JP4438439B2 - 表面電荷分布測定方法及び装置並びに、感光体静電潜像分布測定方法及びその装置 - Google Patents

表面電荷分布測定方法及び装置並びに、感光体静電潜像分布測定方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、表面電界分布の測定方法とその表面電荷分布の測定装置並びに、感光体静電潜像分布の測定方法とその測定装置に関し、特には、電子写真プロセスにおける感光体上の静電潜像分布の測定、さらには、表面電界分布の測定や、表面電位分布の測定に適用可能なものである。
複写機やレーザープリンタなどの電子写真方式による画像形成装置(電子写真装置)により画像を出力するには、通常、下記の作像プロセスを実行して行われている。以下に、出力画像を取得するまでの各プロセス(工程)を図1に示す画像形成装置を参照しながら説明する。
なお、図1は、感光体が用いられる画像形成装置の全体構成例を概略的に示す正面図である。すなわち、感光体ドラム8の周辺に帯電部1、露光部2、現像部3、転写部4、定着部5、クリーニング部6、除電部7が配置されており、下記(1)〜(7)の作像プロセスが画像形成ごとに繰り返される。
(1)帯電:感光体を均一に帯電させる。
(2)露光:感光体に光を照射して、部分的に電荷を逃がし、静電潜像を形成する。
(3)現像:帯電した微粒子(トナー)により、静電潜像上に可視画像を形成する。
(4)転写:現像された可視画像を紙または他の転写材に移動させる。
(5)定着:転写画像を融着して、転写材上に画像を固定する。
(6)クリーニング:感光体上の残トナーを清掃する。
(7)除電:感光体上の残留電荷を消去する。
上記各プロセスにおける、それぞれのプロセスファクターやプロセスクオリティは、最終的な出力画像品質に大きく影響を与える。近年では、高画質化に加えて、高耐久化、高安定化、さらに省エネルギー化など環境に優しい作像プロセスの要求が高まり、各工程のプロセスクオリティを向上させる必要が生じている。作像プロセスにおいては、露光に伴う感光体上の静電潜像が、トナー粒子の挙動に直接影響を与えるファクターであり、その挙動を把握することが必要である。このため、感光体上の静電潜像の品質を評価することは、極めて重要である。
感光体の静電潜像を測定して、設計にフィードバックすることにより、各工程のプロセスクオリティを向上することができる。その結果、高画質化、高耐久化、高安定化、さらに省エネルギー化の実現が期待できる。
しかしながら、静電潜像は、測定することが極めて困難であるというよりは、実使用上全く測定できていないのが現状である。
良く知られている方法としては、電位分布を有する試料にカンチレバーなどのセンサヘッドを近づけ、そのときの相互作用として生じる静電引力や誘導電流を計測して、電位分布に換算する方式がある。例えば、静電引力タイプは、SPM(Scanning Probe Microscope)として市販されており、また誘導電流タイプとしては、いくつかの技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
しかしながら、上記開示の方式を適用するためには、センサヘッドを試料に近接させる必要がある。この場合、例えば、10μmの空間分解能を得るためには、センサと試料との距離を10μm以下にする必要がある。
このような近接条件とする場合、次のような問題があり、他の用途には使えても実使用上静電潜像を測定することはできない。すなわち、
・絶対距離計測が必要となる。
・測定に時間がかかり、その間に潜像状態が変化する。
・放電、吸着が起る。
・センサ自身が電場を乱す。
このため、静電潜像を可視化する方法が現実的な測定方法として、一般に採られている。すなわち、着色微粉末状のトナーに電荷を与え、この電荷を持ったトナーと静電潜像との間に働くクーロン力によって現像を行い、さらに、このトナー像を紙やテープに転写させる方法によって静電潜像を測定するものである。
しかしながら、この方法では、現像、転写のプロセスを経由しているので、静電潜像そのものを計測したことにはならないという問題がある。
一方、電子ビームを用いて静電潜像を観察する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
この開示方法の場合、測定試料としては、LSIチップや静電潜像を記憶・保持できる試料に限定されている。このため、暗減衰を生じる通常の感光体は、測定することができない。通常の誘電体は、電荷を半永久的に保持することができるので、電荷分布を形成後、時間をかけて測定を行っても、測定結果に影響を与えることはない。しかしながら、感光体の場合は抵抗値が無限大ではないので電荷を長時間保持できず、このため、暗減衰が生じて時間とともに表面電位が低下してしまう。感光体が電荷を保持できる時間は、暗室であってもせいぜい数十秒である。従って、帯電・露光後に電子顕微鏡(SEM)内で観察しようとしても、その観察準備段階で静電潜像は消失してしまい測定ができない。
上記のように、カンチレバーなどのセンサヘッドを試料に近づけて静電引力や誘導電流を計測する方法や、LSIチップや静電潜像を記憶・保持できる試料に電子ビームを照射する方法では、実使用上における静電潜像が測定できないため、本発明者は先に試料に荷電粒子ビームあるいは電子を照射して、静電潜像分布を測定する装置と方法に関して提案した(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)。なおここで静電潜像とは、誘電体に電荷が分布した状態のことを指す。
すなわち、上記提案において、例えば、電子を照射した場合、試料表面に電荷分布があると、空間に表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。このため、入射電子によって、発生した2次電子はこの電界によって押し戻され、検出器に到達する量が減少する。これによって、電界強度が強い部分は暗く、弱い部分は明るくコントラストがつき、表面電荷分布に応じたコントラスト像を検出することができる。 従って、露光した場合には、露光部が黒くなり、非露光部が白くなるため、これにより形成された静電潜像を測定することができる。
これによって静電潜像を測定することは可能であるが、電界強度が大きいとコントラスト像は、電界強度に比例した輝度信号になるわけではなく、図2の電界強度と明暗像との関係を表す概念図に示すように2値化傾向が起きてくる。なお、ここで述べる電界強度とは、試料面に対して垂直な方向で、入射電子側を正とする電界ベクトルのことを指す。
明暗のコントラスト像は、図示したように電界強度が0近傍をスレッシュレベルとしてできる。しかし、実際の電子写真プロセスでは、帯電した微粒子(トナー)を付着させるために必要な電界強度(Eth)があるため、Ethにおける潜像の径を測定することが重要である。電界強度分布がガウシアン分布のようになめらかな曲線で近似できれば、Ethでの潜像径をコンピュータ上で算出することは可能であるが、実際には、誤差要因が付加するため、一般的にはガウシアン分布のようになめらかな曲線にはならず、Ethにおけるコントラスト像として直接取り込むことが必要である。
また、前記の従来技術である電子ビームによる静電潜像の画像取得方法(特許文献3参照。)においては、適正な電位コントラストが得られるよう、図3の接続構成図に模式的に示したように、試料32下面にバックバイアスの電圧を印加している。しかし、この方法では、試料32下面に電圧を加えても試料上面の電界強度には影響を与えないので、電荷分布のスレッシュレベルを変えるような効果を生じることはできない。
なお、図において、符号33は導体、34は2次電子検出器、35は電源、37は対物レンズをそれぞれ示す。
特許第3009179号明細書 特開平11−184188号公報 特開平3−49143号公報 特開平2003−295696号公報 特開平2003−305881号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、作像プロセスのプロセスクオリティを向上して、高画質化、高耐久化、高安定化、省エネルギー化を図るため、従来技術ではきわめて困難であった、誘電体表面の電荷分布をミクロンオーダーで高分解能に計測する方法と装置(表面電荷分布測定方法及び表面電荷分布装置)を提供することを目的とし、特には、感光体上の静電潜像を測定する方法と装置(感光体静電潜像分布測定方法及び感光体静電潜像分布測定装置)を提供することを目的とする。
なお、厳密には、電荷は試料内に空間的に散らばっていることは周知の通りであるが、ここで述べる表面電荷とは、電荷分布状態が、厚さ方向に比べて、面内方向に大きく分布している状態を指すことにする。また、電荷は、電子だけでなく、イオンも含める。
本発明は、測定試料面上部にグリッドメッシュ電極を配置し、試料表面の電界強度と試料の電位バイアス成分とを調整可能(可変)とした接続構成の試料設置部に、表面に電荷を有する試料を設置し、走査機能を有する照射部から照射される荷電粒子ビームを試料に当てて、試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分を変えることにより、生成する2次荷電粒子の検出信号量を制御し、得られる任意の電界強度をスレッシュレベルとしたコントラスト像から正確な表面電荷分布あるいは表面電界分布を測定するものである。本発明における試料と電極の接続構成によれば、グリッドメッシュ電極に印加する電圧を調節することにより、電荷分布によって形成される電界強度の大、小にかかわらず試料に入射される荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)の進路に影響を与えることがなく、荷電粒子ビームの曲がりなどの問題を回避することができ(進路の補正を要せず)、所望の測定ができる。
すなわち、本発明は、以下に記載する請求項1〜請求項12の表面電荷分布の測定方法、表面電荷分布測定装置、感光体静電潜像分布の測定方法、及び感光体静電潜像分布の測定装置に係るものであり、これにより前記課題を解決する。以下、本発明について具体的に説明する。
請求項1の発明である表面電荷分布測定方法は、電子写真装置に用いられる感光体を試料として用い、
試料面上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極を配置し、試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分と可変とした試料設置部に表面に電荷を有する試料を設置し、この設置された試料に、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査し、この走査により生成した2次荷電粒子から検出信号を取得し、この検出信号において試料面上の所定の電界強度をスレッシュレベルとして区分される領域を、該試料の表面電荷分布を表すコントラスト像として測定するとき
試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上における電界強度の電位バイアス成分を所望の値にシフトさせて任意の電界強度とし、この任意の電界強度を前記スレッシュレベルとすることにより前記検出信号が区分される領域を調整して前記コントラスト像を得ることを特徴とする。
請求項2の発明である表面電荷分布測定方法は、電子写真装置に用いられる感光体を試料として用い、
試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分とが可変とされた試料設置部に設置された、表面に電荷を有する試料に、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査し、この走査により生成した2次荷電粒子によって得られる検出信号の制御を、前記電界強度と前記電位バイアス成分とを変化させて行うことにより、該試料の表面電荷分布を測定する表面電荷分布測定方法において、
前記検出信号量制御のため、前記試料面に形成される電界強度を複数段階に変化させて測定を繰り返し、得られた潜像データから表面電荷分布の潜像プロファイルを演算することを特徴とする。
請求項3の発明である表面電荷分布測定装置は、電子写真装置に用いられる感光体が試料として用いられ、
試料面上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極が配置され、試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上における電界強度の電位バイアス成分を所望の値にシフトさせることにより任意の電界強度とする試料設置部と、
前記試料設置部に設置された、表面に電荷を有する試料に対して、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査する荷電粒子ビーム走査手段と、
前記試料の電荷分布に準じて生成した2次荷電粒子を検出器で捕獲し、その強度を試料面上の位置に対応させて検出信号として検出し、前記試料面上に形成される前記任意の電界強度をスレッシュレベルとしてこの検出信号を区分し、この区分された領域に基づくコントラスト像を試料の表面電荷分布を表すものとして測定する測定手段と、を有することを特徴とする。
請求項の発明である表面電荷分布測定装置は、請求項において、グリッドメッシュ電極の材質は、非磁性あるいは、弱磁性材料であることを特徴とする。
請求項の発明である表面電荷分布測定装置は、請求項3において、前記試料面上における電界強度の電位バイアス成分をシフトさせる手段として、試料下面に印加電圧を可変とする手段を設けるとともに、該試料下面がアース(接地)と導通しないように絶縁体を介在させることを特徴とする。
請求項の発明である表面電荷分布測定装置は、請求項3において、照射する荷電粒子ビームとして、電子ビームを用いることを特徴とする。
請求項の発明である表面電荷分布測定装置は、請求項3において、検出器の引き込み電圧を可変とする手段を有することを特徴とする。
請求項の発明である表面電荷分布測定装置は、請求項3〜のいずれかにおいて、表面に電荷を有する試料の表面を露光して電荷分布を生成させる光学手段を備えたことを特徴とする。
請求項の発明である感光体静電潜像分布測定装置は、感光体試料に対して、電子ビームを照射することにより試料上に帯電電荷を生成する手段と、該試料の表面を露光して静電潜像を形成する光学系手段と、試料面を電子ビームで走査し、該走査によって得られる検出信号から、表面電荷分布を測定する手段とを備えた感光体静電潜像分布測定装置であって、
前記表面電荷分布を測定する手段は、請求項3〜いずれかに記載の表面電荷分布測定装置であることを特徴とする。
請求項10の発明である感光体静電潜像分布測定装置は、請求項において、光学系手段の露光光源として、半導体レーザを用いることを特徴とする。
請求項11の発明である感光体静電潜像分布測定方法は、感光体試料に対して、電子ビームを照射することにより試料上に帯電電荷を生成させ、該試料の表面を露光して静電潜像を形成し、その試料面を電子ビームで走査し、該走査によって得られる検出信号から、表面電荷分布を測定する感光体静電潜像分布測定方法であって、
前記表面電荷分布の測定は、請求項1または2に記載の表面電荷分布測定方法であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分を変えることにより、任意の電界強度をスレッシュレベルとした、コントラスト像を得ることができ、これによって表面電荷分布あるいは表面電界分布を測定することが可能となる。
この測定方法によれば、誘電体試料の表面電荷分布あるいはその電荷分布によって形成される試料表面近傍の垂直方向の電界分布を高分解能に測定することができる。このような手法によって、例えば、感光体の静電潜像を測定してプロセスクオリティを向上し、品質向上(高画質化、高耐久化、高安定化、省エネルギー化など)を実現することができる。
請求項2の発明によれば、試料面上に形成される電界強度を複数段階に変化させて測定を繰り返し、検出信号量を制御することにより、表面電荷分布あるいは表面電界分布のプロファイル(潜像)を測定することが可能となる。
請求項3の発明によれば、試料面上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極が配置され、試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上における電界強度の電位バイアス成分を所望の値にシフトさせることにより任意の電界強度とする試料設置部を有することにより、検出信号量の制御が可能となり、誘電体試料の表面電荷分布あるいはその電荷分布によって形成される試料表面近傍の垂直方向の電界分布をミクロンオーダーで高分解能に測定する装置を提供することができる。このような装置を用いて、例えば、感光体の静電潜像を測定し、得られたデータを設計に反映すればプロセスクオリティが向上し、品質向上(高画質、高耐久化、高安定化、省エネルギー化など)を実現することができる。
また、電圧を印加するための導電性部材として、グリッドメッシュ電極を用いることにより、入射荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)を遮ることなく電界強度のバイアス成分を変えることができる(試料電界を変えることが可能)。このようなグリッドメッシュ電極の配置により、例えば、入射電子軌道に対する影響を抑制することが可能となり、入射電子ビームの曲がりなどの問題が是正され、補正をする必要がなくなる。
請求項の発明によれば、グリッドメッシュ電極の材質を非磁性あるいは弱磁性材料とすることにより、入射荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)の進路に影響を与えることなく、所望の電界強度とするように電位バイアス成分を変えることが可能となる。これによって、表面電荷分布が正確に測定できる。
請求項の発明によれば、試料面上における電界強度の電位バイアス成分をシフトさせる手段として、試料下面に印加電圧を可変する手段と試料下面がアース(接地)と導通させないような絶縁体を介在させる(有する)ことにより、入射荷電粒子(例えば、電子)軌道の曲がりの影響を抑えて、所望の電界強度とするように電位バイアス成分を変えることが可能となる。
請求項の発明によれば、照射する荷電粒子ビームとして、電子ビームを用いることにより、表面電荷分布測定装置の構成が容易となる。また、電子写真感光体の静電潜像測定には好適な構成とし易い。
請求項の発明によれば、検出器の引き込み電圧及び/又は試料への近接により、効果的に電界強度のバイアスシフトができる。試料上面で電界強度のバイアス成分を変えた測定を複数回繰り返すことにより、静電潜像分布のプロファイルを測定することが可能となる。
請求項の発明によれば、電荷分布を形成するための露光手段を有することにより、所望の電荷分布状態を形成でき、また、電荷分布や時間経過にともなう減衰などをリアルタイムで測定することが可能となる。得られた表面電荷分布(あるいは表面電界分布、表面電位分布など)のデータを各種電子写真技術に適用することにより、品質向上を図ることが可能である。
請求項の発明によれば、静電潜像を形成するために必要な帯電手段と露光手段を有することにより、リアルタイム測定が可能となり、時間とともに表面電荷量が減衰する感光体の静電潜像をミクロンオーダーの高分解能に測定することが可能となる。
感光体の静電潜像を測定して、設計にフィードバックすることにより、各工程のプロセスクオリティが向上するため、高画質化、高耐久化、高安定化及び、省エネルギー化が実現できる。
請求項10の発明によれば、半導体レーザ(LD)を用いることにより、限られた設置スペース内に効率よく、収納することができる。また、露光時間の制御が容易である。
請求項11の発明によれば、リアルタイム測定が可能となり、時間とともに表面電荷量が減衰する感光体の静電潜像をミクロンオーダーの高分解能に測定できる。また、静電潜像測定データを設計にフィードバックして各工程のプロセスクオリティを向上し、高画質化、高耐久化、高安定化及び、省エネルギー化を図ることができる。
以下、本発明に係る表面電荷分布の測定方法、表面電荷分布測定装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図4は、本発明に係る表面電荷分布測定方法とその測定装置の1実施形態を説明するための荷電粒子照射部、試料設置部、2次電子検出部の配置を示す。この表面電荷分布測定装置は、荷電粒子ビームを照射する荷電粒子照射部50と、試料設置部60と、2次電子検出部70とから構成されている。なお、図4に示す試料設置部60における試料と電極の接続は概念的に示したものであり、詳細は後述(図5または図6による。これらは、いずれも同一チャンバ90内に配置され、測定時にはチャンバ90は真空に維持される。
また、ここでいう、荷電粒子とは、電子ビームあるいはイオンビームなど電界や磁界の影響を受ける粒子を指す。以下、電子ビームを照射する実施形態について説明する。
荷電粒子照射部50(本実施の形態では電子ビーム照射部)は、電子ビームを発生させるための電子銃51と、電子銃51から発生された電子ビームをモニターするためのビームモニター52と、電子ビームを集束させるためのコンデンサレンズ53と、電子ビームの照射電流を制御するためのアパーチャ54と、電子ビームをON/OFFさせるためのビームブランカ55と、ビームブランカ55を通過した電子ビームを走査させるための走査レンズ(偏向コイル)56と、走査レンズ56を再び集光させるための対物レンズ57とから構成されている。それぞれのレンズ等には、図示しない駆動用電源が接続されている。図中、符号61はグリッドメッシュ電極、62は試料、63は導体(導電材料)、66は電源、71は2次電子検出器をそれぞれ示す。なお、後述の試料台上に試料を設置する場合には、試料下面が接地(アース)しないように絶縁体を介在させることが好ましい。
また、荷電粒子照射部50は、静電潜像の測定のほか、試料(感光体など)の帯電にも利用できる帯電部としての機能を有する。また、本発明の表面電荷分布測定装置の構成として、後述のように光学系からなる露光部を具備(図11)することができる。
2次電子検出部70の2次電子検出器71には、シンチレータや光電子増倍管などが用いられる。一方、イオンビームの場合には、電子銃の代りに液体金属イオン銃などを用いることができる。
本発明の表面電荷分布測定装置における試料設置部60に設置される試料62(例えば、感光体)と電極の接続構成例を図5に示す。
試料62下面に設置した電圧を印加する導体(導電材料)63と試料62上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極61とを配置した構成となっている。導体(導電材料)63は、試料自体の一部であっても構わない。また、グリッドメッシュ電極61は接地(アース)されている。電源66は、十数kVまで高電圧発生可能な電源であり、かつ、電圧値を任意に設定可能な構成となっている。図5において、試料62下面の電位(V1)は、印加電圧(Vin)と等しい。
すなわち、試料62下面の電位をV1(=Vin)、試料62上面の電位をV2、グリッドメッシュ電極61の電位をV3、試料62上面とグリッドメッシュ電極61の間隔をdとすれば、試料62とグリッドメッシュ電極61間には、近似的には以下の式に示す平均電界強度Eが発生する。
E=(V3−V2)/d
ここで、帯電電荷に伴う電位相当分をVcとすれば
V2=V1+Vc
である。従って、V1を変えることで、Eが変化する。
上記の構成とすることにより、V1が入射電子の加速電圧に匹敵する高い電圧であっても、グリッドメッシュ電極の電位V3が0Vあるいは、それ近傍の電位であれば、入射電子軌道に対する影響を抑制することが可能である。また、試料電界を変えることも可能となる。
このように、電圧を印加するための導電性部材として、グリッドメッシュ電極を配置することにより、入射荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)を遮ることなく電界強度のバイアス成分を変えることができ、入射電子ビームの曲がりなどの問題がなくなる。
本発明の表面電荷分布測定装置における試料設置部に設置する試料と電極の接続構成の別の例を図6に示す。
すなわち、上記図5に示した導体(導電材料)63の下面に絶縁体64を介在(挟む)させて試料台65に設置する構成である。なお、導体(導電材料)63は試料自体の一部であってもよい。
一般的に試料台65は、接地(アース)されている。このため、試料62下部が導電性の材料である場合には、試料台65と試料62との間に絶縁体64として、プラスチック樹脂などの絶縁性の材料を介在させることが好ましい。これにより、所望の電界強度とするように電位バイアス成分を変えることができる。
本発明に用いるグリッドメッシュ電極61は、導電性の材料で、かつアルミニウムやステンレスのような非磁性あるいは、弱磁性であるものが、入射荷電粒子(電子など)の軌道に影響を与えないので好ましい。非磁性材料を用いることにより、入射荷電粒子ビーム(例えば、電子ビーム)の進路に影響を与えることなく、所望の電界強度とするように電位バイアス成分を変えることができ、表面電荷分布が正確に測定できる。
また、本発明に用いるグリッドメッシュ電極の形状例を図7に示す。図7の平面図に示したように、本発明のグリッドメッシュ電極には、グリッドメッシュ(a)、穴付きグリッドメッシュ(b)、ホールプレート(c)などの形状の電極が含まれる。
このようなグリッドメッシュ電極は、入射荷電粒子(例えば、電子)を遮ることがなく、均一に電界分布のバイアスレベルをシフトするのに適する。グリッドメッシュのピッチや形は、測定対象物や観察倍率に応じて決め、適切にして使い分けることができる。
一方、試料上面に電圧を印加することにより、試料面での電界強度のバイアス成分を所望の値にシフトすることができる。
例えば、2×106V/mの電界強度をバイアス成分としてシフトさせるためには、試料面の1mm上方にグリッドメッシュ電極を配置し、試料面の下部電極に−2000Vの電圧を印加すればよい。
図8に試料面の電界強度がバイアス的にシフトして、コントラスト像が変化する様子を、電界強度バイアスの無い場合(a)とバイアス電界(Eb)のある場合(b)を例として概念的に示す。
図8に示すように、電界バイアスシフトの結果、コントラスト像は、明るい部分が増え、バイアスシフトする前のEbの電界強度を境に明暗ができる。これによって、元の状態での電界強度E=Ebの部分が、バイアスシフトによりE=0となるので、電界強度をスレッシュレベルとした、略2値画像の静電潜像分布を得ることが可能となる。この結果を画像処理することにより、潜像径を算出することができる。
本発明によれば、前記のように、試料面上に形成される電界強度と電位バイアスを変化させることにより、任意の電界強度をスレッシュレベルとした、コントラスト像が得られる。
また、試料上面に電界強度の電位バイアス成分Ebを変えた測定を複数回繰り返して、データ(潜像データ)を取り込み、得られたデータをコンピュータ上で演算処理することにより、表面電荷分布の潜像プロファイル(静電潜像分布のプロファイル)を測定することが可能となる。
図9に、電界強度を複数段階に変化させて測定を繰返して(Ebの値をN回変えて)データを取り込み、静電潜像分布のプロファイルをコンピュータで演算処理するフローを示す。
さらに、電界強度のバイアス成分を変える別な方法として、検出器の引き込み電圧を変える方法がある。
本発明の2次電子検出部には、2次電子検出器が設けられる。この2次電子検出器は、シンチレータ(蛍光体)と光電子倍増管を組み合わせたものであり、検出される試料から発生した2次電子はエネルギーが低いため、シンチレータの表面に印加した高電圧の電界の影響により加速し、光に変換する。この光は、ライトパイプを通って光電子倍増管(PMT)で電流として増幅され、電流信号として取り出される。前記のように、本発明においては、例えば、電子ビームを試料上に照射して走査することにより、2次電子像が観察できる。
通常、シンチレータからの引き込み電圧は、10kV程度であるため、試料近傍の電界は1×104〜105V/m程度に過ぎない。このため、試料の電荷分布によって発生する電界の方が大きい場合には、試料電界の影響を受けやすい。従って、検出器の引き込み電圧を大きくするか、あるいは、検出器を試料に近づけることによって、電界強度のバイアス成分を変えることができる。試料上面で電界強度のバイアス成分を変えた測定を複数回繰り返すことによって、静電潜像分布のプロファイルを測定することができる。
また、検出器の引き込み電圧を大きくすることと、検出器を試料に近づけることの2つを組み合わせることで、より効果的に電界強度のバイアスシフトを実現することもできる。
また、上記シンチレータの代りにMCP(マイクロチャンネルプレート)を用いてもよい。MCPに入力した2次電子は、MCPの入力面に印加された集電電界により集電され、増幅されて、数千倍に増加される。このような増幅によって、2次電子の信号成分を大幅に増加し、画像信号のS/N比を向上させることが可能となる。
前記本発明の表面電荷分布の測定方法、表面電荷分布測定装置によれば、試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分を変えることにより、任意の電界強度をスレッシュレベルとした、コントラスト像を得ることができ、誘電体試料の表面電荷分布あるいはその電荷分布によって形成される試料表面近傍の垂直方向の電界分布を高分解能に測定することができる。感光体の静電潜像を測定することにより、プロセスクオリティを向上することが可能となり、高画質化、高耐久化、高安定化、省エネルギー化など品質の向上を図ることができる。本発明において、照射する荷電粒子ビームとして、電子ビームを用いることにより、表面電荷分布測定の装置構成を容易とするとともに、電子写真感光体の静電潜像測定に好適な構成とし易い。
次に、感光体試料(感光体)に静電潜像を形成する方法の一例を示す。
感光体の要部構造を拡大した断面図を図10に示す。図に示すように、通常、感光体は、導電層(導電性支持体)111上に電荷発生層(CGL)112と、電荷輸送層(CTL)113を設けて構成されている。
このような構成の感光体の表面に電荷(表面電荷114)が帯電している状態で、露光されると、まず、電荷発生層(CGL)112の電荷発生材料(CGM)によって、光が吸収され、正負両極性のチャージキャリアが発生する。このキャリアは、電界によって、一方は、電荷輸送層(CTL)113に、他方は、導電層111に注入される。電荷輸送層113に注入されたキャリアはCTL中を電界によって、CTL表面にまで移動し、感光体の表面電荷114と結合して消滅する。これにより、感光体表面に電荷分布すなわち静電潜像を形成する。
さらに詳述すると、まず、感光体に電子ビームを照射させることにより感光体の表面を帯電させる。この場合の加速電圧E1は、感光体の表面からの2次電子放出比δが1となる加速電圧E0よりも高い加速電圧に設定される。このように設定すると、入射電子量が、放出電子量より上回るため、電子が感光体に蓄積され、チャージアップを起こす。この結果、試料はマイナスの帯電を生じることができる。加速電圧と照射時間を適切に行うことにより、所望の帯電電位を形成することができる。
次に、帯電した感光体に、光学系により構成された露光部を用いて露光を行い、静電潜像の測定を行う。
上記帯電、露光及び、静電潜像測定の測定は、図11に示した構成の本発明の別の表面電荷分布測定装置を用いて実施することができる。図11の荷電粒子照射部50は、図4で説明したように、表面電荷分布の測定機能のほかに試料を帯電させる帯電部としての機能を有している。そして、図11の露光部80は、感光体に関して感度を有する光源81、コリメートレンズ82、アパーチャ(開口)83、結像レンズ84などから構成されており、試料設置部60に設置された試料62上に所望のビーム径、ビームプロファイルを生成することが可能となっている。また、後述のようにLD制御手段によって適切な露光時間、露光エネルギーを照射できるようになっている。ラインのパターンを形成するために、光学系にガルバノミラーやポリゴンミラーを用いたスキャニング機構を付けてもよい。
また、上記図11に示した実施形態に適用される各部制御系統の例を図12のブロック図に示す。
図12において、光源81を制御するLD制御部131、走査レンズ56等を制御する荷電粒子制御部132、残留電荷除去用の光源139を制御するLED制御部133、試料台130の移動を制御する試料台制御部134を有していて、これらLD制御部131、荷電粒子制御部132、LED制御部133、試料台制御部134はホストコンピュータ135によって制御される。
また、2次電子検出器71の出力は2次電子検出部136で検出され、この検出信号は信号処理部137で処理されて測定結果出力部138から2次電子測定結果が出力されるように構成されている。
さらに、本発明において、試料が円筒形状である場合の測定を可能とする表面電荷分布測定装置(感光体静電潜像分布測定装置)の実施形態について図13を参照しながら説明する。この円筒形状試料の測定を可能とする実施形態は、特に、電子写真などの感光体の静電潜像を実記レベルで非破壊で測定するのに好適である。
図13において、一つのチャンバ90内には、円筒形状からなる試料(感光体)140、感光体140の表面に電荷分布を形成するための帯電部142、帯電した試料表面を露光するための露光部141、及び電荷分布を測定するために荷電粒子を照射・走査する荷電粒子照射部50(本実施形態では電子ビーム照射部)と、生成した2次電子を検出する検出部144が配置されている。なお、残留電荷の除電のための除電部143が設けられている。
電子ビーム照射部50は、前記図4あるいは図11に示したと同様に電子銃51、ビームモニター52、コンデンサレンズ53、アパーチャ54、ビームブランカ55、走査レンズ(偏向コイル)56、対物レンズ57から構成されている。それぞれのレンズ等には、図示しない駆動用電源が接続されている。2次電子の検出部144には、シンチレータや光電子増倍管などの2次電子検出器が用いられる。
なお、イオンビームを照射する場合には、電子銃の代りに液体金属イオン銃などを用いることができる。
前記のように、静電潜像を形成するために必要な帯電手段や露光手段を有することにより、リアルタイム測定が可能となり、時間とともに表面電荷量が減衰する感光体の静電潜像をミクロンオーダーの高分解能に測定することが可能となり、測定した感光体の静電潜像を、設計にフィードバックすることにより、各工程のプロセスクオリティを向上させることができる。これによって、高画質化、高耐久化、高安定化及び、省エネルギー化を図ることができる。
本発明における荷電粒子照射部(電子ビーム照射部)の光学系には、スキャニング機構を付けることができる。スキャニング機構を付加することにより、例えば、円筒形状の試料(感光体)の母線方向に対して、ラインパターンを含めた任意の潜像パターンを測定することができる。本発明における荷電粒子照射部(電子ビーム照射部)の光学系にスキャニング機構を設けた露光光学系の構成例を図14の模式図に示す。
図14の光学系は、円筒形状の感光体150に関して感度を持つ波長の半導体レーザ(LD)などからなる光源151、コリメートレンズ152、シリンダレンズ153、折り返しミラー154、偏向器としてのポリゴンミラー155、走査レンズL1(156)、走査レンズL2(157)などから構成される。光源151は図示されないLD制御手段により制御され、適切な条件で照射できるようになっている。これによって上記のように、母線方向に対して、ラインパターンを含めた任意の静電潜像が測定できる。光源として、半導体レーザ(LD)を用いることにより、限られた設置スペース内に効率よく収納でき、露光時間の制御を容易とすることができる。
電子写真方式により画像を取得するまでの各プロセスを説明するために例示する感光体が用いられる画像形成装置の全体構成例を概略的に示す正面図である。 先に開示の入射電子によって発生する2次電子を検出して測定される電界強度と表面電荷分布に応じて生ずる明暗像との関係を説明するための概念図である。 従来技術(特開平3−49143号公報)におけるバックバイアス電圧の印加方法を説明するための試料と電極の接続構成図である。 本発明に係る表面電荷分布測定方法とその測定装置の1実施形態を説明するための荷電粒子照射部、試料設置部及び2次電子検出部の配置図である。 本発明の表面電荷分布測定装置における試料設置部に設置される試料と電極の接続構成例である。 本発明の表面電荷分布測定装置における試料設置部に絶縁体を介在させて設置される試料と電極の別の接続構成例である。 本発明における試料設置部の荷電粒子ビームが入射する側の試料面上部に配置されるグリッドメッシュ電極の形状例を示す平面図である。 本発明において電界強度バイアスの無い場合(a)と電界バイアス(Eb)のある場合(b)におけるコントラスト像の違いを説明するための概念図である。 本発明の測定方法により電界強度を複数段階に変化させて測定を繰返して得られたデータから表面電荷分布の潜像プロファイルを演算するフローである。 本発明の測定対象である感光体の要部構造を拡大して示す断面図である。 本発明において感光体試料の帯電、露光、静電潜像測定の測定を行う別の表面電荷分布測定装置の構成図である。 図11の実施形態に適用される各部制御系統の例を示すブロック図である。 本発明において、円筒形状試料の測定を可能とする表面電荷分布測定装置(感光体静電潜像分布測定装置)の実施形態例を説明するための全体構成図である。 本発明における荷電粒子照射部(電子ビーム照射部)の光学系にスキャニング機構を設けた露光光学系の構成例を示す模式図である。
符号の説明
50 荷電粒子照射部
51 電子銃
52 ビームモニター
53 コンデンサレンズ
54 アパーチャ
55 ビームブランカ
56 走査レンズ(偏向コイル)
57 対物レンズ
60 試料設置部
61 グリッドメッシュ電極
62 試料
63 導体(導電材料)
64 絶縁体
65 試料台
66 電源
70 2次電子検出部
71 2次電子検出器
80 露光部
81 光源
82 コリメートレンズ
83 アパーチャ(開口)
84 結像レンズ
90 チャンバ

Claims (11)

  1. 電子写真装置に用いられる感光体を試料として用い、
    試料面上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極を配置し、試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分と可変とした試料設置部に表面に電荷を有する試料を設置し、この設置された試料に、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査し、この走査により生成した2次荷電粒子から検出信号を取得し、この検出信号において試料面上の所定の電界強度をスレッシュレベルとして区分される領域を、該試料の表面電荷分布を表すコントラスト像として測定するとき
    試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上における電界強度の電位バイアス成分を所望の値にシフトさせて任意の電界強度とし、この任意の電界強度を前記スレッシュレベルとすることにより前記検出信号が区分される領域を調整して前記コントラスト像を得ることを特徴とする表面電荷分布測定方法。
  2. 電子写真装置に用いられる感光体を試料として用い、
    試料面上に形成される電界強度と試料の電位バイアス成分とが可変とされた試料設置部に設置された、表面に電荷を有する試料に、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査し、この走査により生成した2次荷電粒子によって得られる検出信号の制御を、前記電界強度と前記電位バイアス成分とを変化させて行うことにより、該試料の表面電荷分布を測定する表面電荷分布測定方法において、
    前記検出信号量制御のため、前記試料面に形成される電界強度を複数段階に変化させて測定を繰り返し、得られた潜像データから表面電荷分布の潜像プロファイルを演算することを特徴とする表面電荷分布測定方法。
  3. 電子写真装置に用いられる感光体が試料として用いられ、
    試料面上部に導電性部材であるグリッドメッシュ電極が配置され、試料下面に前記グリッドメッシュ電極の電位に対して任意の電圧を印加して、試料面上における電界強度の電位バイアス成分を所望の値にシフトさせることにより任意の電界強度とする試料設置部と、
    前記試料設置部に設置された、表面に電荷を有する試料に対して、荷電粒子ビームを照射して1次元的もしくは2次元的に走査する荷電粒子ビーム走査手段と、
    前記試料の電荷分布に準じて生成した2次荷電粒子を検出器で捕獲し、その強度を試料面上の位置に対応させて検出信号として検出し、前記試料面上に形成される前記任意の電界強度をスレッシュレベルとしてこの検出信号を区分し、この区分された領域に基づくコントラスト像を試料の表面電荷分布を表すものとして測定する測定手段と、を有することを特徴とする表面電荷分布測定装置。
  4. グリッドメッシュ電極の材質は、非磁性あるいは、弱磁性材料であることを特徴とする請求項記載の表面電荷分布測定装置。
  5. 前記試料面上における電界強度の電位バイアス成分をシフトさせる手段として、試料下面に印加電圧を可変とする手段を設けるとともに、該試料下面がアース(接地)と導通しないように絶縁体を介在させることを特徴とする請求項3記載の表面電荷分布測定装置。
  6. 照射する荷電粒子ビームとして、電子ビームを用いることを特徴とする請求項3記載の表面電荷分布測定装置。
  7. 検出器の引き込み電圧を可変とする手段を有することを特徴とする請求項3記載の表面電荷分布測定装置。
  8. 表面に電荷を有する試料の表面を露光して電荷分布を生成させる光学手段を備えたことを特徴とする請求項3〜のいずれかに記載の表面電荷分布測定装置。
  9. 感光体試料に対して、電子ビームを照射することにより試料上に帯電電荷を生成する手段と、該試料の表面を露光して静電潜像を形成する光学系手段と、試料面を電子ビームで走査し、該走査によって得られる検出信号から、表面電荷分布を測定する手段とを備えた感光体静電潜像分布測定装置であって、
    前記表面電荷分布を測定する手段は、請求項3〜いずれかに記載の表面電荷分布測定装置であることを特徴とする感光体静電潜像分布測定装置。
  10. 光学系手段の露光光源として、半導体レーザを用いることを特徴とする請求項記載の感光体静電潜像分布測定装置。
  11. 感光体試料に対して、電子ビームを照射することにより試料上に帯電電荷を生成させ、該試料の表面を露光して静電潜像を形成し、その試料面を電子ビームで走査し、該走査によって得られる検出信号から、表面電荷分布を測定する感光体静電潜像分布測定方法であって、
    前記表面電荷分布の測定は、請求項1または2に記載の表面電荷分布測定方法であることを特徴とする感光体静電潜像分布測定方法。
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