JP4699592B2 - 高温ポリマーの内部着色のための新規化合物 - Google Patents

高温ポリマーの内部着色のための新規化合物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温安定性だけでなく、改善された可溶性を持つ新規な可溶性顔料前駆体に関し、さらにこれら新規な可溶性顔料前駆体を利用する高温ポリマーの内部着色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
優れた特性を有する顔料を形成するための、可溶性顔料前駆体およびin situ(例えば、光感受性組成物、ポリマー、水性分散体、多孔性材料、または表面)でのそれらの熱分解は、EP-A-0648770、EP-A-0648817、EP-A-0654506、EP-A-0654711、EP-A-0742255、EP-A-0742556、EP-A-0761772、EP-A-0764628、EP-A-0892018、EP-A-0718697、WO-98/32802、WO-98/45756、WO-98/45757、WO-98/58027、WO-99/01511、およびWO-99/01512から知られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの可溶性顔料前駆体は最高の要件を適切には満たしていないと判断されている。例えば、多くの顔料前駆体(これらのあるものは容易に可溶化される)は、熱により所望の顔料へ選択的かつ定量的に転化することが不可能である。その他の顔料前駆体は、逆に、優れた熱転化性と、望ましくない低い溶解性を併せ持つ。
【0004】
【課題を解決するための手段】
驚いたことに、新規な置換様式を用いることにより、顔料前駆体の良好な可溶性と優れた熱特性を併せ持つという、従来認識されていなかった可能性が見出された。新規化合物は、これらの分解開始温度以下での流動性が高く、そして、以下に詳述するように、技術的に有意義で、特定の場合ではかなり独特の応用的な利点を提供する。
【0005】
したがって本発明は、式(I):
【0006】
【化4】
Figure 0004699592
【0007】
〔式中、
xは1〜8の整数であり、
Aは、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、インダントロン、イソインドリノン、イソインドリン、ジオキサジン、アゾ、フタロシアニン、またはジケトピロロピロール系列の発色団の基であり、この基は1つ以上のヘテロ原子によってx個のB基と結合し、これらのヘテロ原子はN、O、およびSからなる群から選択され、かつA基の一部を形成し、および
Bは、水素または式(II)もしくは(III):
【0008】
【化5】
Figure 0004699592
【0009】
の基であるが、少なくとも1個のB基は水素ではなく、そして、xが2〜8の場合、B基は同一かまたは異なっていてもよく、
1は、酸素であるか、またはメチレン、メチレンオキシ、およびエチレンからなる群から選択され(その群の各員は非置換であるかまたは1つのR5もしくは2つの基、R5およびR6により置換されている)、あるいは2つの別個の基、R7およびR8であり(R7はR1と同じ原子に結合し、R8はR4と同じ原子に結合している)、
2は、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンからなる群から選択され(その群の各員は非置換であるかまたは1つのR9もしくは2つの基、R9およびR10で置換されている)、あるいは2つの別個の基、R11とR12であり(R11はR1と同じ原子に結合し、R12はR4と同じ原子に結合している)、
1は、OまたはN(R13)であり、
1は水素、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり、
2およびR3は、独立して、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、またはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシであり、
4は、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシ、C5−C6シクロアルキル、C5−C6シクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、あるいは5員環もしくは6員環の飽和または1〜3箇所が不飽和の複素環基であり、R5、R6、R9、R10、およびR12は、独立して、C1−C8アルキルまたはC1−C8アルコキシ、あるいはR6およびR9が一緒に直接結合し、
7およびR8は、独立して、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、またはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシであり、
11は、水素、C1−C8アルキル、またはC1−C8アルコキシであり、
13は、メチルまたはエチルであり、そして
14は、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、フェニル、あるいは5員環もしくは6員環の飽和または1〜3箇所が不飽和の複素環基であり、
同じ炭素原子に結合する2つのメトキシが、結合して1,2−エチレンジオキシを形成するか、あるいはメトキシが同じ炭素原子に結合するエトキシと結合して、1,2−プロピレンジオキシまたは1,3−プロピレンジオキシを形成するか、あるいはメトキシまたはエトキシがα鎖炭素もしくはβ鎖炭素(α−or β-enchained carbon)に結合したエトキシと結合して、ジメチルメチレンを形成することができ、
ただし、
a)R1、R2、R3、R7、またはR11が水素であり、そして、
b)E1が2つの別個の基、R7およびR8であり、かつ、E2がメチレンまたはエチレンの場合、さらに以下の条件:
・R1、R2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は、メトキシまたはエトキシである;
・R2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は、第二級C3−C8アルキル、もしくは第三級C4−C8アルキル、またはC3−C8アルコキシである;
・R2、R3、R7、またはR8は、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンまたはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシである;あるいは
・R4は、C5−C6シクロアルキル、C5−C6シクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、または5員環もしくは6員環の複素環基である:
の少なくとも1つが適用される)〕の化合物を提供する。
【0010】
この定義から明白なように、置換は環状化合物にとって大変重要である。
【0011】
1−C8アルコキシに含まれるC1−C8アルキルは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、または、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、もしくはオクチルのあらゆる異性体(例えばtert−アミルもしくはtert−オクチル等)である。C1−C8アルキルは、好ましくは第二級C3−C8アルキルまたは第三級C4−C8アルキルである。C5−C6シクロアルコキシに含まれるC5−C6アルキルは、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
【0012】
1−C8アルコキシに含まれるC2−C8アルキレンは、直鎖、分枝鎖、または環状であってもよい。例えば、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、またはブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレンの異性体、あるいはシクロペンチレン、シクロへキシレンもしくはシクロオクチレンである。
【0013】
5員環もしくは6員環の飽和または1〜3箇所が不飽和の複素環基は、例えば、2−または3−フリル、2−または3−チエニル、1−ピリル、2H−2−ピリル、2H−2−ピラニル、4H−4−ピラニル、2−または4−ピリジル、1−、2−、3−、または4−ピペリジル、1−、2−、または3−ピロリジニル、あるいはイミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、キヌクリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、モルフォリニル、フリル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、またはテトラヒドロピラニルのあらゆる異性体である。
【0014】
式(II)中のカルボキシル基に結合する二環基の例は、例えばツジル(thujyl)、カリル、ピニル、ボルニル、ノルカリル、ノルピニル、またはノルボルニル等の環状テルペン基である。
【0015】
1は、好ましくは酸素、メチレン、または2つの別個の基、R7およびR8であり、特にはメチレンまたは2つの別個の基、R7およびR8である。
【0016】
2は、好ましくはエチレンまたは2つの別個の基、R11およびR12である。
【0017】
1は、好ましくはOである。
【0018】
1は、好ましくは水素、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシである。
【0019】
2、R3、およびR4は、好ましくは水素またはC1−C8アルキルである。
【0020】
5、R6、R9、R10およびR12は、好ましくはメチル、第二級C3−C8アルキル、または第三級C4−C8アルキルである。
【0021】
7、R8、およびR11は、好ましくは水素またはメチルで、特に水素である。
【0022】
14は、好ましくはC1−C8アルキルである。
【0023】
好ましいものは、カルボキシル基を除くと、最大で3つの更なる酸素原子、特には0または1〜2の更なる酸素原子、特に好ましくは0または1つの更なる酸素原子を含有するB基である。カルボキシル基を除くB基が2つまたは3つの更なる酸素原子を含有する場合、カルボキシル基中以外の、このB基中の炭素原子が、1個より多くの酸素原子に結合しないことが好ましい。
【0024】
好ましい基は、非対称(asymmetrical)である式(II)または式(III)の基である。特に好ましい基は、式(IV)または(V):
【0025】
【化6】
Figure 0004699592
【0026】
(式中、R15は−CR1711であり、および、R16は−CR23−CR4812または−CR23−G114であり、ならびにR2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は第二級C3−C8アルキルまたは第三級C4−C8アルキルであり、特に第三級ブチル、第三級アミル、または2,4−ジメチル−2−ペンチルである)の基である。
【0027】
とりわけ特別に好ましい基は、式(II)、特に式(IV)の基である。
【0028】
本発明の化合物では、改善された熱特性が注目に値する。多くのポリマーへの練込み中に慣例的な、約140℃〜約220℃の温度では、それらは、通常は完全に溶解し、顔料へ分解することはなく、非常に均質に内部に分散する。冷却すると、それらはポリマー内で再結晶化する。これは、例えば、ジケトピロロピロールに、優れた、特に均質な色および/または蛍光着色を与える。
【0029】
その一方で、本発明の化合物は、約220℃〜300℃の温度で非常に穏やかに分解する。その結果、ポリマーを損傷し得る長期加熱を、実質的にまたは完全に回避できる。加えて、従来技術の顔料前駆体よりも緻密で、ずっとより透明で、等積で、かつより低い二色性の顔料粒子が得られ、このことは繊維において、そして、特に射出成形の工程における、特別な利点である。
【0030】
したがって、本発明はさらに、ポリマーの内部着色方法であって、加工前または加工中に、式(I)の少なくとも1種の化合物をポリマーへ添加し、その加工が220〜330℃、好ましくは250〜320℃、特に280〜300℃での押出し、射出成形、または紡糸の形式をとることを特徴とする方法を提供する。
【0031】
上述のように、本発明の化合物は、高温で非常に迅速に顔料を形成する。しかし、それらの色がずっとより低温で既に変化し始めていることは、大変意外な発見であった。以下の数例で説明するように、温度に応じて、異なる色を得ることが可能である。中間色は、式(I)の部分的に分解した化合物によるものと思われる;それは、式(I)の化合物および式 A(H)x(VI)の顔料の同時の存在によるか、またはいくつかの中間体の存在のいずれかに起因する可能性がある。中間色のために好ましい発色団は、キナクリドン、ペリレン、インジゴ、アゾ、およびフタロシアニンであり、最も好ましくはキナクリドンおよびインジゴの発色団である。
【0032】
中間色は興味深く、純粋に装飾目的での使用が可能である。より高温に加熱することにより、これらはさらに顔料色素(pigmentary colour)へ変性することができ、こうして熱変色性媒体中、特にセキュリティー品中での使用が可能となる。好ましい使用は、複合品の1つ以上のポリマー部分〔例えばセキュリティー品(限定されないが例としてIDカード、銀行カード、クレジットカード、社員証、伝票、通帳、自動車免許証、あるいはその他のあらゆるバッジ、パス、または許可証)の支持体と透明カバーの間で積層された任意形状の透明フィルム、テープ、またはパッチ〕の選択的内部着色である。本発明の即時の中間的熱変色性色素(instant intermediate, thermochromic colour)を含むセキュリティー品の偽造は、当業者には明白な理由でほとんど困難であるが、もちろん潜在的偽造者へ開示するべきではない。
【0033】
したがって本発明はまた、式(I)の化合物の部分的熱分解から得られる生成物により、または式(I)の化合物および式 A(H)x(VI)の顔料からなる群から選択される2つの化合物により、内部着色されたポリマーを含む熱変色性材料も提供する。好ましい実施例では、該材料が複合体、特にセキュリティー品に含まれる。
【0034】
ポリマーは、好ましくはポリオレフィン、ポリエステル、またはポリアミドで、特にはポリプロピレン、あるいは他のエンジニアリングプラスチック(例えばポリイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリーレン、ポリアリーレンスルフィド、ポリエポキシド、ポリフェニレンオキシド、またはABS)である。
【0035】
加えて、式(I)の化合物の多くは、分解点よりも低い融点を有するが、それでもなお分解点は着色材料の分解開始には至らない有用な範囲に位置する。このため、あらゆる種類の材料(例えば国際公開第00/27930号パンフレットまたは欧州特許出願公開第1044945号(EP-A-1044945)明細書に記載の多孔性金属酸化物層または焼結材料)を、より強い色の濃さで有意に着色することが可能となる。欧州特許出願公開第0742556号明細書に開示される顔料塗布を、平滑面上で行うことも可能であり、その場合、式(I)の化合物の改善された熱特性により、驚くほど良好な結果が得られることが保証される。
【0036】
したがって本発明は、液状形態か、または少なくとも25%の重量濃度で不活性液体に溶解され、多孔性材料の細孔に入り、その後熱により式 A(H)x(VI)の顔料へ転化される、少なくとも1種の式(I)の化合物を含む、多孔性材料の着色方法も提供する。
【0037】
有用な溶媒には、例えば、炭化水素、アルコール、アミド、ニトリル、ニトロ化合物、N−複素環、エーテル、ケトン、およびエステルが挙げられ、1箇所または数箇所が不飽和結合(singly or multiply unsaturated)であっても、あるいはハロゲン化されていてもよい。例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーエル、アセトン、メチルエチルケトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、2−メトキシエタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジン、ピコリン、キノリン、トリクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アニソール、およびクロロベンゼンである。これ以外の例を標準的な作業から取り入れてもよい。溶媒は2種以上、例えば3〜5種の液体の混合物であってもよい。さらなる詳細は、国際公開第98/58027号パンフレットまたは国際公開第00/36210号パンフレットから取り入れてもよい。
【0038】
式(I)の化合物は、反応性押出し、カラーフィルタ、熱拡散媒体、インクジェット式印刷分散体、電子写真式光受容器において、または木材の着色で、改善された熱特性から当業者には容易に明らかとなる、重要な実用利益を与えることができ、これらの加工は、例えば、EP-A-0654711、EP-A-0718697、EP-A-0892018、WO-98/45756、WO-98/58027、WO-99/01511、またはWO-00/36210からそれ自体公知であるが、これまで公知化合物の物性(特に可溶性⇔分解点)の組み合わせが不完全であると、十分満足のいく結果は得られない。
【0039】
式(I)の化合物は、個々に、あるいは式(I)の他の化合物または他の顔料前駆体(これらは、例えばEP-A-0648770、EP-A-0648817、EP-A-0654506、EP-A-0742255、EP-A-0761772、WO-98/32802、WO-98/45757、WO-99/01512、WO-00/17275またはPCT/EP-00/3085において開示される)との混合形態で使用してもよい。
【0040】
これは、例えば固溶体または混晶を生成するのに使用でき、その場合、所望の目的に応じて、同一または異なる分解点を有するホスト成分およびゲスト成分を用いることも可能である。異なる分解点を有するホスト成分とゲスト成分を使用する場合、ホスト成分の分解点はゲスト成分の分解点よりも低温であっても、または高温であってもよい。
【0041】
好ましい実施態様は、式(I)の化合物60〜99.9重量%、およびAとは異なるA′と同じ発色団種の熱的にはより不安定な1種または2種類の化合物0.1〜40重量%を含む2成分または3成分混合物(好ましくは、式(I)の化合物99.5〜95重量%、およびAとは異なるA′と同じ発色団種の熱的にはより不安定な化合物0.5〜5重量%の2成分混合物)を使用することである。
【0042】
Aとは異なるA′と同じ発色団種の熱的にはより不安定な化合物は、特に好ましくは式(VII):
【0043】
【化7】
Figure 0004699592
【0044】
(式中、
x′は1〜8の整数で、そして、
A′は、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、インダントロン、イソインドリノン、イソインドリン、ジオキサジン、アゾ、フタロシアニン、またはジケトピロロピロール系列の発色団の基であり、この基は1つ以上のヘテロ原子によりx′個の−COOR17基と結合し、これらのヘテロ原子はN、O、およびSからなる群から選択され、かつA′基の一部を形成し、そして、R17はあらゆる所望の第三級基である)の化合物である。特に慣例的なR17基として、例えばtert−ブチル、tert−アミル、2−メチル−3−ブテン−2−イル、2−メチル−3−ブチン−2−イル、4−オキサ−2−ペンチルまたは4、7−ジオキサ−1−メチル−2−オクチルを挙げることができるが、これは上記引用刊行物に引用される公知の基をほんの一部選択したものであり、これにより、さらなる例が本発明に組み入れられることは明白である。
【0045】
とりわけ特別に好ましいものは、式(VII)の化合物〔ここで、その基本構造A′(H)x′(VIII)が式(I)の化合物の基本構造A(H)x(VI)と一緒に相乗効果につながることが知られており、式(I)の化合物が式(VII)の化合物よりも高い分解温度を有する場合に、その知られた効果がかなり増大する〕である。これに反して、式(I)および式(VII)の化合物が一体となって同時に顔料へ熱分解する場合に、その効果が最大となる(特願平11−305032号参照)と予想されるため、これは大変驚くべきことである。
【0046】
この例は、式(I)および式(VII)の2種の1,4−ジケト−3、6−ジアリールピロロ〔3,4−c〕ピロール(ここで、アリールが、式(I)ではフェニル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリル、p−シアノフェニル、tert−ブチルフェニル、またはビフェニルで、かつ式(VII)ではm−シアノフェニルである)の混合物を使用することである。A(H)x(VI)およびA′(H)x′(VIII)とを含む、対応する組成物は、欧州特許出願公開第0748851号明細書から知られる。
【0047】
これらの混合物が、特に対応する公知組成物との比較で、透明性と色彩性(特に色の濃さと彩度)において非常に驚くべき利点をもたらすのは、特に、少なくとも220℃の温度で加工されるポリマー(例えば240〜約330℃のポリプロピレン)においてである。
【0048】
式(I)の化合物は、公知の方法に類似して得られる、公知顔料およびクロロギ酸(chloroformic)エステルまたはピロカーボネートから従来法により調製できる。顔料前駆体の出発材料として有用なピロカーボネートの公知の調製法は、例えば欧州特許出願公開第0764628号明細書またはCH−2585/98に開示される。
【0049】
Aは、基本構造A(H)x(VI)を有する公知の発色団の基であるが、x個のB基に結合する各へテロ原子においては、Aは好ましくは少なくとも1つの直接隣接した、または共役したカルボニル基、例えば
【0050】
【化8】
Figure 0004699592
【0051】
【化9】
Figure 0004699592
【0052】
【化10】
Figure 0004699592
【0053】
(式中、Zは例えば
【0054】
【化11】
Figure 0004699592
【0055】
である)を有し、そして、さらに各場合においては、例えば上述の特許出願に開示されるか、またはWilly Herbst and Klaus Hunger in “Industrial Organic Pigments”(ISBN 3-527-28161-4, VCH/Weinheim 1993)に記載される、それらのすべての公知誘導体も有する。
【0056】
基本構造A(H)x(VI)が、カラーインデックス(Color Index)の ピグメントイエロー(Pigment Yellow) 13、ピグメントイエロー 73、ピグメントイエロー 74、ピグメントイエロー 83、ピグメントイエロー 93、ピグメントイエロー 94、ピグメントイエロー 95、ピグメントイエロー 109、ピグメントイエロー 110、ピグメントイエロー 120、ピグメントイエロー 128、ピグメントイエロー 139、ピグメントイエロー 151、ピグメントイエロー 154、ピグメントイエロー 175、ピグメントイエロー 180、ピグメントイエロー 181、ピグメントイエロー 185、ピグメントイエロー 194、ピグメントオレンジ(Pigment Orange )31、ピグメントオレンジ71、ピグメントオレンジ73、ピグメントレッド(Pigment Red)122、ピグメントレッド144、ピグメントレッド166、ピグメントレッド184、ピグメントレッド185、ピグメントレッド202、ピグメントレッド214、ピグメントレッド220、ピグメントレッド221、ピグメントレッド222、ピグメントレッド242、ピグメントレッド248、ピグメントレッド254、ピグメントレッド255、ピグメントレッド262、ピグメントレッド264、ピグメントブラウン(Pigment Brown )23、ピグメントブラウン41、ピグメントブラウン42、ピグメントブルー(Pigment Blue )25、ピグメントブルー26、ピグメントブルー60、ピグメントブルー64、ピグメントバイオレット(Pigment Violet)19、ピグメントバイオレット29、ピグメントバイオレット32、ピグメントバイオレット37、3,6−ジ(4′−シアノ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオン、3,6−ジ(3,4−ジクロロ−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオン、または3−フェニル−6−(4′−tert−ブチル−フェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオンである、それらの可溶性発色団によって、特別の有用性が提供される。
【0057】
特に、式(II)の2つの基を含む式(I)の3,6−ジアリールピロロ〔3,4−c〕ピロール−1,4−ジオンを挙げることができる。
【0058】
本発明による式(I)の化合物は、約140〜220℃の温度で加工される高分子量有機材料の内部着色のために非常に有用な蛍光染料でもある。
【0059】
本発明による式(I)の化合物で蛍光着色できる有用な高分子量有機材料の例は、例えば、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリ(ビニルクロライド)、ポリ(ビニルフロライド)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(アルキルビニルエーテル)、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリアルカジエン、およびポリカーボネート等のビニルポリマーである。高分子量有機材料は、天然または人工起源でもよく、慣例的には103〜108g/molの範囲の分子量を有する。
【0060】
着色される高分子量有機材料に基づき、本発明による式(I)の化合物は、0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜10重量%の量で使用できる。
【0061】
適切であれば、例えば安定剤、可塑剤、充填剤、またはその他の着色付与(colour-conferring)成分(例えば白色顔料、着色顔料、または黒色顔料等)等の慣例的添加剤を、あらゆる望ましい慣例的な量で添加してもよい。次に、着色材料は、例えば圧延、プレス加工(pressing)、押出し、塗布、流し込み成形、射出成形、または粉体被覆等の従来法により、望ましい最終形態にされる。
【0062】
それにより得られる蛍光着色では、量子効率と均質性が特に高いため、注目に値する。
【0063】
したがって、本発明はさらに、140℃〜220℃のガラス転移点(Tg)を有し、かつ全体重量に基づき、式(I)の化合物0.1〜10重量%をバルク中に含む、高分子量有機材料を提供する。
【0064】
【実施例】
以下の実施例は本発明を例示するものである。%値は、他に説明がない限りは、重量での値である。
【0065】
実施例A1:炭素上のロジウム(5%)(rhodium on carbon (5%))20gを用いて、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール410.0gを、60℃、40barでエタノール820ml中で21時間水素化した。反応を完了させるために、圧力を120barに上昇させ、さらに炭素上のロジウム(5%)10gを添加して、そして、水素化を100℃で17時間続けた。触媒を濾過し、溶媒を減圧下留去し、そして、残渣を高真空下蒸留し、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノン(異性体混合物)380.43g(理論値の91%)を無色液体として得た。
沸点:79〜86℃/0.22mbar
【0066】
エーテル1800ml中の水素化アルミニウムリチウム34.3g(903mmol)懸濁液へ、エーテル200ml中の2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノン(異性体混合物)380gを4時間かけて激しく攪拌しながら滴加し、次にそのバッチを23℃で1時間攪拌し、そして激しく攪拌しながら5%塩酸500mlと混合した。有機相を分離して、各回250mlの水で2回洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発乾固させ、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキサノール(異性体混合物)337.80g(理論値の88%)を無色ワックス状として得た。
【0067】
実施例A2:炭素上のロジウム(5%)50gを用いて、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール500.0gを、60℃、100barでメタノール1200ml中で12時間水素化した。触媒を濾過して、エタノールで洗浄した。溶媒を減圧下留去し、残渣を高真空下蒸留し、2,6−ジ−tert−ブチル−シクロヘキサノン494.3g(理論値の97%)を無色結晶と無色液体との混合物として得た。
異性体の沸点:63℃(0.1mbar)および67℃(0.08mbar)。
これらの生成物を実施例A1と同様に2,6−ジ−tert−ブチル−シクロヘキサノールに転化した。
【0068】
実施例A3:Chem. Ber. 109, 2628 (1976)に記載されるように、1−(2−フリル)−2−プロパノールを調製した。NMR(CDCl3)〔ppm〕:δ=7.32(d,1H)、6.30(t,1H)、6.09(d,1H)、4.06(m,1H)、2.76(m,2H)、2.24(s,1H)、1.22(d,3H)
【0069】
実施例B1〜B17:(一般的規定)水素化ナトリウム11.14gをトルエン100mlで洗浄して、トルエン400mlと共に90℃まで加熱した。この懸濁液に、トルエン30ml中の下記で特定したアルコール278.4mmolの混合物を激しく攪拌しながら滴加し、次にその混合物を90〜110℃で1時間保持した。懸濁液を5℃に冷却して、次に温度が10℃を超えないように激しく攪拌しながら二酸化炭素を注入した。ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド1.06g、ピリジン0.72ml、およびトルエンスルフォニルクロライド22.12gを添加した後、1.5時間後に二酸化炭素の注入を終え、そして、そのバッチを20〜25℃で15〜20時間攪拌した。10%硫酸100mlを激しく攪拌しながら、この典型的な黄色〜赤色がかった懸濁液をこれに徐々に滴加し、混合物を23℃で30分間攪拌した。水相を分離して、有機相を水で3回抽出し、MgSO4で乾燥して、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣を高真空下蒸留に付し、ジカーボネート(dicarbonate)を沸点により分留する(fractionally distilled)か、または不純物のみを蒸留で除去した。
【0070】
【表1】
Figure 0004699592
【0071】
実施例C1〜C14:(一般的規定)顔料を、ジカーボネート、テトラヒドロフラン、および4−ジメチルアミノピリジンと混合して、その混合物を攪拌した。反応が終了した後、コットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタ(a glass microfilter supporting a cotton filter)で混合物を濾過し、溶媒を減圧下蒸発し、所望の生成物をアルコールで沈殿させて再結晶化した。沈殿物を吸引濾過して減圧下乾燥した。
【0072】
実施例C1:3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン(ピグメントレッド 254)2.14g、実施例B1から得られる4−ヘプチルピロカーボネート7.26g、4−ジメチルアミノピリジン0.30g、および乾燥テトラヒドロフラン150mlを混合し,その混合物を室温で165分間攪拌した。コットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタで懸濁液を濾過し、溶媒を減圧下蒸発させて、残渣をイソプロパノール50mlと混合した。16時間後に沈殿物を吸引濾過して、減圧下乾燥し、2,5−ジ−4−ヘプチルオキシカルボニル−3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン1.90g(理論値の49%)を橙色結晶として得た。
【0073】
NMR (CDCl3) 〔ppm〕: ( = 7.67 (d,4H), 7.46 (d,4H), 4.98 (m,2H), 1.55 (m,8H), 1.30 (m,8H), 0.90 (t,6H).
元素分析〔%〕:理論値: C 63.65 H 5.97 N 4.37 Cl 11.05;
C34H38N2O6Cl2 実測値: C 63.45 H 5.60 N 4.35 Cl 11.06.
融点および分解点は次の表に報告する。
【0074】
実施例C2:3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン4.28g、実施例B2から得られる2−ペンチルジカーボネート5.91g、4−ジメチルアミノピリジン0.40g、および乾燥テトラヒドロフラン500mlを混合して、その混合物を55℃で4時間攪拌した。コットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタで懸濁液を吸引濾過し、溶媒を減圧下蒸発させて、残渣をイソプロパノール50mlと混合した。30分後に沈殿物を吸引濾過し、イソプロパノール15mlで洗浄し、そして、黄色生成物を減圧下乾燥させて、2,5−ジ−2−ペンチルオキシカルボニル−3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン2.86g(理論値の41%)を黄色粉末として得た。
【0075】
NMR (CDCl3) 〔ppm〕: ( = 7.65 ppm (d,4H), 7.46 (d,4H), 4.98 (m,2H), 1.67-1.35 (m,8H), 1.26 (d,6H), 0.88 (t,6H).
元素分析〔%〕:理論値: C 61.54 H 5.16 N 4.78 Cl 12.11;
C30H30N2O6Cl2 実測値: C 61.72 H 5.14 N 4.92 Cl 12.05.
融点および分解点は次の表に報告する。
【0076】
実施例C3:3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン4.28g、実施例B3から得られる2−ヘプチルジカーボネート7.26g、4−ジメチルアミノピリジン0.20g、および乾燥テトラヒドロフラン300mlを混合して、その混合物を55℃で4時間攪拌した。コットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタで懸濁液を吸引濾過し、溶媒を減圧下蒸発させて、残渣をイソプロパノール100mlと混合した。30分後に沈殿物を吸引濾過し、イソプロパノールで洗浄して、減圧下乾燥させると、2,5−ジ−2−ヘプチルオキシカルボニル−3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン3.46g(理論値の45%)を橙色結晶として得た。
【0077】
NMR (CDCl3) 〔ppm〕: ( = 7.67 (d,4H), 7.45 (d,2H), 4.67 (q,2H), 1.53 (m,2H), 1.48 (m,2H), 1.28 (m,16H), 0.88 (t,6H).
元素分析〔%〕:理論値: C 63.65 H 5.97 N 4.37 Cl 11.05;
C34H38N2O6Cl2 実測値: C 63.51 H 5.95 N 4.30 Cl 11.12.
融点および分解点は次の表に報告する。
【0078】
実施例C4〜C14:異なるピロカーボネートを使用して、実施例C1〜C3を繰り返した。結果を次の表に報告する(mp=融点、dec.=分解点)。
【0079】
【表2】
Figure 0004699592
【0080】
実施例C15:3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン2.14g、60%水素化ナトリウム0.72g、およびTHF150mlを混合して、50℃で30分間攪拌した。これに続いて4−ジメチルアミノピリジン0.30gを添加して、そして実施例B1から得られる4−ヘプチルピロカーボネート3.60gを滴加し、そして、50℃でさらに40分間攪拌した。一夜放置した後、水2mlを添加して、そのバッチをコットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタで吸引濾過した。溶媒を減圧下蒸発させて、残渣をメタノール20mlと混合した。沈殿物を吸引濾過し、減圧下乾燥し、2−(4−ヘプチル)オキシカルボニル−3,6−ジ−(4′−クロロフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン0.32g(理論値の20%)を橙色粉末として得た。
【0081】
NMR (CDCl3/DMSO) 〔ppm〕: ( = 10.01 (b,1H), 8.56 (d,2H), 7.72 (d,2H), 7.49 (d,2H), 7.47 (d,2H), 5.02 (p,1H), 1.68-1.25 (m,8H).
元素分析〔%〕:理論値: C 62.53 H 4.84 N 5.61 Cl 14.20;
C26H24N2O4Cl2 実測値: C 61.89 H 4.71 N 5.21 Cl 13.96.
分解点は次の表に報告する。
【0082】
【表3】
Figure 0004699592
【0083】
実施例C16:ピグメントレッド 264 2.64g、〜60%の水素化ナトリウム0.96g、および乾燥テトラヒドロフラン150mlを混合して、その混合物を55℃で9時間攪拌した。(−)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルクロロホルメート5.25gを添加した後、そのバッチを55℃でさらに20時間攪拌した。コットンフィルタ支持ガラス製マイクロフィルタで懸濁液を濾過し、溶媒を減圧下蒸発させて、そして、残渣をイソプロパノール100mlと混合した。沈殿物を吸引濾過し、イソプロパノール50mlで洗浄して、減圧乾燥し、2,5−ジ−(−)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシルオキシカルボニル−3、6−ジ−(ビフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン2.57g(理論値の54%)を橙色粉末として得た。
【0084】
NMR (CDCl3): ( = 7.84 ppm (d,4H), 7.70 (d,4H), 7.63 (d,4H), 7.45 (t,4H), 7.38 (d,2H), 4.80 (dt,2H), 2.15 (m,2H), 1.91 (dp,2H), 1.68 (m,4H), 1.44 (m,6H), 1.35 (m,4H), 0.89 (dd,12H), 0.79 (d,2H).
元素分析〔%〕:理論値: C 77.58 H 7.01 N 3.48;
C52H56N2O6 実測値: C 76.65 H 7.13 N 3.52.
融点および分解点を以下の表に報告する。
【0085】
実施例C17〜C33:他の顔料を使用して、実施例C1〜C15を繰返した。
融点および分解点を次の表に報告する。
【0086】
【表4】
Figure 0004699592
【0087】
実施例C34:インジゴ30.0gを水700ml中の水酸化ナトリウム71.85g溶液に添加して、その混合物を23℃で30分間攪拌した。次に、水800ml中の亜ジチオン酸ナトリウム139.35g溶液を添加して、その混合物を温度制御下50℃で1.5時間攪拌した。次に、実施例B1の生成物42.29gを添加して、そのバッチを50℃でさらに20時間攪拌した。わずかな沈殿物を含有する黄色の懸濁液に、酢酸エチル800mlを添加して、二相混合物を20分間急速に攪拌した。水相を分離して、酢酸エチル200mlで抽出した。水300mlで有機相を3回洗浄し、次にそれを合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、そして、コットンフィルター支持ガラス製マイクロフィルタで濾過した。溶媒を減圧下蒸発させ、褐色の結晶を得た。それをエタノールで懸濁し、濾過して、濾過液が無色になるまでエタノールで洗浄した。減圧下乾燥した後、NMRで確認した次式:
【0088】
【化12】
Figure 0004699592
【0089】
の生成物40.7g(理論値の65.1%)を得た。
【0090】
実施例D1:実施例C11の生成物10.1g、米国特許第5,484,943号(US-A-5484943)明細書により調製される2,5−ジ−tert−アミルオキシカルボニル−3,6−ジ−(3−シアノフェニル)−ピロロ〔3,4,c〕ピロール−1,4−ジオン0.4g、およびポリプロピレン粉末(MOPLEN FLF20(登録商標))989.5gを完全に混合して、次に2軸スクリュー押出機(twin-screw extruder)(Collin)で230℃で押出成形した。この段階では、プラスチック中に完全に溶解していた潜在する顔料(latent pigment)が残った。得られたペレットは均質であり、蛍光が強い。
【0091】
実施例D2:実施例D1の生成物を300℃で再び押出し、顔料を選択的かつ完全に再成形した。
【0092】
実施例D3:実施例D2のペレットをESL(登録商標)紡糸ユニット(ESL spinning unit)中で260℃で紡糸して繊維にした。こうして得られたこの繊維は、鮮やかな赤色であった。
【0093】
実施例D4:窒化ホウ素4.13g、ジブチルフタレート1.65g、ステアリン酸亜鉛0.083g、およびビニルポリマー4.13gを練り合わせ、均質な化合物を形成させ、次に直径12mm、厚さ1mmのプレートへ成形した。これらのプレートを180℃で15時間乾燥して、次に不活性ガス下1000℃で40時間焼結した。次に、あらゆる残りの炭素をゆっくりとした緩やかな空気流下700℃で酸化して、白色多孔性の小板を得た。キシレン中のペルヒドロポリシラザン溶液20重量%を含む溶液中に、冷却した小板を20時間浸漬した。再び小板を不活性ガス下600℃で10時間加熱して、次に酸素の存在下で1時間かけて室温に冷却した。小板の機械的性質を改善するために、この工程を1回以上反復してもよい。これにより、大変良好な機械的性質を有する多孔性焼結ホウ化物材料(porous sintered boridic material)が得られた。
【0094】
実施例D5:テトラヒドロフラン中の実施例C11の生成物の67%溶液に、実施例D4の小板を浸漬し、次に室温で風乾した。次に、こうして処理した小板を、次に300℃で20分間加熱し、この間顔料を再形成させた。こうして得られる小板は、極めて高い色彩度および輝度を呈する。また、それらは非常に高い耐光堅牢度も有し、未処理の小板と比較すると、機械的性質は不利には影響されない。
【0095】
実施例D6:実施例D4の小板を、トルエン中の実施例C5の生成物の25%溶液中で処理し、次に顔料を実施例D5と同様に再生した。こうして得られた小板は、実施例D5のものと同様の性質を有する。
【0096】
実施例D6:厚さ6mmの酸化アルミニウム層で覆われた、80x30x3mmの寸法のアルミニウムプレートを、テトラヒドロフラン(THF)20ml中の実施例C11の生成物10gの溶液で30秒間攪拌した。プレートから過剰な溶液を除去した。プレートを300℃で10分間加熱し、この間顔料を再形成し、プレートは濃赤色に変化した。次に、こうして処理したプレートを、沸騰水中に10分間保持した。この処理の後、着色に対して、摩擦堅牢度と光安定性が非常に高くなった。
【0097】
実施例D7:実施例D6を反復して、シクロヘキノサン20ml中の実施例C3の生成物2.5gの溶液により不動態化させた(passivated)アルミニウムプレートを着色した。処置の後、アルミニウムプレートは鮮やかな赤色となり、優れた耐光堅牢度および摩擦堅牢度を備えた。
【0098】
実施例D8a:シクロペンタノン1.0g中の、ヘキサメトキシメチルメラミン(Cymel 303TM/ Dyno Cytec, US)0.06g、ポリヒドロキシスチレン(Maruca LyncorTM Mw5300/丸善石油、日本)0.25g、および実施例C34の生成物0.10gの無色透明溶液を、0.45μmフィルターで濾過して、次に26x38x1.0mmガラスプレート(Menzel Glaser)上にスピンコートした(1000rpm)。プレートを100℃で2分間乾燥すると、透明無色で3.1μmの薄膜が得られた。この薄膜の可視スペクトル(Cary 100 Scan 紫外可視分光光度計、400〜900nm)は、538nmで極めて弱い最大値を示した(A=0.035)。
【0099】
実施例D8b:実施例D8aによるガラスプレートを200℃で5分間加熱し、透明青紫色の薄膜に誘導した。可視スペクトルは、563nmで最大値を示した(A=0.362)。
【0100】
プレートの一部のみ(例えば半分、あるいはパターンごとに、印刷機で用いるようなサーマルアレイまたはレーザー光線で)を200℃に加熱すると、色素が無色ゾーンへ分散することはなく、有色ゾーンと無色ゾーンに明瞭に分離された。これは、熱分解が開始すると、直ちに実施例C34による化合物が固定されることを示している。
【0101】
実施例D8c:実施例D8bによるガラスプレートを240℃で5分間さらに加熱し、透明で無色に近い(quasi-colorless)薄膜に誘導した。可視スペクトルは544nmで最大吸収を(A=0.125)、450nm以下で最小吸収(foot absorption)を示した。
【0102】
実施例D8d:実施例D8bによるガラスプレート上に、UVレーザーで緻密なパターンを描いた。パターンは明瞭で、青紫色の背景でほとんど無色に見えた。
【0103】
実施例D8a、D8b、D8c、およびD8dにより説明するように、実施例C34の生成物の独特な熱的挙動は、セキュリティーまたは例えばセキュリティー品における偽造防止として使用する場合には特に有利である。
【0104】
実施例D9:実施例C25化合物0.1gおよび高密度ポリエチレン(Vestolen(登録商標) A6016)100gの混合物を、射出成形により29x53x1.5mmの小板に形成した。240℃で5分間処理した小板は、ピグメントオレンジ 71の典型的な橙色を呈した。
【0105】
実施例D10:実施例C28の化合物0.1gと高密度ポリエチレン(HDPE, Vestolen(登録商標)A6016)100gの混合物を、射出成形により29x53x1.5mmの小板に形成した。200℃で2分間処理した小板は明黄色となったが、240℃で5分間処理したものは橙色、260℃で5分間処理したものは赤色、および260℃で5分間処理したものは、ピグメントレッド 202の典型的な色である紫紅色となった。
【0106】
実施例D11:実施例C28の化合物を1重量%濃度で200℃で50μmの薄いLDPEホイルに加工した。その黄色の薄膜から十字に圧断して(stamp out)、白色のABSカード上に置き、保護透明積層ホイルで再び覆った(約200〜250℃の積層温度で設定)。次に、230℃で十分時間をかけて集合体を積層し、白色の背景で赤色十字を示す複合体カード(composite card)を得た。このカードは、240℃またはそれ以上の温度に付した同様のカードと、視覚的に容易に識別できる。
【0107】
実施例D12:実施例C34の化合物0.1gおよび高密度ポリエチレン(Vestloen(登録商標)A6016)100gの混合物を、射出成形により29X53X1.5mmの小板に形成した。220℃で5分間加工した小板は、暗いピンク色(dark pink)であり、一方、250℃で5分間加工したものは濃い紫がかった赤色(claret)であり、そして280℃で5分間加工したものは暗いすみれ色(dark violet)であった。
【0108】
実施例D13:明黄色の小板を実施例D10(200℃で2分間)に従って作った。次に、440nmレーザー書き込み装置(laser writing equipment)用いて、赤い模様を書き込んだ。
【0109】
実施例D14:実施例C34の化合物0.05gおよび標準的なPVC組成物10gの混合物を、約140℃での圧延によりフレキシブルなホイル(foil)に加工した。次に、355nmレーザー書き込み装置を用いて、このほとんど無色のホイルにピンク及びすみれ色の模様を1回のパスで書き込んだが、得られた色はレーザーのエネルギーおよび生じた局所的な温度の上昇に依存した。
【0110】
上記実施例は、本発明の多面的な応用性を例証するのにすぎない。当業者はもちろん数多くのバリエーションを、特にセキュリティのマーキングや温度モニタリング(過熱インジケーター)の分野において、見つけるであろう。

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 0004699592
    〔式中、
    xは1〜8の整数であり、
    Aは、キナクリドン、インジゴ、キノフタロン、インダントロン、イソインドリノン、イソインドリン、ジオキサジン、またはジケトピロロピロールの発色団の基であり、この基は1つ以上のヘテロ原子によってx個のB基と結合し、これらのヘテロ原子はN、O、およびSからなる群から選択され、かつA基の一部を形成し、x個のB基に結合する各へテロ原子において、少なくとも1つの直接隣接した、または共役したカルボニル基を有し、および
    Bは、水素または式(II)もしくは(III):
    Figure 0004699592
    の基であるが、少なくとも1個のB基は水素ではなく、そして、xが2〜8の場合、B基は同一かまたは異なっていてもよく、
    1は、酸素であるか、またはメチレン、メチレンオキシ、およびエチレンからなる群から選択され(その群の各員は非置換であるかまたは1つのR5もしくは2つの基、R5およびR6により置換されている)、あるいは2つの別個の基、R7およびR8であり(R7はR1と同じ原子に結合し、R8はR4と同じ原子に結合している)、
    2は、メチレン、エチレン、プロピレン、およびブチレンからなる群から選択され(その群の各員は非置換であるかまたは1つのR9もしくは2つの基、R9およびR10で置換されている)、あるいは2つの別個の基、R11およびR12であり(R11はR1と同じ原子に結合し、R12はR4と同じ原子に結合している)、
    1は、OまたはN(R13)であり、
    1は水素、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり、
    2およびR3は、独立して、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、またはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシであり、
    4は、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシ、C5−C6シクロアルキル、C5−C6シクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、あるいは5員環もしくは6員環の飽和または1〜3箇所が不飽和の複素環基であり、
    5、R6、R9、R10、およびR12は、独立して、C1−C8アルキルまたはC1−C8アルコキシであるか、あるいはR6およびR9は一緒になって直接結合であり、
    7およびR8は、独立して、水素、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレン、またはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシであり、
    11は、水素、C1−C8アルキル、またはC1−C8アルコキシであり、
    13は、メチルまたはエチルであり、そして
    14は、C1−C8アルキル、C5−C6シクロアルキル、フェニル、あるいは5員環もしくは6員環の飽和または1〜3箇所が不飽和の複素環基であり、
    同じ炭素原子に結合する2つのメトキシが、結合して1,2−エチレンジオキシを形成するか、あるいはメトキシが同じ炭素原子に結合するエトキシと結合して、1,2−プロピレンジオキシまたは1,3−プロピレンジオキシを形成することができ、
    ただし、
    a)R1、R2、R3、R7、またはR11は、水素であり、そして、
    b)E1が2つの別個の基、R7およびR8であり、かつ、E2がメチレンまたはエチレンの場合、さらに以下の条件:
    ・R1、R2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は、メトキシまたはエトキシである;
    ・R2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は、第二級C3−C8アルキル、第三級C4−C8アルキル、またはC3−C8アルコキシである;
    ・R2、R3、R7、またはR8は、C1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンまたはC1−C8アルコキシ−C2−C8アルキレンオキシである;あるいは
    ・R4は、C5−C6シクロアルキル、C5−C6シクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、または5員環もしくは6員環の複素環基である:
    の少なくとも1つが適用される〕の化合物。
  2. Bが式(IV)または(V):
    Figure 0004699592
    (式中、R15は−CR1711であり、および、R16は−CR23−CR4812または−CR23−G114であり、ならびにR2、R3、R4、R7、R8、R9、またはR10は第二級C3−C8アルキルまたは第三級C4−C8アルキルである)の群から選択される、請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1記載の式(I)の化合物の少なくとも1種を、加工前または加工中にポリマーに添加し、その加工が220℃〜330℃での押出し、射出成形、または紡糸の形式をとることを特徴とする、ポリマーの内部着色方法。
  4. 請求項3記載のように着色された、220℃〜330℃のガラス転移点(Tg)を有する、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドもしくはポリイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリーレン、ポリアリーレンスルフィド、ポリエポキシド、ポリフェニレンオキシド、またはABSから選択されるエンジニアリングプラスチック。
  5. 繊維の形態である、請求項4記載のエンジニアリングプラスチック。
  6. 液状形態か、または少なくとも25%の重量濃度で不活性液体中に溶解され、多孔性材料の細孔に入り、その後熱により式 A(H)(VI)の顔料へ転化される、請求項1記載の式(I)の化合物を少なくとも1種含む、多孔性材料を着色する方法。
  7. 多孔性材料が、アルマイトおよび焼結したホウ化物材料から選択される、請求項6記載の着色材料。
  8. 140℃〜220℃のガラス転移点(Tg)を有し、かつ、総重量に基づき、0.1〜10重量%の請求項1記載の式(I)の化合物をそのバルク中に含有する、高分子量有機材料。
  9. 請求項1記載の式(I)の化合物の部分的熱分解で得られる生成物により、または請求項1記載の式(I)の化合物および式 A(H)(VI)の顔料からなる群から選択される2つの化合物により、内部着色されたポリマーを含む熱変色性材料。
  10. セキュリティー品の内部に含まれる、請求項9記載の熱変色性材料。
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