JPH029587B2 - - Google Patents

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JPH029587B2
JPH029587B2 JP56059582A JP5958281A JPH029587B2 JP H029587 B2 JPH029587 B2 JP H029587B2 JP 56059582 A JP56059582 A JP 56059582A JP 5958281 A JP5958281 A JP 5958281A JP H029587 B2 JPH029587 B2 JP H029587B2
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JP
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phenothiazine
mmol
hydrochloride
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Takamasa Ozawa
Osamu Sugyama
Itaru Takasu
Yukihisa Goto
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は生理活性物質として有用な新規フエ
ノチアジン誘導体に関する。従来、10―(ジアル
キルアミノアルキル)フエノチアジン誘導体は抗
ヒスタミン剤、精神治療剤ないし精神安定剤、麻
酔増強剤などとして知られている。例えば米国特
許第2645640号及び特公昭29―2434号には、2つ
の窒素原子間に炭素数2ないし5の直鎖状又は側
鎖を有する2価脂肪族鎖基をもつ2―又は4―ハ
ロ―10―(ジアルキルアミノアルキル)フエノチ
アジン誘導体(原特許の表記をIUPAC命名法に
より改称)が開示されており、又特公昭36―
21342号には同系統の物質の改良製法が示されて
いる。後者においては2つの窒素原子間の基は炭
素数2〜6の2価の低級アルキレン基と表現され
ている。しかしこれらの先行技術中に開示された
具体的な化合物は、2つの窒素原子が2個又は3
個の炭素鎖で結合された化合物、即ちエチレン基
若しくはトリメチレン基又はそれらにアルキル側
鎖のついたアルキレン基をもつ化合物ないしは炭
素鎖員数は4又は5であつても側鎖をもたないテ
トラメチレン基又はペンタメチレン基をもつ化合
物に限られていた。又2つの窒素原子の間が、4
個又は5個の炭素鎖で結合されたジメチルアミノ
アルキルフエノチアジン誘導体については、アル
キレン基が(CH2o(ここでnは4又は5)であ
るものについて特開昭55―72116号が知られてい
る。しかしここでも該炭素鎖に分枝や水酸基をも
つものについては何ら記されていなかつた。 本発明は、主として抗しゆよう作用の観点から
生理活性物質として有用な、一般式 (式中、Xは塩素原子又は臭素原子、Yは水素原
子又はメチル基、Zは水素原子又は水酸基、そし
てnは4又は5である) で表わされる新規フエノチアジン誘導体に関す
る。 本発明の物質は2つの窒素原子が4個又は5個
の炭素原子鎖で結合された2―ハロ―10―(ジメ
チルアミノアルキル)フエノチアジン誘導体であ
り、フエノチアジンの窒素原子に燐る炭素原子
(1′―C)に少なくとも1つのメチル基を有する
ことを特徴とする。また本発明は1′―Cの隣接炭
素原子(2′―C)に水酸基を有するものも包含す
る。これらの構造上の特徴を備えた一群の化合物
はこれまで全く知られていなかつた。 本発明に含まれる化合物の代表的な例として先
ず、X=Cl、Y=Z=H、n=4、即ち2―クロ
ル―10―(4′―ジメチルアミノ―1′―メチル―
1′―ブチル)フエノチアジン〔化合物1〕を示
す。このように1′―Cにメチル基1個をもつ本物
質は2―クロルフエノチアジンとω―クロルアル
カノールのp―トルエンスルホン酸エステルとの
塩基縮合剤によるアルキル化反応を経て合成され
る。 即ち、2―クロルフエノチアジンと等モルの4
―クロル―1―メチル―1―n―ブチルトシラー
トとをn―ブチルリチウムを縮合剤として低温で
反応させて得た2―クロル―10―(4′―クロル―
1′―メチル―1′―メチル―1′―ブチル)フエノチ
アジンに大過剰のジメチルアミンを加えて封管中
で反応させると、目的物の化合物1がかつ色粘ち
ゆう油状物質として得られ、その構造はIR、
NMRおよびMS分析から確認された。化合物1
の塩酸塩は融点183―184℃の白色結晶であつた。
本塩酸塩はエールリツヒ腹水ガン細胞に対し、
0.5mM濃度で100%の殺傷率を示し、またP388白
血病しゆよう細胞を腹腔内に移植したマウスに対
し腹腔内投与で139%の延命率を示した。 本発明はこのようなn=4の物質と同様にn=
5の物質についても成立する。化合物1に対応す
るn=5の物質即ち2―クロル―10―(5′―ジメ
チルアミノ―1′―メチル―1′―ペンチル)フエノ
チアジン〔化合物2〕は化合物1と同様の合成法
でかつ色粘ちゆう油状物質として得られる。その
塩酸塩は白色結晶ではあるが吸湿性で融点〜105
℃であり、エールリツヒ腹水ガン細胞に対し同様
の抗しゆよう活性を示した。 既に述べたように本発明の物質は4個又は5個
からなる炭素鎖のうちフエノチアジンの窒素原子
に隣接する炭素原子(1′―C)に少なくとも1つ
のメチル基を有する。上記化合物1及び化合物2
は1′―Cにメチル基を1個もつ化合物の例である
が、メチル基を2個もつ化合物の例としては2―
クロル―10―(5′―ジメチルアミノ―1′,1′―ジ
メチル―1′―ペンチル)フエノチアジン〔化合物
4〕が挙げられる。 このような1′,1′―ジメチル化合物は化合物1
と同様の方法では合成が困難であり、下式で示す
ように2―ハロフエノチアジンとα―ブロムイソ
酪酸エステルとの塩基縮合剤による反応生成物1〜
から炭素鎖を延長する反応を利用して合成され
る。 化合物4は上式でX=Cl、n=5の場合であ
る。化合物4の塩酸塩は結晶状態には取り出せな
かつたが、この物質を塩酸で中和した水溶液を用
い、P388白血病感染マウスに対し腹腔内投与で
123%の延命率を示す抗しゆよう作用が認められ
た。 フエノチアジンの窒素原子からジメチルアミノ
基の窒素原子に向かつて2つ目の炭素原子(2′―
C)に水酸基をもつ(即ちZ=OHである)物質
の例は、上記反応式の3〜に見られる。このような
2―クロル―10―(5′―ジメチルアミノ―2′―ヒ
ドロキシ―1′,1′―ジメチル―1′―ペンチル)フ
エノチアジン〔化合物3〕とそれから得られる2
―クロル―10―(5′―ジメチルアミノ―1′,1′―
ジメチル―1′―ペンチル)フエノチアジン〔化合
物4〕の合成法の詳細は実施例3及び4に記し
た。化合物3は植物の生長に影響を及ぼし、化合
物4は抗しゆよう作用をもつ生理活性物質であ
る。 α―ブロムイソ酪酸エステルに代えて、α―ブ
ロムプロピオン酸エステルを用いることにより、
化合物3および化合物4の合成と同様の方法で
1′―Cに1個だけメチル基をもつ物質が合成でき
る。例えば2―クロルフエノチアジンから2―ク
ロル―10―(5′―ジメチルアミノ―2′―ヒドロキ
シ―1′―メチル―1′―ペンチル)フエノチアジン
〔化合物7〕が得られ、融点210〜213℃のこの塩
酸塩も抗しゆよう活性を有する。既に説明した化
合物2は化合物7をメシル化して還元することに
より得ることもできる。 以上説明してきたような2―クロルフエノチア
ジン誘導体と同様に2―ブロムフエノチアジン誘
導体についても本発明は成立する。 例えば2―ブロムフエノチアジンを用いて化合
物7と全く同様の合成法により2―ブロム―10―
(5′―ジメチルアミノ―2′―ヒドロキシ―1′―メチ
ル―1′―ペンチル)フエノチアジン〔化合物5〕
が得られ、化合物3、化合物2、化合物1、化合
物4にそれぞれ対応するブロム誘導体は、2―ブ
ロム―10―(5′―ジメチルアミノ―2′―ヒドロキ
シ―1′,1′―ジメチル―1′―ペンチル)フエノチ
アジン〔化合物6〕、2―ブロム―10―(5′―ジ
メチルアミノ―1′―メチル―1′―ペンチル)フエ
ノチアジン〔化合物8〕、2―ブロム―10―
(4′―ジメチルアミノ―1′―メチル―1′―ブチル)
フエノチアジン〔化合物9〕、2―ブロム―10―
(5′―ジメチルアミノ―1′,1′―ジメチル―1′―ペ
ンチル)フエノチアジン〔化合物10〕である。こ
れらの2―ブロムフエノチアジン誘導体も2―ク
ロルフエノチアジン誘導体と同様に有用な生理活
性を有する。 かくのごとく合成される一般式()で表わさ
れる化合物は水に難溶性のため、生理活性物質と
して利用する場合には使用する濃度および量にお
いて無毒無害な有機酸もしくは無機酸の水溶性
塩、殊に塩酸塩とするのが便利である。 次に本発明の実施例を示す。 例 1 X=Cl、Y=Z=H、n=4〔化合物1〕 アルゴン雰囲気下−5℃に冷却したエーテル
100mlにn―ブチルリチウム・ヘキサン溶液20ミ
リモル相当量および2―クロルフエノチアジン
4.68g(20ミリモル)を加え、撹拌しながら4―
クロル―1―メチル―1―n―ブチルトシラート
5.54g(20ミリモル)のエーテル(10ml)溶液を
滴下し、0〜5℃で3.5時間反応させた。反応液
を水洗し、有機層を分離乾燥後減圧で濃縮して
8.64gの生成物を得た。これをシリカゲルを担体
とし、ベンゼン―ヘキサン(1:1容)を展開溶
媒として、カラムクロマト法で精製し、アルキル
化生成物1.90g(5.6ミリモル)を得た。 このアルキル化生成物1.75g(5.2ミリモル)
にジメチルアミン2.49g(55ミリモル)を加え、
ボンベ中10〜35℃で3日間反応させた後、塩基性
成分をエーテル抽出し、分離乾燥後減圧で濃縮し
てかつ色粘ちゆう油状の目的化合物1.14g(3.3
ミリモル)を得た。収率63%。その構造は次の分
析値及び塩酸塩の元素分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3050,2970,2940,2860,2815,2770(2725) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.61,1.72(d);2.06(s);3.79,3.90,4.01,
4.12(q,H1);0.8〜2.4;6.5〜7.2(H7) MS(m/e) 346,348;260,262;233,235;232,234;
197,114;58 塩酸塩の融点は183〜184℃であつた。 例 2 X=Cl、Y=Z=H、n=5〔化合物2〕 例1と同様な方法において、原料のトシラート
に5―クロル―1―メチル―1―ペンチルトシラ
ートを用いることにより化合物2が相当するアル
キル化生成物から収率68%で得られ、その構造は
次の分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3050,2965,2940,2860,2815,2770,(2725) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.64,1.75(d);2.17(s);3.85,3.96,4.07,
4.18(q,H1);0.8〜2.5;6.6〜7.5(H7) MS(m/e) 360,362;260,262;232,234;233,235;
197;128;58 例 3 X=Cl、Y=CH3、Z=OH;n=5〔化合物
3〕 アルゴン雰囲気下反応器にマグネシウム5.1g、
エーテル40ml、ヨウ素微小量をこの順に仕込み、
臭化エチル0.2mlを加えて反応を開始させ、次い
で3―ジメチルアミノプロピルクロリド25.5g
(210ミリモル)のエーテル(70ml)溶液を滴下
し、滴下後臭化エチルをさらに0.2ml加え、1時
間還流下に反応させた。これに、2―クロルフエ
ノチアジンとα―ブロムイソ酪酸エチルとの水素
化ナトリウムを縮合剤とする反応で製した2―ク
ロル―10―(1′―カルベトキシ―1′―メチル―
1′―エチル)フエノチアジン18.3g(52.6ミリモ
ル)のエーテル(80ml)溶液を滴下し、滴下後還
流温度で6時間反応させた。反応混合物を氷冷
し、20%塩化アンモニウム水溶液を加えて加水分
解し、塩基性生成物をエーテル抽出し、乾燥後濃
縮して、かつ色粘ちゆう油状の2―クロル―10―
(5′―ジメチルアミノ―2′―オキソ―1′,1′―ジメ
チル―1′―ペンチル)フエノチアジン16.0g
(41.1ミリモル)を収率78%で得た。 次に水素化アルミニウムリチウム1.46g(38.5
ミリモル)のエーテル(70ml)溶液に上記の生成
物14.9g(38.3ミリモル)のエーテル(140ml)
溶液を室温で滴下し、3時間撹拌後氷冷し水35ml
を加えて分解した。エーテル層を分離、乾燥、濃
縮して目的化合物14.0g(35.7ミリモル)を得
た。収率93%。濃縮直後は黄色粘ちゆう油状であ
るが、室温で次第に結晶化した。その構造は次の
分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3360―3390―3180,3060,2975,2940,2860,
2820,2780,(2730) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.25(s),1.36(s),2.30(s);1.1〜2.7;3.7
―4.1;4.7〜5.7;6.9〜7.6 MS(m/e) 分子イオンピーク不検出;274,276;233,
235;198;158;116;58 例 4 X=Cl、Y=CH3、Z=H、n=5〔化合物4〕 例3にて調製した2―クロル―10―(5′―ジメ
チルアミノ―2′―ヒドロキシ―1′,1′―ジメチル
―1′―ペンチル)フエノチアジン8.78g(22.5ミ
リモル)の塩化メチレン(140ml)溶液にトリエ
チルアミン4.7mlを加え、−10℃でメタンスルホニ
ルクロリド1.9ml(24.8ミリモル)を注入し、同
じ温度で3.5時間撹拌して反応させた。白色の固
体が析出してくる。反応後氷水70mlを加えて10分
間撹拌し、有機層を分離、乾燥、濃縮して残分
7.95gを得た。これにエーテル80mlを加えてすば
やく過した。液中には4.90g(10.4ミリモ
ル)のメタンスルホン酸エステルが含まれた。 別反応器中で水素化アルミニウムリチウム0.79
g(20.8ミリモル)のエーテル(40ml)溶液を調
製し、液温を0℃に保ちながら上記液を滴下し
た。0℃で2時間、室温で1.5時間及び還流温度
で2.5時間撹拌を続けた後氷冷し、水30mlとエー
テル80mlとを加えて加水分解した。有機層を分
離、乾燥、濃縮して黄緑色の油状物1.51gを得
た。これをシリカゲルを担体とし、メタノール―
1規定アンモニア水(9:1容)を展開剤として
カラムクロマト法で精製し、目的化合物0.84g
(2.24ミリモル)を黄色油状物として得た。粗収
率22%、これをさらに精製した精製品の収率は5
%であつた。その構造は次の分析値により確認さ
れた。 IR(cm-1)―neat― 3050,2965,2935,2850,2810,2760,(2725) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.36(s),2.16(s),1.0〜2.4,6.7〜7.5 MS(m/e) 374,376;274,276;233,235;232,234;
142;58 例 5 X=Br、Y=H、Z=OH、n=5〔化合物5〕 例3と同様な方法において、原料の2―クロル
フエノチアジンにかえて2―ブロムフエノチアジ
ンを用い、α―ブロムイソ酪酸エチルにかえてα
―ブロムプロピオン酸エチルを用い、さらに還元
剤として水素化リチウムアルミニウムのエーテル
溶液にかえて水素化ホウ素ナトリウムのメタノー
ル溶液を用いることにより、目的化合物を還元収
率60%で得た。その構造は次の分析値及び塩酸塩
の元素分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3515,3050,2960,2930,2850,2815,2770,
(2725) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.40,1.50(d);2.20(s);3.50〜4.00;0.6〜
2.5;5.0〜6.3;6.5〜7.3 塩酸塩の融点は192〜195℃であつた。 例 6 X=Br、Y=CH3、Z=OH、n=5〔化合物
6〕 例3と同様な方法において、原料の2―クロル
フエノチアジンにかえて2―ブロムフエノチアジ
ンを用い、α―ブロムイソ酪酸エチルを用い、さ
らに還元剤として水素化リチウムアルミニウムの
エーテル溶液にかえて水素化ホウ素ナトリウムの
ジオキサン溶液を用いることにより、目的化合物
を還元収率28%で得た。その構造は次の分析値及
び塩酸塩の元素分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3400,3050,2965,2940,2855,2815,2770,
(2720) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CDCl3溶液― 1.18(s);1.30(s);2.18(s);0.6〜2.6;3.2
〜3.9;5.0〜6.0;6.5〜7.5 MS(m/e) 分子イオンピークは不検出;318,320;276,
278;197;116;58 塩酸塩の融点は157〜157.5℃であつた。 例 7 X=Cl、Y=H、Z=OH、n=5〔化合物7〕 例3と同様な方法において、α―ブロムイソ酪
酸エチルにかえてα―ブロムプロピオン酸エチル
を用い、さらに還元剤として水素化ホウ素ナトリ
ウムのメタノール溶液を用いることにより、黄色
粘ちゆう油状の目的化合物を還元収率98%で得
た。その構造は次の分析値により確認された。 IR(cm-1)―neat― 3520―3100,3050,2960,2920,2840,2810,
2770,(2720) 1H−NMR−60MHz(ppm)―CCl4溶液― 1.34,1.45(d);2.08(s);0.95〜1.85;1.85〜
2.60;3.13,3.24,3.35,3.46(q);3.6;4.96;
6.4〜7.2 MS(m/e) 376,378;318,320;260,262;232,234;
198;116;58 塩酸塩の融点は210〜213℃であつた。 塩酸塩の融点及び元素分析値をまとめて次表に
示す。
【表】 上表に示す如く元素分析値は実質的に理論値に
一致した。 例 8 エールリツヒ腹水ガン細胞に対する作用 PH7.4のリン酸緩衝液にエールリツヒ腹水ガン
細胞を106/0.1mlの濃度に浮遊させ、この中に本
発明化合物(塩酸塩)を0.5mM濃度になるよう
に加え、27℃で30分間静かに撹拌した。次にトリ
パンプルーを加えて顕微鏡で殺傷率および細胞凝
集数を観察した。殺傷率とは1/16mm2中の全細胞
数に対すする死滅細胞数の比率であり、又細胞凝
集数とは1/16mm2中の凝集細胞数をいい、いずれ
も数値が高いほど抗しゆよう性が強いと判定され
る。 結果は表―1に例示するように、本発明化合物
のガン細胞殺傷効果は顕著であつた。
【表】 例 9 p388白血病感染マウスに対する作用 106個のしゆよう細胞を腹腔内に移植したCDF1
マウスを1群5〜6匹とし、生理的食塩水を対照
としてこれと本発明化合物(塩酸塩)の溶液とを
1日1回、9日間腹腔内に9回投与し、それぞれ
の生存日数より各化合物の延命効果(T/C%)
を算出した。結果は表―2に例示するように、本
発明化合物による延命効果が認められた。
【表】 投与群の生存日数
* T〓C(%)〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式、 (式中、Xは塩素原子又は臭素原子、Yは水素原
    子又はメチル基、Zは水素原子又は水酸基、そし
    てnは4又は5の整数である) で表わされる新規フエノチアジン誘導体。
JP5958281A 1981-04-20 1981-04-20 Novel phenothiazine derivative Granted JPS57175181A (en)

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