JP4701185B2 - カンプトテシン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、特定のカンプトテシン誘導体を製造するための方法に関し、構造中に1個以上のケイ素原子を含む高親油性(高脂溶性)カンプトテシンを大量に製造するための半合成的方法に適用される。
(発明の背景)
高親油性(高脂溶性)カンプトテシン誘導体(HLCD)、特にケイ素系部位を含有する誘導体は、抗癌剤として有効である。ケイ素含有HLCDのうち、最も注目されるものの一つは、IUPACによる命名で(4S)−4−エチル−4−ヒドロキシ−11−[2−(トリメチルシリル)エチル]−1H−ピラノ[3’:4’:6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)−ジオンであり、これは、7−(2’−トリメチルシリル)エチルカンプトテシン(カレニテシン(Karenitecin)(商標)及びBNP1350としても知られる)とも称されるものであり、現在、米国において及び国際的に、ヒトに対する臨床試験がなされている。米国特許第5,910,491号などには、カレニテシン(商標)及び他の関連するHLCD組成物、処方物ならびにその製造方法が記載されている。
現在知られている最も好ましいカレニテシン(商標)の製造方法は、米国特許第6,194,579号(‘579特許)(この文献は本明細書において参照により引用される)、及び2003年7月25日に出願された米国特許出願第10/627,444号に記載及び請求されている。‘579特許において、カレニテシン(商標)及び他のケイ素含有HLCDは、カンプトテシンと、TMS−アルデヒド及び強酸化剤(過酸化水素が好ましい)とを硫酸金属塩の存在下で反応させて、ミニッシ(Minisci)型のアルキル化を起こすことによって製造される。‘579特許に記載されるように、得られたアルキル化部位は、TMS−アルデヒドよりも1個少ない炭素原子を含むというMinisci型アルキル化の典型的な特徴を示した。
先に特許された、カレニテシンの合成方法は、小規模(実験室規模)での生産において有効であったが、効率的な大規模生産を可能にするためには改良が必要であった。改良には、主として、選択されたプロセスパラメータ及び試薬を最適化して収率を高める(それにより不純物を低減する)ことが必要であった。そして医薬有効成分(BNP1350の粉末)の不純物プロファイル(impurity profile)を扱うための分析方法を改良すること、ならびに精製工程を単純化して、使いやすくかつ大規模な製造にも耐え得るようにすることも必要であった。この従来方法では、粗生成物の理論的収率が50〜60%、及びカラムクロマトグラフィー後の単離収率が25〜35%であった。新たな方法では、粗生成物の理論的収率が約80%、及び二回結晶化(double crystallization)後の単離収率が45〜50%であることが示された。
HLCDを合成するための他の従来方法は、米国特許第6,150,343号などにおいて見出すことができる。これらの従来方法は、カンプトテシン骨格の合成に全合成経路を利用する。これらの方法は、半合成方法と比較した場合に、比較的収量が低くかつコストがよりかかるため、大規模な合成操作を行うには実用的でなくかつ効率的でないと考えられる。
前記の2003年7月25日に出願された米国特許出願第10/627,444号には、HLCDを合成するための改変された方法が記載及び請求されている。‘444特許出願に開示される改変方法において、この方法における主な相違は、収率を高めるために、非極性で非プロトン性の溶媒をトリメチルシリルアルデヒド反応体の初期混合物に添加することであった。
(発明の要旨)
本発明の合成方法は、下記式Iを有するHLCDを生産するために適応される。
Figure 0004701185
(式中、Aは−(CH−(ここでmは1〜6である。)であり;ならびにR、R及びRは、個々に、低級アルキル又はアリールである。)
前記方法は、以下の工程で構成されている。
)カンプトテシンを用意して、このカンプトテシンを強酸の溶液に溶解する工程;
b)式:RSi−A−X(II)(式中、Xは、1,3−ジオキソラン−2−イル基である。)を有する化合物を用意して、前記(II)を有機系溶液に溶解する工程;及び
c)前記工程a)及びb)から得られた溶液を強酸化剤の存在下で混合して反応させ、式Iの化合物を生成する工程。
前記強酸は硫酸であってもよく、前記有機系溶液は低級アルコール又はベンジルアルコールであってもよい。
前記工程a)は、金属水和物(例えば、硫酸鉄(II))触媒を強酸の溶液に添加する工程を包含してもよい。
前記式(I)において、R、R及びRはメチル、tert−ブチル又はフェニル(例えば、メチル)であってもよい
程c)は、強酸化剤(例えば、過酸化水素)を前記工程a)及びb)から得られた溶液の混合物に添加する工程を包含してもよい。
この方法は、本質的に一工程でカンプトテシンから好ましい化合物を合成する方法である。周知のように、カンプトテシンは、アジア、及び欧州の一部に主に生息するカンレンボク(camptotheca accuminata)の樹皮から単離することができる。カンプトテシンの活性型は、上記に示されるように(S)−立体異性体であり、この異性体は、GMPグレード又は実質的な純度を有する非GMPグレードのいずれかで、主に中国、インド及び欧州に存在する多くの商業的供給元のうちのいずれかから市販の製品として購入できる。
本発明の方法では、改変されたMinisciアルキル化を利用して、無置換のカンプトテシンから式Iの化合物を合成する。本発明の方法では、初期反応体としてトリメチルシリルアルデヒドの代わりに、重要な中間体の一つとしてトリアルキルシリル−アルキル−環状化合物を利用する。本発明の方法は、従前の半合成方法により実現した収率よりもずっと収率を高め、小規模及び大規模なプロセス操作の両方において、効率的かつ経済的である。
(発明の詳細な説明)
以下に記載される好ましい実施態様は、本発明を完全に網羅することを意図するものではなく、開示された厳密な形式(形態)に本発明を限定することを意図するものでもない。記載される好ましい実施態様は、本発明の原理、その応用及び実用的な用途を説明するため、そしてそれによって当業者にその教示に対する理解を可能にするために、選択され、記載される。
本願において、用語「低級アルキル」とは、合計で1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状炭化水素を意味する。「低級アルキレン」とは、合計で1〜6個の炭素原子を有し、その末端炭素において2つの他の原子に結合される橋架する炭化水素(−CH−)(ここで、xは1〜6である。)を意味する。同様に、「低級アルコール」とは、合計で1〜6個の炭素原子を有するアルコールを意味する。「アリール」とは、縮合又は非縮合芳香族環系を意味し、好ましくは、合計で1〜3個の環を有し、この環の成分はもっぱら炭素原子からなる。
定義された用語の例示としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
低級アルキル − メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチルなど
低級アルキレン − メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレンなど
低級アルコール − メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブチルアルコールなど
アリール − ベンジル、フェニル、ナフチル、フルオレニル、及び置換された誘導体など。
本発明の方法を使用して、上記に示される式Iの化合物を合成する。本発明の方法によって合成される好ましい化合物としては、mが1、2又は3であり、R、R及びRがメチル、tert−ブチル又はフェニルである化合物が挙げられる。本発明の方法は、以下のスキームに示される。
Figure 0004701185
スキーム1は、中間体としてのグリニャール試薬の合成を図示する。この試薬は、カンプトテシンと反応して式Iの化合物を合成するための中間体の生成に使用する。上記に図示されるように、ブロモアルキレン複素環式化合物(例示された2−ブロモエチル−1,3−ジオキソランに限定されない)は、グリニャール様式においてマグネシウム及びヨウ素と反応して、示されるグリニャール試薬を生成する。
Figure 0004701185
スキーム2は、スキーム1で得られた対応するグリニャール試薬からのシリル化反応体の調製を図示する。このスキームにおいて、mは1〜5であり、シラン末端を複素環に結合するアルキレン鎖は、所望に応じて、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。好ましくは、mは1〜3であり、最も好ましくは1であり、最も好ましい最終生成物は、2’−トリメチルシリルエチル−1,3−ジオキソラン(1)である。
スキーム1及び2に示される方法は、好ましくは一工程の単一容器内(シングルポット)での方法である。全ての試薬は、一般的には、商業的供給元から入手可能である。示されるように、クロロトリメチルシランを、スキーム1により得られたグリニャール試薬と、好ましくは非極性かつ非プロトン性の溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF))中で反応させる。
Figure 0004701185
スキーム3は、(S)−カンプトテシンから所望の式Iの化合物への変換を図示する。この変換は、好ましくは、改変されたMinisci型均一アルキル化反応によって達成される。上記に示されるようなMinisci型アルキル化により、「n」個のアルキル炭素を有する反応体に関して、n−1個の炭素原子を有する骨格にアルキル基を置換することが可能である。
本発明の方法において、スキーム3に表されるように、改変されたMinisci型アルキル化のために、複素環式中間体(1)を適切な溶媒に溶解しておく。好ましい溶媒は、適切な共溶媒としての低分子量の薬学的に妥当な溶媒である。次いで、この溶液を、カンプトテシンのN−1基をプロトン化可能な強酸、及び硫酸金属塩中にカンプトテシンを溶解させた溶液に添加する。式Iの化合物を合成する従来の方法においては、反応体が不安定である傾向があった。そして、一つには共溶媒に由来する望ましくない副生成物がその場に(in situ)生成することが原因で、収率が低かった。
カンプトテシン溶液に複素環式中間体(1)を添加した後、強酸化剤(好ましくは過酸化水素)をこの混合物にゆっくりと添加する。次いで、式Iの化合物を単離し、濾過し、洗浄し、そして再結晶により精製する。
以下の具体的な実施例は本発明の方法を例示するが、本発明が、示される試薬、工程又は条件に厳密に限定されるとみなされるべきではない。
実施例1
2−(2−トリメチルシリルエチル)−1,3−ジオキソランの合成
装置の準備:
還流冷却器、オーバーヘッドスターラ及び滴下漏斗を備えたジャケット付きガラス反応容器を、水分が残存しないように準備した。このガラス反応容器を、工程に先立って窒素気流でパージした。
使用した試薬及び他の化学薬品:
無水テトラヒドロフラン =400mL
マグネシウム顆粒 =10グラム(0.411mol)
トリメチルシリルクロライド =36.8mL(0.290mol)
2−ブロモエチル−1,3−ジオキソラン=50グラム(0.276mol)
ヨウ素結晶 =100mg(触媒)
メチルt−ブチルエーテル =300mL
無水硫酸ナトリウム =40g。
プロセス操作:
反応容器に、400mLの市販の無水テトラヒドロフラン(THF)を入れ、次いで10グラムのマグネシウム顆粒を入れて、無水THFのマグネシウム顆粒懸濁液を作製した。次いで、前記懸濁液に、約100mgのヨウ素結晶を導入した。反応媒体中のヨウ素が完全に脱色したことを目視によって確認することにより、グリニャール試薬の生成が完了したことを調べた。この内容物を、冷水循環を使用して0〜5℃に冷却した。いったん反応媒体が所望の温度に達したら、2−ブロモエチル−1,3−ジオキソランを、オーバーヘッド−滴下漏斗(overhead-dropping funnel)を使用して、糸状(thin stream)で加えた。次いで、この反応混合物を、反応温度を周囲温度までゆっくり上昇させながら、約2時間攪拌した。次いで、この反応混合物を、0〜5℃まで再び冷却し、次いで、オーバーヘッド−滴下漏斗を使用して、トリメチルシリルクロライドを糸状で加えた。この反応混合物を周囲温度に到達させ、一晩攪拌した。次いで、揮発性物質を、反応容器から直接留去した。次いで、有機残渣を200mLのメチルt−ブチルエーテル(MTBE)に溶解し、マグネシウムブロマイドクロライド及び過剰のマグネシウム顆粒を濾過して取り除いた。この反応容器を、新たなMTBE(100mL)で洗浄した。有機分を合わせて、反応容器に戻し入れ、80mLのプロセス水で洗浄し、有機分を無水硫酸ナトリウム(40グラム)で乾燥し、濾過及び濃縮して、所望の粗生成物(30グラム)を得た。次いで、この粗生成物を、30mmHgの減圧下、65〜67℃で蒸留して、24.13グラムの無色のオイルを得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ:−0.001(9H,s)、0.56−0.62(2H,m)、1.59−1.67(2H,m)、3.84−4.00(4H,m)、4.82(1H,t,J=4.7Hz)。
実施例2
7−(2−トリメチルシリルエチル)カンプトテシン(BNP1350)の合成
装置の準備:
還流冷却器、オーバーヘッドスターラ及び滴下漏斗を備えたジャケット付きガラス反応容器を準備した。
使用した試薬及び他の化学薬品:
結晶化20S−カンプトテシン =1.3g(3.73mM)
2−(2−トリメチルシリルエチル)−1,3−ジオキソラン=1.56g(8.95mM)
30%過酸化水素 =1.04mL
硫酸鉄(II)・7水和物(ferrous sulfate heptahydrate) =1.3g
t−ブチルアルコール =26mL
30%硫酸 =78mL(原液)
シクロヘキサン =130mL
ジクロロメタン =130mL
無水硫酸ナトリウム =20g
N,N−ジメチルホルムアミド =22mL
亜硫酸ナトリウム =1.04g。
プロセス操作:
反応容器に、78mLの30%硫酸を入れた。攪拌を続けながら、1.3gの結晶化20S−カンプトテシン及び1.3gの硫酸鉄(II)・7水和物を周囲温度で添加した。両成分が硫酸水溶液に完全に溶解するまで攪拌を続けた。上記で得られた黄白色/透明溶液に、26mLのt−ブチルアルコールに溶解した1.56gの2−(2−トリメチルシリルエチル)−1,3−ジオキソランを、オーバーヘッド滴下漏斗を使用して糸状で加えた。添加を完了した後、反応媒体を、冷水循環を使用して15℃に冷却した。いったん反応温度が15℃になったところで、反応温度を15℃〜20℃に維持して、その滴下漏斗を介して1.04mLの30%過酸化水素溶液を糸状に滴下し始めた。この反応混合物を、同じ温度でさらに30分間攪拌した。30分攪拌した後、1.04gの亜硫酸ナトリウムを添加することによって、過剰量の過酸化水素をクエンチした。この時点でインプロセス(in-process)HPLC分析を行い、反応の進行及び生成した不純物のレベルを確認した。
この反応混合物を含む反応容器に、130mLのシクロヘキサンを加えて、内容物を20分間攪拌した。有機層を分離させた。シクロヘキサン分を抜き取り、廃棄物用容器に捨てた。水層を、反応容器に戻し入れた。上記水性反応混合物に、19.5mLの冷プロセス水を添加して、水性分を希釈した。次いで、水層を、攪拌時間15分及び静置時間5分で、各回につき65mLのジクロロメタンを用いて2回抽出した。次いで、水層を廃棄物用容器に捨てた。次いで、ジクロロメタン層を合わせて、前記反応容器に戻し入れた。この有機分を、15分間攪拌して26mLのプロセス水で洗浄した。この洗浄水を、廃棄物用容器に捨てた。次いで、この反応容器に20gの無水硫酸ナトリウムを入れた。得られた懸濁液を15分間攪拌した。この懸濁液を、10グラムのシリカゲル床(60〜100ミクロンサイズ)により濾過して、硫酸ナトリウムを除去した。次いで、このようにして得られた黄白色の有機層を濃縮して、淡褐色の粗生成物(1.25g;粗収率74.7%;HPLC純度=94.8%)を得た。
次いで、この粗生成物を、19.5mLのエチルアルコール中に懸濁し、10分間攪拌した。この固体を焼結漏斗で濾過し、2.6mLのエチルアルコールで1回洗浄し、減圧下、40℃で一晩乾燥した。生成物をHPLCによって分析すると、ピーク領域から純度96.9%であることがわかり、そして重量は1.06gであった。このようにして得られた生成物を、さらに、11mLの無水N,N−ジメチルホルムアミドからの再結晶化により精製した。結晶化後に得られた生成物(0.928g;収率55.40%)は、純度98.9%であることがわかった。DMF再結晶をもう一度繰り返して、0.835g(全収率49.91%)の所望の生成物(BMP1350)を純度99.12%で得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ:0.18(9H,s)、0.90−0.96(2H,m)、1.04(3H,t,J=7.4Hz)、1.82−1.96(2H,m)、3.08−3.14(2H,m)、5.24(2H,s)、5.33(1H,d,J=16.5Hz)、5.76(1H,d,J=16.5Hz)、7.64−7.69(2H,m)、7.80(1H,t,J=7.2Hz)、8.04(1H,d,J=8.4Hz)、8.23(1H,d,J=8.4Hz);
13C NMR(75MHz,CDCl)δ:−1.63、8.08、17.99、24.35、31.80、49.47、66.54、72.99、98.35、118.68、123.45、126.24、126.75、127.84、130.26、130.77、147.11、147.39、149.47、150.31、151.96、157.82、174.07。
本発明は、上記の記載及び実施例によって限定されるものではなく、前記特許請求の範囲によって規定される。

Claims (8)

  1. 式:
    Figure 0004701185
    (式中、Aは、−(CH−であり;mは、1〜6であり;ならびにR、R及びRは、個々に、低級アルキル又はアリールである。)
    で表されるカンプトテシン誘導体を合成するための方法であって、以下の工程で構成される方法。
    )カンプトテシンを用意して、このカンプトテシンを強酸の溶液に溶解する工程;
    b)式:RSi−A−X(II)(式中、Xは、1,3−ジオキソラン−2−イル基である。)を有する化合物を用意して、前記(II)を有機系溶液に溶解する工程;及び
    c)前記工程a)及びb)から得られた溶液を強酸化剤の存在下で混合して反応させ、式Iの化合物を生成する工程
  2. 強酸が硫酸であり、有機系溶液が低級アルコール又はベンジルアルコールである請求項1記載の方法。
  3. 工程a)が、金属水和物触媒を強酸の溶液に添加する工程を包含する請求項1又は2記載の方法。
  4. 、R及びRがメチル、tert−ブチル又はフェニルである請求項1〜3のいずれかの項に記載の方法。
  5. 、R及びRがメチルである請求項1〜4のいずれかの項に記載の方法。
  6. 工程c)が、強酸化剤を前記工程a)及びb)から得られた溶液の混合物に添加する工程を包含する請求項1〜のいずれかの項に記載の方法。
  7. 金属水和物が硫酸鉄(II)である請求項3記載の方法。
  8. 強酸化剤が過酸化水素である請求項記載の方法。
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