビームに所望のエネルギを与えるための電圧(加速電圧Vacc)が印加される。
図1に戻り、前記コンデンサレンズ35は、加速電極33の−Z側に配置され、電子ビームを細く絞る。
前記ビームブランキング電極37は、コンデンサレンズ35の−Z側に配置され、電子ビームをON/OFFする。
前記ゲートバルブ40は、ビームブランキング電極37の−Z側に配置され、筐体30の内部を、電子銃10が含まれる領域と試料台81が含まれる領域とに分割するためのバルブであり、測定時など必要なときのみ、ゲートバルブ40を開放状態とすることができる。なお、以下では、便宜上、電子銃10が含まれる領域を「電子銃室」、試料台81が含まれる領域を「試料室」という。
前記アパーチャ51は、ゲートバルブ40の−Z側に配置され、ゲートバルブ40が開放状態のときに、ゲートバルブ40の開口部を通過した電子ビームのビーム径を規定する。
前記スティグメータ53は、アパーチャ51の−Z側に配置され、非点収差を補正する。
前記走査レンズ55は、スティグメータ53の−Z側に配置され、スティグメータ53からの電子ビームを偏向する。
前記対物レンズ57は、走査レンズ55の−Z側に配置され、走査レンズ55からの電子ビームをビーム射出開口部61を介して試料71の表面に集束する。
以下では、コンデンサレンズ35、ビームブランキング電極37、アパーチャ51、スティグメータ53、走査レンズ55、及び対物レンズ57を含む光学系を電子ビーム光学系5ともいう。
前記試料台81は、その上に試料71が載置され、不図示の駆動機構によりXY面内で2次元的に移動可能である。この試料台81は導電性を有しており、接地されている。
前記検出器91は、試料71の近傍に配置され、試料71の表面に到達する前に、試料71の表面近傍で反発された電子(以下、「一次反発電子」ともいう)を検出する。この検出器91としては、シンチレータ、光電子増倍管などが用いられる。また、検出器91には、一次反発電子の検出感度を高めるため、正の電圧(例えば10kV)が印加されている。
上記電子銃10、電子ビーム光学系5、試料台81及び検出器91は、筐体30内に収容されている。
前記排気系83は、複数の排気装置から構成され、筐体30内を高真空状態にする。ここでは、筐体30の下方(−Z側)から排気しているが、これに限定されるものではない。また、複数個所から排気しても良い。
前記制御系3は、コンピュータ、入力装置、表示装置及びプリンタ装置などを有している。そして、コンピュータは、あらかじめインストールされているプログラムにしたがって、電子銃10、電子ビーム光学系5、試料台81、及び排気系83などをそれぞれ制御するとともに、検出器91の出力信号に基づいて試料71の表面電位分布を求める。なお、本実施形態では、一例として試料71の表面電位ポテンシャルは負であるものとする。
ここで、試料71に照射される電子(以下、「入射電子」ともいう)の加速電圧Vaccと試料71の表面電位ポテンシャルとの関係について図3(A)及び図3(B)を用いて説明する。図3(A)及び図3(B)は、わかりやすくするために簡略化されている。ここでは、試料71の表面における入射電子が照射される位置での表面電位ポテンシャルをVp(<0)とする。そこで、B地点と試料71の表面との間に電圧Vpが印加されているとみなすことができる。また、図3(A)及び図3(B)では、電位を単位電荷が持つ電気的な位置エネルギーとして図示している。
入射電子は、電位ポテンシャルが0(V)の区間(AB間)では、表面電位ポテンシャルVpの影響を受けることなく、加速電圧Vaccに対応する速度で試料71の表面に向かう方向(−Z方向)に移動する。そして、B地点を過ぎると、入射電子は表面電位ポテンシャルVpの影響を受けるようになる。
入射電子に対する表面電位ポテンシャルVpの影響は、加速電圧Vaccと表面電位ポテンシャルVpとの大小関係によって大きく異なっている。
(1)|Vacc|>|Vp|の場合
この場合には、図3(A)に示されるように、入射電子は、B地点を過ぎるとその速度は徐々に減速されるものの、ほとんどの入射電子は試料71の表面に到達する。従って、一例として図4(A)に示されるように、検出器91では、一次反発電子は検出されない。
(2)|Vacc|<|Vp|の場合
この場合には、図3(B)に示されるように、入射電子は、B地点を過ぎるとその速度は徐々に減速され、試料71の表面に到達する前に0となる。そして、そこを起点として、試料71の表面から離れる方向(+Z方向)に進む。すなわち、入射電子のZ軸方向の速度ベクトルが、試料71の表面に到達する前に反転し、入射電子は試料71の表面に到達せずに戻ることとなる。この試料71の表面に到達しなかった入射電子の一部が、一例として図4(B)に示されるように、一次反発電子として検出器91で検出される。
なお、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)などで観察や分析などに利用されている「反射電子」は、「試料最表面や少し内部で散乱し、そのうちの一部の電子が空間に脱出したもの」であり(日本表面科学会編「表面分析辞典」p235、共立出版株式会社、1986年発行)、本明細書における「一次反発電子」とは全く異なるものである。
次に、前述のように構成される表面電位分布測定装置100を用いて、試料71の表面電位分布を測定する方法について図5〜図14を用いて説明する。図5のフローチャートは、オペレータによって行われる処理であり、図6のフローチャートは、制御系3を構成するコンピュータによって行われる処理である。なお、ゲートバルブ40は閉状態であり、電子銃室は高真空状態、試料室は大気圧状態にあるものとする。また、ここでは、試料71の表面は2次元的に走査されるものとする。
最初のステップ401では、試料台81に潜像が形成されている試料71を載置(セット)する。
次のステップ403では、排気系83を稼動させ、試料室内を高真空状態とする。
次のステップ405では、ゲートバルブ40を開状態とする。
次のステップ407では、制御系3を構成するコンピュータに表面電位分布の測定を指示する。そして、オペレータによって行われる処理は終了する。
制御系3を構成するコンピュータでは、表面電位分布の測定の指示を受けると、図6のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがそのプログラムカウンタにセットされ、表面電位分布の測定処理がスタートする。
最初のステップ501では、繰り返し回数が格納されるカウンタiに初期値1をセットする。
次のステップ503では、加速電圧Vaccを予め設定されている初期値にセットする。
次のステップ505では、予め設定されている走査領域の走査を指示する。なお、走査中は、検出器91の出力信号を不図示のメモリに保存する。
次のステップ507では、走査領域の走査が完了したか否かを判断する。走査領域の走査が完了していなければ、ここでの判断は否定され、所定の時間の経過後に再度判断する。一方、走査領域の走査が完了していれば、ここでの判断は肯定され、ステップ509に移行する。
このステップ509では、メモリに保存されている検出器91の出力信号を二次元のコントラスト像に変換する(図7(A)及び図7(B)参照)。ここでは、コントラスト像における白い領域は検出器91での検出量が多い領域を示し、黒い領域は検出器91での検出量が少ない領域を示している。そして、白い領域と黒い領域との境界は、検出器91の出力信号が大きく変化するところである。Vacc=−700Vの場合(図7(B)参照)には、Vacc=−650Vの場合(図7(A)参照)に比べて入射電子の速度が速いため、入射電子が反発される領域が減少し、その結果、コントラスト像における黒い領域が増えている。
次のステップ511では、コントラスト像に対して2値化処理を行い、2値化データを取得する。例えばX軸方向及びY軸方向についての表面電位の分布状態を測定する場合には、X軸方向及びY軸方向について2値化データを取得する。
次のステップ513では、2値化データに基づいて黒い領域の直径(像径)を算出する。例えばX軸方向及びY軸方向についての表面電位の分布状態を測定する場合には、X軸方向及びY軸方向についてそれぞれ像径を算出する。そして、ここで算出された像径を、そのときの加速電圧Vaccに対応付けて不図示のメモリに保存する。
次のステップ515では、カウンタiの値が予め設定されている値N(2以上の整数)と等しいか否かを判断する。カウンタiの値がNと等しくなければ、ここでの判断は否定され、ステップ517に移行する。
このステップ517では、カウンタiの値に1を加算する。
次のステップ519では、現在の加速電圧Vaccの値に予め設定されている増分(Δvとする)を加算する。そして、上記ステップ505に戻る。
以下、ステップ515での判断が肯定されるまで、ステップ505〜ステップ519の処理を繰り返し行う。
そして、カウンタiの値がNと等しくなると、上記ステップ515での判断は肯定され、ステップ521に移行する。
このステップ521では、前記メモリに保存されている加速電圧Vacc毎の像径に基づいて、表面電位(Va(x,y)とする)を求める。一例として図8には、X軸方向における、計測された表面電位と走査位置との関係が示されている。
ところで、入射電子の軌道は、一例として図9に示されるように、試料71の表面電位によって曲がる場合がある。これにより、倍率が変化したり、走査領域の形状が変形することが予想される。例えば、走査領域の形状が、図10(A)に示される矩形の正常型ではなく、一例として図10(B)に示されるような樽型、あるいは一例として図10(C)に示されるような糸巻き型となるおそれがある。特に、試料がマイナスに帯電しているときには、糸巻き型となることが多い。また、深さ方向(Z軸方向)における表面電位プロファイルの測定精度が十分でない場合がある。
そこで、次のステップ523では、電位分布モデルを設定する。ここでは、一例として、試料71の形状、帯電部の厚み(膜厚)、及び検出器91の位置などの各種設計値を考慮してモデリングされる。なお、この場合に、さらに電子ビーム光学系5の構成や電子ビーム光学系5を構成する各光学部品の特性なども考慮しても良い。
次のステップ525では、設定された電位分布モデルに基づいて電磁場解析を行い、一例として図11に示されるように、電子軌道を算出する。
次のステップ527では、算出された電子軌道に応じて表面電位(Vb(x,y)とする)を算出する。一例として図12には、X軸方向における、算出された表面電位と走査位置との関係が示されている。
次のステップ529では、予め設定されている複数の評価位置について、Vb(x,y)とVa(x,y)の差分(Δ(x,y)とする)をそれぞれ求める。一例として図13には、X軸方向における、計測された表面電位と算出された表面電位とが重ねて示されている。
次のステップ531では、全ての評価位置で、Δ(x,y)が、予め設定されている値M以下であるか否かを判断する。例えば、感光体で用いられる潜像の場合には、差分が10(%)以下、あるいは20(V)以下であれば、後工程におけるトナーの付着量に大きな違いはないため、M=20(V)とすることができる。Δ(x,y)がMを超えている評価位置があれば、ここでの判断は否定され、ステップ533に移行する。
このステップ533では、Δ(x,y)に応じて電位分布モデルを修正する。例えば、Δ(x,y)がバイアス成分をもつような場合には、平均電位が異なっていると判断し、電位分布モデルにおける各電位に上記バイアス成分を付加する。また、Δ(x,y)が凹凸形状である場合には、潜像の形状(深さ及び幅など)が異なっていると判断し、電位分布モデルにおける潜像の形状を上記凹凸形状に近づける。これにより、より適切な電位分布モデルとなる。そして、上記ステップ525に戻る。
以下、ステップ531での判断が肯定されるまで、上記ステップ525〜533の処理を繰り返し行う。そして、全ての評価位置で、Δ(x,y)がM以下となれば、ステップ531での判断は肯定され、ステップ535に移行する。
このステップ535では、Vb(x,y)に基づいて表面電位分布を算出する。なお、ここでは、さらに、表面電位分布プロファイルを求めても良い。一例として図14には、X軸方向における表面電位分布プロファイルが示されている。
次のステップ537では、算出結果を表示装置に表示する。そして、表面電位分布の取得処理を終了する。ここでは、表示装置に表示される表面電位分布(あるいは表面電位分布プロファイル)の方向について、オペレータが指示することができる。また、表面電位分布(あるいは表面電位分布プロファイル)を三次元的に表示することも可能である。さらに、算出結果をプリンタ装置で印刷することもできる。
このように、電子軌道を計算して、表面電位を修正しているため、入射電子の軌道がずれても、精度良く表面電位分布を求めることができる。
なお、上記ステップ523において、Va(x,y)を参照して電位分布モデルを設定しても良い。これにより、ステップ525〜533の処理の繰り返し回数を少なくすることができる。すなわち、処理時間を短縮することができる。
次に、試料として感光体が用いられる場合に、該感光体の表面に静電潜像を形成する方法の一例について説明する。感光体は、導電性支持体の上に積層された電荷発生層(CGLとする)、及び電荷輸送層(CTLとする)などから構成されている。感光体は、表面が帯電している状態で露光されると、CGLの電荷発生材料(CGMとする)によって光が吸収され、正負両極性のチャージキャリアが発生する。このキャリアは、電界によって、一方はCTLに、他方は導電性支持体に注入される。CTLに注入されたキャリアは、CTL中を電界によってCTL表面まで移動し、感光体表面の電荷と結合して消去する。これにより、感光体表面に電荷分布すなわち静電潜像が形成される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る表面電位分布測定装置100では、制御系3を構成するコンピュータ及び該コンピュータにて実行されるプログラムとによって、処理装置が実現されている。なお、コンピュータによるプログラムに従う処理によって実現した処理装置の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
また、本実施形態では、電子銃10によってビーム発生装置が構成され、電子ビーム光学系5によって光学系が構成され、検出器91によって検出装置が構成されている。
そして、制御系3を構成するコンピュータによって行われる上記処理において、本発明に係る表面電位分布測定方法が実施されている。
以上説明したように、本実施形態に係る表面電位分布測定装置100によると、試料71の表面は、電子銃10から放出される電子ビームで走査される。そして、検出器91の出力信号から試料71の表面における電位情報が求められ、該電位情報に基づいて適切な電位の分布モデルが決定される。さらに、決定された分布モデルに応じて電子ビームの軌道が計算され、該計算結果に基づいて試料71の表面電位の分布状態が求められる。従って、これまでほとんど考慮されていなかったビームの曲がりなどを含む電子ビームの挙動が、正しく反映されるため、従来はきわめて困難であった走査領域の歪曲や電位分布プロファイルの深さ方向における変形などが適切に補正され、電位分布をミクロンオーダーで測定することが可能となる。すなわち、試料71の表面電位分布を精度良く測定することが可能となる。
また、本実施形態によると、いわゆる電位鞍点が生じるような、電界強度が高い電位分布であっても、表面電位分布を精度良く測定することができる。
特に、本実施形態によると、従来は困難であった、潜像における深さ方向の電位分布を精度良く測定することができる。
また、本実施形態によると、検出器91は、試料71の表面に到達する前に試料71の表面近傍で反発された一次反発電子を検出している。この場合には、検出対象の1次反転電子は試料表面に達していないので、試料の材質や表面形状の影響を受けるおそれがない。従って、精度良く試料の表面電位分布を測定することが可能となる。
なお、上記実施形態では、表面電位分布の取得処理において、電位分布モデルを用いる場合について説明したが、これに限らず、電位分布モデルに代えて、電荷分布モデルを用いても良い。この場合について、図15に示されるフローチャートを用いて、主として上記実施形態と異なる部分を説明する。なお、図15における図6と同様な処理を行う処理については、図6と同じ符号を付けている。
ステップ515での判断が肯定されると、ステップ521に移行する。
このステップ521では、前記メモリに保存されている加速電圧Vacc毎の像径に基づいて、表面電位Va(x,y)を取得する。
次のステップ523´では、電荷分布モデルを設定する。ここでは、一例として、試料71の形状、帯電部の厚み(膜厚)、及び検出器91の位置などの各種設計値を考慮してモデリングされる。なお、この場合に、さらに電子ビーム光学系5の構成や電子ビーム光学系5を構成する各光学部品の特性なども考慮しても良い。
次のステップ525´では、設定された電荷分布モデルに基づいて電磁場解析を行い、電子軌道を算出する。
次のステップ527では、算出された電子軌道に応じて表面電位Vb(x,y)を算出する。
次のステップ529では、予め設定されている複数の評価位置について、Vb(x,y)とVa(x,y)の差分Δ(x,y)をそれぞれ求める。
次のステップ531では、全ての評価位置で、Δ(x,y)が、予め設定されている値M以下であるか否かを判断する。Δ(x,y)がMを超えている評価位置があれば、ここでの判断は否定され、ステップ533´に移行する。
このステップ533´では、Δ(x,y)に応じて電荷分布モデルを修正する。これにより、より適切な電荷分布モデルとなる。そして、上記ステップ525´に戻る。
以下、ステップ531での判断が肯定されるまで、上記ステップ525´〜533´の処理を繰り返し行う。そして、全ての評価位置で、Δ(x,y)がM以下となれば、ステップ531での判断は肯定され、ステップ535に移行する。
このステップ535では、Vb(x,y)に基づいて表面電位分布を算出する。この場合であっても、上記実施形態と同様な結果を得ることができる。
次のステップ537では、算出結果を表示装置に表示する。そして、表面電位分布の取得処理を終了する。
なお、上記ステップ523´において、Va(x,y)を参照して電荷分布モデルを設定しても良い。これにより、ステップ525´〜533´の処理の繰り返し回数を少なくすることができる。すなわち、処理時間を短縮することができる。
また、上記実施形態において、Vb(x,y)に基づいて表面電荷分布を求めることができる。一例として図16には、X軸方向における表面電荷分布が示されている。この場合には、従来は困難であった、潜像における深さ方向の電荷分布を精度良く測定することができる。
また、上記実施形態において、一例として図17(A)に示されるように、試料71の+Z側に、更にグリッドメッシュGMを配置しても良い。これにより、入射電子の軌道のずれをある程度補正することができる。また、一例として図17(B)に示されるように、前記検出器91の前方(+X側)にグリッドメッシュGMを配置しても良い。これにより、入射電子の軌道のずれの影響をある程度補正することができる。
また、上記実施形態では、加速電圧Vaccを変化させる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、試料71にバイアス電圧(Vsubとする)が印加されるようにし、バイアス電圧Vsubを変化させても良い。具体的には、図18に示されるように、試料台81上に電極85を形成し、該電極85にマイナスの電圧(Vsubとする)を印加する電源86を更に設けても良い。これにより、試料71にバイアス電圧Vsubが印加されることとなる。例えば、Vacc=−1800V、Vsub=−1250Vのときには、図19(A)に示されるように、上記実施形態におけるVacc=−650Vのときとほぼ同じコントラスト像が得られる。また、Vacc=−1800V、Vsub=−1100Vのときには、図19(B)に示されるように、上記実施形態におけるVacc=−700Vのときとほぼ同じコントラスト像が得られる。
また、上記実施形態では、潜像が形成された試料を表面電位分布測定装置にセットする場合について説明したが、表面電位分布測定装置内で試料に潜像を形成しても良い。この場合には、表面電位分布測定装置が潜像を形成する機能を有することとなる。これにより、リアルタイムでの表面電位分布測定が可能となる。
一例として、図20に潜像を形成する機能を有する表面電位分布測定装置200が示されている。この表面電位分布測定装置200は、試料表面を光で走査し、潜像のパターンを形成するパターン形成装置220が、上記実施形態における表面電位分布測定装置100に付加されたものである。なお、図20では、制御系が省略されている。
図20におけるパターン形成装置220は、半導体レーザ201、コリメートレンズ203、アパーチャ205、及び3つのレンズ(207、209、211)からなる結像レンズなどを備えている。また、試料71の近傍には、試料表面を除電するためのLED213が配置されている。このパターン形成装置220及びLED213は、不図示の制御系によって制御される。
表面電位分布測定装置200における潜像の形成方法について簡単に説明する。
(1)LED213を点灯させ、試料表面を除電する。
(2)電子銃10から放出される電子ビームを用いて、試料表面を均一に帯電する。ここでは、加速電圧を、2次電子放出比が1となる電圧より高い電圧に設定することにより、入射電子量が、放出電子量より上回るため電子が試料に蓄積され、チャージアップを起こす。この結果、試料はマイナスに帯電することとなる。なお、加速電圧と照射時間とを制御することにより、所望の電位に帯電させることができる。
(3)半導体レーザ201を発光させる。半導体レーザ201からのレーザ光は、コリメートレンズ203で略平行光となり、アパーチャ205で規定のビーム径とされた後、結像レンズで試料表面に集光される。これにより、試料表面に潜像のパターンが形成される。
従って、表面電位分布測定装置200では、電子銃10、電子ビーム光学系5、パターン形成装置220及びLED213によって潜像形成装置が構成されている。
また、上記実施形態では、試料が板状の場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、例えば試料が円筒形状であっても良い。また、この場合に、一例として図21に示される表面電位分布測定装置250のように、潜像の形成装置を備えていても良い。この表面電位分布測定装置250は、上記実施形態における表面電位分布測定装置100に潜像の形成装置が付加されたものである。この形成装置は、帯電部75、露光部76、及び除電部77を有している。ここでは、試料71の表面は、帯電部75により帯電され、露光部76により潜像のパターンが形成される。表面電位分布の測定後は、試料71の表面は、除電部77で除電される。この場合に、試料がレーザプリンタやデジタル複写機などの電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光ドラムであれば、表面電位分布の測定結果を画像形成装置の設計にフィードバックすることにより、画像形成に関する各工程のプロセスクォリティが向上し、高画質化、高耐久性、高安定性、及び省エネルギー化が実現できる。
また、この場合に、露光部76は、一例として図22に示されるように、半導体レーザ110、コリメートレンズ111、アパーチャ112、シリンダレンズ113、2つの折り返しミラー(114、118)、ポリゴンミラー115、及び2つの走査レンズ(116、117)などを備えていても良い。
半導体レーザ110は、露光用のレーザ光を出射する。コリメートレンズ111は、半導体レーザ110から出射されたレーザ光を略平行光とする。アパーチャ112は、コリメートレンズ111を透過した光のビーム径を規定する。ここでは、アパーチャ112の大きさを替えることで、20μm〜200μmの範囲で任意のビーム径を生成することが可能である。シリンダレンズ113は、アパーチャ112を透過した光を整形する。折り返しミラー114は、シリンダレンズ113からの光の光路をポリゴンミラー115の方向に折り曲げる。
ポリゴンミラー115は、複数の偏向面を有し、折り返しミラー114からの光を所定角度範囲で等角速度的に偏向する。2つの走査レンズ(116、117)は、ポリゴンミラー115で偏向された光を等速度的な光に変換する。折り返しミラー118は、走査レンズ117からの光の光路を試料71の方向に折り曲げる。
この露光部76の動作について簡単に説明する。半導体レーザ110から出射された光は、コリメートレンズ111、アパーチャ112、シリンダレンズ113、及び折り返しミラー114を介して、ポリゴンミラー115の偏向面近傍に一旦結像される。ポリゴンミラー115は、不図示のポリゴンモータによって一定の速度で図22中の矢印方向に回転しており、その回転に伴って偏向面近傍に結像された光は等角速度的に偏向される。この偏向された光は、さらに2つの走査レンズ(116、117)を透過し、折り返しミラー118の長手方向を所定角度範囲で等速度的に走査する光に変換される。そして、この光は、折り返しミラー118で反射され、試料71の表面を走査する。すなわち、光スポットが試料71の母線方向に移動する。これにより、試料71の母線方向に対して、ラインパターンを含めた任意の潜像パターンを形成することができる。
また、上記実施形態では、荷電粒子ビームとして電子ビームを用いる場合について説明したが、これに限らず、イオンビームを用いても良い。この場合には、前記電子銃に代えてイオン銃が用いられる。そして、例えばイオン銃としてガリウム(Ga)液体金属イオン銃が用いられる場合には、加速電圧は正の電圧となり、試料71には、表面電位が正となるようにバイアス電圧が付加される。
また、上記実施形態では、試料の表面電位ポテンシャルが負の場合について説明したが、試料の表面電位ポテンシャルが正であっても良い。すなわち、表面の電荷が正電荷であっても良い。この場合には、ガリウムなど正のイオンビームを試料に照射すれば良い。
また、上記実施形態では、ゲートバルブ40がビームブランキング電極37の−Z側に配置される場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、ゲートバルブ40が、電子銃10と試料台81との間に配置されていれば良い。
また、上記実施形態では、電子銃として電界放出型電子銃を用いる場合について説明したが、これに限らず、熱電子放出型電子銃を用いても良いし、図23に示されるように、いわゆるショットキーエミッション(SE)型電子銃を用いても良い。このショットキーエミッション型電子銃は、エミッタ11、サプレッサ電極12、引き出し電極31、及び加速電極33などを有している。なお、Ifはフィラメント電流、Ieはエミッション電流、Vsはサプレッサ電圧である。SE型電子銃は、熱陰極電界放出型電子銃とも呼ばれている。
また、上記実施形態では、一次反発電子を検出して表面電位分布を求める場合について説明したが、これに限らず、例えば、試料の材質や表面形状の影響を受けるおそれがない場合には、二次電子を検出して表面電位分布を求めても良い。
以上説明したように、本発明の表面電位分布測定方法によれば、物体の表面電位分布を精度良く測定するのに適している。また、本発明の表面電位分布測定装置によれば、試料の表面電位分布を精度良く測定するのに適している。
本発明の一実施形態に係る表面電位分布測定装置を説明するための図である。 図1における電子銃を説明するための図である。 図3(A)及び図3(B)は、それぞれ加速電圧と試料表面の電位ポテンシャルとの関係を説明するための図である。 図4(A)及び図4(B)は、それぞれ加速電圧による入射電子の挙動を説明するための図である。 表面電位分布の測定方法を説明するためのフローチャート(その1)である。 表面電位分布の測定方法を説明するためのフローチャート(その2)である。 図7(A)及び図7(B)は、それぞれコントラスト像を説明するための図である。 計測された表面電位と走査位置との関係を説明するための図である。 入射電子の曲がりを説明するための図である。 図10(A)〜図10(C)は、それぞれ走査領域の変形を説明するための図である。 電子軌道を説明するための図である。 算出された表面電位と走査位置との関係を説明するための図である。 図8と図12を重ねた図である。 得られた表面電位分布を説明するための図である。 図6のフローチャートの変形例である。 得られた表面電荷分布を説明するための図である。 図17(A)及び図17(B)は、それぞれグリッドメッシュを説明するための図である。 試料に印加されるバイアス電圧を説明するための図である。 図19(A)及び図19(B)は、それぞれ図18におけるコントラスト像を説明するための図である。 図1の表面電位分布測定装置の変形例1を説明するための図である。 図1の表面電位分布測定装置の変形例2を説明するための図である。 図21における露光部を説明するための図である。 図2の電子銃とは異なる電子銃を説明するための図である。
符号の説明
3…制御系(処理装置)、5…電子ビーム光学系(光学系)、10…電子銃(ビーム発生装置)、75…帯電部(潜像形成装置の一部)、76…露光部(潜像形成装置の一部)、77…除電部(潜像形成装置の一部)、82…電源(電源回路)、91…検出器(検出装置)、100…表面電位分布測定装置、200…表面電位分布測定装置、220…パターン形成装置(潜像形成装置の一部)、250…表面電位分布測定装置。

Claims (17)

  1. 荷電粒子ビームを用いて試料の表面電位の分布状態を測定する表面電位分布測定方法であって、
    前記試料表面を前記荷電粒子ビームで走査し、前記試料表面の2次元面内の複数の計測点における電位情報をそれぞれ計測する工程と
    装置構成に基づいて、前記試料の電荷又は電位の分布モデルを設定する工程と
    前記分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を算出する工程と
    前記算出された荷電粒子ビームの軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報をそれぞれ算出する工程と
    前記計測された電位情報と前記算出された電位情報とを比較して前記分布モデルを修正する工程と
    前記修正された分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を算出する工程と
    該算出された荷電粒子ビームの軌道に応じて前記複数の計測点における電位情報をそれぞれ算出し、該算出された電位情報に基づいて前記表面電位の分布を算出する工程とを含む表面電位分布測定方法。
  2. 前記計測する工程では、前記荷電粒子ビームの加速電圧及び前記試料に印加されるバイアス電圧の少なくともいずれかを変更しながら、前記複数の計測点における電位を計測し、
    前記各荷電粒子ビームの軌道を算出する工程では、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することを特徴とする請求項1に記載の表面電位分布測定方法。
  3. 前記計測する工程では、前記試料の表面に到達する前に反発された荷電粒子の検出信号を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の表面電位分布測定方法。
  4. 前記計測する工程では、前記試料表面を電子ビームで走査することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面電位分布測定方法。
  5. 前記計測する工程では、前記試料として感光体が用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面電位分布測定方法。
  6. 前記計測する工程に先立って、前記試料の表面に潜像を形成する工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面電位分布測定方法。
  7. 前記各算出された荷電粒子ビームの軌道に基づいて、前記試料の表面電荷の分布状態を求める工程を、更に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の表面電位分布測定方法。
  8. 荷電粒子ビームを用いて試料の表面電位の分布状態を測定する表面電位分布測定装置であって、
    前記荷電粒子ビームを発生するビーム発生装置と
    前記ビーム発生装置と試料との間に配置され、前記ビーム発生装置からの荷電粒子ビームを前記試料表面に集束する光学系と
    前記試料近傍に配置され、前記試料の表面における電位情報が含まれる信号を検出する検出装置と
    前記検出装置の検出結果から前記試料の表面における電位情報を求めるとともに、装置構成に応じて設定された前記試料の電荷又は電位の分布モデルに基づいて前記荷電粒子ビームの軌道を計算し、該軌道に基づいて算出された電位情報と前記求められた電位情報とを比較して前記分布モデルを修正し、該修正された分布モデルに基づいて前記試料の表面における電位情報を算出する処理装置とを備える表面電位分布測定装置。
  9. 前記処理装置は、前記ビーム発生装置を介して前記荷電粒子ビームの加速電圧を変更させ、異なる加速電圧での前記検出装置の複数の検出結果から前記電位情報を求め、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することを特徴とする請求項8に記載の表面電位分布測定装置。
  10. 前記試料にバイアス電圧を印加する電源回路を更に備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の表面電位分布測定装置。
  11. 前記処理装置は、前記電源回路を介して前記バイアス電圧を変更させ、異なるバイアス電圧での前記検出装置の複数の検出結果から前記電位情報を求め、前記電圧毎に前記荷電粒子ビームの軌道を算出することを特徴とする請求項10に記載の表面電位分布測定装置。
  12. 前記処理装置は、更に前記試料の表面電位の分布状態に基づいて、表面電位分布のプロファイルを算出することを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
  13. 前記処理装置は、更に前記荷電粒子ビームの軌道の計算結果に基づいて、前記試料における表面電荷の分布状態を求めることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
  14. 前記試料表面に潜像を形成する潜像形成装置を更に備えることを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
  15. 前記荷電粒子は電子であることを特徴とする請求項8〜14のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
  16. 前記試料は感光体であることを特徴とする請求項8〜15のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
  17. 前記検出装置は、前記試料表面に到達する前に反発された荷電粒子を検出することを特徴とする請求項8〜16のいずれか一項に記載の表面電位分布測定装置。
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