JP4701493B2 - 車両の表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両前方に障害物やカーブが存在するときにドライバに警報を出力すると共に、これら警報を表示すべき優先度に応じて制御する車両の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭54−55923号公報には、道路側に設けられた送信機から前方カーブの許容速度に関する情報を受け取り、車速が安全速度を超えているときにドライバに警報を出力する技術が提案されている。また、特開平11−143794号公報には、先行車両との車間距離を検出し、この車間距離をディスプレイに表示する技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いずれの従来技術には、自車両前方の障害物やカーブの存在をドライバに警報する際に、障害物とカーブとの情報提供タイミングが重なったならば、次の警報タイミングの早い情報を優先して表示するという技術的思想について何ら開示がなく、また、自車両の走行状況において不要と考えられる情報が優先されて表示されることによって、警報を受けるドライバの判断が遅れたり、緊急度の高い情報の表示が遅れるといった弊害がある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、自車両前方の障害物やカーブの存在をドライバに情報提供する際に、障害物とカーブとの情報提供タイミングが重なったならば、次の警報タイミングの早い情報を優先して表示することによって、警報を受けるドライバの判断が遅れたり、緊急度の高い情報の表示が遅れるといった弊害を取り除くことができる車両の表示装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る車両の表示装置は、車両前方に障害物を検出したときに、前方に障害物が存在するという第1情報画面を表示し、当該障害物への到達可能性に関する値を演算し、当該値が所定値を超えて到達可能性が高いときに警報を出力する障害物警報システムと、車両の進行路前方がカーブであることを検出したときに、前方にカーブがあるという第2情報表示画面を表示し、当該カーブまでの距離が、車速と当該カーブを走行するのに適正な車速とから決定される第1閾値より小さくなったときに、ドライバに警報を出力するカーブ進入速度警報システムとを備え、前記障害物の情報提供タイミングとカーブの情報提供タイミングとが重なった場合、前記各システムの警報が出力されるまでの時間が算出され、前記警報タイミングが早いほうの一方の情報のみを、当該情報に対応する表示画面として優先して表示させる。
【0006】
また、好ましくは、前記一方の情報が表示不要になった後に、他方の情報を表示させる。
【0007】
また、好ましくは、車両前方に一時停止線があることを検出したときに、前方に一時停止線があるという情報を提供し、当該一時停止線までの距離が第2閾値より小さくなったときに、ドライバに警報を出力する停止位置警報システムを更に備え、前記障害物の情報提供タイミングと一時停止線の情報提供タイミングとが重なった場合、前記障害物の情報に対応する表示画面を優先して表示させる。
【0009】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、自車両前方の障害物やカーブの存在をドライバに情報提供する際に、障害物とカーブとの情報提供タイミングが重なったならば、次の警報タイミングの早い情報を優先して表示することによって、警報を受けるドライバの判断が遅れたり、緊急度の高い情報の表示が遅れるといった弊害を取り除くことができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、一方の情報が表示不要になった後に、他方の情報を表示させることによって、残った緊急度の低い情報を即座に表示することができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、車両前方に一時停止線があることを検出したときに、前方に一時停止線があるという情報を提供し、当該一時停止線までの距離が第2閾値より小さくなったときに、ドライバに警報を出力する停止位置警報システムを更に備え、障害物の情報提供タイミングと一時停止線の情報提供タイミングとが重なった場合、障害物の情報に対応する表示画面を優先して表示させることによって、警報を受けるドライバの判断が遅れたり、緊急度の高い情報の表示が遅れるといった弊害を取り除くことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る車両の表示装置を、代表的な車両である自動車に搭載した例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0015】
図1は、本実施形態の車両の表示装置が搭載された自動車のシステム構成を示す図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の車両の表示装置は、レーザーレーダやミリ波レーダなどにより自車両前方の障害物を検出するレーダデバイス1と、路面に設けられた送信機との間で渋滞などの交通情報を通信により入手する路車間通信機2と、路面に埋設された磁気マーカを検出して、位置情報や路面情報(カーブ、一時停止線、交差点など)を入手するレーンマーカセンサ3と、自車両の車速を検出する車速センサ4と、自動減速制御を行うためのブレーキアクチュエータ5と、後述する障害物情報、カーブ進入速度警報、停止位置警報システム情報などを表示する液晶ディスプレイなどからなる表示装置6と、これら各情報をアラーム音で報知するためのスピーカ11と、障害物警報システム7と、カーブ進入速度警報システム8と、停止位置警報システム9と、上記各システム7〜9の情報表示を制御する表示制御装置10を備える。
【0017】
上記障害物警報システム7は、レーダデバイス1によって検出された障害物情報、路車間通信機2から入手した交通情報、レーンマーカセンサ3によって検出された位置情報や路面情報、車速センサ4によって検出された車速に基づいて、自車両前方に存在する先行車両や歩行者などの障害物を検出し、前方に障害物が存在するという情報を表示装置6に表示する情報提供制御を実行すると共に、当該障害物との距離や相対速度などの障害物への到達可能性に関する相対値を演算し、当該相対値が障害物の第1閾値を超えて到達可能性が高いときには表示装置6に警報を出力する警報制御を実行する。また、上記相対値が障害物の第2閾値を超えて到達可能性が高いときにはブレーキアクチュエータ5により自動減速制御を実行する。
【0018】
図12乃至図14は、障害物警報システム7において、自車両前方に先行車両を検出した場合の情報提供制御時の表示画面例、警報制御時の表示画面例、自動減速制御時の表示画面例を示す図である。また、情報提供制御では表示画面と同時に、単発人工音をスピーカなどから出力し、警報制御及び自動減速制御では連続人口音をスピーカ11などから出力してよりドライバの注意を喚起している。
【0019】
図12乃至図14に示すように、表示装置6の表示画面16には、第1表示部18には危険対象を示す文字情報が表示され、第2表示部19には先行車両βの走行状況を示す図形情報が表示され、第3表示部20には表示内容に関するシンボルマークmが表示される。なおβは表示された先行車などの他車両(他車両図形)である。
【0020】
図2に示すように、障害物警報システム7において警報制御が実行されるまでの時間T1は、車速Vαで走行する自車両αの前方に車速Vβで走行する先行車両βが障害物として存在する場合、障害物βまでの距離Xn、障害物βを基点として警報出力開始地点をXwとすると、下記式1により算出される。
【0021】
T1=(Xn−Xw)/(Vα−Vβ)・・・(1)
また、カーブ進入速度警報システム8は、路車間通信機2から入手した交通情報、レーンマーカセンサ3によって検出された位置情報や路面情報、車速センサ4によって検出された車速に基づいて、自車両前方の進行路がカーブであることを検出し、前方にカーブが存在するという情報を表示装置6に表示する情報提供制御を実行すると共に、カーブまでの距離が、車速と当該カーブを走行するのに適正な車速とから決定されるカーブの第1閾値より小さくなったときに、表示装置6に警報を出力する警報制御を実行する。また、上記カーブまでの距離がカーブの第2閾値を超えて小さくなったときにはブレーキアクチュエータ5により自動減速制御を実行する。
【0022】
図15乃至図16は、カーブ進入速度警報システム8において、自車両前方にカーブを検出した場合の情報提供制御時の表示画面例、警報制御時の表示画面例を示す図である。また、自動減速制御時の表示画面例は図14と同一である。また、情報提供制御では表示画面と同時に、単発人工音をスピーカなどから出力し、警報制御及び自動減速制御では連続人口音をスピーカなどから出力してよりドライバの注意を喚起している。
【0023】
図3に示すように、カーブ進入速度警報システム8において警報制御が実行されるまでの時間T2は、車速Vαで走行する自車両αの前方にカーブが存在する場合、カーブ入口までの距離(自車両αの現在位置)Xn、カーブ入口を基点として警報出力開始地点をXwとすると、下記式2により算出される。
【0024】
T2=(Xn−Xw)/Vα・・・(2)
また、停止位置警報システム9は、路車間通信機2から入手した交通情報、レーンマーカセンサ3によって検出された位置情報や路面情報、車速センサ4によって検出された車速に基づいて、自車両前方の一時停止線までの距離、優先道路側の車両情報、道路形状、路面状態などを検出し、接近支援制御として、前方に一時停止線が存在するという情報を表示装置6に表示する情報提供制御を実行すると共に、一時停止線までの距離が一時停止線の第1閾値より小さくなったときに、表示装置6に警報を出力する警報制御を実行する。
【0025】
図17又は図18は、停止位置警報システム9において、自車両前方に一時停止線を検出した接近支援制御の場合の情報提供制御時の表示画面例、警報制御時の表示画面例を示す図である。また、情報提供制御では表示画面と同時に、単発人工音をスピーカなどから出力し、警報制御では連続人口音をスピーカなどから出力してよりドライバの注意を喚起している。
【0026】
図17に示すように、表示装置6の表示画面16において、第1表示部18には危険対象を示す文字情報が表示され、第2表示部9には、自車の走行状況を表すグラフィック情報と、緊急度に関する数値を表す数値情報(一時停止交差点までの距離Da=40mを示す数値情報)とが併せて表示されるが、この数値情報がグラフィック情報よりもドライバに近い側(右ハンドル車の場合には右側)に表示される。また、図18に示す如く、第1表示部18には危険対象を示す文字情報が表示され、第2表示部9には、自車の走行状況を表すグラフィック情報と、緊急度に関する数値を表す数値情報(一時停止交差点までの距離Da=10mを示す数値情報)とが併せて表示されるが、この数値情報はグラフィック情報よりもドライバに近い側に表示される。
【0027】
また、自車両が一時停止線で停止している場合、自車両前方に存在する他車両の位置、走行車線、車速などを検出し、発進支援制御として、前方交差点や優先道路側の他車両の存在や車速などの情報を表示装置6に表示する情報提供制御を実行すると共に、発進時にドライバに前方に注意を促すために表示装置6に警報を出力する警報制御を実行する。尚、この発進支援制御は、自車両が一時停止線に停止せずに通過した場合には行わないよう構成されている。
【0028】
図19乃至図20は、停止位置警報システム9において、自車両が一時停止線で停止している発進支援制御の場合の情報提供制御時の表示画面例、警報制御時の表示画面例を示す図である。また、情報提供制御では表示画面と同時に、単発人工音をスピーカなどから出力し、警報制御では連続人口音をスピーカなどから出力してよりドライバの注意を喚起している。
【0029】
図19に示すように、表示装置6の表示画面16において、第1表示部18には危険対象を示す文字情報が表示され、第2表示部9には、自車の走行状況を表すグラフィック情報と、緊急度に関する数値を表す数値情報(自車両に対して優先道路を走行する他車両の時速などの数値情報)とが併せて表示される。また、図20に示す如く、第1表示部18には危険対象を示す文字情報が表示され、第2表示部9には、自車の走行状況を表すグラフィック情報と、緊急度に関する数値を表す数値情報とが併せて表示される。
【0030】
表示制御装置10は、上記各システム7〜9による表示装置6への表示を各情報の緊急度に応じて切り替え制御する。
【0031】
次に、制御器2の制御手順について、図4〜図6のタイムチャートと図7及び図8のフローチャートを参照して説明する。
【0032】
図4乃至図7は、本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すタイムチャートである。
【0033】
図4に示すように、障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より遅い場合、警報制御タイミングの早い障害物警報システム7の出力が優先されるよう制御する。
【0034】
また、図5に示すように、障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より遅い場合、警報制御タイミングの早いカーブ進入警報システム8の出力が優先されるよう制御する。
【0035】
更に、図6に示すように、障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より遅い場合、カーブ進入警報システム8の出力が優先されるが、その後カーブなどに進入して当該カーブ進入警報システム8の出力が終了或いは不要となった場合、優先されなかった障害物警報システム7による出力を実行するよう制御する。
【0036】
また、図7に示すように、停止位置警報システム9による出力タイミングと障害物警報システム7の出力タイミングとが重なった場合、障害物警報システム7の出力が優先されるが、その後障害物がなくなるなどして当該障害物警報システム7の出力が終了或いは不要となった場合、優先されなかった停止位置警報システム9による出力を実行するよう制御する。
【0037】
この構成から、自車両前方における障害物やカーブの存在をドライバに情報提供する際に、障害物の情報提供タイミングとカーブの情報提供タイミングとが重なったならば、次の警報タイミングの早い方の表示を優先するので、警報を受けるドライバの判断が遅れたり、緊急度の高い情報の表示が遅れるといった弊害を取り除くことができる。
【0038】
図8乃至図11は、本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すフローチャートである。
【0039】
図8に示すように、ステップS1にて、上記各システム7〜9は、レーダデバイス1、路車間通信機2、各種センサからの検出結果の入力更新を行った後、ステップS2では、フラグS1をゼロにセットする。尚、フラグS1がゼロにセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7の情報提供制御、警報制御、自動減速制御時における各表示を停止する。
【0040】
ステップS3では、前方に障害物が存在するか判定し、ステップS3での判定がYESで障害物が存在するならば、障害物警報システム7の出力制御に移行するようステップS4に進み、判定がNOで障害物が存在しないならば、表示不要なのでカーブ進入速度警報システム8の出力制御に移行するようにステップS10に進む。
【0041】
ステップS4では、前方に検出された障害物に対して情報提供制御に介入すべきか判定し、ステップS4での判定がYESで情報提供するならば、ステップS5に進み、判定がNOで情報提供しないならばステップS10に進む。
【0042】
ステップS5では、障害物警報システム7による警報制御タイミングT1を算出すると共に、フラグS1を1にセットする。尚、フラグS1が1にセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7の情報提供制御を実行する。
【0043】
ステップS6では、前方に検出された障害物に対して警報制御に介入すべきか判定し、ステップS6での判定がYESで警報するならば、ステップS7に進み、判定がNOで警報しないならばステップS10に進む。
【0044】
ステップS7では、フラグS1を2にセットする。尚、フラグS1が2にセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7の警報制御を実行する。
【0045】
ステップS8では、前方に検出された障害物に対して自動減速制御に介入すべきか判定し、ステップS8での判定がYESで自動減速制御に介入するならば、ステップS9に進み、判定がNOで自動減速制御に介入しないならば、図9のステップS10に進む。
【0046】
ステップS9では、フラグS1を3にセットする。尚、フラグS1が3にセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7の自動減速制御を実行する。
【0047】
図9に示すように、ステップS10では、フラグS2をゼロにセットする。尚、フラグS2がゼロにセットされることで、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の情報提供制御、警報制御、自動減速制御時における各表示を停止する。
【0048】
ステップS11では、進行路前方がカーブであるか判定し、ステップS11での判定がYESでカーブであるならば、カーブ進入速度警報システム8の出力制御に移行するようステップS12に進み、判定がNOでカーブでないならば、表示不要なので、両システムの表示切り替え制御に移行するように図9のステップS18に進む。
【0049】
ステップS12では、進行路前方のカーブに対して情報提供制御に介入すべきか判定し、ステップS12での判定がYESで情報提供するならば、ステップS13に進み、判定がNOで情報提供しないならばステップS18に進む。
【0050】
ステップS13では、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2を算出すると共に、フラグS2を1にセットする。尚、フラグS2が1にセットされることで、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の情報提供制御を実行する。
【0051】
ステップS14では、進行路前方のカーブに対して警報制御に介入すべきか判定し、ステップS14での判定がYESで警報するならば、ステップS15に進み、判定がNOで警報しないならばステップS18に進む。
【0052】
ステップS15では、フラグS2を2にセットする。尚、フラグS2が2にセットされることで、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の警報制御を実行する。
【0053】
ステップS16では、進行路前方のカーブに対して自動減速制御に介入すべきか判定し、ステップS16での判定がYESで自動減速制御に介入するならば、ステップS17に進み、判定がNOで自動減速制御に介入しないならば、図10のステップS18に進む。
【0054】
ステップS17では、フラグS2を3にセットする。尚、フラグS2が3にセットされることで、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の自動減速制御を実行する。
【0055】
図10に示すように、ステップS18では、フラグS3をゼロにセットする。尚、フラグS3がゼロにセットされることで、表示制御装置10は停止位置警報システム9の情報提供制御及び警報制御における各表示を停止する。
【0056】
ステップS19では、進行路前方に一時停止線があるか判定し、ステップS19での判定がYESで一時停止線があるならば、停止位置警報システム9の出力制御に移行するようステップS20に進み、判定がNOで一時停止線がないならば、接近支援の表示は不要なので、発進支援制御を実行するか判定するステップS24に進む。
【0057】
ステップS20では、進行路前方の一時停止線に対して情報提供制御に介入すべきか判定し、ステップS20での判定がYESで情報提供するならば、ステップS21に進み、判定がNOで情報提供しないならばステップS22に進む。
【0058】
ステップS21では、フラグS3を1にセットする。尚、フラグS3が1にセットされることで、表示制御装置10は停止位置警報システム9の情報提供制御を実行する。
【0059】
ステップS22では、進行路前方の一時停止線に対して警報制御に介入すべきか判定し、ステップS22での判定がYESで警報するならば、ステップS23に進み、判定がNOで警報しないならばステップS24に進む。
【0060】
ステップS23では、フラグS3を2にセットする。尚、フラグS3が2にセットされることで、表示制御装置10は停止位置警報システム9の警報制御を実行する。
【0061】
ステップS24では、一時停止線で停止しているか判定し、ステップS24での判定がYESで停止しているならば、発進支援制御を実行するため、ステップS20以降の処理を行い、判定がNOで停止していないならば、図11に示すステップS25に進む。
【0062】
次に、障害物警報システム7とカーブ進入速度警報システム8と停止位置警報システム9との間の表示切り替え制御について図11のフローチャートを参照して説明する。
【0063】
図11に示すように、ステップS25では、フラグS1,S2,S3がゼロにセットされているか判定し、ステップS25での判定がYESでフラグS1,S2,S3がゼロならば、ステップS26に進み、判定がNOでフラグS1,S2,S3がゼロでないならば、ステップS27に進む。
【0064】
ステップS26では、表示制御フラグDをゼロにセットする。尚、フラグDがゼロにセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7、カーブ進入速度警報システム8、停止位置警報システム9のいずれの表示も停止する。
【0065】
ステップS27では、フラグS1,S2が1にセットされているか判定し、ステップS27での判定がYESでフラグS1,S2が1ならば、ステップS28に進み、判定がNOでフラグS1,S2が1でないならば、ステップS31に進む。
【0066】
ステップS28では、上記ステップS5で算出された障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、上記ステップS13で算出されたカーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より早いか判定する(T1<T2)。ステップS28で判定がYESで障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より早いならば、ステップS29に進み、判定がNOで障害物警報システム7による警報制御タイミングT1が、カーブ進入速度警報システム8による警報制御タイミングT2より遅いならば、ステップS30に進む。
【0067】
ステップS29では、障害物警報システム7の出力が優先されるように、表示制御フラグDを1にセットしてステップS31に進む。尚、フラグDが1にセットされることで、表示制御装置10は障害物警報システム7の表示を実行する。
【0068】
ステップS30では、カーブ進入速度警報システム8の出力が優先されるように、表示制御フラグDを2にセットしてステップS31に進む。尚、フラグDが2にセットされることで、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の表示を実行する。
【0069】
ステップS31では、フラグS1,S3が1にセットされているか判定し、ステップS31での判定がYESでフラグS1,S3が1ならば、ステップS32に進み、判定がNOでフラグS1,S3が1でないならば、ステップS33に進む。
【0070】
ステップS32では、停止位置警報システム9に対して障害物警報システム7の出力が優先されるように、表示制御フラグDを1にセットしてステップS39に進む。
【0071】
ステップS33では、フラグS1がゼロ以外にセットされているか判定し、ステップS33での判定がYESでフラグS1がゼロ以外ならば、ステップS34に進み、判定がNOでフラグS1がゼロならば、ステップS35に進む。
【0072】
ステップS34では、表示制御フラグDを1にセットしてステップS39に進む。
【0073】
ステップS35では、フラグS2がゼロ以外にセットされているか判定し、ステップS35での判定がYESでフラグS1がゼロ以外ならば、ステップS36に進み、判定がNOでフラグS2がゼロならば、ステップS37に進む。
【0074】
ステップS36では、表示制御フラグDを2にセットしてステップS39に進む。
【0075】
ステップS37では、フラグS3がゼロ以外にセットされているか判定し、ステップS37での判定がYESでフラグS3がゼロ以外ならば、ステップS38進み、判定がNOでフラグS3がゼロならば、ステップS39に進む。
【0076】
ステップS36では、表示制御フラグDを3にセットしてステップS39に進む。
【0077】
ステップS39では、表示制御フラグDがゼロにセットされているか判定し、ステップS39での判定がYESでフラグDがゼロならば、ステップS40に進み、判定がNOでフラグDがゼロでないならば、ステップS41に進む。
【0078】
ステップS40では、表示制御装置10は障害物警報システム7、カーブ進入速度警報システム8、停止位置警報システム9のいずれの表示も停止する。
【0079】
ステップS41では、表示制御フラグDが1にセットされているか判定し、ステップS41での判定がYESでフラグDが1ならば、ステップS42に進み、判定がNOでフラグDが1でないならば、ステップS43に進む。
【0080】
ステップS42では、表示制御装置10は障害物警報システム7の情報提供制御、警報制御、或いは自動減速制御の画面を表示装置6に表示させてリターンする。
【0081】
ステップS43では、表示制御フラグDが2にセットされているか判定し、ステップS43での判定がYESでフラグDが2ならば、ステップS44に進み、判定がNOでフラグDが2でないならば、ステップS45に進む。
【0082】
ステップS44では、表示制御装置10はカーブ進入速度警報システム8の情報提供制御、警報制御、或いは自動減速制御の画面を表示装置6に表示させてリターンする。
【0083】
ステップS45では、表示制御フラグDが3にセットされているか判定し、ステップS45での判定がYESでフラグDが3ならば、ステップS46に進み、判定がNOでフラグDが3でないならばリターンする。
【0084】
ステップS46では、表示制御装置10は停止位置警報システム9の情報提供制御、或いは警報制御の画面を表示装置6に表示させてリターンする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車両の表示装置が搭載された自動車のシステム構成を示す図である。
【図2】障害物警報システムにおける警報制御が実行されるまでの時間T1の算出方法を説明する図である。
【図3】カーブ進入速度警報システムにおける警報制御が実行されるまでの時間T2の算出方法を説明する図である。
【図4】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すタイムチャートである。
【図5】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すタイムチャートである。
【図6】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すタイムチャートである。
【図7】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すタイムチャートである。
【図8】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態の車両の表示装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図12】障害物警報システムにおいて、自車両前方に車両を検出した場合の情報提供制御時の表示画面例を示す図である。
【図13】障害物警報システムにおいて、自車両前方に車両を検出した場合の警報制御時の表示画面例を示す図である。
【図14】障害物警報システムにおいて、自車両前方に車両を検出した場合の自動減速制御時の表示画面例を示す図である。
【図15】カーブ進入速度警報システムにおいて、自車両前方にカーブを検出した場合の情報提供制御時の表示画面例を示す図である。
【図16】カーブ進入速度警報システムにおいて、自車両前方にカーブを検出した場合の警報制御時の表示画面例を示す図である。
【図17】停止位置警報システムにおいて、自車両前方に一時停止線を検出した接近支援制御の場合の情報提供制御時の表示画面例を示す図である。
【図18】停止位置警報システムにおいて、自車両前方に一時停止線を検出した接近支援制御の場合の警報制御時の表示画面例を示す図である。
【図19】停止位置警報システムにおいて、自車両が一時停止線に停止した発進支援制御の場合の情報提供制御時の表示画面例を示す図である。
【図20】停止位置警報システムにおいて、自車両が一時停止線に停止した発進支援制御の場合の警報制御時の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
1 レーダデバイス
2 路車間通信機
3 レーンマーカセンサ
4 車速センサ
5 ブレーキアクチュエータ
6 表示装置
7 障害物警報システム
8 カーブ進入速度警報システム
9 停止位置警報システム
Claims (3)
- 車両前方に障害物を検出したときに、前方に障害物が存在するという第1情報画面を表示し、当該障害物への到達可能性に関する値を演算し、当該値が所定値を超えて到達可能性が高いときに警報を出力する障害物警報システムと、
車両の進行路前方がカーブであることを検出したときに、前方にカーブがあるという第2情報表示画面を表示し、当該カーブまでの距離が、車速と当該カーブを走行するのに適正な車速とから決定される第1閾値より小さくなったときに、ドライバに警報を出力するカーブ進入速度警報システムとを備え、
前記障害物の情報提供タイミングとカーブの情報提供タイミングとが重なった場合、前記各システムの警報が出力されるまでの時間が算出され、前記警報タイミングが早いほうの一方の情報のみを、当該情報に対応する表示画面として優先して表示させることを特徴とする車両の表示装置。 - 前記一方の情報が表示不要になった後に、他方の情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の車両の表示装置。
- 車両前方に一時停止線があることを検出したときに、前方に一時停止線があるという情報を提供し、当該一時停止線までの距離が第2閾値より小さくなったときに、ドライバに警報を出力する停止位置警報システムを更に備え、
前記障害物の情報提供タイミングと一時停止線の情報提供タイミングとが重なった場合、前記障害物の情報に対応する表示画面を優先して表示させることを特徴とする請求項1に記載の車両の表示装置。
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